JP2020128449A - ポリオキサレート重合組成物および成形体 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形時の低分子量化が有効に抑制されており且つ使用後に速やかに加水分解する、ポリオキサレート重合組成物の提供。【解決手段】ジオール由来のジオール構成単位と、シュウ酸又はシュウ酸アルキル由来の酸構成単位とを有するポリオキサレート、及び、カルボキシル基結合性を有する化合物からなるポリオキサレート重合組成物において、前記化合物の一部が、前記ポリオキサレートの分子が有するカルボキシル基に結合しており、且つ、TG−DTAによる5%重量減少温度が300℃以下、好ましくは220〜300℃であるポリオキサレート重合組成物。前記化合物がカルボジイミド基有する、カルボジイミド化合物であり、その配合量が1,000〜50,000ppmである、ポリオキサレート重合組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、成形時の低分子量化が有効に抑制されており、且つ、適度な加水分解性を有するポリオキサレート重合組成物および該組成物からなる成形体に関する。
ポリオキサレートは、シュウ酸またはシュウ酸ジアルキルに由来する酸構成単位とジオールに由来するジオール構成単位とからなるポリエステルである。ポリオキサレートは、優れた加水分解性を有しており、種々の用途での使用が検討されている。例えば農業分野ではフィルム、シート、トレイ、ポット等の形態での使用が検討されている。環境分野では粉体やペレットの形態での水浄化材や土壌浄化材としての使用が検討されている。シェールガス等の資源採掘分野では、粉体や球状粒子、繊維の形態でフラクチュアリング流体や仕上げ流体等に添加しての使用が検討されている。特に資源採掘の分野では、ポリオキサレートが環境に優しい生分解性樹脂であり、また、坑井内等の後処理作業を行うのが難しく且つ低温(100℃以下)の環境下でも水さえあれば自然と加水分解することが期待できるため、検討が盛んに行われている。
しかし、ポリオキサレートは、耐熱性が低く、紡糸、押出成形、射出成形等の溶融成形時に熱分解しやすい。また、ポリオキサレートは、時として、アンダーウォーターカッティングに供され、即ち、溶融状態で水中に押し出されてペレット化されてから、所望の形に成形されることがあるが、その際も溶融時に熱分解を起こしやすく、更に水中では短時間で加水分解を生じる。このように、ポリオキサレートは成形時或いは水中で分解して低分子量化しやすいという問題があった。
例えば特許文献1では、GPCにより測定したポリスチレン換算での数平均分子量が10,000以上であるポリエステル重合体が提案されており、かかるポリエステル重合体としてポリオキサレートが開示されている。特許文献1のポリオキサレートは、熱分解温度が高く耐熱性に優れている。更に、高結晶性であり加水分解を起こしにくい。そのため、成形時の低分子量化が抑制されていた。
しかし、上記した通り特に資源採掘分野において、ポリオキサレートには、成形体の形で水中に投入され、一定期間経過後に速やかに加水分解することが求められるところ、特許文献1のポリオキサレートは、一定期間経過後もなかなか加水分解しないという欠点があった。
本特許出願人は、先に、特願2016−035085において、ジオールとしてエチレングリコールとその他のジオールの計2種以上を使用したポリオキサレート共重合体を提案している。かかるポリオキサレート共重合体は、耐熱性を有し且つ短時間では加水分解しにくいので、成形時の低分子量化が抑制されている。更に、坑井内等の低温(100℃以下)環境下でも十分の水さえあれば、使用開始から数日程度で加水分解し始め、以後速やかに加水分解する。このように、先願のポリオキサレート共重合体は適度な加水分解特性も持っている。
しかしながら、先願のポリオキサレート共重合体は、使用するジオールの種類が限定されており、用途や使用環境等に応じてポリオキサレートの構造を設計する際の自由度が低かった。
従って、本発明の目的は、成形時の低分子量化が有効に抑制されており且つ適度な加水分解性を有する、ポリオキサレート重合組成物を提供することである。
本発明によれば、ジオール由来のジオール構成単位と、シュウ酸またはシュウ酸アルキル由来の酸構成単位とを有するポリオキサレート、および、カルボキシル基結合性を有する化合物からなるポリオキサレート重合組成物において、前記化合物の一部が、前記ポリオキサレートの分子が有するカルボキシル基に結合しており、且つ、TG−DTAによる5%重量減少温度が300℃以下であることを特徴とするポリオキサレート重合組成物が提供される。
本発明のポリオキサレート重合組成物においては、以下の態様が好適である。
