JP2014144856A - 用紙搬送装置、画像形成装置、異常検出方法 - Google Patents

用紙搬送装置、画像形成装置、異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】用紙の搬送音に基づいて用紙の搬送異常を高い精度で検出することができる用紙搬送装置、画像形成装置、及び異常検出方法を提供すること。
【解決手段】用紙が搬送される搬送経路における用紙の搬送音を検出する搬送音検出手段と、前記搬送経路の予め設定された位置における用紙の有無を検出する用紙検出手段と、前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無の判断指標となる基準音声データが記憶される基準記憶手段とを備え、前記基準記憶手段に記憶された前記基準音声データと前記搬送音検出手段により検出される前記搬送音とに応じて前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無を検出し(ステップS3)、前記用紙検出手段による検出結果に応じて前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無を検出し(ステップS4)、その検出結果に応じて前記基準音声データの内容を更新する(ステップS8)。
【選択図】図3

Description

本発明は、用紙を搬送する用紙搬送装置、及びこれを備える画像形成装置に関する。
プリンター、ファクシミリー装置、コピー機、及び複合機などの画像形成装置には、用紙を搬送する用紙搬送装置が搭載される。用紙搬送装置は、例えば用紙を挟持する複数の搬送ローラー対を回転させることにより用紙を搬送する。具体的に、画像形成装置において、用紙搬送装置は、給紙カセット又は手差しトレイなどに積載された用紙を、画像形成部を経て排紙トレイに搬送するために使用される。用紙搬送装置では、用紙を搬送する搬送経路で用紙が詰まるなどの搬送異常が生じることがある。このような搬送異常は、例えば搬送経路上に設けられた用紙検出部による用紙の通過タイミングに応じて検出することが可能である。一方、用紙が定着ローラーから分離する際の音を集音し、その音に基づいて定着ローラーに用紙が巻き付くことに起因するジャムの発生を防止するための技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2006−317822公報
ところで、用紙を搬送する際に生じる搬送音は、用紙搬送装置の使用環境又は経年劣化などの様々な要因によって変化する。そのため、例えば現在生じている搬送音と予め搬送異常を検出するために設定された基準音声データとに基づいて搬送異常を検出するだけでは高い検出精度が得られない。
本発明の目的は、用紙の搬送音に基づいて用紙の搬送異常を高い精度で検出することができる用紙搬送装置、画像形成装置、及び異常検出方法を提供することにある。
本発明に係る用紙搬送装置は、搬送経路、搬送音検出手段、用紙検出手段、基準記憶手段、第1の異常検出手段、第2の異常検出手段、及びデータ更新手段を備える。前記用紙搬送装置では、前記搬送経路により用紙が搬送される。前記搬送音検出手段は、前記搬送経路における用紙の搬送音を検出する。前記用紙検出手段は、前記搬送経路の予め設定された位置における用紙の有無を検出する。前記基準記憶手段には、前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無の判断指標となる基準音声データが記憶される。前記第1の異常検出手段は、前記基準記憶手段に記憶された前記基準音声データと前記搬送音検出手段により検出される前記搬送音とに応じて前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無を検出する。前記第2の異常検出手段は、前記用紙検出手段による検出結果に応じて前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無を検出する。前記データ更新手段は、前記第1の異常検出手段及び前記第2の異常検出手段の検出結果に応じて前記基準音声データの内容を更新する。
本発明に係る画像形成装置は、前記用紙搬送装置及び画像形成手段を備える。即ち、前記画像形成装置は、前記搬送経路、前記搬送音検出手段、前記用紙検出手段、前記基準記憶手段、前記第1の異常検出手段、前記第2の異常検出手段、及び前記データ更新手段を備える。前記画像形成手段は、前記用紙搬送装置により供給された用紙に画像を形成する。
本発明に係る異常検出方法は、用紙が搬送される搬送経路と、前記搬送経路における用紙の搬送音を検出する搬送音検出手段と、前記搬送経路の予め設定された位置における用紙の有無を検出する用紙検出手段と、前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無の判断指標となる基準音声データが記憶される基準記憶手段とを備える画像形成装置において実行される、第1の異常検出工程、第2の異常検出工程、及びデータ更新工程を含む。前記第1の異常検出工程は、前記基準記憶手段に記憶された前記基準音声データと前記搬送音検出手段により検出される前記搬送音とに応じて前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無を検出する。前記第2の異常検出工程は、前記用紙検出手段による検出結果に応じて前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無を検出する。前記データ更新工程は、前記第1の異常検出工程及び前記第2の異常検出工程の検出結果に応じて前記基準音声データの内容を更新する。
本発明によれば、用紙の搬送音に基づいて用紙の搬送異常を高い精度で検出することができる。
本発明の実施の形態に係る複合機の概略構成図。 本発明の実施の形態に係る複合機のシステム構成を示すブロック図。 異常検出処理の手順の一例を説明するためのフローチャート。 集音データの一例を示す図。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
<複合機10の概略構成>
