JP2006290937A - セルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジット - Google Patents

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Abstract

【課題】 資源の有効利用、二酸化炭素削減、環境汚染対策、生分解性などの観点から、セルロース系廃棄物を有効利用できる方法を開発することを課題とする。更に詳しくは、エステル化セルロース系廃棄物から得られる成形物の力学的特性や成形性を向上させることができ、かつ生分解性を有するセルロース系廃棄物コンポジットを提供する。
【解決手段】 エステル化セルロース系廃棄物(A)と下式で表されるポリオキサレート(B)からなり(式中、Rは、分岐構造或いは脂環式構造を含んでいてもよい、主鎖の炭素数が3〜12であるアルキレン基を表し、nは正の整数を表す。)、その割合(A/B)が重量基準で10/90≦A/B<50/50である、セルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジットにより解決される。
Figure 2006290937

【選択図】 なし

Description

本発明は、セルロース系廃棄物コンポジット、特にセルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジットに関する。
製紙工場では、パルプ粕、スクリーン粕、クリーナー粕、粉末スラッジなどのセルロース系廃棄物が大量に排出され、その大部分は利用されることなく焼却又は埋立て処分されている。しかし、資源の有効利用、二酸化炭素削減、環境汚染対策、そして生分解性などの観点から、セルロース系廃棄物を有効利用できる方法の開発が望まれている。
セルロース系廃棄物を有効利用する方法としては、例えば、特許文献1に、セルロース系廃棄物を精製したセルロース材料を化学修飾して利用を図る方法が開示されている。この方法は、主として製紙工場で排出されるセルロース系廃棄物から凝集剤を除去した後、得られるセルロース材料にベンジル基を導入してベンジル化セルロース系廃棄物からなる生分解性熱可塑性樹脂を得るものであるが、この樹脂から得られる成形物は脆くかつ成形性も良好なものではなく、実用性の面で改良の余地が残るものである。
また、非特許文献1には、その他の化学修飾方法として、セルロース系廃棄物(特にパルプ粕)に同様の凝集剤除去処理を施した後、その処理物を長鎖脂肪酸誘導体でエステル化処理して長鎖脂肪酸エステル化セルロースからなる化学修飾パルプ粕(エステル化セルロース系廃棄物)を得る方法が開示されている。しかし、この方法によっても、得られる成形物は脆くかつ成形性が良好なものではない。例えば、ステアロイル化処理されたパルプ粕から得られたフィルムでは、置換度(DS)が増加するにつれて破断伸びは減少し、DS=1を越えると機械的強度も減少傾向を示している。
一方、通常のエステル化セルロース(即ちセルロースエステル)と脂肪族ポリエステルからなる組成物も知られている。
例えば、特許文献2には、ポリエステル系樹脂やセルロース誘導体などの少なくとも一種で構成される生分解性樹脂成分が開示され、このポリエステル系樹脂の例として、シュウ酸とC12アルキレンジオールから得られるもの(ポリエチレンオキサレート、ポリブチレンオキサレート、ポリネオペンチレンオキサレート等のポリCアルキレンオキサレートなど)や、シュウ酸とC12シクロアルカンジオールから得られるもの(ポリシクロプロピレンオキサレート、ポリシクロヘキシレンオキサレート等のポリC10シクロアルキレンオキサレートなど)が挙げられ、セルロース誘導体の例として、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロースエステルが挙げられている。
しかし、この文献には、ポリエステル系樹脂とセルロースエステルの組合せ自体、具体的に記載されておらず、ポリアルキレンオキサレートが前記のように例示されているものの、それらとセルロースエステルとの組合せや配合割合も全く記載されておらず、更にそのような組合せの生分解性樹脂成分から得られる成形物の力学的特性も全く記載されていない。また、前述のようなエステル化セルロース系廃棄物とポリエステル系樹脂の組合せも全く記載されていない。
特許文献3には、生分解性ポリマーとしてポリエチレンオキサレートが開示され、更にポリエチレンオキサレートに酢酸セルロースを配合して樹脂組成物として使用できることが開示されている。また、特許文献4には、生分解性樹脂としてポリオキサレートが開示され、その効果を損なわない範囲でポリオキサレートに酢酸セルロースを添加できることが開示されている。しかし、いずれの場合も、酢酸セルロースの配合(添加)割合や得られる成形物の力学的特性は全く記載されておらず、エステル化セルロース系廃棄物とポリオキサレートの組合せも全く記載されていない。
