JP2020138442A - シャープペンシル - Google Patents

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Abstract

【課題】シャープペンシルの前端部を鉛直上方に向けた状態でノック操作を行っても、先端パイプが没入しないシャープペンシルを提供する。【解決手段】シャープペンシル1が、軸筒2と、軸筒2の前端部から突出する筒状のスライダ8と、スライダ8内において前後に移動可能に配置され、先端パイプ10を有する筒状の芯ガイド部材9と、を具備し、芯ガイド部材9が前進した状態では先端パイプ10がスライダ8の前端部から突出し、芯ガイド部材9が後退した状態では先端パイプ10がスライダ8内に収容されることで、先端パイプ10がスライダ8に対して出没可能に構成され、芯ガイド部材9が前進した状態において、スライダ8の内面と芯ガイド部材9の外面とが係止するように構成されていることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、シャープペンシルに関する。
筆記芯を案内する先端パイプが常時突出した状態で設けられたシャープペンシルが、数多く知られている(例えば特許文献1参照)。こうしたシャープペンシルでは、突出した先端パイプによって物品を損傷する可能性がある。また、突出した先端パイプに物品等が当たることによって瞬間的に弾性変形した結果、内部の筆記芯が折れてしまう可能性がある。
そこで、先端パイプが前後に移動可能に構成されたシャープペンシル、すなわち、先端パイプが出没可能に構成されたシャープペンシルが公知である(特許文献2)。特許文献2に記載のシャープペンシルによれば、未使用時においては先端パイプを備えた芯ガイド部材を後退させることによって、先端パイプをスライダ内に没入させることにより、物品の損傷や筆記芯の折れを防止することができる。また、筆記による筆記芯の摩耗に伴い先端パイプも徐々に後退するので、筆記芯の折れが防止できると共に、筆記芯を繰り出すためのノック操作の頻度も少なくて済むという効果もある。
特開2018−83394号公報 特開2017−39237号公報
ところで、特許文献2に記載のように先端パイプが出没可能なシャープペンシルでは、先端パイプを備えた芯ガイド部材は、突出した状態で他部材、例えばスライダと係止はしていない。むしろ、芯ガイド部材は、スライダと係止しないように構成されている。したがって、シャープペンシルの前端部を鉛直上方に向けた状態でノック操作を行うと、筆記芯と先端パイプが重力によって後退し、スライダ内に没入してしまう場合がある。その結果、芯の操り出しができなくなる。
本発明は、シャープペンシルの前端部を鉛直上方に向けた状態でノック操作を行っても、先端パイプが没入しないシャープペンシルを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、軸筒と、前記軸筒の前端部から突出する筒状のスライダと、前記スライダ内において前後に移動可能に配置され、先端パイプを有する筒状の芯ガイド部材と、を具備し、前記芯ガイド部材が前進した状態では前記先端パイプが前記スライダの前端部から突出し、前記芯ガイド部材が後退した状態では前記先端パイプが前記スライダ内に収容されることで、前記先端パイプが前記スライダに対して出没可能に構成され、前記芯ガイド部材が前進した状態において、前記スライダの内面と前記芯ガイド部材の外面とが係止するように構成されていることを特徴とするシャープペンシルが提供される。
また、別の態様によれば、前記芯ガイド部材が前記先端パイプよりも大径のパイプホルダを有し、前記スライダと前記芯ガイド部材との前記係止が、前記パイプホルダの前端部側又は後端部側において行われるようにしてもよい。
また、別の態様によれば、前記スライダと前記芯ガイド部材との前記係止が、前記スライダ及び前記芯ガイド部材の一方に設けられたテーパー面又は突起部と、前記スライダ及び前記芯ガイド部材の他方に設けられたテーパー面又は突起部とによって行われるようにしてもよい。
また、別の態様によれば、前記スライダと前記芯ガイド部材との前記係止によって前記スライダが前記芯ガイド部材を保持する保持力が、0.01N以上且つ0.15N未満であってもよい。
また、別の態様によれば、筆記芯を有し、前記筆記芯の重量が0.04g以上且つ前記芯ガイド部材の重量が0.1g以上であってもよい。
また、別の態様によれば、前軸筒の後端には補給孔が形成され、前記補給孔の内径が、筆記芯の外径の0.03mm以上且つ0.09mm未満であってもよい。それによって、当該シャープペンシルが対応する筆記芯の芯径を間違えることなく、筆記芯を補充することができる。
また、別の態様によれば、前記軸筒の外周面に、環状部材が設けられるか又は環状溝が形成され、前記環状部材又は前記環状溝の軸線方向の長さが、筆記芯の芯径に対して−0.05mm以上且つ0.05mm未満であってもよい。それによって、当該シャープペンシルが対応する筆記芯の芯径、すなわち、軸筒に収容されている筆記芯の外径を容易に把握することができる。また、環状部材又は環状溝を着色することによって、軸筒に収容されている筆記芯の色も容易に把握することができる。
本発明の態様によれば、シャープペンシルの前端部を鉛直上方に向けた状態でノック操作を行っても、先端パイプが没入しないシャープペンシルを提供するという共通の効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態によるシャープペンシルの側面図である。 図2は、図1のシャープペンシルの縦断面図である。 図3は、図1のシャープペンシルにおいて先端パイプが突出している拡大縦断面図である。 図4は、図1のシャープペンシルにおいて先端パイプが没入している拡大縦断面図である。 図5は、図1のシャープペンシルのノック部材の全体図である。 図6は、図1のシャープペンシルのノック部材にカバー部材を嵌合させた全体図である。 図7は、図1のシャープペンシルの内筒の全体図である。 図8は、図1のシャープペンシルのノック操作を説明する部分縦断面図である。 図9は、図1のシャープペンシルのノック操作を説明する模式図である。 図10は、図1のシャープペンシルのスライダの縦断面図である。 図11は、図1のシャープペンシルの芯ガイド部材の側面図である。 図12は、本発明の別の実施形態によるシャープペンシルにおいて先端パイプが突出している拡大縦断面図である。 図13は、図12のシャープペンシルにおいて先端パイプが没入している拡大縦断面図である。 図14は、図12のシャープペンシルのスライダの縦断面図である。 図15は、図12のシャープペンシルの芯ガイド部材の側面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図1は、本発明の実施形態によるシャープペンシル1の全体図であり、図2は、図1のシャープペンシル1の縦断面図である。また、図3は、図1のシャープペンシル1において先端パイプ10が突出している拡大縦断面図であり、図4は、図1のシャープペンシル1において先端パイプ10が没入している拡大縦断面図である。なお、図3及び図4では、筆記芯は省略されている。本明細書中では、シャープペンシル1の軸線方向において、筆記芯の突出する側を「前」側と規定し、筆記芯の突出する側とは反対側を「後」側と規定する。
シャープペンシル1は、軸筒2と、軸筒2の前端部に取り付けられた口先部材3とを有している。口先部材3又は後述する内筒21も含めて軸筒2と称してもよい。軸筒2内には筆記芯を収容する筒状の芯ケース4が同軸状に配置され、芯ケース4の前端部にはチャック5が連結されている。チャック5は、その軸線に沿って通孔が形成されている。チャック5の前端部は、三方向に分割されている。分割されたチャック5の前端部は、円環状に形成された締め具6内に遊嵌されるようにして装着されている。締め具6は、チャック5の周囲を覆うようにして配置された円筒状に形成された回転子7の前端部の内周面に装着されている。回転子7は、後述する回転駆動機構の一部を構成する。
回転子7の前端部の外周面には、軸筒2の前端部、すなわち口先部材3の前端部から突出する筒状のスライダ8の後端部が嵌合している。スライダ8内には、筒状の芯ガイド部材9が前後に移動可能に配置されている。芯ガイド部材9は、先端パイプ10と先端パイプ10よりも大径のパイプホルダ11とを有している。パイプホルダ11内には、軸線に沿って通孔が形成されたゴム製の保持チャック12が配置されている。
図3に示されるように、芯ガイド部材9が前進した状態では、先端パイプ10がスライダ8の前端部から突出する。他方、図4に示されるように、芯ガイド部材9が後退した状態では、先端パイプ10がスライダ8内に収容される。それによって、先端パイプ10がスライダ8に対して出没可能に構成されている。
チャック5内に形成された通孔及び保持チャック12の通孔を介して、芯ケース4から先端パイプ10に至る直線状の芯挿通孔が形成されており、この直線状の芯挿通孔内に筆記芯が挿通される。そして、回転子7とチャック5との間の空間部分には、コイル状のリターンスプリング14が配置されている。リターンスプリング14の前端部は回転子7内に形成された環状の端面に当接し、且つ、リターンスプリング14の後端部は芯ケース4の前端面に当接している。したがって、リターンスプリング14の付勢力によって、回転子7内のチャック5は、後方に付勢されている。
回転駆動機構は、特許文献2等に記載されている公知の回転駆動機構の構成と基本的に同一であるため、簡単に説明する。
回転駆動機構は、回転子7と、カム形成部材15と、トルクキャンセラ16と、クッションスプリング17と、ストッパ18とを有している。円柱状に形成された回転子7は、カム形成部材15内において、中心軸線回りに回転可能且つ軸線方向に移動可能に配置されている。回転子7の後方には、トルクキャンセラ16が配置されている。カム形成部材15の後方には、ストッパ18が配置されている。ストッパ18は、軸筒2に対して固定されている。クッションスプリング17の後端は、ストッパ18によって支持されている。クッションスプリング17は、トルクキャンセラ16を介して、回転子7を前方に付勢している。トルクキャンセラ16は、その前端面と回転子7の後端面との間で滑りを発生させて、回転子7の回転運動がクッションスプリング17に伝達するのを防止している。
回転子7は、筆記芯を把持した状態のチャック5と共に、軸線回りに回転可能となるように軸筒2内に配置されている。回転子7の軸線方向の中央部は、より大径のフランジ状に形成されている。フランジ状に形成された中央部の後端面には、周方向に沿って連続的に鋸歯状になされた第1カム面7aが円環状に形成されている。フランジ状に形成された中央部の前端面には、周方向に沿って連続的に鋸歯状になされた第2カム面7bが円環状に形成されている。