まず、図1及び図2を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る複合機10の概略構成について説明する。なお、図1(A)は、前記複合機10の模式断面図、図1(B)は、図1(A)におけるA−A矢視図である。
前記複合機10は、画像読取部1、ADF2、画像形成部3、用紙搬送装置4、制御部5、操作表示部6、集音マイク7、温湿度センサー8、及び通信処理部9などを備えた画像形成装置である。なお、前記複合機10は、本発明に係る画像形成装置の一例に過ぎない。例えばプリンター、ファクシミリー装置、及びコピー機なども本発明に係る画像形成装置に該当する。また、前記用紙搬送装置4、前記制御部5、及び前記集音マイク7などを備えた装置を本発明に係る用紙搬送装置として捉えてもよい。
前記画像読取部1は、コンタクトガラス11、読取ユニット12、ミラー13、14、光学レンズ15、及びCCD(Charge Coupled Device)16などを備えた画像読取手段である。前記コンタクトガラス11は、前記画像読取部1の上面に設けられており、前記複合機10の画像読取対象となる原稿Pが載置される透明な原稿台である。そして、前記画像読取部1は、前記制御部5によって制御されることにより、前記コンタクトガラス11上に載置された原稿Pから画像データを読み取る。
前記読取ユニット12は、LED光源121及びミラー122を備えており、ステッピングモーター等の駆動モーターを用いた不図示の移動機構によって図1(A)における左右方向(副走査方向)へ移動可能に構成されている。そして、前記駆動モーターにより前記読取ユニット12が副走査方向に移動されると、前記LED光源121から前記コンタクトガラス11上に照射される光が副走査方向に走査される。
前記LED光源121は、図1(A)における奥行き方向(主走査方向)に沿って配列された多数の白色LEDを備えており、前記コンタクトガラス11上の読取位置12Aにある原稿Pに向けて1ライン分の白色光を照射する。なお、前記読取位置12Aは、前記読取ユニット12の副走査方向への移動に伴って副走査方向に移動する。
前記ミラー122は、前記LED光源121から前記読取位置12Aにある原稿Pに光を照射したときの反射光を前記ミラー13に向けて反射させる。そして、前記ミラー122で反射した光は、前記ミラー13、14によって前記光学レンズ15に導かれる。前記光学レンズ15は、入射した光を集光して前記CCD16に入射させる。
前記CCD16は、受光した光をその光量に応じた電気信号(電圧)に変換し、画像データとして出力する光電変換素子である。具体的に、前記CCD16は、前記LED光源121から光が照射されたときに前記原稿Pから反射した光に基づいて前記原稿Pの画像データを読み取る。前記CCD16で読み取られた画像データは前記制御部5に入力される。
前記ADF2は、原稿セット部21、複数の搬送ローラー22、原稿押さえ23、及び排紙部24などを備えた自動原稿送り装置である。前記ADF2は、前記複合機10の筐体によって前記コンタクトガラス11に対して開閉可能に支持されており、前記コンタクトガラス11のカバーを兼ねている。
前記ADF2は、前記搬送ローラー22各々を不図示のモーターで駆動させることにより、前記原稿セット部21にセットされた原稿Pを前記コンタクトガラス11上の読取位置12Aを通過させて前記排紙部24まで搬送させる。この際に、前記画像読取部1により前記読取位置12Aを通過する原稿Pから画像データが読み取られる。
前記原稿押さえ23は、前記コンタクトガラス11上の読取位置12Aの上方に原稿Pが通過できる間隔を隔てた位置に設けられている。前記原稿押さえ23は、主走査方向に長尺状を成しており、その下面(コンタクトガラス11側の面)には白色のシートが貼り付けられている。前記複合機10では、前記白色のシートの画像データが白色基準データとして読み取られる。そして、前記白色基準データは、周知のシェーディング補正などで用いられる。
前記画像形成部3は、前記画像読取部1で読み取られた画像データ、又は外部のパーソナルコンピューター等の情報処理装置から入力された画像データ(印刷データ)に基づいて画像形成処理(印刷処理)を実行する電子写真方式の画像形成手段である。
具体的に、前記画像形成部3は、感光体ドラム31、帯電装置32、LSU(レーザスキャナユニット)33、現像装置34、転写ローラー35、除電装置36、定着ローラー37、及び加圧ローラー38などを備えている。そして、前記画像形成部3では、前記用紙搬送装置4により供給された用紙に以下の手順で画像が形成され、画像形成後の用紙は前記用紙搬送装置4により後述の排紙トレイ45に排紙される。なお、本発明において、用紙とは、紙に限らずOHPフィルムなどの各種の記録媒体(シート)を含む。
まず、前記帯電装置32によって前記感光体ドラム31が所定の電位に一様に帯電される。次に、前記LSU33により前記感光体ドラム31の表面に画像データに基づく光が照射される。これにより、前記感光体ドラム31の表面に静電潜像が形成される。そして、前記感光体ドラム31上の静電潜像は前記現像装置34によってトナー像として現像(可視像化)される。なお、前記現像装置34には、着脱可能なトナーコンテナ34Aからトナー(現像剤)が補給される。続いて、前記感光体ドラム31に形成されたトナー像は前記転写ローラー35によって用紙に転写される。その後、用紙に転写されたトナー像は、その用紙が前記定着ローラー37及び前記加圧ローラー38の間を通過する際に前記定着ローラー37で加熱されて溶融定着する。なお、前記感光体ドラム31の電位は前記除電装置36で除電される。
前記用紙搬送装置4は、搬送経路40、給紙カセット41、42、手差しトレイ43、複数の搬送ローラー44、排紙トレイ45、及び用紙検出部46などを備えている。前記用紙搬送装置4は、前記制御部5によって制御されることにより、前記給紙カセット41、42に収容された用紙、又は前記手差しトレイ43に載置された用紙を、前記画像形成部3を通過させて前記排紙トレイ45に搬送する。
前記搬送経路40は、前記給紙カセット41、42又は前記手差しトレイ43から前記画像形成部3を経て前記排紙トレイ45に続いており、前記搬送経路40では、前記搬送ローラー44各々によって用紙が搬送される。なお、前記画像形成部3の前記感光体ドラム31、前記転写ローラー35、前記定着ローラー37、及び前記加圧ローラー38等も前記搬送経路40の一部を構成している。