(1)前記化合物の配合量が1,000〜50,000ppmである。
(2)前記化合物が、カルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物である。
(3)前記ジオールが、ブタンジオールまたはエチレングリコールである。
(4)前記ジオールが、ブタンジオールである。
(5)TG−DTAによる5%重量減少温度が、220〜300℃である。
(6)90℃の蒸留水中に1週間浸漬して加水分解させた時、下記式で表される残存率が10%以下である。
残存率(%)=W2(加水分解後の重量g)/W1(初期投入量g)×100
(1)前記化合物の配合量が1,000〜50,000ppmである。
(2)前記化合物が、カルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物である。
(3)前記ジオールが、ブタンジオールまたはエチレングリコールである。
(4)前記ジオールが、ブタンジオールである。
(5)TG−DTAによる5%重量減少温度が、220〜300℃である。
(6)90℃の蒸留水中に1週間浸漬して加水分解させた時、下記式で表される残存率が10%以下である。
残存率(%)=W2(加水分解後の重量g)/W1(初期投入量g)×100
また本発明によれば、前記ポリオキサレート重合組成物からなる成形体も提供される。
ポリオキサレートは、加熱されると、分子の末端にあるカルボキシル基から結合が切れ、分解していく。また、水と接触して加水分解されると、新たに生じる分子の末端がカルボキシル基になる。かかるカルボキシル基末端を有する分子が、加水分解を更に進みやすくする。それゆえ、ポリオキサレートは高い加水分解を示すのである。
ここで、本発明は、ポリオキサレート中にカルボキシル基結合性を有する化合物(以下、カルボキシル基結合性化合物と呼ぶことがある。)が添加された組成物であり、ポリオキサレートの分子が末端に有するカルボキシル基の一部に、カルボキシル基結合性化合物由来の保護基が結合しており、安定した構造となっている。残りのカルボキシル基結合性化合物については、カルボキシル基に結合することなく未反応の状態で含まれている。従って、本発明のポリオキサレート重合組成物を用いて紡糸等の溶融成形を行う際、熱分解が起こりにくく、また、熱分解が起こっても、未反応のカルボキシル基結合性化合物(以下、未反応化合物と略称することがある。)が新たに生じる末端カルボキシル基に作用するので、それ以上進まない。
更に、本発明のポリオキサレート重合組成物は、アンダーウォーターカッティングの際に熱分解は勿論だが、加水分解もしにくい。構造が安定であり、また、加水分解が始まっても、未反応化合物が、新たに生じる末端カルボキシル基に作用するからである。
上記の通り、本発明では、成形時の低分子量化が有効に抑制されている。しかも驚くべきことに、成形後の加水分解性は、カルボキシル基結合性化合物不使用時と同程度である。これは、TG−DTAによる5%重量減少温度が300℃以下、特に220〜300℃となるように、かかる化合物の配合量を調整し、ポリオキサレート重合組成物が過度に安定しないようにしているためと推察される。
即ち、かかる量で配合すると、溶融成形やアンダーウォーターカッティングといった成形時の、高温或いは多水環境が数分程度の短時間続く状況では、ポリオキサレートの熱分解や加水分解が起こりにくく、且つ、起こったときには未反応化合物が作用して進行を抑制する。そのため、成形体となったとき、未反応化合物はあまり残っていないものの、カルボキシル基が少なく安定した構造となっている。よって、得られた成形体を、低温(100℃以下)下で十分量の水に接触させると、初期は安定しており、ひとたび加水分解が始まると加速度的に分解が進む。数日レベルの長期で観察したとき、本発明のポリオキサレート重合組成物から得た成形体は、カルボキシル基結合性化合物不使用時と遜色ない速度で加水分解する。
本発明は、ジオールとシュウ酸またはシュウ酸アルキルを用いて脱水反応またはエステル交換反応を行い、ポリオキサレートを重合し、かかるポリオキサレート中でカルボキシル基結合性化合物を撹拌混合して得られる、ポリオキサレート重合組成物である。
ポリオキサレートは、シュウ酸またはシュウ酸アルキル由来の酸構成単位と、ジオール由来のジオール構成単位とを有するポリエステルであり、具体的には、下記式で表される繰り返し単位を有している。
−(−CO−CO−O−A−O−)n−
式中、nは重合度を表す正の数であり、Aは、ジオール由来の有機基である。
−(−CO−CO−O−A−O−)n−
式中、nは重合度を表す正の数であり、Aは、ジオール由来の有機基である。
