JP2020132464A - Iii族窒化物結晶の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高品質なIII族窒化物結晶を製造する方法を提供する。【解決手段】III族窒化物結晶の製造方法は、基板上に複数のドット状のIII族窒化物を、III族窒化物結晶の成長のための複数の種結晶として準備する種結晶準備工程と、窒素を含む雰囲気下において、ガリウム、アルミニウムおよびインジウムから選ばれる少なくとも1つのIII族元素とアルカリ金属とを含む融液に前記種結晶の表面を接触させることによって、III族元素と窒素とを融液中で反応させてIII族窒化物結晶を成長させる結晶成長工程と、を含み、結晶成長工程は、複数の種結晶から結晶核を形成する核発生工程と、複数の結晶核から角錐形状の第一のIII族窒化物結晶を成長させる角錐成長工程と、複数の角錐形状の第一のIII族窒化物結晶の間隙を埋め込んで表面が平坦になるように第二のIII族窒化物結晶を成長させる横方向成長工程とを含む。【選択図】図19

Description

本開示は、III族窒化物結晶の製造方法に関する。
近年、表示用デバイスである青色LED素子、あるいは、車載用途を始めとしたパワーデバイスの材料であるIII族窒化物が注目されている。特にパワーデバイスとしての応用が期待されており、現在市販されているSiに比べて高耐圧、耐高温特性などの優れた性能を持っている。このようなIII族窒化物の結晶の製造方法の一つとして、Na等のアルカリ金属融液(フラックス)中でIII族元素と窒素とを反応させ、結晶欠陥(転位)の少ない高品質な結晶を成長させるフラックス法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、4インチ以上の大きなサイズのIII族窒化物結晶を得るために、格子定数やサファイアのような種サファイア基板上に有機金属気相成長法(MOCVD:Metal-Organic Chemical Vapor Deposition)等で形成したIII族窒化物層の複数の部分を種結晶として選択し、前記種結晶をアルカリ金属融液に接触させてIII族窒化物結晶を成長させる方法が開示されている(例えば、特許文献2及び3参照。)。
特許第4538596号公報 特許第4588340号公報 特許第5904421号公報
しかしながら、特許文献3に開示されている、複数の種結晶から1枚のIII族窒化物ウェハーを作製する場合、従来の製造方法では品質の向上に限界があった。図1に従来の製造方法で作製したIII族窒化物結晶のX−Ray Rocking Curve(XRC)データ、図2に結晶表面を撮像したカソードルミネッセンス(CL)の170μm□視野像を示す。従来の結晶は、図1のXRCから32〜69arcsecの結晶性、図2のCLから転位密度が5.8×105 cm−2であることが分かる。
本開示は、結晶性の良い高品質なIII族窒化物結晶を製造する方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本開示に係るIII族窒化物結晶の製造方法は、基板上に複数のドット状のIII族窒化物を、III族窒化物結晶の成長のための複数の種結晶として準備する種結晶準備工程と、
窒素を含む雰囲気下において、ガリウム、アルミニウムおよびインジウムから選ばれる少なくとも1つのIII族元素とアルカリ金属とを含む融液に前記種結晶の表面を接触させることによって、前記III族元素と前記窒素とを前記融液中で反応させて前記III族窒化物結晶を成長させる結晶成長工程と、
を含み、
前記結晶成長工程は、
前記複数の種結晶から結晶核を形成する核発生工程と、
前記複数の結晶核から複数の角錐形状の第一のIII族窒化物結晶を成長させる角錐成長工程と、
前記複数の角錐形状の第一のIII族窒化物結晶の間隙を埋め込んで表面が平坦になるように第二のIII族窒化物結晶を成長させる横方向成長工程と、
を含む。
本開示によれば、複数の種結晶からIII族窒化物結晶を成長させて結合させて1枚のIII族窒化物結晶を製造するための製造方法において、結晶欠陥や不純物が少ない高品質なIII族窒化物結晶を得ることができる。
