JPH05506476A - 熱可塑性成形用組成物 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
熱可塑性成形用組成物
本発明は改良された熱可塑性成形用組成物に関するものでありそして特にα−オ
レフィンと飽和脂肪族モノカルボン酸のビニルエステルとの共重合体を含有して
なる改良された熱可塑性ポリエステル及び共ポリエステル成形用組成物に関する
ものである。
背景技術
グリコール及びテレフタル酸又はイソフタル酸の高分子量線状ポリエステル及び
共ポリエステルはたとえば米国特許第2,465.319号及び同第3.047
,539号明細書に記載されている。
米国特許第3.937,757号明細書には、ポリ(1゜4−ブチレンテレフタ
レート)組成物の抗トラッキング性はポリオレフィン又は少なくとも50重量%
のエチレン単位を含むエチレン共重合体を該組成物に5ないし50重量%添加す
ることによって改善され得ることが教示されている。
英国特許出願GB2,011,443号明細書は線状ポリエステル樹脂及びエチ
レン及び酢酸ビニルの共重合体0゜1ないし4.5重量%を含有してなる高い衝
撃強さをもつ組成物を記載している。好ましいか\る組成物は、一方において“
50重量%を超える酢酸ビニル”を含む共重合体を、そして他方においては“5
0重量%又はそれ以下の酢酸ビニル”を含む共重合体を含有し得る。後者に関し
ては、52重量%の酢酸ビニルを含むエチレン−酢酸ビニル共重合体(U、S、
1.ケミカルズ社によって販売されているビナティーン(Vyna thene
)EY904)について特記されている。米国特許第3.580.965号明細
書はポリエステル及びオレフィンから誘導される単位を共重合体中に30ないし
99重量%含有するα−オレフィン−ビニルエステル共重合体を含んでなる高い
衝撃強さをもつ組成物を記載している。
米国特許第4,322,333号明細書は衝撃強さを改善するに有効な少量のエ
チレン及び酢酸ビニルの共重合体を含有する強化共ポリエステルを開示している
。
米国特許第4.639,486号明細書はポリエーテルイミドエステル及びハロ
ゲン化難燃物質の配合物を含み、随意に縮合重合体及び付加重合体から選んだ改
質用樹脂を含んでなる難燃性組成物を開示しているが、エチレン−酢酸ビニル共
重合体は記載されているものには含まれていない。
公称で40及び30重量%のエチレンから誘導された単位を含む酢酸ビニル−エ
チレン重合体はドイツ国、ミュンヘン在のワラカー・ヘミー社(Wacke r
−Chemie GmbH)から登録商標VAEとして商業的に入手し得る。か
\る重合体は単独で又は他の重合体、たとえば塩化ビニル重合体及びポリオレフ
ィンと配合して使用することが推奨される。同類の商業的に入手し得る酢酸ビニ
ル及びエチレンの共重合体は米国、ニューシャーシー州、フォート・レー在のD
ICアメリカズ(Ame r i cas)によって登録商標エバトレーン(E
VATHLENE)として販売されている。
今般、ポリエーテルエステル樹脂、ポリエーテルイミドエステル樹脂、の単独又
はポリエステル樹脂との組合せ又はそれらの任意のものの混合物又はポリエステ
ル樹脂のみを、α−オレフィンと飽和脂肪族有機酸のビニルエステルとの共重合
体とともに、広い組成範囲にわたって含む重合体配合物は、驚くべきことに、改
善された圧縮性、弾性、低温衝撃強さ、紫外線−及び薬品−抵抗性を与えるであ
ろうことが認められた。該共重合体の添加はまた望ましく低いショア硬度、改善
された動的疲労特性、ペイント塗装性、押出適性及び射出成形適性を与えること
も認められる。エラストマーとしての特性は特にポリエステル−ポリエーテルブ
ロック共重合体を用いて改善される。これらの新規組成物はさらに補強用充填剤
及び/又は難燃化剤を含有し得る。
発明の概要
本発明によれば、その主要な形態の一つにおいて、A、約5ないし約95重量部
の:
(a)ポリエーテルエステル樹脂;
(b)ポリエーテルイミドエステル樹脂;又は(c)前記樹脂のそれぞれの混合
物:及びB、約95ないし約5重量部の:
(a)2ないし4個の炭素原子をもつα−オレフィンと2ないし13個の炭素原
子をもつ飽和脂肪族モノカルボン酸のビニルエステルとの共重合体;又は(b)
か\る共重合体の混合物:
を含有してなる熱可塑性樹脂組成物が提供される。
好ましい実施態様においては、成分Aがポリエーテルイミドエステル樹脂を含ん
でなる前記定義したごとき組成物、特に該ポリエーテルイミドエステル樹脂(b
)が(1)少なくとも一種の低分子量ジオール、(ii)少なくとも一種のジカ
ルボン酸又はその化学的等偏動、及び(ii ) (a )(1)少なくとも一
種の高分子量ポリ(オキシアルキレン)ジアミン及び(2)少なくとも一種のト
リカルボン酸又はその誘導体、又は(b)少なくとも一種の高分子量ポリオキシ
アルキレンジイミドジ酸から選んだ反応剤から誘導された単位を含んでなる樹脂
;又はか\る樹脂の混合物からなるものである組成物が提供される。特にジオー
ル成分が60ないし100モル%の1,4−ブタンジオールを含んでなるものの
組成物;ジカルボン酸成分が60ないし100%のジメチルテレフタレートを含
んでなるものの組成物:ポリオキシアルキレンジイミドジ酸成分が一種又はそれ
以上のポリオキシアルキレンジアミンと2個の隣接するカルボキシル基又は無水
物基と追加のカルボキシル基とを含む一種又はそれ以上のトリカルボン酸化合物
とから誘導されかつ次式;
(式中、各Rはそれぞれ独立的にCないし020脂肪族及び脂環族三価有機基及
びCないしC2o芳香族三価有機基からなる群から選ばれ;各R′はそれぞれ独
立的に水素、C+ないしC6脂肪族及び指環族−価有機基及びC6ないしCI2
芳香族−価有機基からなる群から選ばれ:そしてGは約600ないし12,00
0の平均分子量をもつ長鎖エーテルグリコールの2個のヒドロキシル基の除去後
の残基である)によって特徴づけられるものの組成物;及びポリオキシアルキレ
ンジイミドジ酸が無水トリメリド酸とポリプロピレンオキシドジアミン及び主鎖
中に主としてポリエチレンオキシドをもつ共ポリ(エチレンオキシド−プロピレ
ンオキシド)ジアミンからなる群から選んだポリオキシアルキレンジアミンとか
ら誘導されるものの組成物があげられる。
本発明の好ましい特徴の例として、前記定義したごとき組成物にさらに、
A、(d)ポリエステル樹脂:又は
(e)か\る樹脂の混合物;
を含有するものがあげられる。
