JP2019067672A - 異方性導電フィルムの製造方法 - Google Patents

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洋之 井口
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洋之 井口
塩原 利夫
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利夫 塩原
柏木 努
Tsutomu Kashiwagi
努 柏木
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Abstract

【課題】導電性ナノ粒子を含む平均直径1μm以上かつ100μm未満のバンプが1μm以上かつ100μm以下の間隔で配列されている、異方性導電フィルムの製造方法を提供する。【解決手段】(1)導電性ナノ粒子分散液に電圧を印加し、静電気力によってノズルから該導電性ナノ粒子分散液を剥離性基材に塗布することによって、該剥離性基材の上に平均直径が1μm以上かつ100μm未満のバンプを1μm以上かつ100μm以下の間隔で配列させる工程、(2)前記バンプの表面を覆うように絶縁性樹脂を含む組成物を厚さが10μm以上かつ100μm以下になるようにコーティングすることによって、絶縁性樹脂層を形成する工程、及び(3)前記絶縁性樹脂層を硬化させた後、前記剥離性基材を剥がして、フィルムを得る工程、を含むことを特徴とする異方性導電フィルムの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、異方性導電フィルムの製造方法に関する。
近年、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等のフラットパネルディスプレイや精密機器の電子部品同士を接続する際には、はんだの代わりに異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)が使用されている。異方性導電フィルムは、導電粒子を含有する絶縁性樹脂から主に構成され、回路電極間に配置され加圧、加熱により圧着することで回路間の電気的接続を行うことができる。
特許文献1では、平均粒径10μm、最大粒径15μmのスズ鉛半田粒子を含有するポリビニルブチラール樹脂とエポキシ樹脂の混合物を塗工することで異方性導電フィルムを作製している。特許文献2では、平均粒径2μmのニッケル粒子をフェノキシ樹脂と混合し、塗工装置を用いて異方性導電フィルムを作製している。特許文献3では、平均粒子径20μmの銀メッキ樹脂粒子を絶縁性樹脂に混合し塗布することで異方性導電フィルムを作製している。特許文献4では、エポキシ樹脂層の上に平均粒径5〜10μmの銀粉末含有エポキシ樹脂を印刷し、その上にエポキシ樹脂をコーティングし、この銀粉末含有エポキシ樹脂の印刷とエポキシ樹脂のコーティングを繰り返すことで異方性導電フィルムを作製している。
しかしながら、上述の特許文献に記載されているフィルムは、いずれもマイクロ粒子を樹脂と混合し塗工しているため、粒子同士の凝集が起こり、フィルムの平面方向の絶縁性を維持しながら100μm以下の導電性領域を保持することは難しい。一方、粒子同士の凝集を防ぐために粒子濃度を下げると、フィルムの断面方向の導電性を保持することが難しくなる。このため微細なパターンを有する回路電極同士を電気的に接続することはできない。
特許文献5、6では導電粒子を格子状に配列し、少なくとも一方向において、隣接する配列の間隔に広狭を有する異方性導電フィルムが報告されている。この方法では、1カ所の電極を複数のマイクロ導電粒子で通電しており、かつバンプ間の距離が一定ではないため、微細なパターンを有する回路電極同士を接続するには不向きである。
特許文献7では導電粒子の粒子径よりも小さな孔をもつ多孔板を、導電粒子が入った容器の中に入れ、該多孔板で隔てられた、導電粒子が存在する側の逆側を減圧状態とすることで導電粒子を多孔板に捕捉し、異方性導電フィルムを作製している。しかしながら、粒子径よりも小さな孔をもつ多孔板を用意しなければならないため、粒子は必然的に大きくなり、また導電粒子が存在する側の逆側を減圧状態にする必要がある等、工程数が多くなるためにコストが極めて高くなってしまう。以上のように安価で導電粒子を規則的に配列することは困難であった。
特開平5−154857号公報 特開2008−112713号公報 特開2015−147832号公報 特開2003−151713号公報 特開2016−085931号公報 国際公開WO2016/104463号公報 特開2005−209454号公報
