JP2020126168A - 定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、およびコンピュータプログラム - Google Patents

定着装置、画像形成装置、定着装置の制御方法、およびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】定着ニップでのスティックスリップによる異音の発生を抑える。【解決手段】画像形成装置の定着装置2は、印刷用のシートに接して当該シートを加熱する第一の回転体71と、第一の回転体71を押圧しながら回転する第二の回転体75と、第一の回転体71を回転させるモータ175と、モータ175のトルク値Tを含む複数の条件値T,Hb,Nに基づいて、異音が発生する状態であるか否かを判定する判定部107と、前記異音が発生する状態であると判定された場合に、第一の回転体71の回転を速めるかまたは第一の回転体71に対する第二の回転体75による押圧を弱める異音防止制御を行う制御部108と、を有する【選択図】図4

Description

画像を形成したシートを加熱する定着装置およびそれを備えた画像形成装置に関する。
電子写真法によってシートに画像を印刷する画像形成装置は、トナー像が転写されたシートに熱と圧力とを加える定着器を有している。加熱と加圧とによって色材であるトナーが溶融してシートに定着する。
定着器の方式として、シートを挟む定着ニップをパッド(固定の押え部材)とローラとで構成するパッド方式がある。このパッド方式によると、一対のローラで定着ニップを構成するローラ方式よりも定着器の熱容量を小さくすることができ、省エネルギー化を図ることができる。
パッド方式では、シートを加熱するための回転体として定着ベルトがパッドを周回するように設けられる。パッドとローラとの間に定着ベルトが介在し、定着ベルトとローラとの間をシートが通る。ローラの回転駆動によってシートが搬送され、シートの移動にともなって定着ベルトが回転する。このとき、定着ニップにおいて、シートは、ローラによって定着ベルトに押し付けられた加圧状態で定着ベルトによって加熱される。
シートが定着ニップを通過していないときには、定着ベルトとローラとが当接し、定着ベルトからローラにシートを介することなく熱が伝わる。このため、シートが定着ニップを通過しているときよりもローラの温度が高くなることがある。
特許文献1には、定着温度がプロセス速度に比例するように構成された画像形成装置において、定着器の温度が基準値よりも高くなったときにプロセス速度を遅くし、それによって定着器の過熱を防止することが記載されている。
特開2010−256492号公報
印刷ジョブの最終のシートが定着ニップを通過し終えたときに、直ちに定着器内の回転体の回転を停止させると、シートによる熱吸収が無くなったことと回転時よりも熱発散量が少なくなることから、回転体の温度が急峻に高くなる。すなわち、いわゆるオーバーシュートが生じる。このオーバーシュートは、定着器に熱的なダメージを与える。
オーバーシュートを防ぐ手法としては、シートが定着ニップを通過してから回転体がある程度冷める時間が経過するまでローラを印刷時よりも遅い速度で回転させ、その後に回転を停止させる手法が一般的である。印刷後に回転させる分だけ定着器の走行距離(累積使用量を表わす値)は増加するが、回転速度を印刷時よりも遅くすることにより、印刷時と同じ速度で回転させる場合よりも走行距離の増加分は少なくなる。つまり、定着器の寿命が尽きるのを遅らす上で、オーバーシュートを防ぐ回転についてはその速度を遅くするのが好ましい。
しかし、この印刷後の回転時に、定着ニップでのスティックスリップが原因であると考えられる異音が発生する場合があった。異音が発生する場合と同じ速度で回転させても異音が発生しない場合もあった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、定着ニップでのスティックスリップによる異音の発生を抑えることができる定着装置およびこの定着装置を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る定着装置は、印刷用のシートに接して当該シートを加熱する第一の回転体と、前記第一の回転体を押圧しながら回転する第二の回転体と、前記第一の回転体を回転させるモータと、前記モータのトルク値を含む複数の条件値に基づいて、異音が発生する状態であるか否かを判定する判定部と、前記異音が発生する状態であると判定された場合に、前記第一の回転体の回転を速めるかまたは前記第一の回転体に対する前記第二の回転体による押圧を弱める異音防止制御を行う制御部と、を有する。
本発明によると、定着ニップでのスティックスリップによる異音の発生を抑えることができる。