更に、特許文献5には、透明な高分子物質の連続層(マトリックス)中に結晶性脂肪族ポリエステルが微粒子状に分散された、温度変化により透明状態と不透明状態を可逆的にとることができる複合プラスチック材料(示温材料、調光材料、包装材料等に使用できる)が開示され、この高分子物質(マトリックスポリマー)の一つとしてセルロースエステルが挙げられ、結晶性脂肪族ポリエステルの一つとしてポリアルキレンアルカノエートが挙げられ、その構成成分の二塩基酸としてシュウ酸も例示されている。なお、ここでセルロースエステル等の透明な高分子物質の配合量は全重量当たり60〜90重量%である。
しかし、セルロースエステルとポリオキサレートの組合せは具体的には全く記載されておらず、このような組合せの材料から得られる成形物の力学的特性も全く記載されていない。また、エステル化セルロース系廃棄物とポリオキサレートの組合せも全く記載されていない。
特開2003−231122号公報 特開2004−269865号公報 特開平9−316181号公報 特開2004−143400号公報 特開2000−80202号公報 Polymer Preprints,Japan Vol.52,No.14,4304(2003)
本発明は、資源の有効利用、二酸化炭素削減、環境汚染対策、生分解性などの観点から、セルロース系廃棄物を有効利用できる方法を開発することを課題とする。更に詳しくは、エステル化セルロース系廃棄物から得られる成形物の力学的特性や成形性を向上させることができ、かつ生分解性を有するセルロース系廃棄物コンポジット(複合材料)を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、エステル化セルロース系廃棄物とポリオキサレートを組合せてその配合割合を調整することにより、セルロース系廃棄物から力学的特性や成形性が向上し、かつ生分解性を有する成形物が得られることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、エステル化セルロース系廃棄物(A)と化2で表されるポリオキサレート(B)からなり(式中、Rは、分岐構造或いは脂環式構造を含んでいてもよい、主鎖の炭素数が3〜12であるアルキレン基を表し、nは正の整数を表す。)、その割合(A/B)が重量基準で10/90≦A/B<50/50である、セルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジットである。
Figure 2006290937
本発明に係るセルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジットにおいて、エステル化セルロース系廃棄物は、セルロース系廃棄物を脂肪酸部分の炭素数が3〜20の脂肪酸化合物によりエステル化処理されたものであることが好ましく、この場合、セルロース系廃棄物は、凝集剤除去処理されているものであることや、パルプ粕であることが好ましい。また、本発明に係るセルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジットにおいて、ポリオキサレートの数平均分子量が10000〜70000であることが好ましい。さらに、本発明は、上記セルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジットから得られる成形物である。
本発明により、資源の有効利用、二酸化炭素削減、環境汚染対策、生分解性などの観点から、セルロース系廃棄物を有効利用できるようになる。即ち、本発明のセルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジットから得られる成形物は、いずれも生分解性を有する植物由来のセルロース系廃棄物とポリオキサレートからなり、弾性率の上昇による剛性の増加、強度及び伸びの上昇による強靭性の増加など、力学的特性が向上し、更に熱安定性も上昇し、成形性も改良されたものである。このため、パルプ粕等のセルロース系廃棄物を、フィルム、シート、繊維、その他各種成形品などの各種成形物にすることが可能になり、公知の広汎な用途に有効利用できるようになる。
〔エステル化セルロース系廃棄物(A)〕
