JP2020131480A - 印判 - Google Patents
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Abstract
Description
この種の印判は、印字体(ステンシル)が多孔質膜で形成される。印字体には、加工機のサーマルヘッドにより、インキ浸透率が大きい捺印部と、インキ浸透率が小さい非捺印部とが高精度に加工される。印字体の背面には、ケース体内のインキ吸蔵体或いは直液式インキカートリッジが当接し、これにより印字体にインキが供給される。
ところで、未加工の印字体にインキが含浸した状態では、熱加工制御が困難であるとともに、加工時にサーマルヘッドやフィルム等の部材を汚損する等の不具合が生じるおそれがある。このような不具合を防ぐため、印字体とインキカートリッジとが当接しない位置に保持され、印字体の枠に外力を加えこれらを嵌合させることで、印字体とインキカートリッジとを当接させるようにした印判及びその製造方法がある。しかし、印字体をケース体に嵌合する構成であるため、市場での流通時に不測の外力が加えられると、印字体とケース体とが嵌合し、その結果印字体へのインキの浸透が開始してしまう場合があった。
図1は本発明に係る直液式印判の一例を示す斜視図、図2はその正面図、図3は図1のA−A断面図、図4は図1のB−B断面図である。図において、1はスライド、2はホルダであり、前記スライド1内には印面3が昇降自在に収納されている。そして、前記ホルダ2の押し下げ動作によってカバー4、4が開かれるのと同時に印面3が下降して露呈され、捺印可能な状態となる印判構造であるが、このような構造は従来のこの種の印判と基本的に同様である。尚、本発明において、ホルダ2は無くても動作上問題なく、その場合、インキカートリッジの一部がホルダの役割を果たす。
本発明は、インキカートリッジ11と印判本体とを別々の状態で出荷することにより、輸送中等において印面3への不用意なインキ供給や、輸送中の環境変化に伴うインキ漏れが生じるのを防止しているが、前記カートリッジ固定具21は、インキカートリッジ11と印面3とを離れた状態に保持すること、および使用に際して消費者は前記カートリッジ固定具21を取り外して前記印面3とインキカートリッジ11とを容易に連通させて印判の使用開始ができるようにすることの二つを同時に解決することを技術的課題としている。そのために本発明では、前記カートリッジ固定具21を着脱自在に取り付けた構造としている。
即ち、この板状のホルダ下動防止片22を、ホルダ2の係合片2aとしての下端部とスライド1の係合部1aとしての段部との間に装着することで、ホルダ2を押し下げたとしても下方へ動くことができないようにするのである。この結果、インキカートリッジ11は押し下げられないので、口部の密封用シール12が突起5により破られることがなくインキ漏れは生じない。なお、前記突起5は印面3の上部に設けられた筒状管であり、先端が尖っていてインキカートリッジ11が下降した時には前記シール12を破り、インキを印面3へ導入させるインキ導入管を兼ねている。ここで、前記インキカートリッジ11は前記ホルダ2と一体化していても良く、その場合、前記ホルダ下動防止片22はインキカートリッジの下端部が係合片2aとなり、スライド1の係合部1aとしての段部との間に装着され、インキカートリッジの下動を防止できる。
前記カートリッジ搖動防止片23は、インキカートリッジ11の溝部13(図6、図7を参照)に、前記2本の爪を挟み込むことでインキカートリッジ11を固定して、輸送中に衝撃等により不測の力が加わったとしても、インキカートリッジ11が左右に搖動するのを防止している。
この場合は、インキカートリッジ11は押し下げられないので、口部の密封用シール12がインキ導入管5により破られることがなくインキ漏れは生じない。また、インキカートリッジ11が搖動したり軸方向に移動等しないので、インキカートリッジ11のシール12が破損することがなくインキ漏れは生じないこととなり好ましい。
先ず、本発明の直液式印判を出荷する場合は、シール12で密封した状態のインキカートリッジ11を、ホルダ2内に仮セットした状態とし、このホルダ2をスライド1に組み込む。更に、カートリッジ固定具21を所定位置に装着して、板状のホルダ下動防止片22でホルダ2の下動を防止するとともに、爪状のカートリッジ搖動防止片23でインキカートリッジ11の搖動を防止する。これにより、輸送中におけるインキの漏れが確実に防止されることとなる。
1a 係合部
2 ホルダ
2a 係合片
3 印面
4 カバー
5 突起
11 インキカートリッジ
12 シール
13 溝部
21 カートリッジ固定具
22 ホルダ下動防止片
23 カートリッジ搖動防止片
Claims (6)
- 印面を昇降自在に収納するスライドと、前記印面の上部にセットされるインキカートリッジを備えた印判であって、前記インキカートリッジとスライドの間に、インキカートリッジが下動するのを防止するカートリッジ固定具を着脱自在に取り付けたことを特徴とする印判。
- インキカートリッジ側面に係合片、スライドに係合部をそれぞれ設け、カートリッジ固定具が、前記係合片及び係合部に係合することでインキカートリッジの下動を防止する請求項1に記載の印判。
- カートリッジ固定具が、インキカートリッジの搖動を防止する爪状のカートリッジ搖動防止片を備えている請求項1または2に記載の印判。
- インキカートリッジの下端開口部には密封用シールを設け、スライド又は印面の上部のいずれか一方であって、前記密封用シールと対向する位置に、前記密封用シールを破断する突起を設け、前記インキカートリッジの下動に際し、前記密封用シールを破断するように構成した請求項1〜3のいずれかに記載の直液式の印判。
- インキカートリッジがインキ吸収体である請求項1〜3に記載の吸収体式の印判。
- 捺印の際に印面を押し下げるためのホルダを有し、該ホルダとインキカートリッジが一体化している請求項1〜5のいずれかに記載の印判。
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6122652U (ja) * | 1984-07-16 | 1986-02-10 | フアン マオリン | 浸透式スタンプ用のスタンプオイル供給装置 |
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JP2019006070A (ja) * | 2017-06-28 | 2019-01-17 | シヤチハタ株式会社 | 印判 |
-
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- 2019-02-15 JP JP2019025050A patent/JP7224599B2/ja active Active
Patent Citations (5)
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