JP5300202B2 - 画像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は記録材上のトナー画像を加熱する画像加熱装置に関する。この画像加熱装置としては、記録材上の未定着トナー画像を加熱することにより定着する定着装置や、記録材上に定着されたトナー画像を加熱することにより画像の光沢度を向上させる光沢向上装置などを挙げることができる。また、この画像加熱装置は、例えば、複写機、プリンタ、FAXなどの電子写真方式を用いた画像形成装置に用いることができる。
従来、電子写真方式を採用した画像形成装置において、未定着トナー像を定着する定着装置としては種々の方式のものが提案されている。
種々の方式の定着装置の中でも、画像形成の高速化に対応すべく定着ニップの増大化を図ることができるベルト定着装置が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
このベルト定着装置には、定着ローラに圧接するように加圧ベルトが設けられており、この加圧ベルト内面から定着ローラに向けて加圧パッドを押し当てる構成とされている。その結果、加圧パッドからベルト懸架ローラに至る十分に長い定着ニップを形成することが可能となっている。
このベルト定着装置では、定着ローラを駆動源によって回転駆動する一方、加圧ベルトは定着ローラとの摺動により発生する摺動摩擦力によって従動回転する構成とされている。つまり、定着ニップにシートが存在するとき、加圧ベルトはシートを経由して搬送力を主に受けることになり、加圧ベルトの周速はシートの搬送速度の影響を受けることになる。
このように、加圧ベルトを定着ローラによって従動回転させる構成では、シートの種類、環境条件、トナー画像の種類などにより、加圧ベルトに付与される搬送力が変化し加圧ベルトの回転が不安定となってしまうことがあった。
例えば、シートの広範囲に未定着トナーが多量に載っているような場合、このシートが定着ニップに突入すると、定着ローラとシート間の動摩擦係数が低下傾向となり加圧ベルトの搬送力が低下してしまう。その結果、シートが定着ローラに対し遅れが生じ滑ってしまい、画像ズレなどの画像不良が発生してしまう。このとき、加圧ベルトの周速はシートの搬送速度とほぼ同速度であると考えられる。
このように、従来の加圧ベルトの駆動方式では、高品位な画質を得ることができなかった。
なお、このようなシートの搬送遅れを防止するため、特許文献3に記載の装置においては駆動機構にオーバーライド機構を採用している。
特開平8−166734号公報 特開平10−319772号公報 特開平2−222980号公報
しかしながら、このようなオーバーライド機構を採用したとしても対策としては不十分なものであった。
つまり、このオーバーライド機構は、定着ニップにシートが存在しないときは、特許文献1、2に記載の装置と同様に、加圧ベルトは定着ローラとの摺動摩擦力により従動回転する構成とされている。一方、シート(トナー像)が定着ローラに対し滑りを起こし加圧ベルトが定着ローラに対し遅れてしまうときに限って、加圧ベルトが駆動の入力を受ける構成とされている。すなわち、加圧ベルトが定着ローラの周速よりも遅くなってから加圧ベルトに駆動が入力されるまでに僅かながらではあるが時間を要してしまう。
従って、トナー像をシートに定着する途中で加圧ベルトの速度が変更されてしまうので、この速度変更によりやはり画像ズレなどの画像不良が発生してしまった。
そこで、本発明は画像不良の発生を抑制することができる定着装置を一例とする画像加熱装置を提供することである。
上記目的は本発明により達成することができる。
本発明は、記録材上のトナー画像をニップ部にて加熱する加熱回転体と、前記加熱回転体を駆動する駆動手段と、前記加熱回転体との間で前記ニップ部を形成するエンドレスベルトと、前記ベルトを前記加熱回転体に向けて加圧するとともに前記ベルトを駆動する駆動ローラと、を有する画像加熱装置において、
前記加熱回転体の周速と前記エンドレスベルトの周速が前記ニップ部において等しくなるように、
前記加熱回転体と前記ベルト間の摩擦係数をμ1、前記ベルトと前記駆動ローラ間の摩擦係数をμ2、画像加熱時における前記加熱回転体の周速をV1、画像加熱時における前記駆動ローラの周速をV2としたとき、
μ2<μ1
0.2<μ1<0.5
0.005<μ2<0.3
0.93<V2/V1<1.0
を満足することを特徴とするものである。
本発明によれば、ベルトの速度を安定化することで画像不良の発生を抑制することができる。
以下に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、これら実施例は、本発明を適用することができる好適な一例ではあるものの、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
本発明にかかる画像加熱装置としての定着装置の説明を行う前に、まず図1を用いて画像形成装置の全体構成について説明する。
図1に示す画像形成装置は、電子写真方式を採用した画像形成装置(いわゆるプリンタ)である。
(画像形成手段)