シュウ酸アルキルとしては、シュウ酸ジアルキルが好ましく、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸プロピル等の炭素数1〜4のアルキル基からなるシュウ酸ジアルキルがより好ましく、シュウ酸ジメチルとシュウ酸ジエチルが特に好ましい。ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA、シクロヘキサンジメタノールなどを例示することができるが、適度な加水分解性を獲得しやすいので、直鎖の2価アルコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ドデカンジオールが好ましく、ブタンジオールまたはエチレングリコールがより好ましく、ブタンジオールが特に好ましい。発明を損なわない範囲で、シュウ酸以外を共重合してもよく、脂肪族、脂肪族環や芳香族環を有するジカルボン酸、ヒドロキシ酸が共重合されていてもよい。
本発明においてポリオキサレートは、上述の繰り返し単位を有している限り、ホモポリマーであってもコポリマーであっても構わないが、好ましくは、かかる繰り返し単位が80モル%以上、特に90モル%以上含まれているとよい。尚、この場合、2価の有機基Aは、同一種であっても複数種であってもよい。
本発明のポリオキサレート重合組成物のポリスチレンまたはポリメタクリル酸メチル換算での重量平均分子量(Mw)は、適度な加水分解性と成形加工性を獲得しやすくする観点から、好ましくは30000〜200000、より好ましくは50000〜150000、さらに好ましくは50000〜100000である。分子量が上記上限値以上になっても性能には何ら影響はないが、重合時間が長くなってしまうため、生産性が低下してしまう懸念がある。
本発明のポリオキサレート重合組成物は、上記のポリオキサレート中に、カルボキシル基に結合することができるカルボキシル基結合性化合物が配合されたものであり、かかる化合物の一部が、ポリオキサレート分子の末端にあるカルボキシル基に結合している。そのため、本発明のポリオキサレート重合組成物は成形時に熱分解しにくい。更に、本発明には、配合されたカルボキシル基結合性化合物の残りが、未反応の状態で含まれている。そのため、本発明のポリオキサレート重合組成物は、成形時に加水分解もしにくい。
カルボキシル基結合性化合物としては、公知のものを制限なく使用すればよく、例えば、カルボジイミド基(−N=C=N−)を有するカルボジイミド化合物、エポキシ基を有するエポキシ化合物、オキサゾリン基を有するオキサゾリン化合物、モノカルボン酸、モノアミン、酸無水物、モノイソシアネート、モノ酸ハロゲン化物、モノエステル類、モノアルコール類等を使用すればよいが、副生物が生成せず添加時に発泡の心配がないので、カルボジイミド化合物が好ましい。
カルボジイミド化合物としては、分子中にカルボジイミド基を1つ有するモノカルボジイミド化合物、例えば、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、N,N’−ジ−tert−ブチルカルボジイミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド等の脂肪族モノカルボジイミド;N,N’−ジフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−トリルカルボジイミド、N,N’−ビス(ジメチルフェニル)カルボジイミド、N,N’−ビス(メトキシフェニル)カルボジイミド、N,N’−ビス(ニトロフェニル)カルボジイミド、N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、N,N’−ビス(トリフェニルシリル)カルボジイミド等の芳香族モノカルボジイミド;などがある。また、分子中にカルボジイミド基を2つ以上有するポリカルボジイミド化合物、例えば、ポリ(4,4’−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド)等の脂肪族ポリカルボジイミド;ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(メチルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(メチルジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルフェニレン−co−1,5−ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(4,4’−ジフェニルメタンカルボジイミド)等の芳香族ポリカルボジイミド;などがある。
効率よくカルボキシル基を保護できるので、ポリカルボジイミド化合物が好ましく、特に、脂肪族ポリカルボジイミド化合物が好ましい。
