JP2022139282A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】異音が発生したか否かの判断と異音の発生源の特定とを、精度よく行なう。
【解決手段】制御部は、音出力部に対し、診断用画像形成処理の開始時に開始音を出力させるとともに、診断用画像形成処理の終了時に終了音を出力させる。制御部はまた、診断用スペクトログラムにおける開始音から終了音までの時間域のデータを、正常スペクトログラムにおける開始音から終了音までの時間域のデータの比較対象として特定することにより、診断用スペクトログラム及び正常スペクトログラムの時間軸方向の幅を揃えて異音が発生したか否かの判断を行ない、開始音から終了音までの時間域のデータを、開始タイミングから終了タイミングまでの時間域のデータの比較対象として特定することにより、診断用スペクトログラム及びタイミングチャートの時間軸方向の幅を揃えて異音の発生源の特定を行なう。
【選択図】図3A
【解決手段】制御部は、音出力部に対し、診断用画像形成処理の開始時に開始音を出力させるとともに、診断用画像形成処理の終了時に終了音を出力させる。制御部はまた、診断用スペクトログラムにおける開始音から終了音までの時間域のデータを、正常スペクトログラムにおける開始音から終了音までの時間域のデータの比較対象として特定することにより、診断用スペクトログラム及び正常スペクトログラムの時間軸方向の幅を揃えて異音が発生したか否かの判断を行ない、開始音から終了音までの時間域のデータを、開始タイミングから終了タイミングまでの時間域のデータの比較対象として特定することにより、診断用スペクトログラム及びタイミングチャートの時間軸方向の幅を揃えて異音の発生源の特定を行なう。
【選択図】図3A
Description
本発明は、電子機器に関し、特に、異音の発生を検出するための技術に関する。
動作体の動作音をマイクロフォンで集音し、当該動作音を示す動作音データを用いて異音が発生したか否かを判断する技術が知られている。
例えば、特許文献1は、画像形成装置で発生した異音を示す音声情報に基づき得られる周波数スペクトル波形データと録音位置情報とに基づいて、異音の原因を特定する技術を開示している。
特許文献2は、画像形成装置で発生した異音を示す音声情報に基づき得られる周波数スペクトル波形データと、比較対象の周波数スペクトル波形データとを表示部に並列表示させ、ユーザーの操作に基づいて、いずれかの周波数スペクトル波形データの表示位置を時間軸方向に変更する技術を開示している。
特許文献3は、診断対象から発せられる音の録音を開始するときに警告音を発し、録音された音声データから警告音を取り除いて、診断データとして使用する技術を開示している。
特許文献4は、通常の画像形成処理とは異なるタイミング及び異なる線速度で感光体を駆動させ、その際にマイクロフォンが検知する感光体近傍の音に基づいて異音発生を予測する技術を開示している。
特許文献5は、マイクロフォンを備える端末装置を画像形成装置の異音発生個所に近づけて録音を行なうことで取得された診断用データを用いて、異音の発生及び異音の原因を特定する技術を開示している。
特許文献6は、マイクロフォンに入力された音波の波形を示す動作音データと、タスクが失敗したときに生ずる音の波形パターンを示す異常音パターンに基づきタスク失敗時の音が発せられたと判定できるときに、タスクが失敗したと判定する技術を開示している。
特許文献7は、マイクロフォンに入力されたクリーニングブレードの動作音を示す集動作音データを解析し、集動作音データの解析結果と予め定められた音プロファイルデータとを比較することで、クリーニングブレードの異常の発生の有無を判定する技術を開示している。
特許文献1乃至特許文献7に開示されている技術では、マイクロフォンに入力された動作音を示す動作音データと、正常時の動作音を示す音データ等とを比較することによって、動作体に異音が発生したか否かの判断と、異音の発生源の特定とを行なっている。しかしながら、上記マイクロフォンに入力された動作音データに、複数の動作体のそれぞれの動作音の周波数を示す複数の波形が出現している場合、各波形について、上記正常時の動作音を示す音データにおいても出現している複数の波形のいずれを比較対象とすべきか、判断が困難である。すなわち、上記動作音データに、周波数の近い波形が複数出現していると、比較対象とする時間域の特定が困難であるため、データの比較が困難となり、上記動作体に異音が発生したか否かの判断及び異音の発生源の特定を正確に行なうことができないおそれがある。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、動作体に異音が発生したか否かの判断と異音の発生源の特定とを、精度よく行なうことを目的とする。