本発明で使用するエステル化セルロース系廃棄物は、セルロース系廃棄物を脂肪酸化合物(脂肪酸無水物、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸塩化物等)でエステル化処理することにより得ることができる。この脂肪酸化合物としては、脂肪酸部分の炭素数が好ましくは3〜20(更に好ましくは6〜18)の飽和又は不飽和の脂肪族モノカルボン酸が挙げられ、対応する脂肪酸として、例えば、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などが具体的に挙げられる。脂肪酸部分の炭素数が1又は2の場合は、得られるコンポジットが非常に脆くなり、また、その炭素数が多くなると、コンポジットの強度や弾性率が小さくなり、溶融粘度も低すぎて成形性が低下する。
前記エステル化処理は、非特許文献1などに記載される公知の方法で行うことができ、セルロース系廃棄物中のセルロースがエステル化される方法であれば特に制限されない。なお、エステル化度(置換度;DS)は1.0〜3.0、更には2.0〜3.0であることが好ましい。セルロース系廃棄物中のセルロースの分子量は特に制限されないが、その数平均分子量(M)が10000〜200000、更には20000〜100000であることが好ましい。
また、エステル化処理においては、セルロース系廃棄物は予め精製されていることが好ましい。この精製は、例えば、パルプ粕等の製紙工場から排出されるセルロース系廃棄物を使用するのであれば、特許文献1等に記載のように、パルプ粕等のセルロース系廃棄物を水又は塩酸水溶液中で還流させる凝集剤除去処理を施すことにより行うことができる。
前記セルロース系廃棄物は、セルロースを主成分として含有する廃棄物であってエステル化処理が可能なものであればよく、例えば、製紙工場、古紙処理工場などから排出されるセルロース系廃棄物を挙げることができる。具体的には、パルプ粕、スクリーン粕、クリーナー粕、粉末スラッジなどの製紙工場から排出されるセルロース系廃棄物が、大量に発生して工業的にも処理しやすいことから好ましく挙げられが、その中でもパルプ粕が本発明の主要な対象物となる。
〔ポリオキサレート(B)〕
本発明で使用するポリオキサレートは前記化2で表すことができる。その分子量は特に制限されないが、後述するように、エステル化セルロース系廃棄物との溶融混練時に両者の溶融粘度が大きく異なると均一な組成物を得ることが難しくなるため、エステル化セルロース系廃棄物の分子量との関係で選択されるべきで、一般的に言えば、ポリオキサレートの数平均分子量(M)は10000〜70000、更には20000〜70000であることが好ましい。前記化学式の「n」によって表される重合度が、数平均分子量が10000未満になるような低い値であると、得られる成形物の強度が低くなる。また、「n」が大きすぎると成形性が悪くなる。なお、該ポリオキサレートの重量平均分子量(M)は20000〜200000の範囲であることが好ましく、重量平均分子量と数平均分子量の比(M/M)で規定される分子量分布は1〜5の範囲であることが好ましい。
ポリオキサレートの脂肪族ジオールユニットは、前記式のアルキレン基Rにより規定される。アルキレン基Rの炭素鎖が短かすぎると、ポリオキサレートが硬く脆いものとなり、また、炭素鎖が長すぎると、ポリオキサレートが疎水的になって生分解性が低下するために好ましくない。従って、前記化2のアルキレン基Rは主鎖の炭素数が3〜12であるものが好適であり、この場合の主鎖とは、化2の酸素原子(O)と酸素原子(O)を結んでいる直鎖のことをいう。なお、アルキレン基Rは主鎖の炭素数が偶数でも奇数でもよく、直鎖構造に限らず、分岐構造或いは脂環式構造を含んでいても差し支えない。
前記脂肪族ジオールユニット源としては、アルキレン基Rの主鎖の炭素数が3〜12である脂肪族ジオールが使用される。このような脂肪族ジオールとしては、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、trans(又はcis)−1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−プロパンジオール、2、2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1、3−ヘキサンジオールなどが挙げられる。これら脂肪族ジオールはポリオキサレート中に2種類以上含有されていてもよい。
脂肪族ジオールユニットの構造は、ポリオキサレートの融点や結晶化速度などへ著しく影響を及ぼすため、溶融加工条件或いは成形物の使用温度に応じた適切な脂肪族ジオールを選択することになる。本発明では、脂肪族ジオールの中で、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが好適である。