カルボキシル基結合性化合物の配合量は、配合後のポリオキサレート重合組成物のTG−DTAによる5%重量減少温度(Td5%)が300℃以下、より好ましくは220〜300℃となるように、決定される。Td5%の値が高いほど重合組成物は安定であり、カルボキシル基結合性化合物の配合量が増えるほどTd5%は高くなる。Td5%が上記範囲にあるポリオキサレート重合組成物は、成形に耐えられるだけの十分な安定性を有していながらも、過度に安定になっていないので、成形され使用された後には速やかに加水分解できる。
具体的な配合量は、カルボキシル基結合性化合物の種類やポリオキサレートの構造等によって異なるが、通常は、ポリオキサレートに対し1,000〜50,000ppmの量で配合することが好ましく、特に、1000〜20000ppmの量で配合することが好ましい。配合量が少なすぎると、未反応化合物量が不足し、成形工程中に熱分解や加水分解が生じる虞がある。配合量が多すぎると、成形されて使用された後、加水分解が速やかに進まない。
本発明では、その効果を妨げない限り、カルボキシル基結合性化合物以外の公知の添加剤を併せて配合してもよい。公知の添加剤としては、例えば、可塑剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、顔料、フィラー、充填剤、離型剤、帯電防止剤、香料、滑剤、発泡剤、抗菌・抗カビ剤、核形成剤、層状硅酸塩、架橋剤、酵素などがある。また、必要に応じてポリオキサレート以外の生分解性樹脂組成物、例えば、脂肪族ポリエステル、ポリビニルアルコール、セルロース類を併せて配合してもよい。
本発明のポリオキサレート重合組成物は、公知の方法により、脱水反応やエステル交換反応といったエステル化重合反応を行ってポリオキサレートを重合し、得られたポリオキサレート中にカルボキシル基結合性化合物を撹拌混合して製造される。
ポリオキサレートを得るためのエステル化重合反応には、必要に応じて公知の触媒を用いることができる。公知の触媒としては、例えば、チタンテトラブトキシド等のチタンアルコキシド、三酸化アンチモン等のアンチモン化合物、ジブチルスズオキシドやジラウリン酸ブチルスズ等のスズ化合物が代表的であるが、これ以外にも、P,Ge、Zn,Fe,Mn,Co,Zr,V及び各種希土類金属の化合物などを挙げることができる。
エステル化重合反応は無溶媒で行ってもよいが、有機溶媒を適宜使用してもよい。有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系有機溶媒;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、デカリン、テトラリン等の脂肪族炭化水素系有機溶媒;エチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶媒;クロロホルム、クロロベンゼン、四塩化炭素等の塩素化炭化水素系有機溶媒;などがある。
具体的なポリオキサレートの重合方法としては、例えば、ジオールとシュウ酸アルキルを使用して常圧重合と減圧重合の2段階でエステル化重合反応を進める方法がある。かかる2段階重合法は、有機溶媒を使用せず無溶媒下でも実施することができる。無溶媒下での実施は、製造コスト等の点で有利である。
2段階重合法は、図1に示すバッチ式の重合反応器を用いて行うとよい。図1を参照すると、重合反応器1には、攪拌機3と留去管5が備えられている。留去管5は頭頂部Aを有しており、また、重合反応器1から頭頂部Aまでの領域の還流部5aと頭頂部Aより下流側の留去部5bとを有している。留去部5bには、熱交換器等の冷却管5cが設けられており、留出する液が速やかに凝縮して排出されるようになっている。還流部5aにも適宜加温管や冷却管を取り付け、頭頂部Aの温度を調整できるようにしてもよい。
重合反応器1内に反応液10(シュウ酸アルキル、ジオール及び必要により使用される触媒や有機溶媒)を供給し、エステル化重合反応に際して副生するアルコール、未反応のジオール、オリゴマー等を、留去管5の還流部5aを通して留去部5bから留出液15として留去する。2段階重合法は、この留去条件を調整しながら実施する。
反応液中のジオールの仕込み量は、常圧重合反応を速やかに進める観点から、シュウ酸アルキル1モルあたり0.8〜1.2モルとし、好ましくは1.0〜1.2モルとする。
1.常圧重合
常圧重合は、重合反応器1内を窒素ガス雰囲気に置換し、反応液を仕込み、これを撹拌しながら110〜200℃の範囲に加熱することで行われ、これにより低重合度のポリオキサレートが得られる。反応温度が高すぎると、生成する低重合度ポリオキサレートが分解する虞がある。反応温度が低すぎると、反応速度が遅く、効果的に重合を行うことができない虞がある。