本発明の一局面に係る電子機器は、予め定められた時間間隔で順次動作することにより、予め定められた処理を実行する複数の動作体と、処理を実行するときの複数の動作体の動作音を集音して、動作音を示す動作音データを出力する集音部と、処理を予め定められた正常状態で実行するときの複数の動作体の動作音であって、処理の開始タイミングを示す開始音と処理の終了タイミングを示す終了音とを含む動作音を示す開始音と処理の終了タイミングを示す終了音とともに示す正常スペクトログラムと、処理を正常に実行するときの複数の動作体の動作タイミングを、開始タイミング及び終了タイミングとともに示すタイミングチャートと、を予め記憶する記憶部と、音を出力する音出力部と、表示部と、動作音データの周波数解析を行なってスペクトログラムを取得し、予め定められたタイミングにおけるスペクトログラムと正常スペクトログラムとの差分に基づいて異音が発生したか否かを判断し、異音が発生したと判断した場合に、スペクトログラムとタイミングチャートとを比較して異音の発生源である動作体を特定して、特定された異音の発生源を示す画面を表示部に表示させ、異音が発生していないと判断した場合に、画面を表示部に表示させない制御部と、を備える。制御部は、音出力部に対し、処理の開始時に開始音を出力させるとともに、処理の終了時に終了音を出力させ、スペクトログラムにおける開始音から終了音までの時間域のデータを、正常スペクトログラムにおける開始音から終了音までの時間域のデータの比較対象として特定することにより、スペクトログラム及び正常スペクトログラムの時間軸方向の幅を揃えて判断を行ない、開始音から終了音までの時間域のデータを、開始タイミングから終了タイミングまでの時間域のデータの比較対象として特定することにより、スペクトログラム及びタイミングチャートの時間軸方向の幅を揃えて特定を行なう。
本発明によれば、上記実施形態では、開始音及び終了音が診断用スペクトログラム及び正常スペクトログラムにおいて示されているので、比較対象とする時間域を容易に特定できる。これにより、比較対象となるデータの時間軸方向の幅を揃えて上記判断及び特定を行なうことができるので、動作音データに周波数の近い波形が複数出現している場合であっても、データの比較を正確に行なうことができる。したがって、異音が発生したか否かの判断と異音の発生源の特定とを、精度よく行なうことができる。
以下、本発明の一実施形態に係る電子機器としての画像形成装置について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構造を示す正面断面図である。図2は、画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
図1及び図2を参照して、画像形成装置1は、コピー機能、送信機能、プリンター機能、及びファクシミリ機能等の複数の機能を備えている複合機である。画像形成装置1の筐体には、画像形成装置1の様々な機能を実現するための複数の機器が収容されている。例えば、筐体には、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、及び給紙部14等が収容されている。
画像形成装置1は、制御ユニット100を含む。制御ユニット100は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を含む。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。
制御ユニット100は、ROM又はHDD18に記憶されている制御プログラムが上記プロセッサーによって実行されることにより、制御部10として機能する。制御部10は、画像形成装置1の全体制御を司る。より詳細には、制御部10は、画像形成装置1の各部の動作、及び、ネットワークを介して接続されているPC(Personal Computer)25等との通信を制御する。なお、制御部10は、上記制御プログラムに基づく動作によらず、ロジック回路により構成されていてもよい。
制御部10は、後述する診断プログラムにしたがって動作することによって、診断用画像形成処理を実行するときの複数の動作体の動作音を示す動作音データをCWT(Continuous Wavelet Transform)変換して診断用スペクトログラムを取得し、診断用スペクトログラムと正常スペクトログラムとの差分に基づいて異音が発生したか否かを判断し、異音が発生したと判断した場合に、診断用スペクトログラムとタイミングチャートとを比較して異音の発生源である動作体を特定して、特定された異音の発生源を示す画面を表示部15に表示させる異音診断処理を実行する。
ここで、診断用画像形成処理とは、予め定められた規格(例えば、A4サイズの普通紙)の記録紙Pの一頁に予め定められた画像を形成するための処理を示すものとする。上記した複数の動作体は、予め定められた時間間隔で順次動作することにより、当該診断用画像形成処理を実行する。
制御ユニット100は、原稿搬送部6、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、給紙部14、表示部15、操作部16、搬送部17、HDD18、画像処理部19、画像メモリー20、ファクシミリ通信部21、集音部22、音出力部23、及び通信部24等と電気的に接続されている。
画像読取部11は、原稿台に載置されている原稿を搬送する原稿搬送部6と、原稿搬送部6によって搬送されてくる原稿又はプラテンガラス7に載置されている原稿を光学的に読み取るスキャナーと、を含むADF(Auto Document Feeder)である。画像読取部11は、光照射部により原稿を照射し、その反射光をCCD(Charge-Coupled Device)センサーで受光することによって、原稿を読取って、原稿画像を示す画像データを生成する。