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、導電性ナノ粒子を含む所定の平均直径のバンプが所定の間隔で配列されている、異方性導電フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明では、異方性導電フィルムの製造方法であって、
(1)導電性ナノ粒子分散液に電圧を印加し、静電気力によってノズルから前記導電性ナノ粒子分散液を剥離性基材に塗布することによって、該剥離性基材の上に平均直径が1μm以上かつ100μm未満のバンプを1μm以上かつ100μm以下の間隔で配列させる工程、
(2)前記バンプの表面を覆うように絶縁性樹脂を含む組成物を厚さが10μm以上かつ100μm以下になるようにコーティングすることによって、絶縁性樹脂層を形成する工程、及び
(3)前記絶縁性樹脂層を硬化させた後、前記剥離性基材を剥がして、フィルムを得る工程、
を含む異方性導電フィルムの製造方法を提供する。
このような異方性導電フィルムの製造方法であれば、導電性ナノ粒子を含む平均直径1μm以上かつ100μm未満のバンプが1μm以上かつ100μm以下の間隔で配列されている、異方性導電フィルムを容易に製造することができる。
また、前記バンプの直径を前記フィルムの厚さの10%以上かつ90%以下とすることが好ましい。
このようなバンプの直径とすることで、より確実に回路電極と導電性ナノ粒子を接続することができる。
また、前記絶縁性樹脂層の硬化は、熱硬化、光硬化、湿気硬化のいずれかとすることが好ましい。
このような硬化とすることで、絶縁性樹脂層をより効率よく硬化させることができる。
また、前記導電性ナノ粒子分散液のナノ粒子の濃度を0.001質量%以上かつ30質量%以下とすることが好ましい。
このような導電性ナノ粒子分散液のナノ粒子の濃度とすれば、より確実に所望のバンプを形成することができる。
また、前記絶縁性樹脂をシリコーン樹脂とすることが好ましい。
このような絶縁性樹脂とすれば、耐熱性、耐光性に優れたフィルムを得ることができる。
また、前記絶縁性樹脂を25℃で固体状であるものとすることが好ましい。
このような絶縁性樹脂とすることで、より製造作業性に優れた異方性導電フィルムの製造方法とすることができる。
以上のように、本発明の異方性導電フィルムの製造方法であれば、導電性ナノ粒子を含む平均直径1μm以上かつ100μm未満のバンプが1μm以上かつ100μm以下の間隔で配列されている、異方性導電フィルムを容易に製造できる方法を提供することができる。また、本発明の異方性導電フィルムの製造方法では、等間隔で配列された数μm〜数十μmの導電性領域を有する異方性導電フィルムを製造できるために、非常に微細なパターンを有する回路電極同士を電気的に接合でき、それによって電子機器の小型化、薄型化、軽量化を達成できる。
調整例1でETFEフィルムに銀ナノ粒子を塗布した後の外観の写真の一例である。 調整例2でETFEフィルムに銀ナノ粒子を塗布した後の外観の写真の一例である。 調整例3でETFEフィルムに銀ナノ粒子を塗布した後の外観の写真の一例である。 調整例4でETFEフィルムに銀ナノ粒子を塗布した後の外観の写真の一例である。 比較調整例1でETFEフィルムに銀ナノ粒子を塗布した後の外観の写真の一例である。 比較調整例2でETFEフィルムに銀ナノ粒子を塗布した後の外観の写真の一例である。 比較調整例3でETFEフィルムに銀ナノ粒子を塗布した後の外観の写真の一例である。 実施例1で作製したフィルムの断面の模式図である。 実施例において、通電試験の際に回路電極(マイクロLED)を押し付けた後のフィルムの断面の模式図である。
上述のように、導電性ナノ粒子を含む平均直径1μm以上かつ100μm未満のバンプが1μm以上かつ100μm以下の間隔で配列されている、異方性導電フィルムの製造方法の開発が求められていた。
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討した結果、導電性ナノ粒子分散液に電圧を印加し、静電気力によってノズルから該導電性ナノ粒子分散液を塗布することにより、平均直径1μm以上かつ100μm未満のバンプを1μm以上かつ100μm以下の間隔で配列することで、微細なパターンを有する回路電極同士を電気的に接続することができることを見出し、本発明を成すに至った。
即ち、本発明は、異方性導電フィルムの製造方法であって、
(1)導電性ナノ粒子分散液に電圧を印加し、静電気力によってノズルから前記導電性ナノ粒子分散液を剥離性基材に塗布することによって、該剥離性基材の上に平均直径が1μm以上かつ100μm未満のバンプを1μm以上かつ100μm以下の間隔で配列させる工程、