まず、画像形成装置201に搭載されている、記録材としてのシートにトナー画像を形成する画像形成手段について説明する。この画像形成手段は以下に説明する機器を備えている。
像担持体としての感光体ドラム202の周りに帯電手段としての帯電器203が設けられており、感光体ドラム202の表面は帯電器203によって一様に帯電処理される。そして、露光手段としての露光装置204から画像に応じた光205を照射されることによって感光ドラム202上に静電潜像が形成される。この静電潜像は現像手段としての現像器206によって現像されてトナー画像が形成される。一方、シートとしてのシートSは装置下部の給紙カセット209に収納されており、給紙ローラ210によって給紙される。シートSは搬送手段としてのレジストローラ対211によって感光ドラム202上のトナー画像と同期して搬送される。感光ドラム上のトナー画像は転写手段としての転写ローラ207によってシート上に静電転写され、定着装置Aへと搬送される。その後、感光ドラム202上に残留したトナーはクリーニング手段としてのクリーニング装置208によって除去される。
そして、画像形成手段によってシートS上に形成された未定着トナー画像(図2においてシートS上に模式的に示されている)は、定着装置Xにおいて、加熱・加圧されることによってシート上に定着される。その後、トナー画像が定着されたシートSは排出ローラ対212によって装置上部の排出トレイ213へと搬送排出される。
(定着装置)
次に、画像加熱装置としての定着装置の構成について図面を用いて説明する。本例の定着装置は、上述したように、記録材上の未定着トナー像を加熱、加圧することで定着する機能を担っている。図2は定着装置の概略断面図を示したものである。
上記定着装置Xは、図2に示すように、加熱回転体(定着回転体)としての定着ローラ10が駆動手段としての駆動モータMや駆動ギア列G(図4参照)により矢印A方向に回転可能に設けられている。つまり、定着ローラ10は駆動モータMから回転駆動力が付与される構成となっている。
定着ローラ10は、アルミ等の金属からなる芯金111と、この芯金の上にシリコーンゴム等からなる弾性層112を有している。なお、この弾性層112の上にトナーが付着し難いフッ素樹脂層などの離型層を積層する構成としても構わない。
定着ローラの内部には、加熱源としてのハロゲンヒータ113が配置されており、定着ローラはこのハロゲンヒータからの熱により加熱される。定着ローラ表面には温度検出素子としてのサーミスタ114が接触配置されている。
制御装置(CPU)は、このサーミスタ114による検出結果に応じてハロゲンヒータへの通電量を制御することにより定着ローラ表面が所定の定着温度を維持するようにしている。また、この制御装置は後述する定着ローラ10や加圧ベルト20の駆動ローラ22の周速度が所定の値となるように設定する設定手段としての機能も担っている(図4参照)。
また、定着ローラの下方にはベルトユニット2が配置されている。エンドレスベルトとしての加圧ベルト20は、インレットローラ21、駆動ローラ22、ステアリングローラ23により張架され、矢印C方向に回転可能に設けられている。この加圧ベルト20はエンドレスのフィルムとも呼ぶことができ、本例ではその厚さが100μm以上700μm以下の範囲のものを好適に用いることができる。なお、本例では、厚さが500μmのものを使用している。
駆動ローラ22はSUS等の金属より構成されており、矢印SF方向に向けて、つまり、加圧ベルト20を介して定着ローラ10に向けて加圧機構により所定の圧力で加圧されている。また、駆動ローラ22は後述する駆動機構から回転駆動力が付与される構成とされている。
ステアリングローラ23は、回転軸の一端側のみが矢印B方向に移動可能となっており、ステアリングローラ23の一端側を変位させてこれを傾斜させることにより、加圧ベルト20をその幅方向に揺動させる機能を担っている。
インレットローラ21は加圧ベルト20を加熱するためのハロゲンヒータが内蔵されている。
また、インレットローラ21と駆動ローラ22の間には定着ニップを形成するための加圧パッド部24が回転不可に固定配置されている。この加圧パッド部24は、SUS等の金属からなる加圧ベース25と、シリコーンゴム等からなる加圧パッド26を有している。
また、加圧パッド26の表面には加圧ベルトとの摺動抵抗を低減するためPI等からなるシート状部材としての低摺動シート27が被覆されている。このように構成された加圧パッド部24は矢印PF方向に、つまり、加圧ベルトを介して定着ローラに向けて所定の圧力で加圧されている。
また、インレットローラ21と加圧パッド部24の間には潤滑剤としてのオイルを加圧ベルトに塗布する塗布手段としてのオイル塗布ローラ28が設けられている。オイル塗布ローラ28にはシリコーンオイルが含浸されていて、加圧ベルト20の内面に一定量のオイルが供給されるように構成されている。これにより加圧ベルト20と摺動シート27との摩擦力を低減し、耐久性を向上させている。
図3は駆動ローラ近傍の拡大図である。ここで、駆動ローラ22は加圧機構により加圧ベルト20を介して定着ローラ10に向けて加圧されているため、定着ローラ10の弾性層112が図示するように凹んだ形状に変形する。一方、駆動ローラ22によって加圧されている領域を過ぎると、定着ローラ10の弾性層112の変形は復帰する。
