JP2020139020A - 導電性接着剤 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の構成1は、(A)導電性粒子、(B)溶剤、(C)熱硬化性樹脂、及び(D)平均粒径1〜50nmのシリカ粒子を含む導電性接着剤である。
本発明の構成2は、(A)導電性粒子、(B)溶剤、(C)熱硬化性樹脂、及び(D)シリカ粒子の合計を100重量部とした時に、(D)シリカ粒子を1〜20重量部含む、構成1の導電性接着剤である。
本発明の構成3は、(D)シリカ粒子が、(C)熱硬化性樹脂に対して予め混合されたものである、構成1又は構成2の導電性接着剤である。
本発明の構成4は、(A)導電性粒子、(B)溶剤、(C)熱硬化性樹脂、及び(D)平均粒径1〜50nmのシリカ粒子の合計を100重量部とした時に、(B)溶剤を0.5〜15重量部含む、構成1から3のいずれかの導電性接着剤である。
本発明の構成5は、(A)導電性粒子が、銀粒子である、構成1から4のいずれかの導電性接着剤である。
本発明の構成6は、(B)溶剤が、芳香族炭化水素を含む、構成1から5のいずれかの導電性接着剤である。
本発明の構成7は、(C)熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂又はアクリル樹脂を含む、構成1から6のいずれかの導電性接着剤である。
本発明の構成8は、構成1から7のいずれかの導電性接着剤を含むカメラモジュール用導電性接着剤である。
本発明の構成9は、構成1から7のいずれかの導電性接着剤を含むジェットディスペンス用導電性接着剤である。
本実施形態の導電性接着剤は、導電性粒子として(A)導電性粒子を含む。導電性粒子は、特に制限されないが、導電性の金属粒子を用いることができる。金属粒子の金属の種類としては、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、スズ(Sn)及びこれらの合金等であることができる。導電性粒子は、1種類の金属粒子又は合金粒子を単独で使用しても、2種類以上の金属粒子又は合金粒子を併用してもよい。
本実施形態の導電性接着剤は、(B)溶剤を含む。溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、及びイソプロピルアルコール(IPA)等のアルコール類、酢酸エチレン等の有機酸類、ソルベントナフサ、シクロヘキサン、トルエン、及びキシレン等の芳香族炭化水素類、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等のN−アルキルピロリドン類、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等のアミド類、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン類、テルピネオール(TEL)、ブチルカルビトール(BC)等の環状カーボネート類、並びに水等が挙げられる。
本実施形態の導電性接着剤は、(C)熱硬化性樹脂を含有する。熱硬化性樹脂は、接着対象物をつなぎあわせて固定し、また、導電性接着剤中の無機材料である(A)導電性粒子及び(D)シリカ粒子にをつなぎあわせるものである。
本実施形態の導電性接着剤は、(D)平均粒径1〜50nmのシリカ粒子を含有する。シリカ粒子の平均粒径が、1〜50nmであることにより、本実施形態の導電性接着剤は高い流動性を有することができる。特に、平均粒径1〜50nmのシリカ粒子を含むことにより、導電性接着剤をジェットディスペンスした後でも流動性高く保つことができる。ジェットディスペンスは、導電性接着剤に対して大きな衝撃を与える供給方法であるが、本実施形態の導電性接着剤は、ナノシリカは、ジェットディスペンスの際の導電性接着剤に対する衝撃を和らげる効果があるものと考えられる。
本実施形態の導電性接着剤は、その他の添加剤、例えば、分散剤、レオロジー調整剤、及び顔料などから適宜選択したものを含有してもよい。
本実施形態の導電性接着剤の初期粘度(製造直後の粘度)が、0.1〜10(Pa・s)であることが好ましい。また、本実施形態の導電性接着剤の初期粘度(製造直後の粘度)は、製造直後から24時間経過後の粘度(24h後の粘度)が、0.1〜10(Pa・s)であることが好ましい。また、初期粘度と、24h後の粘度との比(「24h後の粘度」/「初期粘度」、「24h後の増粘倍率」という。)が0.9〜1.4であることが好ましく、1.0〜1.3であることがより好ましい。本実施形態の導電性接着剤の初期粘度、24h後の粘度及び24h後の増粘倍率が所定の範囲であることにより、高い流動性を有し、かつ粘度の時間を変化を抑制することができる。そのため、本実施形態の導電性接着剤は、製品としての取扱い性が良好であり、流動性高く保つことができる。
本実施形態の導電性接着剤は、上記の各成分を、例えば、ライカイ機、ポットミル、三本ロールミル、回転式混合機、二軸ミキサー等を用いて混合することで製造することができる。
本実施形態の導電性接着剤の用途について説明する。本実施形態の導電性接着剤は、所定の場所に塗布することにより、封止材及び/又は電極として用いることができる。塗布方法は任意であり、例えば、ディスペンス、ジェットディスペンス、孔版印刷、スクリーン印刷、ピン転写、スタンピングなどの公知の方法を用いて塗布することができる。
[導電性接着剤の調製]
以下の成分を、表1〜3に示す割合で混合して、実施例及び比較例の導電性接着剤を調製した。なお、表1〜3に示す各成分の割合は、全て重量部で示している。