アルコールの留出が停止した時点で常圧重合をやめ、次の減圧重合を行う。
常圧重合は、重合反応器1内を窒素ガス雰囲気に置換し、反応液を仕込み、これを撹拌しながら110〜200℃の範囲に加熱することで行われ、これにより低重合度のポリオキサレートが得られる。反応温度が高すぎると、生成する低重合度ポリオキサレートが分解する虞がある。反応温度が低すぎると、反応速度が遅く、効果的に重合を行うことができない虞がある。
アルコールの留出が停止した時点で常圧重合をやめ、次の減圧重合を行う。
2.減圧重合
減圧重合は、重合反応器1内を0.1〜1kPaに減圧・保持しながら、常圧重合により生成した低重合度ポリオキサレートを含む反応液10を180〜210℃に維持することにより行われる。減圧重合により、反応液10中に残存するジオールを除去しながら重合をさらに進行させ、さらに高分子量化されたポリオキサレートを得る。
減圧重合は、重合反応器1内を0.1〜1kPaに減圧・保持しながら、常圧重合により生成した低重合度ポリオキサレートを含む反応液10を180〜210℃に維持することにより行われる。減圧重合により、反応液10中に残存するジオールを除去しながら重合をさらに進行させ、さらに高分子量化されたポリオキサレートを得る。
減圧重合において、反応液温度が低すぎると、高分子量化が不十分となり、得られるポリオキサレートの加水分解性が過度に大きくなり、例えば水に混合したときに一気に加水分解する。反応液温度が高すぎると、生成したポリオキサレートの分解が生じる。
減圧重合工程では、残存ジオールの除去を促進するために、留去管5の還流部5aを90〜140℃に保温することが好ましい。
減圧重合工程は、残存ジオールの除去が停止したときに終了すればよい。残存ジオールの除去の停止は、例えば留去管5の頭頂部Aの温度をモニタリングして確認できる。
常圧重合に続いての減圧重合により、副生アルコールや未反応ジオール等の不純物含有量が抑制され、且つ、常圧重合時より高分子量化したポリオキサレートが得られる。
当然のことであるが、上記記載は本発明におけるポリオキサレートの重合方法を限定するものではなく、それ以外の方法で重合しても構わない。
続いて、溶融状態のポリオキサレートにカルボキシル基結合性化合物を投入し、撹拌混合をする。撹拌混合は、公知の条件および手段により行えばよいが、10kPa以上1000kPa未満の減圧下で撹拌混合を行うと、残存ジオールや副生アルコール等の不純物が含まれていたときにこれらを除去できるので、好ましい。
撹拌混合は、カルボキシル基結合性化合物がポリオキサレート中に均一に混合され、その一部がポリオキサレートの末端カルボキシル基に結合するまで行う。一般には、0.5〜3時間程撹拌混合する。
尚、カルボキシル基結合性化合物の撹拌混合工程において、ポリオキサレートが低分子量化することがあるので、その場合は、予め撹拌混合工程での低分子量化を想定し、ポリオキサレートを重合するとよい。
カルボキシル基結合性化合物の添加は、押出成形時に添加してもよい。押出機には、ポリオキレートとカルボキシル基結合性化合物を供給器から同時に添加してもよいし、先にポリオキサレートを供給器から添加し溶融させ、押出機の途中からカルボキシル基結合性化合物を添加してもよい。
繰り返しになるが、本発明のポリオキサレート重合組成物は、耐熱性を有し、また、成形工程のように短時間であれば水中での加水分解が抑制される。このことは、ポリオキサレート重合組成物を、150℃で5分間保持し、25℃の水中に1分間浸漬させたときの重量平均分子量を測定し、分子量保持率を算出したとき、本発明のポリオキサレート重合組成物の場合、90%以上、特に92%以上を示すことから明らかである。
更に、本発明のポリオキサレート重合組成物は、成形後使用に供されたとき、使用が終了した後で速やかに加水分解するという、適度な加水分解性を有する。この適度な加水分解性については、わざわざ成形体の加水分解挙動を確認しなくとも、本発明のポリオキサレート重合組成物の加水分解挙動から確認可能である。即ち、ポリオキサレート重合組成物を粉砕した試料を、90℃の蒸留水中に投入し、1週間かけて加水分解させた後、残存試料の重量(加水分解後の重量)を測定し、下記式により残存率を算出すると、本発明のポリオキサレート重合組成物の残存率は、10%以下、好適な態様においては8%以下、特に好適な態様においては5%以下である。
残存率(%)=W2(加水分解後の重量g)/W1(初期投入量g)×100
このように本発明のポリオキサレート重合組成物は、成形前の時点で1週間以内の残存率が低い値を示すのであるから、成形後未反応化合物量が少なくなった時点においても、数日程度の長期にわたって十分量の水と接した時に速やかに加水分解が進むことは自明である。
残存率(%)=W2(加水分解後の重量g)/W1(初期投入量g)×100