シート上のトナー像は定着ニップWで溶融、加圧されるため、シートが定着ローラに張り付く傾向となる。しかし、定着ローラ10の弾性層112は駆動ローラ22によって変形されているため定着ローラ10に張り付き気味のシートは剥離され易い構成となっている。つまり、シートSは自らのこし(剛度)によって矢印Y方向に分離、排出される。
また、加圧パッド26の端部には圧抜け対策のため棒状部材としての金属ワイヤー26aが設けられている。金属ワイヤー26aは加圧パッド26と一体構成となっている。この金属ワイヤー26aにより定着ローラ12の弾性層112は変形させられる。
このような定着装置Xでは、定着ローラ10、加圧ベルト20、加圧パッド部24、駆動ローラ22とによりシート搬送方向に長い定着ニップ(ニップ部)Wを形成している。これにより、従来の定着ローラと加圧ローラを用いた定着装置に比してニップ幅を広く取れるため、シート上のトナーを短時間に良好に溶融することが可能になる。従って、後述する図10に示すようなカラー画像形成装置のような多量のトナーを使用する画像形成装置には適した構成である。
(定着装置の駆動機構)
図4は定着装置Xの駆動機構を示したものである。なお、本例では、1つの駆動モータMによる回転力を定着ローラ10と駆動ローラ22へ伝達する駆動機構とされているが、このような例だけに限られない。つまり、駆動モータと駆動伝達機構を別々に2つ設けることで、定着ローラ10と駆動ローラ22を別々に独立して駆動する構成としても構わない。
この駆動機構は、駆動源である駆動モータM、駆動ギア列G、ギア11〜14、伝動ベルト15から主に構成されている。駆動モータMは、CPUに接続されており、このCPUによって速度が制御される構成となっている。
定着ギア11は定着ローラ10の一端部に固定されており、この定着ギア11に駆動ギア列Gを介して駆動源Mから駆動力が入力されることにより、定着ローラ10が回転駆動される構成となっている。
第1伝達ギア12は定着ギア11と噛合い関係にあるため、駆動モータMからの駆動力が定着ギア11を介して入力される。さらに、第1伝達ギア12は第2伝達ギア13とともに軸16に固定されている。
伝動ベルト15は第2伝達ギア13と加圧ギア14により架けまわされており、所定の張力で張架されるよう図示しないテンションローラが圧接されている。
また、加圧ギア14は駆動ローラ22と同軸的に一体で回転する構成とされている。従って、駆動モータMからの駆動力が定着ギア11〜第1伝達ギア12〜第2伝達ギア13〜伝動ベルト15〜加圧ギア14を経て駆動ローラ22に入力される。
尚、それぞれのギアの歯数やローラの径の組合せにより駆動ローラ22を任意の周速度で回転させることが可能である。本例では、後述するような関係を満たすように、加圧ベルトを駆動するローラとしての機能を担っている駆動ローラ22に回転駆動力が入力されるようにそれぞれ設定している。
(定着装置の駆動に関する設定条件)
次に、定着装置Xの駆動に関する設定条件について説明する。
未定着トナー像が形成されたシートSが定着ニップ領域にあるとき、未定着トナーと定着ローラ10とが滑ることなく定着処理が行われるようにするのが好ましい。
そのためには、上述したように定着ローラに駆動力を入力する構成としながらも、加圧ベルトにも別途駆動力を入力する構成とするのが好ましい。しかしながら、このような構成とした場合、両者を全くの同一の速度で駆動することは、駆動機構を構成する各種機器の公差などにより困難である。
そこで、本例では、定着ローラと加圧ベルトのそれぞれに駆動力を別途入力する方式を採用しながらも後述するような工夫を施している。
つまり、定着ローラと加圧ベルトの双方を別途駆動する方式を採用しながらも、基本的には、加圧ベルト20を定着ローラ10に従動させるように構成している。なお、従動とは、一方が他方から受けた摩擦力により両者がほぼ同じ周速で回転することを言う。
そのため、本例では、後述するように、駆動ローラと加圧ベルト内面間の動摩擦係数が定着ローラと加圧ベルト外面間の動摩擦係数よりも小さく設定されている。なお、以降の説明において、特に断りがない限り、「摩擦係数」は「動摩擦係数」のことを指す。
また、加圧ベルト20を定着ローラ10に従動回転させるため、後述するように、駆動ローラと加圧ベルト内面間の摩擦係数は無視できるほど小さな値に設定されている。
また、定着ローラに対しシートSに遅れが生じないように、加圧ベルトにブレーキ力を与える加圧パッド26に対しては、その表面に摺動抵抗を低減するための低摺動シート27を被覆している。さらに、その低摺動シートとしてその表面に大きな凹凸が形成されたものを使用することによって、加圧ベルトに対するブレーキ力を低減している。
すなわち、[定着ローラによる加圧ベルトの搬送力]>[加圧ベルトに作用するブレーキ力]の関係を満たすように設定されている。
さらに、加圧ベルトに作用するブレーキ力を更に低減させるため、上述のオイル塗布ローラ28により加圧ベルトの内面にオイルを塗布している。従って、駆動ローラと加圧ベルト内面間の摩擦力が無視できる程度となる。