本発明の実施形態に係る定着装置を有する画像形成装置の構成の概要を示す図である。 定着器の構成を示す図である。 定着ベルトの幅方向におけるベルト温度を検出する位置を示す図である。 定着装置の構成を示す図である。 線速度と駆動電流値と異音の発生の有無との関係を示すグラフである。 線速度の切替えに用いるテーブルの例を示す図である。 線速度と駆動電流値と異音の発生の有無との関係の経時変化の傾向を示す図である。 異音が発生する状態であるか否かの判定に用いるテーブルの例を示す図である。 定着装置における異音の発生を抑えるための処理の流れの第一例を示す図である。 定着装置における異音の発生を抑えるための処理の流れの第二例を示す図である。 定着装置における異音の発生を抑えるための処理の流れの第三例を示す図である。 定着装置における異音の発生を抑えるための処理の流れの第四例を示す図である。
図1は、本発明の実施形態に係る定着装置2を有する画像形成装置1の構成の概要を示す図である。図2は、定着器17の構成を示す図である。図3は、定着ベルト71の幅方向におけるベルト温度Hbを検出する位置を示す図である。
図1に示される画像形成装置1は、タンデム型のプリンタエンジン10を備える電子写真方式のカラープリンタである。画像形成装置1は、外部のホスト装置から入力される印刷ジョブに応じて、カラーまたはモノクロの画像を形成する。
画像形成装置1は、その動作を制御する制御回路100を有している。制御回路100は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、および特定の処理を行う回路を有している。
プリンタエンジン10は、4個のイメージングユニット3y,3m,3c,3k、プリントヘッド6、および中間転写ベルト12を有する。
イメージングユニット3y〜3kは、それぞれ筒状の感光体4、帯電器5、現像器7、およびクリーナ8などを有している。イメージングユニット3y〜3kの基本的な構成は同様である。以下においてイメージングユニット3y〜3kを区別せずに「イメージングユニット3」と記すことがある。
プリントヘッド6は、イメージングユニット3y〜3kのそれぞれに対してパターン露光(潜像形成)を行うためのレーザビーム6Bを射出する。プリントヘッド6において、感光体4の回転軸方向にレーザビーム6Bを偏向する主走査が行われる。この主走査と並行して、感光体4を定速回転させる副走査が行われる。
中間転写ベルト12は、トナー像の一次転写における被転写部材である。中間転写ベルト12は、一対のローラ間に巻回されて回転する。中間転写ベルト12の内側には、各イメージングユニット3の感光体4に転写電圧を印加するための4個の一次転写ローラ11が配置されている。
カラー印刷モードにおいて、イメージングユニット3y〜3kは、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、およびK(ブラック)の4色のトナー像を並行して形成する。4色のトナー像は、回転中の中間転写ベルト12に順次に一次転写される。最初にYのトナー像が転写され、それに重なるようMのトナー像、Cのトナー像、およびKのトナー像が順次に転写される。
モノクロ印刷モードにおいては、4個のイメージングユニット3y〜3kのうち、イメージングユニット3kによりKのトナー像が作像される。他のイメージングユニット3y〜3cはトナー像を作像しない。
一次転写されたトナー像は、二次転写ローラ16と対向するとき、下方の給紙カセット14から取り出されてタイミングローラ15を経て搬送されてきたシート(記録媒体)9に二次転写される。その後、シート9は、パッド方式の定着器17の内部を通って上部の排紙トレイ19へ送り出される。定着器17を通過するとき、加熱および加圧によってトナー像がシート9に定着する。
定着装置2は、このような定着器17、定着器17にその動作に必要な駆動力と電力とを供給する駆動部170、および制御回路100のうちの駆動部170を制御する部分などから構成される。
なお、画像形成装置1におけるシート9の搬送の形式は、搬送路の幅方向の中央にシート9の中央を一致させる、いわゆる「中央通紙」である。シート9として、種々のサイズのシートを使用することができる。最大サイズとして例えばA3サイズ(297mm×420mm)が想定され、最小サイズとして例えば官製はがきサイズ(100mm×148mm)が想定されている。
図2に示す通り、定着器17は、定着ベルト71、加熱ローラ72、定着ヒータ73、パッド74、および加圧ローラ75などを備えている。
定着ベルト71は、耐熱性樹脂を基材として構成されるエンドレスベルト状の回転体である。定着ベルト71は、加熱ローラ72とパッド74とに接しながらこれらを周回するように設けられている。
加熱ローラ72は、熱源として内蔵された定着ヒータ73により発熱し、これの周面と接する定着ベルト71を加熱する。定着ヒータ73は、例えば複数のハロゲンランプにより構成される。
パッド74は、定着ベルト71をその幅方向の全長にわたって内側から押さえる押え部材であり、定着ベルト71を介して加圧ローラ75と対向するようにステー76に固定されている。パッド74は、例えば剛性のベースに弾性体を重ねた本体とその表面を覆う摺動シートとから構成される。パッド74における定着ベルト71と接する面は、シート9の搬送方向における下流側の端部が上流側の端部よりも加圧ローラ75の側(図の右側)へ突き出る湾曲面とされている。これにより、シート9が定着ニップ79を抜け出るときに先端が定着ベルト71から剥がれやすくなり、定着ベルト71へのシート9の巻き付きが起こりにくくなる。
