JP2020145062A - 二次電池用負極合剤、二次電池用負極、および二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない添加量でも負極の電極膨れを抑制し、且つサイクル特性を向上することが可能な二次電池用負極合剤、二次電池用負極、及びこれを用いた二次電池を提供する。【解決手段】本発明に係る二次電池用負極合剤は、水溶性ポリマーバインダ(A)、及び負極活物質(B)を含み、水溶性ポリマーバインダ(A)、及び負極活物質(B)の質量比は、これらの質量比の合計を100として、2.0:98.0〜6.0:94.0であり、水溶性ポリマーバインダ(A)は、カルボキシル基含有アクリルモノマーと、水溶性アクリル酸誘導体モノマーとの共重合体を含み、負極活物質(B)は、Si系活物質を10.0質量%以上20.0質量%以下含む。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池用負極合剤、二次電池用負極、および二次電池に関する。
特許文献1に開示されているリチウムイオン二次電池をはじめとする非水電解質二次電池は、ノート型パソコンや携帯電話などのポータブル機器の電源として広く用いられている。非水電解質二次電池は、電気自動車やハイブリッド自動車等のxEV向けの需要が近年活発に伸びてきており、更なる需要拡大に大きな期待が寄せられている。
xEV向けのリチウムイオン二次電池は、従来のガソリンエンジン車と同等の性能を確保するための高容量化や、長期の寿命特性が求められる。
リチウムイオン二次電池を高容量化するための技術としては、シリコン(Si)系の負極活物質が提案されている。
Si系の負極活物質としては、純粋なSiのみから構成されているもの、SiとSiOの混合物であるSiO、あるいは炭素材料と複合化されたもの等、いくつかの種類が知られている。純粋なSiは、理論容量が約4200mAh/gであり、黒鉛の理論容量372mAh/gと比較して4倍以上の値を有している。しかしながら、Si系活物質は、充放電時のリチウムイオンのインターカレーションに伴う体積変化が大きいため、充放電サイクルを繰り返すことで活物質表面の割れや、電極構造の破壊が起こる。活物質表面の割れは、新たに被膜層の形成されていない活物質界面を生ずるため、電解液の分解反応(被膜層の形成)が起こる。電極構造の破壊は、活物質間の物理的な接点が切断されるため、充放電に関与しない活物質量が増加を招く。いずれも容量低下の要因となるため、Si系活物質のサイクル特性は黒鉛に比べると劣性であるという問題がある。
特許文献1には、機械特性に優れるポリイミドをバインダに用いて、Si系活物質の膨張収縮を抑える試みがなされているが、ポリイミドをバインダに用いると初回の充放電効率が低下するという問題がある。
特許文献2では、ポリイミドバインダの初回充放電効率を改善する検討がなされているが、CMC/SBR系と比較すると劣性であり、不十分である。また、ポリイミドを用いる場合には、有機溶媒を用いる必要があり、水系が主流となっている負極の製造においては、大幅な設備変更が必要となる問題も生じる。
特許文献3及び4では、従来から用いられているCMC/SBR系にポリアクリル酸を併用することで、電極密着性が向上し、電極構造の破壊を抑制する例が報告されている。しかしながら、CMC/SBR/ポリアクリル酸の総バインダ添加量が、7.0%以上7.5%以下と多く用いられており、レート特性の低下が懸念されること及び負極合剤中の活物質比率を上げられない。そのため、Si系負極の高容量化の効果が低下してしまう問題がある。
特許第5338924号公報 特開2009−245773号公報 特許第6165261号公報 特開第6181590号公報
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、少ない添加量でも負極の電極膨れを抑制し、且つサイクル特性を向上することが可能な二次電池用負極合剤、二次電池用負極、及びこれを用いた二次電池を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、水溶性ポリマーバインダ(A)と、負極活物質(B)と、を含む二次電池用負極合剤であって、前記水溶性ポリマーバインダ(A)と前記負極活物質(B)の質量比は、これらの質量比の合計を100として、2.0:98.0〜6.0:94.0であり、前記水溶性ポリマーバインダ(A)は、カルボキシル基含有アクリルモノマーと、水溶性アクリル酸誘導体モノマーとの共重合体を含み、前記負極活物質(B)は、Si系活物質を10.0質量%以上20.0質量%以下含む、二次電池用負極合剤が提供される。
この観点による二次電池用負極合剤は、少ない添加量でも負極の電極膨れを抑制し、且つサイクル特性を向上することが可能となる。
前記水溶性ポリマーバインダ(A)は、前記水溶性アクリル酸誘導体モノマーに由来する構造単位を10質量%以上40質量%以下含んでいてもよい。
この観点によれば、少ない添加量でも負極の電極膨れを抑制し、且つサイクル特性を向上することが可能となる。
前記共重合体5.0質量%水溶液の25℃におけるせん断粘度が、せん断速度1.0(1/s)において0.5(Pa・s)以上5.0(Pa・s)以下であってもよい。
この観点によれば、良好な密着性を維持しながら、負極抵抗を低減することが可能となる。
ここで、カルボキシル基含有アクリルモノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、モノメチルマレイン酸、2−カルボキシエチルアクリレート、及び2−カルボキシエチルメタクリレートからなる群から選択される少なくとも1種であってもよい。
この観点によれば、二次電池の特性が更に向上する。
また、水溶性アクリル酸誘導体モノマーが、エチレングリコール鎖含有アクリルモノマー及び水酸基含有アクリルモノマーの少なくとも1種であってもよい。
この観点によれば、二次電池の特性が更に向上する。
また、エチレングリコール鎖含有アクリルモノマーが、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルアクリレート、2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルメタクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルメタクリレート、2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルメタクリレート、2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレートからなる群から選択される少なくとも1種であってもよい。