前記脂肪族ジオールには、必要に応じて、ポリオキサレートの溶融加工性或いは成形物の機械的特性を改良する目的で、多価アルコール化合物(前記脂肪族ジオールを除く)を一部含有させてもよい。このような多価アルコール化合物としては、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール等が挙げられる。但し、多価アルコール化合物の含有割合は脂肪族ジオールの30モル%以下、更には10モル%以下であることが好ましい。多価アルコール化合物が多すぎると、重合時或いは溶融加工時にゲル化を招く虞があって好ましくない。
更に、前記脂肪族ジオールには、ポリオキサレートの耐熱性を上げるなどの所望に応じて、芳香族ジオールを一部含有させてもよい。このような芳香族ジオールとしては、ビスフェノールA、p−キシリレングリコール、ハイドロキノンなどが挙げられる。但し、芳香族ジオールの使用割合は脂肪族ジオールの50モル%未満である。芳香族ジオールが多すぎるとポリオキサレートの生分解性が悪くなる虞があって好ましくない。
ポリオキサレートのシュウ酸源としては、シュウ酸、シュウ酸ジアルキル(シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジブチル等)、シュウ酸ジアリール(シュウ酸ジフェニル、シュウ酸ジp−トリル等)などが使用できる。これらシュウ酸源は組合せて使用することもできる。
更に、前記シュウ酸源には、ポリオキサレートの耐熱性を上げるなどの所望に応じて、テレフタル酸ジメチル等の芳香族ジカルボン酸ジエステルや炭酸ジフェニル等の炭酸エステルを一部含有させてもよい。但し、これらエステルの使用割合は前記シュウ酸源の50モル%未満であり、多すぎるとポリオキサレートの生分解性が悪くなる虞があって好ましくない。
ポリオキサレートは、一般的によく知られている重縮合反応(好ましくは溶融重合)によりシュウ酸源と脂肪族ジオールから製造される。例えば、前記シュウ酸源と脂肪族ジオールを触媒と共に反応器に充填して適切な重合条件下で重縮合することにより製造することができる。触媒としては、P、Ti、Ge、Zn、Fe、Sn、Mn、Co、Zr、V、Ir、La、Ce、Li、Ca、Hfなどの化合物が好ましい。特に、有機チタン化合物、有機スズ化合物が好ましく、例えば、チタンアルコキシド(チタンテトラブトキシド、チタンテトライソプロポキシド等)、ジスタノキサン化合物(1−ヒドロキシ−3−イソチオシアネート−1,1,3,3−テトラブチルジスタノキサン等)、酢酸スズ、ジラウリン酸ジブチルスズ、ブチルチンヒドロキシドオキシドヒドレートなどが高活性で好適である。なお、触媒の使用量はその目的を達成できる範囲であれば特に制限されない。また、重縮合反応においては、熱劣化防止のため、必要であれば耐熱剤を添加しておいてもよい。反応終了後にリン酸エステル化合物(リン酸エステル等)のような触媒失活剤を添加することもできる。
前記重縮合反応において、シュウ酸源としてシュウ酸ジアルキルを用いる場合は、ポリオキサレートを高分子量化するため、シュウ酸ジアルキルを脂肪族ジオールに対して過剰に使用して、原料中の水分濃度(重量基準)を2000ppm未満に制御することが必要である。即ち、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールの使用割合(仕込みモル比)は、OXをシュウ酸ジアルキルのモル数、OLを脂肪族ジオールのモル数とすれば、0.5≦OL/OX<1の範囲であるが、中でも0.6≦OL/OX<1、更には0.7≦OL/OX<1、特に0.8≦OL/OX<1の範囲であることが好ましい。そして、反応原料中の水分濃度は2000ppm未満、好ましくは10〜2000ppmに制御される。
一方、シュウ酸源としてシュウ酸ジアリールを用いる場合は、脂肪族ジオールをシュウ酸ジアリールに対して0.95〜1.05倍モル使用することが好ましく、反応原料中の水分濃度(重量基準)を1000ppm未満に制御することが必要である。なお、反応原料には、シュウ酸ジアルキル又はシュウ酸ジアリールと脂肪族ジオール以外に触媒が含まれ、シュウ酸ジアルキル、シュウ酸ジアリールにはそれに含有させてもよいもの(芳香族カルボン酸エステル、炭酸エステル)、脂肪族ジオールにはそれに含有させてもよいもの(多価アルコール化合物、芳香族ジオール)も含まれる。
〔セルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジット〕