なお、本明細書において、定着ニップ79とは、定着のためにシート9を挟むように構成された構造体を意味する。定着のためにシート9を挟持している状態を意味するものではない。定着ニップ79によってシート9が挟まれているときもあれば、シート9が挟まれていないときもある。
加圧ローラ75は、円筒状の芯金75Aとその周面を覆う弾性体75Bとから構成される。弾性体75Bの材質は、例えばPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)である。回転軸方向の寸法は、定着ベルト71の幅よりも若干長い。直径は、例えば40〜50mm程度とされる。
加圧ローラ75は、シート9の厚さなどに応じてパッド74に対する押圧力を調整することができるように径方向に沿う数mm程度の移動が可能に支持されており、加圧調整機構178によってパッド74に対して位置決めされる。加圧調整機構178として、加圧ローラ75をその回転軸と平行な軸178Aを中心に回動させるカム機構を用いることができる。
加圧ローラ75は、定着モータ175により回転駆動される。定着モータ175の回転駆動力は、ギヤ群177により加圧ローラ75に伝達される。
定着器17の内部をシート9が通過する定着時において、加圧ローラ75は、シート9をパッド74に押し当てながら回転する。このとき、加圧ローラ75の弾性体75Bがパッド74に沿うように変形し、シート9を押圧する所定長さの定着ニップ79が形成される。加圧ローラ75の回転によりシート9が搬送され、シート9に引き摺られて定着ベルト71が回転する。加熱ローラ72は、定着ベルト71に連れて回転する。
定着ベルト71が回転するとき、定着ベルト71は、パッド74に対して摺動する。摺動の抵抗を低減するために、定着ベルト71の内周面に潤滑剤が塗布されている。定着器17は、潤滑剤の枯渇を遅らせるために定着ベルト71の内周面に潤滑剤を補給する潤滑剤貯留部77を有している。
定着器17は、定着ベルト71を目標定着温度に保つフィードバック方式の温調制御を行うために、定着ベルト71の温度(以下、これを「ベルト温度Hb」と記す)を検出する温度センサ78を備えている。温度センサ78は、例えば加熱ローラ72と接しているときのベルト温度Hbを検出するように配置されている。ただし、定着ベルト71の周方向におけるベルト温度Hbを検出する位置はこれに限るものではなく、加熱ローラ72と接していないときのベルト温度Hbを検出するように温度センサ78を配置してもよい。
定着ベルト71の幅方向におけるベルト温度Hbを検出する位置については、次のように定められている。
図3に示すように、定着ベルト71の幅W17は、想定される最大サイズのシート9の幅(搬送方向と直交する方向の寸法)W9maxよりも例えば両端が5mm程度ずつ張り出すように選定されている。したがって、定着ベルト71の外周面は、印刷に使用するシート9が最大サイズのシートである場合に当該シート9と接する領域701と、その両側の領域であってシート9のサイズにかかわらずシート9と接しない領域702a,702bとに区分することができる。
さらに、領域701は、シート9が最小サイズのシートである場合に当該シート9と接する領域703と、その両側の領域であって最小サイズのシート9とは接しない領域704a,704bとに区分することができる。領域704a,704bは、最小サイズよりも大きいサイズ(最大サイズを含む)のシート9のみと接する領域である。
定着ベルト71におけるシート9と接する領域のベルト温度Hbを均一化する上では、領域701のベルト温度Hbを検出するように温度センサ78を配置するのが好ましい。そして、例えば部品コストを低減するために温度センサ78の個数を1とする場合には、領域701のうち、領域704aまたは領域704bに温度センサ78を配置するのが好ましい。
もしも、領域701ではなく領域702a,702bのベルト温度Hbを検出するようにした場合には、領域702a,702bではシート9による熱吸収がないことから領域701よりもベルト温度Hbが高くなりやすい。このため、温調制御の精度を高めることが難しい。
また、もしも、領域703のベルト温度Hbを検出するようにした場合には、例えば最小サイズのシート9を使用するジョブが続いたときに、領域704a,704bが領域703より高温になっていても、そのことを検出することができない。そのため、領域703と領域704a,704bとの間に顕著な温度差がある状態で最小サイズ以外のシート9への印刷を行って定着ムラのある印刷物を出力してしまうことが起こり得る。
これらを踏まえて、画像形成装置1においては、領域704a,704bうちの例えば領域704aのベルト温度Hbを検出するように、温度センサ78が配置されている。図示の例では、領域704aにおける幅方向の中央よりも外側の端縁に近い位置に温度センサ78が配置されている。
