JP2020122124A - 透明導電性フィルム用基材および透明導電性フィルム - Google Patents

透明導電性フィルム用基材および透明導電性フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】カール、白化およびクラックが抑制され、かつ、面内位相差が小さい透明導電性フィルムを実現し得る透明導電性フィルム用基材を提供すること。【解決手段】所定のポリカーボネート樹脂を含み、第1の方向および該第1の方向に直交する第2の方向のいずれにおいても寸法収縮率が小さいフィルムを用いる。【選択図】なし

Description

本発明は、透明導電性フィルム用基材および透明導電性フィルムに関する。
従来、タッチパネル等に用いられる透明導電性フィルムの基材として、種々の樹脂フィルムが用いられている。このような樹脂フィルムを構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィン系樹脂(COP)が挙げられる。しかし、従来の透明導電性フィルムにおいては、カール、白化および/またはクラックが発生する場合がある。
特開2017−190406号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、カール、白化およびクラックが抑制され、かつ、面内位相差が小さい透明導電性フィルムを実現し得る透明導電性フィルム用基材を提供することにある。
本発明の実施形態における透明導電性フィルム用基材は、ポリカーボネート樹脂を含み、145℃での寸法収縮率は第1の方向および該第1の方向に直交する第2の方向においてそれぞれ0.2%以下であり、耐皮脂性試験において白化およびクラックが抑制され、面内位相差Re(550)が5nm以下である。
1つの実施形態においては、上記基材の厚みは10μm〜80μmである。
1つの実施形態においては、上記ポリカーボネート樹脂は、末端水酸基に結合する脂肪族炭化水素基を有する脂肪族ジオール化合物から誘導される下記一般式(I)で表される構造単位と下記一般式(II)で表される構造単位とから実質的に形成されてなり、以下の条件(a)〜(d)を満たす。
(一般式(I)中、Qは異種原子を含んでもよい、炭素数3以上の炭化水素基を表す。R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基からなる群から選択される基を表す。n及びmはそれぞれ独立して0〜10の整数を表す。ただし、Qが末端水酸基に結合する脂肪族炭化水素基を含まない場合、n及びmはそれぞれ独立して1〜10の整数を表す。また、R及びRの少なくとも一方と、R及びRの少なくとも一方は、各々水素原子及び脂肪族炭化水素基からなる群から選択される。)
(一般式(II)中、R及びRは、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシル基、炭素数6〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のシクロアルコキシル基、又は炭素数6〜20のアリールオキシ基を表す。p及びqは、0〜4の整数を表す。Xは単なる結合又は下記一般式(II’)で表される二価の有機基群から選択される基を表す。)
(一般式(II’)中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表し、RとRとが結合して脂肪族環を形成していてもよい。)
(a)以下の一般式(III)で表される構造を有すること。
(一般式(III)中、kは4以上の整数、iは1以上の整数、lは1以上の整数、k’は0又は1の整数を表す。Rは直鎖もしくは分岐の炭化水素基、フッ素を含んでもよいフェニル基又は水素原子を表す。ただし、上記樹脂全量中、70重量%以上はi=1である。)
(b)上記一般式(I)で表される構造単位と一般式(II)で表される構造単位との割合が1〜30:99〜70(モル比)%であること。
(c)重量平均分子量(Mw)が30,000〜100,000であること。
(d)上記ポリカーボネート樹脂を構成する構造単位全量に対し、下記一般式(1)及び(2)で表される構造単位を、それぞれジフェノール酸換算値で2000ppm以下含有すること。
一般式(1):
一般式(2):
(上記一般式(1)及び(2)中のXは一般式(II)におけるのと同じである。)
1つの実施形態においては、上記透明導電性フィルム用基材は、ガラス転移温度(Tg)が145℃以上である。
本発明の実施形態によれば、所定のポリカーボネート樹脂を含み、第1の方向および該第1の方向に直交する第2の方向のいずれにおいても寸法収縮率が小さいフィルムを用いることにより、カール、白化およびクラックが抑制され、かつ、面内位相差が小さい透明導電性フィルムを実現し得る透明導電性フィルム用基材を得ることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
A.透明導電性フィルム用基材の全体構成
本発明の実施形態による透明導電性フィルム用基材は、ポリカーボネート樹脂を含むフィルムで構成される。本発明に用いられるポリカーボネート樹脂は、代表的には、上記の一般式(I)で表される構造単位と一般式(II)で表される構造単位とから実質的に形成されている。