前記給紙カセット41、42各々には、不図示の駆動モーターによって駆動され、前記給紙カセット41、42から用紙を取り出すピックアップローラー41A、42Aが設けられている。また、前記手差しトレイ43には、不図示の駆動モーターによって駆動され、前記手差しトレイ43から用紙を取り出すピックアップローラー43Aが設けられている。
複数の前記搬送ローラー44は、前記制御部5によって駆動が制御される駆動モーターにギアなどの駆動伝達部を介して連結されている。そして、複数の前記搬送ローラー44は、用紙を挟持した状態で前記駆動モーターの正逆転に伴って回転駆動することにより前記搬送経路40上において用紙を双方向に搬送する。
前記用紙検出部46は、前記搬送経路40上の予め定められた一又は複数の位置に設けられ、その位置における用紙の有無を検出する用紙検出手段の一例である。例えば、前記用紙検出部46は反射式又は透過式の光学式センサー等である。そして、前記用紙検出部46による検出結果は前記制御部5に入力される。これにより、前記制御部5では、前記搬送経路40における用紙の位置を検出することが可能である。
前記制御部5は、図2に示すように、CPU51、ROM52、RAM53、及びEEPROM54などの制御機器を有している。そして、前記制御部5は、前記ROM52に記憶された所定の制御プログラムを前記CPU51で実行することにより、前記複合機10を統括的に制御する。前記ROM52には、前記CPU51等のコンピューターに各種の処理を実行させるための制御プログラムが予め記憶されている。前記RAM53は揮発性の記憶手段であり、前記CPU51が実行する各種の処理の一時記憶手段として利用される。前記EEPROM54は不揮発性の記憶手段であり、前記複合機10における設定情報、印刷データ、動作履歴などの各種の情報を記憶するために利用される。なお、前記制御部5は、集積回路(ASIC、DSP)などの電子回路で構成されたものであってもよい。また、前記複合機10が、前記EEPROM54に代えて、或いは前記EEPROM54と共にハードディスク又はSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶手段を備える構成も考えられる。
前記操作表示部6は、前記制御部5からの制御指示に従って各種の情報を表示し、ユーザー操作を受け付けて前記制御部5に対して各種の情報を入力するタッチパネルなどである。例えば、前記操作表示部6は、前記制御部5からの制御指示に従って前記複合機10における初期設定又は印刷設定などの設定画面を表示し、前記設定画面に対するユーザー操作に応じた操作信号を前記制御部5に入力する。
前記集音マイク7は、前記搬送経路40の近傍に配置されることにより、前記搬送経路40における用紙の搬送音を検出する搬送音検出手段である。前記集音マイク7によって検出される前記搬送音は前記制御部5に入力される。なお、図1に示す前記集音マイク7の設置箇所は一例に過ぎず、前記搬送経路40上における用紙の搬送音を検出することができれば他の位置であってよい。また、本実施の形態では、前記集音マイク7が、前記搬送経路40上における前記定着ローラー37の近傍にのみ設けられている場合を例に挙げて説明するが、前記集音マイク7が前記搬送経路40の周囲に複数設けられる構成も他の実施形態として考えられる。
前記温湿度検出部8は、前記搬送経路40の周囲の温度及び湿度を検出する温度センサー及び湿度センサーを有する。前記温湿度検出部8により検出された温度及び湿度は前記制御部5に入力される。なお、前記複合機10が、前記温湿度検出部8に代えて、前記搬送経路40の周囲の温度を検出する温度センサー及び湿度を検出する湿度センサーのいずれか一方のみを有することも考えられる。
前記通信処理部9は、インターネット又はLANなどの通信網を通じてサーバー20との間でデータ通信を実行するための通信インターフェースを有する。前記通信処理部9は、前記制御部5からの制御指示に従って各種の情報を前記サーバー20に送信し、前記サーバー20から受信した各種の情報を前記制御部5に入力する。前記サーバー20は、例えばパーソナルコンピューター等の情報処理装置であって、前記複合機10から受信する各種の情報を記憶するハードディスク又はSSDなどの記憶手段を備える。
そして、本実施の形態に係る前記複合機10では、前記ROM52に、前記CPU51等のコンピューターに後述の異常検出処理(図3のフローチャート参照)を実行させるための異常検出プログラムが予め記憶されている。なお、前記異常検出プログラムは、CD、DVD、半導体メモリー(フラッシュメモリー)などのコンピューターが読み取り可能な記録媒体に記録されており、前記記録媒体から前記EEPROM54等の記憶手段にインストールされるものであってもよい。
また、前記EEPROM54は、前記異常検出処理において前記搬送経路40における用紙の搬送異常の有無の判断指標となる基準音声データが記憶される基準記憶手段の一例である。前記基準音声データは、例えば用紙の搬送音の音量、波形、又は周波数解析結果などであるが、本実施形態では、前記基準音声データが音量である場合を例に挙げて説明する。前記搬送異常には、前記用紙搬送装置4による用紙の搬送に異常が生じて用紙が詰まる紙詰まり、及び前記用紙搬送装置4により搬送される用紙にシワ等の異常が生じる用紙異常などが含まれる。
前記基準音声データは、前記複合機10の印刷条件ごとに対応して予め設定され、前記印刷条件各々に対応付けて前記EEPROM54に記憶されている。前記印刷条件には、例えば給紙カセットの種別(カセット番号など)、用紙サイズ、温度、及び湿度などの条件が含まれ、これらの条件の各組み合わせに対応する前記基準音声データが前記EEPROM54に記憶されている。前記印刷条件における前記温度及び前記湿度は、例えば予め設定された所定範囲(例えば20℃以上25℃未満など)の値を一つの条件として扱うことが考えられる。なお、前記印刷条件は、前記用紙搬送装置4における搬送条件に相当する。また、前記印刷条件に含まれる条件としては、例えば用紙種別、両面印刷の有無、後処理(例えばステープル、パンチ)の有無、又は印刷色(例えばモノクロ又はカラー)なども考えられる。
<異常検出処理>