回転子7の第1カム面7aに対峙するカム形成部材15の部分にも、周方向に沿って連続的に鋸歯状になされた第1固定カム面15aが円環状に形成されている。他方、カム形成部材15は、回転子7の第2カム面7bを越えて前方に延びる一対の弾性部材を有している。なお、一対の弾性部材は、その配置上、図2の縦断面図において示されていない。回転子7の第2カム面7bに対峙するカム形成部材15の弾性部材の部分には、周方向に沿って連続的に鋸歯状になされた第2固定カム面が形成されている。回転子7に形成された第1カム面7a及び第2カム面7bの各カム面と、カム形成部材15に形成された第1固定カム面15a及び第2固定カム面の各カム面とは、ピッチが互いにほぼ同一となるように形成されている。
回転子7が前方に付勢された筆記前の状態では、回転子7の第1カム面7aとカム形成部材15の第1固定カム面15aとは、離間している。また、この状態で、第1カム面7aと第1固定カム面15aとは、鋸歯状の一歯に対して半位相(半ピッチ)ずれた関係となるように設定されている。
筆記動作によって先端パイプ10から突出している筆記芯に筆記圧が加わると、チャック5はクッションスプリング17の付勢力に抗して後退し、これに伴って回転子7も後退する。それによって、回転子7の第1カム面7aは、カム形成部材15の第1固定カム面15aと噛み合う。その結果、回転子7は、第1カム面7aの一歯の半位相(半ピッチ)に相当する回転駆動を受ける。
回転子7の第1カム面7aは、カム形成部材15の第1固定カム面15aと噛み合った状態では、回転子7の第2カム面7bとカム形成部材15の第2固定カム面とは、離間している。また、この状態で、第2カム面7bと第2固定カム面とは、鋸歯状の一歯に対して半位相(半ピッチ)ずれた関係となるように設定されている。
次いで、一画の筆記が終わり、筆記芯に対する筆記圧が解除されると、回転子7は、クッションスプリング17の付勢力によって前進する。それによって、回転子7の第2カム面7bは、カム形成部材15の第2固定カム面と噛み合う。その結果、回転子7は、第2カム面7bの一歯の半位相(半ピッチ)に相当する回転駆動を受ける。
したがって、筆記圧を受けた回転子7の軸線方向への往復運動、すなわち前後動に伴って、回転子7は、第1カム面7a及び第2カム面7bの一歯(1ピッチ)に相当する回転駆動を受け、チャック5を介して、これに把持された筆記芯も同様に回転駆動される。したがって、筆記による回転子7の1回の前後動によって回転子7はカムの一歯に対応する回転運動を受け、これを繰り返すことによって、筆記芯は順次回転駆動される。それ故、書き進むにしたがって筆記芯が偏って摩耗するのを防止することができ、描線の太さや描線の濃さが大きく変化することを防止することができる。
再び図1及び図2を参照すると、軸筒2の後部内には、芯ケース4を包囲するように円筒状に形成されたノック部材19が配置されている。ストッパ18の後端部とノック部材19の前端部との間には、コイル状の付勢スプリング20が配置されている。ノック部材19は、付勢スプリング20の付勢力によって、後方に付勢されている。軸筒2の後端部には、物品を把持するクリップを一体に形成した内筒21が、ノック部材19を包囲するようにして嵌合している。ノック部材19の後端部の内側には、筆記芯による筆跡を消去可能な消去部材22が着脱可能に取り付けられている。ノック部材19の後端部の外側には、消去部材22を覆うカバー部材23が着脱可能に取り付けられている。
図5は、図1のシャープペンシル1のノック部材19の全体図である。ノック部材19の後端部の外面には、段部19aを介して小径部19bが形成されている。小径部19bは、段部19aから後端に亘り略同一外径又は前方に向かって僅かばかり縮径するテーパー状に形成されている。小径部19bには、周方向に沿って等間隔に配置された4つの規制突起19cが形成されている。規制突起19cの各々は、径方向外方から見て略長方形である。
図6は、図1のシャープペンシル1のノック部材19の後端部にカバー部材23を嵌合させた全体図である。カバー部材23は、後端が閉塞した円筒状に形成されている。カバー部材23を、ノック部材19の小径部19bに嵌合させると、カバー部材23の前端面23aが規制突起19cの後端19dに当接することによって、カバー部材23の軸線方向の位置決めがされる。ノック部材19にカバー部材23を嵌合させた状態において、ノック部材19の段部19aと、小径部19bと、規制突起19cの周方向の側面19eと、カバー部材23の前端面23aとによって、凹部24が画成される。
図7は、図1のシャープペンシル1の内筒21の全体図である。内筒21の内面には、周方向に沿って等間隔に配置された4つの突起部21aが形成されている。突起部21aの各々の頂部は、組み立てられた状態で、対向するノック部材19の小径部19bの外周面と相補的な形状に形成され、且つ、小径部19bからは僅かばかり離間する高さとなるように形成されている。また、突起部21aの各々の前面及び後面は平面上に形成されている。
後端部におけるシャープペンシル1の組み立てでは、まずノック部材19を軸筒2の前端部から挿入する。このとき、ノック部材19の規制突起19cの各々が、内筒21の突起部21a間に挿入されるように、軸線回りの位置を調整する。次いで、ノック部材19の後端部に対してカバー部材23を嵌合させる。その結果、内筒21の突起部21aの各々は、ノック部材19及びカバー部材23によって画成された、上述した凹部24内に配置される。
図8は、図1のシャープペンシル1のノック操作を説明する部分縦断面図である。図9は、図1のシャープペンシル1のノック操作を説明する模式図である。すなわち、図9は、ノック部材19、内筒21及びカバー部材23の関係を示すため、内筒21の突起部21aを基準として関連する部材を周方向に展開した模式図である。図9(A)は図8(A)の状態に対応し、図9(B)は図8(B)の状態に対応している。
図8(A)及び図9(A)は、ノック操作をする前の状態を示している。上述したように、ノック部材19は、付勢スプリング20の付勢力によって後方に付勢されている。後方へ付勢されたノック部材19の段部19aが内筒21の突起部21a、特にその前端面と当接することによって、ノック部材19の後退が規制される。
図8(B)及び図9(B)は、カバー部材23を押圧するノック操作によって、付勢スプリング20の付勢力に抗してノック部材19及びカバー部材23が前方へ移動した状態を示している。前方へ押圧されたカバー部材23の前端面23aが内筒21の突起部21a、特にその後端面と当接することによって、カバー部材23が嵌合しているノック部材19の前進が規制される。
さらに、カバー部材23及び消去部材22を介して、又は、ノック部材19を直接的に軸線回りに回転させようとしても、ノック部材19の規制突起19c、特にその側面19eと、内筒21の突起部21aとが当接し、ノック部材19の回転が規制される。そのため、使用者が、ノック部材19、すなわちノック部を回転させようとしたとしても回転させることができないことから、ノック部の回転に起因した内部機構の損傷を防止することができる。
また、カバー部材23の前端面23aの全ての領域又は径方向の長さを、ノック部材19の前進の規制のための突起部21aとの当接に利用することができ、且つ、カバー部材23の軸線方向の位置決めもできる。そのため、比較的に肉厚の薄い金属製のカバー部材23であっても、その前端面23aを、内筒21の突起部21aに確実に当接させることができ、ノック部材19、すなわちノック部の前進を確実に規制することができる。そして、この前進の確実な規制は、少ない部品点数とシンプルな構造で以て実現することができ、金属製のカバー部材の前端面で、内筒の突起部を損傷してしまうこともない。
ところで、図8を参照すると、軸筒2の後端、すなわちノック部材19の消去部材22の取り付け位置には、筆記芯の補給孔19fが形成されている。補給孔19fを包囲して、芯ケース4に対する当接部19gが前方へ突出して形成されている。補給孔19fの内径は、シャープペンシル1において使用可能な筆記芯の外径の0.03mm以上且つ0.09mm未満となるように設定されている。それによって、シャープペンシル1が対応する筆記芯の芯径を間違えることなく、筆記芯を補充することができる。例えば、筆記芯の芯径が0.7mmの場合、補給孔19fは0.73〜0.79mmとなる。0.03mm未満だと、筆記芯がスムーズに入らないことがあり、また0.09mm以上は、間違えて大きい寸法の筆記芯を補充できてしまう。補給孔をノック部材19ではなく、軸筒に形成した場合でも同様の構成を適用することができる。
ここで、シャープペンシル1では、図2に示されるように、軸筒2の外周面、すなわち口先部材3の外周面に環状溝を設け、環状溝内にOリングのような環状部材25が配置されている。環状溝又は環状部材25の軸線方向の長さは、シャープペンシル1が対応する筆記芯の芯径に対して−0.05mm以上且つ0.05mm未満となるように設定されている。それによって、シャープペンシル1が対応する筆記芯の芯径、すなわち、軸筒2に収容されている筆記芯の外径を容易に把握することができる。また、環状溝の内面又は環状部材25を着色することによって、内部が視認出来ない不透明の軸筒2であっても、収容されている筆記芯の色も容易に把握することができる。特に、類似した意匠形状で筆記芯の芯径のみが異なる複数のシャープペンシルのセットとした場合に、異なる芯径を容易に見極めることができる。環状部材25を省略し、環状溝のみとしてもよい。
図3及び図4並びに図10及び図11を参照しながら、スライダ8及び芯ガイド部材9について説明する。図10は、図1のシャープペンシル1のスライダ8の縦断面図であり、図11は、図1のシャープペンシル1の芯ガイド部材9の側面図である。
筒状のスライダ8の前端部の内面には、軸線方向に沿って同一の内径を有する第1ストレート領域8aが形成されている。第1ストレート領域8aの後方には、軸線方向に沿って第1ストレート領域8aの内径よりも大きい同一の内径を有する第2ストレート領域8bが形成されている。第1ストレート領域8aと第2ストレート領域8bとの間には、第1ストレート領域8aの内径よりも小さい径を有する縮径部8cが形成されている。言い換えると、縮径部8cは、径方向内方に突出する環状の突起である。第2ストレート領域8bの後方には、第2ストレート領域8bの内径よりも大きい内径を有し、回転子7の前端部の外周面と嵌合する嵌合開口部8dが形成されている。
芯ガイド部材9の先端パイプ10は、その先端部が曲面状、すなわちR形状の端縁部10aが形成されている。また、先端パイプ10の外面10bは、後方に向かって外径が徐々に太くなる砲弾型形状に形成されている。それによって、先端パイプ10の肉厚を厚くすることができ、端縁部10aの曲率をより大きくすることができる。