特記されるか\る組成物は成分A (d)又は(e)がポリアルキレンテレフタ
レート樹脂;たとえば少なくとも一種の低分子量ジオール、特に1.4−ブタン
ジオール、から誘導される単位を含んでなるもの、を含有する場合の組成物であ
る。
別の重要な形態においては、本発明は、A、約5ないし約95重量部の:
(a)ポリエステル樹脂;又は
(b)か\る樹脂の混合物;及び
B、約95ないし約5重量部の:
(a)2ないし4個の炭素原子をもつα−オレフィンと2ないし13個の炭素原
子をもつ飽和脂肪族モノカルボン酸のビニルエステルとの共重合体;又は(b)
か\る共重合体の混合物;
を含有してなる熱可塑性樹脂組成物を意図するものである。
この形態の好ましい特徴は成分Aがポリアルキレンテレフタレート樹脂を含有し
てなる組成物、特に該樹脂(b)が(+)少なくとも一種の低分子量ジオールか
ら誘導される単位を含有する場合のか\る組成物、そして特に好ましくはジオー
ル成分が1,4−ブタンジオールを含有してなる場合のか\る組成物である。
特記される組成物は前記の好ましい実施態様に規定したごとき組成物において、
ポリエーテルイミドエステル中の(ii )対(ii )の重量比が約0.00
2ないし0.20:1、より好ましくは約0.005ないし約0.15:1、も
っとも好ましくは約0.005ないし0.10:1である場合の組成物である。
同様に、本発明の好ましい特徴の例として、該共重合体Bがα−オレフィンとし
てエチレンを含んでなる場合の前記定義したごとき組成物;共重合体Bが飽和脂
肪族モノカルボン酸のビニルエステルとして酢酸ビニルを含んでなる場合の組成
物:該共重合体がエチレンを25ないし75重量%の割合で含有する場合の組成
物及び該共重合体Bがエチレンを25ないし50重量%の割合で含有する場合の
組成物があげられる。
本発明はさらに前記最初に定義したごとき組成物に有効量の:
C1補強剤:
D、難燃化剤の単独又はそれと共働剤との組合せ;又はE、C及びDの組合せ:
をさらに含有せしめてなる組成物を意図するものである。
特記される組成物はA及びBの両者の合計100重量部に基づいて40ないし8
0重量部の成分A及びそれに対応して60ないし20重量部の成分Bを含有して
なる組成物である。
本発明は、そのもっとも広い形態において、前記定義したごとき熱可塑性組成物
からなる造形品をも意図するものである。
発明の詳細な開示
本発明の実施において使用される高分子量線状ポリエステルはテレフタル酸及び
イソフタル酸の重合体状グリコールエステルである。これらは商業的に入手し得
るものであり又は既知の方法によって製造し得るものである。たとえば米国特許
第2.465,319号及び同第3. 047゜5.39号明細書を参照された
い。
ポリエステルのグリコール部分は線状メチレン鎖の形で2ないし10個、好まし
くは2ないし44Nの炭素原子を含好ましいポリエステルは一般式:
(式中、nは2,3又は4である)の反復単位をもつ高分子量重合体状グリコー
ルテレフタレート又はイソフタレート及び約30モル%までのイソフタル酸単位
をもつテレフタル酸及びイソフタル酸の共ポリエステルを包含するか\るエステ
ルの混合物である。
特に好ましいポリエステルはポリ(エチレンテレフタレート)及びポリ(1,4
−ブチレンテレフタレート)である。
説明のために述べれば、高分子量ポリエステルは60:40比のフェノールテト
ラクロルエタン混合物中で30℃で測定して少なくとも約0. 4dl/g、好
ましくは少なくとも0. 7dl/[の固有粘度を有するであろう。少なくとも
約1. 1dl/gの固有粘度においては、本発明の組成物の靭性の一層の増大
が達成される。
適当なポリエーテルエステル樹脂はランダム及びブロック共重合体の両者を包含
する。一般に、これらは(a) 一種又はそれ以上のジオール、(B)一種又は
それ以上のジカルボン酸、(C)一種又はそれ以上の長鎖エーテルグリコール、
及び随意に一種又はそれ以上のカプロラクトン又はポリカプロラクトンから慣用
のエステル化/重縮合法によって製造される。ポリエーテルエステルは商業的に
入手可能であるに加えて、米国特許第3.023.1.92号;第3,651,
014号:第3,763,109号:第3゜766.146号;第3.784,
520号;第3,801547号;第4,156.774号:第4.264゜7
61号;第4,355,155号及び第4. 760. 112号明細書に記載
されている。
本発明において使用されるポリエーテルイミドエステル樹脂の製造に使用するに
適当なジオール(1)は飽和及び不飽和脂肪族及び脂環族ジヒドロキシ化合物な
らびに芳香族ジヒドロキシ化合物を包含する。これらのジオールは好ましくは低
分子量、すなわち約250又はそれ以下の分子量をもつものである。本明細書に
おいて使用する場合、用語“ジオール”及び“低分子量ジオール”は対応するそ
れらのエステル形成性誘導体を、たりし前述した分子量の要求値はジオールのみ
に関係し、それらのエステル形成性誘導体には関係しないという条件で、包含す
るものと解釈されるべきである。ジオールのエステル形成性誘導体の例としては
、ジオールのアセテートならびに、たとえばエチレングリコールについてはエチ
レンオキシド又はエチレンカーボネートを挙げることができる。
好ましい飽和及び不飽和脂肪族及び指環族ジオールは2ないし約15個の炭素原
子をもつものである。これらのジオールの例としては、エチレングリコール、プ
ロパンジオール、ブタンジオール、ベンタンジオール、2−メチルプロパンジオ
ール、2,2−ジメチルプロパンジオール、ヘキサンジオール、デカンジオール
、1,2−11.3−及び1.4−シクロヘキサンジメタツール、ブチンジオー
ル、ヘキセンジオール等を挙げることができる。特に好ましいか\るジオールは
1.4−ブタンジオール及びそれとヘキサンジオール、1.4−シクロヘキサン
ジメタツール又はブチンジオールとの混合物であり、もっとも好ましくは1゜4
−ブタンジオールである。
本発明の実施に使用するに適する芳香族ジオールは一般に6ないし約15個の炭
素原子をもつものである。芳香族ジヒドロキシ化合物の例はレゾルシノール、ハ
イドロキノン、1,5−ジヒドロキシナフタリン、4. 4’ −ジヒドロキシ
ナフタリン、4. 4’ −ジヒドロキシジフェニル、ビス(p−ヒドロキシフ
ェニル)メタン及びビス(p−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパンを包含