本発明の実施形態においては、透明導電性フィルム用基材の145℃での寸法収縮率は第1の方向および該第1の方向に直交する第2の方向においてそれぞれ0.2%以下であり、好ましくは0.15%以下である。該第1の方向は、例えば後述の製造方法におけるMD方向に対応し、該第2の方向は、例えばTD方向に対応する。145℃での寸法収縮率がこのような範囲であれば、白化および/またはクラックの発生およびカールの発生が抑制された透明導電性フィルム用基材が得られ得る。
本発明の実施形態においては、透明導電性フィルムの面内位相差Re(550)は5nm以下であり、好ましくは4.5nm以下である。面内位相差Re(550)は小さいほど好ましく、その下限は理想的には0nmであり、例えば1nmであり得る。面内位相差がこのような範囲であれば、白化および/またはクラックの発生およびカールの発生が抑制された透明導電性フィルム用基材が得られ得る。なお、本明細書において「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re=(nx−ny)×dによって求められる。したがって、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。ここで、「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率である。
透明導電性フィルム用基材は、面内位相差が測定光の波長に応じて大きくなる逆分散波長特性を示してもよく、面内位相差が測定光の波長に応じて小さくなる正の波長分散特性を示してもよく、面内位相差が測定光の波長によってもほとんど変化しないフラットな波長分散特性を示してもよい。
本発明の実施形態においては、耐皮脂性試験において、透明導電性フィルム用基材の白化および/またはクラックが抑制される。透明導電性フィルム用基材の白化および/またはクラックが抑制されることで、画像表示に有利な透明導電性フィルムが得られ得る。
透明導電性フィルム用基材の厚みは、好ましくは10μm〜80μmであり、より好ましくは10μm〜60μmであり、さらに好ましくは10μm〜40μmである。透明導電性フィルム用基材の厚みがこのような範囲であれば、白化および/またはクラックの発生およびカールの発生が抑制された透明導電性フィルム用基材が得られ得る。
透明導電性フィルム用基材のガラス転移温度は、好ましくは145℃以上であり、より好ましくは150℃以上である。ガラス転移温度がこのような範囲であれば、透明導電性フィルム用基材を高温で使用することが可能であり、かつ、成形時に残留歪みを小さくすることができるので得られる透明導電性フィルム用基材の複屈折(結果として、面内位相差)を小さくすることができる。
透明導電性フィルム用基材の弾性率は、好ましくは、引張速度100mm/minにおいて50MPa〜350MPaである。弾性率がこのような範囲であれば、搬送性および操作性に優れた透明導電性フィルムを得ることができる。本発明の実施形態によれば、優れた弾性率(強さ)と上記のような優れた可撓性または耐折り曲げ性(柔らかさ)とを両立することができる。なお、弾性率は、JIS K 7127:1999に準拠して測定される。
透明導電性フィルム用基材の引張伸度は、好ましくは70%〜200%である。引張伸度がこのような範囲であれば、搬送中に破断しにくいという利点を有する。なお、引張伸度は、JIS K 6781に準拠して測定される。
B.ポリカーボネート樹脂
(1)一般式(I)で表される構造単位
一般式(I)で表される構造単位は、脂肪族ジオール化合物から誘導されるものである。ここで、本願発明における脂肪族ジオール化合物は、末端水酸基に結合する脂肪族炭化水素基を有する化合物である。末端水酸基とは、エステル交換反応により芳香族ポリカーボネートプレポリマーとの間のカーボネート結合の形成に寄与する水酸基を意味する。
脂肪族炭化水素基としては、アルキレン基及びシクロアルキレン基が挙げられるが、これらは一部が芳香族基、複素環含有基等で置換されていてもよい。
上記一般式(I)中、Qは異種原子を含んでもよい炭素数3以上の炭化水素基を表している。この炭化水素基の炭素数の下限は好ましくは3、より好ましくは6、さらに好ましくは10であり、上限は好ましくは40、より好ましくは30、さらに好ましくは25である。
該異種原子としては、酸素原子(O)、硫黄原子(S)、窒素原子(N)、フッ素原子(F)及びケイ素原子(Si)が挙げられる。これらのうちで特に好ましいものは酸素原子(O)及び硫黄原子(S)である。該炭化水素基は直鎖状であっても分岐状であっても、環状構造であってもよい。またQは芳香環、複素環等の環状構造を含んでいてもよい。
上記一般式(I)中、R、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、及び好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜10の芳香族炭化水素基からなる群から選択される基を表す。
脂肪族炭化水素基としては、具体的には直鎖又は分岐のアルキル基、シクロアルキル基が挙げられる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、イソアミル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基などが挙げられる。シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられる。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