画像形成部12は、ブラック用の画像形成ユニット120B、イエロー用の画像形成ユニット120Y、シアン用の画像形成ユニット120C、及びマゼンタ用の画像形成ユニット120Mと、中間転写ベルト122と、二次転写ローラー124と、を含む。以下、画像形成ユニット120B,120Y,120C,120Mを総称する場合、単に、「画像形成ユニット120」と記す。画像形成ユニット120は、上記した複数の動作体として、現像装置、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、一次転写ローラー123B,123Y,123C,123M、及び二次転写ローラー124等を備える。
画像形成ユニット120B,120Y,120C,120Mはそれぞれ、画像読取部11によって生成された画像データ等に基づいて、各色の現像装置から供給されるトナーを用いて各色のトナー像を形成し、形成された各色のトナー像を一次転写ローラー123B,123Y,123C,123Mにより中間転写ベルト122の表面に重ね合わせるように転写する。二次転写ローラー124は、中間転写ベルト122の表面に形成されたカラーのトナー像を、搬送部17によって搬送路Tに沿って搬送されてくる記録紙Pに転写する。
定着部13は、上記した複数の動作体として、定着ローラー及び加圧ローラーを備える。定着部13は、画像形成部12によってトナー像が形成された記録紙Pを加熱及び加圧することによってトナー像を記録紙Pに定着させる。定着部13によってトナー像が定着された記録紙Pは、排出トレイ8に排出される。
給紙部14は、手差しトレイ、及び複数の給紙カセットを備える。給紙部14は、複数の給紙カセットのいずれかに収容されている記録紙P、又は手差しトレイに載置されている記録紙を、上記した複数の動作体としてのピックアップローラーによって一枚ずつ引出して、搬送路Tに給紙する。
表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機EL(Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイ等によって構成されている表示機器である。表示部15は、制御部10の制御にしたがって、画像形成装置1によって実行可能な各機能についての各種の画面を表示領域に表示する。
操作部16は、各処理の実行開始を指示するためのスタートキー16A等の複数のハードキーを含む。操作部16はまた、表示部15に重ねて配置されているタッチパネル16Bを含む。ユーザーは、操作部16を介して、画像形成装置1によって実行可能な各機能についての指示等の各種の情報を入力する。
搬送部17は、上記した複数の動作体として、搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等と、搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等に接続されている搬送モーターとを備える。制御部10は、搬送モーターを駆動させて搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等を回転させることによって、画像形成部12及び排出トレイ8に向けて、給紙部14によって給紙された記録紙Pを搬送路Tに沿って搬送させる。
HDD18は、画像読取部11によって生成された画像データ等の各種データを記憶するための大容量の記憶装置である。HDD18は、画像形成装置1の一般的な動作を実現するための各種制御プログラムを記憶する。HDD18は、各種制御プログラムの1つとして、本発明の一実施形態に係る異音診断処理を実行するための診断プログラムを記憶している。
HDD18は、診断用画像形成処理を、予め定められた正常状態で実行するときの上記した複数の動作体の動作音であって、診断用画像形成処理の開始タイミングを示す開始音と診断用画像形成処理の終了タイミングを示す終了音とを含む動作音を示す正常スペクトログラムを予め記憶している。予め定められた正常状態とは、複数の動作体の全てに故障等の異常が発生していない状態を示す。正常スペクトログラムは、工場出荷時又は画像形成装置1の設置直後における診断用画像形成処理の動作音を示すものであることが好ましい。なお、HDD18は、特許請求の範囲における記憶部の一例である。
HDD18はまた、診断用画像形成処理を正常に実行するときの上記した複数の動作体の動作タイミングを、開始タイミング及び終了タイミングとともに示すタイミングチャートを予め記憶する。例えば、図5に示すタイミングチャート51は、動作タイミングA乃至Lと、開始タイミングT1及び終了タイミングT2とを示す。ここでは、動作タイミングA,Bは、サーミスターの動作開始タイミングを示し、動作タイミングC,I,Jは、ポリゴンモーターの動作開始タイミングを示し、動作タイミングG,Hは、一次転写ローラー123B,123Y,123C,123Mに対する転写電圧の印可タイミングを示すものとする。
HDD18はさらに、診断用画像形成処理の開始タイミングを示す予め定められた開始音を示す開始音データと、診断用画像形成処理の終了タイミングを示す予め定められた終了音を示す終了音データと、を予め記憶している。