しかし、本発明者の検討により、駆動ローラの周速度(後述のV2)を定着ローラの周速度(後述のV1)に対して90%未満に設定すると加圧ベルトのブレーキ力が大きくなってしまうことが判明した。つまり、駆動ローラの周速度(後述のV2)を定着ローラの周速度に対して90%未満に設定すると定着ローラに対しシートSが遅れて画像不良が発生してしまうことが分かった。
そこで、本例では、駆動ローラの周速を定着ローラの周速に対して90%よりも速い周速に設定している。
図5は、シートSを搬送する際に、摺動する部材間に発生する摩擦力や周速度について示したものである。
本例においては、駆動ローラ22と加圧パッド26を加圧ベルト20に圧接させてニップを形成している。そのため、駆動ローラ22との摺動摩擦力F2と、加圧パッド26との摺動摩擦力F3が加圧ベルト22内面から発生される。このとき、画像ずれが発生しない条件は、「定着ローラによる加圧ベルトの搬送力」をF1としたとき、
F1>−(F2+F3)
を満足するように各種条件を設定するのが好ましい。ここで、シートSの進行方向を正とした。
ただし、図中に示すF1、F2、F3、V1、V2、P1、P2、μ1、μ2、μ3は以下に示すパラメータを表している。また、本例において各種パラメータは以下のように設定した。
F1:定着ローラと加圧ベルト外面間の摺動摩擦力(=μ1×(P1+P2))
F2:加圧ベルト内面と駆動ローラ間の摺動摩擦力(=μ2×P2)
F3:加圧ベルト内面と加圧パッド間の摺動摩擦力(=μ3×P1)
V1:定着ローラの周速度(=100[mm/s])
V2:駆動ローラの周速度(=95[mm/s])
P1:加圧パッドの加圧力(=500[N])
P2:駆動ローラの加圧力(=450[N])
μ1:定着ローラと加圧ベルト外面間の摩擦係数(=0.3)
μ2:加圧ベルト内面と駆動ローラ外面の摩擦係数(=0.1)
μ3:加圧ベルト内面と摺動シート間の摩擦係数(=0.05)
なお、インレットローラ21、ステアリングローラ23はともに図示しないベアリングによって回転支持されており、加圧ベルトによって従動回転する構成とされている。そのため、この両ローラと加圧ベルト20内面との動摩擦係数は、加圧ベルト内面と駆動ローラ間の動摩擦係数や、加圧ベルト内面と摺動シート間の動摩擦係数に比べて無視できるほど小さい。そのため、ここでは、インレットローラ21、ステアリングローラ23による負荷は無視している。
そこで、本例では、加圧ベルト20を定着ローラ10に従動回転させるため、定着ローラ10と加圧ベルト20外面との摩擦係数μ1を、加圧ベルト内面と駆動ローラ間の摩擦係数μ2よりも大きな値に設定している。
μ2<μ1・・・・(1)
なお、μ1は加圧ベルト20と摺動シート27間の摩擦係数μ3よりも十分大きく設定されている。
ここで、定着ローラ10と加圧ベルト20外面間の摩擦係数μ1を大きくしていった場合、加圧ベルトの搬送性を向上させることができるので、スリップによる画像ずれ防止の効果が向上する。
しかし、本発明者の検討により、定着ローラ10と加圧ベルト20外面間の摩擦係数μ1が0.5以上になると、加圧ベルトの寄り力制御が困難になることが判明した。従って、定着ローラ10と加圧ベルト20外面間の摩擦係数μ1は0.5未満に設定するのが好ましい。
一方、定着ローラ10と加圧ベルト20外面間の摩擦係数μ1を小さくしていった場合、定着ローラによる加圧ベルトの搬送性が低下してしまう。本発明者の検討により、定着ローラ10と加圧ベルト20外面間の摩擦係数μ1が0.2以下になると、定着ローラによる加圧ベルトの搬送性の低下に伴い、この場合も加圧ベルトの寄り力制御が困難になることが判明した。従って、定着ローラ10と加圧ベルト20外面間の摩擦係数μ1は0.2よりも大きな値に設定するのが好ましい。
つまり、
0.2<μ1<0.5・・・・(2)
を満たすように設定するのが好ましい。
また、加圧ベルト20内面と駆動ローラ22間の摩擦係数μ2を大きくしていった場合、加圧ベルト20と駆動ローラ22間の摩擦力が無視できなくなる。本発明者の検討により、加圧ベルト20内面と駆動ローラ22間の摩擦係数μ2を0.3以上に設定すると、加圧ベルトの耐久性が駆動ローラとの摩擦により大きく低下してしまうことが判明した。従って、加圧ベルト20内面と駆動ローラ22間の摩擦係数μ2を0.3未満に設定するのが好ましい。
なお、加圧ベルトの耐久性の観点からは、加圧ベルト20内面と駆動ローラ22の摩擦係数μ2を小さくすればするほど好ましいが、本例ではこれを駆動ローラ22の表面に均し処理を施すことにより達成している。つまり、加圧ベルト20内面と駆動ローラ22間の摩擦係数μ2が0.005以下となるまで駆動ローラ22の表面の均し処理を行うのは、製造コストの観点から好ましくない。また、加圧ベルト20内面と駆動ローラ22間の摩擦係数μ2が0.005以下にすると、ベルト内面に塗布されたオイルが駆動ローラによって拘束し難くなりこれが定着ローラ側に回り込み易くなってしまう。この回り込んだオイルによって画像不良が発生することが懸念される。従って、加圧ベルト20内面と駆動ローラ22間の摩擦係数μ2を0.005よりも大きな値に設定するのが好ましい。