従来の製造方法で作製したIII族窒化物結晶のXRCである。 従来の製造方法で作製したIII族窒化物結晶の表面転位像(170μm□視野)である。 複数のドット上GaN結晶を備えた種基板の断面図である。 本開示の実施の形態で用いるIII族窒化物結晶の製造装置の一例の概略断面図である。 本開示の実施の形態で用いるIII族窒化物結晶の製造装置の一例の概略断面図である。 本開示の実施の形態で用いるIII族窒化物結晶の製造方法の一例の概略断面図である。 本開示の実施の形態で用いるIII族窒化物結晶の製造方法の一例の概略断面図である。 本開示の実施の形態で用いるIII族窒化物結晶の製造方法の一例の概略断面図である。 本開示の実施の形態で用いるIII族窒化物結晶の製造方法の一例の概略断面図である。 本開示の実施の形態で用いるIII族窒化物結晶の製造方法の一例の概略断面図である。 870℃でGaNを成長させた後、890℃でGaNを成長させた結晶の断面の顕微鏡像(a)と断面CL像(b)である。 参考例のGaN結晶成長時の時間―温度の関係の一例を示す図である。 a軸格子定数と酸素濃度の関係を示す図である。 格子定数差があるIII族窒化物結晶層の原子模式図である。 横方向成長温度と多結晶収率の関係を示す図である。 核発生説明のためのSEM像である。 角錐成長温度と核発生率の関係を示す図である。 核発生の説明図である。 本開示のGaN結晶成長時の時間―温度の関係の一例を示す図である。 核発生の時間依存性を表すSEM像である。 本開示のIII族窒化物結晶の製造方法で作成したIII族窒化物結晶のXRCである。 本開示のIII族窒化物結晶の製造方法で作製したIII族窒化物結晶の表面転位像(170μm□視野)である。
第1の態様に係るIII族窒化物結晶の製造方法は、基板上に複数のドット状のIII族窒化物を、III族窒化物結晶の成長のための複数の種結晶として準備する種結晶準備工程と、
窒素を含む雰囲気下において、ガリウム、アルミニウムおよびインジウムから選ばれる少なくとも1つのIII族元素とアルカリ金属とを含む融液に前記種結晶の表面を接触させることによって、前記III族元素と前記窒素とを前記融液中で反応させて前記III族窒化物結晶を成長させる結晶成長工程と、
を含み、
前記結晶成長工程は、
前記複数の種結晶から結晶核を形成する核発生工程と、
前記複数の結晶核から複数の角錐形状の第一のIII族窒化物結晶を成長させる角錐成長工程と、
前記複数の角錐形状の第一のIII族窒化物結晶の間隙を埋め込んで表面が平坦になるように第二のIII族窒化物結晶を成長させる横方向成長工程と、
を含む。
第2の態様に係るIII族窒化物結晶の製造方法は、上記第1の態様において、前記核発生工程は、874℃以下で行ってもよい。
第3の態様に係るIII族窒化物結晶の製造方法は、上記第1の態様において、前記核発生工程は、前記複数の種結晶を前記融液に5分以上10時間以内浸漬させてもよい。
第4の態様に係るIII族窒化物結晶の製造方法は、上記第1の態様において、前記角錐成長工程は、結晶成長温度を877℃以上で行ってもよい。
第5の態様に係るIII族窒化物結晶の製造方法は、上記第1の態様において、前記横方向成長工程は、前記基板の前記融液への浸漬と前記融液からの引き上げとを繰り返すことで、前記角錐形状の第一のIII族窒化物結晶の傾斜面上に、III族窒化物結晶層を複数形成してもよい。
第6の態様に係るIII族窒化物結晶の製造方法は、上記第1の態様において、前記横方向成長工程は、結晶成長温度を877℃以上で行ってもよい。
第7の態様に係るIII族窒化物結晶の製造方法は、上記第1の態様において、前記角錐成長工程は、前記横方向成長工程の結晶成長温度と同一の温度で行ってもよい。
第8の態様に係るIII族窒化物結晶の製造方法は、上記第1から第7のいずれかの態様において、前記結晶成長工程は、前記横方向成長工程の後に、表面が平坦な第三のIII族窒化物結晶を成長させる平坦厚膜成長工程を更に含んでもよい。
第9の態様に係るIII族窒化物結晶の製造方法は、上記第1から第8のいずれかの態様において、前記結晶成長工程の後に、前記III族窒化物結晶と前記基板とを分離する工程を含んでもよい。
<本発明に至る経緯について>
まず、発明者らのGaN結晶の製造に関して、参考例のIII族窒化物結晶の製造方法を詳しく説明する。
(種結晶準備工程)
(1)図3に複数のドット状のGaN結晶を備えた基板11の一例の概略断面図を示す。結晶作製用基板として、まずサファイアからなる種結晶基板1を準備する。サファイアを用いるのは、GaNとの格子定数及び熱膨張係数の差が比較的小さいためである。サファイアの他には、例えば、SiCやGaAs、ScAlMgOなどを用いることができる。また、種結晶基板1の厚さとしては、100〜3000μm程度であることが好ましく、400〜1000μmであることがより好ましい。種結晶基板1の厚みが当該範囲であると、強度が十分に高く、GaN結晶の作製時に割れ等が生じ難い。また、種結晶基板1は産業的用途を考慮して、直径50〜200mm程度のウェハー状が好ましい。
(2)次に、サファイアからなる種結晶基板1上にGaN単結晶からなる薄膜(図示せず)を、MOCVD法を用いて形成する。薄膜の厚さとしては、0.5〜20um程度であることが好ましく、1〜5umであることがより好ましい。薄膜の厚みが0.5μm以上であると、形成した薄膜が良好な単結晶となり、得られるGaNの結晶に格子欠陥等が生じ難くなる。