画像処理部19は、画像読取部11によって生成された画像データに対して、必要に応じて画像処理を実行する。画像メモリー20は、画像読取部11によって生成された画像データを一時的に記憶する領域を含む。ファクシミリ通信部21は、公衆回線への接続を行ない、公衆回線を介して画像データの送受信を行なう。
集音部22は、画像形成装置1の筐体の内部であって、画像形成部12の近傍に設けられている。集音部22は、動作音が入力されるマイクロフォンと、マイクロフォンに入力された動作音に基づくアナログ信号をデジタル信号に変換するためのA/D変換回路と、を含む。集音部22は、診断用画像形成処理を実行するときの上記した複数の動作体の動作音を集音して、当該動作音を示す動作音データを出力する。
音出力部23は、音データが示すデジタル信号をアナログ信号に変換するためのD/A変換回路と、変換されたアナログ信号に基づいて音を出力するスピーカー、及びアンプ等を含んでいる。
通信部24は、LAN(Local Area Network)ボード等の通信モジュールを含む。画像形成装置1は、通信部24を介して、ネットワークを介して接続されているPC25等とデータ通信を行なう。
画像形成装置1の各部には電源が接続されており、当該電源から電力が供給されることによって、画像形成装置1の各部が動作する。
[画像形成装置1の動作]
図3A及び図3Bは、異音診断処理を示すフローチャートである。図4は、第1特定処理の一例を示す図である。図5は、第2特定処理の一例を示す図である。図6は、第1画面の一例を示す図である。以下、図3A乃至図6等を参照して、異音診断処理の実行時における画像形成装置1の動作について説明する。
図3A及び図3Bは、異音診断処理を示すフローチャートである。図4は、第1特定処理の一例を示す図である。図5は、第2特定処理の一例を示す図である。図6は、第1画面の一例を示す図である。以下、図3A乃至図6等を参照して、異音診断処理の実行時における画像形成装置1の動作について説明する。
制御部10は、一般的な時計機能を用いて現在時刻を監視し、現在時刻が予め定められた時刻になると、図3A及び図3Bに示す異音診断処理の実行を開始する。この場合、制御部10は、午後12時を、予め定められた時刻として設定しているものとする。異音診断処理の実行を開始すると、制御部10は、集音部22に集音を開始させる(ステップS10)。ステップS10の処理後、制御部10は、HDD18に記憶されている開始音データが示す開始音を、音出力部23に出力させる(ステップS11)。
ステップS11の処理後、制御部10は、画像形成部12等に診断用画像形成処理を開始させる(ステップS12)。ステップS12の処理後、制御部10は、診断用画像形成処理が終了するまで、診断用画像形成処理が終了していないと判定する(ステップS13にてNO)。診断用画像形成処理が終了すると(ステップS13にてYES)、制御部10は、HDD18に記憶されている終了音データが示す終了音を、音出力部23に出力させる(ステップS14)。
ステップS14の処理後、制御部10は、集音部22に、集音を終了させる(ステップS15)。ステップS15の処理後、制御部10は、集音部22から出力される動作音データをCWT変換して診断用スペクトログラムを取得する(ステップS16)。この場合、制御部10は、図4に示すように、横軸が時間(秒)を示し、縦軸が周波数(Hz)を示す診断用スペクトログラム41を取得したものとする。
ステップS16の処理後、制御部10は、図4に示すように、診断用スペクトログラム41における開始音S1から終了音E1までの時間域のデータを、HDD18に記憶されている正常スペクトログラム42における開始音S2から終了音E2までの時間域のデータの比較対象として特定する第1特定処理を行なう(ステップS17)。第1特定処理によって、診断用スペクトログラム41及び正常スペクトログラム42における比較対象となるデータの時間軸方向の幅が揃う。
ステップS17の処理後、制御部10は、診断用スペクトログラム41における開始音S1から終了音E1までの時間域のデータから正常スペクトログラム42における開始音S2から終了音E2までの時間域のデータを差引くことで、予め定められたタイミングにおける診断用スペクトログラム41と正常スペクトログラム42との波形の高さ(周波数)の差分を算出するとともに、当該差分の絶対値を算出する(ステップS18)。予め定められたタイミングとしては、特に限定されないが、この場合、制御部10は、全てのタイミングにおける診断用スペクトログラム41と正常スペクトログラム42との差分の絶対値を算出するものとする。
ステップS18の処理後、制御部10は、算出された差分の絶対値のうちの少なくとも1つが予め定められた値以上であるか否かを判定することで、異音が発生したか否かを判断する(ステップS19)。予め定められた値としては、特に限定されないが、この場合、制御部10は、予め定められた値として3kHzを設定しているものとする。
(1)異音が発生している場合