芯ガイド部材9のパイプホルダ11は、上述したように、先端パイプ10よりも大径に形成されている。パイプホルダ11の外面の前端部には、より大径の円環状の第1大径部11aが形成され、パイプホルダ11の外面の後端部には、より大径の円環状の第2大径部11bが形成されている。パイプホルダ11の第1大径部11aと第2大径部11bとの間の外面には、軸線方向に沿って同一の外径を有する円筒部11cと、円筒部11cの後方に配置され且つ前方に向かって縮径するテーパー面11dとが形成されている。なお、パイプホルダ11が円筒部11cを有することなく、パイプホルダ11の全長に亘って、テーパー面が設けられていてもよい。
図3及び図4に示されるように、芯ガイド部材9の第1大径部11aがスライダ8の第1ストレート領域8aにおいて移動可能となるように、第1大径部11aの外径又は第1ストレート領域8aの内径が設定されている。同様に、芯ガイド部材9の第2大径部11bがスライダ8の第2ストレート領域8bにおいて移動可能となるように、第2大径部11bの外径又は第2ストレート領域8bの内径が設定されている。
スライダ8の縮径部8cの内径は、芯ガイド部材9の第1大径部11a及び第2大径部11bの外径よりも小さく設定されている。芯ガイド部材9がスライダ8に対して後退すると、第1大径部11aがスライダ8の縮径部8cと係止し、スライダ8から芯ガイド部材9が抜けることを防止する。また、スライダ8の縮径部8cの内径は、芯ガイド部材9の円筒部11cの外径よりも大きく設定されている。
次に、ノック操作と芯ガイド部材9の動作について説明する。
シャープペンシル1において、カバー部材23を押圧するノック操作を行うと、当接部19gを介して芯ケース4が軸筒2内において前進する。それによって、チャック5が前進して、チャック5の前端部が締め具6から突出し、筆記芯の把持状態が解除される。次いで、ノック操作による押圧を解除すると、芯ケース4及びチャック5は、リターンスプリング14の付勢力によって軸筒2内において後退する。
このとき、筆記芯は、保持チャック12に形成された通孔において保持される。この状態でチャック5のみ後退してその前端部が締め具6内に収容されることで、筆記芯を再び把持状態にする。すなわち、ノック部のノック操作の繰り返しによるチャック5の前後動によって筆記芯の解除と把持が行われ、その結果、筆記芯はチャック5から順次前方に繰り出される。
図4に示されるように、芯ガイド部材9の先端パイプ10が、スライダ8に没入した状態では、スライダ8の縮径部8cと芯ガイド部材9の第1大径部11aとが係止している。この状態で、上述したノック操作によるチャック5の前進によって、チャック5の前端部が、パイプホルダ11の後端部に当接し、スライダ8内に収容された状態の芯ガイド部材9を前方に押圧する。その結果、スライダ8の縮径部8cと芯ガイド部材9の第1大径部11aとの係止が解除される。
スライダ8内の芯ガイド部材9の前進は、スライダ8の内面と、芯ガイド部材9の外面、すなわちパイプホルダ11の外面とが係止することによって、規制される。すなわち、上述したように、芯ガイド部材9のパイプホルダ11の後方の外面には、テーパー面11dが形成されている。したがって、芯ガイド部材9が、スライダ8内を前進するに従って、図3のE部に示されるように、縮径部8cがテーパー面11dに乗り上げたような係止状態となる。その結果、スライダ8及び芯ガイド部材9間で径方向の分力が生じ、芯ガイド部材9の移動を阻害する摩擦抵抗も増大する。
こうした係止状態では、シャープペンシル1の前端部を鉛直上方に向けた状態でノック操作を行っても、芯ガイド部材9が後退することなく、筆記芯の繰り出しが可能である。すなわち、シャープペンシル1によれば、どのような姿勢でノック操作を行っても、芯ガイド部材9が後退することはない。
スライダ8の内面と芯ガイド部材9の外面とが係止した状態で、筆記動作によって先端パイプ10から突出している筆記芯に筆記圧が加わり、筆記を継続すると、筆記芯が徐々に摩耗して、ついに先端パイプ10、特に端縁部10aが筆記面に接触する。さらなる筆記芯の摩耗に伴い、先端パイプ10を含む芯ガイド部材9は、スライダ8内を後退する。すなわち、筆記芯の摩耗に追従して先端パイプ10が後退することによって、先端パイプ10が筆記芯を保護して筆記芯の折れが防止できると共に、筆記芯を繰り出すためのノック操作の頻度も少なくて済む。
ここで、少なくとも芯ガイド部材9の先端パイプ10に対して、バレル研磨処理を施した後、さらに耐摩耗性向上のためにクロムメッキを施すことが好ましく、端縁部10aの表面粗さRaを、0.2μm以下にすること望ましい。それによって、紙面等の筆記面に対する先端パイプ10の引っ掛かりを低減させることができ、筆記の感触を向上させることができる。先端パイプ10のクロムメッキ上に、イオンプレーティング処理をさらに施すことによって、先端パイプ10が筆記面と接触する場合における耐摩耗性をさらに向上させることができる。
先端パイプ10が突出したシャープペンシル1の使用状態から、先端パイプ10が没入したシャープペンシル1の未使用状態に戻すためには、ノック操作を行う。すなわち、カバー部材23を押圧したまま、すなわちノック操作したまま、先端パイプ10を指先等でスライダ8内に押し込むことによって、先端パイプ10を筆記芯と共に後退させ、図4に示されるような、先端パイプ10が没入した状態にすることができる。その結果、シャープペンシル1の未使用時において、物品の損傷や筆記芯の折れを防止することができる。
図12は、本発明の別の実施形態によるシャープペンシル1において先端パイプ10が突出している拡大縦断面図であり、図13は、図12のシャープペンシル1において先端パイプ10が没入している拡大縦断面図である。図14は、図12のシャープペンシル1のスライダ108の縦断面図であり、図15は、図12のシャープペンシル1の芯ガイド部材109の側面図である。
本実施形態によるシャープペンシル1は、スライダ及び芯ガイド部材の一部構成においてのみ、上述した実施形態によるシャープペンシル1と異なる。したがって、異なる点についてのみ説明する。
上述した実施形態において、筒状のスライダ8の前端部の内面には、軸線方向に沿って同一の内径を有する第1ストレート領域8aが形成されている。他方、芯ガイド部材9のパイプホルダ11の第1大径部11aと第2大径部11bとの間の外面には、前方に向かって縮径するテーパー面11dが形成されている。
本実施形態では、スライダ108の第1ストレート領域8aの一部にテーパー面8eが形成されている。テーパー面8eは、スライダ108を射出成形する際に用いられる円柱状のコアピンの先端部分を斜めに面削ぎすることによって形成される。したがって、テーパー面8eは、第1ストレート領域8aにおいて前方に向かうに従って径方向内方に向かって傾斜するように形成されている。他方、芯ガイド部材109のパイプホルダ11の第1大径部11aと第2大径部11bとの間の外面には、軸線方向に沿って同一の外径を有する円筒部11cのみが形成され、テーパー面は形成されていない。
スライダ108内の芯ガイド部材109の前進は、スライダ108の内面と芯ガイド部材109の外面、すなわちパイプホルダ11の外面とが係止することによって、規制される。すなわち、スライダ108の内面にはテーパー面8eが形成されており、芯ガイド部材109のパイプホルダ11の外面の前端部には第1大径部11aが形成されている。したがって、芯ガイド部材109が、スライダ108内を前進するに従って、図12のE部に示されるように、第1大径部11aがテーパー面8eに乗り上げたような係止状態となる。その結果、スライダ108及び芯ガイド部材109間で径方向の分力が生じ、芯ガイド部材109の移動を阻害する摩擦抵抗も増大する。よって、本実施形態によるシャープペンシル1においても、上述した実施形態によるシャープペンシル1と同様の効果を奏する。
上述した実施形態のシャープペンシルによれば、スライダと芯ガイド部材との係止は、パイプホルダの前端部側又は後端部側において行われる。1番目の実施形態では、パイプホルダの後端部側にテーパー面を設け、スライダ側の突起部と係止させが、パイプホルダの後端部側に突起部を設け、スライダ側に、当該突起部を乗り上げるように構成されたテーパー面を設けてもよい。2番目の実施形態では、スライダ側にテーパー面を設け、パイプホルダの前端部側の突起部と係止させたが、スライダ側に突起部を設け、パイプホルダの前端部側に、当該突起部を乗り上げるように構成されたテーパー面を設けてもよい。突起部及びテーパー面は、全周に亘って又は周方向の一部に設けてもよい。スライダ及びパイプホルダの両方に突起部を設けて突起部同士を係止させてよい。同様に、スライダ及びパイプホルダの両方にテーパー面を設けてテーパー面同士を係止させてよい。パイプホルダの形状は、任意に構成することができる。
要するに、スライダと芯ガイド部材との係止が、スライダ及び芯ガイド部材の一方に設けられたテーパー面又は突起部と、スライダ及び芯ガイド部材の他方に設けられたテーパー面又は突起部とによって行われるようにしてもよい。
スライダと芯ガイド部材との係止によってスライダが芯ガイド部材を保持する保持力、すなわち係止を解除するのに必要な軸線方向の力は、0.01N以上且つ0.15N未満であることが好ましい。保持力が0.01N未満だと、保持力が小さすぎて、シャープペンシルの前端部を鉛直上方に向けた状態でノック操作を行うと芯ガイド部材、すなわち先端パイプが重力によって後退してしまう。他方、保持力が0.15N以上だと、係止状態からの筆記時において、筆記の抵抗となり、使用者の筆記感を不快なものにしてしまう。また、先端パイプを没入させる際に過大な力が必要となってしまう。
筆記芯の重量が0.04g以上且つ芯ガイド部材の重量が0.1g以上であることが好ましい。その結果、上述した保持力を適切に設定しやすくなる。例えば、筆記芯の芯径を0.7mmとし、筆記芯の重量を0.04g以上0.05g未満とすることで、芯ガイド部材のスライダとの好ましい保持力である0.01N以上0.15N未満の効果をより奏するができる。
上述した実施形態によるシャープペンシル1では、軸筒2の前端部に取り付けられた口先部材3からスライダ8が突出する構成であったが、本発明は、口先部材が軸筒に一体的に形成されているような、口先部材を有さないシャープペンシルに対しても適用することができる。
スライダの内周面とパイプホルダの外周面との間に粘稠性のあるグリースを塗布することによって、シャープペンシルの前端部を鉛直上方に向けた状態でノック操作を行っても、先端パイプが没入しないようにしてもよい。
シャープペンシル1に使用される筆記芯として、摩擦熱によって変色可能な熱変色性を有する固形芯としてもよい。具体的には、熱変色性の筆記芯は、(a)熱変色性成分と、(b)前記熱変色性成分に伝達される熱量を制御する成分との二つの必須構成成分を含む。これら構成成分について、詳細は以下のとおりである。
(a)熱変色性成分
本発明の実施形態において用いられる熱変色性成分(以下、簡単のために成分(a)とういうことがある)とは、後述する(a1)〜(a3)成分を含むものであるが、このような成分(a)の1つは、以下のような特性を有する、ヒステリシス幅が比較的小さい特性(ΔH=1〜7℃)を有するものである。