本発明のセルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジットは、前記のエステル化セルロース系廃棄物(A)とポリオキサレート(B)からなり、その割合(A/B)が重量基準で10/90≦A/B<50/50、好ましくは20/80≦A/B≦45/55の範囲にあるものである。A/B<10/90の場合、セルロース系廃棄物を有効利用する本来の目的を達成することができず、A/B>50/50の場合、エステル化セルロース系廃棄物から得られる成形物の力学的特性や成形性を向上させることができ、かつ生分解性を有するなどの本発明の効果が奏することができないので好ましくない。
本発明のコンポジットには、エステル化セルロース系廃棄物及びポリオキサレートの他に、必要に応じて他の成分(添加剤、他の重合体等)を単独又は複数で配合することができる。この添加剤としては、結晶核剤、顔料、染料、耐熱剤、着色防止剤、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、帯電防止剤、発泡剤、安定剤、充填剤(タルク、クレイ、モンモリロナイト、マイカ、ゼオライト、ゾノトライト、炭酸カルシウム、カーボンブラック、シリカ粉末、アルミナ粉末、酸化チタン粉末等)、強化材(ガラス繊維、炭素繊維、シリカ繊維、セルロース繊維等)、難燃剤、可塑剤、防水剤(ワックス、シリコンオイル、高級アルコール、ラノリン等)などが挙げられ、本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。
また、他の重合体としては、天然又は合成高分子が挙げられる。天然高分子としては、澱粉、セルロースエステル、キトサン、アルギン酸、天然ゴムなどが挙げることができ、合成高分子としては、ポリカプロラクトン又はその共重合体、ポリ乳酸又はその共重合体、ポリグリコール酸、ポリコハク酸エステル、コハク酸/アジピン酸コポリエステル、コハク酸/テレフタル酸コポリエステル、ポリ(3−ヒドロキシブタン酸)、(3−ヒドロキシブタン酸/4−ヒドロキシブタン酸)コポリマー、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリグルタミン酸エステル、ポリエステルゴム、ポリアミドゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、水添SBS等のゴム又はエラストマーなどを挙げることができる。
本発明のコンポジットは、前記のエステル化セルロース系廃棄物及びポリオキサレートを(必要に応じて前記の他の成分も配合して)公知の方法で混合することにより調製される。最も一般的な方法は、一軸押出機、二軸押出機、二軸ローター混練機等の連続式混練装置、オープンロール、ニーダー、バンバリーミキサー等のバッチ式混練装置を用いて溶融混練するもので、混練方法や条件等について特に制限はない。また、溶剤を用いて溶液ブレンドする方法でもよい。
本発明のコンポジットは、各種成形方法により、フィルム或いはシート、各種成形品、繊維製品などの成形物にすることが可能である。フィルム或いはシートは、押出成形法(Tダイ法、インフレーション法等)、プレス法、カレンダーロール法など、公知の方法によって得ることができる。得られるフィルム或いはシートは延伸加工(一軸延伸、二軸延伸)が可能であり、他のポリマー、金属、紙等との積層品とすることもできる。
各種成形品としては、射出成形品、中空成形品、熱成形品(真空成形品、圧空成形品等)、発泡成形品、プレス成形品などが挙げられる。また、繊維製品としては、モノフィラメント、マルチフィラメント、チョップ、不織布などが挙げられ、その他、ロープ、網、フェルト、織物などの加工品も挙げられる。
本発明のコンポジットから得られる成形物は、公知の広範な用途に使用することができる。フィルム或いはシートの用途としては、農業資材(農業・園芸用のマルチフィルム、シードテープ、農薬袋等)、食品廃棄物用袋(堆肥用ゴミ袋、生ゴミ袋等)、事務用品(紙資源回収用コーティング紙、プリントラミ、カードカバー、窓枠封筒、印刷紙用カバーフィルム等)、一般包装用途(紙おむつパックシート、ランドリーバッグ、発泡シート、雑貨用収縮フィルム、レトルト食品用パック、食品包装用フィルム、ラップフィルム等)、ショッピングバッグ、使い捨て手袋などが挙げられる。