つまり、
0.005<μ2<0.3・・・・(3)
を満たすように設定するのが好ましい。
(摩擦係数の測定方法)
次に、摩擦係数の測定方法及び結果を以下に説明する。
図8に示すように、測定対象の一方の試料1(70[mm]×50[mm])をプレート50上に載せてセットする。また、測定対象の他方の試料2である回転体51を固定する。この回転体51は、本例における定着ローラ10や駆動ローラ22に相当する。
続いて、テンションゲージ53が接続された状態の試料1をプレート50上にセットする。そして、プレート50との間で試料1を挟み込むように回転体51をセットし、おもり52によりこの回転体51に2.9[N]の荷重Nを掛ける。
そして、温度23度、相対湿度50%に維持された室内環境下で、回転体51を矢印方向に100[mm/s]で回転させ、その時に得られるテンションゲージ53からの出力値Fを読み取って測定値とする。出力値Fは、測定開始直後はスティックスリップなどにより出力値が不安定となるため、出力値Fが安定したものを測定値として複数求め、それを平均化したものである。なお、この出力値Fは、プレート50の試料1との接触面の表面性も加味された出力となる。従って、本例では、この出力値Fを予め用意された算出式に基づき正規化し、これを後述の式に代入することにしている。
上記の方法で得られたテンションゲージ53の出力値F(正規化後)を平均化したものを次式に代入して摩擦係数μを算出する。
F=μ×N(μは摩擦係数、Nは荷重)
本例では、測定の結果、
μ1=0.3 μ2=0.1 μ3=0.05
となった。
(駆動ローラの周速度に対する加圧ベルトの挙動の変化)
一方、本発明者は、上記条件下において定着処理を行ったところ、駆動ローラの周速度によっては、画像に光沢ムラが発生することが分かった。
ここで、本発明者は、この光沢ムラの発生有無について、次のような仮説を立てた。つまり、駆動ローラの周速度を変えることによって定着ニップの出口付近において加圧ベルトの挙動が変化していることに起因しているのではなかいと考えた。その結果、定着ローラや加圧ベルトに対するシートSの分離性が変化してしまい、これに起因してシートS上の画像に光沢の高い領域と低い領域が発生してしまうのではないかと考えた。
そこで、定着ニップの出口付近における加圧ベルトの挙動と光沢ムラとの関係を確認するため、定着装置Xの側方に高速度カメラを設置し、加圧ベルトの挙動観察を行った。具体的には、定着処理時の条件、すなわち、定着ローラに対し加圧ベルトを圧接させた状態で、加圧ベルトの挙動観察を行った。以下の検証は、駆動ローラの周速度との因果関係を確認するため様々な値に変更している。
図6は、定着ローラに対する駆動ローラの周速比(V2/V1)が0.95の場合と1.05の場合におけるベルトの挙動の結果を示している。なお、図6の縦軸は、定着ニップ出口付近において加圧ベルトが駆動ローラ表面から浮いてしまっている領域のうち最も駆動ローラから離れた加圧ベルトの部位と駆動ローラ表面との間の最大距離αを示している(図7参照)。なお、この距離αは、駆動ローラの径方向と平行な方向に沿って測定した距離である。また、この測定は、高速度カメラにより撮影した画像をモニターに映し出し、このモニター上で距離を測り、これを実寸距離α(mm)に直したものである。図6の横軸は時間を示している。本例では0.03秒間隔で約330枚の画像を取り込むことで、10秒間に亘って撮影を行っている。
以下の表1は、周速比を上記の2つの値だけでなく、様々な値に振った場合の測定結果を示したものである。なお、光沢ムラの項目は、○が発生せず、×が発生したことを意味している。
これらの検証結果から、駆動ローラを定着ローラよりも遅い周速度で回動させた場合、定着ニップ出口付近において駆動ローラに対する加圧ベルトの浮きは無視できる程度となり駆動ローラと加圧ベルトの接触状態が安定している。従って、光沢ムラが発生しなかった。
一方、駆動ローラを定着ローラよりも速い周速で回動させた場合、定着ニップ出口付近において駆動ローラに対する加圧ベルトの浮きが大きくなっており、駆動ローラと加圧ベルトとの接触状態が不安定になっていた。つまり、シート上のトナー像のうち、定着ニップの出口付近において浮いた状態にある加圧ベルトと接触した部位は光沢度がアップし、接触しなかった部位は光沢度がアップせず、この両部位間で光沢ムラが発生したものと考えられる。
Figure 0005300202
すなわち、定着ニップ出口付近の加圧ベルトの挙動が不安定になると、光沢ムラが発生し画像不良を起こすことが確認された。
この現象を模式的に表したものが図7である。加圧ベルトと駆動ローラとの接触が不安定になる原因について、図7を用いて説明する。
本例の定着装置においては、加圧ベルトを定着ローラに従動回転させる構成となっているため、駆動ローラと加圧ベルト内面間の摩擦係数を十分小さな値に設定している。しかし、駆動ローラを定着ローラよりも速い周速度で回動させた場合、駆動ローラが加圧ベルトを駆動する力が微小ながら働き、定着ニップの出口付近において両者間の接触状態が不安定になってしまうと考えられる。