(1)所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、高温側変色点以上の温度域で消色状態、低温側変色点以下の温度域で発色状態を呈する、
(2)常温域では、前記した消色状態及び発色状態のうち特定の一方の状態しか存在しない、
(3)加熱により高温側変色点以上の温度となるか、冷却により低温側変色点以下の温度になることによって、もう一方の状態となり、その温度が維持されている間はその状態が維持されるが、前記加熱または冷却の適用がなくなれば常温域で呈する状態に戻る。
また、大きなヒステリシス特性(ΔHB=8〜50℃)を示す成分(a)も用いることができる。すなわち、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t1)以下の低温域での発色状態、又は完全消色温度(t4)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t2〜t3の間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で色彩記憶性を有する成分を用いることができる。この成分は、加熱消色型(加熱により消色し、冷却により発色する)のものであってもよいし、マイクロカプセルに内包されていてもよい。
成分(a)の発消色状態のうち常温域では特定の一方の状態(発色状態)のみ存在させると共に、前記成分(a)による筆跡を摩擦により簡易に変色(消色)させるためには、完全消色温度(t4)が45〜95℃であり、且つ、発色開始温度(t2)が−50〜10℃であることが好ましい。
ここで、発色状態が常温域で保持でき、且つ、筆跡の摩擦による変色性を容易とするために完全消色温度(t4)が45〜95℃、且つ、発色開始温度(t2)が−50〜10℃であることが好ましい理由は以下の通り説明できる。発色状態から消色開始温度(t3)を経て完全消色温度(t4)に達しない状態で加温を止めると、再び第一の状態に復する現象を生じること、及び、消色状態から発色開始温度(t2)を経て完全発色温度(t1)に達しない状態で冷却を中止しても発色を生じた状態が維持されることから、完全消色温度(t4)が常温域を越える45℃以上であれば、発色状態は通常の使用状態において維持されることになり、発色開始温度(t2)が常温域を下回る−50〜10℃の温度であれば消色状態は通常の使用において維持されるからである。さらに、摩擦により筆跡を消去する場合、完全消色温度(t4)が95℃以下であれば、筆記面に形成された筆跡上を摩擦部材による数回の摩擦による摩擦熱で十分に変色できる。
完全消色温度(t4)が95℃を越える温度の場合、摩擦部材による摩擦で得られる摩擦熱が完全消色温度に達し難くなるため、容易に変色し難くなり、摩擦回数が増加したり、或いは、摩擦に荷重をかけ過ぎたりする傾向にあるため、筆記面を傷めてしまう虞がある。前述の完全消色温度(t4)の温度設定において、発色状態が通常の使用状態において維持されるためにはより高い温度であることが好ましく、しかも、摩擦による摩擦熱が完全消色温度(t4)を越えるようにするためには低い温度であることが好ましい。よって、完全消色温度(t4)は、好ましくは50〜90℃、より好ましくは60〜80℃である。さらに、前述の発色開始温度(t2)の温度設定において、消色状態が通常の使用状態において維持されるためにはより低い温度であることが好ましく、−50〜5℃が好適であり、−50〜0℃がより好適である。筆記芯のヒステリシス幅(ΔH)は一般に50〜100℃の範囲であり、好ましくは55〜90℃、さらに好ましくは60〜80℃である。
(a1)成分としては、所謂ロイコ染料を用いることができる。具体的には、ジフェニルメタンフタリド類、フェニルインドリルフタリド類、インドリルフタリド類、ジフェニルメタンアザフタリド類、フェニルインドリルアザフタリド類、フルオラン類、スチリノキノリン類、及びジアザローダミンラクトン類などが挙げられる。より具体的には、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3,6−ジフェニルアミノフルオラン、3,6−ジメトキシフルオラン、3,6−ジ−n−ブトキシフルオラン、2−メチル−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−メチル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−メチルアニリノ)−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−キシリジノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラン、1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−(3−メトキシ−4−ドデコキシスチリル)キノリン、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1’(3’H)イソベンゾフラン〕−3’−オン、2−(ジエチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1’(3’H)イソベンゾフラン〕−3−オン、2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1’(3’H)イソベンゾフラン〕−3−オン、2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1’(3’H)イソベンゾフラン〕−3−オン、2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(N−エチル−N−i−アミルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1’(3’H)イソベンゾフラン〕−3−オン、2−(ジブチルアミノ)−8−(ジペンチルアミノ)−4−メチル−スピロ[5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1’(3’H)−イソベンゾフラン]−3−オン、3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−ペンチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、4,5,6,7−テトラクロロ−3−[4−(ジメチルアミノ)−2−メチルフェニル]−3−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−1(3H)−イソベンゾフラノン、3´,6´−ビス〔フェニル(2−メチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9´−〔9H〕キサンテン]−3−オン、3´,6´−ビス〔フェニル(3−メチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9´−〔9H〕キサンテン]−3−オン、及び3´,6´−ビス〔フェニル(3−エチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9´−〔9H〕キサンテン]−3−オン等を挙げることができる。さらには、蛍光性の黄色乃至赤色の発色を発現させるのに有効な、ピリジン系、キナゾリン系、ビスキナゾリン系化合物等を挙げることができ、4−[2,6−ビス(2−エトキシフェニル)−4−ピリジニル]−N,N−ジメチルベンゼンアミンを例示できる。
本発明の実施形態に用いる成分(a2)の電子受容性化合物としては、活性プロトンを有する化合物群、偽酸性化合物群(酸ではないが、組成物中で酸として作用して成分(a1)を発色させる化合物群)、電子空孔を有する化合物群などがある。
活性プロトンを有する化合物を例示すると、フェノール性水酸基を有する化合物としては、フェノール基を一つ有するモノフェノール類だけでなく、複数のフェノール基を有するポリフェノール類がある。また、さらにその置換基としてアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基及びそのエステル又はアミド基、ハロゲン基等を有するもの、及びビス型、トリス型フェノール等、及びフェノール−アルデヒド縮合樹脂などが挙げられる。また、前記フェノール性水酸基を有する化合物の金属塩を用いることもできる。より具体的には、フェノール、o−クレゾール、ターシャリーブチルカテコール、ノニルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ドデシルフェノール、n−ステアリルフェノール、p−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、o−フェニルフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸n−ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸n−オクチル、レゾルシン、没食子酸ドデシル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−オクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−デカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ドデカン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチルプロピオネート、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、及び2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナンなどが挙げられる。
また、前記フェノール性水酸基を有する化合物が最も有効な熱変色特性を発現させることができるが、芳香族カルボン酸及び炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸、カルボン酸金属塩、酸性リン酸エステル及びそれらの金属塩、1、2、3−トリアゾール及びその誘導体から選ばれる化合物なども用いることができる。
前記成分(a1)及び成分(a2)による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体の成分(a3)としては、アルコール類、エステル類、ケトン類、及びエーテル類等を挙げることができる。
