JP2005195676A - 電子写真用塗工紙および画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 定着時のブリスターの発生がなく、用紙の寸法安定性に優れる間接乾式電子写真方式のフルカラー複写機およびプリンターに用いられる電子写真用塗工紙を提供すること、およびその塗工紙を用いた画像形成方法を提供すること。
【解決手段】 木材繊維を主体とする基材の両面に、顔料および接着剤を主成分とする塗工層が、片面あたり固形分量で5〜15g/m2の範囲で設けられてなり、28℃85%R.H.の環境下における平衡水分含有率が8質量%以下であることを特徴とする電子写真用塗工紙、およびその塗工紙を用いた画像形成方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、間接乾式電子写真方式の複写機あるいはプリンター等の画像形成装置、特にフルカラーの画像形成装置に用いられる電子写真用塗工紙、およびこれを用いた画像形成方法に関する。
近年、電子写真方式の記録装置の進歩により、従来オフセット印刷などの商業印刷用として用いられてきた塗工紙を利用し、電子写真方式で光沢のある塗工紙にデジタル信号をオンデマンドでカラープリントするいわゆるオンデマンドプリントが盛んになってきている。そのため、カラー複写機、カラープリンターについては、高速化および高画質化が進んでいる。
高画質化については、これまで通常に用いられてきたPPC用紙、プリンター用紙に代わり、これまで商業用印刷の分野に用いられてきた高い白紙光沢を有する塗工紙(商業印刷用塗工紙)が、得られる画像の鮮やかさから、カラー複写機、カラープリンターに用いられるケースが増えてきている。
しかし、フルカラー複写機およびプリンターで商業印刷用塗工紙を用いると、転写部あるいは定着部での走行トラブルが発生する。すなわち、転写部では、用紙が帯電し、トナーが用紙に転写された直後、帯電状態にある用紙が用紙搬送方向にある転写部材に静電吸着を起こし、走行トラブルを起こす。また、定着部では、トナーを溶融定着する際に、溶融しているトナーと定着部材との間に接着力が生じ、白紙光沢の高い塗工紙(塗被紙)の場合は用紙が定着部材から速やかに剥離できず、剥離不良の痕が残ったり、剥離できず定着部でジャムが発生することとなる。これらの現象は、用紙の坪量が低い塗被紙、いわゆる軽量塗被紙において顕著に発生する。
また、通常、商業印刷用の高白紙光沢の塗工紙は、白紙光沢を付与させるべく、塗被(塗工)後にカレンダー掛けによる表面の平滑化を行うため、カレンダー掛け時の加圧により用紙が潰され、透気性が低下することから、定着時にブリスターが発生しやすくなる。ブリスターとは、トナー画像部の表面に発生する微細な空隙であり、その原因は、用紙内部の水分が定着時の加熱により水蒸気となり、用紙の透気性が低い場合に当該水蒸気が排出されないため用紙内の水蒸気圧が大きくなり、最終的には、トナー層を突き破って排出されることにある。
また、これらの印刷用塗工紙では、用紙中の水分変化が起こった場合に用紙寸法の変化が発生する。間接乾式電子写真方式のフルカラー複写機およびプリンターの場合、トナーを用紙へ熱定着する際に用紙の水分変化が生じる。そのため、出力後の用紙にカールが発生するという問題がある。ブリスター現象を回避するには十分でない用紙の透気性、カール等の問題に関わる、用紙水分の変化が起こった際の寸法安定性、等の観点から、従来の製造方法による印刷用塗工紙は、間接乾式電子写真方式のフルカラー複写機やプリンターでの使用に耐えられるものはなかった。
これに対して、特に定着時のブリスターの発生を抑えるために、塗工紙の透気度を一定値以下に特定した提案(例えば、透気度4000秒以下についての特許文献1、特許文献2などを参照のこと)や、そのための塗工層顔料仕様の提案(例えば、特許文献3などを参照のこと)がなされている。しかしながら、提案された塗工紙を、特に高湿条件に長時間放置し、間接乾式電子写真方式のフルカラー複写機やプリンターに使用した場合、ブリスターの発生を十分に無くすことはできず、また、透気度を低下させた弊害として、塗工層の強度が低下するという問題が生じる場合もあった。
また、提案された塗工紙は、透気度が低い、すなわち透気性が高いため、高湿時に塗工層を通過する水分量も多く、なおかつ定着工程における熱および圧力で塗工紙から抜ける水分も多いことから、特に高湿条件下に放置された塗工紙を使用した場合に塗工紙の水分変化による用紙の寸法安定性が悪化するという問題(特にカール・波打ち)があった。
特許第2128894号公報 特許第2676291号公報 特許第2745431号公報
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、定着時のブリスターの発生がなく、さらに水分変化による用紙の寸法安定性(特にカール・波打ち)に優れる間接乾式電子写真方式のフルカラー複写機およびプリンターに用いられる電子写真用塗工紙を提供すること、および、その塗工紙を用いた画像形成方法を提供することを目的とする。
かかる実情において、本発明者らは、鋭意研究を行った結果、基材の両面に、特定の構成の塗工層を有し、所定の物性を満足する電子写真用塗工紙が、電子写真方式で未定着のトナー画像を形成し、各種の定着装置を用いて定着をした際にもブリスターの発生が抑えられ、用紙の寸法安定性(特にカール・波打ち)に優れることを見出した。また、該電子写真用塗工紙を定着装置の上流で、50℃以上の表面温度になるように加熱することにより、上記問題点がより高い次元で解消されることを見出した。
即ち、本発明は、
<1> 木材繊維を主体とする基材の両面に、顔料および接着剤を主成分とする塗工層が、片面あたり固形分量で5〜15g/m2の範囲で設けられてなり、
28℃85%R.H.の環境下における平衡水分含有率が8質量%以下であることを特徴とする電子写真用塗工紙である。
<2> 透気度が、400秒以上7000秒以下であることを特徴とする<1>に記載の電子写真用塗工紙である。
<3> 電子写真方式により用紙表面に、未定着のトナー画像を形成し、これを加熱および加圧することで定着画像を得る画像形成方法であって、
前記用紙として、<1>または<2>に記載の電子写真用塗工紙を使用することを特徴とする画像形成方法である。
<4> 未定着のトナー画像が形成された前記用紙を、一対のロールからなる定着装置の前記ロール間に形成されたニップ部に挿通して、加熱および加圧することを特徴とする<3>に記載の画像形成方法である。
<5> 未定着のトナー画像が形成された前記用紙を、エンドレスベルトおよびロールからなる定着装置のエンドレスベルト−ロール間に形成されたニップ部に挿通して、加熱および加圧することで定着画像を得る画像形成方法であって、
前記定着装置が、表面近傍に弾性体層を有し、回転可能に支持された加熱定着ロールと、該加熱定着ロール表面に外周面が当接して前記ニップ部を形成するエンドレスベルトと、該エンドレスベルトの内周面に当接され、前記加熱定着ロールの表面に沿って前記エンドレスベルトを押圧して、前記ニップ部を形作る圧接面を備えた圧力付与部材と、を備えてなることを特徴とする<3>に記載の画像形成方法である。
<6> 未定着のトナー画像が形成された前記用紙に、加熱した定着ベルトを当接させて前記トナー画像に押圧し、前記トナー画像を加熱加圧後、該定着ベルトと前記トナー画像を表面に保持する前記用紙とを密着させたまま移動させ、前記トナー画像が所定温度以下に冷却された後、前記トナー画像を保持する前記用紙を前記定着ベルトから剥離する定着装置に導入することで定着画像を得ることを特徴とする<3>に記載の画像形成方法である。
<7> 前記用紙に未定着のトナー画像を形成した後、前記定着装置に導入するに先立ち、当該用紙を、そのトナー画像が形成された側の表面温度が50℃以上となるように予め加熱することを特徴とする<3>に記載の画像形成方法である。
本発明によれば、定着時のブリスターの発生がなく、さらに水分変化による用紙の寸法安定性に優れ、特にカールや波打ちなどを発生させない、間接乾式電子写真方式のフルカラー複写機およびプリンターに用いられる電子写真用塗工紙を提供することができ、その塗工紙を用いて、ブリスターの発生が無く、用紙の寸法安定性に優れた記録画像を形成し得る画像形成方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
[電子写真用塗工紙]
本発明の電子写真用塗工紙は、木材繊維を主体とする基材の両面に、顔料および接着剤を主成分とする塗工層が、片面あたり固形分量で5〜15g/m2の範囲で設けられてなり、
28℃85%R.H.の環境下における平衡水分含有率が8質量%以下であることを必須要件とする。
本発明の電子写真用塗工紙においては、木材繊維を主体とする基材の両面に、顔料および接着剤を主成分とする塗工層を有することに特徴がある。かかる塗工層を有することで、光沢のある画像の形成を実現させている。そして、かかる高光沢画像を実現しながらも、定着工程での加熱・加圧によってもブリスターや、寸法変化の少ない塗工紙とすることができることが本発明によって実現される。