(2)前記バンプの表面を覆うように絶縁性樹脂を含む組成物を厚さが10μm以上かつ100μm以下になるようにコーティングすることによって、絶縁性樹脂層を形成する工程、及び
(3)前記絶縁性樹脂層を硬化させた後、前記剥離性基材を剥がして、フィルムを得る工程、
を含む異方性導電フィルムの製造方法である。
以下、本発明の異方性導電フィルムの製造方法について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[工程(1)]
工程(1)は、導電性ナノ粒子分散液に電圧を印加し、静電気力によってノズルから該導電性ナノ粒子分散液を剥離性基材に塗布することによって、該剥離性基材の上に平均直径が1μm以上かつ100μm未満のバンプを1μm以上かつ100μm以下の間隔で配列させる工程である。
[剥離性基材]
本発明に使用される剥離性基材としては、後述の絶縁性樹脂層を硬化した後、剥がすことができる基材であれば特に制限はなく、例えばシリコーン系フィルム、フッ素系フィルム、離型剤で処理されたPETフィルム等が挙げられる。剥離性基材の厚さとしては特に制限はなく、目的に応じて選択できるが、10μm以上かつ1,000μm以下であることが好ましい。
[導電性ナノ粒子分散液]
本発明に使用される導電性ナノ粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば金属粒子、導電性高分子粒子、金属被覆粒子等が挙げられる。
金属粒子としては、例えば金、銀、銅、パラジウム、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタン、マンガン、亜鉛、タングステン、白金、鉛、錫等の金属単体、又は半田、鋼、ステンレス鋼等の合金が挙げられる。これらはそれぞれ1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。導電性高分子粒子としては、例えばカーボン、ポリアセチレンナノ粒子、ポリピロールナノ粒子等が挙げられる。金属被覆粒子としては、例えば樹脂粒子の表面を金属で被覆したものや、ガラスやセラミック等の無機物の表面を金属で被覆したものが挙げられる。表面の金属被覆方法としては、特に制限はなく、例えば無電解メッキ法、スパッタリング法等が挙げられる。
上述の導電性ナノ粒子は、回路電極と電気的に接続した際に導電性を有していればよい。例えば、粒子表面に絶縁被膜を施した粒子であっても、電気的に接続した際に粒子が変形し、金属粒子が露出するものであれば、導電性ナノ粒子である。
上述の導電性ナノ粒子の平均粒子径としては特に制限はないが、後述の平均直径1μm以上かつ100μm未満のバンプを形成するために1μm以下であることが好ましい。より好ましくは1nm以上かつ500nm以下、さらに好ましくは1nm以上かつ300nm以下である。この範囲であれば上述の導電性ナノ粒子分散液を塗布した際に平均直径1μm以上かつ100μm未満のバンプを形成しやすい。なお、ナノ粒子の平均粒子径は、例えば透過電子顕微鏡によって観測された粒子100個の最大直径の平均値とすることができる。
上述の導電性ナノ粒子分散液の分散媒としては、特に制限はなく、揮発性、極性、剥離性基材への濡れ性等に応じて適宜選択することができる。例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、塩化メチレン、クロロホルム、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、蟻酸、酢酸等が挙げられる。これらはそれぞれ1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。導電性ナノ粒子分散液のナノ粒子の濃度は0.001質量%以上かつ30質量%以下であることが好ましく、0.001質量%以上かつ10質量%以下であればより好ましく、0.001質量%以上かつ1質量%以下であればさらに好ましい。
さらに導電性ナノ粒子分散液は樹脂成分を含んでいても良く、該樹脂成分としては、例えばポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、セルロース樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらはそれぞれ1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂を含む導電性ナノ粒子分散液とする場合、粘度は特に制限はないが、静電気力によってノズルから塗布するために1,000mPa・s以下であることが好ましく、500mPa・s以下であればより好ましく、100mPa・s以下であればさらに好ましい。なお、本明細書中で粘度とは、JIS K 7117−1:1999に記載の方法で、回転粘度計を用いて25℃で測定した値を指す。