以下、図3を参照しつつ、前記CPU51によって実行される前記異常検出処理の手順の一例について説明する。ここに、ステップS1、S2、・・・は前記CPU51により実行される処理手順(ステップ)の識別番号を表している。なお、本発明は、前記複合機10において前記異常検出処理の各処理手順を実行する方法、前記CPU51等のコンピューターに前記異常検出処理の各処理手順を実行させるためのプログラム、又は前記プログラムが記録されたコンピューター読み取り可能な記録媒体として捉えてもよい。
前記異常検出処理は、前記CPU51が、ユーザーによる前記操作表示部6の操作入力、又は外部のパーソナルコンピューター等の情報処理装置からの操作信号の受信により、プリント処理又はコピー処理などの画像形成処理のジョブ要求を受けた場合に実行する。ここに、前記ジョブ要求には、前記画像形成処理で用いる給紙カセットの種別(給紙カセット41、給紙カセット42、又は手差しトレイ43)、及び用紙サイズなどの印刷条件が含まれている。また、前記ジョブ要求に前記印刷条件が含まれていない場合、前記CPU51は、予め設定された初期設定情報に基づいて、例えば前記給紙カセットの種別を前記給紙カセット41に設定し、前記用紙サイズをA4に設定する。なお、前記CPU51は、前記異常検出処理と並行して前記画像形成部3及び前記用紙搬送部4を制御し、前記用紙搬送部4により供給される用紙に画像を形成する画像形成処理などを実行するがここでは説明を省略する。また、前記CPU51が、前記画像形成部3又は前記シート搬送装置4などに設けられ、前記複合機10を統括的に制御するメイン制御部とは別の制御部であることも他の実施形態として考えられる。
[ステップS1]
まず、ステップS1において、前記CPU51は、前記EEPROM54に記憶された前記基準音声データのうち前記複合機10の現在の印刷条件に対応する前記基準音声データを前記EEPROM54から読み出す。前記CPU51は、前記ジョブ要求、及び前記温湿度センサー8による検出結果などに応じて現在の印刷条件を認識する。
そして、以下に説明する前記異常検出処理では、前記ステップS1により読み出された前記基準音声データに基づいて前記搬送経路40における用紙の搬送異常の有無が検出される。このように、前記異常検出処理では、前記複合機10の印刷条件ごとに前記基準音声データが設定されており、前記複合機の現在の印刷条件に対応する前記基準音声データが選択される。従って、例えば前記複合機10の印刷で用いられる用紙の種別、用紙の厚み、用紙のサイズ、前記用紙搬送装置4の環境温度及び環境湿度などの印刷条件が変化した場合でも、前記搬送経路40における用紙の搬送異常の有無を高い精度で検出することが可能である。
[ステップS2]
また、ステップS2において、前記CPU51は、前記集音マイク7を駆動させることにより、前記搬送経路40で発生する用紙の搬送音のサンプリングを開始する。なお、前記CPU51は、前記集音マイク7で検出された搬送音のサンプリングデータを前記RAM53又は前記EEPROM54に随時記録させる。以下、前記集音マイク7によりサンプリングされる搬送音のデータを集音データと称する。具体的に、前記集音データは、前記搬送音の音量を示すデジタルデータである。
そして、続くステップS3及びステップS4において、前記CPU51は、前記搬送経路40における用紙の搬送異常の有無を検出する。ここでは、まず、前記ステップS3及びS4において前記搬送異常が検出されなかった場合の処理について説明し、その後、前記ステップS3で前記搬送異常が検出された場合の処理、及び前記ステップS4で前記搬送異常が検出された場合の処理について説明する。
[ステップS3:第1の異常検出工程]
ステップS3において、前記CPU51は、前記搬送経路40における用紙の搬送異常の有無を、前記ステップS1で読み出された前記基準音声データと前記集音マイク7により検出される前記集音データに応じて検出する。このように、前記基準音声データと前記集音データとに応じて前記搬送経路40における用紙の搬送異常の有無を検出する処理を実行するときの前記CPU51が第1の異常検出手段に相当する。
具体的に、前記基準音声データが、前記搬送経路40で用紙が正常に搬送されているときに前記マイク7で集音される搬送音の上限音量である場合、前記CPU51は、前記集音データが前記基準音声データより大きい場合に用紙の搬送異常が発生したと判断する。なお、前記CPU51が、前記集音データが前記基準音声データよりも予め設定された所定量だけ大きいことを条件に用紙の搬送異常が発生したと判断することも考えられる。
また、前記集音データ及び前記基準音声データが、波形又はフーリエ変換(周波数変換)結果などであることも考えられる。この場合、前記CPU51は、前記集音データ及び前記基準音声データの波形が予め設定された所定量以上乖離したこと、又は前記集音データに前記基準音声データに含まれていない特定の周波数の音が含まれること等を条件に前記搬送異常が発生したと判断することが可能である。また、前記基準音声データの波形及び前記集音データの波形を比較する場合は、例えば画像処理を利用する従来手法などを採用すればよい。もちろん、これらの前記搬送異常の検出手法は単なる一例に過ぎない。
ここで、前記CPU51は、前記搬送異常が発生していない場合には(S3のNo側)、処理をステップS4に移行させ、前記搬送異常が発生していると判断すると(S3のYes側)、処理をステップS31に移行させる。
[ステップS4:第2の異常検出工程]
ステップS4において、前記CPU51は、前記搬送経路40における用紙の搬送異常の有無を前記用紙検出部46各々による検出結果に応じて判断する。具体的に、前記CPU51は、前記用紙検出部46各々の検出結果に応じて、用紙が予め設定されたタイミングで検出されない場合、又は用紙が予め設定された時間以上継続して検出されている場合などに紙詰まりが発生したと判断する。このように、前記用紙検出部46各々による検出結果に応じて前記搬送経路40における用紙の搬送異常の有無を検出する検出処理を実行するときの前記CPU51が第2の異常検出手段に相当する。なお、前記紙詰まりは、用紙が詰まって搬送できない状態のみならず、例えば用紙が連なって搬送される重送なども含む搬送異常の一例である。