この観点によれば、二次電池の特性が更に向上する。
また、水酸基含有アクリルモノマーが、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレートからなる群から選択される少なくとも1種であってもよい。
この観点によれば、二次電池の特性が更に向上する。
また、カルボキシル基含有アクリルモノマーの少なくとも一部が、アルカリ金属塩またはアンモニウム塩であってもよい。
本発明の他の観点によれば、上記の二次電池用負極合剤を含む、二次電池用負極が提供される。
この観点による二次電池用負極では、二次電池用負極合剤によって、少ない添加量でも負極の電極膨れを抑制することが可能となる。また、二次電池用負極合剤によって、負極の構成要素同士が良好に密着される。
また、さらにスチレンブタジエン共重合体(SBR)を含んでいてもよい。
この観点によれば、二次電池の特性がさらに向上する。
本発明の他の観点によれば、上記の二次電池用負極を備える、二次電池が提供される。
この観点による二次電池では、二次電池用負極合剤によって、二次電池用負極合剤によって、少ない添加量でも負極の電極膨れを抑制し、且つサイクル特性を向上することが可能となる。また、二次電池用負極合剤によって、負極の構成要素同士が良好に密着される。さらに、負極抵抗が低減される。
本発明によれば、少ない二次電池用負極合剤の添加量でも負極の電極膨れを抑制し、且つサイクル特性を向上することが可能となる。
リチウムイオン二次電池の構成を概略的に示す側断面図である。 実施例にて作製した正極および負極を概略的に示す平面図である。 実施例にて作製した正極および負極を概略的に示す斜視図である。 実施例にて作製したセパレータを概略的に示す平面図である。 実施例にてセパレータを介して正極と負極を対向させ、ラミネートフィルムで包装する状態を概略的に示す斜視図である。 実施例にてセパレータを介して正極と負極を対向させ、ラミネートフィルムで包装する状態を概略的に示す斜視図である。 実施例にて作製したラミネート型二次電池を概略的に示す斜視図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.二次電池用負極合剤>
まず、本発明の一実施形態に係る二次電池用負極合剤について説明する。本実施形態に係る二次電池用負極合剤は、二次電池用負極を形成するために用いられる。本実施形態に係る二次電池用負極合剤は、水溶性ポリマーバインダ(A)、及び負極活物質(B)を含む。水溶性ポリマーバインダ(A)、及び負極活物質(B)の質量比は、これらの質量比の合計を100として、2.0:98.0〜6.0:94.0である。水溶性ポリマーバインダ(A)は、カルボキシル基含有アクリルモノマーと、水溶性アクリル酸誘導体モノマーとの共重合体を含む。負極活物質(B)は、Si系活物質を10.0質量%以上20.0質量%以下含む。
水溶性ポリマーバインダ(A)と負極活物質(B)の質量比は、これらの質量比の合計を100として、2.0:98.0〜6.0:94.0であり、好ましくは2.5〜97.5:5.0〜95.0であり、より好ましくは3.0〜97.0:5.0〜95.0である。
水溶性ポリマーバインダ(A)と負極活物質(B)の質量比が上記の範囲内であれば、二次電池用負極合剤は、少ない添加量でも負極の電極膨れを抑制し、且つサイクル特性を向上することができる。
上記の共重合体5.0質量%水溶液の25℃におけるせん断粘度が、せん断速度1.0(1/s)において0.5(Pa・s)以上5.0(Pa・s)以下であることが好ましく、より好ましくは0.7(Pa・s)以上3.5(Pa・s)以下である。
共重合体のせん断粘度が、上記の範囲内であれば、二次電池用負極合剤は、より良好な密着性を維持しながら、負極抵抗を低減することが可能となる。
二次電池用負極合剤は、上記のような構成をなしているため、高いイオン伝導性を有する。このため、リチウムイオン二次電池の内部抵抗、具体的には負極抵抗が低減される。さらに、二次電池用負極合剤は、少量で、あっても十分に良好な密着性を有する。したがって、少量であっても負極作製用のスラリーを調整することができ、負極活物質層内の構成要素同士を安定して結着することができる。この点でも、リチウムイオン二次電池の内部抵抗、具体的には負極抵抗が低減される。さらに、負極の剥離や構造破壊による電子伝導性の低下が抑制されるので、リチウムイオン二次電池の寿命が向上する。
更には、低せん断速度域での粘度が高いため、負極作製用スラリーの分散安定性が良好となる。具体的には、負極作製用スラリーの粘性を適度に高めることができ、負極作製用スラリーを集電体上に容易かつ安定して塗布することができる。さらに、負極作製用スラリー内での負極活物質の沈降を抑制することができる。せん断粘度が0.5(Pa・s)未満となる場合、負極作製用スラリーの粘度が低すぎて、集電体上に十分な量の負極作製用スラリーを保持することが難しくなる。せん断粘度が5.0(Pa・s)を超える場合、共重合体の粘度が高すぎて、負極作製用スラリーを撹持することが困難になる。つまり、負極活物質等が均等に分散した負極作製用スラリーを作製することができない。せん断粘度の好ましい上限値は5.0(Pa・s)以下である。
ここで、共重合体5.0質量%水溶液の25℃におけるせん断粘度が、せん断速度1.0(1/s)において0.5(Pa・s)以上5.0(Pa・s)以下となるには、カルボキシル基含有アクリルモノマーと水溶性アクリル酸誘導体モノマーとを後述する質量比で混合し、カルボキシル基含有アクリルモノマーのカルボキシル基を中和せずにこれらのモノマーを共重合させる必要がある。これにより、反応液粘度の過度な上昇を防ぎながら、高分子量の共重合体を合成することができる。具体的には、共重合体の高分子量化(すなわち、共重合反応の進行)に伴って徐々に共重合体が反応液から析出し、白色スラリー状となるため、反応液の粘度が過度に上昇することが無く、反応完了まで撹持を継続できる。そして、このような共重合体によって、上記のせん断粘度を実現することができる。一方で、一部もしくは全部のカルボキシル基含有アクリルモノマーを中和した状態で上記モノマーを共重合させた場合、共重合体5.0質量%水溶液の25℃におけるせん断粘度が、低下する傾向にあり、せん断速度1.0(1/s)において0.5(Pa・s)未満となってしまう場合がある。
(1−1.水溶性ポリマーバインダ)