する。
特に好ましいジオールは飽和脂肪族ジオール、それらの混合物及び飽和ジオール
の一種又はそれ以上と不飽和ジオールの一種又はそれ以上との混合物、たマしこ
れらのジオールはいずれも2ないし約8個の炭素原子を含むものである、である
。一種より多いジオールを使用する場合には、全ジオール含量に基づいて少なく
とも約60モル%は同一のジオールであることが好ましく、少なくとも80モル
%は同一のジオールであることがより好ましい。前述したごとく、好ましい組成
物は1.4−ブタンジオールを主たる割合で含有するものであり、もっとも好ま
しくは、1.4−ブタンジオールを唯一のジオールとする場合である。
本発明の実施に使用するに適するジカルボン酸(11)は脂肪族、指環族及び/
又は芳香族ジカルボン酸である。これらの酸は好ましくは低分子量、すなわち約
300未満の分子量をもつものである。しかしながら、ある場合には、より高い
分子量のジカルボン酸も使用し得る。本明細書において使用する場合、用語“ジ
カルボン酸”はポリエステル重合体の製造におけるグリコール及びジオールとの
反応でジカルボン酸と実質的に同様に作用する2個の官能性カルボキシル基をも
つジカルボン酸の等価物を包含するものとする。これらの等価物はエステル及び
エステル形成性誘導体、たとえば酸ハライド及び酸無水物を包含する。前述した
分子量についての好ましい条件は鎖酸に関係するもので、その対応するエステル
又はエステル形成性誘導体には関係しない。したがって、約300よりも大きい
分子量をもつジカルボン酸のエステル又は約300よりも大きい分子量をもつジ
カルボン酸の酸等偏動は、鎖酸が約300以下の分子量をもつという条件で、包
含される。さらに、これらのジカルボン酸は重合体の形成及び本発明の重合体の
使用を実質的に妨害しない任意の−又はそれ以上の置換基又はそれらの組合せを
含み得る。
脂肪族ジカルボン酸は、この用語を本明細書において使用する場合、飽和炭素原
子にそれぞれ結合されている2個のカルボキシル基をもつカルボン酸を表わすも
のである。
芳香族酸は単独又は融合ベンゼン環系を含み、両方の官能性カルボキシル基が同
一の芳香族環に結合されている必要はなく、そして14!より多い環が存在する
場合、それらは−〇−又は−802−のごとき脂肪族又は芳香族二価基によって
連結され得る。
本発明のために使用し得る代表的な脂肪族及び指環族酸はセバシン酸、1.2−
シクロヘキサンジカルボン酸、1゜3−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン
酸、グルタル酸、コハク酸、シュウ酸、ダイマー酸、4−シクロヘキセン−1,
2−ジカルボン酸、2−エチルスペリン酸、テトラメチルコハク酸、シクロペン
タンジカルボン酸、デカヒドロ−1,5−ナフタリンジカルボン酸、4,4′−
ビシクロへキシルジカルボン酸、デカヒドロ−2,6−ナフタリンジカルボン酸
、4,4−メチレンビス(シクロヘキサンカルボン酸)、3.4−フランジカル
ボン酸及び1.1−シクロブタンジカルボン酸である。好ましい脂肪族酸はシク
ロヘキサンジカルボン酸、セバシン酸、グルタル酸及びアジピン酸である。
使用し得る代表的な芳香族ジカルボン酸はテレフタル酸、フタル酸及びイソフタ
ル酸、ビ安息香酸、2@のベンゼン核をもつ置換ジカルボキシ化合物、たとえば
ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、オキシビス(安息香酸)、エチレン−
1,2−ビス(p−オキシ安息香酸)、1.5−ナフタリンジカルボン酸、2.
6−ナフタリンジカルボン酸、2,7−ナフタリンジカルボン酸、フェナントレ
ンジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、4. 4’ −スルホニルジ安息
香酸、及びそれらのハロ及びCI C12フルキル、アルコキシ及びアリール環
置換誘導体を包含する。
p−(β−ヒドロキシエトキシ)安息香酸のようなヒドロキシ酸も芳香族ジカル
ボン酸が同時に存在する場合には使用することができる。
本発明のポリエーテルイミドエステルの製造に好ましいジカルボン酸は芳香族ジ
カルボン酸、それらの混合物及び一種又はそれ以上の芳香族ジカルボン酸と脂肪
族又は指環族ジカルボン酸との混合物、もっとも好ましくは芳香族ジカルボン酸
である。これらの芳香族酸の中で、8−16個の炭素原子をもつものが好ましく
、特にベンゼンジカルボン酸、すなわちフタル酸、テレフタル酸及びイソフタル
酸及びそれらのジメチル誘導体が好ましい。特に好ましいのはジメチルテレフタ
レートである。
最後に、本発明の実施においてジカルボン酸の混合物を使用する場合には。ジカ
ルボン酸(b)100モル%に基づいて少なくとも約60モル%、好ましくは少
なくとも約80モル%は同一のジカルボン酸又はそのエステル誘導体である二と
が好ましい。前述したとおり、好ましい結成物はジメチルテレフタレートが主た
るジカルボン酸である場合、もっとも好ましくはジメチルテレフタレートが唯一
のジカルボン酸である場合、の組成物である。
本発明のポリエーテルイミドエステル重合体はジオール(i)、ジカルボン酸(
ii)、高分子量ポリ(オキシアルキレン)ジアミン(ii) (a) (1)
、及びトリカルボン酸又はその誘導体(it ) (a ) (2)の反応を伴
うワンポット合成法によって製造することができる。か\る合成法においては、
ポリ(オキシアルキレン)ジアミンとトリカルボン酸との反応によってポリオキ
シアルキレンジイミドジ酸(ji ) (b )がその場で形成される。本発明
において使用するに適するポリ(オキシアルキレン)ジアミン(ii )(a)
(1)はっぎの一般式・
H2N−G−NH2
(式中、Gは長鎖アルキレンエーテルジアミンのアミノ基の除去後に残留する基
である)によって表わすことができる。これらのポリエーテルジ第1級ジアミン
はテキサコ・ケミカル社(Texaco Chemical Company)
から商標名シェフアミン(JEFFAMINE)として商業的に入手し得る。一
般に、これらはグリコールのアミノ化のための既知の方法によって製造される。
たとえば、これらはベルギー国特許第634.741号明細書に示されるごとく
、グリコールをアンモニア、ラニー・ニッケル触媒及び水素の存在下でアミノ化
することによって製造し得る。別法によれば、これらは米国特許第3,155.