この場合、診断用スペクトログラム41において波形Aが出現しているタイミングで、差分の絶対値が3kHz以上となるものとする。したがって、制御部10は、異音が発生したと判定し(ステップS19にてYES)、図5に示すように、診断用スペクトログラム41における開始音S1から終了音E1までの時間域のデータを、HDD18に記憶されているタイミングチャート51における開始タイミングT1から終了タイミングT2までの時間域のデータの比較対象として特定する第2特定処理を行なう(ステップS20)。第2特定処理によって、診断用スペクトログラム41及びタイミングチャート51における比較対象となるデータの時間軸方向の幅が揃う。
この場合、診断用スペクトログラム41において波形Aが出現しているタイミングで、差分の絶対値が3kHz以上となるものとする。したがって、制御部10は、異音が発生したと判定し(ステップS19にてYES)、図5に示すように、診断用スペクトログラム41における開始音S1から終了音E1までの時間域のデータを、HDD18に記憶されているタイミングチャート51における開始タイミングT1から終了タイミングT2までの時間域のデータの比較対象として特定する第2特定処理を行なう(ステップS20)。第2特定処理によって、診断用スペクトログラム41及びタイミングチャート51における比較対象となるデータの時間軸方向の幅が揃う。
ステップS20の処理後、制御部10は、診断用スペクトログラム41における開始音S1から終了音E1までの時間域のデータとタイミングチャート51における開始タイミングT1から終了タイミングT2までの時間域のデータとを比較して、異音の発生源である動作体を特定する(ステップS21)。この場合、制御部10は、タイミングチャート51が示す動作タイミングA乃至Lのうち、診断用スペクトログラム41にて波形Aが出現しているタイミングと一致している動作タイミングG,Hを特定する。制御部10は、特定された動作タイミングG,H、すなわち、転写電圧の印可タイミングに対応する動作体である一次転写ローラー123B,123Y,123C,123Mを、異音の発生源として特定する。
ステップS21の処理後、制御部10は、図6に示すように、特定された異音の発生源を示すメッセージ61を示す第1画面60を、表示部15に表示させる(ステップS22)。このとき、制御部10は、表示部15に対し、開始タイミング及び終了タイミングの位置と、開始音及び終了音の位置とをそれぞれ一致させた状態で並べられたタイミングチャート51、正常スペクトログラム42、及び診断用スペクトログラム41を、第1画面60に表示させる。
ステップS22の処理後、制御部10は、診断用スペクトログラムを、取得日時を示す情報に対応付けて、HDD18に記憶させる(ステップS23)。ステップS23の処理後、制御部10は、異音診断処理を終了する。
(2)異音が発生していない場合
一方、算出された差分の絶対値の全てが予め定められた値としての3kHz未満である場合、制御部10は、異音が発生していないと判定し(ステップS19にてNO)、第1画面60を表示部15に表示させることなく、ステップS23の処理を実行する。ステップS23の処理後、制御部10は、異音診断処理を終了する。
一方、算出された差分の絶対値の全てが予め定められた値としての3kHz未満である場合、制御部10は、異音が発生していないと判定し(ステップS19にてNO)、第1画面60を表示部15に表示させることなく、ステップS23の処理を実行する。ステップS23の処理後、制御部10は、異音診断処理を終了する。
ところで、開始音及び終了音が診断用スペクトログラム及び正常スペクトログラムに示されていない場合、診断用スペクトログラムに出現している複数の波形のそれぞれについて、正常スペクトログラムに出現している複数の波形のいずれを比較対象とすべきか、判断が困難である。すなわち、上記動作音データに、周波数の近い波形が複数出現していると、比較対象とする時間域の特定が困難であるため、データの比較が困難となり、上記動作体に異音が発生したか否かの判断及び異音の発生源の特定を正確に行なうことができないおそれがある。
これに対し、上記実施形態によれば、制御部10は、音出力部23に対し、診断用画像形成処理の開始時に開始音を出力させるとともに、診断用画像形成処理の終了時に終了音を出力させる。制御部10は、診断用スペクトログラム41における開始音S1から終了音E1までの時間域のデータを、正常スペクトログラム42における開始音S2から終了音E2までの時間域のデータの比較対象として特定することにより、診断用スペクトログラム41及び正常スペクトログラム42の時間軸方向の幅を揃えて異音が発生したか否かの判断を行なう。制御部10は、開始音S1から終了音までの時間域のデータを、開始タイミングT1から終了タイミングT2までの時間域のデータの比較対象として特定することにより、診断用スペクトログラム41及びタイミングチャート51の時間軸方向の幅を揃えて異音の発生源の特定を行なう。
このように、上記実施形態では、開始音及び終了音が診断用スペクトログラム41及び正常スペクトログラム42において示されているので、比較対象とする時間域を容易に特定できる。これにより、比較対象となるデータの時間軸方向の幅を揃えて上記判断及び特定を行なうことができるので、動作音データに周波数の近い波形が複数出現している場合であっても、データの比較を正確に行なうことができる。したがって、異音が発生したか否かの判断と異音の発生源の特定とを、精度よく行なうことができる。