カルボキシル基含有アクリルモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、モノメチルマレイン酸、2−カルボキシエチルアクリレート、及び2−カルボキシエチルメタクリレート(Acrylic acid,methacrylic acid,maleic acid,monomethyl maleic acid,2−carboxyethyl acrylate,and 2−carboxyethyl methacrylate)からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。この場合、リチウムイオン二次電池の特性がさらに向上する。
水溶性アクリル酸誘導体モノマーが、エチレングリコール(Ethylene glycol)鎖含有アクリルモノマー(acrylic monomer)及び水酸基含有アクリルモノマーの少なくとも1種であることが好ましい。この場合、リチウムイオン二次電池の特性がさらに向上する。
水溶性ポリマーバインダ(A)は、水溶性アクリル酸誘導体モノマーに由来する構造単位を10質量%以上40質量%以下含むことが好ましい。この場合、リチウムイオン二次電池の特性がさらに向上する。
水溶性ポリマーバインダ(A)は、水溶性アクリル酸誘導体モノマーに由来する構造単位以外に、カルボキシル基含有アクリルモノマーに由来する構造単位を含む。
エチレングリコール鎖含有アクリルモノマーは、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルアクリレート、2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルメタクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルメタクリレート、2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルメタクリレート、及びメトキシポリエチレングリコールメタクリレート(2−methoxyethyl acrylate、2−ethoxyethyl acrylate、2−(2−methoxyethoxy)ethyl acrylate、2−(2−ethoxyethoxy)ethyl acrylate、2−(2−(2−methoxyethoxy) ethoxy)ethyl acrylate、methoxypolyethylene glycol acrylate、2−methoxyethyl methacrylate、2−ethoxyethyl methacrylate、2−(2−methoxyethoxy) ethyl methacrylate、2−(2−ethoxyethoxy) ethyl methacrylate、2−(2−(2−methoxyethoxy) ethoxy) ethyl methacrylate、and methoxypolyethylene glycol methacrylate)からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。この場合、リチウムイオン二次電池の特性がさらに向上する。
水酸基含有アクリルモノマーが、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート(2−hydroxyethyl acrylate、2−hydroxypropyl acrylate、3−hydroxypropyl acrylate、2−hydroxybutyl acrylate、4−hydroxybutyl acrylate、2−hydroxyethyl methacrylate、2−hydroxypropyl methacrylate、3−hydroxypropyl methacrylate、2−hydroxybutyl methacrylate、4−hydroxybutyl methacrylate)からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。この場合、リチウムイオン二次電池の特性がさらに向上する。
カルボキシル基含有アクリルモノマーの少なくとも一部が、アルカリ金属塩またはアンモニウム塩であることが好ましい。この場合、リチウムイオン二次電池の特性がさらに向上する。
(1−2.負極活物質)
負極活物質(B)は、例えば、黒鉛活物質(人造黒鉛、天然黒鉛、人造黒鉛と天然黒鉛との混合物、人造黒鉛を被覆した天然黒鉛等)、ケイ素もしくはスズもしくはそれらの酸化物の微粒子と黒鉛活物質との混合物、ケイ素もしくはスズの微粒子、ケイ素もしくはスズを基本材料とした合金、及びLiTi12等の酸化チタン系化合物、リチウム窒化物等が考えられる。ケイ素の酸化物は、SiO(0≦x≦2)で表される。負極活物質としては、これらの他に、例えば、金属リチウム等があげられる。本実施形態の二次電池用負極合剤では、負極活物質(B)は、Si系活物質を10.0質量%以上20.0質量%以下含み、12.5質量%以上17.5質量%以下であることが好ましい。この場合、リチウムイオン二次電池の特性が向上する。なお、Si系活物質としては、ケイ素の微粒子、ケイ素の酸化物(SiO(0≦x≦2))、ケイ素を基本材料とした合金(例えば、Mg−Si合金、Si−Sn合金等)、またはSi−C複合化物質が挙げられる。
以上説明した本実施形態に係る二次電池用負極合剤においては、水溶性ポリマーバインダ(A)、及び前記負極活物質(B)の質量比は、これらの質量比の合計を100として、2.0:98.0〜6.0:94.0であり、水溶性ポリマーバインダ(A)は、カルボキシル基含有アクリルモノマーと、水溶性アクリル酸誘導体モノマーとの共重合体を含み、負極活物質(B)は、Si系活物質を10.0質量%以上20.0質量%以下含む。したがって、少ない添加量でも負極の電極膨れを抑制し、且つサイクル特性を向上することが可能である。
<2.二次電池>
以下では、図1を参照して、上述した本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池10の具体的な構成について説明を行う。図1は、本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の構成を説明する説明図である。また、リチウムイオン二次電池10は、本発明の一実施形態に係る二次電池用負極としての負極30を有している。
図1に示すリチウムイオン二次電池10は、本実施形態に係る二次電地の一例である。図1に示すように、リチウムイオン二次電池10は、正極20と、負極30と、セパレータ(separator)40と、非水電解液と、を備える。リチウムイオン二次電池10の充電到達電圧(酸化還元電位)は、例えば、4.0V(vs.Li/Li)以上5.0V以下、特に4.2V以上5.0V以下となる。リチウムイオン二次電池10の形態は、特に限定されないが、例えば、円筒形、角形、ラミネート(laminate)形、またはボタン(button)形等のいずれであってもよい。