このように本発明のポリオキサレート重合組成物は、成形前の時点で1週間以内の残存率が低い値を示すのであるから、成形後未反応化合物量が少なくなった時点においても、数日程度の長期にわたって十分量の水と接した時に速やかに加水分解が進むことは自明である。
上記のような特徴を有する本発明のポリオキサレート重合組成物は、様々な用途に利用でき、その用途に応じて、フィルム乃至シート、トレイ、容器、球状粒子、粉体、繊維などの種々の形態に容易に成形することができる。特に、粉体や球状粒子、繊維の形でフラクチュアリング流体や仕上げ流体に代表される採掘用分散液に好適に適用される。
例えば、本発明のポリオキサレート重合組成物から得られた長さ0.1〜5cmの繊維を水に分散させて掘削用分散液を調整し、かかる掘削用分散液を地下に圧入した場合、かかる繊維状の成形体は、40〜80℃の温度で適度な時間経過後に加水分解される。そのため、かかる分散液をフラクチュアリング流体として用いての水圧破砕により、シェールガス等の地下資源の採掘を行うことができる。
本発明のポリオキサレート重合組成物について、以下の実施例により説明する。尚、各種の測定は、以下の方法で行った。
<ポリブチレンオキサレートの分子量の測定>
装置:ゲル浸透クロマトグラフ GPC
検出器:示差屈折率検出器RI
カラム:SuperMultipore HZ−M(2本)
溶媒:クロロホルム
流速:0.5mL/min
カラム温度:40℃
試料調製:試料約10mgに溶媒3mLを加え、室温で放置した。目視で溶解していることを確認した後、0.45μmフィルターにて濾過した。スタンダードはポリスチレンを用いた。
装置:ゲル浸透クロマトグラフ GPC
検出器:示差屈折率検出器RI
カラム:SuperMultipore HZ−M(2本)
溶媒:クロロホルム
流速:0.5mL/min
カラム温度:40℃
試料調製:試料約10mgに溶媒3mLを加え、室温で放置した。目視で溶解していることを確認した後、0.45μmフィルターにて濾過した。スタンダードはポリスチレンを用いた。
<ポリエチレンオキサレートの分子量の測定>
装置:ゲル浸透クロマトグラフ GPC
検出器:示差屈折率検出器RI
カラム:Shodex HFIP−LG(1本)、HFIP−806M(2本)(昭和電工)
溶媒:ヘキサフルオロイソプロパノール(5mMトリフルオロ酢酸ナトリウム添加)
流速:0.5mL/min
カラム温度:40℃
試料調製:試料約1.5mgに溶媒5mLを加え、室温で緩やかに攪拌した(試料濃度約0.03%)。目視で溶解していることを確認した後、0.45μmフィルターにて濾過した。スタンダードはポリメチルメタクリレートを用いた。
装置:ゲル浸透クロマトグラフ GPC
検出器:示差屈折率検出器RI
カラム:Shodex HFIP−LG(1本)、HFIP−806M(2本)(昭和電工)
溶媒:ヘキサフルオロイソプロパノール(5mMトリフルオロ酢酸ナトリウム添加)
流速:0.5mL/min
カラム温度:40℃
試料調製:試料約1.5mgに溶媒5mLを加え、室温で緩やかに攪拌した(試料濃度約0.03%)。目視で溶解していることを確認した後、0.45μmフィルターにて濾過した。スタンダードはポリメチルメタクリレートを用いた。
<5%重量減少温度(Td5%)>
装置:株式会社日立ハイテクサイエンス社製 TG/DTA7220
試料調整:試料量5〜10mg
測定条件:窒素雰囲気下、10℃/minの昇温速度で40〜300℃の範囲で測定。
初期重量に対して、5%重量が減少した温度をTd5%とした。
装置:株式会社日立ハイテクサイエンス社製 TG/DTA7220
試料調整:試料量5〜10mg
測定条件:窒素雰囲気下、10℃/minの昇温速度で40〜300℃の範囲で測定。
初期重量に対して、5%重量が減少した温度をTd5%とした。
<残存率測定>
容量50mlのバイアル瓶に目開き16meshのフィルターを通過した試料300mgと蒸留水20mlを加え、90℃の電気オーブン内で1週間加水分解させた。
その後、上澄み液を取り除き、80℃の電気オーブン内で2時間以上乾燥させ、残存試料量を測定し、下記式に基づき残存率を算出した。
残存率(%)=W2(残存試料量mg)/W1(初期試料量mg)×100
容量50mlのバイアル瓶に目開き16meshのフィルターを通過した試料300mgと蒸留水20mlを加え、90℃の電気オーブン内で1週間加水分解させた。
その後、上澄み液を取り除き、80℃の電気オーブン内で2時間以上乾燥させ、残存試料量を測定し、下記式に基づき残存率を算出した。
残存率(%)=W2(残存試料量mg)/W1(初期試料量mg)×100
<分子量保持率の測定>