さて、画像形成装置1は、定着ニップ79におけるスティックスリップによる異音の発生を抑える機能を有している。以下、この機能を中心に画像形成装置1の構成および動作を説明する。
図4は、定着装置2の構成を示す図である。定着装置2は、定着器17と駆動部170と制御回路100とから構成される。定着器17の構成は、上に述べた通りである。
駆動部170は、定着ヒータ73に電力を供給するヒータ電源173、上述の定着モータ175、定着モータ175を駆動するモータ駆動回路176、および上述の加圧調整機構178を有する。
制御回路100は、上位制御部101、温度測定部102、温度制御部103、加圧制御部104、回転制御部105などを有している。加えて、制御回路100は、異音の発生を抑える機能に深く関わる構成要素として、トルク値取得部106、判定部107、および異音防止制御部108を有している。これらの機能は、制御回路100のハードウェア構成により、または制御プログラムがCPUによって実行されることにより、またはこれらの組合わせにより実現される。
上位制御部101は、画像形成装置1の全体の制御を受け持つコントローラである。上位制御部101は、印刷ジョブの実行に際して、温度制御部103、加圧制御部104、および回転制御部105に、印刷ジョブに応じた条件で定着を行うための指令を与える。指令には、シート9の搬送速度および感光体4の周速度を規定するシステム速度(印刷時の線速度V)、印刷に使用するシート9のサイズ、同じくシート9の種類、および目標定着温度(定着時の温度制御の目標値)などの情報が含まれる。シート9の種類は、厚さ、坪量、および光沢性などにより分類されるものであり、ユーザにより入力され、または所定のセンサを用いて検知される。
システム速度は、シート9の種類およびその他の印刷条件に応じて上位制御部101により切り替えられる。例えばシート9として普通紙を用いてモノクロ印刷を行う場合に、システム速度は、例えば最大速度(全速Vfull)とされる。普通紙を用いてカラー印刷を行う場合に、システム速度は、例えば最大速度の90%の速度とされる。シート9として厚紙を用いる場合には、モノクロ印刷であってもカラー印刷であっても、システム速度は、例えば最大速度の50%の速度(半速)とされる。
目標定着温度は、シート9の種類に応じて切り替えられる。例えば、シート9として厚紙を用いる場合に、目標定着温度は、普通紙を用いる場合よりも高い温度に設定される。ただし、目標定着温度の設定にはシステム速度が関係し、システム速度の設定によっては、厚紙を用いる場合に普通紙を用いる場合よりも低い温度に目標定着温度が設定されることもある。
上位制御部101は、実行するべき全ての印刷ジョブの実行が終了すると、回転制御部105に回転の停止を指令する。省電力モードに移行するときには、温度制御部103に加熱の停止または保温する温度の降下を指令する。
また、上位制御部101は、画像形成装置1の管理情報として、例えば画像形成装置1の使用が開始されてからの印刷枚数または実行した印刷ジョブの個数を印刷ジョブを実行するごとに積算し、最新の積算値を記憶する。この積算値は、判定部107に定着器17の積算使用量Nとして通知される。
温度測定部102は、温度センサ78からの検出信号S78に基づいて、ベルト温度Hbを測定する。
温度制御部103は、定着ベルト71のうちのシート9と接する領域を目標定着温度まで昇温させて目標定着温度に保つように、ベルト温度Hbを監視しながらヒータ電源173の出力を制御する。
加圧制御部104は、印刷ジョブにおいて、シート9の坪量に応じた適度の圧力がシート9に加わるように加圧調整機構178を制御する。
回転制御部105は、システム速度に応じた回転速度で定着モータ175が回転するように、モータ駆動回路176を制御する。
また、回転制御部105は、上位制御部101から回転の停止が指令されると、ベルト温度Hbのオーバーシュートを防ぐために、加圧ローラ75を例えば最大60秒程度の時間にわたって低速回転させた後に停止させるようにモータ駆動回路176を制御する。低速回転時において、加圧ローラ75は、定着ベルト71に当接している。
低速回転時の回転速度としては、システム速度に換算して全速Vfullの例えば20〜30%程度の速度が好ましい。加圧ローラ75および定着ベルト71の寿命に関わる走行距離の増加を抑える上では、より遅い速度で回転させるのが好ましいが、遅くし過ぎると、オーバーシュートを防ぐことができない。
トルク値取得部106は、モータ駆動回路176から、定着モータ175の捲線(コイル)を流れるモータ電流の測定値である駆動電流値Iを、定着モータ175のトルクの大きさを示すトルク値Tとして取得する。
なお、駆動電流値Iをトルク値Tとするのに代えて、駆動電流値Iに定着モータ175に固有のモータ定数を乗じるトルク換算を行い、その結果をトルク値Tとすることができる。トルク換算に際して、必要に応じて、定着モータ175の温度および回転速度などに応じた補正を行ってもよい。