前記成分(a3)として好ましくは、色濃度−温度曲線に関し、大きなヒステリシス特性(温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線が、温度を低温側から高温側へ変化させる場合と、高温側から低温側へ変化させる場合で異なる)を示して変色する、色彩記憶性を示す熱変色性組成物を形成できる5℃以上50℃未満のΔT値(融点−曇点)を示すカルボン酸エステル化合物、例えば、分子中に置換芳香族環を含むカルボン酸エステル、無置換芳香族環を含むカルボン酸と炭素数10以上の脂肪族アルコールのエステル、分子中にシクロヘキシル基を含むカルボン酸エステル、炭素数6以上の脂肪酸と無置換芳香族アルコール又はフェノールのエステル、炭素数8以上の脂肪酸と分岐脂肪族アルコール又はエステル、ジカルボン酸と芳香族アルコール又は分岐脂肪族アルコールのエステル、ケイ皮酸ジベンジル、ステアリン酸ヘプチル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸ジラウリル、アジピン酸ジミリスチル、アジピン酸ジセチル、アジピン酸ジステアリル、トリラウリン、トリミリスチン、トリステアリン、ジミリスチン、及びジステアリンなどを用いることができる。
また、炭素数9以上の奇数の脂肪族一価アルコールと炭素数が偶数の脂肪族カルボン酸から得られる脂肪酸エステル化合物、n−ペンチルアルコール又はn−ヘプチルアルコールと炭素数10〜16の偶数の脂肪族カルボン酸より得られる総炭素数17〜23の脂肪酸エステル化合物を用いてもよい。具体的には、エステル類としては、酢酸n−ペンタデシル、酪酸n−トリデシル、酪酸n−ペンタデシル、カプロン酸n−ウンデシル、カプロン酸n−トリデシル、カプロン酸n−ペンタデシル、カプリル酸n−ノニル、カプリル酸n−ウンデシル、カプリル酸n−トリデシル、カプリル酸n−ペンタデシル、カプリン酸n−ヘプチル、カプリン酸n−ノニル、カプリン酸n−ウンデシル、カプリン酸n−トリデシル、カプリン酸n−ペンタデシル、ラウリン酸n−ペンチル、ラウリン酸n−ヘプチル、ラウリン酸n−ノニル、ラウリン酸n−ウンデシル、ラウリン酸n−トリデシル、ラウリン酸n−ペンタデシル、ミリスチン酸n−ペンチル、ミリスチン酸n−ヘプチル、ミリスチン酸n−ノニル、ミリスチン酸n−ウンデシル、ミリスチン酸n−トリデシル、ミリスチン酸n−ペンタデシル、パルミチン酸n−ペンチル、パルミチン酸n−ヘプチル、パルミチン酸n−ノニル、パルミチン酸n−ウンデシル、パルミチン酸n−トリデシル、パルミチン酸n−ペンタデシル、ステアリン酸n−ノニル、ステアリン酸n−ウンデシル、ステアリン酸n−トリデシル、ステアリン酸n−ペンタデシル、エイコサン酸n−ノニル、エイコサン酸n−ウンデシル、エイコサン酸n−トリデシル、エイコサン酸n−ペンタデシル、ベヘニン酸n−ノニル、ベヘニン酸n−ウンデシル、ベヘニン酸n−トリデシル、及びベヘニン酸n−ペンタデシルなどが挙げられる。
また、ケトン類としては、総炭素数が10以上の脂肪族ケトン類が有効であり、2−デカノン、3−デカノン、4−デカノン、2−ウンデカノン、3−ウンデカノン、4−ウンデカノン、5−ウンデカノン、2−ドデカノン、3−ドデカノン、4−ドデカノン、5−ドデカノン、2−トリデカノン、3−トリデカノン、2−テトラデカノン、2−ペンタデカノン、8−ペンタデカノン、2−ヘキサデカノン、3−ヘキサデカノン、9−ヘプタデカノン、2−ペンタデカノン、2−オクタデカノン、2−ノナデカノン、10−ノナデカノン、2−エイコサノン、11−エイコサノン、2−ヘンエイコサノン、2−ドコサノン、ラウロン、及びステアロンなどが挙げられる。
さらに、総炭素数が12〜24のアリールアルキルケトン類としては、例えば、n−オクタデカノフェノン、n−ヘプタデカノフェノン、n−ヘキサデカノフェノン、n−ペンタデカノフェノン、n−テトラデカノフェノン、4−n−ドデカアセトフェノン、n−トリデカノフェノン、4−n−ウンデカノアセトフェノン、n−ラウロフェノン、4−n−デカノアセトフェノン、n−ウンデカノフェノン、4−n−ノニルアセトフェノン、n−デカノフェノン、4−n−オクチルアセトフェノン、n−ノナノフェノン、4−n−ヘプチルアセトフェノン、n−オクタノフェノン、4−n−ヘキシルアセトフェノン、4−n−シクロヘキシルアセトフェノン、4−tert−ブチルプロピオフェノン、n−ヘプタフェノン、4−n−ペンチルアセトフェノン、シクロヘキシルフェニルケトン、ベンジル−n−ブチルケトン、4−n−ブチルアセトフェノン、n−ヘキサノフェノン、4−イソブチルアセトフェノン、1−アセトナフトン、2−アセトナフトン、及びシクロペンチルフェニルケトンなどが挙げられる。
また、エーテル類としては、総炭素数10以上の脂肪族エーテル類が有効であり、ジペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル、ジオクチルエーテル、ジノニルエーテル、ジデシルエーテル、ジウンデシルエーテル、ジドデシルエーテル、ジトリデシルエーテル、ジテトラデシルエーテル、ジペンタデシルエーテル、ジヘキサデシルエーテル、ジオクタデシルエーテル、デカンジオールジメチルエーテル、ウンデカンジオールジメチルエーテル、ドデカンジオールジメチルエーテル、トリデカンジオールジメチルエーテル、デカンジオールジエチルエーテル、及びウンデカンジオールジエチルエーテル等を挙げることができる。
成分(a)に含まれる(a1)、(a2)、(a3)の3成分の配合比としては、色濃度、変色温度、各成分の種類などにより決まるが、一般的に所望の特性が得られる配合比は、質量比で、成分(a1):成分(a2):成分(a3)=1:0.1〜50:1〜800であり、好ましくは、成分(a1):成分(a2):成分(a3)=1:0.5〜20:5〜200である。これらの各成分は、各々二種類以上を混合して用いてもよい。
前記成分(a)は、そのまま筆記芯に分散等させてもよいが、マイクロカプセルに内包した熱変色性マイクロカプセル顔料(以下、熱変色性マイクロカプセルということがある)として使用されることが好ましい。これは、種々の使用条件において熱変色性組成物は同一の組成に保たれ、同一の作用効果を奏することができるからである。
なお、前記マイクロカプセル顔料中に任意の染料や顔料(非熱変色性)を添加して、有色から色の異なる有色への色変化(変色)を呈するものとすることもできる。
前記成分(a)をマイクロカプセル化する方法としては、界面重合法、界面重縮合法、in Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。さらにマイクロカプセルの表面には、目的に応じてさらに二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与したり、表面特性を改質させて実用に供したりすることもできる。
前記マイクロカプセル顔料の形態は円形断面の形態の他、非円形断面の形態であってもよい。ここで、成分(a)とマイクロカプセル壁膜の質量比は一般に7:1〜1:1、好ましくは6:1〜1:1の範囲を満たす。成分(a)の壁膜に対する比率が前記範囲より大になると、壁膜の厚みが肉薄となり過ぎ、圧力や熱に対する耐性の低下を生じ易く、壁膜の成分(a)に対する比率が前記範囲より大になると発色時の色濃度及び鮮明性の低下を生じ易くなる。
前記マイクロカプセル顔料は、平均粒子径が一般に0.1〜50μm、好ましくは0.3〜30μm、より好ましくは0.5〜10μmの範囲が実用性を満たす。前記マイクロカプセルの最大外径の平均値が50μmを越えると分散安定性に欠けることがあり、また、最大外径の平均値が0.1μm未満では高濃度の発色性を示し難くなるので注意が必要である。本発明でいうマイクロカプセルの平均粒子径とは、粒子の外径を測定したときの体積基準で表わしたD50の値で表されるが、ここでは、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置LA−300型(株式会社堀場製作所製;LA−300)を用いて測定してその数値を基に平均粒子径(メジアン径)を算出した値を用いた。
(b)熱変色性成分に伝達される熱量を制御する成分は、前記した熱変色性成分(a)が、外部から加えられる熱によって変色または消色することにより組成物全体の色が変化する。このとき、成分(a)に加えられる熱量を制御することで、意図しない変色や消色を防ぐことが可能となる。このような成分(a)に伝達される熱量を制御する成分を、以下簡単のために成分(b)ということがある。
成分(b)には、
(1)摩擦などにより発生する熱量そのものを抑制するもの、及び
(2)外部から加えられた熱量を吸収して成分(a)への熱量の伝達を抑制するもの
がある。いずれの場合でも成分(a)に加えられる熱量が制御され、成分(a)の意図しない変色や消色を防ぐことができる。
このような機能を有する成分(b)としては、
(bi)ショ糖脂肪酸エステル及びデキストリン脂肪酸エステルからなる群から選択されるエステル化合物、及び(bii)成分(a)と常に非相溶の状態で存在し、かつその融点が、前記成分(a3)の融点より低い吸熱相変化化合物
が挙げられる。これら(bi)及び(bii)は、上記の(1)または(2)の少なくとも一方の機能を有するが、(1)または(2)の一方のみの機能を有するものに限定されるものでは無い。例えば成分(bi)は上記(1)の機能を主に発揮するが、(2)の機能も併せ持つものと考えられている。成分(b)のそれぞれについて説明すると以下の通りである。
成分(bi)として ショ糖脂肪酸エステル及びデキストリン脂肪酸エステルからなる群から選択されるエステル化合物を用いることができる。このような成分を用いることで、成分(a)の意図しない変色または消色を防ぐことができると共に、筆記性を改良することもできる。すなわち、ショ糖脂肪酸エステルやデキストリン脂肪酸エステルは、比較的低融点であるため、筆記時に軟化して擦過抵抗を吸収すると推測される。そのため、組成物中に添加することで筆記抵抗を低減し発熱が抑制される。例えば、従来の熱変色性筆記芯を用いて早書きした場合、紙面との摩擦に伴う発熱温度が高くなるために成分(a)が透明化してしまい、先に形成されていた筆跡が消色してしまうことがあった。これに対して本発明の実施形態においては、前記エステル化合物を添加することで、筆記時の紙面との摩擦に伴う発熱を和らげ、高速筆記時に生じる摩擦熱によって筆跡が消色してしまう不具合を抑制することができ、筆記時の早書きが可能となるものと考えられる。
さらに、筆跡の重ね塗りが可能となり、紙面への濃淡形成が容易に行えるものとなる。従って、昨今市場において需要が高まっている大人向けの塗り絵等、本格的な塗り絵用途等に有用なものとなる。
上記で用いることができるショ糖脂肪酸エステルとしては、特にC12〜C22の脂肪酸を構成脂肪酸とするエステルが好適であり、より好ましくは、パルミチン酸、ステアリン酸が有用である。具体的には、リョートーシュガーエステル(商品名)シリーズ(三菱化学フーズ株式会社製)、及びシュガーワックス(商品名)シリーズ(第一工業製薬株式会社製)等が例示できる。