また、駆動ローラ近傍の加圧ベルトの速度は、図7に示すように、3つの領域において僅かではあるが異なっている。ここで、定着ローラと接触し駆動ローラの圧接によってニップを形成している部分(領域A)におけるベルトの速度をVaとする。また、定着ニップの直下流側の部分で駆動ローラに接触あるいは不安定な接触部分(領域B)におけるベルトの速度をVbとする。また、駆動ローラと接触していない部分(領域C)におけるベルトの速度をVcとする。なお、本例では、駆動ローラ22の周速V2はこのVcに対応している。
つまり、定着装置の系全体として、加圧ベルトを定着ローラに従動回転させる構成となっているため、V1≒Vcの関係にある。
次に、駆動ローラは定着ローラの弾性層に食い込むことで定着ニップを形成しているため、駆動ローラの径と定着ローラの弾性層の変形分を考慮すると、Va>V1≒Vcの関係にある。
従って、Va>Vcとなるため、Vbはその速度差を吸収するように作用することになる。
ところで、図6にも示したように、定着ニップの出口付近における駆動ローラと加圧ベルト間の距離αは、実質的には0にならない。これは、上記したように、駆動ローラが定着ローラの弾性層を変形させているため、必然的に速度差が生じるためである。ただし、ベルトの挙動の安定性という意味で、定着ニップの出口付近において駆動ローラと加圧ベルト間の距離αが小さい方がベルトの挙動は安定していると言える。
ここで、駆動ローラを定着ローラよりも速い周速で回動させた場合、VaとVcの差が広がることになる。実際には、加圧ベルトが定着ローラに従動回転されているため、Vcは変化せず、Vaが大きくなっている。これは、前述したように微小ながら駆動ローラが加圧ベルトを駆動する力が働くためである。その結果、領域Aで生じた速度差を領域Bで吸収しきれずに駆動ローラから加圧ベルトが離れてしまう現象が発生し、ベルトの挙動が不安定化してしまうものと考えられる。
なお、加圧ベルトと駆動ローラの接触度合いを安定化させる方法として、加圧ベルトの張架力(テンション)を上げる方法が考えられる。本発明者は、加圧ベルトの張架力を上げた状態で、上記と同様のベルト挙動観察検証を行った。
その結果、駆動ローラを定着ローラよりも速い周速で回動させた場合においても、加圧ベルトと駆動ローラの接触が安定することが分かった。しかしながら、加圧ベルトの張架力を上げてしまうと、加圧ベルトの寄り力を制御できなくなってしまい、好ましい解決策とは言えないことが分かった。
ここまでの検証の結果、「光沢ムラ」の発生を抑制するためには、定着ローラに対する駆動ローラの周速比(V2/V1)を1.0未満に設定すれば良いことが確認された。
V2/V1<1.0・・・・(4)
(駆動ローラの周速と画像ズレの関係)
次に、「光沢ムラ」の発生状況と共に「画像ズレ」の発生状況についての検証を行う。具体的には、なお、定着ローラの周速を100[mm/s]の固定値とした状態で、駆動ローラの周速を様々に変更した場合の「光沢ムラ」と「画像ズレ」の発生の有無について検証を行った。また、この検証を、シートに形成する画像の比率や環境条件をそれぞれ振って行った。
この検証の結果を表2に示す。なお、画像ズレの項目に関しては、画像ズレが明らかに認知され視覚的に違和感がある場合を「×」、画像ズレが僅かに認知されるものの違和感がない程度のものを「△」、画像ズレが認知されなかった場合を「○」とした。また、光沢ムラの項目に関しては、画像に光沢ムラが目立つものを「×」、光沢ムラが僅かに認知されるものの目立たないものを「△」、光沢ムラを認知できないものを「○」とした。また、「通常環境」とは、温度が23℃、相対湿度が50%の環境であり、「高温高湿環境」とは、温度が30℃、相対湿度が85%の環境である。さらに、「低デューティ画像」とは、シート上に形成する画像の比率が5%、「高デューティ画像」とはシート上に形成する画像の比率が100%である。なお、画像比率とは、シートの画像が形成され得る領域の全面積に対し、シート上にトナーが載っている領域の面積の割合である。
Figure 0005300202
この表2に示す検証結果から、定着ローラに対する駆動ローラの周速比を0.90よりも大きく設定することで、光沢ムラと共に画像ズレの発生を防止することができることが分かった。一方、定着ローラに対する駆動ローラの周速比を0.90以下に設定した場合、駆動ローラが加圧ベルトに対し無視できないレベルのブレーキ力を作用させてしまい、画像ズレが発生してしまったものと考えられる。つまり、シートSが定着ローラに対し無視できない程に滑ってしまい(遅れてしまい)、画像ズレが発生してしまったものと考えられる。また、表2の結果から高デューティ画像ほどこの現象が顕著となっていることが分かる。そこで、以下の(5)の関係式を満たすのが好ましい。
0.9<V2/V1・・・・(5)
つまり、上記式(4)との関係から、
0.9<V2/V1<1.0・・・・(6)
を満たすように、V1、V2を設定するのが好ましい。
また、表2の結果から高湿時ほど画像ズレの現象が顕著となっていることが分かる。従って、高温高湿環境のときを考慮すると、定着ローラに対する駆動ローラの周速比を0.93よりも大きく設定するのが好ましいことが分かる。そこで、以下の(7)の関係式を満たすのが好ましい。