各種成形品の用途としては、食品関係(食品トレー、食品容器、食品又は飲料ボトル、生鮮食品用箱、食器等)、日用雑貨関係(化粧品容器、洗剤容器、シャンプー容器、トイレタリー用品等)、農業・園芸関係(育苗資材、鉢、プランター等)、事務用品、スポーツ・レジャー用品、医療器具、電気・電子部品、コンピューター・情報機器部品、自動車部材などが挙げられる。また、繊維製品の用途としては、各種網(魚網、防虫網等)、各種ロープ(農業用ロープ、育木用ロープ等)、各種糸(釣り糸、縫合糸等)、各種不織布製品(紙オムツ、生理・衛生用品等)、フィルター、衣服などが挙げられる。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明に係るセルロース系廃棄物コンポジット−ポリオキサレートコンポジットを具体的に説明する。但し、ポリオキサレート、エステル化セルロース系廃棄物(エステル化パルプ粕)、エステル化セルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジット(エステル化パルプ粕−ポリオキサレートコンポジット)の評価は以下のように行った。
〔ポリオキサレートの評価〕
1.数平均分子量(M):ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により以下の条件で測定した。
・使用機種:東ソー製HLC−8020
・カラム:Shodex K−80M(2本)
・溶媒:クロロホルム
・試料濃度:0.3mg/ml
・カラム温度:38℃
・標準試料:ポリスチレン
2.融点(T):示差走査熱量測定(DSC)により以下の条件で測定し、第2昇温過程の吸熱ピーク温度を融点とした。
・使用機種:パーキンエルマー製DSC−7
・第1昇温過程:−100℃〜融点以上、昇温速度10℃/分、保持5分
・第一降温過程:融点以上〜−100℃、降温速度10℃/分、保持5分
・第二昇温過程:−100℃から融点以上、昇温速度10℃/分
〔エステル化パルプ粕の評価〕
1.数平均分子量(M):GPCにより以下の条件で測定した。
・使用機種:島津製作所製SPD−10A
・カラム:Shodex K−802.5
・溶媒:クロロホルム
・試料濃度:10mg/ml
・カラム温度:40℃
・標準試料:ポリスチレン
2.ガラス転移温度(T)及び融点(T):DSCにより以下の条件で測定した。
・使用機種:Brucker AXS製DSC−3100
・昇温速度:10℃/分
・標準物質:Al
・ シール容器:Al容器
3.置換度(DS):H−NMRによる、グルコースユニットの積分値A(3.1−5.5ppm)及びエステル基のカルボニルピークの積分値B(2.0−2.6ppm)から、「DS=7B/2A」なる式により算出した。なお、H−NMRは、JEOL EX−270(日本電子製)を使用して測定した。
〔エステル化パルプ粕−ポリオキサレートコンポジットの評価〕
1.成形性:熱プレス(神東金属工業製)を使用して、ペレット状のコンポジットから後述の条件でプレスシート(10cm角、厚み約0.1mm)を作製し、シート作製の際の成形のしやすさについて評価した。
2.引張特性:前記プレスシートから打ち抜いたJIS2号引張試験片を使用し、JIS K7113に準拠して行った。試験条件は以下の通りである。
・使用機種:オリエンテック製テンシロン
・使用試料:JIS2号引張試験片(ストレート部長さ50mm、幅5mm)
・引張速度:10mm/分
・測定温度:23℃
・測定湿度:50%RH
3.熱分解特性:熱重量分析装置TGA−50(島津製作所製)を使用し、空気中、10℃/分で室温から500℃まで昇温して5%重量減少温度を測定した。
〔参考例1;ポリオキサレート(POX−1)の製造〕
撹拌機、温度計、圧力計、窒素ガス導入口、放圧口、及び重合物取出口を備えた内容積5Lの圧力容器に、シュウ酸ジフェニル2180.1g(9.00モル)、1,4−シクロヘキサンジメタノール1315.2g(9.12モル)、ブチルチンヒドロキシドオキシドヒドレート0.19g(シュウ酸ジフェニルの0.01モル%)及び耐熱剤イルガフォス168(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)3.50g(原料の1000重量ppm)を仕込んで、内部を窒素で置換した。次いで、以下のように重縮合反応を行った。なお、シュウ酸ジフェニル中の水分は検出されず、シクロヘキサンジメタノール中の水分濃度は200重量ppmであった。
(I)前重縮合工程:前記圧力容器内の温度を室温から190℃まで2時間かけて昇温し、内容物が溶融した後、撹拌を開始して3.5時間反応を行った。昇温及び反応中は窒素導入(200mL/分)を行った。
(II)後重縮合工程:圧力容器内の温度を190℃に保ったままで減圧を開始し、フェノールを留出させながら約2時間で100mmHg(13.3kPa)に減圧した。次いで、温度を210℃へ上げると共に圧力を徐々に下げながら2時間反応させて、窒素導入を停止した。最終到達圧力は0.5mmHg(66.5Pa)であった。その後、撹拌を停止し、取出口から溶融状態の内容物をひも状で抜き出して水冷し、ペレット化した。得られたポリシクロヘキシレンジメチレンオキサレートは、M:14000、融点:174℃であった。