[塗布]
導電性ナノ粒子分散液を塗布するために使用する装置は、静電気力によって導電性ナノ粒子分散液を塗布するもとする。ノズルから導電性ナノ粒子分散液を吸い上げ、該導電性ナノ粒子分散液に電圧を印加することによって塗布する。装置としては、例えば特開2009−016490号公報、特開2014−120490号公報に挙げられているものを用いることができる。
ノズルの形状としては、特に制限はないが、導電性ナノ粒子分散液に均一に電圧を印加するために、円形状であることが好ましい。
ノズルの径としては、特に制限はないが、1μm以上かつ100μm未満のバンプを形成するために、好ましくは1μm以上かつ100μm以下、より好ましくは1μm以上かつ80μm以下、さらに好ましくは1μm以上かつ50μm以下である。この範囲内であれば、1μm以上かつ100μm未満のバンプを容易に塗布することができる。
印加する電圧は、特に制限はないが、好ましくは1,000V以上かつ10,000V以下、より好ましくは1,000V以上かつ8,000V、さらに好ましくは1,000V以上かつ5,000V以下である。またノズルの先端部と上述の剥離性基材との距離は例えば10μm以上かつ3,000μm以下、好ましくは10μm以上かつ2,000μm以下である。
[バンプ]
バンプの平均直径は1μm以上かつ100μm未満であり、より好ましくは1μm以上かつ50μm以下である。またバンプは1μm以上かつ100μm以下の間隔で、より好ましくは1μm以上かつ50μm以下の間隔で配列される。なお、本発明においてバンプの平均直径とは、例えば半導体/FPD検査顕微鏡MX61(Olympus(株)社製)によって観測されたバンプ100個の最大直径の平均値とすることができる。
[工程(2)]
工程(2)は、バンプの表面を覆うように、絶縁性樹脂を含む組成物を厚さが10μm以上かつ100μm以下になるようにコーティングすることによって、絶縁性樹脂層を形成する工程である。
[絶縁性樹脂を含む組成物]
絶縁性樹脂としては特に制限はないが、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂が好ましく、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、セルロース樹脂、スチレン樹脂、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられるが、耐熱性、耐光性を考慮すると、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂であることが好ましく、シリコーン樹脂であることがより好ましい。絶縁性樹脂を含む組成物には、上述の絶縁性樹脂の他に、任意の成分を配合することができ、例えば溶剤等を配合することができる。
[絶縁性樹脂層]
絶縁性樹脂層を成形する方法は、従来公知の方法に従えばよく、例えばフィルムコーター、熱プレス機等を使用することができる。フィルムコーターとしては、例えばダイレクトグラビアコーター、チャンバードクターコーター、オフセットグラビアコーター、ロールキスコーター、リバースキスコーター、バーコーター、ダイコーター、リバースロールコーター、スロットダイ、エアードクターコーター、正回転ロールコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、含浸コーター、MBコーター、及びMBリバースコーター等が挙げられる。また、導電性ナノ粒子を塗布した装置と同じ装置を用いて、ノズルからスプレーで塗布してもよい。
上述の絶縁性樹脂層の厚さは、10μm以上かつ100μm以下であり、さらには10μm以上かつ50μm以下であることがより好ましい。この範囲内であれば、回路電極を押し付けた際、導電性ナノ粒子がずれることなく電気的に接続することが可能である。さらに、絶縁性樹脂層の厚さに関して、バンプの直径が絶縁性樹脂層の厚さの10%以上かつ90%以下であることが好ましく、10%以上かつ70%以下であればより好ましい。この範囲内であれば、より確実に回路電極と導電性ナノ粒子を接続することができる。
[工程(3)]
工程(3)は、上述の絶縁性樹脂層を硬化させた後、上述の剥離性基材を剥がして、フィルムを得る工程である。