0.93<V2/V1・・・・(7)
つまり、上記式(4)との関係から、
0.93<V2/V1<1.0・・・・(8)
以上をまとめると、以下の(1)、(2)、(3)、(6)の条件を満たせば、加圧ベルトの挙動を安定化させることができる。その結果、光沢ムラ及び画像ズレのない高品質な画像を提供することができる。
μ2<μ1・・・・(1)
0.2<μ1<0.5・・・・(2)
0.005<μ2<0.3・・・・(3)
0.9<V2/V1<1.0・・・・(6)
但し、μ1は定着ローラと加圧ベルト間の摩擦係数、μ2は加圧ベルトと駆動ローラ間の摩擦係数、V1は定着ローラの周速、V2は駆動ローラの周速くを表す。
また、装置の雰囲気環境が広範囲に変動したとしても、光沢ムラ及び画像ズレのない高品質な画像を提供するためには、以下の(8)の条件をさらに満たすのが好ましい。
0.93<V2/V1<1.0・・・・(8)
次に、本発明に係る画像加熱装置としての定着装置の変形例について説明する。
実施例1ではシート上の未定着トナー像に接触する部材がローラである例(定着ローラ)について説明したが、本例ではベルトとされている。つまり、本例では、定着側と加圧側の双方にベルトを用いた定着装置X’とされている。
なお、本例では、後述する定着ベルトの構成を除き上述した実施例1とほぼ同様な構成とされているので、同様な構成についての詳細な説明は省略する。
図9は、定着側と加圧側の双方にベルトを用いた定着装置X’の概略断面図である。
未定着トナー像に接触して定着するための定着ユニットは、加熱回転体としてのエンドレスの定着ベルト320、これを張架するローラ323、322、定着パッド324を有している。ローラ323は、図示はしないが、実施例1(図4)と同様に、駆動ギア列Gを介して駆動モータMと接続された構成とされており、定着ベルトを駆動する機能も担っている。ローラ322はテンションローラとしての機能を担っている。さらに、テンションローラ322内にはハロゲンヒータ322aが設置されている。
一方の加圧ユニットには、上記実施例1と同様に、エンドレスの加圧ベルト321、これを張架するローラ325、326、加圧パッド327を有している。ローラ326は、上記実施例1(図4)の駆動ローラ22と同様に駆動力が入力されている。つまり、ローラ326は、駆動ギア列Gなどを介して駆動モータMと接続された構成とされており、加圧ベルトを駆動する駆動ローラとしての機能も担っている。ローラ325はテンションローラとしての機能を担っている。
このような構成において、上述した実施例1での定着ローラ10の周速V1を本例では定着ベルト320の周速と読み替えることにより、本例においても実施例1と同様の効果を奏することができる。
具体的には、以下の4つの関係式を満たせば、加圧ベルトの挙動を安定化させたことにより、光沢ムラ及び画像ズレのない高品質な画像を提供することができる。
μ2<μ1
0.2<μ1<0.5
0.005<μ2<0.3
0.9<V2/V1<1.0
但し、μ1は定着ベルト320と加圧ベルト321間の摩擦係数、μ2は加圧ベルト321と駆動ローラ326間の摩擦係数、V1は定着ベルト320の周速、V2は駆動ローラ326の周速を表している。
また、実施例1と同様に、装置の雰囲気環境が広範囲に変動したとしても、光沢ムラ及び画像ズレのない高品質な画像を提供するためには、以下の関係式をさらに満たすのが好ましい。
0.93<V2/V1<1.0
以上の実施例1、2では、本発明をモノクロ画像形成装置に適用した例について説明したが、例えば、図10に示すフルカラー画像形成装置にも適用することが可能である。以下、実施例1の定着装置Xを適用した例について簡単に構成の概略を説明する。なお、定着装置Xの代わりに実施例2にて説明した定着装置X’を適用することも可能である。
図10に示す装置内には、画像形成手段を構成する第1、第2、第3、第4の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdが併設され、各々異なった色のトナー像が潜像、現像、転写のプロセスを経て形成される。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、それぞれ専用の像担持体、本例では電子写真感光ドラム303a、303b、303c、303dを具備している。
感光ドラム303a〜303dの外周には、それぞれドラム帯電器302a〜302d、現像器301a〜301d、1次転写帯電器331a〜331d及びクリーナ304a〜304dが設けられる。装置の上方部にはさらに図示しない光源装置およびポリゴンミラーが設置されている。
光源装置から発せられたレーザー光を、ポリゴンミラーを回転して走査し、その走査光の光束を反射ミラーによって偏向し、fθレンズにより感光ドラム303a〜303dの母線上に集光して露光する。これにより、感光ドラム303a〜303d上に画像信号に応じた潜像が形成される。