〔参考例2;ポリオキサレート(POX−2)の製造〕
参考例1と同様の容器に、シュウ酸ジメチル2025.0g(17.148モル)、1,4−シクロヘキサンジメタノール2312.0g(16.032モル)、ブチルチンヒドロキシドオキシドヒドレート3.6g(シュウ酸ジメチルの0.100モル%)及びイルガフォス168(同上)21.6g(原料の5000重量ppm)を仕込んで、内部を窒素で置換した。次いで、以下のように重縮合反応を行った。なお、シュウ酸ジメチル中の水分濃度は478重量ppm、シクロヘキサンジメタノール中の水分濃度は200重量ppmであった。
(I)前重縮合工程:前記圧力容器内の温度を室温から100℃まで1.25時間かけて昇温した。均一の溶融液になったことを確認した後、150℃まで2時間かけて昇温しながら反応させた。次いで、190℃まで2時間かけて昇温しながら更に反応させた。
(II)後重縮合工程:圧力容器内の温度を190℃に保ったままで減圧を開始して、0.75時間で300mmHg(39.9kPa)に減圧し、更に1時間で100mmHg(13.3kPa)にまで減圧して反応させた。次いで、圧力容器内の温度を207℃へ1.5時間かけて上げると共に、圧力を徐々に下げながら1.25時間後に5mmHg(665Pa)まで低下させ、更に4時間後に0.8mmHg(106Pa)まで到達させて反応を行った。その後、撹拌を停止し、取出口から溶融状態の内容物をひも状で抜き出して水冷し、ペレット化した。
次いで、二軸押出機を使用し、このペレットに190℃で触媒失活剤アデカスタブAX−71(旭電化製)を0.25重量%配合した。得られたポリシクロヘキシレンジメチレンオキサレートは、M:24000、融点:169℃であった。
〔実施例1〕
〔パルプ粕の精製〕
パルプ粕200gに蒸留水を加えて3時間還流して濾別する操作を3回行った後、得られた濾過物に2N塩酸を加えて3時間還流した。次いで、その濾過物を2N塩酸で洗浄して濾別する操作を2回繰り返した後、得られた濾過物を乾燥し、精製バルブ粕110g(収率55%)を得た。
〔エステル化パルプ粕(H)の製造〕
精製パルブ粕94.5gとピリジン2000mLを三つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、100℃で21時間攪拌した後、室温まで放冷した。次いで、塩化ヘキサノイル235.2g(グルコースユニット当たり3.0モル)を氷冷しながら滴下して、窒素雰囲気下、100℃で21時間攪拌した。反応終了後、ピリジンを留去し、残留物を放冷してクロロホルム/メタノール溶液(1/10)に投入し、その沈殿物についてクロロホルム/メタノール溶液(1/10)により再沈殿操作を更に2回行った。この濾過物を減圧乾燥及び真空乾燥(50℃)することによって、エステル化セルロール系廃棄物であるエステル化パルプ粕(H)159g(収率59.8%)を得た。物性評価結果を表1に示す。
Figure 2006290937
〔エステル化パルプ粕−ポリオキサレートコンポジットの調製〕
ブラベンダー型バッチ式混練機を使用し(ローター回転数60rpm、混練試料量50g/バッチ)、エステル化パルプ粕(H)とポリオキサレート(POX−1)を、窒素気流下、190℃で3分間溶融混練して、H/POX−1=25/75の割合(重量基準)の第1実施例に係るコンポジットを得た。次いで、これをペレット状にし、予熱(190℃、3分)、加圧(5MPa、1分)、冷却(18℃、2分)を順に行って成形物であるシートを作製した。コンポジットの物性評価結果を表2に示す。
Figure 2006290937
〔比較例1〕
エステル化パルプ粕(H)とポリオキサレート(POX−1)の割合(重量基準)をH/POX−1=75/25に変えたほかは、実施例1と同様にして、コンポジットの調製とシートの作製を行った。コンポジットの物性評価結果を表2に示す。
〔比較例2〕
エステル化パルプ粕(H)とポリオキサレート(POX−1)の割合(重量基準)をH/POX−1=100/0に変えたほかは、実施例1と同様にして、コンポジットの調製とシートの作製を行った。コンポジットの物性評価結果を表2に示す。
〔実施例2〕
〔エステル化パルプ粕(O)の製造〕
実施例1で得られた精製パルブ粕140.0gとピリジン3150mLを三つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、100℃で21時間攪拌した後、室温まで放冷した。次いで、塩化オクタノイル421.35g(グルコースユニット当たり3.0モル)を氷冷しながら滴下して、窒素雰囲気下、100℃で21時間攪拌した。反応終了後、エステル化パルプ粕(H)の場合と同様にして、エステル化セルロール系廃棄物であるエステル化パルプ粕(O)368g(収率79.3%)を得た。物性評価結果を表1に示す。