(2−1.正極20)
正極20は、集電体21と、正極活物質層22とを備える。集電体21は、導電体であればどのようなものでも良く、例えば、アルミニウム(aluminum)、ステンレス(stainless)鋼、及びニッケノレメッキ(nickel coated)鋼等で構成される。
正極活物質層22は、少なくとも正極活物質を含み、導電剤と、正極用バインダとをさらに含んでいてもよい。正極活物質は、例えばリチウムを含む固溶体酸化物であるが、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵及び放出することができる物質であれば特に制限されない。固溶体酸化物は、例えば、LiMnCoNi(1.150≦a≦1.430、0.45≦x≦0.6、0.10≦y≦0.15、0.20≦z≦0.28)、LiMnCoNi(0.3≦x≦0.85、0.10≦y≦0.3、0.10≦z≦0.3)LiMn1.5Ni0.5となる。
導電剤は、例えば、ケッチェンブラック(ketjen black)、アセチレンブラック(acetylene black)等のカーボンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛等であるが、正極の導電性を高めるためのものであれば特に制限されない。
正極用バインダは、例えばポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride)、エチレンプロピレンジエン三元共重合体(ethylene−propylene−diene terpolymer)、スチレンブタジエンゴム(styrene−butadiene rubber)、アクリロニトリルブタジエンゴム(acrylonitile−butadiene rubber)、フッ素ゴム(fluororubber)、ポリ酢酸ビニル(polyvinyl acetate)、ポリメチルメタクリレート(polymethylmethacrylate)、ポリエチレン(polyethylene)、ニトロセルロース(nitrocelluose)等であるが、正極活物質及び導電剤を集電体21上に結着させることができるものであれば、特に制限されない。
正極活物質層22は、例えば、以下の製法により作製される。すなわち、まず、正極活物質、導電剤、及び正極用バインダを乾式混合することで正極合剤を作製する。次いで、正極合剤を適当な有機溶媒に分散させることで正極合剤スラリー(slurry)を作製し、この正極合剤スラリーを集電体21上に塗工し、乾燥、圧延することで正極活物質層が作製される。
(2−2.負極30)
負極30は、集電体31と、負極活物質層32とを含む。集電体31は、導電体であればどのようなものでも良く、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、及びニッケルメッキ鋼等で構成される。負極活物質層32は、少なくとも上述の二次電池用負極合剤を含む。
負極活物質層32は、上述の二次電池用負極合剤以外に、例えば、スチレンブタジエン共重合体(SBR)をさらに含んでいてもよい。この場合、リチウムイオン二次電池の特性がさらに向上する。スチレンブタジエン共重合体の質量比は特に制限されないが、水溶性ポリマーバインダ(A)を構成する、カルボキシル基含有アクリルモノマーと水溶性アクリル酸誘導体モノマーとの共重合体に対する質量比が1.0以上3.0以下であることが好ましい。質量比の下限値は1.5以上であることが好ましく、上限値は2.0以下であることがより好ましい。スチレンブタジエン共重合体の形状は特に制限されないが、粒子状であることが好ましい。この場合、スチレンブタジエン共重合体がバインダとして機能しつつ、水溶性ポリマーバインダ(A)を構成する、共重合体が有する高いイオン伝導性を阻害しにくくなるからである。
(2−3.セパレータ)
セパレータ40は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池のセパレータとして使用されるものであれば、どのようなものであってもよい。セパレータとしては、優れた高率放電性能を示す多孔膜や不織布等を、単独あるいは併用することが好ましい。セパレータを構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレン(polyethylene)、ポリプロピレン(polypropylene)等に代表されるポリオレフィン(polyolefin)系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)、ポリブチレンテレフタレート(polybutylene terephthalate)等に代表されるポリエステル(polyester)系樹脂、ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene difluoride)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(vinylidene difluoride−hexafluoropropylene copolymer)、フッ化ビニリデン−パーフルオロビニルエーテル共重合体(vinylidene difluoride−perfluoroninylether copolymer)、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体(vinylidene difluoride−tetrafluoroethylene copolymer)、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体(vinylidene difluoride−trifluoroethylene copolymer)、フッ化ビニリデン−フルオロエチレン共重合体(vinylidene difluoride−fluoroethylene copolymer)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体(vinylidene difluoride−hexafluoroacetone copolymer)、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体(vinylidene difluoride−ethylene copolymer)、フッ化ビニリデン−プロピレン共重合体(vinylidene difluoride−propylene copolymer)、フッ化ビニリデン−トリフルオロプロピレン共重合体(vinylidene difluoride−trifluoro propylene copolymer)、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(vinylidene difluoride−tetrafluoroethylene copolymer)、フッ化ビニリデン−エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(vinylidene difluoride−ethylene−tetrafluoroethylene copolymer)等を挙げることができる。なお、セパレータの気孔率は、特に制限されず、従来のリチウムイオン二次電池のセパレータが有する気孔率を任意に適用することが可能である。