上述の絶縁性樹脂層の硬化方法は、樹脂の種類によって異なるが、特に限定はなく、例えば熱硬化、光硬化、湿気硬化等が挙げられる。
絶縁性樹脂層を硬化させた後、該絶縁性樹脂層の上に離型フィルムを貼り合せてもよい。離型フィルムとしてはフッ素系樹脂コートしたPETフィルム、シリコーン樹脂コートしたPETフィルム、フッ素系樹脂フィルム等が挙げられる。
以上のように、本発明の異方性導電フィルムの製造方法であれば、導電性ナノ粒子を含む平均直径1μm以上かつ100μm未満のバンプが1μm以上かつ100μm以下の間隔で配列されている、異方性導電フィルムを製造することができる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明の異方性導電フィルムの製造方法を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の合成例において、Meはメチル基を示す。また、以下の実施例において重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレンを標準物質として測定した値である。測定条件は以下の通りである。
[測定条件]
展開溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
流量:0.6mL/min
検出器:示差屈折率検出器(RI)
カラム:TSK Guardcolomn SuperH−L
TSKgel SuperH4000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH3000(6.0mmI.D.×15cm×1)
TSKgel SuperH2000(6.0mmI.D.×15cm×2)
(いずれも東ソー社製)
カラム温度:40℃
試料注入量:20μL(濃度0.5重量%のTHF溶液)
[合成例1]
アルケニル基含有オルガノポリシロキサンの合成
フェニルトリクロロシラン1142.1g(87.1mol%)、ClMeSiO(MeSiO)33SiMeCl 529g(3.2mol%)、及びジメチルビニルクロロシラン72.4g(9.7mol%)をトルエン溶剤に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、更に水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤をストリップし、25℃で固体状のフェニル基含有ビニルシリコーンレジンA1を得た。重量平均分子量は63,000であった。
[合成例2]
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの合成
フェニルトリクロロシラン1142.1g(87.1mol%)、ClMeSiO(MeSiO)33SiMeCl 529g(3.2mol%)、及びメチルジクロロシラン69g(9.7mol%)をトルエン溶剤に溶解後、水中に滴下し、共加水分解し、更に水洗、アルカリ洗浄にて中和、脱水後、溶剤をストリップし、25℃で固体状のフェニル基含有ハイドロジェンシリコーンレジンB1を得た。重量平均分子量は58,000であった。
導電性ナノ粒子を含むバンプの作製
[調製例1]
銀ナノ粒子水分散液(Sigma−Aldrich社製、濃度:0.02g/L、平均粒子径100nm)を静電噴霧/塗布実験機(アピックヤマダ(株)社製、ノズル径40μm)を用いて、ETFEフィルムに印加電圧を4000V、フィルムからノズルまでの距離を40μmにして塗布した。その外観の写真を図1に示す。平均バンプ直径は27μm、平均バンプ間隔は50μmであった。
[調製例2]
銀ナノ粒子水分散液(Sigma−Aldrich社製、濃度:0.02g/L、平均粒子径10nm)を静電噴霧/塗布実験機(アピックヤマダ(株)社製、ノズル径40μm)を用いて、ETFEフィルムに印加電圧を3000V、フィルムからノズルまでの距離を40μmにして塗布した。その外観の写真を図2に示す。平均バンプ直径は14μm、平均バンプ間隔は6μmであった。
[調製例3]
銀ナノ粒子水分散液(Sigma−Aldrich社製、濃度:0.02g/L、平均粒子径10nm)を静電噴霧/塗布実験機(アピックヤマダ(株)社製、ノズル径25μm)を用いて、ETFEフィルムに印加電圧を2000V、フィルムからノズルまでの距離を20μmにして塗布した。その外観の写真を図3に示す。平均バンプ直径は4μm、平均バンプ間隔は25μmであった。
[調製例4]