〔エステル化パルプ粕−ポリオキサレートコンポジットの調製〕
エステル化パルプ粕(H)をエステル化パルプ粕(O)に変えたほかは、実施例1と同様にして、実施例2に係るコンポジットの調製と成形物であるシートの作製を行った。コンポジットの物性評価結果を表2に示す。
〔実施例3〕
〔エステル化パルプ粕(L)の製造〕
実施例1で得られた精製パルプ粕60.0gとピリジン1350mLを三つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、100℃で21時間攪拌した後、室温まで放冷した。次いで、塩化ラウロイル244.5g(グルコースユニット当たり3.0モル)を氷冷しながら滴下して、窒素雰囲気下、100℃で21時間攪拌した。反応終了後、エステル化パルプ粕(H)の場合と同様にして、エステル化セルロール系廃棄物であるエステル化パルプ粕(L)167g(収率63.7%)を得た。物性評価結果を表1に示す。
〔エステル化パルプ粕−ポリオキサレートコンポジットの調製〕
エステル化パルプ粕(H)をエステル化パルプ粕(L)に変えたほかは、実施例1と同様にして、実施例3に係るコンポジットの調製と成形物であるシートの作製を行った。コンポジットの物性評価結果を表2に示す。
〔比較例3〕
エステル化パルプ粕(L)とポリオキサレート(POX−1)の割合(重量基準)をL/POX−1=50/50に変えたほかは、実施例3と同様にして、コンポジットの調製とシートの作製を行った。コンポジットの物性評価結果を表2に示す。
〔比較例4〕
エステル化パルプ粕(L)とポリオキサレート(POX−1)の割合(重量基準)をL/POX−1=100/0に変えたほかは、実施例3と同様にして、コンポジットの調製とシートの作製を行った。コンポジットの物性評価結果を表2に示す。
〔実施例4〕
〔エステル化パルプ粕−ポリオキサレートコンポジットの調製〕
ポリオキサレート(POX−1)をポリオキサレート(POX−2)に変えたほかは、実施例1と同様にして、実施例4に係るコンポジットの調製と成形物であるシートの作製を行った。コンポジットの物性評価結果を表2に示す。
本発明のコンポジットは、再生可能でカーボンニュートラルな植物由来材料を含み、かつ生分解性を有するため、地球環境に調和してその持続性を保有するものであり、しかも熱可塑性を有するので種々の形態に加工でき、成形品、フィルム、シート、容器、繊維等の環境問題に対応した広範な用途に使用することができる。

Claims (6)

  1. エステル化セルロース系廃棄物(A)と化1で表されるポリオキサレート(B)からなり(式中、Rは、分岐構造或いは脂環式構造を含んでいてもよい、主鎖の炭素数が3〜12であるアルキレン基を表し、nは正の整数を表す。)、その割合(A/B)が重量基準で10/90≦A/B<50/50である、セルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジット。
    Figure 2006290937
  2. エステル化セルロース系廃棄物が、セルロース系廃棄物を脂肪酸部分の炭素数が3〜20の脂肪酸化合物によりエステル化処理されたものである、請求項1記載のセルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジット。
  3. セルロース系廃棄物がパルプ粕である、請求項2記載のセルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジット。
  4. セルロース系廃棄物が凝集剤除去処理されているものである、請求項2記載のセルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジット。
  5. ポリオキサレートの数平均分子量が10000〜70000である、請求項1乃至4いずれか記載のセルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジット。
  6. 請求項1乃至5いずれか記載のセルロース系廃棄物−ポリオキサレートコンポジットから得られる成形物。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018235600A1 (ja) * 2017-06-20 2018-12-27 東洋製罐グループホールディングス株式会社 ポリマー組成物

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