上記で用いることができるデキストリン脂肪酸エステルとしては、特にC14〜C18の脂肪酸を構成脂肪酸とするエステルが好適であり、より好ましくは、パルミチン酸、ミリスチン酸、及びステアリン酸が有用である。具体的には、レオパール(商品名)シリーズ(千葉製粉株式会社製)等が例示できる。
(bii) 成分(a)と常に非相溶の状態で存在し、かつその融点が、前記成分(a3)の融点より低い吸熱相変化化合物として、吸熱相変化化合物を用いることができる。この化合物は、主として熱を吸収して成分(a)に熱が伝達されるのを抑制する効果を有するものである。この化合物は成分(a)とは非相溶の状態で存在し、かつ融点が成分(a3)よりも低いことが必要である。具体的に成分(bii)として用いることができるものは、成分(a3)の融点より低い融点を有するものである。具体的には、アルコール類、カルボン酸類、エステル類、エーテル類、ケトン類、及びアミド類などの有機化合物などが挙げられる。より具体的には、アルコール類としては、ラウリルアルコール、ドデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコールなどが挙げられる。カルボン酸類としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、エイコサン酸、及びベヘン酸テトラコサン酸などが挙げられる。エステル類としては、一価の脂肪酸と脂肪族一価アルコール、又は、脂環を有する一価アルコールからなる総炭素数13以上のエステル類として、酢酸ペンタデシル、酪酸n−トリデシル、酪酸n−ペンタデシル、カプリル酸n−ノニル、カプリル酸n−ウンデシル、カプリル酸n−ラウリル、カプリル酸n−トリデシル、カプリル酸n−ペンタデシル、カプリル酸セチル、カプリル酸ステアリル、カプリン酸n−プロピル、カプリン酸n−ヘプチル、カプリン酸n−ウンデシル、カプリン酸n−ラウリル、カプリン酸n−トリデシル、カプリン酸n−ペンタデシル、カプリン酸セチル、カプリン酸ステアリル、カプロン酸n−ウンデシル、カプロン酸n−トリデシル、カプロン酸n−ペンタデシル、カプロン酸n−ノニル、カプロン酸n−ウンデシル、カプロン酸ステアリル、カプリル酸n−ヘキシル、カプリル酸n−ヘプチル、カプリル酸n−オクチル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸n−ヘプチル、ラウリン酸n−ペンチル、ラウリン酸ネオペンチル、ラウリン酸2エチルヘキシル、ラウリン酸n−オクチル、ラウリン酸n−ノニル、ラウリン酸n−デシル、ラウリン酸n−ウンデシル、ラウリン酸ラウリル、ラウリン酸n−トリデシル、ラウリン酸ミリスチル、ラウリン酸n−ペンタデシル、ラウリン酸ステアリル、ラウリン酸シクロヘキシルメチル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸n−ペンチル、ミリスチン酸n−ヘプチル、ミリスチン酸n−ノニル、ミリスチン酸n−デシル、ミリスチン酸n−ウンデシル、ミリスチン酸ラウリル、ミリスチン酸n−トリデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸n−ペンタデシル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸ステアリル、ミリスチン酸シクロヘキシル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸n−プロピル、パルミチン酸n−ペンチル、パルミチン酸ネオペンチル、パルミチン酸n−ヘプチル、パルミチン酸n−ノニル、パルミチン酸n−デシル、パルミチン酸n−ウンデシル、パルミチン酸ラウリル、パルミチン酸n−トリデシル、パルミチン酸ミリスチルパルミチン酸n−ペンタデシル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸ステアリルパルミチン酸シクロヘキシルメチル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸n−アミル、ステアリン酸n−ヘプチル、ステアリン酸ネオペンチル、ステアリン酸n−オクチル、ステアリン酸n−ノニル、ステアリン酸n−デシル、ステアリン酸n−ウンデシル、ステアリン酸n−トリデシル、ステアリン酸ミリスチル、ステアリン酸n−ペンタデシル、ステアリン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸エイコシル、ステアリン酸n−ドコシル、ステアリン酸シクロヘキシルメチル、ステアリン酸オレイル、ステアリン酸イソステアリル、ステアリン酸シクロヘキシルメチル、エイコサン酸メチル、エイコサン酸n−アミル、エイコサン酸n−ヘプチル、エイコサン酸n−オクチル、エイコサン酸n−ノニル、エイコサン酸n−デシル、エイコサン酸n−ウンデシル、エイコサン酸n−トリデシル、エイコサン酸n−ペンタデシル、ベヘン酸エチル、ベヘン酸n−アミル、ベヘン酸n−ヘプチル、ベヘン酸ネオペンチル、ベヘン酸n−オクチル、ベヘン酸n−ノニル、ベヘン酸n−デシル、ベヘン酸n−ウンデシル、ベヘン酸n−トリデシル、ベヘン酸ミリスチル、ベヘン酸n−ペンタデシル、ベヘン酸セチル、シクロヘキシル酢酸ステアリル、2−シクロヘキシルプロピオン酸ステアリル、及びオクチル酸ネオペンチルなどが挙げられる。
さらに、脂肪族二価又は多価カルボン酸と脂肪族一価アルコール又は脂環を有する一価アルコールからなる総炭素数18以上のエステル類として、セバシン酸ジn−ブチル、アジピン酸ジn−ヘキシル、シュウ酸ジn−ノニル、シュウ酸ジn−デシル、シュウ酸ジn−ウンデシル、シュウ酸ジラウリル、シュウ酸ジn−トリデシル、シュウ酸ジミリスチル、シュウ酸ジn−ペンタデシル、シュウ酸ジセチル、シュウ酸ジn−ヘプタデシル、シュウ酸ジステアリル、マロン酸ジラウリル、マロン酸ジn−トリデシル、マロン酸ジミリスチル、マロン酸ジn−ペンタデシル、マロン酸ジセチル、マロン酸ジn−ヘプタデシル、マロン酸ジステアリル、コハク酸ジn−ノニル、コハク酸ジn−デシル、コハク酸ジn−ウンデシル、コハク酸ジラウリル、コハク酸ジn−トリデシル、コハク酸ジミリスチル、コハク酸ジn−ペンタデシル、コハク酸ジセチル、コハク酸ジヘプタデシル、コハク酸ジステアリル、グルタル酸ジn−デシル、グルタル酸ジn−ウンデシル、グルタル酸ジラウリル、グルタル酸ジn−トリデシル、グルタル酸ジミリスチル、グルタル酸ジn−ペンタデシル、グルタル酸ジセチル、グルタル酸ジn−ヘプタデシル、グルタル酸ジステアリル、アジピン酸ジn−デシル、アジピン酸ジn−ウンデシル、アジピン酸ジラウリル、アジピン酸ジn−トリデシル、アジピン酸ジミリスチル、アジピン酸ジn−ペンタデシル、アジピン酸ジセチル、アジピン酸ジn−ヘプタデシル、アジピン酸ジステアリル、アジピン酸ジn−ドコシル、ピメリン酸ジn−デシル、ピメリン酸ジn−ウンデシル、ピメリン酸ジラウリル、ピメリン酸ジn−トリデシル、ピメリン酸ジミリスチル、ピメリン酸ジn−ペンタデシル、ピメリン酸ジセチル、ピメリン酸ジn−ヘプタデシル、ピメリン酸ジステアリル、スベリン酸ジn−デシル、スベリン酸ジn−ウンデシル、スベリン酸ジラウリル、スベリン酸ジn−トリデシル、スベリン酸ジミリスチル、セバシン酸ジn−ノニル、セバシン酸ジn−デシル、セバシン酸ジn−ウンデシル、セバシン酸ジラウリル、セバシン酸ジn−トリデシル、セバシン酸ジミリスチル、セバシン酸ジn−ペンタデシル、セバシン酸ジセチル、セバシン酸ジn−ヘプタデシル、セバシン酸ジステアリル、スベリン酸ジn−ペンタデシル、スベリン酸ジセチル、スベリン酸ジn−ヘプタデシル、スベリン酸ジステアリル、アゼライン酸ジn−デシル、アゼライン酸ジn−ウンデシル、アゼライン酸ジラウリル、アゼライン酸ジn−トリデシル、アゼライン酸ジミリスチル、アゼライン酸ジn−ペンタデシル、アゼライン酸ジセチル、アゼライン酸ジn−ヘプタデシル、アゼライン酸ジステアリル、1,18−オクタデシルメチレンジカルボン酸ジn−オクチル、1,18−オクタデシルメチレンジカルボン酸ジシクロヘキシル、及び1,18−オクタデシルメチレンジカルボン酸ジネオペンチル等が挙げられる。
また、脂肪族二価又は多価アルコール又は脂環を有する二価及び多価アルコールと一価の脂肪酸からなる総炭素数18以上のエステル類として、エチレングリコールジカプリル酸エステル、エチレングリコールジカプリン酸エステル、エチレングリコールジウンデカン酸エステル、エチレングリコールジラウリン酸エステル、エチレングリコールジトリデカン酸エステル、エチレングリコールジミリスチン酸エステル、エチレングリコールジペンタデカン酸エステル、エチレングリコールジパルミチン酸エステル、エチレングリコールジヘプタデカン酸エステル、エチレングリコールジステアリン酸エステル、1,3−プロパンジオールジカプリル酸エステル、1,3−プロパンジオールジカプリン酸エステル、1,3−プロパンジオールジウンデカン酸エステル、1,3−プロパンジオールジラウリン酸エステル、1,3−プロパンジオールジトリデカン酸エステル、1,3−プロパンジオールジミリスチン酸エステル、1,3−プロパンジオールジペンタデカン酸エステル、1,3−プロパンジオールジパルミチン酸エステル、1,3−プロパンジオールジヘプタデカン酸エステル、1,3−プロパンジオールジステアリン酸エステル、1,4−ブタンジオールジカプリル酸エステル、1,4−ブタンジオールジカプリン酸エステル、1,4−ブタンジオールジウンデカン酸エステル、1,4−ブタンジオールジラウリン酸エステル、1,4−ブタンジオールジトリデカン酸エステル、1,4−ブタンジオールジミリスチン酸エステル、1,4−ブタンジオールジペンタデカン酸エステル、1,4−ブタンジオールジパルミチン酸エステル、1,4−ブタンジオールジヘプタデカン酸エステル、1,4−ブタンジオールジステアリン酸エステル、1,5−ペンタンジオールジカプリン酸エステル、1,5−ペンタンジオールジウンデカン酸エステル、1,5−ペンタンジオールジラウリン酸エステル、1,5−ペンタンジオールジトリデカン酸エステル、1,5−ペンタンジオールジミリスチン酸エステル、1,5−ペンタンジオールジペンタデカン酸エステル、1,5−ペンタンジオールジパルミチン酸エステル、1,5−ペンタンジオールジヘプタデカン酸エステル、1,5−ペンタンジオールジステアリン酸エステル、1,6−ヘキサンジオールジカプリン酸エステル、1,6−ヘキサンジオールジウンデカン酸エステル、1,6−ヘキサンジオールジラウリン酸エステル、1,6−ヘキサンジオールジトリデカン酸エステル、1,6−ヘキサンジオールジミリスチン酸エステル、1,6−ヘキサンジオールジペンタデカン酸エステル、1,6−ヘキサンジオールジパルミチン酸エステル、1,6−ヘキサンジオールジヘプタデカン酸エステル、1,6−ヘキサンジオールジステアリン酸エステル、1,7−ペンタンジオールジカプリン酸エステル、1,7−ペンタンジオールジウンデカン酸エステル、1,7−ペンタンジオールジラウリン酸エステル、1,7−ペンタンジオールジトリデカン酸エステル、1,7−ペンタンジオールジミリスチン酸エステル、1,7−ペンタンジオールジペンタデカン酸エステル、1,7−ペンタンジオールジパルミチン酸エステル、1,7−ペンタンジオールジヘプタデカン酸エステル、1,7−ペンタンジオールジステアリン酸エステル、1,8−オクタンジオールジカプリン酸エステル、1,8−オクタンジオールジウンデカン酸エステル、1,8−オクタンジオールジラウリン酸エステル、1,8−オクタンジオールジトリデカン酸エステル、1,8−オクタンジオールジミリスチン酸エステル、1,8−オクタンジオールジペンタデカン酸エステル、1,8−オクタンジオールジパルミチン酸エステル、1,8−オクタンジオールジヘプタデカン酸エステル、1,8−オクタンジオールジステアリン酸エステル、1,9−ノナンジオールジカプリン酸エステル、1,9−ノナンジオールジウンデカン酸エステル、1,9−ノナンジオールジラウリン酸エステル、1,9−ノナンジオールジトリデカン酸エステル、1,9−ノナンジオールジミリスチン酸エステル、1,9−ノナンジオールジペンタデカン酸エステル、1,9−ノナンジオールジパルミチン酸エステル、1,9−ノナンジオールジヘプタデカン酸エステル、1,9−ノナンジオールジステアリン酸エステル、1,10−デカンジオールジカプリル酸エステル、1,10−デカンジオールジカプリン酸エステル、1,10−デカンジオールジウンデカン酸エステル、1,10−デカンジオールジラウリン酸エステル、1,10−デカンジオールジトリデカン酸エステル、1,10−デカンジオールジミリスチン酸エステル、1,10−デカンジオールジペンタデカン酸エステル、1,10−デカンジオールジパルミチン酸エステル、1,10−デカンジオールジヘプタデカン酸エステル、1,10−デカンジオールジステアリン酸エステル、1,5−ペンタンジオールジステアレート、1,2,6−ヘキサントリオールジミリステート、ペンタエリストールトリミリステート、ペンタエリストールテトララウレート、1,4−シクロヘキサンジオールジミリスチル、1,4−シクロヘキサンジオールジデシル、1,4−シクロヘキサンジオールジミリスチル、1,4−シクロヘキサンジオールジステアリル、1,4−シクロヘキサンジメタノールのジラウリート、及び1,4−シクロヘキサンジメタノールのジミリステートなどが挙げられる。
そして、芳香環を有する二価アルコールと一価の脂肪酸からなる総炭素数24以上のエステル類として、キシリレングリコールジカプリル酸エステル、キシリレングリコールジカプリン酸エステル、キシリレングリコールジウンデカン酸エステル、キシリレングリコールジラウリン酸エステル、キシリレングリコールジトリデカン酸エステル、キシリレングリコールジミリスチン酸エステル、キシリレングリコールジペンタデカン酸エステル、キシリレングリコールジパルミチン酸エステル、キシリレングリコールジヘプタデカン酸エステル、及びキシリレングリコールジステアリン酸エステルなどが挙げられる。
さらに、芳香環を有する一価のカルボン酸と脂肪族一価アルコール又は脂環を有する一価アルコールからなる総炭素数15以上のエステル類として、3,5−ジメチル安息香酸ヘキシル、2−メチル安息香酸デシル、2−メチル安息香酸ラウリル、2−メチル安息香酸ミリスチル、2−メチル安息香酸ステアリル、4−tert−ブチル安息香酸セチル、4−シクロヘキシル安息香酸ベヘニル、4−フェニル安息香酸ミリスチル、4−オクチル安息香酸ラウリル、3−エチル安息香酸ステアリル、4−イソプロピル安息香酸デシル、4−ベンゾイル安息香酸ステアリル、4−クロロ安息香酸ステアリル、3−ブロモ安息香酸ミリスチル、2−クロロ−4−ブロモ安息香酸ステアリル、3,4−ジクロロ安息香酸デシル、2,4−ジブロモ安息香酸オクチル、3−ニトロ安息香酸セチル、4−アミノ安息香酸シクロヘキシルメチル、4−ジエチルアミノ安息香酸セチル、4−アニリノ安息香酸ステアリル、4−メトキシ安息香酸デシル、4−メトキシ安息香酸セチル、4−ブトキシ安息香酸オクチル、4−ヒドロキシ安息香酸セチル、p−クロロフェニル酢酸ステアリル、p−クロロフェニル酢酸セチル、サリチル酸ネオペンチル、2−ナフトエ酸ステアリル、ベンジル酸セチル、ベンジル酸ステアリル、3−ベンゾイルプロピオン酸デシル、安息香酸ステアリル、安息香酸ミリスチル、2−ベンゾイルプロピオン酸シクロヘキシルメチル、及びケイ皮酸シクロヘキシルメチルなどが挙げられる。
また、芳香環を有する一価のカルボン酸と芳香環を有する一価アルコールからなる総炭素数14以上のエステル類として、サリチル酸ベンジル、サリチル酸4−メトキシメチルフェニルメチル、安息香酸4−クロロフェニルメチル、ケイ皮酸ベンジル、4−tert−ブチル安息香酸フェニル、2−メチル安息香酸4−クロロベンジル、及び安息香酸4−メトキシフェニルメチルなどが挙げられる。
一価の脂肪酸と芳香環を有する一価アルコールからなる総炭素数15以上のエステル類として、カプリル酸4−クロロフェニルメチル、カプリン酸4−クロロフェニルメチル、ラウリン酸4−メトキシフェニルメチル、ミリスチン酸4−メトキシフェニルメチル、ステアリン酸4−ニトロフェニルメチル、カプリン酸4−メチルフェニルメチル、ミリスチン酸2−クロロフェニルメチル、11−ブロモラウリン酸4−クロロフェニル、ステアリン酸4−イソプロピルフェニル、2−ナフトエ酸ステアリル、ベンジル酸セチル、ベンジル酸ステアリル、カプロン酸ベンジル、パルミチン酸ベンジル、ステアリン酸3−フェニルプロピル、及び11−ブロモラウリン酸フェニルなどが挙げられる。
二価の脂肪酸と芳香環を有する一価アルコールからなる総炭素数16以上のエステル類として、セバシン酸ジベンジル、及び4,4’−ジフェニルジカルボン酸ジネオペンチルなどが挙げられる。
さらに、成分(a3)として挙げたもののなかから、成分(bii)を選択することもできる。すなわち、成分(a3)として1つの材料を選択した場合、それよりも融点が低いものであれば、成分(bii)として使用することができる。成分(bii)の融点は成分(a3)の融点よりも低い必要があるが、その融点の差が3〜70℃程度であることが好ましい。この範囲より大きいと、消色が始まる温度よりも低い温度から熱エネルギーの吸収が始まる為、成分(bii)の配合割合を多くする場合があり、この範囲より小さいと消色開始温度に達した際に成分(bii)の熱エネルギーの吸収が小さくなり、消色が開始してしまう恐れがある。前記範囲にあると、筆跡の無用な消色を防げるため、好ましい。
さらに、効果をより顕著にするためには、成分(a3)と成分(bii)の配合比を質量比で成分(a3):成分(bii)=1:0.1〜3であり、好ましくは、成分(a3):成分(bii)=1:0.3〜2である。この範囲より小さいと、成分(bii)が吸収できる熱量が少なくなり、消色を防ぐことができなくなる恐れがあり、この範囲より大きいと成分(a)の割合が少なくなるため、発色濃度が下がる傾向が見られる。この範囲にあると、筆跡の発色濃度が十分であり、意図しない消色を防ぐことができるため好ましい。
成分(bii)を含む場合、それと前記成分(a)とが常に非相溶の状態で存在することが必要であるが、両者を非透過性の材料で隔てることなどにより達成できる。具体的には、成分(a)と成分(bii)を、両者と相溶しない樹脂などにより隔てる。より好ましい方法としては、成分(a)と成分(bii)のどちらか一方を、マイクロカプセルに内包して両者を非相溶の状態にすることが好ましい。さらに好ましくは、成分(a)と成分(bii)のそれぞれをマイクロカプセルに内包して両者を非相溶の状態にすることであり、この状態であると、筆記芯や筆記用水性インキ組成物とする際に加工しやすくなるため特に好ましい。また、吸熱効果の発現と環境温度による変形の防止の効果を両立させることが可能となる。前記成分(bii)を内包したマイクロカプセル(以下、吸熱性カプセルということがある)は、特に限定されないが平均粒子径が0.5〜50μmであることが好ましい。この範囲より小さいと、マイクロカプセルに対する壁膜材の割合が高くなり、成分(bii)の割合が低くなる傾向が見られ、この範囲より大きいとマイクロカプセルの表面積が小さくなることから吸熱効果が損なわれたり、筆記用インキ組成物や筆記芯に用いる際に、分散安定性や加工性が劣ったりする傾向が見られる。より好ましくは、1〜30μmであり、さらに好ましくは、1〜20μmである。この範囲にあると、吸熱効果が良好で、分散安定性や加工性がよくなる。なお平均粒子径の測定方法は、前記成分(a)を内包したマイクロカプセルについて用いた方法と同様である。また、成分(bi)及び成分(bii)を組み合わせて用いることもできる。これらを組み合わせることで、成分(bi)により摩擦熱の発生を抑制したうえに、成分(bii)が発生した熱を吸熱するために、相乗的に効果が発現することとなる。
その他の添加剤は、その機能に影響を及ぼさない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、溶解助剤、防腐剤、または防黴剤などの各種添加剤を配合することができる。これらは従来知られているものから任意に選択して用いることができる。また、ヒンダードアミン化合物を添加することができる。ヒンダードアミン化合物を添加することにより、筆跡を消去した箇所の残像がいっそう視認され難くなるという特徴がある。このため被筆記面の見栄えを損なうことなく、しかも、再筆記性を満足させることができ、商品性を高めることができるので好ましい。このようなヒンダードアミン化合物の具体例は以下の通りである。ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートとメチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケートとの混合物、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1、2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール及び3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカンとの混合エステル化物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール及び1−トリデカノールとの混合エステル化物、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−メタクリレート、N,N’,N’’,N’’’−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、N−メチル−3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペレジニル)ピロリジン−2,5−ジオン、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル}イミノ]ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ})、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物とN,N’,N’’,N’’’−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミンとの1対1の反応生成物、ジブチルアミン・1,3−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル(1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシド)とオクタンとの反応生成物、及びシクロヘキサンと過酸化N−ブチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジンアミン−2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンとの反応生成物と2−アミノエタノールとの反応生成物等を例示することができる。