728号及び同第3.236.895号及びフランス国特許第1 551.60
5号及び同第1. 466、 708号明細書に教示されるごとく、グリコール
をニッケルー銅−クロム触媒上でアンモニア及び水素で処理することによって製
造し得る。
本発明における使用に適当な長鎖エーテルジアミンは末端(又はできる限り末端
近くに)アミン基をもちかつ約600ないし約12,000、好ましくは約90
0ないし約4.000の平均分子量をもつ重合体状ジアミンである。
さらに、これらの長鎖エーテルジアミンは一般に約1.8ないし約4.3の炭素
対酸素比を有するであろう。
代表的な長鎖エーテルジアミンはポリ(エチレンエーテル)ジアミン、ポリ(プ
ロピレンエーテル)ジアミン、ポリ(テトラメチレンエーテル)ジアミンを包含
するポリ(アルキレンエーテル)ジアミン;プロピレンオキシド及びポリ(プロ
ピレンオキシド)末端ポリ(エチレンエーテル)ジアミンを包含するエチレンオ
キシド及びプロピレンオキシドのランダム又はブロック共重合体:及びテトラヒ
ドロフランと少割合のエチレンオキシド、プロピレンオキシド及びメチルテトラ
ヒドロフランのような第二の単量体との(ジアミン中の炭素対酸素のモル比が約
4.3対1を超えないような割合で使用される)アミノ化ランダム又はブロック
共重合体である。ホルムアルデヒドと1,4−ブタンジオール及び1.5−ベン
タンジオールのようなジオールとを反応させ、ついでアミノ化することによって
製造されたポリホルミルジアミンが有用である。特に好ましいポリ(アルキレン
エーテル)ジアミンはポリ(プロピレンエーテル)ジアミン、ポリ(テトラメチ
レンエーテル)ジアミン及びポリ(プロピレンエーテル)及び/又はプロピレン
オキシドで末端キャップされ、ついでアミノ化されたポリ(エチレンエーテル)
グリコールである。
一般に、本発明の実施に有用なポリオキシアルキレンジアミンは約600ないし
約12,000、好ましくは約900ないし約4,000の平均分子量をもつ。
トリカルボン酸(ii ) (a ) (2)は追加のカルボキシル基を含むほ
とんどすべてのカルボン酸無水物又は該無水物基の代りに2個のイミド形成性隣
接カルボキシル基を含む対応する酸であり得る。この追加のカルボキシル基もエ
ステル化し得るものでなければならない。
トリカルボン酸成分としては無水I・リメリト酸が好ましいが、2. 6. 7
−ナフタリントリカルボン酸無水物、3.3′、4−ジフェニルトリカルボン酸
無水物、3.3’。
5−ベンゾフェノントリカルボン酸無水物、1. 3. 4〜シクロペンタント
リカルボン酸無水物、2.2’、3−ジフェニルトリカルボン酸無水物、ジフェ
ニルスルホン−3゜3’、4−トリカルボン酸無水物、エチレントリカルボン酸
無水物、1. 2. 5−ナフタリントリカルボン酸無水物、1、 2. 4−
ブタントリカルボン酸無水物及び1. 3. 4−シクロヘキサントリカルボン
酸無水物を包含する多数の適当なトリカルボン酸成分は当業者には自明であろう
。これらのトリカルボン酸物質はつぎの一般式:(式中、Rは三価有機基、好ま
しくはC2−C2o脂肪族又は指環族、又はC6−C2o芳香族の三価の基であ
り;R′は好ましくは水素又は好ましくはC,−C6脂肪族及び/又は指環族基
及びC6−012芳香族基、たとえばベンジル基から選んだ一価有機基;もっと
も好ましくは水素である)によって特徴付けることができる。
本発明のポリエーテルイミドエステル重合体の製造においては、当該技術におい
て認められているごとく、実買的に完全な重合を達成するに十分な割合のジオー
ル対ジカルボン酸及びトリカルボン酸対ジアミンが存在しなければならない。
(1)ジオール成分、(ii )ジカルボン酸成分、(ii)(a)(1)ポリ
(オキシアルキレン)ジアミン成分及び(i)(a)(2) トリカルボン酸成
分の反応を伴うこの型のワンポット反応はM c Cr e a d yらの米
国特許第4゜556.688号明細書に記載されている。この型のワンポット反
応においては、ジオール(1)の使用量は一般にモル過剰、好ましくはジカルボ
ン酸(i)の及びトリカルボン酸(ii) (a) (2)の全モル数の合計モ
ル当量に基づいて約1.5モル当量、である。トリカルボン酸の使用量は好まし
くはポリ(オキシアルキレン)ジアミンのモル数に基づいて約2モル当量である
。2モル当量より少ない使用量ではジアミンの不完全なイミド化をもたらし、そ
の結果潜在的により劣った性質をもたらすであろうことは明らかである。反対に
、2モル当量を超えるトリカルボン酸の使用は重合体の架橋及び/又は分岐化を
導き得る。一般に、トリカルボン酸2モル対ポリ(オキシアルキレン)ジアミン
0.85ないし1.15モルのモル比が有用な重合体を与える。
本発明におけるジアミン(ii ) (a ) (1)及びジカルボン酸(ii
)の使用量は高い曲げモジュラス及びしたがってより大きい剛性ならびに改善
された耐溶剤性を示すポリエーテルイミドエステル重合体が望まれる場合には重
要である。しかしながら、か\る使用量は、特に低いモジュラスが望ましい性質
である場合に、好ましいものであるが臨界的ではない。いわゆる硬いセグメント