また上記実施形態によれば、制御部10は、異音が発生したと判断した場合に、表示部15に対し、開始タイミングT1及び終了タイミングT2の位置と、開始音S1,S2及び終了音E1,E2の位置とをそれぞれ一致させた状態で並べられたタイミングチャート51、正常スペクトログラム42、及び診断用スペクトログラム41を、第1画面60に表示させる。
このように、時間軸方向の幅が揃った状態で、タイミングチャート51、正常スペクトログラム42、及び診断用スペクトログラム41が表示されるので、例えば画像形成装置1のメンテナンススタッフは、第1画面60を確認することによって、異音が発生したか否かの判断と異音の発生源の特定とを容易に行なうことができる。
また上記実施形態によれば、制御部10は、全てのタイミングにおける診断用スペクトログラム41と正常スペクトログラム42との差分の絶対値のうちの少なくとも1つが予め定められた値以上である場合に、異音が発生したと判断し、上記差分の絶対値の全てが予め定められた値未満である場合に、異音が発生していないと判断する。これによって、制御部10は、異音の発生をより一層確実に検出できる。
また上記実施形態によれば、制御部10は、動作音データをCWT変換して診断用スペクトログラムを取得する。これによって、データの比較が容易になるため、異音が発生したか否かの判断と異音の発生源の特定とを、より一層精度よく行なうことができる。
また上記実施形態によれば、制御部10は、異音が発生したか否かを判断すると、診断用スペクトログラムを、取得日時を示す情報に対応付けて、HDD18に記憶させる。これによって、開始音及び終了音が記録された診断用スペクトログラムがHDD18に蓄積されるので、異常の兆候を過去に遡って追跡できるようになる。なお、制御部10は、診断用スペクトログラムを、取得日のみを示す情報に対応付けてHDD18に記憶させてもよい。
また上記実施形態によれば、画像形成装置1は、診断用画像形成処理を実行する複数の動作体を含む画像形成部12等を備える。これによって、制御部10は、画像形成部12等に発生した異常を精度よく検出できる。
(第1変形例)
上記実施形態では、制御部10は、異音が発生したと判断した場合に、表示部15に対し、タイミングチャート51、正常スペクトログラム42、及び診断用スペクトログラム41を示す第1画面60を表示させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。図7は、第2画面の一例を示す図である。
上記実施形態では、制御部10は、異音が発生したと判断した場合に、表示部15に対し、タイミングチャート51、正常スペクトログラム42、及び診断用スペクトログラム41を示す第1画面60を表示させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。図7は、第2画面の一例を示す図である。
例えば、制御部10は、図7に示すように、表示部15に対し、開始タイミングT1及び終了タイミングT2の位置と、開始音S1及び終了音E1の位置とをそれぞれ一致させた状態で並べられたタイミングチャート51及び診断用スペクトログラム41を示す第2画面70を表示させてもよい。
第1変形例によれば、例えば画像形成装置1のメンテナンススタッフは、第2画面70を確認することによって、異音の発生源を容易に特定できる。
(第2変形例)
上記実施形態では、制御部10は、異音、すなわち異常が発生したか否かの判断のみを行なったが、本発明はそのような実施形態に限定されない。制御部10はさらに、画像形成部12等に異常の兆候があるか否かを判断してもよい。例えば、制御部10は、上記した差分の絶対値が、予め定められた値未満であるものの、予め定められた値よりも低く設定された他の値(例えば、2kHz)以上である場合に、画像形成部12等に異常の兆候があると判断し、異常の兆候を示す画面を表示部15に表示させる。
上記実施形態では、制御部10は、異音、すなわち異常が発生したか否かの判断のみを行なったが、本発明はそのような実施形態に限定されない。制御部10はさらに、画像形成部12等に異常の兆候があるか否かを判断してもよい。例えば、制御部10は、上記した差分の絶対値が、予め定められた値未満であるものの、予め定められた値よりも低く設定された他の値(例えば、2kHz)以上である場合に、画像形成部12等に異常の兆候があると判断し、異常の兆候を示す画面を表示部15に表示させる。
第2変形例によれば、異常の発生を示す第1画面60が表示部15に表示されない場合であっても、異常の兆候を示す画面が表示部15に表示されるので、ユーザーは、画像形成部12等に異常が発生していないものの、異常の兆候があることを容易に知ることができる。
(第3変形例)
上記実施形態では、制御部10は、午後12時を、予め定められた時刻として設定したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。制御部10は、予め定められた時刻を、静音状態になる時間帯として予め定められた時間帯において設定する。静音状態になる時間帯とは、画像形成装置1が実行可能な処理のうちのいずれも実行しない時間帯であって、かつ、騒音が発生する可能性の低い時間帯を示す。