ただし、R及びRの少なくとも一方と、R及びRの少なくとも一方は、各々水素原子及び脂肪族炭化水素基からなる群から選択される。R〜Rとして特に好ましくは、それぞれ独立して水素原子及び好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基からなる群から選択される基を表す。特に好ましい脂肪族炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基が挙げられる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、イソアミル基が挙げられる。
なお、R〜Rはいずれも水素原子であることが最も好ましい。すなわち、上記一般式(I)を誘導しうる脂肪族ジオール化合物は、好ましくは1級ジオール化合物であり、さらに好ましくは直鎖状脂肪族ジオールを除く1級ジオール化合物である。
n及びmはそれぞれ独立して好ましくは0〜10、より好ましくは0〜4の整数を表す。ただし、Qが末端水酸基に結合する脂肪族炭化水素基を含まない場合、n及びmはそれぞれ独立して好ましくは1〜10、より好ましくは1〜4の整数を表す。
上記構造単位(I)を誘導する脂肪族ジオール化合物は、下記一般式(A)で表される2価のアルコール性水酸基を有する化合物である。一般式(A)中、Q、R〜R、n及びmは上記一般式(I)におけるのと同様である。
上記末端構造「HO−(CR1)n−」及び「−(CR)m−OH」の具体例としては、以下の構造が挙げられる。
(2)一般式(II)で表される構造単位
本発明のポリカーボネート樹脂の芳香族ポリカーボネート形成単位は、一般式(II)で表される構造単位である。
一般式(II)中、R及びRは、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシル基、炭素数6〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のシクロアルコキシル基、又は炭素数6〜20のアリールオキシ基を表す。p及びqは、0〜4の整数を表す。Xは単なる結合又は下記一般式(II’)で表される二価の有機基群から選択される基を表す。
一般式(II’)中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表し、RとRとが結合して脂肪族環を形成していてもよい。
上記一般式(II)で表される構造単位を誘導する芳香族ジヒドロキシ化合物としては、下記一般式(II'')で表される化合物が挙げられる。
上記一般式(II'')中、R〜R、p、q、及びXは、各々上記一般式(II)におけるのと同様である。
このような芳香族ジヒドロキシ化合物としては、具体的にはビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等が挙げられる。
中でも2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンがモノマーとしての安定性、更にはそれに含まれる不純物の量が少ないものの入手が容易である点等の理由により好ましいものとして挙げられる。
本発明における芳香族ポリカーボネート形成単位としては、ガラス転移温度の制御、流動性の向上、屈折率の向上、複屈折の低減等、光学的性質の制御等を目的として、上記各種モノマー(芳香族ジヒドロキシ化合物)のうち複数種から誘導される構造単位が必要に応じて組み合わされていてもよい。
(3)要件(a)
本発明のポリカーボネート樹脂は、以下の一般式(III)で表される構造を有することを特徴とする。ここで、一般式(III)中、(I)は一般式(I)で表される構造単位を表し、(II)は一般式(II)で表される構造単位を表す。
上記一般式(III)中、Rは直鎖もしくは分岐の炭化水素基、フッ素を含んでもよいフェニル基又は水素原子を表す。具体的には、メチル基、プロピル基、イソプロピル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基、テトラフルオロプロピル基、t−ブチル−フェニル基、ペンタフルオロフェニル基等が挙げられる。
上記一般式(III)中、kは芳香族ポリカーボネート形成単位からなる鎖(芳香族ポリカーボネート鎖)の平均鎖長を表している。芳香族ポリカーボネート形成単位は、本発明のポリカーボネート樹脂の主体となる構造単位であり、これからなる芳香族ポリカーボネート鎖は該ポリカーボネート樹脂の主たる高分子構造を形成する。kは好ましくは4以上、より好ましくは4〜100、さらに好ましくは5〜70である。この鎖長が一定以上の長さを有しないと、「−(I)i−」で表される構造部位が相対的に増加し、その結果、本発明のポリカーボネート樹脂のランダム共重合性が増す上に、ポリカーボネート樹脂本来の特性である耐熱性などが失われる傾向にある。
構造単位「−(II)k−」(芳香族ポリカーボネート鎖)は芳香族ポリカーボネートプレポリマーから誘導される構造単位であり、その重量平均分子量(Mw)は、好ましくは5,000〜60,000、より好ましくは10,000〜50,000、さらに好ましくは10,000〜40,000、特に好ましくは15,000〜35,000である。