前述したように一般的に、定着工程で、塗工紙内部の水分が熱や圧力により水蒸気化し、塗工層を有するがゆえに高圧蒸気化し、定着ニップ部から出たときに当該高圧蒸気が塗工層の細孔から噴出するため、まだ軟化状態にあるトナー画像層を破壊し、ブリスターと呼ばれる画像欠陥を作り出す。また、このように定着工程で塗工紙中の水分が急激に状態変化することにより、基材の木材繊維、特にセルロース繊維間の水素結合が再形成されることにより寸法が収縮し、縮みやカールが発生する。
したがって、電子写真方式による画像形成方法では、トナーを熱溶融させて画像形成を行うため、定着時の用紙の脱湿およびその後の吸湿における水分変化が大きく、従来の印刷用塗工紙を用いた場合には、通常のオフセット印刷に比べて寸法変化が大きくなり、ブリスターの発生や、寸法変化に伴うカール、波打ち等の発生が著しくなりやすい。
本発明者らは、上述したブリスターや、寸法変化に伴うトラブル発生について詳細に検討したところ、塗工紙が含有することができる水分と大きく関係することを突き止めた。特に高湿条件(28℃85%R.H.)での平衡水分含有率を低く抑えることにより、顕著にこうしたトラブルを解消し得ることを見出した。
図1は、28℃85%R.H.環境下に48時間調湿した印刷用塗工紙の平衡水分含有率と、これらの調湿された塗工紙を富士ゼロックス社製DocuColor 1250を用いて二次色(Blue)ベタ画像を形成したときのブリスター発生状況(ブリスターグレード)と、の関係を示すグラフである。図1に示すグラフからわかるように、塗工紙の平衡水分含有率が大きいほどブリスターの発生が顕著であり、平衡水分含有率が低く抑えられ8%に近づくにつれ、ブリスターの程度が緩和してくることが判明した。かかる検討結果に基づき、本発明者らは、高湿条件における平衡水分を減らす試みを繰り返し、ついに本発明を完成するに至った。
本発明の電子写真用塗工紙において、28℃85%R.H.の環境(高湿条件)下における平衡水分含有率としては、8質量%以下であることが必須であり、望ましくは7質量%以下であり、さらに望ましくは6質量%以下である。平衡水分率が8質量%を上回ると、上述したようにブリスターの発生が顕著になり、さらに定着工程での水分変化も大きくなることから、寸法変化に伴うカール、波打ちの発生が顕著となる。
なお、本発明において、「28℃85%R.H.の環境下」とは、既述の如く、28℃85%R.H.環境に48時間調湿した塗工紙のことを指す。以下、単に「高湿環境下」と言う場合がある。
高湿環境下における平衡水分含有率を低減させる方法としては、特に限定されるものではなく、適宜適切な方法を選択して調整してやればよいが、例えば一例として、以下の方法を挙げることができる。
例えば、基材中に配合する填料(炭酸カルシウムやカオリンなど)の配合量を増やすことで、親水基であるOH基を多量に含む木材パルプであるセルロース繊維割合を減少させることができる。填料配合量としては、基材中10質量%以上とすることが好ましく、15質量%以上とすることがさらに好ましい。
また、例えば、基材のパルプに、木材繊維であるセルロース繊維にポリオレフィン系、アクリル系などの合成繊維や、シリカ系などの無機繊維を混合抄紙することも高湿環境下における平衡水分含有率を低減させるのに有効である。さらに、セルロースパルプの結晶化度を向上させる手段も有効である。すなわち、乾燥させたパルプや、場合によってはマーセル化させたパルプ、古紙再生処理により結晶化の進んだパルプも使用することができる。
さらに、基材のサイズ度を高く設定することも高湿環境下における平衡水分含有率を低減させるのに効果がある。その際には、ステキヒトサイズ度で、50秒以上に設定することが好ましく、60秒以上に設定することがさらに好ましい。この際に使用する内添サイズ剤については、特に限定するものではなく、従来知られているサイズ剤をすべて使用することができる。
またさらに、基材中にポリエステル系、ポリウレタン系、ポリスチレン系などの疎水性高分子を配合することによっても高湿環境下における平衡水分含有率を低減させることができる。かかる疎水性高分子としては、紙に配合可能な従来公知のものが問題なく使用可能であり、その配合量としては、全基材中、2質量%〜30質量%の範囲とすることが好ましく、3質量%〜20質量%の範囲とすることがさらに好ましい。2質量%を下回ると、平衡水分含有率低下の効果が十分に発現しない場合があり、30質量%を上回ると、紙力の低下や、トナーの転写特性に悪影響を及ぼす場合がある。勿論、上記下限値を下回ったとしても、他の方法により平衡水分含有率を目的の値とすることができるのであれば、下限値に関してはこの限りではない。
その他、基材にフィルム形成能のある水性高分子を表面処理する方法によっても高湿環境下における平衡水分含有率を低減させることができる。かかる水性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコールや、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体を挙げることができるが、これらに限られるものではない。さらに酸化変性澱粉などと併用しても構わない。基材表面に処理する前記水性高分子(酸化変性澱粉を併用する場合の当該酸化変性澱粉を含む。)の量としては、0.5〜5g/m2の範囲内とすることが好ましく、1.0〜4g/m2の範囲内とすることがさらに好ましい。前記水性高分子の量が、上記範囲を下回ると、平衡水分含有率低下の効果が十分に発現しない場合があり、また上記範囲を上回ると、基材層中の水蒸気が抜け難くなり、紙層破壊を起こすいわゆるペーパーブリスターになりやすい。勿論、上記下限値を下回ったとしても、他の方法により平衡水分含有率を目的の値とすることができるのであれば、下限値に関してはこの限りではない。
以上、高湿環境下における平衡水分含有率を低減させる手段をいくつか挙げたが、これらの手段を複数組み合わせても構わないし、さらに他の手段を組み合わせても構わない。
本発明の電子写真用塗工紙の基材としては、木材繊維を主体とする基材とすることが必須であるが、ここで「木材繊維」とは、木材由来の繊維、例えば、バージンパルプは勿論のこと、木材を由来とするパルプ代替品や、リサイクル紙に含まれる古紙パルプなども勿論含まれる概念である。また、「木材繊維を主体とする」とは、基材中の50質量%以上が木材繊維であることを指し、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。
本発明の電子写真用塗工紙の基材に使用される繊維は、特に限定されるものではないが、通常の一般塗工紙の基紙に用いられる木材パルプ繊維、例えば、クラフトパルプ繊維、サルファイトパルプ繊維、セミケミカルパルプ繊維、ケミグラウンドパルプ繊維、砕木パルプ繊維、リファイナーグラウンドパルプ繊維、サーモメカニカルパルプ繊維等を使用することが好ましい。また、これらの繊維中のセルロースあるいはヘミセルロースを化学的に修飾した繊維も必要に応じて使用することができる。これらは勿論、本発明に規定する木材繊維に該当する。
さらに、綿パルプ繊維、麻パルプ繊維、ケナフパルプ繊維、バガスパルプ繊維(以上、本発明に規定する木材繊維に該当。)、ビスコースレーヨン繊維、再生セルロース繊維、銅アンモニアレーヨン繊維、セルロースアセテート繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール共重合体、フルオロカーボン系繊維、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、金属繊維、シリコンカーバイド繊維等の各繊維を、単独あるいは複数組み合わせて使用することができる。その組み合わせによっては、高湿環境下における平衡水分含有率を低減させるができる。
また、必要に応じて、パルプ繊維にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等の合成樹脂を含浸あるいは熱融着させて得られた繊維を使用することもできる。
また上質系および中質系の古紙パルプを配合することもできる。古紙パルプの配合量としては、用途や目的等に応じて決定されるが、例えば、資源保護の観点から古紙パルプを配合する場合には、全繊維中10質量%以上、好ましくは30質量%以上配合することができる。
本発明に用いる基材(基紙)には、塗工適性を高めるため、並びに、塗工後の不透明度および白色度の調整のため、填料を使用することが好ましい。ここで使用できる填料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成クレー、パイオロフェライト、セリサイト、タルク等の珪酸類や二酸化チタン等の無機填料、および、尿素樹脂、スチレン等の有機顔料を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの填料の配合量は、特に限定されるものではないが、高湿環境下における平衡水分含有率を低減させる目的から10質量%以上配合することが望ましく、15質量%以上配合することがより望ましい。