銀ナノ粒子水分散液(Sigma−Aldrich社製、濃度:0.02g/L、平均粒子径10nm)を静電噴霧/塗布実験機(アピックヤマダ(株)社製、ノズル径25μm)を用いて、ETFEフィルムに印加電圧を1500V、フィルムからノズルまでの距離を20μmにして塗布した。その外観の写真を図4に示す。平均バンプ直径は4μm、平均バンプ間隔は8μmであった。
[比較調製例1]
銀ナノ粒子水分散液(Sigma−Aldrich社製、濃度:0.02g/L、平均粒子径10nm)をジェットディスペンサー(武蔵エンジニアリング(株)社製、ノズル径15μm)を用いて、ETFEフィルムに塗布したところ、バンプ同士がくっついてしまった。その外観の写真を図5に示す。
[比較調製例2]
銀ナノ粒子水分散液(Sigma−Aldrich社製、濃度:0.02g/L、平均粒子径10nm)を自動エアーレススプレーガン(ノードソン (株)社製、ノズル径50μm)を用いて、ETFEフィルムに塗布したところ、バンプ同士がくっついてしまった。その外観の写真を図6に示す。
[比較調製例3]
銀ナノ粒子水分散液(Sigma−Aldrich社製、濃度:0.02g/L、平均粒子径10nm)をハンドスプレーガン(ノズル径1mm)を用いて、ETFEフィルムに塗布したところ、平均バンプ直径は2μmであるが、バンプが均一に配列しなかった。その外観の写真を図7に示す。
異方性導電フィルムの製造
[実施例1]
合成例1で合成したビニルシリコーンレジンA1を100g、合成例2で合成したハイドロジェンシリコーンレジンB1を100g、白金(0)−1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンコンプレックス(白金濃度1質量%)0.2g、エチニルシクロヘキサノール0.6g、トルエン50gを混合してオルガノポリシロキサン組成物1を調製した。自動塗工装置PI−1210(テスター産業(株)社製)を用いて、調製例1で作製した銀バンプが塗布されたETFEフィルムの上に、オルガノポリシロキサン組成物1を塗布し、縦150mm×横150mm及び厚さ60μmを有する膜状に成形した。その後、100℃×30分加熱することでトルエンを揮発させた後、ETFEフィルムを剥がし、縦150mm×横150mm及び厚さ50μmを有する、25℃で固体状、ガラス転移点40℃のフィルムを得た。上述のようにして得られたフィルムの断面の模式図を図8に示す。フィルム1は、バンプ2及び絶縁性樹脂層3から構成されるものである。
[実施例2]
調製例2で作製したバンプを形成したETFEフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして縦150mm×横150mm及び厚さ50μmを有するフィルムを得た。
[実施例3]
調製例3で作製したバンプを形成したETFEフィルムを用いて、実施例1と同様にオルガノポリシロキサン組成物1を塗布し、縦150mm×横150mm及び厚さ25μmを有する膜状に成形した。その後、100℃×30分加熱することでトルエンを揮発させた後、ETFEフィルムを剥がし、縦150mm×横150mm及び厚さ20μmを有するフィルムを得た。
[実施例4]
調製例4で作製したバンプを形成したETFEフィルムを用いた以外は、実施例3と同様にして縦150mm×横150mm及び厚さ20μmを有するフィルムを得た。
[比較例1]
比較調製例1で作製した銀ナノ粒子水分散液を塗布したETFEフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして縦150mm×横150mm及び厚さ50μmを有するフィルムを得た。
[比較例2]
比較調製例2で作製した銀ナノ粒子水分散液を塗布したETFEフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして縦150mm×横150mm及び厚さ50μmを有するフィルムを得た。
[比較例3]
比較調製例3で作製した銀ナノ粒子水分散液を塗布したETFEフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして縦150mm×横150mm及び厚さ50μmを有するフィルムを得た。
[比較例4]
合成例1で合成したビニルシリコーンレジンA1を100g、合成例2で合成したハイドロジェンシリコーンレジンB1を100g、白金(0)−1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンコンプレックス(白金濃度1質量%)0.2g、エチニルシクロヘキサノール0.6g、トルエン50g、銀ナノ粒子(アズワン(株)社製、メジアン径30nm)10gを混合して、オルガノポリシロキサン組成物1’を調製した。自動塗工装置PI−1210(テスター産業(株)社製)を用いて、ETFEフィルムの上にオルガノポリシロキサン組成物1’を塗布し、縦150mm×横150mm及び厚さ60μmを有する膜状に成形した。その後、100℃×30分加熱することでトルエンを揮発させた後、ETFEフィルムを剥がし、縦150mm×横150mm及び厚さ50μmを有する、25℃で固体状、ガラス転移点45℃のフィルムを得た。