上記実施形態では、制御部10は、午後12時を、予め定められた時刻として設定したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。制御部10は、予め定められた時刻を、静音状態になる時間帯として予め定められた時間帯において設定する。静音状態になる時間帯とは、画像形成装置1が実行可能な処理のうちのいずれも実行しない時間帯であって、かつ、騒音が発生する可能性の低い時間帯を示す。
具体的には、制御部10は、予め定められた時刻を、例えば夜間(例えば午後6時から午前6時までの間)において設定することが好ましく、特には、夜遅く(例えば午後9時から午後12時までの間)又は明け方(例えば午前3時から午前6時までの間)に設定することが好ましい。
これによって、ユーザーによる画像形成装置1の使用を妨げることなく、異音診断処理を実行できる。また、集音部22によってユーザーの会話等が集音されることを防ぐことができるので、ユーザーのプライバシーを侵すおそれなく、異音診断処理を実行できる。
(その他の変形例)
上記実施形態では、制御部10は、動作音データをCWT変換して診断用スペクトログラム41を取得したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。制御部10は、動作音データを時間軸方向に周波数解析するための他の解析方法を用いて診断用スペクトログラム41を取得してもよい。
上記実施形態では、制御部10は、動作音データをCWT変換して診断用スペクトログラム41を取得したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。制御部10は、動作音データを時間軸方向に周波数解析するための他の解析方法を用いて診断用スペクトログラム41を取得してもよい。
また上記実施形態では、制御部10は、現在時刻が予め定められた時刻になったときに、異音診断処理の実行を開始したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、操作部16を介して、ユーザー又はメンテナンススタッフ等による実行指示を受付けたときに、異音診断処理の実行を開始してもよい。
また上記実施形態では、集音部22は、画像形成部12の近傍に設けられたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。集音部22は、上記した複数の動作体の動作音を集音可能な位置に設けられていればよく、例えば、給紙部14の近傍に設けられてもよいし、定着部13の近傍に設けられてもよい。
また上記実施形態では、制御部10は、診断用スペクトログラム41及び正常スペクトログラム42についての同じタイミングにおける周波数の差分に基づいて異音が発生したか否かの判断を行なったが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、音の強さに応じて波形の色が異なるようにスペクトログラムが生成されている場合、制御部10は、同じタイミングにおける波形の色の差に基づいて異音が発生したか否かの判断を行なってもよい。
また上記実施形態では、制御部10は、診断用スペクトログラム41及び正常スペクトログラム42についての差分の絶対値が予め定められた値以上であるか否かを判定することにより異音が発生したか否かを判断したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、診断用スペクトログラム41及び正常スペクトログラム42についての差分のうち、正の値を示す差分が予め定められた値以上であるか否かを判定することにより、異音が発生したか否かを判断してもよい。
また上記実施形態では、制御部10は、全てのタイミングにおける診断用スペクトログラム41と正常スペクトログラム42との差分の絶対値を算出したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、予め定められたタイミングとして、診断用画像形成処理が開始されてから例えば15秒経過した時点での差分の絶対値を算出してもよい。
また上記実施形態及び第1変形例では、制御部10は、異音が発生したと判断した場合に、第1画面60又は第2画面70を表示部15に表示させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10はさらに、操作部16を介して、例えばメンテナンススタッフにより、取得日時を指定する指示を受付けたときに、指摘された取得日時に対応する診断用スペクトログラム41をHDD18から読出し、読出された診断用スペクトログラム41等を示す第1画面60又は第2画面70を表示部15に表示させてもよい。これによって、メンテナンススタッフは、過去の異音の状況を容易に確認できる。
また上記実施形態では、制御部10は、予め定められた処理として、診断用画像形成処理を画像形成部12等に実行させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、予め定められた処理として、予め定められた原稿画像を読取るための診断用画像読取処理を、当該診断用画像読取処理を実行する複数の動作体をそれぞれ含む原稿搬送部6及び画像読取部11等に実行させてもよい。これによって、制御部10は、原稿搬送部6及び画像読取部11等に発生した異常を精度よく検出できる。