ここで、前記CPU51は、前記搬送異常が発生していると判断した場合には(S4のYes側)、処理をステップS41に移行させる。一方、前記CPU51は、前記搬送異常が発生していないと判断した場合には(S5のNo側)、処理をステップS5に移行させる。
[ステップS5]
ステップS5において、前記CPU51は、前記ジョブ要求で指示された画像形成処理が終了したか否かを判断する。ここで、前記画像形成処理が終了していないと判断した場合(S5のNo側)、前記CPU51は処理を前記ステップS3に戻す。一方、前記画像形成処理が終了したと判断した場合(S5のYes側)、前記CPU51は前記集音データのサンプリングを終了し、処理をステップS6に移行させる。なお、前記CPU51が、前記画像形成処理が終了したか否かに代えて、1枚の印刷処理が終了したか否かを前記ステップS5で判断することも考えられる。
[ステップS6]
ステップS6において、前記CPU51は、前記複合機10により現在の前記印刷条件の下で前記画像形成処理が正常に実行された回数を示す正常印刷回数が予め設定された更新予定回数に達したか否かを判断する。
具体的に、前記CPU51は、前記複合機10により実行された前記画像形成処理において前記用紙搬送装置4で異常が発生しなかった回数を前記印刷条件ごとに累計し、前記印刷条件に対応する前記正常印刷回数として前記EEPROM54に記憶させる。そして、前記CPU51は、前記ステップ6において、前記印刷条件に対応する前記正常印刷回数を前記EEPROM54から読み出して、前記正常印刷回数が前記更新予定回数に達したか否かを判断する。例えば、前記画像形成処理が正常に100回実行されるごとに前記基準音声データを更新する場合には、前記CPU51は、前記更新予定回数を100×n(自然数)で算出し、nの値は前記正常印刷回数が前記更新予定回数に達する度に1ずつ加算する。なお、前記CPU51が、前記正常印刷回数が前記更新予定回数に達する度に前記正常印刷回数を0にリセットすることも考えられ、この場合、前記更新予定回数は一定値(例えば100回)であってよい。
ここで、前記CPU51は、前記正常印刷回数が前記更新予定回数に達したと判断した場合には(S6のYes側)、処理をステップS7に移行させる。一方、前記CPU51は、前記正常印刷回数が前記更新予定回数に達していないと判断した場合には(S6のNo側)、処理をステップS61に移行させる。
[ステップS61]
ステップS61において、前記CPU51は、前記ステップS2〜S5の間に前記集音マイク7で集音されて前記RAM53又は前記EEPROM54に記憶された前記集音データを削除し、当該異常検出処理を終了する。なお、前記CPU51が、前記集音データを削除せずに前記EEPROM54において予め確保された容量のデータ蓄積領域に蓄積記憶させ、前記データ蓄積領域の容量が飽和した場合に古い前記集音データから順に削除することも考えられる。
[ステップS7]
一方、ステップS7において、前記CPU51は、前記集音マイク7で集音されて前記RAM53又は前記EEPROM54に記憶された前記集音データを現在の前記印刷条件に対応する正常音声データとして前記EEPROM54に記憶させる。即ち、前記CPU51は、前記ステップS3及びS4により用紙の搬送異常が検出されずに前記画像形成処理が終了した回数が前記更新予定回数に達する度に、前記集音マイク7により検出された前記集音データを正常音声データとして記憶する。ここに、前記記憶処理を実行するときの前記CPU51が第3の記憶処理手段に相当する。なお、前記画像形成処理が終了した回数は、前記用紙搬送装置4による前記用紙の搬送が終了した回数に相当する。
そして、前記CPU51は、後述のステップS8において、前記EEPROM54に記憶された現在の前記印刷条件に対応する前記正常音声データに基づいて現在の前記印刷条件に対応する前記基準音声データを更新する。このように前記正常音声データに基づいて前記基準音声データを設定すれば、例えば現在の前記用紙搬送装置4の使用環境又は経年劣化などに適切な前記基準音声データを設定することが可能となる。なお、前記搬送経路40における用紙の搬送音は、前記搬送ローラー44各々の摩耗などによって変化する可能性がある。
さらに、前記CPU51が、前記ステップS7において前記EEPROM54に記憶した前記正常音声データを、前記印刷条件と共に前記通信処理部9を通じて前記サーバー20に送信することも考えられる。これにより、前記サーバー20では、前記複合機10から受信した前記印刷条件及び前記正常音声データの対応関係を蓄積記憶することができる。
[ステップS8:データ更新工程]
ステップS8において、前記CPU51は、前記ステップS3及び前記ステップS4における検出結果に応じて、前記EEPROM54に記憶された前記基準音声データを更新する処理を実行する。ここに、前記更新処理を実行するときの前記CPU51がデータ更新手段に相当する。
具体的に、前記CPU51は、前記ステップS3及び前記ステップS4における検出結果に応じて前記EEPROM54に記憶される前記正常音声データ、後述の誤検出音声データ、異常音声データ、及び検出漏れ音声データのいずれか一つ又は複数に基づいて、現在の前記複合機10の状態に適した前記基準音声データを設定する。なお、前記基準音声データの設定手法の例については後述する。このように、前記複合機10では、前記用紙搬送装置4における用紙の搬送異常の有無を高い精度で検出することができるように前記基準音声データを更新することが可能となる。なお、前記ステップS8の処理は、前記ステップS3又は前記ステップS4で用紙の搬送異常が検出される度に実行されてもよいが、前記搬送異常が予め設定された所定回数検出されるごとに実行されてもよい。
次に、前記ステップS3において前記搬送異常が検出されたと判断された場合(S3のYes側)の処理ついて説明する。
[ステップS31]
まず、ステップS31において、前記CPU51は、前記画像形成処理が終了するまでの間に、前記用紙検出部46から入力される検出結果に応じて前記搬送異常の有無を検出する。
ここで、前記CPU51は、前記画像形成処理が終了するまでの間に前記搬送異常が発生したと判断した場合には(S31のYes側)、前記集音マイク7による前記集音データのサンプリングを終了させ、処理をステップS311に移行させる。一方、前記CPU51は、前記画像形成処理が終了するまでの間に前記搬送異常が発生しなかったと判断した場合には(S31のNo側)、前記集音マイク7による前記集音データのサンプリングを終了させ、処理をステップS32に移行させる。