[比較例5]
隣接する配列の間隔に広狭を有する、厚さ50μmの格子状の配列パターンを有する金型を作製し、公知の透明性樹脂のペレットを溶融させた状態で該金型に流し込み、冷やして固めることで、凹部が広狭を有する格子状の配列パターンの樹脂型を形成した。この樹脂型の凹部に比較例4で調製した導電性粒子を含むオルガノポリシロキサン組成物1’を充填し、その上にETFEフィルムを被せ、縦150mm×横150mm及び厚さ60μmを有する膜状に成形した。その後、100℃×30分加熱することでトルエンを揮発させた後、ETFEフィルムを剥がし、縦150mm×横150mm及び厚さ50μmを有するフィルムを得た。
平均バンプ直径の計測
ETFEフィルム上に配列したバンプの平均直径は、半導体/FPD検査顕微鏡MX61(Olympus(株)社製)にて計測した。結果を表1に示す。
平均バンプ間隔の計測
ETFEフィルム上に配列したバンプの平均間隔は、半導体/FPD検査顕微鏡MX61(Olympus(株)社製)にて計測した。結果を表1に示す。
通電試験
実施例1〜4、比較例1〜5で得られたフィルムの上に、ピックアンドプレイスを用いて、50μm×50μm及び厚さ20μmのマイクロLEDを押し付け、図9のフィルムの断面の模式図に示すように、マイクロLED4がフィルム1に押し付けられた状態とした。その後ダイシングし、基板に実装して点灯試験を行った。点灯したものを○、点灯しなかったものを×とした。結果を表1に示す。
※計測不可
表1に示す通り、本発明の製造方法に従い静電気力によって導電性ナノ粒子を規則正しく配列した異方性導電性フィルムは、従来の異方性導電性フィルムと異なり、マイクロLEDのような微細な電極を持つ半導体装置に対してもショートすることなく、通電を確保することができる。
一方、比較例1〜比較例3では、実施例のように導電性ナノ粒子を規則正しく配列できていないため、通電を確保することができなかった。また、比較例4、5では導電性ナノ粒子が凝集し、マイクロLEDのアノードとカソードの両方と接し、ショートした。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…フィルム、 2…バンプ、 3…絶縁性樹脂層、 4…回路電極(マイクロLED)。

Claims (6)

  1. 異方性導電フィルムの製造方法であって、
    (1)導電性ナノ粒子分散液に電圧を印加し、静電気力によってノズルから前記導電性ナノ粒子分散液を剥離性基材に塗布することによって、該剥離性基材の上に平均直径が1μm以上かつ100μm未満のバンプを1μm以上かつ100μm以下の間隔で配列させる工程、
    (2)前記バンプの表面を覆うように絶縁性樹脂を含む組成物を厚さが10μm以上かつ100μm以下になるようにコーティングすることによって、絶縁性樹脂層を形成する工程、及び
    (3)前記絶縁性樹脂層を硬化させた後、前記剥離性基材を剥がして、フィルムを得る工程、
    を含むことを特徴とする異方性導電フィルムの製造方法。
  2. 前記バンプの直径を前記フィルムの厚さの10%以上かつ90%以下とすることを特徴とする請求項1に記載の異方性導電フィルムの製造方法。
  3. 前記絶縁性樹脂層の硬化は、熱硬化、光硬化、湿気硬化のいずれかとすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の異方性導電フィルムの製造方法。
  4. 前記導電性ナノ粒子分散液のナノ粒子の濃度を0.001質量%以上かつ30質量%以下とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の異方性導電フィルムの製造方法。
  5. 前記絶縁性樹脂をシリコーン樹脂とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の異方性導電フィルムの製造方法。
  6. 前記絶縁性樹脂を25℃で固体状であるものとすることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の異方性導電フィルムの製造方法。
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