また、本発明に用いる基材には、内添または外添により、サイズ剤等の各種薬品を使用することができる。サイズ剤の種類は、ロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤等のサイズ剤を挙げることができ、硫酸バンド、カチオン化澱粉等、適当なサイズ剤と繊維との定着剤を組み合わせても使用できる。電子写真方式の複写機やプリンター等におけるコピー後の用紙保存性の観点から、中性サイズ剤、例えば、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤、アルキルケテンダイマー、アルケニルケテンダイマー、中性ロジン、石油サイズ、オレフィン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂等が好ましい。また、表面サイズ剤として、酸化変性澱粉、酵素変性澱粉、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース変性体を単独もしくは組み合わせて使用することができる。
さらに、本発明に用いる基材には、用紙の電気抵抗率を調整する目的で塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の無機物や、アルキルリン酸エステル酸、アルキル硫酸エステル酸、スルホン酸ナトリウム塩、第4級アンモニウム塩等の有機系の材料を単独あるいは混合して使用することができる。
また、本発明に用いる基材には、必要に応じて紙力増強剤を内添あるいは外添することができる。紙力増強剤としては、でんぷん、変性でんぷん、植物ガム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ジアルデヒドでんぷん、ポリエチレンイミン、エポキシ化ポリアミド、ポリアミド−エピクロルヒドリン系樹脂、メチロール化ポリアミド、キトサン誘導体等が挙げられ、これらの材料を単独あるいは混合して使用することができる。
本発明に用いる基材には、上記のものの他に、染料、pH調整剤等、通常の塗工紙用基紙に配合される各種助剤を適宜使用しても構わない。
次に、本発明の電子写真用塗工紙における塗工層について説明する。本発明の電子写真用塗工紙においては、従来の塗工紙と同様の風合いを持たせ、かつ、製造コストを下げるという観点から、顔料および接着剤を主成分とする塗工層が、前記基材の両面に形成される。
当該塗工層に含まれる顔料としては、通常の一般塗工紙に用いられる顔料、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、非晶質シリカ、コロイダルシリカ、ホワイトカーボン、カオリン、焼成カオリン、デラミネーテッドクレー、アルミノ珪酸塩、セリサイト、ベントナイト、スメクタイト等の鉱物質顔料や、ポリスチレン樹脂微粒子、尿素ホルムアルデヒド樹脂微粒子、微小中空粒子およびその他の有機系顔料等が挙げられ、これらを単独あるいは複数組み合わせて使用することができる。
本発明の電子写真用塗工紙における塗工層に用いられる接着剤としては、合成接着剤でも天然系接着剤でもよく、特に限定されるものではない。
合成接着剤としては、例えば、スチレン−ブタジエン系、スチレン−アクリル系、エチレン−酢酸ビニル系、ブタジエン−メチルメタクリレート系、酢酸ビニル−ブチルアクリレート系等の各種共重合体、およびポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸−メチルメタクリレート系共重合体等が挙げられる。これらの合成接着剤の中から1種類以上を使用することができ、目的に応じて、2種以上組み合わせて使用することができる。これらの合成接着剤は、顔料100質量%当たり好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%程度の範囲で使用される。
また、天然系接着剤としては、酸化デンプン、エステル化デンプン、酵素変性デンプンやそれらをフラッシュドライして得られる冷水可溶性デンプン、カゼイン、大豆たんぱく等の天然系接着剤として一般に知られた接着剤が挙げられる。これらの天然系接着剤は、顔料100質量%当たり好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは2〜30質量%程度の範囲で使用される。
また必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤等通常の塗工紙用顔料に配合される各種助剤が適宜使用される。
本発明の電子写真用塗工紙における塗工層は、上記各成分を混合して塗工用組成物を調製し、これを適当な塗工装置により前記基材の両面に塗布することで形成される。
調製された塗工用組成物は、一般の塗工紙製造に使用される塗工装置、例えばブレードコータ、エアナイフコータ、ロールコータ、リバースロールコータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイスロットコータ、グラビアコータ等を用いオンマシンあるいはオフマシンによって基材両面に塗布して形成される。このとき、一回で塗布しても構わないが、多数回に分けて多層状にして、1つの塗工層を設けても構わない。かかる塗工層の塗膜厚としては、前記基材の片面あたり、固形分量(乾燥重量)で片面に5〜15g/m2の範囲とすることが必須であり、5〜13g/m2の範囲とすることが望ましく、6〜11g/m2の範囲とすることがより望ましい。
塗工層の塗工後には、適宜平滑化処理が行われる。このときの平滑化処理には、通常用いられる平滑化装置、例えば、スーパーカレンダー、マシンカレンダー、ソフトニップカレンダー等が用いられ、白紙光沢が15%以上になるように仕上げることが望ましい。
本発明の電子写真用塗工紙は、坪量が60g/m2以上160g/m2以下であることが望ましい。坪量が60g/m2を下回ると、定着工程で自身が受ける熱量が大きくなり、本発明で規定する28℃85%R.H.における平衡水分含有率が8質量%以下であれば、ブリスターの心配は少ないものの、電子写真用塗工紙中からの水蒸気発生量が多くなり、ブリスターが発生する懸念がある程度生じてくる。なお、本発明において、「坪量」はJIS P−8124に規定されるものである。
さらに、本発明の電子写真用塗工紙では、透気度(J Tappi No.5、王研式透気度)が400秒以上7000秒以下となるように調整することが望ましい。当該透気度が7000秒を超えると、定着工程での熱・圧により水蒸気の逃げが少なくなるため、蒸気圧が高まりやすく、本発明で規定する28℃85%R.H.における平衡水分含有率が8質量%以下であれば、ブリスターの心配は少ないものの、ブリスターを抑えることが難しくなる場合もある。当該透気度の上限値としては、5000秒以下であることがさらに好ましい。
一方、前記透気度が400秒未満であると、用紙光沢が低くなりやすく、また塗工層の強度が低くなりやすく、紙粉発生などの懸念がある。当該透気度の下限値としては、500秒以上であることがさらに好ましい。
さらにまた、本発明の電子写真用塗工紙では、塗工紙の受像面の白紙光沢度を15%以上に調整することが好ましい。受像面の白紙光沢度が15%未満の場合、白紙部と画像部とのコントラストが大きくなり、光沢が均一な画像を得る上で不利となってくる。白紙光沢度としては、30%以上であることがより好ましい。
本発明の電子写真用塗工紙を製品として出荷する場合には、開封直後の製品水分率が適切な範囲内、具体的には好ましくは3〜6.5質量%、より好ましくは4.5〜5.5質量%程度の範囲内に収まるように、抄紙機、コータのドライヤーおよびカレンダー工程等で含水量を調整することが好ましい。また、保管時に吸脱湿が発生しないように、ポリエチレンラミネート紙等の防湿包装紙やポリプロピレン等の材料を用いて包装することが望ましい。
[画像形成方法]
本発明の画像形成方法は、電子写真方式により用紙表面に、未定着のトナー画像を形成し、これを加熱および加圧することで定着画像を得る画像形成方法であって、
前記用紙として、上記本発明の電子写真用塗工紙を使用することを特徴とする。
本発明の画像形成方法において、トナー画像を形成する画像形成プロセス自体は、用紙として上記本発明の電子写真用塗工紙を使用することを条件として、公知の画像形成工程をすべて適用することができる。例えば、潜像担体表面に潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像を電子写真用現像剤を用いて現像する現像工程、現像されたトナー画像を被転写体としての用紙に転写する転写工程、および該用紙表面のトナー画像を定着する定着工程などを含むものが挙げられる。