(2−4.非水電解液)
非水電解液は、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる非水電解液と同様のものを特に限定なく使用することができる。非水電解液は、非水溶媒に電解質塩を含有させた組成を有する。非水溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート(propylene carbonate)、エチレンカーボネート(ethylene carbonate)、ブチレンカーボネート(butylene carbonate)、クロロエチレンカーボネート(chloroethylene carbonate)、ビニレンカーボネート(vinylene carbonate)等の環状炭酸エステル類、γ−ブチロラクトン(γ−butyrolactone)、γ−バレロラクトン(γ−valerolactone)等の環状エステル類、ジメチルカーボネート(dimethyl carbonate)、ジエチルカーボネート(diethyl carbonate)、エチルメチルカーボネート(ethylmethyl carbonate)等の鎖状カーボネート類、ギ酸メチル(methylformate)、酢酸メチル(methylacetate)、酪酸メチル(methylbutyrate)等の鎖状エステル類、テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)またはその誘導体、1,3−ジオキサン(1,3−dioxane)、1,4−ジオキサン(1,4−dioxane)、1,2−ジメトキシエタン(1,2−dimethoxyethane)、1,4−ジブトキシエタン(1,4−dibutoxyethane)、またはメチルジグライム(methyldiglyme)等のエーテル類、アセトニトリル(acetonitrile)、ベンゾニトリル(benzonitrile)等のニトリル類、ジオキソラン(dioxolane)またはその誘導体、エチレンスルフィド(ethylene sulfide)、スルホラン(sulfolane)、スルトン(sultone)またはその誘導体等を、単独で、またはそれら2種以上を混合して使用することができる。なお、溶媒を2種以上混合して使用する場合、各溶媒の混合比は、従来のリチウムイオン二次電池で用いられる混合比が適用可能である。
電解質塩としては、例えば、LiClO、LiBF、LiAsF、LiPF、LIPF6−x(C2n+1[但し、1<x<6、n=1or2]、LiSCN、LiBr、LiI、LiSO、Li10Cl10、NaClO、NaI、NaSCN、NaBr、KClO、KSCN等のリチウム(Li)、ナトリウム(Na)またはカリウム(K)の1種を含む無機イオン塩、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiC(CFSO、LiC(CSO、(CHNBF、(CHNBr、(CNClO、(CNI、(CNBr、(n−CNClO、(n−CNI、(CN−maleate、(CN−benzoate、(CN−phtalate、ステアリルスルホン酸リチウム(stearyl sulfonic acid lithium)、オクチルスルホン酸リチウム(octyl sulfonic acid lithium)、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム(dodecyl benzeneulfonic acid lithium)等の有機イオン塩等が挙げられ、これらのイオン性化合物を単独、あるいは2種類以上混合して用いることが可能である。なお、電解質塩の濃度は、従来のリチウムイオン二次電池で使用される非水電解液と同様でよく、特に制限はない。本実施形態では、適当なリチウム化合物(電解質塩)を0.8mol/L以上1.5mol/L以下程度の濃度で含有させた非水電解液を使用することができる。
なお、非水電解液には、各種の添加剤を添加してもよい。このような添加剤としては、負極作用添加剤、正極作用添加剤、エステル系の添加剤、炭酸エステル系の添加剤、硫酸エステル系の添加剤、リン酸エステル系の添加剤、ホウ酸エステル系の添加剤、酸無水物系の添加剤、及び電解質系の添加剤等が挙げられる。これらのうちいずれか1種を非水電解液に添加しても良いし、複数種類の添加剤を非水電解液に添加してもよい。
以上説明した本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10は、負極30の製造時において、本実施形態に係る二次電池用負極合剤を用いている。したがって、少ない添加量でも負極活物質層32の不本意な層厚の増大が抑制されている。
<3.リチウムイオン二次電池の製造方法>
次に、リチウムイオン二次電池10の製造方法について説明する。正極20は、以下のように作製される。まず、正極活物質、導電剤、及び正極用バインダを上記の割合で混合したものを、溶媒(例えばN−メチル− 2−ピロリドン)に分散させることでスラリーを形成する。次いで、スラリーを集電体21上に塗布し、乾燥させることで、正極活物質層22を形成する。なお、塗布の方法は、特に限定されない。塗布の方法としては、例えば、ナイフコーター(knife coater)法、グラビアコーター(gravure coater)法等が考えられる。以下の各塗布工程も同様の方法により行われる。次いで、プレス(press)機により正極活物質層22を上記の範囲内の密度となるようにプレスする。これにより、正極20が作製される。
負極30も、正極20と同様に作製される。まず、上述の二次電池用負極合剤を、溶媒(例えば水)に分散させることでスラリーを形成する。次いで、スラリーを集電体31上に塗布し、乾燥させることで、負極活物質層32を形成する。乾燥時の温度は150℃以上が好ましい。次いで、プレス機により負極活物質層32を上記の範囲内の密度となるようにプレスする。これにより、負極30が作製される。