(3)次に、GaN単結晶からなる薄膜の一部を、フォトリソグラフィーとエッチングを用いた公知の方法により除去し、複数のドット状のGaN種結晶であるIII族窒化物種結晶2を形成する。GaN種結晶2のドットのサイズは、10〜1000um程度であることが好ましく、50〜300umであることがより好ましい。ドットのピッチは、ドットサイズの1.5〜10倍程度であることが好ましく、2〜5倍であることがより好ましい。ドットの形状としては、円形もしくは六角形が好ましい。ドットのサイズ・配置・ピッチ・形状が当該範囲であると、フラックス法でのGaN結晶成長時に初期の核発生および角錐成長及びGaN結晶同士の結合がし易く、また種結晶から引き継いだ転位が効率的に低減できるという効果が得られる。
上記事例では、サファイア基板上にMOCVDでGaN薄膜形成後にドット形成する事例を示したが、マスクを用いてMOCVD薄膜を選択成長させてもよい。すなわち、サファイア上にドット穴形状を施したマスクを設置し、ドット穴のみをMOCVDでGaN薄膜形成させ、複数のドット状のIII族窒化物種結晶2を形成する方法をとってもよい。こうして複数のIII族窒化物種結晶2を備える基板11を準備する。
(GaN結晶成長工程)
(4)続いて、基板11のIII族窒化物種結晶2上に、GaN結晶をフラックス法により形成する工程について説明する。
(角錐成長工程)
図4に示すように、製造装置100は、ステンレスや断熱材等で形成された反応室103を有し、当該反応室103内には、坩堝102が設置されている。当該坩堝は、ボロンナイトライド(BN)や、アルミナ(Al)等から形成されたものとすることができる。また、反応室103の周囲には、ヒータ110が配置されており、ヒータ110は、反応室103内部、特に坩堝102内部の温度を調整できるように設計されている。また、製造装置100内には、GaN種結晶を備えた基板11を昇降可能に保持するための基板保持機構114が設置されている。また、反応室103には、窒素ガスを供給するための窒素ガス供給ライン113が接続されており、当該窒素ガス供給ライン113は、原料ガスボンベ(図示せず)等と接続されている。
(4−1)GaN結晶成長の際、まず、製造装置100の反応室103内の坩堝102に、フラックスとなるNaとIII族元素であるGaを入れる。NaとGaの投入量は、例えばモル量比で85:15〜50:50程度である。このとき、必要に応じて、微量添加物を添加してもよい。
(4−2)次に、反応室103内を密閉し、坩堝の温度を800℃以上1000℃以下に調整し、さらに反応室103内に窒素ガスを送り込む。このとき、反応室103内のガス圧を1×10Pa以上1×10Pa以下とする。反応室103内のガス圧を高めることで、高温で溶融したNa中に窒素が溶解しやすくなり、前記の温度及び圧力とすることによりGaN結晶が高速に成長できる。
(4−3)その後、Na、Ga、および微量添加物が均一に混合するまで、保持もしくは攪拌混合等を行う。保持もしくは攪拌混合は、1〜50時間行うことが好ましい。このような時間の保持もしくは攪拌混合を行うと、Na、Ga、および微量添加物が均一に混合できる。また混合時の温度は870℃付近が最も窒素が溶解し、次の角錐成長を行うのに適している。
(4−4)その後、図5に示すように、基板11を融液12に浸漬させる。そして、融液12中のGaと溶解している窒素がIII族窒化物種結晶2の表面で反応して、GaN単結晶がIII族窒化物種結晶2上にエピタキシャル成長する。この状態で、一定時間の間、融液12に浸漬して結晶成長させることで、図6に示す角錐形状を有する第一のGaN結晶3を得ることができる。なお、GaN結晶を角錐形状に成長させることにより、MOCVD法で形成した転位密度107〜9/cm程度の種結晶2から引き継ぐ転位を角錐の頂点部に集束し、転位を低減する事が出来る。
(横方向成長工程)
(4−5)次に、角錐形状を有する第一のGaN結晶3が成長した基板11に対し、図7に示すように、GaN結晶を横方向に成長させ角錐形状の間隙を埋め込んで表面を平坦化し、第二のIII族窒化物結晶であるGaN結晶4を形成する。このような成長モード変化は、融液中のGaNの過飽和度に依存していると考えられ、過飽和度を上げていく事で横方向への成長が促進される。過飽和度を上げるため、GaN結晶への窒素供給を早くする方法が考えられる。窒素供給を早くするには、窒素圧力を高圧にする、融液を攪拌するなどの方法がある。このように過飽和度を上げるため窒素供給を早くした場合、結晶成長の駆動力を高める事になり、融液12と坩堝102との界面や基板保持機構114との接触部などでGaNの多結晶が大量に発生し、基板11上へのGaN単結晶の成長を阻害してしまう事がある。よって、発明者らは、温度を3〜15℃上げてGaNを成長させ、多結晶を抑制している。
(平坦厚膜成長工程)