芳香族ポリカーボネート鎖の分子量が低すぎると、本発明のポリカーボネート樹脂は、共重合成分の物性影響をより大きく受けたものになる場合がある。これにより物性改良を行うことは可能であるが、芳香族ポリカーボネートの有用な物性を維持する効果は不十分となる場合がある。
芳香族ポリカーボネート鎖の分子量が高すぎると、本発明のポリカーボネート樹脂は、芳香族ポリカーボネートの有用な物性を維持しつつ高流動性を有するポリカーボネート樹脂となり得ない場合がある。
iは脂肪族ジオール化合物から誘導される構造単位からなる部位「−(I)i−」の平均鎖長を表している。iは好ましくは1以上、より好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜3、特に好ましくは1〜2、最も好ましくは1であり、この平均鎖長は1に近いほど好ましい。この脂肪族ジオール部位「−(I)i−」の平均鎖長が長すぎると耐熱性や機械的強度が低下し、本発明の効果が得られない。
lは芳香族ポリカーボネート鎖と脂肪族ジオール部位とからなる構造単位「−[−(II)k−(I)i−]l−」の平均鎖長を表している。lは1以上、好ましくは1〜30、さらに好ましくは1〜20、特に好ましくは1〜10である。k’は好ましくは0又は1の整数である。すなわち、脂肪族ジオール部位「−(I)i−」は、その両側に芳香族ポリカーボネート鎖を有する場合と、片側のみに芳香族ポリカーボネート鎖を有する場合とがあり、多くはその両側に芳香族ポリカーボネート鎖を有する。
前記ポリカーボネート樹脂中、芳香族ポリカーボネート鎖「−(II)k−」と脂肪族ジオール部位「−(I)i−」との割合(モル比)は特に制限されないが、ポリカーボネート樹脂全体の平均値として好ましくは「−(II)k−」/「−(I)i−」=0.1〜3、より好ましくは0.6〜2.5、特に好ましくは2である。また、k/lは特に制限されないが、好ましくは2〜200、さらに好ましくは4〜100である。
ただし、本発明の前記ポリカーボネート樹脂においては、それを構成するポリマー分子全量中、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上のポリマー分子において、i=1である。すなわち、樹脂は通常、種々の構造及び分子量を有する高分子化合物(ポリマー分子)の集合体であるが、本発明のポリカーボネート樹脂は、長鎖の芳香族ポリカーボネート鎖(−(II)k−)が脂肪族ジオール化合物から誘導される1個の構成単位(−(I)−)と結合した構造の高分子化合物を70重量%以上含む集合体であることを特徴とする。i=1の高分子化合物が70重量%未満では、共重合成分の割合が高いため、共重合成分の物性影響を受けやすくなり、芳香族ポリカーボネート本来の物性を維持することができない。本発明のポリカーボネート樹脂中におけるi=1の高分子化合物の割合は、ポリカーボネート共樹脂の1H−NMR解析により分析することができる。
(4)要件(b)
本発明のポリカーボネート樹脂においては、前記一般式(I)で表される構造単位と一般式(II)で表される構造単位との割合が好ましくは1〜30:99〜70(モル比)%、より好ましくは1〜25:99〜75(モル比)、さらに好ましくは1〜20:99〜80(モル比)である。
一般式(I)で表される構造単位の割合が少なすぎると、ポリカーボネート樹脂の特徴である高分子量且つ高流動性の条件を満たさなくなり、多すぎると機械的強度及び耐熱性等の芳香族ポリカーボネート樹脂が本来有する優れた物性が損なわれる。
本発明のポリカーボネート樹脂には、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他の共重合成分由来の構造が含まれていてもよいが、望ましくは、本発明のポリカーボネート樹脂は一般式(I)で表される構造単位を、構造単位全量に対し好ましくは1〜30モル%、より好ましくは1〜25モル%、さらに好ましくは1〜20モル%含むものである。
(5)要件(c)
本発明のポリカーボネート樹脂の重量平均分子量(Mw)は好ましくは30,000〜100,000、より好ましくは30,000〜80,000、さらに好ましくは35,000〜75,000であり、高分子量でありながら、高い流動性を併せ持つ。
ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量が低すぎると、ブロー成形、押出成形等の用途に用いた場合、溶融張力が低くなり、ドローダウンを生じやすく満足な成形品が得られなくなる。また、射出成形等の用途に用いた場合、糸引き等により満足な成形品が得られなくなる。さらに得られる成形品の機械的物性、耐熱性等の物性が低下する。また、オリゴマー領域が増大し、耐有機溶剤性等の物性も低下する。
ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量が高すぎると、精密部品や薄物の射出成形が困難となり、成形サイクル時間が長時間となり生産コストへ悪影響を及ぼす。そのため、成形温度を上げる等の措置が必要となるが、高温下では、ゲル化、異種構造の出現、N値の増大などの可能性が生じる。
(6)要件(d)
本発明のポリカーボネート樹脂においては、その構造単位中に、異種構造として下記一般式(1)及び(2)で表される構造単位(以下、「構造単位(1)」、「構造単位(2)」という)の少なくとも一つが含まれている。下記一般式(1)及び(2)中のXは上記一般式(II)におけるのと同じである。