また、別の方法として、潜像担体と被転写体との間に中間的にベルト等を用いてカラートナー画像を重ね合わせてから被転写体としての用紙にカラートナー画像を一括転写し、加熱溶融して定着する方法等を採用すれば、フルカラー画像を形成することもでき、本発明において当該方法を適用することもできる。
特に本発明においては、従来知られる各種の定着装置を使用した画像形成方法に適用しても、本発明の電子写真用塗工紙を用いていることから、定着工程におけるブリスターや、カール・波打ちの発生を防止することができる。
以下、本発明の画像形成方法において適用可能な画像形成装置の例を挙げる。
<画像形成装置I>
図2は、本発明の画像形成方法に好適に用いられる画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図2に示す画像形成装置は、矢印A方向に回転する感光体11を備え、感光体11の周りには、ロール型の帯電器12、露光装置13、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色の現像剤をそれぞれ収容する現像器14a、14b、14cおよび14dを内蔵した現像装置14、ベルト状の中間転写体15、クリーナー16、および光除電器17が、この順序で配置されている。中間転写体15は、支軸ロール18a,18b,18cにより張架されている。支軸ロール18aは、中間転写体15を介して、感光体11と圧接している。支軸ロール18cは、中間転写体15を介して、転写用ロール19で圧接されている。また、転写用ロール19により、中間転写体15の周面から被転写体7にトナー画像が転写される。
図2に示す画像形成装置においては、以下のように画像が形成される。
帯電器12により帯電させた感光体11を露光装置13により、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色の各画像情報に基づいて露光して、感光体11表面に各色の潜像を形成させる。この感光体11表面の潜像は、現像装置14に内蔵された現像器14a、14b、14cおよび14dのうち前記各色に対応した現像器にて現像されトナー画像が形成される。現像されたトナー画像は、支軸ロール18aと対向する部位にて、ベルト状の中間転写体15の外周面に静電的に転写される。
なお、感光体11表面のトナー画像を被転写体(用紙)7に転写した後、感光体11表面に残存したトナーは、クリーナー16よって除去される。また、感光体11表面に残存した残留電荷は、光除電器17によって除電される。そして感光体11は、次の画像形成に備えられる。
この操作をシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色についてそれぞれ行い、中間転写体15の外周面に順次積層することで、中間転写体15の外周面には、未定着のフルカラートナー画像が形成される。
中間転写体15の外周面に形成されたフルカラーのトナー画像は、中間転写体15の矢印P方向への進行に伴い、支軸ロール18cと転写用ロール19とが中間転写体15を介して圧接されている部位(ニップ部)まで移動する。中間転写体15外周面のトナー画像は、当該ニップ部を通過する際、ともに挿通され矢印B方向に進行する被転写体7表面に転写される。
このようにして得られた被転写体7表面の未定着画像は、転写工程の下流に位置する定着装置により定着される。かかる定着装置としては、熱および圧力を加えることにより定着する定着装置であれば、特に限定することなくいずれも使用することができる。
本発明の画像形成方法に用いる定着装置としては、接触型熱定着装置を挙げることができ、例えば芯金外周にゴム弾性層が形成され、必要に応じてさらに定着部材表面層を具備した加熱ロールと、芯金外周にゴム弾性層が形成され、必要に応じて定着部材表面層を具備した加圧ロールと、からなる熱ロール型の定着装置や、そのロールとロールとの組み合わせを、ロールとベルトとの組み合わせや、ベルトとベルトとの組み合わせに代えた定着装置等を挙げることができる。
定着部材の基材(コア)には、耐熱性に優れ、変形に対する強度が強く、熱伝導性の良い材質が選択され、ロール型の定着装置の場合には、例えばアルミ、鉄、銅等が選択され、ベルト型の定着装置の場合には、例えばポリイミドフィルム、ステンレス製ベルト等が選択される。ロール型の定着装置における基材の表面には、通常シリコーンゴム、フッ素ゴム等からなるゴム弾性層が設けられている。
前記定着部材の基材やゴム弾性層には、目的に応じて各種の添加剤等が含有されていてもよく、例えば、磨耗性向上、抵抗値制御等の目的でカーボンブラックや金属酸化物、SiCなどのセラミックス粒子等が含有されていてもよい。
以下に、いくつかの好ましい定着装置の例を示す。
<定着装置I>
まず、熱ロール型の定着装置の例(定着装置I)について詳記する。本例の定着装置は、図3に概略構成図で示されるものであり、図2に示される上記<画像形成装置I>において採用されているものである。
本例の定着装置は、主として、ロール形状を有する熱ロール1と、これに対向配置された圧着ロール2とからなる。熱ロール1は、その内部にこれを加熱するための加熱源3が配され、コア8の外周に、弾性層5が形成され、さらにその上に熱ロール1の表面を成す定着部材表面層4が形成されてなる。
トナー画像6が形成された被転写体7が、矢印B方向への進行により、圧着ロール2と熱ロール1との間のニップ部に挿通されると、その通過の際に、加熱および加圧されてトナー画像の定着が行われる。
本例の定着装置は、必要に応じてさらに、熱ロール1の表面に付着したトナーを除去するためのクリーニング部材(不図示)、圧着ロール2を加熱するための加熱源3’、被転写体7を熱ロール1から剥離させる爪(フィンガー、不図示)などを有していてもよい。なお、図3に示される定着装置における加熱源3は、温度制御装置(不図示)により、熱ロール1表面温度が一定となるように制御されている。
熱ロール1および/または圧着ロール2には、単層または積層構造の弾性層5,5’を備えていることが好ましい。弾性層5,5’には、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性ゴムが用いられ、そのゴム硬度(JIS−A)は、60以下であることが好ましい。定着部材が弾性層5,5’を有すると、被転写体7上のトナー画像6の凹凸に追従して前記定着部材が変形し、定着後における画像表面の平滑性を向上させることができる点で有利である。
当該弾性層5,5’の厚みとしては、0.1〜3mmの範囲内であることが好ましく、0.5〜2mmの範囲内であることがより好ましい。弾性層5,5’の厚みが3mmを超えて厚すぎると、定着部材の熱容量が大きくなり、定着部材を所望の温度まで加熱するのに長い時間を要する上、消費エネルギーも増大してしまう点で好ましくない。また、その厚みが0.1mm未満で薄すぎると、定着部材表面における変形がトナー画像の凹凸に追従できなくなり、溶融ムラが発生する場合があり、また、剥離に有効な弾性層の歪みが得られ難い点で好ましくない。
<定着装置II>
次に、ベルト−ロールニップ型の定着装置の例(定着装置II)について詳記する。本例の定着装置は、図4に概略構成図で示されるものである。
本例の定着装置は、加熱源を内蔵した加熱定着ロール21と、3つの支持ロール22,23,24に張架され上記加熱定着ロール21に圧接されるエンドレスベルト25と、このエンドレスベルト25の内面側に当接され、加熱定着ロール21の表面に沿ってエンドレスベルト25を押圧する圧力付与部材31と、で主要部が構成されている。
加熱定着ロール21は、内部に円筒状のコア32を有しており、モータ38によって矢印C方向に回転駆動されるものである。このコア32は、外径47mm、内径42mm、長さ350mmのアルミニウムで形成されている。コア32の表面には、下地層23aとして硬度45°(JIS−A)のHTVシリコーンゴムが厚さ2mmで直接被覆され、さらにその上にトップコート層23bとしてRTVシリコーンゴムが厚さ50μmでディップコートされている。これにより被覆層23が形成されており、被覆層23は鏡面に近い表面状態に仕上げられている。
下地層23aのゴムの硬度は、Teclock社製のスプリングタイプのA型
硬度計により、JIS−K6301に準拠して、荷重9.8N(1,000gf)を付加して計測した結果である。なお、コア32としてはアルミニウムでなくても熱伝導率の高い金属製のものを使用することができ、被覆層23としては耐熱性の高い弾性体であれば他の材料を使用することができる。
コア32の内部には、加熱源として出力850Wのハロゲンランプ35が配置されている。また、加熱定着ロール21の表面には、温度センサ30が配置され、加熱定着ロール21表面の温度を計測する。そして、温度センサ30の計測信号により、図示しない温度コントローラによってハロゲンランプ35がフィードバック制御されて、加熱定着ロール21の表面が150℃に調節されるようになっている。