判定部107は、トルク値Tを含む複数の条件値に基づいて、定着ニップ79の状態が異音の発生する状態であるか否かを判定する。判定部107は、この判定を、シート9を加熱する定着時(印刷動作時)の速度よりも遅い速度で定着ベルト71を定速回転させる制御が行われているとき、すなわち上に述べたオーバーシュートを防ぐための低速回転時などに行う。
複数の条件値は、トルク値Tとしての駆動電流値I、およびベルト温度Hbである。または、駆動電流値Iおよび累積使用量Nである。または、駆動電流値I、ベルト温度Hb、および累積使用量Nである。
判定部107による判定の詳細を後に述べる。
異音防止制御部108は、異音が発生する状態であるとの判定結果DJが判定部107により通知された場合に、異音防止制御を行う。異音防止制御は、加圧ローラ75および定着ベルト71の回転を速める指令を回転制御部105に与えるか、または定着ベルト71に対する加圧ローラ75による押圧を弱める指令を加圧制御部104に与える制御である。
図5は、線速度Vと駆動電流値Iと異音の発生の有無との関係を示すグラフである。図6は、線速度Vの切替えに用いるテーブル81の例を示す図である。
図5において、横軸の線速度Vは、定着ニップ79における定着ベルト71および加圧ローラ75の周速度である。
白抜きの丸印(○)は、「低温状態」における異音が発生しない条件(線速度Vと駆動電流値Iとの組合せ)を表わし、黒塗りの丸印(●)は、同じく「低温状態」における異音が発生する条件を表わす。
白抜きの四角印(□)は、「高温状態」における異音が発生しない条件を表わし、黒塗りの四角印(■)は、同じく「高温状態」における異音が発生する条件を表わす。
白抜きの三角印(△)は、「中温状態」における異音が発生しない条件を表わし、黒塗りの三角印(▲)は、同じく「中温状態」における異音が発生する条件を表わす。
低温状態とは、定着ベルト71および加圧ローラ75が共に、印刷ジョブに応じて選択される目標定着温度の選択肢のうちの最も低い温度H1に昇温している状態である。高温状態とは、同じく目標定着温度の選択肢のうちの最も高い温度H3に昇温している状態であり、中温状態とは、温度H1と温度H3とのほぼ中間の温度H2に昇温している状態である。
また、図中の曲線L1、曲線L2、および曲線L3は、この順に低温状態、中温状態、および高温状態のそれぞれにおける線速度Vと駆動電流値Iとの関係を示す近似曲線である。
図5は、画像形成装置1を次のように動作させる実験の結果に基づいて作成されている。
2〜4枚程度のシート9の片面に画像を印刷するジョブを断続的に繰り返すインターバル動作を数時間にわたって画像形成装置1に行わせる。ジョブと次のジョブとの合間をジョブの所要時間よりも長くし、合間においてもジョブから引き続いて定着ベルト71を目標定着温度に保つように温調制御を行わせる。つまり、定着ベルト71と加圧ローラ75とが直接に当接する合間において、加圧ローラ75を積極的に昇温させる。また、合間においてもジョブの実行中と同じ速度で加圧ローラ75および定着ベルト71を回転させる。
インターバル動作の開始から数時間が経過すると、加圧ローラ75の弾性体75Bは、ほぼ目標定着温度まで昇温し、芯金75Aも目標定着温度に近い温度まで昇温する。したがって、目標定着温度を温度H1、温度H2、または温度H3に設定してインターバル動作を行わせるとすることにより、定着ニップ79の状態を、低温状態、中温状態、または高温状態とすることができる。目標定着温度を温度H1と温度H2との間の温度、または温度H2と温度H3との間の温度に設定すれば、その目標定着温度に加圧ローラ75が昇温した状態が得られる。
このようにして加圧ローラ75を目標定着温度まで昇温させた状態で、線速度Vを印刷時の速度(例えば全速Vfull)からそれよりも遅い速度(例えば全速Vfullの30%である標準低速回転速度V1)に切り替える。この遅い速度を保つように定着モータ175に対して定速回転制御を行っている状態で駆動電流値Iを測定するともに、加圧ローラ75の振動の大きさおよび周波数を測定する。
印刷時の速度よりも遅い範囲内で線速度Vを段階的に切り替え、切り替えるごとに同様の測定を行う。
そして、各線速度Vについて、振動の測定値に基づいて異音の発生の有無(異音あり/異音なし)を判定する。詳しくは、人間の可聴周波数(20〜20000Hz)でかつ可聴レベルの大きさの振動が発生している場合に「異音あり」と判定し、そのような振動が発生していない場合に「異音なし」と判定する。
このような測定および判定を低温状態、中温状態、および高温状態のそれぞれについて行った結果が、図5により示されている。
図5によると、異音は、線速度Vが速度V3以下である場合に発生しており、線速度Vが速度V4以上である場合には異音は発生していない。速度V3および速度V4は、全速Vfullの約43%および約52%の速度であり、標準低速回転速度V1(全速Vfullの30%)よりも速い。