の態様には、ポリ(オキシアルキレン)ジアミン及びジカルボン酸又はその誘導
体の使用量は、ポリ(オキシアルキレン)ジアミン及びトリカルボン酸から形成
し得るポリオキシアルキレンジイミドジ酸の理論量対ジカルボン酸の重量比が約
0.002ないし0.20:1、好ましくは約0.005ないし約0.15:1
、より好ましくは約0.005ないし約0゜10=1である、ようなものでなけ
ればならない。この重量比を超える場合、すなわち0.20:1を超える場合に
は、曲げモジュラスは悪影響を受けるであろう。すなわち、曲げモジュラスは低
下しそして剛性の同時低下を伴って慣用のポリエーテルイミドエステルの曲げモ
ジュラスに近付きはじめるであろう。これらのポリエーテルイミドエステルの耐
溶剤性も悪影響を受けるであろう。
本発明のポリエーテルイミドエステルはまた、ジオール(i)、ジカルボン酸(
ii )及びポリオキシアルキレンジイミドジ酸(it ) (b )の反応を
包含する2ポット合成法によっても製造することができる。か\る反応はM c
Creadyの米国特許第4.556,705号明細書に記載されている。基
本的には、この方法では、ポリ(オキシアルキレン)ジアミンをトリカルボン酸
と反応させてポリオキシアルキレンジイミドジ酸を形成し、そしてこの予め形成
されたポリオキシアルキレンジイミドジ酸をついでジオール及びジカルボン酸と
反応させてポリエーテルイミドエステル重合体を形成する。
ポリオキシアルキレンジイミドジ酸(ii) (b)は一般式・
OO
(式中、GSR及びR′は前記に定義されている)によって表わすことができる
。
本発明において使用するに適当なこの式のポリオキシアルキレンジイミドジ酸は
約700を超える、好ましくは約900を超える平均分子量をもつ高分子量ジイ
ミドジ酸である。これらは2個の隣接するカルボキシル基又は無水物基及びエス
テル化し得るものでなければならない追加のカルボキシル基を含有する一種又は
それ以上のトリカルボン酸(ii ) (a ) (2)と高分子量ポリ(オキ
シアルキレン)ジアミン(ii ) (a ) (1)とのイミド化反応によっ
て製造し得る。これらのポリオキシアルキレンジイミドジ酸及びそれらの製造法
は米国特許第4,556.705号明細書に開示されている。簡単にいえば、こ
れらのポリオキシアルキレンジイミドジ酸は溶融合成法又は溶剤系中における合
成法を包含する既知のイミド化法によって製造することができる。か\る反応は
一般に約100℃ないし約300℃の温度、好ましくは約150℃ないし約25
0℃の温度において水を抜き出しながら、又は溶剤系中においては溶剤又は共沸
(溶剤)混合物の還流温度において生起するであろう。
この2ポツト法においては、前述したワンポット法におけると同様に、ジオール
はジカルボン酸及びポリオキシアルキレンジイミドジ酸の合計モル数に基づいて
少なくともモル当量で、好ましくはモル過剰で、もっとも好ましくは少なくとも
150モル%の割合で、存在することが一般に好ましい。か\るモル過剰のジオ
ールの使用は、一般にエステル化中のジオールの損失を考慮に入れて、酸の量に
基づいて最適の収率を達成し得る。
この2ボツト法において、ポリオキシアルキレンジイミドジ酸及びジカルボン酸
の使用量は高い曲げモジュラス及びまた改善された耐溶剤性を示すこれらの好ま
しいポリエーテルイミドエステルを提供する上で臨界的である。任意のか\る場
合におけるポリオキシアルキレンジイミドジ酸の使用量はポリオキシアルキレン
ジイミドジ酸対ジカルボン酸の重量比は約0.002ないし0.20・1、好ま
しくは約0.005ないし約0.15・1、より好ましくは約0.005ないし
約0.10:1である。この重量比の範囲内で、これらの重合体は高い曲げモジ
ュラス及びまた改善された耐有機溶剤性を示す、すなわち改善された剛性を示す
。重量比の最大値0.20を超える場合には、該重合体の曲げモジュラスは低下
する。同様に、これらの重合体の耐溶剤性も前述したごとく減少する。
また、米国特許第4,556,688号明細書に記載されるごとく、芳香族ジカ
ルボン酸及びジオールを予備重合させて予備ポリエステルを製造し、ついでこの
予備ポリエステルをジイミドジ酸と、あるいはトリカルボン酸及びポリ(オキシ
アルキレン)ジアミンと反応させることもできる。この予備ポリエステルの製造
は米国特許第2.465゜319号及び同第2,910.466号明細書に記載
される方法のような慣用のエステル化法によって達成し得る。
本発明の好ましい実施態様においては、本発明の組成物は、場合によっては40
モル%までの別のジカルボン酸を含むジメチルテレフタレート;場合によっては
ブチンジオール、ヘキサンジオール又はシクロヘキサンジメタツールのような別
のジオールを含むブタンジオール;及び約600ないし約12000、好ましく
は約900ないし約4000の平均分子量をもつポリ(オキシアルキレン)ジア
ミンと無水トリメリド酸あるいはポリオキシアルキレンジイミドジ酸;の反応生
成物を含むであろう。前述した理由によって、ある特定の場合には、ポリオキシ
アルキレンジイミドジ酸対ジカルボン酸の重量比は約0.002ないし0゜20
:1、好ましくは約0.005ないし約0.1.5:1、より好ましくは約0.