現像器301a〜301dには、現像剤としてそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのトナーが、ホッパEa〜Edより所定量充填されている。現像器301a〜301dは、それぞれ感光ドラム303a〜303d上の潜像を現像して、シアントナー像、マゼンタトナー像、イエロートナー像及びブラックトナー像として可視化する。
感光ドラム303a〜303dの下方に設置された中間転写体330は矢示の方向に回転駆動されている。
感光ドラム303a上に形成されたイエロートナー画像は、1次転写ローラ331aに印加された1次転写バイアスにより中間転写体330の外周面に転写される。
同様にマゼンタトナー画像、シアントナー画像、ブラックトナー画像が順次中間転写体330上に重畳転写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。
311は2次転写ローラを示し、中間転写体330に対応し平行に軸受させて下面部に接触させて配設してある。2次転写ローラ311には、2次転写バイアス源によって所望の2次転写バイアスが印加されている。中間転写体330上に重畳転写された合成カラートナー画像のシートSへの転写は、次のように行われる。すなわち、給紙カセット300からレジストローラ対312、転写前ガイドを通過して中間転写体330と2次転写ローラ311との当接ニップに所定のタイミングでシートPが給送される。これと同時に2次転写バイアスがバイアス電源からに印加される。この2次転写バイアスにより中間転写体330からシートPへ合成カラートナー画像が転写される。
一次転写が終了した感光ドラム303a〜303dは、それぞれのクリーナ304a〜304dにより転写残トナーをクリーニング、除去され、引き続き次の潜像の形成以下に備えられる。中間転写体330上に残留したトナー及びその他の異物は、クリーナ340により拭い取るようにしている。本例では、このクリーナ340として、中間転写体330の表面に当接してクリーニングを行う巻き取り式のクリーニングウエブ(不織布)を用いている。
トナー画像の転写を受けたシートSは上述した定着装置Xへ導入される。そして、トナー像を担持したシートは定着装置Xにより加熱、加圧されて画像の定着が行われ、その後、排紙部363を経て排紙トレイに排出される。
このように、シート上に形成されるトナー像のトナー量がモノクロ画像に比して多くなるカラー画像形成装置では、本発明のようなベルトを用いた定着装置が好適である。
また、以上では、画像加熱装置として定着装置を例に説明したが、以下のような装置にも同様に本発明を適用することが可能である。例えば、シートS上に既に定着された状態にあるトナー画像を再加熱することによりトナー画像の光沢度を向上させる光沢向上装置にも本発明を同様に適用することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 定着装置を示す概略断面図である。 定着装置の要部を示す概略断面図である。 定着装置の駆動構成を示す概略図である。 シート搬送時における摩擦力、速度を示す図である。 駆動ローラに対する加圧ベルトの離間距離αを測定した結果である。 定着ニップの出口付近での加圧ベルトの挙動を示す模式図である。 摩擦係数を測定する測定系を示す概略断面図である。 定着装置を示す概略断面図である。 画像形成装置を示す概略断面図である。
符号の説明
X 定着装置
W 定着ニップ
1 画像形成装置
10 定着ローラ
11 定着ギア
12 第一伝達ギア
13 第二伝達ギア
14 分離駆動ギア
15 伝動ベルト、
16 軸
20 加圧ベルト
21 インレットローラ
22 駆動ローラ
23 ステアリングローラ
24 加圧パッド
27 摺動シート
28 オイル塗布ローラ
29、30、114 サーミスタ

Claims (3)

  1. 記録材上のトナー画像をニップ部にて加熱する加熱回転体と、前記加熱回転体を駆動する駆動手段と、前記加熱回転体との間で前記ニップ部を形成するエンドレスベルトと、前記ベルトを前記加熱回転体に向けて加圧するとともに前記ベルトを駆動する駆動ローラと、を有する画像加熱装置において、
    前記加熱回転体の周速と前記エンドレスベルトの周速が前記ニップ部において等しくなるように、
    前記加熱回転体と前記ベルト間の摩擦係数をμ1、前記ベルトと前記駆動ローラ間の摩擦係数をμ2、画像加熱時における前記加熱回転体の周速をV1、画像加熱時における前記駆動ローラの周速をV2としたとき、
    μ2<μ1
    0.2<μ1<0.5
    0.005<μ2<0.3
    0.93<V2/V1<1.0
    を満足することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記エンドレスベルトは前記ニップ部において記録材の未定着トナー画像が形成された面とは反対側の面と接触するように配置されていることを特徴とする請求項1の画像加熱装置。
  3. 前記エンドレスベルトの内面には潤滑剤が塗布されていることを特徴とする請求項1又は2の画像加熱装置。
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