筆記芯に用いる熱変色性組成物は、前記筆記芯全質量に対し、10〜70質量%が好ましい。この範囲より小さいと発色濃度が低くなる傾向が見られ、この範囲より大きいと筆記芯の強度が低下する傾向が見られる。好ましくは、10〜50質量%、さらに好ましくは、10〜40質量%であり、この範囲にあると、筆記芯の強度と筆跡濃度を両立することができる。
ここで前記成分(a)は、マイクロカプセルに内包された状態で熱変色性組成物に配合され、筆記芯に適用されることが加工性などの観点から特に好ましい。また、このような態様は、種々の使用条件において熱変色性組成物の組成が一定に保たれ、同一の作用効果を奏することができる点からも好ましい。
また、筆記芯は常時固形状態で存在するが、成分(bii)のように比較的低い融点の成分を一定量含む場合、夏季などの比較的高い温度となるような環境では軟化や融解などにより変形などが生じる虞がある。成分(bii)をマイクロカプセル化して用いると、吸熱効果の発現と環境温度による変形の防止の効果を両立させることが可能となるため、特に好ましい。一方、成分(bi)をマイクロカプセルに内包した状態で用いることも可能であるが、この場合には成分(bi)による筆記抵抗低減効果が低下するため、成分(bi)は組成物に直接添加されることが好ましい。
筆記芯としての強度などの観点から、前記熱変色性組成物を賦形材中に分散して固めたものが好ましい。前記賦形材としては、筆記芯としての形状を保持するためのもので、例えばワックス、ゲル化剤、粘土などが挙げられる。ワックスとしては、具体的にはカルナバワックス、木ろう、蜜ろう、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、キャンデリラワックス、低分子量ポリエチレン、パラフィンワックスなどが挙げられる。ゲル化剤としては、例えば12−ヒドロキシステアリン酸、ジベンジリデンソルビトール類、トリベンジリデンソルビトール類、アミノ酸系油、及び高級脂肪酸のアルカリ金属塩などが挙げられる。粘土鉱物としては、ベントナイト、モンモリロナイトなどが挙げられる。上記の材料を単独もしくは組み合わせて用いる。このよう賦形材のうち、入手容易性や取扱い性の観点からポリオレフィンワックスが好ましい。
前記ポリオレフィンワックスとして具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、αオレフィン重合体、エチレン−プロピレン共重合体、及びエチレン−ブテン共重合体等のワックスが挙げられる。
特に、前記ポリオレフィンワックスの軟化点が100℃〜130℃の範囲にあると共に、針入度が0.25以下であるものは、筆記感が高いために有用である。尚、針入度は、JIS K2207に規定されており、ポリオレフィンワックスに規定重量の針を温度25℃,荷重100g、貫入時間5秒にて垂直に進入させ、進入した長さを表したものであって、針入度の値は、0.1mmを針入度1と表す。従って針入度が小さいほど硬く、大きいほど柔らかいポリオレフィンワックスである。
具体的には、ネオワックス(商品名)シリーズ(ヤスハラケミカル株式会社製)、サンワックス(商品名)シリーズ(三洋化成株式会社製)、ハイワックス(商品名)シリーズ(三井化学株式会社製)、及びA−Cポリエチレン(商品名)シリーズ(ハネウェル社製)等が適用できる。さらに、前記ポリオレフィンワックスのうち、特に酸変性ポリエチレンワックスが好適である。酸変性ポリエチレンワックスは適度な粘性(弾性)を有するため、筆記時に擦過抵抗を吸収すると推測される。そのため、筆記抵抗が低減され筆記感が向上する。従って、クレヨン形態、または鉛筆形態等での塗り絵用途に対してより有用なものとなる。具体的には、ネオワックスLA05(商品名、ヤスハラケミカル株式会社製)、A−C573、及び同575(いずれも商品名、ハネウェル社製)、ハイワックス1105A、及び同2203A(いずれも商品名、三井化学株式会社製)等が挙げられる。
賦形材としてのポリオレフィンワックスを用いる場合、その配合割合としては、筆記芯全質量に対し0.2〜70質量%であることが好ましい。この範囲より小さいと筆記芯としての強度が十分に得られない傾向が見られ、この範囲より大きいと十分な筆記濃度が得られにくくなる傾向が見られる。好ましくは、0.5〜40質量%であり、この範囲にあると、筆記芯の強度と筆跡濃度を両立することができる。
筆記芯は、必要に応じて、各種添加剤を添加することができる。添加剤としては、体質材、粘度調整剤、防かび剤、防腐剤、抗菌剤、香料などが挙げられる。前記体質材としては、タルク、クレー、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、マイカ、窒化硼素、チタン酸カリウム、ガラスフレーク、及びでんぷんなどが挙げられ、特に成形性の点からタルク、炭酸カルシウムがこのましい。体質材は、本発明の実施形態の筆記芯の強度の向上や書き味を調整する目的で配合される。なお、前記筆記芯中に任意の染料や顔料(非熱変色性)を添加して、有色から色の異なる有色への色変化(変色)を呈するものとすることもできる。
また、前記したヒンダードアミン化合物を用いる場合、筆記芯の全質量を基準として、ヒンダードアミン化合物を0.1〜5質量%含有させることが好ましい。より具体的には、前記筆記芯がクレヨンの場合、筆記芯全量中、成分(a)を10〜60質量%、好ましくは20〜50質量%、賦形材を30〜70質量%、好ましくは40〜70質量%、体質材5〜30質量%、ヒンダードアミン化合物を0.1〜5質量%含有させることが好ましい。また、前記筆記芯が鉛筆芯やシャープペンシル用芯の場合、筆記芯全量中、前記成分(a)を10〜60質量%、好ましくは20〜50質量%、賦形材を10〜40質量%、体質材10〜70質量%、好ましくは20〜60質量%、ヒンダードアミン化合物を0.1〜5質量%含有させることが好ましい。
筆記芯を消去部材は、熱変色性の固形芯の場合、シリコーンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等のゴム材質やスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマーといったゴム弾性材料、2種以上のゴム弾性材料の混合物、及び、ゴム弾性材料と合成樹脂との混合物とすることが好ましい。また、紙面を傷めず且つ印刷文字を掠れさせないように、適度に摩耗するように形成される。具体的には、JIS K7204に規定された摩耗試験(ASTM D1044)荷重9.8N、1000rpm環境下において、テーバー摩耗試験機の摩耗輪CS−17でのテーバー摩耗量が10mg以上50mg未満であることが好ましい。
さらに消去部材は、未使用時における大気中の埃や紙面表面の繊維等の付着汚れに対し、帯電防止剤を付与することがより好適である。帯電防止剤は、好ましくは、多価アルコールあるいはこれらの重縮合物の脂肪酸エステル、あるいはソルビタン脂肪酸エステル、具体的にはデカグリセリルモノステアレート、デカグリセリルモノステアレート、ペンタエリスリトールステアレート、ソルビタンモノステアレートあるいはソルビタンモノオレエート等を0.1〜10wt%、理想的には0.5〜5wt%添加することにより、変色性能を損なうことなく、汚れを防ぐことができる。
1 シャープペンシル
2 軸筒
3 口先部材
4 芯ケース
5 チャック
6 具
7 回転子
8 スライダ
8a 第1ストレート領域
8b 第2ストレート領域
8c 縮径部
8d 嵌合開口部
8e テーパー面
9 芯ガイド部材
10 先端パイプ
10a 端縁部
10b 外面
11 パイプホルダ
11a 第1大径部
11b 第2大径部
11c 円筒部
11d テーパー面
12 保持チャック

Claims (5)

  1. 軸筒と、
    前記軸筒の前端部から突出する筒状のスライダと、
    前記スライダ内において前後に移動可能に配置され、先端パイプを有する筒状の芯ガイド部材と、を具備し、
    前記芯ガイド部材が前進した状態では前記先端パイプが前記スライダの前端部から突出し、前記芯ガイド部材が後退した状態では前記先端パイプが前記スライダ内に収容されることで、前記先端パイプが前記スライダに対して出没可能に構成され、
    前記芯ガイド部材が前進した状態において、前記スライダの内面と前記芯ガイド部材の外面とが係止するように構成されていることを特徴とするシャープペンシル。
  2. 前記芯ガイド部材が前記先端パイプよりも大径のパイプホルダを有し、前記スライダと前記芯ガイド部材との前記係止が、前記パイプホルダの前端部側又は後端部側において行われる請求項1に記載のシャープペンシル。
  3. 前記スライダと前記芯ガイド部材との前記係止が、前記スライダ及び前記芯ガイド部材の一方に設けられたテーパー面又は突起部と、前記スライダ及び前記芯ガイド部材の他方に設けられたテーパー面又は突起部とによって行われる請求項1又は2に記載のシャープペンシル。
  4. 前記スライダと前記芯ガイド部材との前記係止によって前記スライダが前記芯ガイド部材を保持する保持力が、0.01N以上且つ0.15N未満である請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシャープペンシル。
  5. 筆記芯を有し、前記筆記芯の重量が0.04g以上且つ前記芯ガイド部材の重量が0.1g以上である請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシャープペンシル。
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