構造単位(1):
構造単位(2):
なお、上記構造式(2)中の2つの構造式(i)と(ii)は相互に異性体であり、分析上区別できないため、本発明では同じ構造として扱っている。したがって、本発明において構造式(2)というときは、上記構造式(i)及び(ii)のいずれか又は両方を意味する。また、本発明における構造単位(2)の含有量は、上記2つの構造式(i)と(ii)の合計量を意味する。
本発明においては、上記構造単位(1)及び(2)のうち少なくとも一種の構造単位の含有割合が、芳香族ポリカーボネート樹脂を構成する構造単位全量に対し、ジフェノール酸換算値で好ましくは2000ppm以下、より好ましくは1500ppm、さらに好ましくは1000ppm以下、特に好ましくは500ppm以下、最も好ましくは300ppm以下である。構造単位(1)及び(2)の含有量がいずれも2000ppmを超えると、分岐度が増大し、熱安定性が低下する傾向にある。また、これらの構造単位は自然発生する分岐であるため分岐化剤の添加量により簡単に分岐度を制御するのが難しくなったり、流動性が低下し成形性に劣るようになったりするというデメリットがある。
上述したように本発明においては、上記構造単位(1)及び(2)の少なくとも一つの含有割合がジフェノール酸換算値で2000ppm以下であることが必要であり、これは構造単位(1)及び(2)のいずれかが2000ppmであればよいことを意味するが、好ましい態様としては、少なくとも構造単位(1)が2000ppm以下、より好ましくは1500ppm以下、さらに好ましくは1000ppm以下、特に好ましくは500ppm以下、最も好ましくは300ppm以下含有されていることが望ましい。特に、構造単位(1)は、滞留安定性、色相への影響が大きく、構造単位(1)の割合が少ないと熱安定性や色相が格段に向上する。
次に望ましいのは、構造単位(1)及び(2)の両方が、各々ジフェノール酸換算値で2000ppm以下、より好ましくは1000ppm以下、さらに好ましくは1000ppm以下、特に好ましくは500ppm以下、最も好ましくは300ppm以下であることである。
また、上記構造単位(1)及び(2)で表される構造単位の割合が合計で、ジフェノール酸換算値で好ましくは5000ppm以下、より好ましくは3000ppm以下、さらに好ましくは2000ppm以下、特に好ましくは1000ppm以下、最も好ましくは600ppm以下であることが望ましい。
本発明で用いられる、一般式(I)および(II)で表される構造単位の詳細は、例えば特開2014−101417号公報に記載されている。当該公報の記載は、本明細書に参考として援用される。
ポリカーボネート樹脂は、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、三菱ガス化学社製の製品名「ユピゼータ(登録商標)」が挙げられる。
C.透明導電性フィルム用基材の製造方法
本発明の実施形態による透明導電性フィルム用基材の製造方法は、上記A項に記載のポリカーボネート樹脂を含むフィルム形成材料(樹脂組成物)をフィルム状に成形すること、および、該成形されたフィルムを延伸することを含む。
フィルム形成材料は、上記ポリカーボネート樹脂に加えて、上記のような他の樹脂を含んでいてもよく、添加剤を含んでいてもよく、溶媒を含んでいてもよい。添加剤としては、目的に応じて任意の適切な添加剤が採用され得る。添加剤の具体例としては、反応性希釈剤、可塑剤、界面活性剤、充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、チクソトロピー剤、帯電防止剤、導電材、難燃剤が挙げられる。添加剤の数、種類、組み合わせ、添加量等は目的に応じて適切に設定され得る。
フィルム形成材料からフィルムを形成する方法としては、任意の適切な成形加工法が採用され得る。具体例としては、圧縮成形法、トランスファー成形法、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法、粉末成形法、FRP成形法、キャスト塗工法(例えば、流延法)、カレンダー成形法、熱プレス法等が挙げられる。押出成形法またはキャスト塗工法が好ましい。得られるフィルムの平滑性を高め、良好な光学的均一性を得ることができるからである。成形条件は、使用される樹脂の組成や種類、透明導電性フィルム用基材に所望される特性等に応じて適宜設定され得る。
フィルムの延伸方法は、代表的には二軸延伸であり、より詳細には逐次二軸延伸または同時二軸延伸である。面内位相差Re(550)が小さい透明導電性フィルム用基材が得られるからである。逐次二軸延伸または同時二軸延伸は、代表的にはテンター延伸機を用いて行われる。したがって、フィルムの延伸方向は、代表的にはフィルムの長さ方向および幅方向である。
延伸温度は、透明導電性フィルム用基材に所望される面内位相差および厚み、使用される樹脂の種類、使用されるフィルムの厚み、延伸倍率等に応じて変化し得る。具体的には、延伸温度は、フィルムのガラス転移温度(Tg)に対し、好ましくはTg+5℃〜Tg+50℃であり、より好ましくはTg+10℃〜Tg+40℃である。このような温度で延伸することにより、本発明の実施形態において適切な特性を有する透明導電性フィルム用基材が得られ得る。