(4−6)横方向成長工程にて表面が平坦になったGaN結晶の上に、図8に示したように、必要に応じて所望の厚みの第三のIII族窒化物のGaN結晶5を成長させることができる。第三のGaN結晶5を厚くすると、反りやクラックを抑制することができる。例えば、種結晶基板1よりもGaN結晶の厚さ(3、4、5の合計)が薄い場合は、GaN結晶にクラックが入り易いため、第三のGaN結晶5の膜厚を大きくすることでクラックを抑制できる。また、平坦厚膜成長工程の成長温度は、成長速度や成長時間を考慮して、横方向成長工程よりも3〜15℃下げて行う。このとき、第三のGaN結晶5の転位密度は、第一のGaN結晶3で転位を低減させた効果により、10/cm以下となる。
なお、平坦厚膜成長工程の終了後、GaN結晶を取り出すために温度と圧力を常温・常圧に戻す必要があるが、この時に融液12の過飽和度が大きく変動し、基板11を浸漬したままだと、成長したGaN結晶のエッチングや低品質のGaN結晶の析出が発生する。このため、第三のGaN結晶成長工程の終了後には、基板11を融液12から引き上げた状態で温度と圧力を常温・常圧に戻すことが好ましい。
(分離工程)
(4−7)最後に、所望の厚みとなったGaN結晶と種結晶基板1とを、図9に示したように、GaN種結晶の近傍において分離しても良い。850〜950℃の結晶成長温度から常温まで冷却する過程で発生する、GaN結晶とサファイア基板との熱膨張係数の差を利用し、断面積が最も小さく破断し易いGaN種結晶の近傍で分離することができる。これにより、反りやクラックの抑制された大サイズのGaN結晶が得られる。
なお、得られた大サイズのGaN結晶から、図10に示したように、GaN種結晶2、GaN結晶3及び4を除去し、さらに表面(図の上側)を研磨する。GaN種結晶2及びGaN結晶3は高転位領域を含んでいる。また、GaN結晶3及び4は(10−11)、(10−12)面などの傾斜面が表出する成長モードであり、酸素などの不純物濃度が高い。よって、GaN種結晶2、GaN結晶3及び4を除去することで、高品質なGaN結晶を得る事が出来る。
上記のような、発明者らの参考例の製造方法に対し、結晶性向上に限界がある理由を説明する。
GaN成長中にて、第一の結晶3(角錐形状)と第二の結晶4(複数のIII族窒化物結晶層)は、(10−11)、(10−12)面などの傾斜面が表出しており、これらは酸素不純物を取り込みやすい格子面となっている。また、第三の結晶5(平坦厚膜成長部)は(0001)面が表出しており、程度は(10−11)、(10−12)面よりも低いものの、酸素不純物を取り込む。基板、Na、Gaなどの部材は、不活性ガス(Ar、窒素)雰囲気内のグローブボックスで準備され、酸素を付着させないようにしている。また、製造装置100内は、GaN結晶成長前に、ポンプによる真空引きにて空間内の酸素不純物を除いている。しかし、これらの処置を行っても、反応装置内に微量な酸素は含まれている。窒素ガスラインや窒素ボンベにも1ppm以下の微量な酸素が含まれる。また、反応装置内の坩堝素材はボロンナイトライド(BN)や、アルミナ(Al)であり、これらは酸素吸着性があり、また成分内の酸素が脱離することがある。このように、装置内には微量な酸素が存在し、これらの微量な酸素がGaNの結晶面に取り込まれながら成長している。
一方、取り込まれる酸素の量は、GaN結晶の成長温度に関係がある。温度が高いほどGaNの過飽和度が下がり、Gaと窒素の結合が弱くなると共に、不純物の酸素もGaN結晶から手放しやすくなる。よって、温度は相対的には高温の方が酸素取り込みは少なくなると考える。
図11に、870℃でGaNを成長させた後、890℃でGaNを成長させた結晶の断面の顕微鏡像(a)と断面CL像(b)とを示す。CL像(図11(b))の中央部の丸の位置が870℃で成長した部分であり、右の丸の位置が890℃で成長した部分である。この2つの丸部に対し、二次イオン質量分析法(D−SIMS)を用いて、それぞれの成長温度でのGaN結晶の酸素濃度を測定した。その結果、870℃の成長層の酸素濃度は1.0×1020atoms/cm、890℃の成長層の酸素濃度は2.0×1019atoms/cmである事が分かった。この結果より、870℃と890℃の20℃の成長温度差でも、GaN結晶内に取り込まれる酸素濃度は約10倍変わり、高温ほど酸素の取り込みが少なくなり、GaN結晶中の酸素濃度は少なくなる事が分かった。
図12に、従来のGaN結晶成長における、各工程の時間と温度の関係の一例を示す。GaN結晶成長は、第一の結晶3(角錐形状)を870℃で、第二の結晶4(複数のIII族窒化物結晶層)を880℃で、第三の結晶5(平坦厚膜成長部)を870℃で作製しており、三つの結晶で成長温度に差がある。既に述べた様に、横方向成長工程では、過飽和度増加によるGaN多結晶を抑制する必要があり、温度を10℃程度上げている。SIMSの結果から、870℃の成長領域の方が、880℃の成長領域よりも酸素を取り込みやすいと考える。また、第一の結晶3(角錐形状)は、不純物が取り込まれやすい(10−11)、(10−12)の傾斜面が表出し、かつ、成長温度が870℃であるので、酸素を取り込みやすく、第二の結晶4(複数のIII族窒化物結晶層)に比べ、酸素濃度が非常に高いと考えられる。