次いで、セパレータ40を正極20及び負極30で挟むことで、電極構造体を作製する。次いで、電極構造体を所望の形態(例えば、円筒形、角形、ラミネート形、ボタン形等)に加工し、当該形態の容器に挿入する。次いで、当該容器内に非水電解液を注入することで、セパレータ40内の各気孔に電解液を含浸させる。これにより、リチウムイオン二次電池が作製される。
以上により、本実施形態によれば、二次電池用負極合剤として、水溶性ポリマーバインダ(A)は、カルボキシル基含有アクリルモノマーと、水溶性アクリル酸誘導体モノマーとの共重合体を含む水溶性ポリマーバインダ(A)、及び負極活物質(B)を含み、負極活物質(B)は、Si系活物質を10.0質量%以上20.0質量%以下含むものを使用する。この二次電池用負極合剤は、少ない添加量でも負極の電極膨れを抑制し、且つリチウムイオン二次電池のサイクル特性を向上することができる。
以下、本発明を具体的な実施例に基づきより詳細に説明する。しかしながら、以下の実施例は、あくまでも本発明の一例であり、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<1.水溶性ポリマーバインダ(A)合成>
次に、本実施形態の実施例について説明する。まず、水溶性ポリマーバインダ(A)の合成例について説明する。なお、以下で記載するモノマー及び高分子開始剤の配合比は、特に断らない限り質量比を表すものとする。
本合成法の特徴は、アクリル酸を中和せずに用いることで、反応液粘度の過度な上昇を防ぎながら、高分子量の水溶性ポリマーバインダ(A)を合成できる点にある。一部もしくは全部のアクリル酸を中和した状態で水溶性ポリマーバインダ(A)を合成すると、高分子量化に伴い反応液の粘度が過度に上昇し、撹拌が困難な状態になる。一方、中和を行わない場合には、高分子量化に伴って徐々に水溶性ポリマーバインダ(A)が析出し、白色スラリー状となるため、反応液の粘度が過度に上昇することが無く、反応完了まで撹拌を継続できる。
このようにして高分子量化した水溶性ポリマーバインダ(A)は、一般的なアクリル酸系バインダ樹脂組成物よりも少量で電極作製用スラリーを調製することが可能となる。更には、低せん断速度域での粘度が高いため、電極作製用スラリーの安定性が良好となり、活物質の沈降を抑制することができる。
(水溶性ポリマーバインダ(A)の合成例1:ポリアクリル酸アンモニウム/ポリアクリル酸2−(2−エトキシエトキシ)エチル=90/10の合成例)
メカニカルスターラー、撹拌棒、温度計、冷却管を装着した2000mLの5つ口セパラブルフラスコ内に、蒸留水1200g、アクリル酸(63g、0.874mol)、アクリル酸2−(2−エトキシエトキシ)エチル(7.0g、0.037mol)を加え、300rpmで撹拌を開始した後、ダイヤフラムポンプで内圧を10mmHgに減圧し、窒素で内圧を常圧に戻す操作を3回繰り返した。加熱を開始し、反応液の温度が65℃になった時点で、開始剤の過硫酸アンモニウム(0.312g、0.00137mol)を蒸留水0.3mlに溶解し加えた。加熱温度を80℃に設定し1時間、更に温度を90℃に昇温し、2時間反応させたところ、白色スラリー状の固形物として重合体組成物が得られた。
室温に冷却後、重合体組成物を5Lの容器に移した。メカニカルスターラーで撹拌しながら、25%アンモニア水(53.5g、アクリル酸に対して0.9当量)を加え、重合体組成物が完全に溶解し、均一になるまで撹拌した。その後pHメーターで測定しながら25%アンモニア水を少量ずつ添加し、pH7.0以上8.0以下の範囲で調整した。
反応液を5mL程度取り、不揮発分(NV)を測定したところ、5.2%(理論値5.3%)であった。その値から逆算してNVが5.0%になる量の蒸留水で残りの反応液を希釈して、実施例1のバインダ水溶液(NV5.0%)とした。
また、このバインダ水溶液の25℃における、せん断粘度を測定したところ、せん断速度1.0(1/s)において2.5(Pa・s)であった。
(水溶性ポリマーバインダ(A)の合成例2:ポリアクリル酸アンモニウム/ポリアクリル酸2−(2−エトキシエトキシ)エチル=80/20の合成例)
アクリル酸(56g、0.777mol)、アクリル酸2−(2−エトキシエトキシ)エチル(14g、0.074mol)、過硫酸アンモニウム(0.291g、0.00128mol)、25%アンモニア水(47.56g、アクリル酸に対して0.9当量)を用いた以外は、全て合成例1と同様にして合成した。反応液の不揮発分(NV)を測定したところ5.2%(理論値5.3%)であった。また、バインダ水溶液(NV5.0%)の25℃における、せん断粘度は、せん断速度1.0(1/s)において2.3(Pa・s)であった。
(水溶性ポリマーバインダ(A)の合成例3:ポリアクリル酸アンモニウム/ポリアクリル酸 2−(2−エトキシエトキシ)エチル=70/30の合成例)
アクリル酸(49g、0.680mol)、アクリル酸2−(2−エトキシエトキシ)エチル(21g、0.112mol)、過硫酸アンモニウム(0.271g、0.00119mol)、25%アンモニア水(41.62g、アクリル酸に対して0.9当量)を用いた以外は、全て合成例1と同様にして合成した。反応液の不揮発分(NV)を測定したところ5.3%(理論値5.3%)であった。また、バインダ水溶液(NV5.0%)の25℃における、せん断粘度は、せん断速度1.0(1/s)において2.0(Pa・s)であった。
(水溶性ポリマーバインダ(A)の合成例4:ポリアクリル酸リチウム/ポリアクリル酸4−ヒドロキシブチル=90/10の合成例)
アクリル酸(63g、0.874mol)、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(7g、0.049mol)、過硫酸アンモニウム(0.316g、0.00138mol)、25%アンモニア水(53.5g、アクリル酸に対して0.9当量)を用いた以外は、全て合成例1と同様にして合成した。反応液の不揮発分(NV)を測定したところ5.2%(理論値5.3%)であった。また、バインダ水溶液(NV5.0%)の25℃における、せん断粘度は、せん断速度1.0(1/s)において2.2(Pa・s)であった。
(水溶性ポリマーバインダ(A)の合成例5:ポリアクリル酸リチウム/ポリアクリル酸4−ヒドロキシブチル=80/20の合成例)
アクリル酸(56g、0.777mol)、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(14g、0.097mol)、過硫酸アンモニウム(0.299g、0.00131mol)、25%アンモニア水(47.6g、アクリル酸に対して0.9当量)を用いた以外は、全て合成例1と同様にして合成した。反応液の不揮発分(NV)を測定したところ5.2%(理論値5.3%)であった。また、バインダ水溶液(NV5.0%)の25℃における、せん断粘度は、せん断速度1.0(1/s)において2.1(Pa・s)であった。