また、加熱定着ロール21の近傍にはオイル供給装置9が配設されている。オイル供給装置9は、離型剤を貯蔵するタンク9aからスポンジ状の吸上げ部材9b、ロール9c,9dを通じて加熱定着ロール21の表面に離型剤を常に一定量供給する。これによりシート(用紙)37に、トナー36による未定着のトナー画像を定着する際に、トナー36の一部が加熱定着ロール21にオフセットするのが防止されている。オイル供給装置9によって供給される離型剤としては、粘度1000mm2/s(1000cSt)のジメチルシリコーンオイル(商品名「KF−96」:信越化学株式会社製)が使用される。
圧力付与部材31は、ベースプレート31aの表面に弾性層31bと低摩擦層31cとを積層して形成したものであり、ベースプレート31a側に配置された圧縮コイルスプリング26によって加熱定着ロール21に向けて押圧されている。ベースプレート31aは、幅(エンドレスベルト25の走行方向)20mm、長さ(エンドレスベルト25の走行方向に対して垂直方向)320mm、厚さ5mmのステンレス鋼製のものである。また、弾性層31bは、ゴム硬度23°のシリコーンスポンジ(シリコーンゴムの発泡体)からなる厚さ5mmのものである。なお、ここでゴム硬度は、高分子科学社製のアスカーCタイプのスポンジ用ゴム硬度計により、荷重2.94N(300gf)を付加して計測した結果である。さらに、低摩擦層31cとしては、ポリテトラフルオロエチレンを含浸させたガラス繊維シートである中興化成製の「FGF−400−4」(商品名)を用いている。
ここで弾性層31bが設けられていることにより、エンドレスベルト25と接触する低摩擦層31cの接触面は、加熱定着ロール21の外周面と整合可能になっている。すなわち、一定以上の荷重によって圧力付与部材31を加熱定着ロール21に向けて押圧すれば、弾性層31bが変形し、低摩擦層31cの接触面が加熱定着ロール21の外周面に沿って圧接されるように変形するようになっている。したがって、圧力付与部材31が圧縮コイルスプリング26によって加熱定着ロール21に押圧されると、エンドレスベルト25は加熱定着ロール21に隙間なく圧接され、ベルトニップ部が形成される。
また、低摩擦層31cの表面には、粘度1000mm2/s(1000cSt)のジメチルシリコーンオイル(商品名「KF−96」:信越化学株式会社製)が塗布されており、これによってエンドレスベルト25と圧力付与部材31との間の摩擦係数が小さくなるようになされている。そして、ジメチルシリコーンオイルを塗布した状態では、エンドレスベルト25と加熱定着ロール21との間の摩擦係数μ1よりも、圧力付与部材31とエンドレスベルト25との間の摩擦係数μ2は小さくなっている(μ1>μ2)。このように、エンドレスベルト25の両面における摩擦係数を設定することによって、エンドレスベルト25は、加熱定着ロール21の回転に伴って従動し、圧力付与部材31上を滑りながら走行するようになる。
エンドレスベルト25は、ポリイミドフィルムにより厚さ75μm、幅300mm、周長188mmに形成されている。このエンドレスベルト25は、加熱定着ロール21と離れた位置に配置された支持ロール22,23,24の周囲に約78.4N(8kgf)の張力で巻回されている。支持ロール22,23,24はステンレスによって形成されており、その直径は、それぞれ18mm,18mm,23mmである。
このエンドレスベルト25は、圧力付与部材31が加熱定着ロール21に向けて押圧されていることにより、加熱定着ロール21に隙間なく圧接される。このとき、圧力付与部材31の接触圧力は、約5.5×104Pa(0.56kgf/cm2)に設定されている。また、加熱定着ロール21は、モータ38により周速度V=220mm/secで矢印C方向に回転しており、この回転によりエンドレスベルト25も速度220mm/secで従動回転するようになっている。
次に、本例の定着装置の動作について説明する。本例の定着装置では、図4中の右側において、図示しない転写装置によりシート37の表面にトナー36によるトナー画像が転写され、前記ベルトニップ部に向けてこのシート37が搬送されてくる。シート37は、ベルトニップ部の圧力付与部材31の配置されている位置に侵入する。そして、ベルトニップ部に作用する圧力とハロゲンランプ35によって加熱定着ロール21を通じて与えられる熱により、トナー36の像がシート37表面に定着される。
<定着装置III>
次に、ベルト−ベルトニップ型の定着装置の例(定着装置III)について詳記する。本例の定着装置は、図5に概略構成図で示されるものである。
本例の定着装置においては、矢印E方向に周回する定着ベルト43と、これに従動して矢印F方向に周回する加圧ベルト45と、が圧接して定着用のニップ部を形成している。用紙47が投入される箇所で加圧ロール41および加圧ロール42により、定着ベルト43および加圧ベルト45のそれぞれ周内から相互に対向する形で押圧され、前記ニップ部の入口が形成されている。このニップ部に入るまでに、定着ベルト43は、第1、第2、第3の3つの加熱部によって、十分にその表面が加熱されるようになっている。
第1加熱部は、前記ニップ部の入口を通過した後の冷却部で、定着ベルト43を冷却するために設けられた冷却板52により定着ベルト43から奪った熱を、ヒートパイプ53でアルミニウム製の加熱板51へ移動させ、定着ベルト43の加熱に用いるように構成されている。
第2加熱部は、定着ベルト43の裏面(内周面)に接するアルミニウム製の加熱ロール48により構成されている。加熱ロール48の内部にはヒータ55aが配されており、加熱ロール48の表面温度を感知すべく配された温度センサ44aの検知データをもとに、不図示の温調手段により温度制御されている。
第3加熱部は、定着ベルト43の表面(外周面)に接するアルミニウム製の加熱ロール49により構成されている。加熱ロール49の内部にはヒータ55bが配されており、加熱ロール49の表面温度を感知すべく配された温度センサ44bの検知データをもとに、不図示の温調手段により温度制御されている。
定着ベルト43は、矢印E方向への周回により順次、第1加熱部で予熱され、第2加熱部で裏面側から、第3加熱部で表面側から、それぞれ加熱され、定着に必要な温度に加熱された状態で前記ニップ部に達する。前記ニップ部の直前には、定着ベルト43の表面温度を感知する温度センサ44cが配されており、その検知データをもとに、不図示の制御手段により、第2加熱部および/または第3加熱部の加熱条件をフィードバック制御している。
未定着のトナー画像が表面に形成された用紙47が矢印D方向に進行し、加圧ロール41および加圧ロール42が対向配置されて定着ベルト43および加圧ベルト45間に形成される前記ニップ部の入口に挿通されると、そこで熱および圧力が加えられ、トナー画像を構成するトナーが溶融する。このトナーが溶融した状態では、それが粘着剤の働きをして、定着ベルト43と用紙47とが粘着状態になるが、その後冷却部で、冷却板52により定着ベルト43から熱が奪われ冷却される。この奪われた熱は、既述のように第1加熱部で利用される。そして、定着ベルト43と加圧ベルト45とが当接している区間(ニップ部)の出口に相当する剥離部における定着ベルト43の温度が、トナーがある程度固化して定着ベルト43から離れやすい粘度となる温度以下となるように、前記冷却部において冷却される。そして前記剥離部において、用紙47が定着ベルト43から剥離され矢印D方向にそのまま進行し、機外に排出される。
本例では、前記冷却部において、定着ベルト43表面の温度が100℃以下となるように冷却した。当該温度としては、90℃以下となるように調整することが、より望ましい。
前記ニップ部の入口での定着ベルト43の表面は、トナーの溶融温度以上の温度となるように上記3つの加熱部において加熱される。本例では、定着ベルト43表面が175℃となるように加熱している。より詳細には、第1加熱部でおよそ115〜120℃まで、第2加熱部でおよそ160〜170℃まで加熱し、第3加熱部で175℃まで加熱調整している。
本例の定着装置では、このように3つの加熱部で強力に定着ベルト43を加熱しており、加熱効率が高いため、高速定着が実現できる。また、定着後の冷却すべき用紙47および定着ベルト43の熱を第1加熱部に移動させて再利用しているので、用紙剥離性が良好であることは勿論のこと、熱効率も良好である。
本例では、以上の構成により、毎分60枚(A4横送り)の連続高速定着を実現している。
以上、1つの画像形成装置ないし3つの定着装置を挙げて、本発明の画像形成方法に適用可能な画像形成装置ないし定着装置を説明したが、本発明においては、これら各実施例の装置に限定されず、従来公知の各種画像形成装置ないし定着装置を適用することができる。これら各例において説明した個々の要素を、他の例において適用することもできる。
本発明の画像形成方法においては、前記用紙(本発明の電子写真用塗工紙)に未定着のトナー画像を形成した後、前記定着装置に導入するに先立ち、当該用紙を、そのトナー画像が形成された側の表面温度が50℃以上となるように予め加熱(以下、「予熱」という場合がある。)することができる。予熱により用紙の表面温度を50℃以上にすることで、本発明の電子写真用塗工紙である前記用紙内に取り込まれた水分が水蒸気となり、分子運動しやすい状態となる。その結果として、水分率が減少したり、定着工程ですばやく水蒸気が用紙から抜けやすくなったりして、ブリスターの発生を特に防止することができる。