一方、発明者らの研究により、GaN結晶の格子定数は、酸素濃度に依存性があることが分かってきた。図13に、a軸格子定数と酸素濃度の関係を示す。これらは酸素を取り込みやすい(10−11)面と、酸素を取り込みにくいC面((0001)面)に対して行った実測定であり、格子定数は放射光X線(Spring−8)、酸素濃度はSIMS測定により得た結果である。酸素濃度が増加すると、格子定数は指数関数的に大きくなる事が分かった。これらの格子定数差は0.1%以下と小さいものの、GaN結晶成長中にこれらの格子定数差が発生すると、図14の格子定数差があるIII族窒化物結晶層の原子模式図に示すように原子レベルの歪が発生し、大きな内部応力が発生する。
実験として、フラックス法で作製した格子定数3.1899Åの10mm□サイズのGaN結晶の上に、HVPE(Hydride Vapor Phase Epitaxy)法で、格子定数3.1889ÅのGaN結晶を作製した。フラックス法で作製したGaN結晶の結晶反りは1μm以下であったが、その上にHVPE法のGaN結晶を作製すると、反りは5.4μmと大きく増加した。この結果から、2つの格子定数の異なるGaN結晶間に大きな内部応力が発生している事が分かった。これらの知見により、従来の発明者らの製造方法に関して、酸素濃度が異なる第一の結晶3(角錐形状)と第二の結晶4(複数のIII族窒化物結晶層)間では、大きな内部応力が発生し、その結果結晶歪が起こり、結晶性が悪化していると考えた。
以上の結果と知見により、第一の結晶3(角錐形状)と第二の結晶4(複数のIII族窒化物結晶層)の成長温度差を低減し、酸素濃度差を小さくすることで結晶性の向上が見込まれると考える。
次に、各工程の有効な成長温度範囲について述べる。まず、成長温度と多結晶の発生に関しての関連性を述べる。第二の結晶4(複数のIII族窒化物結晶層)成長の際に多結晶化を抑えるため、横方向成長の温度と多結晶の関係を実験により求めた。図15にその結果を示す。多結晶は、成長したGaN単結晶を取り出した後、坩堝102内に残っている多結晶、基板保持機構114に付着している多結晶、基板11に付着している多結晶を集めて重量測定した。その後、投入したGa量と比較し、多結晶収率を求めた。成長温度が低く、融液中のGaNの過飽和度が上がるにつれ、多結晶量が増えていく事が分かる。多結晶が多くなるとGaN結晶の成長が阻害されるだけでなく、坩堝102に多結晶が付着し、図5の状態から基板11を引き上げる際に干渉してしまい、基板が破損される恐れがある。多結晶収率が10%以下であるとGaN結晶の成長阻害を回避し、基板11の引き上げを正常に行うことが出来ることが実験より分かってきた。よって、877℃以上の温度で横方向成長させればよい事が分かった。
一方、GaN成長初期の核発生にも、有効な成長温度範囲がある事が分かってきた。ここで核発生とは、種結晶基板1に配置したドット状のIII族窒化物種結晶2上に、フラックス法により新しいGaN結晶を形成する作用の事であり、角錐成長の最初期に、ある一定の駆動力を与える事で起こる。図18のように、GaN成長の最初期には、III族窒化物種結晶2の上にIII族窒化物結晶の結晶核6が発生する。この結晶核6が発生した後に、第一の結晶3(角錐形状)が正常に成長する事が出来る。核発生を起こす駆動力を上げるには、GaNの過飽和度を上げる必要があり、発明者らは核発生が適切に起こる温度を実験にて調べた。図16に核発生が不十分である場合の事例を結晶表面のSEM像で示した。SEM像はIMAGING CL DF―100(堀場製作所製)を用いて取得した。六角形に成長している部分は、ドット状のIII族窒化物種結晶2から正常な核発生が起こった後に角錐形状になっている箇所であり、黒点のようになっている未成長部が異常個所である。温度がある一定より高くなり、過飽和度が下がると、図16のような異常個所が、確率的に増えてくる。図17に、発明者らが実験により求めた、成長温度と核発生率の関係を示す。核発生率は結晶の表面SEM像から、六角形に成長した個数/全ドット個数で算出した。取得した関係性から、基板上の核発生を完全に行うには、874℃以下の温度で行う必要がある事が分かった。
GaN結晶の結晶核6を形成するためには駆動力が必要であり、成長初期に温度を874℃以下にして過飽和度を上げる必要があるが、一度GaN結晶の結晶核6が形成された後は、大きな駆動力は必要とせず、必ずしも高い過飽和度にする必要は無い。すなわち、核発生のために上げた過飽和度は、その後の第一の結晶3(角錐形状)を成長させる際には、下げてもよい。よって、核発生を正常に行うために短時間で低温成長させ、その後、第一の結晶3(角錐形状)および第二の結晶4(複数のIII族窒化物結晶層)を高温成長させることが適切であると考える。これにより、核発生を完全に行うこと、多結晶を発生させずに横方向成長させること、第一の結晶3(角錐形状)と第二の結晶4(複数のIII族窒化物結晶層)の成長温度差を低減して結晶性の向上を見込むことの両立が出来ると考えた。