[ステップS311]
ステップS311において、前記CPU51は、前記搬送経路40において紙詰まりが発生した旨のエラーを前記操作表示部6に表示させることにより、紙詰まりの発生をユーザーに通知する。即ち、前記CPU51は、前記ステップS3及び前記ステップS4の両方で前記搬送異常が検出された場合には、前記搬送異常が紙詰まりであると判断する。なお、前記CPU51は、前記ステップS311において、前記印字ジョブを要求したパソコンなどの情報処理装置に紙詰まりの発生を通知することも考えられる。
[ステップS312]
続いて、ステップS312において、前記CPU51は、前記集音マイク7で集音された前記集音データを現在の前記印刷条件に対応する異常音声データとして前記EEPROM54に記憶させる。即ち、前記CPU51は、前記ステップS3により異常が検出され、且つ前記ステップS4により異常が検出された場合に、前記集音マイク7により検出された前記集音データを前記異常音声データとして記憶する。ここに、前記記憶処理を実行するときの前記CPU51が第4の記憶処理手段に相当する。
そして、前記CPU51は、前記ステップS8において、前記EEPROM54に記憶された現在の前記印刷条件に対応する前記異常音声データに基づいて現在の前記印刷条件に対応する前記基準音声データを更新する。このように前記異常音声データに基づいて前記基準音声データを設定すれば、例えば前記搬送経路40において紙詰まりが発生するときの前記集音データに基づいて、前記ステップS3で紙詰まりが検出されないように前記基準音声データを設定することが可能となる。
さらに、前記CPU51が、前記ステップS312において前記EEPROM54に記憶した前記異常音声データを、前記印刷条件と共に前記通信処理部9を通じて前記サーバー20に送信することも考えられる。これにより、前記サーバー20では、前記複合機10から受信した前記印刷条件及び前記異常音声データの対応関係を蓄積記憶することができる。
[ステップS32]
一方、ステップS32において、前記CPU51は、前記用紙異常が発生した可能性がある旨を示すエラーを前記操作表示部6に表示させ、その旨をユーザーに通知する。ここに、前記ステップS32を実行するときの前記CPU51が表示処理手段に相当する。これにより、前記用紙搬送装置4では、前記排紙トレイ45に用紙が排出されるが、前記操作表示部6の表示によりユーザーに用紙異常の可能性がある旨を認識させることができる。なお、前記CPU51は、前記ステップS32において、前記印字ジョブを要求したパソコンなどの情報処理装置に前記エラーを送信し、前記情報処理装置で表示させることも考えられる。
このように、前記複合機10では、前記CPU51が、前記ステップS3により前記搬送異常が検出され、前記ステップS4により前記搬送異常が検出されなかった場合に、前記用紙搬送装置4で搬送された用紙に異常が発生している可能性があると判断する。即ち、前記CPU51は、前記ステップS3及び前記ステップS4各々による前記搬送異常の検出の有無の組み合わせに応じて、前記搬送経路40で発生した前記搬送異常が紙詰まりであるか用紙異常であるかを判定することが可能である。
[ステップS33]
次に、ステップS33において、前記CPU51は、前記画像形成処理で得られた印刷物にシワなどの前記用紙異常が発生しているか否かをユーザーに入力させるための操作画面を前記操作表示部6に表示させ、ユーザー操作を待ち受ける。
ここで、前記CPU51は、前記用紙異常が発生している旨の操作入力が行われたと判断した場合には(S33のYes側)、処理を前記ステップS312に移行させる。そして、前記ステップS312では、前記CPU51が前記集音データを現在の前記印刷条件に対応する前記異常音声データとして前記EEPROM54に記憶させる。即ち、前記CPU51は、前記ステップS3により用紙の搬送異常が検出され、前記ステップS4により用紙の搬送異常が検出されなかった場合であって、前記用紙搬送装置4で搬送された用紙に異常が発生している旨の操作入力が行われた場合も、前記集音マイク7で検出された前記集音データを前記異常音声データとして記憶する。ここに、前記記憶処理を実行するときの前記CPU51が第5の記憶処理手段に相当する。なお、この場合にも、前記CPU51は、前記ステップS8において、前記EEPROM54に記憶された現在の前記印刷条件に対応する前記異常音声データに基づいて現在の前記印刷条件に対応する前記基準音声データを更新する。
一方、前記CPU51は、前記用紙異常が発生していない旨の操作入力が行われたと判断した場合(S33のNo側)、処理を前記ステップS34に移行させる。
[ステップS34]
ステップS34において、前記CPU51は、前記集音マイク7で集音された前記集音データを現在の前記印刷条件に対応する誤検出音声データとして前記EEPROM54に記憶させる。即ち、前記CPU51は、前記ステップS3により用紙の搬送異常が検出され、前記ステップS4により用紙の搬送異常が検出されなかった場合であって、前記用紙搬送装置4で搬送された用紙に異常が発生していない旨の操作入力が行われた場合に、前記集音マイク7により検出された前記集音データを誤検出音声データとして記憶する。ここに、前記記憶処理を実行するときの前記CPU51が第2の記憶処理手段に相当する。
そして、前記CPU51は、前記ステップS8において、前記EEPROM54に記憶された現在の前記印刷条件に対応する前記誤検出音声データに基づいて現在の前記印刷条件に対応する前記基準音声データを更新する。このように前記誤検出音声データに基づいて前記基準音声データを設定すれば、前記集音データに基づく用紙異常の誤検知の可能性が低くなるように前記基準音声データを設定することが可能となる。
さらに、前記CPU51が、前記ステップS34において前記EEPROM54に記憶した前記誤検出音声データを、前記印刷条件と共に前記通信処理部9を通じて前記サーバー20に送信することも考えられる。これにより、前記サーバー20では、前記複合機10から受信した前記印刷条件及び前記誤検出音声データの対応関係を蓄積記憶することができる。
続いて、前記ステップS4において紙詰まりが検出されたと判断された場合(S4のYes側)の処理ついて説明する。