延伸倍率は、透明導電性フィルム用基材に所望される面内位相差および厚み、使用される樹脂の種類、使用されるフィルムの厚み、延伸温度等に応じて変化し得る。二軸延伸(例えば、逐次二軸延伸または同時二軸延伸)を採用する場合には、第1の方向(例えば、長さ方向)の延伸倍率と第2の方向(例えば、幅方向)の延伸倍率とは、好ましくはその差ができる限り小さく、より好ましくは実質的に等しい。このような構成であれば、面内位相差Re(550)が小さい透明導電性フィルム用基材が得られ得る。二軸延伸(例えば、逐次二軸延伸または同時二軸延伸)を採用する場合には、延伸倍率は、第1の方向(例えば、長さ方向)および第2の方向(例えば、幅方向)のそれぞれについて、例えば1.1倍〜3.0倍であり得る。
本発明の実施形態においては、延伸速度は、好ましくは10%/秒以下であり、より好ましくは7%/秒以下であり、さらに好ましくは5%/秒以下であり、特に好ましくは2.5%/秒以下である。上記のような特定のポリカーボネート樹脂を含むフィルムをこのような小さい延伸速度で延伸することにより、面内位相差Re(550)が小さい透明導電性フィルム用基材が得られ得る。延伸速度の下限は、例えば1.2%/秒であり得る。延伸速度が小さすぎると、生産性が実用的でなくなる場合がある。なお、二軸延伸(例えば、逐次二軸延伸または同時二軸延伸)を採用する場合には、第1の方向(例えば、長さ方向)の延伸速度と第2の方向(例えば、幅方向)の延伸速度とは、好ましくはその差ができる限り小さく、より好ましくは実質的に等しい。このような構成であれば、透明導電性フィルム用基材の面内位相差Re(550)を小さいものとすることができる。
D.透明導電性フィルム
上記A項およびB項に記載の透明導電性フィルム用基材は、透明導電性フィルムに好適に用いられる。したがって、本発明の実施形態は、透明導電性フィルムも包含する。本発明の実施形態による透明導電性フィルムは、上記A項およびB項に記載の透明導電性フィルム用基材と、導電層とを含む。導電層は、代表的には、透明導電性フィルム用基材の視認側表面に形成される。透明導電性フィルムは、必要に応じて、インデックスマッチング(IM)層、ハードコート(HC)層および/またはアンチブロッキングハードコート(ABHC)層を有していてもよい。
(導電層)
導電層は、代表的には透明導電層である。導電層の全光線透過率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。
導電層の密度は、好ましくは1.0g/cm〜10.5g/cmであり、より好ましくは1.3g/cm〜8.0g/cmである。
導電層の表面抵抗値は、好ましくは0.1Ω/□〜1000Ω/□であり、より好ましくは0.5Ω/□〜500Ω/□であり、さらに好ましくは1Ω/□〜250Ω/□である。
導電層の代表例としては、金属酸化物を含む導電層が挙げられる。金属酸化物としては、例えば、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、インジウム−スズ複合酸化物、スズ−アンチモン複合酸化物、亜鉛−アルミニウム複合酸化物、インジウム−亜鉛複合酸化物が挙げられる。なかでも好ましくは、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)である。
導電層の厚みは、好ましくは0.01μm〜0.06μmであり、より好ましくは0.01μm〜0.045μmである。このような範囲であれば、導電性および光透過性に優れる導電層を得ることができる。
導電層は、代表的には、フィルム基材の表面にスパッタリングにより形成され得る。
(インデックスマッチング(IM)層)
IM層は、導電層の一方の側の面に形成されてもよい。IM層については、業界で周知の構成が採用され得るので、詳細な説明は省略する。
(ハードコート(HC)層)
HC層は、上記IM層と透明導電性フィルム用基材との間に形成されてもよい。HC層については、業界で周知の構成が採用され得るので、詳細な説明は省略する。
(アンチブロッキングハードコート(ABHC)層)
ABHC層は、透明導電性フィルム用基材においてHC層と反対側の面に形成されてもよい。ABHC層の詳細は、例えば特開2016−107503号公報に記載されている。当該公報の記載は、本明細書に参考として援用される。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。実施例における各特性の測定方法は以下の通りである。なお、特に明記しない限り、実施例における「部」および「%」は重量基準である。
(1)正面位相差Re(550)
実施例および比較例で得られた透明導電性フィルム用基材を長さ4cmおよび幅4cmに切り出し、測定試料とした。当該測定試料について、Axometrics社製、製品名「Axoscan」を用いて面内位相差および厚み方向位相差を測定した。測定波長は550nm、測定温度は23℃であった。
(2)寸法収縮率
透明導電性フィルム用基材のMD方向およびTD方向の寸法収縮率を以下のように測定した。具体的には、透明導電性フィルム用基材を、幅100mm、長さ100mmに切り取り(試験片)、4隅部にクロスでキズを付け、クロスキズの中央部4点のMD方向とTD方向の加熱前の長さ(mm)をCNC三次元測定機(株式会社ミツトヨ社製 LEGEX774)により測定した。その後、オーブンに投入し、加熱処理(145℃、60分間)を行った。室温で1時間放冷後に再度、4隅部4点のMD方向とTD方向の加熱後の長さ(mm)をCNC三次元測定機により測定し、その測定値を下記式に代入することにより、MD方向とTD方向のそれぞれの熱収縮率を求めた。
寸法収縮率(%)=[[加熱前の長さ(mm)−加熱後の長さ(mm)]/加熱前の長さ(mm)]×100
(3)耐皮脂性試験
実施例および比較例で得られた透明導電性フィルムを5cm×5cmに切りだし、ITO膜が形成されている面と他方の面に粘着剤をハンドローラーで貼り付け、粘着剤面をアルカリガラスの片面に貼り付けて試験片を得た。得られた試験片を、オレイン酸溶液に、65℃、90%RHの条件下72時間浸漬させ、取り出した後に透明なものを〇、白化またはクラックが入っているものを×とした。
(4)カール
実施例及び比較例で得られた透明導電性フィルムを20cm×20cmサイズにカットした。ITO面が上になる状態で145℃、60分間の加熱した後、室温(23℃)にて1時間放冷した。その後、ITO層が上になる状態で水平な面上にサンプルを置き、中央部の水平面からの高さ(カール値A)を測定した。また、4隅部の水平面からの高さをそれぞれ測定し、その平均値(カール値B)を算出した。カール値Aからカール値Bを引いた値(A−B)をカール量として算出した。カール値が0〜50mmの範囲であれば〇、それ以外を×とした。
<実施例1>
1−1.ポリカーボネート樹脂フィルムの作製
ポリカーボネート樹脂として、三菱ガス化学社製の製品名「ユピゼータ(登録商標)」(Tg:174℃)を120℃で5時間真空乾燥をした後、単軸押出機(いすず化工機社製、スクリュー径25mm、シリンダー設定温度:295℃)、Tダイ(幅200mm、設定温度:295℃)、チルロール(設定温度:140〜150℃)および巻取機を備えたフィルム製膜装置を用いて、厚み100μmのポリカーボネート樹脂フィルムを作製した。
1−2.透明導電性フィルム用基材の作製
上記で得られたポリカーボネート樹脂フィルムを、長さ方向および幅方向にそれぞれ2倍に同時二軸延伸した。延伸温度は[Tg+25℃]であった。このようにして、透明導電性フィルム用基材(厚み25μm)を得た。得られた透明導電性フィルム用基材の面内位相差Re(550)は2.8nmであり、寸法変化率(MD/TD)は、0.06/0.04であった。
1−3.透明導電性フィルムの作製
上記で得られた透明導電性フィルム用基材の一方の側の表面にアンチブロッキングハードコート(ABHC)層を形成し、該ABHC層とは反対側の表面に、ハードコート(HC)層を形成した。HC層の透明導電性フィルム用基材と反対側の表面に、インデックスマッチング(IM)層を形成した。IM層のHC層とは反対側の表面に、ITOをスパッタリングして導電層を形成し、透明導電性フィルムを得た。得られた透明導電性フィルムを上記(3)および(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
<実施例2>
厚みを15μmとしたこと以外は実施例1と同様にして透明導電性フィルム用基材を得た。得られた透明導電性フィルム用基材の面内位相差Re(550)は2.1nmであり、寸法変化率(MD/TD)は、0.04/0.04であった。さらに、実施例1と同様に、得られた透明導電性フィルム用基材を用いて透明導電性フィルムを得た。得られた透明導電性フィルムを上記(3)および(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
<実施例3>
厚みを40μmとしたこと以外は実施例1と同様にして透明導電性フィルム用基材を得た。得られた透明導電性フィルム用基材の面内位相差Re(550)は2.8nmであり、寸法変化率(MD/TD)は、0.08/0.09であった。さらに、実施例1と同様に、得られた透明導電性フィルム用基材を用いて透明導電性フィルムを得た。得られた透明導電性フィルムを上記(3)および(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
<実施例4>
延伸温度を[Tg+20℃]としたこと以外は実施例1と同様にして透明導電性フィルム用基材を得た。得られた透明導電性フィルム用基材の面内位相差Re(550)は3.4nmであり、寸法変化率(MD/TD)は、0.09/0.1であった。さらに、実施例1と同様に、得られた透明導電性フィルム用基材を用いて透明導電性フィルムを得た。得られた透明導電性フィルムを上記(3)および(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
<比較例1>
厚みを90μmとしたこと以外は実施例1と同様にして透明導電性フィルム用基材を得た。得られた透明導電性フィルム用基材の面内位相差Re(550)は4.7nmであり、寸法変化率(MD/TD)は、0.22/0.22であった。さらに、実施例1と同様に、得られた透明導電性フィルム用基材を用いて透明導電性フィルムを得た。得られた透明導電性フィルムを上記(3)および(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
<比較例2>
ポリカーボネート樹脂フィルムの代わりに超高位相差ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱ケミカル社製、商品名「ダイアホイル」)を用いたこと以外は実施例1と同様にして透明導電性フィルム用基材を得た。得られた透明導電性フィルム用基材の面内位相差Re(550)は1500nmであり、寸法変化率(MD/TD)は、0.6/0.6であった。さらに、実施例1と同様に、得られた透明導電性フィルム用基材を用いて透明導電性フィルムを得た。得られた透明導電性フィルムを上記(3)および(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