このような仮説構築と実験を繰り返した後、具体的にGaN結晶の製造の実証を行った。その結果、本発明者は、本発明に係るIII族窒化物結晶の製造方法に至った。
以下、本開示の実施の形態のIII族窒化物結晶の製造方法について、III族窒化物結晶としてGaN結晶を作製する実施の形態を例に説明する。
(実施の形態1)
以下に、図19のGaN結晶成長時の時間―温度の関係の一例を示す図を用いて、上記参考例のIII族窒化物結晶の製造方法と比較しながら、本開示の実施の形態1に係るIII族窒化物結晶の製造方法を述べていく。尚、種結晶準備工程に関しては、上記参考例のIII族窒化物結晶の製造方法と同じであるため、説明を省略する。
(核発生工程)
(a)まず、製造装置100の反応室103内の坩堝102に、フラックスとなるNaとIII族元素であるGaを入れる。
(b)次に、反応室103内を密閉し、坩堝の温度を800℃以上1000℃以下に調整し、さらに反応室103内に窒素ガスを送り込む。このとき、反応室103内のガス圧を1×10Pa以上1×10Pa以下とする。
(c)その後、Na、Ga、および微量添加物が均一に混合するまで、保持もしくは攪拌混合等を行う。
(d)次に、反応室103内を、核発生に必要な温度に設定する。核発生には高い過飽和度が必要であり、874℃以下の低い温度で核発生が起こるが、過飽和度が高くなりすぎると、核発生中に多結晶の起点が出来てしまうため、望ましくない。よって温度領域は、850℃以上874℃以下の温度にすることがより望ましい。この温度域に反応室103を設定し、温度が安定するまで、1時間から5時間の間、この状態を維持する。フラックスの温度は反応室103の温度よりも追従が遅く、安定時間が必要になる。
(e)温度が安定した後、図5に示すように、基板11を融液12に浸漬させる。浸漬後、種結晶2表面上にて窒素が反応を始め、核発生が開始する。核発生を行う上での適した浸漬時間は、5分から10時間である。図20に、発明者らが実験により求めた、浸漬後の核発生の時間依存性を表すSEM像を示す。浸漬後、5分で六角形形状が現われ始めている事が分かる。これより短い時間では核発生は起こらず、角錐成長工程に移っても、III族窒化物種結晶2は全く結晶成長が進まなくなる。このように核発生は、過飽和度が高い状態であれば、その後の工程の結晶成長時間に比べ、短時間に起こる。一方、過飽和度が高い状態の浸漬時間が長くなると、多結晶の起点が出来てしまう。この多結晶は坩堝102内だけでなく、種結晶基板11の表面上からも発生するため、核発生工程で多結晶が発生してしまうと、その後の工程が阻害されてしまう。実験から、浸漬時間が10時間以下であれば多結晶起点が出来ない事が分かった。これらから、核発生のための浸漬時間は5分から10時間が望ましい。
(角錐成長工程)
(f)核発生工程完了後、第一の結晶3(角錐形状)を得るための角錐成長工程に移る。角錐成長工程は、先述のように酸素濃度の取り込みを低減し横方向成長との成長温度差を低減するため、877℃以上で行う。核発生温度850℃〜874℃から角錐成長温度の877℃以上までは、15分〜2時間かけて昇温を行う。昇温は、図11のように基板11を一旦気中に引き上げてもよいし、図12のように浸漬したままで行ってもよい。基板11を一旦気中に引き上げた場合は、1時間から5時間の温度安定時間の後に、図12のようにもう一度浸漬させる。角錐成長時間は、20時間から100時間がよい。時間がこれより短い場合、あるいは、長い場合は、次の第二のGaN結晶成長時に転位の多いGaN結晶が成長してしまう。この様に結晶成長させることで、図6に示す角錐形状を有する第一のGaN結晶3を得ることができる。
(横方向成長工程)
(g)次に、角錐形状を有する第一のGaN結晶3が成長した基板11に対し、融液中のGaNの過飽和度を制御する事で、図7に示すように、GaN結晶を横方向に成長させ、第二のGaN結晶4を形成する。過飽和度を制御するには温度、圧力、輸液の攪拌の制御が考えられるが、これらの制御だけでは横方向成長に十分な過飽和度を得る事が出来なかった。また多結晶の抑制も難しかった。そこで、図4と図5の状態を交互に繰り返すことにより、融液12への浸漬と融液12からの引き上げとを複数回繰り返し、図5に示したように、角錐形状の間隙を埋め込んで表面が平坦になるように、第二のGaN結晶4を成長させる手法で横方向成長を行う。融液中の窒素濃度は、融液表面から窒素が溶け込むことから、融液表面に近いほど高く、高い過飽和度を実現するには、融液表面でGaN結晶を成長させることが有効である。しかしながら、基板11を融液表面で高精度かつ長時間保持することは、高温高圧の容器の中で、かつ結晶成長と原料消費が同時に起こる状況では、非常に難しい。