[ステップS41]
ステップS41において、前記CPU51は、前記ステップS311と同様に、前記搬送経路40において紙詰まりが発生した旨のエラーを前記操作表示部6に表示させることにより、紙詰まりの発生をユーザーに通知する。即ち、前記CPU51は、前記ステップS3で前記搬送異常が検出されず、前記ステップS4で前記搬送異常が検出された場合には、前記搬送異常が紙詰まりであると判断する。なお、前記CPU51は、前記ステップS41において、前記印字ジョブを要求したパソコンなどの情報処理装置に前記エラーを送信し、前記情報処理装置で表示させることも考えられる。
[ステップS42]
次に、ステップS42において、前記CPU51は、前記集音マイク7で集音された前記集音データを現在の前記印刷条件に対応する検出漏れ音声データとして前記EEPROM54に記憶させる。即ち、前記CPU51は、前記ステップS3により異常が検出されず、前記ステップS4により異常が検出された場合に、前記集音マイク7により検出された前記集音データを前記検出漏れ音声データとして記憶する。ここに、前記記憶処理を実行するときの前記CPU51が第1の記憶処理手段に相当する。
そして、前記CPU51は、前記ステップS8において、前記EEPROM54に記憶された現在の前記印刷条件に対応する前記検出漏れ音声データに基づいて現在の前記印刷条件に対応する前記基準音声データを更新する。このように前記検出漏れ音声データに基づいて前記基準音声データを設定すれば、前記集音データに基づく用紙異常の検出漏れの可能性が低くなるように前記基準音声データを設定することが可能となる。
さらに、前記CPU51が、前記ステップS42において前記EEPROM54に記憶した前記検出漏れ音声データを、前記印刷条件と共に前記通信処理部9を通じて前記サーバー20に送信することも考えられる。これにより、前記サーバー20では、前記複合機10から受信した前記印刷条件及び前記検出漏れ音声データの対応関係を蓄積記憶することができる。
そして、前記ステップS34、前記ステップS312、又は前記ステップS42において前記誤検出音声データ、前記異常音声データ、又は前記検出漏れ音声データが前記EEPROM54に記憶されると、前記CPU51は前記ステップS8を実行する。具体的に、前記CPU51は、前記ステップS8において、前記EEPROM54に記憶された前記正常音声データ、前記誤検出音声データ、前記異常音声データ、及び前記検出漏れ音声データのいずれか一つ又は複数の情報に基づいて、前記基準音声データを設定する。
例えば、前記基準音声データ、前記正常音声データ、前記誤検出音声データ、前記異常音声データ、及び前記検出漏れ音声データが音量を示す情報である場合を考える。この場合、前記CPU51は、前記正常音声データより大きく前記異常音声データより小さい音量であって、且つ前記誤検出音声データより高く前記検出漏れ音声データよりも低い音量を前記基準音声データとして設定することが考えられる。なお、前記CPU51による前記基準音声データの設定は、例えば予め設定された演算式に従って実行される。もちろん、前記CPU51による前記基準音声データの設定手法はこれに限らない。例えば、前記CPU51が、前記検知漏れ音声データをそのまま前記基準音声データとして設定することも考えられる。さらに、前記正常音声データ又は前記誤検出音声データよりも予め設定された所定量だけ大きい音量を前記基準音声データとして設定することも考えられる。
以上説明したように、前記複合機10では、前記CPU51によって前記異常検出処理が実行されることにより、前記基準音声データが適切な設定内容となるように適宜更新される。これにより、例えば前記複合機10の経年劣化による搬送音の増大、又は前記複合機10の実際の使用場所における環境音の影響を考慮して前記基準音声データを設定することができる。従って、前記複合機10では、前記集音データに基づく前記搬送異常の検出精度を高めることができる。
また、前記複合機10では、前記CPU51が、前記異常検出処理において、前記正常音声データ、前記誤検出音声データ、前記異常音声データ、及び前記検出漏れ音声データなどを前記サーバー20に送信することが可能である。従って、前記サーバー20では、前記複合機10各々から送信された前記正常音声データ、前記誤検出音声データ、前記異常音声データ、及び前記検出漏れ音声データなどを蓄積して記憶することが可能である。これにより、前記複合機10の出荷前などに前記EEPROM54に予め記憶する前記基準音声データの初期値を、前記正常音声データ、前記誤検出音声データ、前記異常音声データ、及び前記検出漏れ音声データなどに基づいて適切に設定することも可能である。
なお、前述したように、前記集音データ、前記基準音声データ、前記正常音声データ、前記誤検出音声データ、前記異常音声データ、及び前記検出漏れ音声データはフーリエ変換結果(周波数変換結果)であってもよい。
ここに、図4は、前記集音データの一例を説明するための図であり、(A)は前記正常音声データに対応する前記集音データのフーリエ変換結果、(B)、(C)は前記異常音声データに対応する前記集音データのフーリエ変換結果の一例である。
図4(A)に示すように、前記正常音声データのフーリエ変換結果では、特定の周波数f1の周波数成分の値が閾値y1未満であり、他の特定の周波数f2の周波数成分が閾値y2未満である。一方、図4(B)に示すように、ある特定の印刷条件に対応する前記異常音声データのフーリエ変換結果では、前記周波数f1の周波数成分が前記閾値y1以上となっている。また、図4(C)に示すように、前記特定の印刷条件とは異なる他の印刷条件に対応する前記異常音声データのフーリエ変換結果では、前記周波数f2の周波数成分が前記閾値y2以上となっている。即ち、前記印刷条件の違いにより、前記搬送異常が発生した場合に増大する周波数成分が異なっている。このような場合、前記EEPROM54には、前記印刷条件各々に対応する前記基準音声データとして前記周波数f1及び前記閾値y1と前記周波数f2及び前記閾値y2とが記憶されていることが考えられる。
これにより、前記CPU51は、前記異常検出処理において、前記印刷条件ごとに対応する前記基準音声データとして記憶された前記周波数f1及び前記閾値y1と前記周波数f2及び前記閾値y2とに基づいて前記用紙搬送装置4における用紙の搬送異常を検出することができる。