試料100mgを、150℃の電気オーブン内で5分間保持し、温度25℃の水中に1分間浸漬させた。その後、試料を取り出して80℃の電気オーブン内で2時間乾燥させた。乾燥後の試料の分子量を、上述の分子量の測定方法と同様にして測定し、下記式に基づき残存率を算出した。
分子量保持率(%)
=Mw2(処理後の重量平均分子量)/Mw1(処理前の重量平均分子量)
試料100mgを、150℃の電気オーブン内で5分間保持し、温度25℃の水中に1分間浸漬させた。その後、試料を取り出して80℃の電気オーブン内で2時間乾燥させた。乾燥後の試料の分子量を、上述の分子量の測定方法と同様にして測定し、下記式に基づき残存率を算出した。
分子量保持率(%)
=Mw2(処理後の重量平均分子量)/Mw1(処理前の重量平均分子量)
<実施例1>
マントルヒーター、液温の温度計、攪拌装置、窒素導入管および留出カラムを取り付けた1Lのセパラブルフラスコにシュウ酸ジメチル354g(3mol)、1,4−ブタンジオール270g(3mol)、ジブチルスズオキシド0.05gを入れ窒素気流下でフラスコ内の液温を120℃に加温し、常圧重合を行った。メタノールの留去が開始後、少しずつ液温を150℃まで昇温し常圧重合した。最終的に72mlの留出液を得た。
フラスコ内の液温を段階的に200℃に昇温し、0.1〜0.8kPaの減圧度で5時間減圧重合した。その後、圧力を常圧に戻し、カルボジライト0.35g(カルボジイミド化合物はポリマー収量に対して0.1重量%)(HMV−15CA、日清紡ケミカル社製)を加え、10kPa以上の減圧度で1時間撹拌し、ポリマー1を得た。
マントルヒーター、液温の温度計、攪拌装置、窒素導入管および留出カラムを取り付けた1Lのセパラブルフラスコにシュウ酸ジメチル354g(3mol)、1,4−ブタンジオール270g(3mol)、ジブチルスズオキシド0.05gを入れ窒素気流下でフラスコ内の液温を120℃に加温し、常圧重合を行った。メタノールの留去が開始後、少しずつ液温を150℃まで昇温し常圧重合した。最終的に72mlの留出液を得た。
フラスコ内の液温を段階的に200℃に昇温し、0.1〜0.8kPaの減圧度で5時間減圧重合した。その後、圧力を常圧に戻し、カルボジライト0.35g(カルボジイミド化合物はポリマー収量に対して0.1重量%)(HMV−15CA、日清紡ケミカル社製)を加え、10kPa以上の減圧度で1時間撹拌し、ポリマー1を得た。
<実施例2>
カルボジライトの添加量を1.75g(0.5重量%)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリマー2を得た。
カルボジライトの添加量を1.75g(0.5重量%)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリマー2を得た。
<実施例3>
カルボジライトの添加量を3.5g(1.0重量%)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリマー3を得た。
カルボジライトの添加量を3.5g(1.0重量%)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリマー3を得た。
<実施例4>
カルボジライトの添加量を17.5g(5.0重量%)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリマー4を得た。
カルボジライトの添加量を17.5g(5.0重量%)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリマー4を得た。
<実施例5>
カルボジライトの添加量を35g(10.0重量%)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリマー5を得た。
カルボジライトの添加量を35g(10.0重量%)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリマー5を得た。
<実施例6>
マントルヒーター、液温の温度計、攪拌装置、窒素導入管および留出カラムを取り付けた1Lのセパラブルフラスコにシュウ酸ジメチル295g(2.5mol)、エチレングリコール171g(2.76mol)、ジブチルスズオキシド0.062gを入れ窒素気流下でフラスコ内の液温を180℃まで徐々に昇温し常圧重合した。
その後、フラスコ内の液温を190℃に昇温し、0.1〜0.8kPaの減圧度で6時間減圧重合した。その後、圧力を常圧に戻し、カルボジライト2.5g(カルボジイミド化合物はポリマー収量に対して1.0重量%)(HMV−15CA、日清紡ケミカル社製)を加え、10kPa以上の減圧度で1時間撹拌し、ポリマー6を得た。