異音が発生する場合と発生しない場合とに分かれる駆動電流値Iの境目(しきい値Ith)のあることが読み取れる。すなわち、異音が発生する場合は駆動電流値Iがしきい値Ith(図の例では約0.10mA)を超える場合に限られており、駆動電流値Iがしきい値Ith以下である場合には異音は発生していない。
また、曲線L1,L2,L3により示されるように、加圧ローラ75の温度が高い状態であるほど(つまり低温状態、中温状態、高温状態の順に)、駆動電流値Iが大きいという傾向がある。これは、熱膨張により加圧ローラ75の径が大きくなり、定着ベルト71に対する押圧力が大きくなるからであると考えられる。
特に、パッド74の摺動面を上述したように湾曲面とした構成では、加圧ローラ75が熱膨張によってパッド74の端部に食い込む形となって摺動抵抗が増大することから、昇温によって駆動電流値I(すなわちトルク値T)が増大しやすいと考えられる。
図5の結果から、低速回転時の異音対策として、必要に応じて線速度Vを標準低速回転速度V1からそれよりも速い範囲内の異音が発生しない速度に変更すればよいことがわかる。または、駆動電流値Iがしきい値Ith以下となるように、定着ベルト71に対する加圧ローラ75の押圧を弱めてもよい。または、これらの対策の両方を行ってもよい。
例えば、線速度Vを変更する場合、詳しくは次のように変更する。
ユーザによる画像形成装置1の通常の使用において、加圧ローラ75がベルト温度Hbまで昇温することはほとんどない。しかし、異音対策としては、加圧ローラ75がベルト温度Hbまで昇温しているものとして、線速度Vを変更する必要があるか否かを判定すればよい。ベルト温度Hbまで昇温した状態で異音が発生していなければ加圧ローラ75の実際の温度がベルト温度Hb未満であるときに異音は発生しないので、誤判定になることがない。
図5によると、線速度Vが標準低速回転速度V1であるとき、低温状態であれば、異音は発生しないが、中温状態であれば、異音が発生する。
したがって、温度センサ78を用いて測定したベルト温度Hbが低温状態の温度H1以下であれば、線速度Vを速める必要はなく標準低速回転速度V1のままでよい。
ベルト温度Hbが例えば中温状態の温度H2であったとすると、線速度Vを異音が発生しない速度V2以上に速める必要がある。図5における速度V2は、全速Vfullの約35%の速度である。線速度Vを例えば速度V2に速めると、その後の異音の発生を抑えることができる。
ベルト温度Hbが高温状態の温度H3であったとすると、線速度Vを速度V4以上に速める必要がある。線速度Vを例えば速度V4に速めると、その後の異音の発生を抑えることができる。
図5では温度が低、中、および高の3つの状態について異音の発生の有無を示したが、好ましくは、温度を4段階以上にきめ細かく切り替えて異音の発生の有無を調べる実験を行う。それによって標準低速回転速度V1での異音が発生する最も低い温度H1bをより厳密に特定し、図6に示すようにベルト温度Hbの温度範囲と異音が発生しない好ましい線速度Vとを対応づけるテーブル81を作成して制御回路100に記憶させておく。
判定部107は、駆動電流値Iがしきい値Ithを超え、かつベルト温度Hbがこの温度H1b以上である場合に異音が発生する状態であると判定する。異音防止制御部108は、このテーブル81からベルト温度Hbを含む温度範囲に対応づけられている好ましい線速度Vを読み出し、読み出した好ましい線速度Vへの切り替えを回転制御部105に指令する。
図7は、線速度Vと駆動電流値Iと異音の発生の有無との関係の経時変化の傾向を示す図である。図7(A)には、定着ベルト71の使用の初期(寿命の25%以下の段階)における関係が、図7(B)には、同じく末期(寿命の75%以上の段階)における関係が、それぞれ示されている。また、図8は、異音が発生する状態であるか否かの判定に用いるテーブル82の例を示す図である。
図7(A)と図7(B)とを見比べてわかるように、異音が発生する場合と発生しない場合とに分かれる駆動電流値Iのしきい値Ithが定着ベルト71の使用によって大きくなるという経時変化がある。これは、定着ベルト71および加圧ローラ75の周面の摩耗によりこれらの間の摺動抵抗が次第に大きくなるからであると、考えられる。
そこで、図8に示すように、積算使用量Nにより区分した経時変化の段階ごとのしきい値Ithを示すテーブル82を作成して制御回路100に記憶させておく。判定部107は、異音が発生する状態であるか否かを判定する際に、上位制御部101から取得した積算使用量Nに対応するしきい値Ithをテーブル81から読み出して駆動電流値Iと比較する。
図9は、定着装置2における異音の発生を抑えるための処理の流れの第一例を示す図である。
低速回転中において(#301でYES)、ベルト温度Hbおよびトルク値Tとしての駆動電流値Iを取得する(#302)。
異音が発生する状態であるか否かの判定として、例えば、まず、駆動電流値Iがしきい値Ithを超えているか否かをチェックする(#303)。駆動電流値Iがしきい値Ithを超えていない場合は(#303でNO)、異音が発生する状態ではないと判定して図9の処理を終える。