そこで、発明者らは、基板11を融液12に浸漬して、引き上げることで、基板11の表面に融液の薄い被膜が形成されると考え、実験を行ったところ、表面が平坦になる成長モードを実現することに成功した。一方で、被膜状の融液からGaN結晶を成長させることになるため、融液中のGaが結晶成長に従って枯渇し、成長が停止することも判明した。そこで、角錐形状の間隙を埋め込むために必要な成長厚さを実現するため、浸漬・引き上げを複数回繰り返すという、第二のGaN結晶成長工程を考案した。
なお、被膜状の融液を安定して基板11全面に形成するためには、基板11を融液12の液面に対して5〜15度程度傾斜させることが好ましい。当該範囲で傾斜させることにより、基板11の表面形状と融液12の表面張力と重力とのバランスによって、被膜が好適な厚みに制御できるとともに、基板11上の融液溜まりを抑制することができる。
融液12に浸漬する時間は0〜3分、融液12から引き上げている時間は10〜60分が好ましい。また、浸漬・引き上げ回数は50〜500回程度が好ましい。例えば、浸漬時間0分、融液から引き上げている時間を30分とし、浸漬・引き上げを200回程度繰り返すことで、表面が平坦な第二のGaN結晶4が得られた。この場合、図19に示すように、8時間から525時間程度、横方向成長に時間がかかる(浸漬・引き上げの時間は除く)。
横方向成長工程の成長温度は、多結晶抑制の観点で、先に述べた877℃以上に設定する。一方、角錐成長温度も877℃以上に設定して成長しているため、第一の結晶(角錐形状)と第二の結晶は共に酸素濃度は低く、温度差も小さいため、GaN中の格子不整合は小さい。より好ましくは、角錐成長工程と横方向成長工程の温度を同一にする事である。これにより、酸素濃度差を無くし、格子不整合を無くして結晶性を更に上げる事が出来る。図19に示すように、例えば角錐成長工程および横方向成長工程を880℃で行う事で、良好な結晶を得る事が出来る。
(平坦厚膜成長工程)
(h)第二のGaN結晶成長工程にて表面が平坦になったGaN結晶の上に、図8に示したように、必要に応じて所望の厚みの第三のGaN結晶5を成長させることができる。
参考例と同様、基板11を融液12へ浸漬させて成長させる。この際の温度は、角錐成長時あるいは横方向成長時に発生した多結晶の起点の影響を排除するため、875〜885℃に設定する事が望ましい。この温度域であれば過飽和度は小さくなるため、多結晶の起点があっても、そこから多結晶が増殖しにくくなる。また横方向成長でできた、第二の結晶4は、877℃以上で作製されており、第二の結晶4と第三の結晶5との温度差を小さくし、格子不整合を防ぐ意味でも、875〜885℃の温度域が良い。より好ましくは、結晶成長温度を、横方向成長温度と同一にする事である。酸素濃度差を無くし、格子不整合を無くして、結晶性を更に上げる事が見込まれる。多結晶の起点や格子不整合の影響が無視できるほど少ない場合、成長速度を優先させるため過飽和度を上げ、温度を870〜874℃に設定して成長させてもよい。GaN結晶を厚く作製する事によるクラック抑制の効果は、従来方法同様である。厚膜成長させ第三のGaN結晶5を生成した後、基板11を融液12から引き上げ、温度と圧力を常温・常圧に戻す。
(分離工程)
(i)最後に、所望の厚みとなったGaN結晶と種結晶基板1とを分離する。GaN結晶とサファイア基板との熱膨張係数の差を利用し、断面積が最も小さく破断し易いGaN種結晶の近傍で分離することができる。
これらの方法で得られたGaN結晶から、GaN種結晶2、GaN結晶3及び4を除去、及び表面を研磨することにより、GaNウェハーが完成する。
完成したGaN基板の、XRC測定、および結晶表面170μm□で撮像したCL像測定結果を図21、図22にそれぞれ示す。図21のXRCは、全自動多目的X線回折装置 SmartLab(RIGAKU製)、図22のCL像はIMAGING CL DF―100(堀場製作所製)を用いて取得した。図21のXRCでは、X=20からX=−20に変化するにつれてピークが低角から高角にシフトしている。XRC測定結果から24〜29arcsecの結晶性であることが分かった。測定点全てで40arcsec以下となり、発明者らの参考例の製造方法に比べ、大幅に結晶性を上げる事が出来た。また、CL像から転位密度が6.9×10 cm−2であることが分かった。これは参考例の転位密度のおよそ100分の1であり、欠陥を大幅に低減出来た事が分かった。III族窒化物結晶をパワーデバイスに適用する場合、40arcsec以下の結晶性、10cm−2〜10cm−2の転位密度が望ましい。以上の評価結果より、本開示のGaN製造方法にて、パワーデバイスに必要となってくる結晶の品質を満たすことが出来たと考えられる。
(その他の実施の形態)