005ないし約0.10:1である。
本発明の方法において、特にすべての反応剤を一緒に反応器に装入する場合又は
ポリオキシアルキレンジイミドジ酸を予め形成させかつ過剰のトリカルボン酸が
存在する場合、少量のトリカルボン酸又は無水物は利用し得るヒドロキシル基と
反応し得、そして最終的には完成された重合体中で分岐剤として作用し得る。あ
る限度内で、完成重合体中の分岐度はトリカルボン醗対ポリ(オキシアルキレン
)ジアミンのモル比を変えることによって制御することができる。過剰のジアミ
ンは分岐度を低下(7、一方トリヵルボン酸の過剰は分岐度を増加する。トリカ
ルボン酸/ジアミンモル比を変えることによる分岐度の制御のほかに、安息香酸
のような単官能性反応剤の少量を導入することによって分岐度を補整することも
できる。
分岐に関しては、本発明の重合体は予め形成されたジイミドジ酸から製造された
場合には実質的に分岐をもたない点に注目すべきである。分岐を望む場合には、
単に無水トリメリド酸のような分岐剤を予め形成されたジイミドジ酸とともに導
入することを必要とするのみである。分岐剤の量は一般にジイミドジ酸1モル当
り0.15モル未満である。無水トリメリド酸以外の有用な分岐剤はトリメリド
酸トリメチル、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメシン酸及びそのエ
ステル等を包含する。
本発明のポリエーテルイミドエステルはポリエステルの製造のために慣用のエス
テル化/縮合反応によって製造し得る。これらの方法はとりわけ米国特許第3,
763.109号、同第3,651,014号及び同第3,801゜547号及
び米国特許第4.556.705号及び同第4゜556.688号明細書に記載
されている。
本発明のポリエーテルイミドエステルは少なくともっぎの二種類の反復構造単位
:
−O−C−A−C−0−R1−
及び
(式中、Aは2個のカルボキシル基を除いたポリオキシアルキレンジイミドジ酸
の残基、すなわちであり、R1は2個のヒドロキシル基を除いたジオールの残基
であり;そしてR2は2個のカルボキシル基を除いたジカルボン酸の残基である
)を含有する。
前述した好ましい樹脂の一群中に存在する反復構造単位の割合は一般に第一の型
の反復構造単位対第二の反復構造単位の重量比が約0.002ないし0.20:
1、好ましくは約0.005ないし0.15:1、より好ましくは約0.005
ないし約0.10:1であるようなものである。
さらに、本発明のポリエーテルイミドエステルの製造法において、触媒又は触媒
系の使用は要求されるものではないが、慣!的でありかつ好ましい。一般に、既
知のエステル交換及び重縮合触媒の任意のものを使用し得る。2種類の別々の触
媒又は触媒系を、一つはエステル交換用そして一つば重縮合用として、使用し得
るが、一つの触媒又は触媒系を、それが適切な場合には、両方の目的のために使
用することが好ましい。2種類の別々の触媒を使用する場合には、予備縮合反応
の完了に続いてエステル交換触媒を既知の触媒抑制剤又は失効剤、特にりん酸、
ホスフェン酸、ホスホン酸及びそれらのアルキル又はアリールエステル又は塩の
ようなりん化合物によって失効化させることが、得られる重合体の熱安定性を高
めるために好ましくかつ有利である。
適当な既知の触媒の例としては、亜鉛、マンガン、アンチモン、コバルト、鉛、
カルシウム及びアルカリ金属の酢酸塩、カルボン酸塩、水酸化物、酸化物、アル
コラード又は有機錯体を、これらの化合物が反応混合物中に可溶であるという条
件で、挙げることができる。特定の例は酢酸亜鉛、酢酸カルシウム及びそれらと
二酸化アンチモンとの組合せ等を包含する。これらの触媒ならびに別の有用な触
媒は米国特許第2.465.319号:第2.850,483号;第2.892
.871号;第2.937,160号:第2,998.41.2号;第3.04
7.539号;第3゜110.693号及び第3,385,830号明l71B
yに記載されている。
反応剤及び反応が許容する場合には、たとえば米国特許第2.720.502号
;第2.727.881号:第2゜729.619号:第2.822.348号
:第2,906.737号;第3,047,515号;第3.056゜819号
:第3.056,818号及び第3. 076、 952号その他に記載されて
いるもののような無機及び有機チタン含有化合物を包含するチタン触媒を使用す
ることが好ましい。テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート及
びテトラオクチルチタネートのような有機チタネート及びアルカリ又はアルカリ
土類金属アルコキシド及びチタネートエステルから誘導される錯体チタネートが
特に好ましく、有機チタネートがもっとも好ましい。これらもまた単独で又はた
とえば酢酸亜鉛、酢酸マンガン又は三酸化アンチモンのような他の触媒及び/又
は前述したごとき触媒失活剤との組合せで使用することができる。触媒は触媒有
効量、たとえば反応剤の全重量に基づいて約0゜005ないし約2重量%の量で
使用される。
エーテルイミドエステル重合体の製造の任意の段階について回分法及び連続法の
両者を使用し得る。ポリエステルの予備重合体とポリオキシアルキレンジイミド
ジ酸との重縮合は微細の固体状ポリエステル予備重合体とジイミドジ酸とを真空
中で又は不活性ガス流中で加熱して遊離する低分子量ジオールを除去することに
よって固相で達成することもできる。この方法は予備重合体の軟化点よりも低い
温度で使用しなければならないので劣化を低減するという利点をもつ。
本発明において使用されるポリエーテルイミドエステルは熱老化及び光崩壊に対
して良好な耐性をもつが、酸化防止剤の添加によってこれらの化合物を安定化す
ることが推奨される。
共ポリエステル用として当該技術において既知の多数の酸化及び/又は熱安定剤
を本発明の実施において使用し得る。これらは重合中に又は重合に続く熱溶融工
程の間に組成物中に配合することができる。満足な安定剤はフェノール類及びそ
れらの誘導体、アミン及びそれらの誘導体、ヒドロキシル基及びアミン基の両者
を含有する化合物、ヒドロキシアジン、オキシム、重合体状フェノールエステル
及び金属がその低原子価状態にある多価金属の塩を包含する。
これらの安定剤のいくつかの特定の例は米国特許第4,556.688号明細書
に記載されている。
本発明の組成物に使用される重合体はたとえばベンゾフェノン、ベンゾトリアゾ
ール及びシアノアクリレートのような周知の紫外線吸収剤をそれに添加すること
によって紫外線に対して安定化され得る。
α−オレフィンと脂肪族モノカルボン酸のビニルエステル乏の共重合体として多
数の共重合体を使用し得る。好ましい生成物は1ないし49重量%、好ましくは
20ないし40重量%のエチレン含量をもち、10.000ないし5oo、oo
o、好ましくは50,000ないし300.000の平均分子量(たとえば重量