駆動電流値Iがしきい値Ithを超えている場合は(#303でYES)、次に、ベルト温度Hbが異音の発生する最も低い温度H1b以上であるか否かをチェックする(#304)。ベルト温度Hbが温度H1b以上ではない場合も(#304でNO)、異音が発生する状態ではないと判定して図9の処理を終える。
これに対して、ベルト温度Hbが温度H1b以上である場合は(#304でYES)、異音が発生する状態であると判定してステップ#305へ進む。
ステップ#305において、加圧ローラの回転について、ベルト温度Hbに応じた好ましい線速度Vをテーブル81から取得する。
そして、加圧ローラ75の線速度Vを標準低速回転速度V1から好ましい線速度Vに切り替える異音防止制御を行う(#306)。
図10は、定着装置2における異音の発生を抑えるための処理の流れの第二例を示す図である。
低速回転中において(#301でYES)、ベルト温度Hb、トルク値Tとしての駆動電流値I、および累積使用量Nを取得する(#302b)。続いて、累積使用量Nに応じた駆動電流値Iのしきい値Ithをテーブル82から取得する(#302B)。
その後は、図9の例と同様の処理(#303〜#306)を実行する。
図11は、定着装置2における異音の発生を抑えるための処理の流れの第三例を示す図である。
低速回転中において(#301でYES)、トルク値Tとしての駆動電流値I、および累積使用量Nを取得する(#302c)。続いて、累積使用量Nに応じた駆動電流値Iのしきい値Ithをテーブル82から取得する(#302c2)。
異音が発生する状態であるか否かの判定として、駆動電流値Iがしきい値Ithを超えているか否かをチェックする(#303)。駆動電流値Iがしきい値Ithを超えていない場合は(#303でNO)、異音が発生する状態ではないと判定して図11の処理を終える。
駆動電流値Iがしきい値Ithを超えている場合は(#303でYES)、異音が発生する状態であると判定してステップ#304cへ進む。
ステップ#304cにおいて、加圧ローラ75の線速度Vを標準低速回転速度V1から好ましい線速度Vに切り替える異音防止制御を行う。
図12は、定着装置2における異音の発生を抑えるための処理の流れの第四例を示す図である。
図11の例と同様に、低速回転中において(#301でYES)、トルク値Tとしての駆動電流値I、および累積使用量Nを取得し(#302c)、累積使用量Nに応じた駆動電流値Iのしきい値Ithをテーブル82から取得する(#302c2)。
異音が発生する状態であるか否かの判定として、駆動電流値Iがしきい値Ithを超えているか否かをチェックする(#303)。駆動電流値Iがしきい値Ithを超えていない場合は(#303でNO)、異音が発生する状態ではないと判定して図12の処理を終える。
駆動電流値Iがしきい値Ithを超えている場合は(#303でYES)、異音が発生する状態であると判定してステップ#304dへ進む。
ステップ#304dにおいて、異音防止制御として、定着ベルト71に対する加圧ローラ75による押圧を1レベル弱めるように加圧調整機構178を動作させる。そして、押圧が最も弱いレベルであるか否かチェックする(#305d)。
押圧が最も弱いレベルではない場合は(#305dでNO)、ステップ#303へ戻って再び駆動電流値Iがしきい値Ithを超えているか否かをチェックする。押圧を1レベル弱めても駆動電流値Iがしきい値Ithを超えている場合は(#303でYES)、押圧をさらに1レベル弱める(#304d)。
最も弱いレベルまで押圧を弱めても駆動電流値Iがしきい値Ithを超えている場合に(#303でYES、#304d、#305dでYES)、加圧ローラ75の回転を速める(#306d)。この場合には、例えばベルト温度Hbがたとえ最も高い温度H3であっても異音が発生しない速度V4に加圧ローラ75の線速度Vを切り替える。
以上の実施形態によると、定着ニップ79でのスティックスリップによる異音の発生を抑えることができる。線速度Vを速めて異音の発生を抑える場合に、異音が発生しない範囲内でより遅い線速度Vに切り替えるので、線速度Vを速めることによる走行距離の増大が少なくなり、定着器17の寿命の短縮が抑えられる。
上に述べた実施形態によると、例えば駆動電流値Iおよびベルト温度Hbといった複数の条件値に基づいて線速度Vを速める必要があるか否かを判定するので、単一の条件値のみに基づいて判定する場合よりも、線速度Vを速める場合が絞り込まれやすくなる。これにより、線速度Vを不用に速めて走行距離を増加させることが少なくなる。
上に述べた実施形態によると、定着ベルト71における最小サイズよりも大きいサイズのシート9のみと接する領域704a(または704b)のベルト温度Hbを測定するので、他の領域のベルト温度Hbを測定する場合よりも異音の発生の検知の精度を高めることができる。
上に述べた実施形態において、加圧ローラ75の線速度Vを切り替える場合に、システム速度の選択肢のうちの異音が発生しない範囲内で最も遅い線速度Vに切り替えるようにしてもよい。