1 :画像読取部
2 :ADF
3 :画像形成部
4 :用紙搬送装置
40:搬送経路
41:給紙カセット
42:給紙カセット
43:手差しトレイ
44:搬送ローラー
45:排紙トレイ
46:用紙検出部
5 :制御部
51:CPU
52:ROM
53:RAM
54:EEPROM
6 :操作表示部
7 :集音マイク
8 :温湿度検出部
9 :通信処理部
10:複合機

Claims (10)

  1. 用紙が搬送される搬送経路と、
    前記搬送経路における用紙の搬送音を検出する搬送音検出手段と、
    前記搬送経路の予め設定された位置における用紙の有無を検出する用紙検出手段と、
    前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無の判断指標となる基準音声データが記憶される基準記憶手段と、
    前記基準記憶手段に記憶された前記基準音声データと前記搬送音検出手段により検出される前記搬送音とに応じて前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無を検出する第1の異常検出手段と、
    前記用紙検出手段による検出結果に応じて前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無を検出する第2の異常検出手段と、
    前記第1の異常検出手段及び前記第2の異常検出手段の検出結果に応じて前記基準音声データの内容を更新するデータ更新手段と、
    を備える用紙搬送装置。
  2. 前記基準記憶手段に、前記用紙搬送装置の搬送条件ごとに対応する前記基準音声データが記憶されており、
    前記第1の異常検出手段が、前記基準記憶手段に記憶された前記基準音声データのうち前記用紙搬送装置の現在の搬送条件に対応する基準音声データと前記搬送音検出手段により検出される前記搬送音とに応じて前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無を検出する請求項1に記載の用紙搬送装置。
  3. 前記第1の異常検出手段により用紙の搬送異常が検出されず、前記第2の異常検出手段により用紙の搬送異常が検出された場合に、前記搬送音検出手段により検出された前記搬送音を検出漏れ音声データとして記憶する第1の記憶処理手段を備え、
    前記データ更新手段が、少なくとも前記検出漏れ音声データに基づいて前記基準音声データを更新する請求項1又は2のいずれかに記載の用紙搬送装置。
  4. 前記第1の異常検出手段により用紙の搬送異常が検出され、前記第2の異常検出手段により用紙の搬送異常が検出されなかった場合に、前記用紙搬送装置で搬送された用紙に異常が発生している可能性がある旨を表示する表示処理手段を備える請求項1〜3のいずれかに記載の用紙搬送装置。
  5. 前記第1の異常検出手段により用紙の搬送異常が検出され、前記第2の異常検出手段により用紙の搬送異常が検出されなかった場合であって、前記用紙搬送装置で搬送された用紙に異常が発生していない旨の操作入力が行われた場合に、前記搬送音検出手段により検出された前記搬送音を誤検出音声データとして記憶する第2の記憶処理手段を備え、
    前記データ更新手段が、少なくとも前記誤検出音声データに基づいて前記基準音声データを更新する請求項4に記載の用紙搬送装置。
  6. 前記第1の異常検出手段及び前記第2の異常検出手段により用紙の搬送異常が検出されずに前記用紙搬送装置による前記用紙の搬送が終了した回数が予め設定された回数に達する度に、前記搬送音検出手段により検出された前記搬送音を正常音声データとして記憶する第3の記憶処理手段を備え、
    前記データ更新手段が、少なくとも前記正常音声データに基づいて前記基準音声データを更新する請求項1〜5のいずれかに記載の用紙搬送装置。
  7. 前記第1の異常検出手段により用紙の搬送異常が検出され、且つ前記第2の異常検出手段により用紙の搬送異常が検出された場合に、前記搬送音検出手段により検出された前記搬送音を異常音声データとして記憶する第4の記憶処理手段を備え、
    前記データ更新手段が、少なくとも前記異常音声データに基づいて前記基準音声データを更新する請求項1〜6のいずれかに記載の用紙搬送装置。
  8. 前記第1の異常検出手段により用紙の搬送異常が検出され、前記第2の異常検出手段により用紙の搬送異常が検出されなかった場合であって、前記用紙搬送装置で搬送された用紙に異常が発生している旨の操作入力が行われた場合に、前記搬送音検出手段により検出された前記搬送音を異常音声データとして記憶する第5の記憶処理手段を備え、
    前記データ更新手段が、少なくとも前記異常音声データに基づいて前記基準音声データを更新する請求項1〜7のいずれかに記載の用紙搬送装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の用紙搬送装置と、前記用紙搬送装置により供給された用紙に画像を形成する画像形成手段と、を備える画像形成装置。
  10. 用紙が搬送される搬送経路と、前記搬送経路における用紙の搬送音を検出する搬送音検出手段と、前記搬送経路の予め設定された位置における用紙の有無を検出する用紙検出手段と、前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無の判断指標となる基準音声データが記憶される基準記憶手段とを備える画像形成装置において実行される異常検出方法であり、
    前記基準記憶手段に記憶された前記基準音声データと前記搬送音検出手段により検出される前記搬送音とに応じて前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無を検出する第1の異常検出工程と、
    前記用紙検出手段による検出結果に応じて前記搬送経路における用紙の搬送異常の有無を検出する第2の異常検出工程と、
    前記第1の異常検出工程及び前記第2の異常検出工程の検出結果に応じて前記基準音声データの内容を更新するデータ更新工程と、
    を含む異常検出方法。
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