平均分子量)をもつエチレンと酢酸ビニルとの共重合体である。これらは既知の
方法に従って得られかつ商業的に入手可能である。つぎの一般式:
(式中、RはH、CH3、C2Hsであり、R2はCH3ないしCl2H25で
あり、そしてx、y及びnは整数を表わす)の化合物が特に好ましい。か\る化
合物は2ないし4個の炭素原子をもつα−オレフィンと2ないし13個の炭素原
子をもつ飽和脂肪族モノカルボン酸のビニルエステルとの共重合体である。
本発明の組成物は慣用の方法で製造される。たとえば、一方法においては、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体をポリエーテルイミドエステル又は他の樹脂とともに
押出配合機中に導入して成形用ペレットを製造する。この方法では、該共重合体
はポリエーテルイミドエステル又は他の樹脂のマトリックス上に分散される。別
の方法においては、該共重合体をポリエーテルイミドエステル又は他の樹脂と乾
式配合によって混合し、ついでミル上で可塑化処理しそして微粉砕するか又はそ
れらを押出処理しそして切断する。エチレン−酢酸ビニル共重合体又は他の共重
合体はまた粉末状又は顆粒状ポリエーテルイミドエステル又は他の樹脂と混合し
そして直接、たとえば射出又はトランスファー成形技術によって成形することも
できる。
必須ではないが、これらの成分を予備配合し、ペレツトに形成し、ついで成形す
る場合に最良の結果が得られる。
予備配合は慣用の設備で実施し得る。たとえば、樹脂を注意深く、たとえば12
5℃で4時間、乾燥した後に、−軸スクリユー押出機にポリエーテルイミドエス
テル又は他の樹脂及びエチレン−酢酸ビニル共重合体又は他の共重合体の乾燥配
合物を供給する。こ\で使用されるスクリューは溶融を確実にするために長い遷
移及び計量部を有する。他方、二軸スクリュー押出機、たとえば28■ウニルナ
−・プライプラー型押出機の供給口に樹脂及び添加剤を供給することもできる。
いずれの場合にも、一般に適当な押出機温度は約232ないし300℃であるだ
ろう。
予備配合された組成物は標準的技術によって押出処理しかつ慣用の顆粒等のよう
な成形用コンパウンドに切断することができる。
本発明の組成物は熱可塑性組成物用に慣用的に使用される任意の設備で成形し得
る。たとえば、ポリ(1,4−ブチレンテレフタレート)については、射出成形
機、たとえばニューバリー型の射出成形機中で慣用のシリンダ一温度、たとえば
232℃及び慣用の金型温度、たとえば66℃を用いて最良の結果が得られるで
あろう。他方、ポリ(エチレンテレフタレート)については、厚みのある部材の
場合に結晶化が内面から外面までの均一性に欠けるので、余り慣用的ではないが
、周知ではある技術を使用し得る。たとえば、グラファイト又は金属酸化物、た
とえばZnO又はMgOのような成核剤を含ませることができそして少なくとも
110℃の標準的な金型温度が使用されるであろう。
ポリエステル樹脂の全部又は一部をポリエーテルエステル樹脂及びポリエーテル
イミドエステル樹脂に代える場合には配合及び成形のパラメーターは一般に前述
したものから意味のある種度には逸脱しないであろう。適当な条件は当業者には
周知であり、個々の樹脂については前記引用した特許文献を同様に参照されたい
。
好ましい実施態様の記載
つぎの実施例は本発明の組成物を例証するものである。
これらはいかなる意味においても請求の範囲を限定するものではない。
実施例1及び2
つぎの組成物を機械的に配合処理し、ついで押出処理しそしてファン・トーン(
Van Dorn)射出成形機中で試験片に成形する。ASTM D638、D
790、D1054、D2240及びD395によって個々適切に測定した性質
を同じく表中に要約して示す。
表
成分(重量部)
ポリエーテルイミド 100.0 50.8 70.0エステル樹脂8
酢酸ビニル−エチレン 50.0 30.0共重合体5
性質
引張強さ、psi 2900 1G?(176G引張伸び、% 450 350
300曲げモジュラス、psi 12000 3100 1200反撥弾性、
% 46 33 27
シヨアA硬度 96 81 68
ショアD硬度 44 24 1B
圧縮永久歪(%rec ) −9387(24時間、室温、4000psi )
25%歪、方法B −6464
融点、℃200 +96 196
8一対照試験
a−=LO−MOD″J−10、GEプラスチックス社、ビッツフィールド M
AO1201、U、S、 A。
b−”VAE”、ワラカー・ヘミー社、ミュンヘン、6147国
前述の結果はポリエーテルイミドエステルへの酢酸ビニル−エチレン共重合体の
添加は、共重合体添加剤を使用しない対照試料と比較して、エラストマー特性の
著しい改善ならびに改善された圧縮性、硬度の減少及び改良された動的疲労特性
を与えることを実証している。
前述した特許、特許出願、公報及び試験法をこ\に参考資料として組入れる。
上に詳述した記載に照らして本発明の多数の変形は当業者にはおのずから明らか
であろう。たとえば染料、顔料、安定化剤及び可塑剤等のような物質の少量を本
発明の組成物に添加し得る。補強用ガラス繊維は慣用の割合、たとえば樹脂含量
と充填剤の合計量に基づいて10.20及び30重量%の割合で添加し得る。ガ
ラスの代りに、クレー、タルク、アスベスト、珪灰石等を充填剤として使用し得
る。
デカブロムジフェニルエーテルのようなハロゲン化芳香族化合物のごとき慣用の
難燃化剤をそれだけで又は酸化アンチモンのような共働剤と組合せて用いること
により組成物に難燃性を付与し得る。ポリエーテルイミドエステルの代りに、共
重合体を使用してポリ(1,4−ブチレンテレフタレート)樹脂のようなポリエ
ステル、ポリエーテルエステル樹脂、ポリ(1,4−ブチレンテレフタレート)
樹脂とポリエーテルエステル樹脂との配合物等の性質を改善し得る。また、米国
特許第4.760,112号明細書に開示されかつ上記に述べたごときより高い
曲げモジュラスを示すポリエーテルイミドエステル樹脂も使用し得る。すべての
か\る自明の修正は添付の請求の範囲に示したすべての意図する範囲内のもので
ある。
要約書
ポリエーテルエステル樹脂、ポリエーテルイミドエステル樹脂、の単独又はポリ
エステル樹脂との組合せ、それらの任意のものの混合物又はポリエステル樹脂の
みをα−オレフィンと脂肪族モノカルボン酸のビニルエステルとの共重合体とと
もに含有してなる組成物は改善されたエラストマー特性を有する。たとえば、酢
酸ビニルから誘導された単位を高含量で有する酢酸ビニル−エチレン共重合体を
ポリエーテルイミドエステル共重合体に50及び30重量部添加すると圧縮性、
弾性、低温衝撃強さ、紫外線抵抗性及び耐薬品性を著しく改善する。か\る組成
物から成形した物品は望ましい程度に低い硬度、改善された動的疲労特性、ペイ
ント塗装性、押出性能及び射出成形性能を示す。
国際調査報告