なお、上記の実施形態において、NaやGaと共に微量添加物を添加すると、得られるGaNの電気伝導性やバンドギャップを調整することが可能となる。微量添加物の例には、ボロン(B)、タリウム(Tl)、カルシウム(Ca)、カルシウム(Ca)を含む化合物、珪素(Si)、硫黄(S)、セレン(Se)、テルル(Te)、炭素(C)、酸素(O)、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、アルミナ(Al)、窒化インジウム(InN)、窒化珪素(Si)、酸化珪素(SiO)、酸化インジウム(In)、亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化マグネシウム(MgO)、およびゲルマニウム(Ge)等が含まれる。これらの微量添加物は、1種類のみ添加してもよく、2種以上を添加してもよい。
また、フラックスとしてNaを用いる形態を説明したが、本開示はこれに限定されず、Na以外のアルカリ金属を用いてもよい。具体的には、Na、Li、K、Rb、CsおよびFrからなる群から選択される少なくとも1つを含み、例えば、NaとLiとの混合フラックスなどであってもよい。
さらに上記では、III族窒化物としてGaNの結晶を作製する形態について説明したが、本開示はこれに限定されない。本開示のIII族窒化物は、III族元素(Al、Ga、またはIn)および窒素を含む2元、3元、または4元の化合物とすることができ、例えば、一般式Al1−x−yGaInN(式中、xおよびyは0≦x≦1,0≦y≦1,0≦1−x−y≦1を満たす)で表される化合物とすることができる。また、III族窒化物は、p型またはn型の不純物を含んでいてもよい。なお、III族窒化物種結晶2についても、材料としてGaNを記載したが、上記に示した化合物とすることができる。
本開示に係るIII族窒化物結晶の製造方法を利用することで、結晶欠陥や不純物が少ない高品質なIII族窒化物結晶を得ることができ、例えば高電圧・高温でも電気ロスが少ない高性能なパワーデバイスを作製する事が出来る。
1 種結晶基板
2 III族窒化物種結晶
3 第一のIII族窒化物結晶(角錐形状)
4 第二のIII族窒化物結晶(複数のIII族窒化物結晶層)
5 第三のIII族窒化物結晶(平坦厚膜成長部)
6 III族窒化物結晶の結晶核
11 III族窒化物種結晶を備えた基板
12 III族元素とアルカリ金属とを含む融液
21 III族窒化物結晶
100 製造装置
102 坩堝
103 反応室
110 ヒータ
113 窒素ガス供給ライン
114 基板保持機構

Claims (9)

  1. 基板上に複数のドット状のIII族窒化物を、III族窒化物結晶の成長のための複数の種結晶として準備する種結晶準備工程と、
    窒素を含む雰囲気下において、ガリウム、アルミニウムおよびインジウムから選ばれる少なくとも1つのIII族元素とアルカリ金属とを含む融液に前記種結晶の表面を接触させることによって、前記III族元素と前記窒素とを前記融液中で反応させて前記III族窒化物結晶を成長させる結晶成長工程と、
    を含み、
    前記結晶成長工程は、
    前記複数の種結晶から結晶核を形成する核発生工程と、
    前記複数の結晶核から複数の角錐形状の第一のIII族窒化物結晶を成長させる角錐成長工程と、
    前記複数の角錐形状の第一のIII族窒化物結晶の間隙を埋め込んで表面が平坦になるように第二のIII族窒化物結晶を成長させる横方向成長工程と、
    を含む、III族窒化物結晶の製造方法。
  2. 前記核発生工程は、874℃以下で行う、請求項1に記載のIII族窒化物結晶の製造方法。
  3. 前記核発生工程は、前記複数の種結晶を前記融液に5分以上10時間以内浸漬させる、請求項1に記載のIII族窒化物結晶の製造方法。
  4. 前記角錐成長工程は、結晶成長温度を877℃以上で行う、請求項1に記載のIII族窒化物結晶の製造方法。
  5. 前記横方向成長工程は、前記基板の前記融液への浸漬と前記融液からの引き上げとを繰り返すことで、前記角錐形状の第一のIII族窒化物結晶の傾斜面上に、III族窒化物結晶層を複数形成する、請求項1に記載のIII族窒化物結晶の製造方法。
  6. 前記横方向成長工程は、結晶成長温度を877℃以上で行う、請求項1に記載のIII族窒化物結晶の製造方法。
  7. 前記角錐成長工程は、前記横方向成長工程の結晶成長温度と同一の温度で行う、請求項1に記載のIII族窒化物結晶の製造方法。
  8. 前記結晶成長工程は、前記横方向成長工程の後に、表面が平坦な第三のIII族窒化物結晶を成長させる平坦厚膜成長工程を更に含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のIII族窒化物結晶の製造方法。
  9. 前記結晶成長工程の後に、前記III族窒化物結晶と前記基板とを分離する工程を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のIII族窒化物結晶の製造方法。
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