画像形成装置1および定着装置2のそれぞれの全体または各部の構成、処理の内容、順序、またはタイミング、テーブル81,82の内容などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
1 画像形成装置
2 定着装置
9 シート
71 定着ベルト(第一の回転体)
73 定着ヒータ(熱源)
74 パッド
75 加圧ローラ(第二の回転体)
79 定着ニップ
106 トルク値取得部
107 判定部
108 異音防止制御部(制御部)
175 定着モータ(モータ)
704a 領域(部分)
Hb ベルト温度(条件値)
I 駆動電流値(条件値、モータ電流の測定値)
N 積算使用量(条件値)
T トルク値(条件値)

Claims (11)

  1. 印刷用のシートに接して当該シートを加熱する第一の回転体と、
    前記第一の回転体を押圧しながら回転する第二の回転体と、
    前記第一の回転体を回転させるモータと、
    前記モータのトルク値を含む複数の条件値に基づいて、異音が発生する状態であるか否かを判定する判定部と、
    前記異音が発生する状態であると判定された場合に、前記第一の回転体の回転を速めるかまたは前記第一の回転体に対する前記第二の回転体による押圧を弱める異音防止制御を行う制御部と、を有する、
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記モータを駆動するモータ電流の測定値を取得することによって前記トルク値を取得するトルク値取得部を有し、
    前記判定部は、前記トルク値取得部によって取得された前記トルク値を含む前記複数の条件値に基づいて、前記異音が発生する状態であるか否かを判定する、
    請求項1記載の定着装置。
  3. 複数の条件値は、前記トルク値および前記第一の回転体の温度である、
    請求項1または2記載の定着装置。
  4. 複数の条件値は、前記トルク値および前記第一の回転体の累積使用量である、
    請求項1または2記載の定着装置。
  5. 複数の条件値は、前記トルク値、前記第一の回転体の温度、および前記第一の回転体の累積使用量である、
    請求項1または2記載の定着装置。
  6. 前記温度は、前記第一の回転体のうちの、前記シートが想定された最大サイズのシートである場合に当該シートと接しかつ前記シートが想定された最小サイズのシートである場合に当該シートと接しない部分の温度である、
    請求項3または5記載の定着装置。
  7. 前記判定部は、前記シートを加熱する定着動作時の速度よりも遅い速度で前記第一の回転体が定速回転しているときに、そのときの前記複数の条件値に基づいて前記状態であるか否かを判定する、
    請求項1ないし6のいずれかに記載の定着装置。
  8. 前記シートを加熱するための熱源と、
    定着ニップを形成するためのパッドと、を有し、
    前記第一の回転体は、前記パッドを周回しながら前記熱源により加熱されるエンドレスベルトであり、
    前記第二の回転体は、前記第一の回転体を前記パッドに押し付けるローラである、
    請求項1から7のいずれかに記載の定着装置。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の定着装置を備え、当該定着装置を用いて前記シートに画像を定着させて出力する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  10. 印刷用のシートに接して当該シートを加熱する第一の回転体と、前記第一の回転体を押圧しながら回転する第二の回転体と、前記第一の回転体を回転させるモータと、を有する定着装置の制御方法であって、
    前記モータのトルク値を含む複数の条件値に基づいて、異音が発生する状態であるか否かを判定し、
    前記異音が発生する状態であると判定した場合に、前記第一の回転体の回転を速めるかまたは前記第一の回転体に対する前記第二の回転体による押圧を弱める異音防止制御を行う、
    ことを特徴とする定着装置の制御方法。
  11. 印刷用のシートに接して当該シートを加熱する第一の回転体と、前記第一の回転体を押圧しながら回転する第二の回転体と、前記第一の回転体を回転させるモータと、を有する定着装置を制御するコンピュータに用いられるコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記モータのトルク値を含む複数の条件値に基づいて、異音が発生する状態であるか否かを判定する判定処理を実行させ、
    前記判定処理により前記異音が発生する状態であると判定された場合に、前記第一の回転体の回転を速めるかまたは前記第一の回転体に対する前記第二の回転体による押圧を弱める異音防止処理を実行させる、
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
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