(銀粒子1)フレーク状粒子、平均粒径6μm(METALOR社製、製品名:EA−0001)
(銀粒子2)球状粒子、平均粒径5μm(METALOR社製)
(溶剤1)ソルベントナフサ、(丸善石油化学工業製、SW1800)
(溶剤2)シクロヘキサン、(富士フィルム和光純薬製、製品名:シクロヘキサン)
(熱硬化性樹脂1)ビスフェノールF型エポキシ樹脂・ビスフェノールA型エポキシ樹脂混合物(芳香族系エポキシ樹脂)(DIC株式会社製、EXA835LV、エポキシ当量165)
(熱硬化性樹脂2)アミノフェノール型液状エポキシ樹脂、(三菱化学株式会社製、製品名:jER630D)
(ナノシリカ1)平均粒径:10nm、マスターバッチ処理(アドマテックス製、製品名:YA010AJGP)
(ナノシリカ2)平均粒径:50nm、マスターバッチ処理(アドマテックス製、製品名:YA050C-SM1)
(ナノシリカ3)平均粒径:10nm、(日本アエロジル社製、製品名:R805)
(シリカ4)平均粒径(D50)1.5μm、(アドマテックス製、製品名:SE5200 SEE)
(ナノAg)平均粒径:100nm、(METALOR製、P620−24)
(硬化剤)潜在性硬化剤、(T&K TOKA製、製品名:フジキュアー FXR-1020)
実施例及び比較例の導電性接着剤の粘度は、ブルックフィールド社製(B型)粘度計を用いて25℃の温度で測定した。粘度の測定は、実施例及び比較例のそれぞれの導電性接着剤に対して、10rpmの回転速度で行った。
表1〜3の「流動性(秒/mm)」は、600μmの隙間へジェットディスペンスしたときの、導電性接着剤20の流動性を示す指標である。具体的には、図1(側面から見た模式図)及び図2(上面から見た模式図)を示すような治具を用いて、導電性接着剤20の流動速度を測定した。すなわち、図1及び図2に示すように、ステンレス板14の上に隙間dが600μmとなるようにスペーサ16を介してガラス板12を配置し、その隙間の開口部近傍(図1の矢印部分)に、実施例及び比較例の導電性接着剤20をジェットディスペンスすることにより配置した。その隙間への導電性接着剤20の流動が、所定の流動距離L(mm)=20mmになったときの時間t(秒)を測定し、1mm当たりの流動時間t/L(秒/mm)を計算することにより、流動性とした。流動性の測定は、25℃で行った。なお、表1に示す比較例1及び比較例2の場合には、流動距離Lが20mmに達しなかった。そのため、表1の「流動性」欄には、NG(Not Good)と記載し、括弧内には流動が停止した距離を記載した。すなわち、比較例1の導電性接着剤の場合は6mmで流動が停止し、比較例2の導電性接着剤の場合は1mmで流動が停止した。
表1〜3の「抵抗値(Ω)」は、実施例及び比較例の導電性接着剤を硬化させたときの電気抵抗の測定値である。電気抵抗の測定は、図3に示すような電極24を用いて行った。すなわち、図3に示すように、硬化させたガラス板12の上に1対の帯状の電極24を、電極24の間隔Dが40mmとなるように配置した。ガラス板12及び1対の電極24の上に、実施例及び比較例の導電性接着剤を幅Wが10mmとなるように孔版印刷法で配置し、硬化させた。配置した導電性接着剤を、80℃まで30分間で温度を上昇させ、その後60分間80℃に温度を保つことにより硬化させた。硬化したときの導電性接着剤の膜厚は、20μmだった。硬化した1対の電極24の間の電気抵抗値を抵抗計Rにより測定することで、実施例及び比較例の電気抵抗値を得た。なお、膜厚の測定には、(株)東京精密製表面粗さ形状測定機(型番:サーフコム1500SD−2)を用いた。また、電気抵抗値の測定には、(株)TFFケースレーインスツルメンツ製デジタルマルチメーター(型番:2001)を用いた。
14 ステンレス板
16 スペーサ
20 導電性接着剤
22 ガラス板
24 電極
R 抵抗計
50 ジェットディスペンサー
52 ニードル
54 シール(密封部材)
56 ノズル
S ストローク
Claims (9)
- (A)導電性粒子、(B)溶剤、(C)熱硬化性樹脂、及び(D)平均粒径1〜50nmのシリカ粒子を含む導電性接着剤。
- (A)導電性粒子、(B)溶剤、(C)熱硬化性樹脂、及び(D)シリカ粒子の合計を100重量部とした時に、(D)シリカ粒子を1〜20重量部含む、請求項1に記載の導電性接着剤。
- (D)シリカ粒子が、(C)熱硬化性樹脂に対して予め混合されたものである、請求項1又は請求項2に記載の導電性接着剤。
- (A)導電性粒子、(B)溶剤、(C)熱硬化性樹脂、及び(D)シリカ粒子の合計を100重量部とした時に、(B)溶剤を0.5〜15重量部含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の導電性接着剤。
- (A)導電性粒子が、銀粒子である、請求項1から4のいずれか1項に記載の導電性接着剤。
- (B)溶剤が、芳香族炭化水素を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の導電性接着剤。
- (C)熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂又はアクリル樹脂を含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の導電性接着剤。
- 請求項1から7のいずれか1項に記載の導電性接着剤を含むカメラモジュール用導電性接着剤。
- 請求項1から7のいずれか1項に記載の導電性接着剤を含むジェットディスペンス用導電性接着剤。
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