(水溶性ポリマーバインダ(A)の合成例6:ポリアクリル酸リチウム/ポリアクリル酸4−ヒドロキシブチル=70/30の合成例)
アクリル酸(49g、0.680mol)、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(21g、0.146mol)、過硫酸アンモニウム(0.283g、0.00124mol)、25%アンモニア水(41.6g、アクリル酸に対して0.9当量)、を用いた以外は、全て合成例1と同様にして合成した。反応液の不揮発分(NV)を測定したところ5.1%(理論値5.3%)であった。また、バインダ水溶液(NV5.0%)の25℃における、せん断粘度は、せん断速度1.0(1/s)において1.9(Pa・s)であった。
<2.負極スラリー作製>
(比較例1)
黒鉛シリコン複合負極(シリコン含有量60%)15.0質量%、人造黒鉛82.0質量%、カルボキシメチルセルロース(CMC)1.5質量%、スチレンブタジエン共重合体(SBR)1.5質量%の混合比で水系負極合剤スラリーを作製した。なお、負極合剤スラリー中の不揮発分はスラリー総質量に対して50質量%であった。
(実施例1)
カルボキシメチルセルロース(CMC)1.5質量%、スチレンブタジエン共重合体(SBR)1.5質量%の代わりに水溶性ポリマーバインダ(A)の合成例1で合成したバインダ樹脂組成成物3.0質量%を用いた以外は、全て比較例1と同様にして負極合剤スラリーを作製した。
(実施例2)
カルボキシメチルセルロース(CMC)1.5質量%、スチレンブタジエン共重合体(SBR)1.5質量%の代わりに水溶性ポリマーバインダ(A)の合成例2で合成したバインダ樹脂組成成物3.0質量%を用いた以外は、全て比較例1と同様にして負極合剤スラリーを作製した。
(実施例3)
カルボキシメチルセルロース(CMC)1.5質量%、スチレンブタジエン共重合体(SBR)1.5質量%の代わりに水溶性ポリマーバインダ(A)の合成例3で合成したバインダ樹脂組成成物3.0質量%を用いた以外は、全て比較例1と同様にして負極合剤スラリーを作製した。
(実施例4)
カルボキシメチルセルロース(CMC)1.5質量%、スチレンブタジエン共重合体(SBR)1.5質量%の代わりに水溶性ポリマーバインダ(A)の合成例4で合成したバインダ樹脂組成成物3.0質量%を用いた以外は、全て比較例1と同様にして負極合剤スラリーを作製した。
(実施例5)
カルボキシメチルセルロース(CMC)1.5質量%、スチレンブタジエン共重合体(SBR)1.5質量%の代わりに水溶性ポリマーバインダ(A)の合成例5で合成したバインダ樹脂組成成物3.0質量%を用いた以外は、全て比較例1と同様にして負極合剤スラリーを作製した。
(実施例6)
カルボキシメチルセルロース(CMC)1.5質量%、スチレンブタジエン共重合体(SBR)1.5質量%の代わりに水溶性ポリマーバインダ(A)の合成例6で合成したバインダ樹脂組成成物3.0質量%を用いた以外は、全て比較例1と同様にして負極合剤スラリーを作製した。
<3.負極作製>
(比較例2)
乾燥後の合剤塗工量(面密度)が10.1mg/cmになるようにバーコータのギャップを調整し、このバーコータにより比較例1の負極合剤スラリーを銅箔(集電体、厚さ10μm)へ均一に塗工した。次いで、80℃に設定した送風型乾燥機で15分乾燥した。次いで、ロールプレス機により合剤密度が1.65g/cmとなるようにプレスした。次いで、150℃で6時間真空乾燥することで、負極を作製した。
(実施例7)
比較例1の代わりに実施例1で調整した負極合剤スラリーを用いた以外は、全て比較例2と同様にして負極を作製した。
(実施例8)
比較例1の代わりに実施例2で調整した負極合剤スラリーを用いた以外は、全て比較例2と同様にして負極を作製した。
(実施例9)
比較例1の代わりに実施例3で調整した負極合剤スラリーを用いた以外は、全て比較例2と同様にして負極を作製した。
(実施例10)
比較例1の代わりに実施例4で調整した負極合剤スラリーを用いた以外は、全て比較例2と同様にして負極を作製した。
(実施例11)
比較例1の代わりに実施例5で調整した負極合剤スラリーを用いた以外は、全て比較例2と同様にして負極を作製した。
(実施例12)
比較例1の代わりに実施例6で調整した負極合剤スラリーを用いた以外は、全て比較例2と同様にして負極を作製した。
<3.正極作製>
(正極合剤スラリーの作製)
固溶体酸化物Li1.20Mn0.55Co0.10Ni0.15 97.4質量%、ケッチェンブラック1.3質量%、ポリフッ化ビニリデン1.3質量%をN−メチル−2−ピロリドンに分散させることで、正極合剤スラリーを形成した。なお、正極合剤スラリー中の不揮発分はスラリー総質量に対して50質量%であった。
(正極の作製)
次いで、乾燥後の合剤塗工量(面密度)が23.6mg/cmになるようにバーコータのギャップを調整し、このバーコータにより正極合剤スラリーを集電体であるアルミニウム集電箔上に塗工した。次いで、正極合剤スラリーを80℃に設定した送風型乾燥機で15分乾燥した。次いで、乾燥後の正極合剤をロールプレス機により合剤密度が3.65g/cmとなるようにプレスした。次いで、正極合剤を80℃で6時間真空乾燥することで、正極集電体と正極活物質層とからなるシート状の正極を作製した。
<4.二次電池の作製>
(比較例3)
比較例2で示した負極(図2にて符号130で示す)と正極作成例で示した正極(図2にて符号120で示す)を、図2に示したTab部121,131の付いた3cm×5cmの長方形にトムソン刃を用いて各々カットした。図3に示すように、カットした負極130のTab部131にニッケルのタブリード132を溶接し、カットした正極120のTab部121にアルミのタブリード122を溶接した。次いで、図4に示すように、セパレータ(厚み25ミクロンのポリエチレン製微多孔膜)140を3.5cm×5.5cmの長方形にムソン刃を用いてカットした。次いで、図5および図6に示すように、セパレータ140を介して正極120と負極130を対向させ、ラミネートフィルム150で包装し熱圧着した。このとき、図6に示すように、Tab部121,131が配置されている辺以外の連続する2辺を熱圧着して、熱圧着部151を形成し、ラミネートフィルム150を袋状に成形した。次いで、図6に示すように、袋状に成形したラミネートフィルム150内に、電解液(1.4MのLiPF エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/フルオロエチレンカーボネート=10/70/20混合溶液(体積比))160を160μL加えた後、ラミネートフィルム150を真空ラミネートすることで完全に封じて、Tab部121,131を固定し、ラミネート型二次電池100を作製した(図7参照)。同じラミネート型二次電池を合計2つ作製した。
(実施例13)
実施例7で作製した負極を用いた以外は全て比較例3と同様にして係るラミネート型二次電池を作製した。
(実施例14)
実施例8で作製した負極を用いた以外は全て比較例3と同様にして係るラミネート型二次電池を作製した。
(実施例15)
実施例9で作製した負極を用いた以外は全て比較例3と同様にして係るラミネート型二次電池を作製した。
(実施例16)
実施例10で作製した負極を用いた以外は全て比較例3と同様にして係るラミネート型二次電池を作製した。
(実施例17)
実施例11で作製した負極を用いた以外は全て比較例3と同様にして係るラミネート型二次電池を作製した。
(実施例18)
実施例12で作製した負極を用いた以外は全て比較例3と同様にして係るラミネート型二次電池を作製した。
<5.負極の電極膨れの評価>
作製した一方のラミネート型二次電池を充放電装置に取り付け、25℃で8時間放置後、0.1Cで4.3Vまで充電(CC充電)後、4.3Vで0.01Cまで充電(CV充電)を行い停止した。ドライルーム内で電池を解体し、SOC100%の負極を取り出した。マイクロメータで負極の厚みを測定し、次式(1)から負極の電極の膨れ(%)を求めた。
{(SOC100%の負極の厚み−電池作製前の負極の厚み)/(電池作製前の負極の厚み−集電体(銅箔)の厚み)}×100 (1)
<6.サイクル特性の評価>
作製した他方のラミネート型二次電池を充放電装置に取り付け、25℃で8時間放置後、0.2Cで4.3Vまで充電(CC充電)後、4.3Vで0.02Cまで充電(CV充電)を行い、続いて0.2Cで2.5Vまで放電(CC放電)を行い停止した。
次に0.5Cで4.3Vまで充電(CC充電)後、4.3Vで0.05Cまで充電(CV充電)を行い、続いて0.5Cで2.5Vまで放電(CC放電)を行った。これを1サイクルとして、100サイクル充放電を繰り返した。
次式(2)から100サイクル後の容量維持率(%)を求め、サイクル特性とした。
(100サイクル後の容量)/(初回容量)×100 (2)
負極の電極膨れ及びサイクル特性の評価結果をまとめて表1に示す。
Figure 2020145062
表1によれば、本実施例に係る二次電池の負極は、二次電池用負極合剤の含有量が3%と比較的少量であっても、電極膨れが小さく、更にサイクル特性に優れることが分かる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
10 リチウムイオン二次電池
20 正極
30 負極
40 セパレータ

Claims (11)

  1. 水溶性ポリマーバインダ(A)、及び負極活物質(B)を含む二次電池用負極合剤であって、
    前記水溶性ポリマーバインダ(A)、及び前記負極活物質(B)の質量比は、これらの質量比の合計を100として、2.0:98.0〜6.0:94.0であり、
    前記水溶性ポリマーバインダ(A)は、カルボキシル基含有アクリルモノマーと、水溶性アクリル酸誘導体モノマーとの共重合体を含み、
    前記負極活物質(B)は、Si系活物質を10.0質量%以上20.0質量%以下含む、二次電池用負極合剤。
  2. 前記水溶性ポリマーバインダ(A)は、前記水溶性アクリル酸誘導体モノマーに由来する構造単位を10質量%以上40質量%以下含む、請求項1に記載の二次電池用負極合剤。
  3. 前記共重合体5.0質量%水溶液の25℃におけるせん断粘度が、せん断速度1.0(1/s)において0.5(Pa・s)以上5.0(Pa・s)以下である、請求項1または2に記載の二次電池用負極合剤。
  4. 前記カルボキシル基含有アクリルモノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、モノメチルマレイン酸、2−カルボキシエチルアクリレート、及び2−カルボキシエチルメタクリレートからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の二次電池用負極合剤。
  5. 前記水溶性アクリル酸誘導体モノマーが、エチレングリコール鎖含有アクリルモノマー及び水酸基含有アクリルモノマーの少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の二次電池用負極合剤。
  6. 前記エチレングリコール鎖含有アクリルモノマーが、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルアクリレート、2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルメタクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルメタクリレート、2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルメタクリレート、2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エチルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレートからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項5に記載の二次電池用負極合剤。
  7. 前記水酸基含有アクリルモノマーが、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレートからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項5に記載の二次電池用負極合剤。
  8. 前記カルボキシル基含有アクリルモノマーの少なくとも一部が、アルカリ金属塩またはアンモニウム塩である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の二次電池用負極合剤。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の二次電池用負極合剤を含む、二次電池用負極。
  10. さらにスチレンブタジエン共重合体(SBR)を含む、請求項9に記載の二次電池用負極。
  11. 請求項9または10に記載の二次電池用負極を備える、二次電池。
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