なお、予熱により、未定着のトナー画像を構成するトナーが溶融してしまうと、最終的に得られる画像にも影響を与えてしまう場合があるため、この予熱は、使用したトナーの溶融温度以下の温度で行うことが望まれる。さらに、使用したトナーの溶融温度より10℃以上低い温度とすることが好ましく、20℃以上低い温度とすることがより好ましい。
この予熱の方法としては、輻射熱を利用した非接触の方法でも、用紙と接触加熱する熱伝導を利用した方法でも構わないが、当該予熱をする予熱装置の出口において、用紙表面の温度が50℃以上となるようにする必要がある。用紙表面の温度の測定方法としては、熱電対などの接触法でも構わないし、赤外線放射法などの非接触法による測定でも構わない。
以下に、本発明の画像形成方法において予熱を施す際に使用可能な予備加熱装置の一例を挙げる。勿論、本発明において使用可能な予備加熱装置は、以下の例に限定されるものではない。なお、こうした予備加熱装置は、転写工程の上流に設置しても、下流に設置しても構わないが、定着工程の上流に設けることは、勿論要件となる。
<予備加熱装置I>
図6は、本発明の画像形成方法において予熱を施す際に使用可能な予備加熱装置の一例(予備加熱装置I)を示す概略構成図である。
本例の予備加熱装置は、主として、加熱ロール63、駆動ロール64および張架ロール65により張架され、張架ロール65の駆動力により矢印G方向に回転する加熱ベルト62と、その外周に配された押圧ロール61および帯電器66と、加熱ベルト62の内周に配された対向板68および加熱板69と、により構成される。
加熱板69および加熱ロール63には、不図示の熱源が含まれ、加熱ベルト62を内周から加熱する構成となっている。このとき加熱板69は輻射熱により加熱ベルト62とは非接触で、加熱ロール63は勿論加熱ベルト62と接触して、加熱ベルト62に熱を加えている。押圧ロール61と対向板68とは、加熱ベルト62を介して当接しており、両者間にはニップ部が形成されている。加熱ベルト62が矢印G方向に回転して、当該ニップ部に達するときには、加熱板69および加熱ロール63の加熱により、予熱に十分な程度の温度まで加熱ベルト62表面の温度が達している。なお、対向板68にも、不図示ではあるが、補助的な熱源が含まれる。
また、押圧ロール61と対向板68とにより形成されるニップ部の、加熱ベルト62の回転方向(矢印G方向)上流側には、帯電器66が配置されている。帯電器66は、コロトロン帯電器を用いており、加熱ベルト62表面を帯電させて、未定着のトナー画像が表面に形成された用紙67を加熱ベルト62表面に密着させ、搬送性を高める働きがある。
前工程で未定着のトナー画像が表面に形成された用紙67は、本例の予備加熱装置に送られると、矢印H方向に進行し、未定着のトナー画像が形成された面が押圧ロール61側になる(上面を向く)ように、押圧ロール61と対向板68とにより形成されるニップ部に挿通される。当該ニップ部では、予め加熱板69および加熱ロール63により所定温度にされた加熱ベルト62により、用紙67が加熱され、除湿される。この時、加熱ベルト62の保持する熱は、対向板68に含まれる補助的な熱源によって維持される。
用紙67は、そのまま加熱ベルト62に密着した状態で矢印G方向に搬送されると、その搬送過程で十分に予熱され(すなわち、トナー画像が形成された表面が50℃以上となり)、駆動ロール64による加熱ベルト63の曲率半径の影響でセルフストリッピング性が付与され、加熱ベルト62表面から剥離される。そして、定着装置による定着工程に送られる。
<トナーないし現像剤>
次に、本発明の画像形成方法に用いることができるトナーないし現像剤としては、特に限定されないが、以下の如きものが好適に用いることができる。
(トナー)
本発明の画像形成方法に用いるに好適なトナーの樹脂成分としては、一般に、ポリエステル樹脂あるいはスチレン−アクリル樹脂が主に用いられる。前記好適なトナーの顔料成分としては、特に制限は無く、従来公知のものが問題なく使用可能である。
前記好適なトナーの生成方法については、粉砕法、重合法等どのような生成方法を採用してもかまわないが、樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液と着色剤を分散した着色剤分散液とを混合し、樹脂粒子および着色剤をトナー粒径に凝集させ、得られた凝集体を樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱、融合させる乳化凝集法が好ましい。
本発明において、前記好適なトナーの体積平均粒子径としては、2〜8μmの範囲内であることが好ましく、3〜7μmの範囲内であることがより好ましい。トナーの体積平均粒子径が、2μm未満であると、帯電性が不十分になり易く、現像性が低下する場合があり、一方、8μmを越えると、画像の解像性が低下する場合があるため、それぞれ好ましくない。
ここでトナーの体積平均粒子径とは、小径側から累積体積が50%になる粒子径を意味し、例えばコールターカウンターTA−II(日科機社製)、マルチサイザーII(日科機社製)などの測定器を用いて測定することができる。
また、前記好適なトナーの粒度分布としては、体積平均粒度分布指標GSDvとして、1.28以下であることが好ましく、1.25以下であることがより好ましい。特に乳化凝集法で製造することにより、かかる粒度分布のシャープなトナーを得ることができる。GSDvが1.28を越えると、画像の鮮鋭性、解像性が低下するため好ましくない。
ここでトナーの体積平均粒度分布指標GSDvとは、小径側から累積体積が84%になる粒子径D84vに対する、同累積体積が16%になる粒子径D16vの比(D84v/D16v)の平方根のことをいい、体積平均粒子径と同様の装置を用いて測定することができる。
本発明において、前記好適なトナーの粒子としては、下記式(1)で定義される形状係数SF1の平均値が100≦SF1≦140の範囲であることが望ましく、110≦SF1≦135の範囲であることがより望ましい。
SF1=ML2×100π/4A・・・(1)
(上記式中、MLはトナーの粒子の径の最大長を表し、Aはトナーの粒子の投影面積を表す。)
上記形状係数SF1は、トナーの形状などの形態を表現する係数として使用され、光学顕微鏡等がとらえた画像から、トナーの粒子の面積、長さ、形状等を高精度に定量解析する事が出来る、画像解析という統計的手法に基づくものであり、例えばイメージアナライザーNIRECO社製Image Analyzer LUZEX III等により測定可能である。
なお、本発明においては形状係数SF1の平均値としては、測定対象となるトナーの粒子200個について、画像解析して得た形状係数SF1の値を平均したものを用いた。
上記式(1)から明らかなように、形状係数SF1は、トナーの粒子の径の最大長を2乗した値を当該トナー粒子の面積で割った値にπ/4を掛け、更に100倍して得られる数値であり、トナー粒子の形状が球に近いほど100に近い値となり、逆に細長い程、大きな値となる。すなわち、トナーの最大径と最小径との差、つまり、形状係数SF1は、歪みを表す指標となる。完全球形であれば、SF1=100である。
(現像剤)
本発明の画像形成方法に用いることができる現像剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。
当該現像剤は、トナー単独からなる一成分系の現像剤と、トナーおよびキャリアを組み合わせて用いる二成分系現像剤とがある。
二成分系現像剤において用いられるキャリアとしては、特に制限はなく、例えば、特開昭62−39879号公報、特開昭56−11461号公報等に記載された樹脂被覆キャリア等の公知のキャリアを使用することができる。
前記二成分系現像剤における、トナーおよびキャリアの混合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明の画像形成方法は、本発明の電子写真用塗工紙を用いているため、画像の欠陥がなく、優れた寸法安定性を有する。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。勿論、本発明は、以下に説明する実施例により限定されるものでない。なお、実施例中の「部」および「%」は、特に断りのない限り、夫々「質量部」および「質量%」を示すものとする。
なお、用紙特性の評価方法については、後でまとめて説明することにする。
[電子写真用塗工紙の製造]
(電子写真用塗工紙例I)
LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)80質量部とNBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)20質量部とを混合したパルプスラリーをナイヤガラビータ(熊谷理機工業社製)で叩解して得られた、ろ水度500mlのパルプスラリーに、パルプ100質量部に対し、軽質炭酸カルシウム(タマパール TP−121、奥多摩工業(株)製)20質量部、カチオン化デンプン(商品名:MS4600、日本食品化学工業(株)製)0.3質量部、およびアルケニル無水コハク酸(ファイブラン81、王子ナショナル(株)製)0.08質量部を添加し、さらにポリアクリルアマイド樹脂(ハーマイドEX360、ハリマ化成(株)製)を1.0質量部添加し、これらの混合物を白水で希釈し、固形分濃度0.3%の紙料スラリーを調製した。
得られた紙料スラリーを2時間攪拌した後、オリエンテッドシートフォーマー(熊谷理機工業社製)を用いて抄紙し、次いで、得られた湿紙に、酸化デンプン(エースB、王子コーンスターチ(株)製)を、塗布量が乾燥重量で1.0g/m2になるように、ポリビニルアルコール(PVA117 クラレ(株)製)を、塗布量が乾燥重量で1.5g/m2になるように、それぞれサイズプレス装置で塗布し、乾燥後、マシンカレンダーにより王研式平滑度が30秒になるように平滑化処理を施し、坪量84g/m2の基材を得た。
一方、顔料成分100質量%[軽質炭酸カルシウム(商品名:タマパール T−123、奥多摩工業(株)製)を20質量%、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード(株)製)を80質量%]に対し、接着剤として酸化デンプン(エースA、王子コーンスターチ(株)製)3質量%(顔料に対する固形比;以下本例において同様)と、合成接着剤(LX430および2507H、配合比20:80、日本ゼオン(株)製)14質量%、および分散剤(アロンT−40、東亜合成(株)製)0.3質量%を配合して、前記得られた基材に塗工する塗工組成物を調製した。
得られた塗工組成物を、乾燥重量が片面10g/m2となるように、ブレードコータにより前記得られた基材に両面塗工し、乾燥後、ロール温度50℃のスーパーカレンダーで白紙の光沢が50%になるように平滑化処理を行い、坪量104g/m2の電子写真用塗工紙を得た。得られた塗工紙の高湿環境下(28℃85%R.H.の環境下)における平衡水分含有率は、6質量%であった。
(電子写真用塗工紙例II)
LBKP100質量部のパルプスラリーをナイヤガラビータ(熊谷理機工業社製)で叩解して得られた、ろ水度500mlのパルプスラリーに、パルプ100質量部に対し、軽質炭酸カルシウム(タマパール TP−121、奥多摩工業(株)製)15質量部、硫酸アルミニウム0.4質量部、カチオン化デンプン(商品名:MS4600、日本食品化学工業(株)製)0.5質量部、およびアルケニル無水コハク酸(ファイブラン81、王子ナショナル(株)製)0.15質量部を添加し、ポリアクリルアマイド樹脂(ハーマイドEX360、ハリマ化成(株)製)を0.8質量部添加し、これらの混合物を白水で希釈し、固形分濃度0.3%の紙料スラリーを調製した。
得られた紙料スラリーを2時間攪拌した後、オリエンテッドシートフォーマー(熊谷理機工業社製)を用いて抄紙し、次いで、得られた湿紙に、酸化デンプン(エースB、王子コーンスターチ(株)製)を、塗布量が乾燥重量で1.2g/m2になるように、ポリビニルアルコール(PVA117、クラレ(株)製)を、塗布量が乾燥重量で0.8g/m2になるように、それぞれサイズプレス装置で塗布し、乾燥後、マシンカレンダーにより王研式平滑度が30秒になるように平滑化処理を施し、坪量117g/m2の基材を得た。
一方、顔料成分100質量%[軽質炭酸カルシウム(商品名:タマパール T−123、奥多摩工業(株)製)を40質量%、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード(株)製)を50質量%、有機顔料(Nipol MH5055、日本ゼオン(株)製)を10質量%]に対し、接着剤として酸化デンプン(エースA、王子コーンスターチ(株)製)3質量%(顔料に対する固形比;以下本例において同様)と、合成接着剤(0623Aおよび0640、配合比15:85、JSR(株)製)14質量%、および分散剤(アロンT−40、東亜合成(株)製)0.2質量%を配合して、前記得られた基材に塗工する塗工組成物を調製した。
得られた塗工組成物を、乾燥重量が片面5g/m2となるように、ブレードコータにより前記得られた基材に両面塗工し、乾燥後、ロール温度50℃のスーパーカレンダーで白紙の光沢が30%になるように平滑化処理を行い、坪量127g/m2の電子写真用塗工紙を得た。得られた塗工紙の高湿環境下(28℃85%R.H.の環境下)における平衡水分含有率は、7質量%であった。
(電子写真用塗工紙例III)
LBKP100質量部のパルプスラリーをナイヤガラビータ(熊谷理機工業社製)で叩解して得られた、ろ水度450mlのパルプスラリーに、パルプ100質量部に対し、軽質炭酸カルシウム(タマパール TP−121、奥多摩工業(株)製)12質量部、硫酸アルミニウム0.4質量部、カチオン化デンプン(商品名:MS4600、日本食品化学工業(株)製)0.5質量部、およびアルケニル無水コハク酸(ファイブラン81、王子ナショナル(株)製)0.10質量部を添加し、ポリエチレン系ワックス(SPW109、荒川化学工業(株)製)1.0質量部を添加し、これらの混合物を白水で希釈し、固形分濃度0.3%の紙料スラリーを調製した。
得られた紙料スラリーを2時間攪拌した後、オリエンテッドシートフォーマー(熊谷理機工業社製)を用いて抄紙し、次いで、得られた湿紙に、ポリビニルアルコール(商品名PVA117、クラレ(株)製)を、塗布量が乾燥重量で1.0g/m2になるようにサイズプレス装置で塗布し、乾燥後、マシンカレンダーにより王研式平滑度が35秒になるように平滑化処理を施し、坪量が64g/m2の基材を得た。
一方、顔料成分100質量%[軽質炭酸カルシウム(商品名:タマパール T−123、奥多摩工業(株)製)を30質量%、カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード(株)製)を67質量%、有機顔料(Nipol MH5055、日本ゼオン(株)製)を3質量%]に対し、接着剤として酸化デンプン(エースA、王子コーンスターチ(株)製)3質量%(顔料に対する固形比;以下本例において同様)と、合成接着剤(LX433C、日本ゼオン(株)製)15質量%、および分散剤(アロンT−40、東亜合成(株)製)0.2質量%を配合して、前記得られた基材に塗工する塗工組成物を調製した。
得られた塗工組成物を、乾燥重量が片面8.0g/m2となるように、ブレードコータにより前記得られた基材に両面塗工し、乾燥後、ロール温度50℃のスーパーカレンダーで白紙の光沢が60%になるように平滑化処理を行い、坪量80g/m2の電子写真用塗工紙を得た。得られた塗工紙の高湿環境下(28℃85%R.H.の環境下)における平衡水分含有率は、7.9質量%であった。
(電子写真用塗工紙例IV・・・比較用)
上記電子写真用塗工紙例IIIにおいて、基材の填料である軽質炭酸カルシウムの配合量を3質量%とし、アルケニル無水コハク酸の配合量を0.07質量部とし、ポリエチレン系ワックスを添加せず、ポリビニルアルコールの代わりに酸化デンプン(エースB、王子コーンスターチ(株)製)を、塗布量が乾燥重量で1.0g/m2になるように、サイズプレス装置で塗布したこと以外は、上記電子写真用塗工紙例IIIと同様の方法で用紙の製造を行い、坪量80g/m2の電子写真用塗工紙を得た。得られた塗工紙の高湿環境下(28℃85%R.H.の環境下)における平衡水分含有率は、10.1質量%であった。
(電子写真用塗工紙例V・・・比較用)
上記電子写真用塗工紙例IIにおいて、基材の填料である軽質炭酸カルシウムを添加せず、アルケニル無水コハク酸の配合量を0.07質量部とし、ポリアクリルアマイド樹脂、酸化デンプンおよびポリビニルアルコールを添加しないこと以外は、上記電子写真用塗工紙例IIと同様の方法で、坪量170g/m2の基材を得た。この基材に電子写真用塗工紙例IIと同様にして塗工層を形成し、坪量180g/m2の電子写真用塗工紙を得た。得られた塗工紙の高湿環境下(28℃85%R.H.の環境下)における平衡水分含有率は、9.2質量%であった。
(電子写真用塗工紙例VI・・・比較用)
市販の印刷用コート紙であるOKトップコートN(坪量104.7g/m2、王子製紙(株)製)を電子写真用塗工紙例VIとした。この塗工紙の高湿環境下(28℃85%R.H.の環境下)における平衡水分含有率は、11.1質量%であった。
<用紙特性の評価>
以上のようにして製造された各例の電子写真用塗工紙について、用紙特性についてそれぞれ評価した。既述のものを含み、下記表1にまとめる。なお、用紙特性の評価方法は、後述の通りである。
Figure 2005195676
<用紙特性の評価方法>
(1)坪量
JIS P−8124に規定される方法により測定した。
(2)白紙光沢度
JIS P−8142の規定に従い、入射角度75°で測定した。
(3)透気度