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、電子機器として、カラー複合機である画像形成装置1を用いているが、これは一例に過ぎず、モノクロ複合機、コピー機、又はファクシミリ装置等の他の画像形成装置が用いられてもよい。
また上記実施形態では、画像形成部12等は、記録紙Pに画像を形成したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。画像形成部12等は、記録紙に限らず、他の記録媒体に画像を形成してもよい。他の記録媒体としては、例えば、OHP(Overhead Projector)シートを例示できる。
また、図1乃至図7を用いて示した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
1 画像形成装置
10 制御部
12 画像形成部
15 表示部
18 HDD
22 集音部
23 音出力部
10 制御部
12 画像形成部
15 表示部
18 HDD
22 集音部
23 音出力部
Claims (7)
- 予め定められた時間間隔で順次動作することにより、予め定められた処理を実行する複数の動作体と、
前記処理を実行するときの前記複数の動作体の動作音を集音して、前記動作音を示す動作音データを出力する集音部と、
前記処理を予め定められた正常状態で実行するときの前記複数の動作体の動作音であって、前記処理の開始タイミングを示す開始音と前記処理の終了タイミングを示す終了音とを含む動作音を示す正常スペクトログラムと、前記処理を正常に実行するときの前記複数の動作体の動作タイミングを、前記開始タイミング及び前記終了タイミングとともに示すタイミングチャートと、を予め記憶する記憶部と、
音を出力する音出力部と、
表示部と、
前記動作音データの周波数解析を行なってスペクトログラムを取得し、予め定められたタイミングにおける前記スペクトログラムと前記正常スペクトログラムとの差分に基づいて異音が発生したか否かを判断し、前記異音が発生したと判断した場合に、前記スペクトログラムと前記タイミングチャートとを比較して異音の発生源である動作体を特定して、特定された前記異音の発生源を示す画面を前記表示部に表示させ、前記異音が発生していないと判断した場合に、前記画面を前記表示部に表示させない制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記音出力部に対し、前記処理の開始時に前記開始音を出力させるとともに、前記処理の終了時に前記終了音を出力させ、
前記スペクトログラムにおける前記開始音から前記終了音までの時間域のデータを、前記正常スペクトログラムにおける前記開始音から前記終了音までの時間域のデータの比較対象として特定することにより、前記スペクトログラム及び前記正常スペクトログラムの時間軸方向の幅を揃えて前記判断を行ない、
前記開始音から前記終了音までの時間域のデータを、前記開始タイミングから前記終了タイミングまでの時間域のデータの比較対象として特定することにより、前記スペクトログラム及び前記タイミングチャートの時間軸方向の幅を揃えて前記特定を行なう、電子機器。 - 前記制御部は、前記異音が発生したと判断した場合に、前記表示部に対し、前記開始タイミング及び前記終了タイミングの位置と、前記開始音及び前記終了音の位置とをそれぞれ一致させた状態で並べられた前記タイミングチャート、前記正常スペクトログラム、及び前記スペクトログラムを、前記画面に表示させる、請求項1に記載の電子機器。
- 前記制御部は、前記異音が発生したと判断した場合に、前記表示部に対し、前記開始タイミング及び前記終了タイミングの位置と、前記開始音及び前記終了音の位置とをそれぞれ一致させた状態で並べられた前記タイミングチャート及び前記スペクトログラムを、前記画面に表示させる、請求項1に記載の電子機器。
- 前記制御部は、
前記予め定められたタイミングにおける前記差分の絶対値が予め定められた値以上である場合に、前記異音が発生したと判断し、
前記差分の絶対値が前記予め定められた値未満である場合に、前記異音が発生していないと判断する、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電子機器。 - 前記制御部は、前記動作音データをCWT(Continuous Wavelet Transform)変換して前記スペクトログラムを取得する、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電子機器。
- 前記制御部は、前記異音が発生したか否かを判断すると、前記スペクトログラムを、取得した日付を示す情報に対応付けて、前記記憶部に記憶させる、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子機器。
- 前記予め定められた処理として、予め定められた画像を記録媒体に形成する画像形成処理を実行する複数の動作体を含む画像形成部を備える、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電子機器。
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