マントルヒーター、液温の温度計、攪拌装置、窒素導入管および留出カラムを取り付けた1Lのセパラブルフラスコにシュウ酸ジメチル295g(2.5mol)、エチレングリコール171g(2.76mol)、ジブチルスズオキシド0.062gを入れ窒素気流下でフラスコ内の液温を180℃まで徐々に昇温し常圧重合した。
その後、フラスコ内の液温を190℃に昇温し、0.1〜0.8kPaの減圧度で6時間減圧重合した。その後、圧力を常圧に戻し、カルボジライト2.5g(カルボジイミド化合物はポリマー収量に対して1.0重量%)(HMV−15CA、日清紡ケミカル社製)を加え、10kPa以上の減圧度で1時間撹拌し、ポリマー6を得た。
<比較例1>
カルボジライトを使用しなかった点以外は、実施例1と同様の方法でポリマー7を得た。即ち、実施例1と同様の方法で、常圧重合および減圧重合を行い、ポリマー7を得た。
カルボジライトを使用しなかった点以外は、実施例1と同様の方法でポリマー7を得た。即ち、実施例1と同様の方法で、常圧重合および減圧重合を行い、ポリマー7を得た。
<比較例2>
カルボジライトを使用しなかった点以外は、実施例6と同様の方法でポリマー8を得た。即ち、実施例6と同様の方法で、常圧重合および減圧重合を行い、ポリマー8を得た。
カルボジライトを使用しなかった点以外は、実施例6と同様の方法でポリマー8を得た。即ち、実施例6と同様の方法で、常圧重合および減圧重合を行い、ポリマー8を得た。
<評価試験>
得られたポリマーについて各種物性を測定した。結果を表1に示す。
得られたポリマーについて各種物性を測定した。結果を表1に示す。
1 重合反応器、3 攪拌機、5 留去管、A 頭頂部、5a 還流部、5b 留去部、
5c 冷却管、10 反応液、15 留出液
5c 冷却管、10 反応液、15 留出液
Claims (8)
- ジオール由来のジオール構成単位と、シュウ酸またはシュウ酸アルキル由来の酸構成単位とを有するポリオキサレート、および、カルボキシル基結合性を有する化合物からなるポリオキサレート重合組成物において、
前記化合物の一部が、前記ポリオキサレートの分子が有するカルボキシル基に結合しており、且つ、
TG−DTAによる5%重量減少温度が300℃以下であることを特徴とするポリオキサレート重合組成物。 - 前記化合物の配合量が1,000〜50,000ppmである、請求項1に記載のポリオキサレート重合組成物。
- 前記化合物が、カルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物である、請求項1または2に記載のポリオキサレート重合組成物。
- 前記ジオールが、ブタンジオールまたはエチレングリコールである、請求項1〜3のいずれかに記載のポリオキサレート重合組成物。
- 前記ジオールが、ブタンジオールである、請求項4に記載のポリオキサレート重合組成物。
- TG−DTAによる5%重量減少温度が、220〜300℃である、請求項1〜5の何れかに記載のポリオキサレート重合組成物。
- 90℃の蒸留水中に1週間浸漬して加水分解させた時、下記式で表される残存率が10%以下である請求項1〜6の何れかに記載のポリオキサレート重合組成物。
残存率(%)=W2(加水分解後の重量g)/W1(初期投入量g)×100 - 請求項1〜7の何れかに記載のポリオキサレート重合組成物からなる成形体。
Priority Applications (3)
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JP2017120796A JP2020128449A (ja) | 2017-06-20 | 2017-06-20 | ポリオキサレート重合組成物および成形体 |
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JP2005097606A (ja) * | 2003-09-05 | 2005-04-14 | Ube Ind Ltd | 生分解性射出成形物 |
JP2006290937A (ja) * | 2005-04-06 | 2006-10-26 | Yamaguchi Univ | セルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジット |
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2017
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2018
- 2018-06-06 WO PCT/JP2018/021704 patent/WO2018235600A1/ja active Application Filing
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