J Tappi No.5に規定される方法(王研式透気度)により測定した。
(4)高湿環境下(28℃85%R.H.の環境下)における平衡水分含有率
28℃85%R.H.環境に48時間放置された紙の水分含有率を絶乾法で求めた。
[画像形成]
(画像形成方法I)
前述した図3に示される定着装置Iを内蔵する、図2に示される画像形成装置Iにより、画像形成を行った。
(画像形成方法II)
前述した図2に示される画像形成装置Iに対して、定着装置を、図4に示される定着装置IIに代えた画像形成装置により、画像形成を行った。
(画像形成方法III)
前述した図2に示される画像形成装置Iに対して、定着装置を、図5に示される定着装置IIIに代えた画像形成装置により、画像形成を行った。
(用紙加熱例)
図2に示される画像形成装置Iにおける、支軸ロール18cおよび転写用ロール19よりなる転写部位の下流であって、主として熱ロール1および圧着ロール2よりなる図3に示される定着装置Iの上流に、前述した図6に示される予備加熱装置Iを設置し、当該予備加熱装置Iの直後に、用紙表面温度測定装置(赤外線放射温度計、キーエンス製)を設けて、被転写体7表面の温度をモニターした。
[実施例1〜6および比較例1〜3]
電子写真用塗工紙例I〜VIと、画像形成方法I〜IIIと、用紙加熱例の有・無とについて、下記表2に示す組み合わせで、後述する品質評価に即した各画像を形成する記録テストを行い、これらを実施例1〜6および比較例1〜3とした。
<品質評価>
上記各実施例および比較例で得られた画像および用紙の状態について、以下の項目の品質評価を行った。結果は下記表2にまとめて示す。
(1:ブリスター)
ブリスター発生レベルの評価には、シアン色およびマゼンタ色による2次色ベタ画像で、画像面積率200%のときの、片面プリント時の記録テストを行った。用紙はそれぞれ、28℃85%R.H.環境に48時間放置した後に記録テストに供した。トナーには、乳化凝集法(樹脂粒子を分散した樹脂粒子分散液と着色剤を分散した着色剤分散液とを混合し、樹脂粒子および着色剤をトナー粒径に凝集させ、得られた凝集体を樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱、融合させるトナーの製造方法)により得たトナーであって、形状係数SF1が134、体積平均粒度分布指標GSDvが1.22のものを使用した。
得られた記録画像について、触感、目視ないし光学顕微鏡による観察で、以下の評価基準に基づいて評価を行った。
◎:ブリスターが全く発生していないもの。
○:ブリスターが発生しているが、目視では確認できないもの。
△:ブリスターが目視で確認でき、画像を乱している程度もの。
×:ブリスターが触感で確認でき、画像光沢を低下させているもの。
(2:カール・波打ち)
各用紙を、それぞれ28℃85%R.H.環境に48時間放置された用紙を記録テストに供した。形成した画像は、ISO/JIS−SCIDサンプル(日本規格協会発行)の画像識別番号N3(画像名称:果物かご)を用いた。
画像を出力した時の、用紙のカール・波打ちについて、下記の評価基準で評価した。
◎:ほとんどカールも波打ちも発生しない。
○:少しカールおよび/または波打ちが発生するが、許容できる範囲である。
△:かなりカールおよび/または波打ちが発生し、許容できないレベルに達している。
×:カールが大きく、場合によっては円筒となる。
Figure 2005195676
[結果の考察]
表2に示される結果から明らかなように、本発明の電子写真用塗工紙は、ブリスターの発生がなく、カール・波打ちが小さいものであった。それに対して、比較例1では、高湿環境下での平衡水分含有率が大きいため、ブリスターが顕著に発生し、定着後カール・波打ちも非常に大きいものとなった。また、比較例2では、高湿環境下での平衡水分含有率が大きく、坪量も大きいため、ブリスターが顕著に発生し、定着後カール・波打ちも非常に大きいものとなった。さらに、比較例3では、市販の印刷用塗工紙を用いているが、ブリスターが顕著に発生し、定着後カール・波打ちも非常に大きいものとなった。
したがって、本発明の電子写真用塗工紙が、従来の塗工紙に比べ、電子写真方式の複写機およびプリンターでの定着画像のブリスター欠陥が抑えられ、定着後におけるカールや波打ちの発生についても抑制されることがわかる。
28℃85%R.H.環境下に48時間調湿した印刷用塗工紙の平衡水分含有率と、これらの調湿された塗工紙を富士ゼロックス社製DocuColor 1250を用いて二次色(Blue)ベタ画像を形成したときのブリスター発生状況(ブリスターグレード)と、の関係を示すグラフである。 本発明の画像形成方法に好適に用いられる画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 図2に示す画像形成装置に用いられている、本発明の画像形成方法に好適に用いられる定着装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の画像形成方法に好適に用いられる定着装置の他の一例を示す概略構成図である。 本発明の画像形成方法に好適に用いられる定着装置のさらに他の一例を示す概略構成図である。 本発明の画像形成方法において予熱を施す際に使用可能な予備加熱装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1:熱ロール、 2:圧着ロール、 3,3’:加熱源、 4:定着部材表面層、 5,5’:弾性層、 6:トナー画像、 7:被転写体、 8:コア、 9:オイル供給装置、 9a:タンク、 11:感光体、 12:帯電器、 13:露光装置、 14:現像装置、 15:中間転写体、 16:クリーナー、 17:光除電器、 18a,18b,18c:支軸ロール、 19:転写用ロール、 21:加熱定着ロール、 22,23,24:支持ロール、 25:エンドレスベルト、 26:圧縮コイルスプリング、 30,44a,44b,44c:温度センサ、 31:圧力付与部材、 32:コア、 35:ハロゲンランプ、 36:トナー、 37:シート、 38:モータ、 41:加圧ロール、 42:加圧ロール、 43:定着ベルト、 45:加圧ベルト、 47,67:用紙、 48:加熱ロール、 49:加熱ロール、 51:加熱板、 52:冷却板、 53:ヒートパイプ、 55a,55b:ヒータ、 61:押圧ロール、 62:加熱ベルト、 63:加熱ロール、 64:駆動ロール、 65:張架ロール、 66:帯電器、 68:対向板、 69:加熱板

Claims (7)

  1. 木材繊維を主体とする基材の両面に、顔料および接着剤を主成分とする塗工層が、片面あたり固形分量で5〜15g/m2の範囲で設けられてなり、
    28℃85%R.H.の環境下における平衡水分含有率が8質量%以下であることを特徴とする電子写真用塗工紙。
  2. 透気度が、400秒以上7000秒以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用塗工紙。
  3. 電子写真方式により用紙表面に、未定着のトナー画像を形成し、これを加熱および加圧することで定着画像を得る画像形成方法であって、
    前記用紙として、請求項1または2に記載の電子写真用塗工紙を使用することを特徴とする画像形成方法。
  4. 未定着のトナー画像が形成された前記用紙を、一対のロールからなる定着装置の前記ロール間に形成されたニップ部に挿通して、加熱および加圧することを特徴とする請求項3に記載の画像形成方法。
  5. 未定着のトナー画像が形成された前記用紙を、エンドレスベルトおよびロールからなる定着装置のエンドレスベルト−ロール間に形成されたニップ部に挿通して、加熱および加圧することで定着画像を得る画像形成方法であって、
    前記定着装置が、表面近傍に弾性体層を有し、回転可能に支持された加熱定着ロールと、該加熱定着ロール表面に外周面が当接して前記ニップ部を形成するエンドレスベルトと、該エンドレスベルトの内周面に当接され、前記加熱定着ロールの表面に沿って前記エンドレスベルトを押圧して、前記ニップ部を形作る圧接面を備えた圧力付与部材と、を備えてなることを特徴とする請求項3に記載の画像形成方法。
  6. 未定着のトナー画像が形成された前記用紙に、加熱した定着ベルトを当接させて前記トナー画像に押圧し、前記トナー画像を加熱加圧後、該定着ベルトと前記トナー画像を表面に保持する前記用紙とを密着させたまま移動させ、前記トナー画像が所定温度以下に冷却された後、前記トナー画像を保持する前記用紙を前記定着ベルトから剥離する定着装置に導入することで定着画像を得ることを特徴とする請求項3に記載の画像形成方法。
  7. 前記用紙に未定着のトナー画像を形成した後、前記定着装置に導入するに先立ち、当該用紙を、そのトナー画像が形成された側の表面温度が50℃以上となるように予め加熱することを特徴とする請求項3に記載の画像形成方法。
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