<比較例3>
ポリカーボネート樹脂フィルムの代わりにポリシクロオレフィンフィルム(日本ゼオン社製、商品名「ゼオノア」、Tg:160℃)を用いたこと以外は実施例1と同様にして透明導電性フィルム用基材を得た。得られた透明導電性フィルム用基材の面内位相差Re(550)は1.2nmであり、寸法変化率(MD/TD)は、0.07/0.08であった。さらに、実施例1と同様に、得られた透明導電性フィルム用基材を用いて透明導電性フィルムを得た。得られた透明導電性フィルムを上記(3)および(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
<評価>
表1から明らかなように、本発明の実施例の透明導電性フィルム用基材は、耐皮脂性試験において、白化および/またはクラックが抑制され、かつ、カールが抑制されていることが分かる。これは、特定のポリカーボネート樹脂を含むフィルムを延伸することにより実現され得ると推察される。さらに、実施例と比較例とを比較すると明らかなように、ポリカーボネート樹脂を用いて、所定範囲の厚みの透明導電性フィルム用基材を用いることで、優れた特性(小さい面内位相差および小さい寸法収縮率)が得られることがわかる。
本発明の透明導電性フィルム用基材は、透明導電性フィルムに好適に用いられる。本発明の透明導電性フィルム用基材を用いることにより、画像表示に有利な透明導電性フィルムが得られ得る。

Claims (5)

  1. ポリカーボネート樹脂を含み、
    145℃での寸法収縮率が第1の方向および該第1の方向に直交する第2の方向においてそれぞれ0.2%以下であり、
    耐皮脂性試験において白化およびクラックが抑制され、
    面内位相差Re(550)が5nm以下である、
    透明導電性フィルム用基材。
  2. 前記基材の厚みが10μm〜80μmである、請求項1に記載の透明導電性フィルム用基材。
  3. 前記ポリカーボネート樹脂が、末端水酸基に結合する脂肪族炭化水素基を有する脂肪族ジオール化合物から誘導される下記一般式(I)で表される構造単位と下記一般式(II)で表される構造単位とから実質的に形成されてなり、以下の条件(a)〜(d)を満たす、
    請求項1または2に記載の透明導電性フィルム用基材。
    (一般式(I)中、Qは異種原子を含んでもよい炭素数3以上の炭化水素基を表す。R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基からなる群から選択される基を表す。n及びmはそれぞれ独立して0〜10の整数を表す。ただし、Qが末端水酸基に結合する脂肪族炭化水素基を含まない場合、nは及びmはそれぞれ独立して1〜10の整数を表す。また、R及びRの少なくとも一方と、R及びRの少なくとも一方は、各々水素原子及び脂肪族炭化水素基からなる群から選択される。)
    (一般式(II)中、R及びRは、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシル基、炭素数6〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のシクロアルコキシル基、又は炭素数6〜20のアリールオキシ基を表す。p及びqは、0〜4の整数を表す。Xは単なる結合又は下記一般式(II’)で表される二価の有機基群から選択される基を表す。
    (一般式(II’)中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表し、RとRとが結合して脂肪族環を形成していてもよい。)
    (a)以下の一般式(III)で表される構造を有すること。
    (一般式(III)中、kは4以上の整数、iは1以上の整数、lは1以上の整数、k’は0又は1の整数を表す。Rは直鎖もしくは分岐の炭化水素基、フッ素を含んでもよいフェニル基又は水素原子を表す。ただし、前記樹脂全量中、70重量%以上はi=1である。)
    (b)前記一般式(I)で表される構造単位と一般式(II)で表される構造単位との割合が1〜30:99〜70(モル比)%であること。
    (c)重量平均分子量(Mw)が30,000〜100,000であること。
    (d)前記ポリカーボネート樹脂を構成する構造単位全量に対し、下記一般式(1)及び(2)で表される構造単位を、それぞれジフェノール酸換算値で2000ppm以下含有すること。
    一般式(1):
    一般式(2):

    (上記一般式(1)及び(2)中のXは一般式(II)におけるのと同じである。)
  4. ガラス転移温度(Tg)が145℃以上である、請求項1から3のいずれかに記載の透明導電性フィルム用基材。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の透明導電性フィルム用基材と導電層とを含む、透明導電性フィルム。



















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