+++ms+1eaal^ppHmm%aorffハl(a+zr++:not
国際調査報告
国際調査報告
::’二M”jff””+’eeh11コにLMに°;′:;=;=;;:°二
l:::6Ah、II:l、*、+;’=1=;°””dl{n−In1h++
s−−n3gg7737s+1wmwsmreh1丁−1++ree*曾IIP
s+emell+esIn+ame−1vll*jlelor沖erHms+e
u噸−rwwh引rhe+vnP・rmy@++−^1a++mmrw+tIt
イ1plon+vl+as
Claims (35)
- 1.A.約5ないし約95重量部の: (a)ポリエーテルエステル樹脂; (b)ポリエーテルイミドエステル樹脂;又は(c)前記樹脂の任意の混合物: 及び B.約95ないし約5重量部の: (a)2ないし4個の炭素原子をもつα−オレフィンと2ないし13個の炭素原 子をもつ飽和脂肪族モノカルボン酸のビニルエステルとの共重合体;又は(b) かゝる共重合体の混合物; を含有してなる熱可塑性樹脂組成物。
- 2.成分Aがポリエーテルイミドエステル樹脂を含んでなる請求の範囲1記載の 組成物。
- 3.該ポリエーテルイミドエステル樹脂(b)が(i)少なくとも一種の低分子 量ジオール、(ii)少なくとも一種のジカルボン酸又はその化学的等価物、及 び(iii)(a)(1)少なくとも一種の高分子量ポリ(オキシアルキレン) ジアミン及び(2)少なくとも一種のトリカルボン酸又はその誘導体、又は(b )少なくとも一種の高分子量ポリアルキレンジイミドジ酸から選んだ反応剤から 誘導された単位を含んでなる樹脂;又はかゝる樹脂の混合物からなる請求の範囲 2記載の組成物。
- 4.ジオール成分が60ないし100モル%の1,4−ブタンジオールを含んで なる請求の範囲3記載の組成物。
- 5.ジカルボン酸成分(ii)が60ないし100%のジメチルテレフタレート を含んでなる請求の範囲3記載の組成物。
- 6.(iii)が(a)である請求の範囲3記載の組成物。
- 7.(iii)が(b)である請求の範囲3記載の組成物。
- 8.ポリオキシアルキレンジイミドジ酸成分(b)が一種又はそれ以上のポリオ キシアルキレンジアミン及び2個の隣接するカルボキシル基又は無水物基と追加 のカルボキシル基とを含む一種又はそれ以上のトリカルボン酸化合物から誘導さ れ次式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、各Rは独立的にC2ないしC20脂肪族及び脂環族三価有機基及びC6 ないしC20芳香族三価有機基からなる群から選んだ基であり;各R′は独立的 に水素、C1ないしC6脂肪族及び脂環族一価有機基及びC6ないしC12芳香 族一価有機基からなる群から選ばれ、そしてGは約600ないし12000の平 均分子量をもつ長鎖エーテルグリコールのヒドロキシ基の除去後に残存する基で ある)によって特徴づけられる請求の範囲3記載の組成物。
- 9.ポリオキシアルキレンジイミドジ酸が無水トリメリト酸とポリプロピレンオ キシドジアミン及び主鎖中に主としてポリエチレンオキシドを有する共ポリ(エ チレンオキシド−プロピレンオキシド)ジアミンからなる群から選んだポリオキ シアルキレンジアミンとから誘導される請求の範囲8記載の組成物。
- 10.(iii)対(ii)の重量比が約0.002ないし0.20:1である 請求の範囲3記載の組成物。
- 11.(iii)対(ii)の該重量比が約0.005ないし約0.15:1で ある請求の範囲10記載の組成物。
- 12.(iii)対(ii)の該重量比が約0.005ないし0.10:1であ る請求の範囲11記載の組成物。
- 13.該共重合体Bがα−オレフィンとしてエチレンを含んでなる請求の範囲1 記載の組成物。
- 14.共重合体Bが飽和脂肪族モノカルボン酸のビニルエステルとして酢酸ビニ ルを含んでなる請求の範囲1記載の組成物。
- 15.該共重合体Bがエチレンを25ないし75重量%の割合で含有する請求の 範囲1記載の組成物。
- 16.該共重合体Bがエチレンを25ないし50重量%の割合で含有する請求の 範囲15記載の組成物。
- 17.さらに有効量の: C.補強剤; D.難燃化剤の単独又はそれと共働剤との組合せ;又は E.C及びDの組合せ; を含有する請求の範囲1記載の組成物。
- 18.成分A及びBの両者の合計100重量部に基づいて40ないし80重量部 の成分A及びそれに対応して60ないし20重量部の成分Bを含んでなる請求の 範囲1記載の組成物。
- 19.請求の範囲1記載の熱可塑性組成物からなる成形物品。
- 20.さらに、 A.(d)ポリエステル樹脂;又は (e)かゝる樹脂の混合物; を含有する請求の範囲1記載の組成物。
- 21.成分A(d)又は(e)がポリアルキレンテレフタレート樹脂を含んでな る請求の範囲20記載の組成物。
- 22.該樹脂(A)(d)又は(e)が少なくとも一種の低分子量ジオールから 誘導された単位を含んでなる請求の範囲21記載の組成物。
- 23.ジオール成分が1,4−ブタンジオールである請求の範囲22記載の組成 物。
- 24.請求の範囲20記載の熱可塑性組成物からなる成形物品。
- 25.A 約5ないし約95重量部の:(a)ポリエステル樹脂;又は (b)かゝる樹脂の混合物;及び B.約95ないし約5重量部の: (a)2ないし4個の炭素原子をもつα−オレフィンと2ないし13個の炭素原 子をもつ飽和脂肪族モノカルボン酸のビニルエステルとの共重合体;又は(b) かゝる共重合体の混合物; を含有してなる熱可塑性樹脂組成物。
- 26.成分Aがポリアルキレンテレフタレート樹脂を含んでなる請求の範囲25 記載の組成物。
- 27.該樹脂(b)が(1)少なくとも一種の低分子量ジオールから誘導される 単位を含んでなる請求の範囲25記載の組成物。
- 28.ジオール成分が1,4−ブタンジオールである請求の範囲27記載の組成 物。
- 29.該共重合体Bがα−オレフィンとしてエチレンを含んでなる請求の範囲2 5記載の組成物。
- 30.共重合体Bが飽和脂肪族モノカルボン酸のビニルエステルとして酢酸ビニ ルを含んでなる請求の範囲25記載の組成物。
- 31.該共重合体Bがエチレンを25ないし75重量%の割合で含有する請求の 範囲25記載の組成物。
- 32.該共重合体Bがエチレンを25ないし50重量%の割合で含有する請求の 範囲31記載の組成物。
- 33.さらに、有効量の: C.補強剤; D.難燃化剤の単独又はそれと共働剤との組合せ;又は E.C及びDの組合せ; を含有する請求の範囲25記載の組成物。
- 34.成分A及びBの両者の合計100重量部に基づいて40ないし80重量部 の成分A及びそれに対応して60ないし20重量部の成分Bを含有してなる請求 の範囲25記載の組成物。
- 35.請求の範囲25記載の熱可塑性組成物からなる成形物品。
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