JP2005077963A - 位相差フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、ポリカーボネートからなり、寸法安定性に優れ、外部応力による光学特性の変化を抑え、且つ液晶表示装置等の光学素子の表示品位を良好に与える光学補償効果を有する位相差フィルムを提供することにある。
【解決手段】(共重合)ポリカーボネートからなる、経時変化、温度変化における寸法安定性に優れ、外部応力による光学物性の変化を抑えた屈折率Nが1.60以上、アッベ数30.0以下、ガラス転移温度160〜260℃、10×10−13cm/dyne≦共重合ポリカーボネートの光弾性定数≦60×10−13cm/dyneを満たすことを特徴とする位相差フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば液晶表示装置、発光素子、防眩フィルム、光記録装置、偏光ビームスプリッター等の光学素子において用いることができる、寸法安定性、外部応力による光学特性の安定性に優れた位相差フィルムに関する。
ポリカーボネートは、一般に、機械強度、耐熱性に優れ、また、透明性等の光学的性質、寸法安定性等にも優れていることから、様々な分野で素材として用いられている。このポリカーボネートの最も代表的なものとしては、ビスフェノールAとホスゲンとの反応によって得られるものがあるが、その他にも多種多様なものが知られている。そして、このポリカーボネートでは、近年の用途の拡大に伴い、さらに性能の優れたものの開発が要求されている。
ここで、近年、ポリカーボネートの用途の一つとして、液晶表示装置などの光学素子の視野角拡大やコントラスト向上に用いられる位相差フィルム(位相差シート、位相差板、光学補償フィルムなど様々な呼称があるが、本明細書では、特にこだわらない限り、これらを含めて位相差フィルムと総称する。)への応用が注目されている。位相差フィルムとは、複屈折性を有し、直線偏向の入射光に対して直角方向に位相差を生じせしめ、透過光を円偏向ないし楕円偏向に変換する機能を有するものである。位相差フィルムをこうした用途で用いる場合、通常、その特性の一つであるレターデーション値(フィルムの厚みをd、その複屈折をΔnとした場合、レターデーションRは、R=Δn×d 単位nm として定義される。)が、550nmの波長において137nm付近、いわゆるλ/4波長、あるいは、600nm前後の位相差を生じさせる位相差フィルムが主として用いられている。近年においては、位相差フィルムの面内に垂直方向にレターデーションを有するC−plateと呼ばれる二軸延伸等により得られる位相差フィルムの要求が高まっている。
こうした位相差フィルムは、従来酢酸セルロース系のフィルムやシートが用いられてきたが、最近になって、寸法安定性、薄膜化の観点からポリカーボネート系のフィルムを位相差フィルムとして利用することが提案されている。
しかしながら、従来の材料からなる位相差フィルムにおいては、寸法安定性が悪いために、液晶表示装置等としての画質品位が経時変化、温度変化を生じ易く、また、外部応力による光学特性の安定性も低いため、液晶表示装置等の生産時における加工で生じる応力による光学物性変化を生じ、生産の歩留まりが悪いのが現状である。このため、寸法安定性、外部応力による光学特性の安定性に優れた位相差フィルムが求められている。
特開昭63−189804号公報 特開平01−201608号公報
本発明は、寸法安定性、外部応力による光学特性の安定性に優れ、光学素子の加工安定性を高め、生産における歩留まりを向上させると共に、光学素子の表示品位の低下を抑制しうる位相差フィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために種々の高分子材料を鋭意検討した結果、経時変化、温度変化における寸法安定性に優れ、外部応力による光学物性の変化を抑えるには、屈折率Nが高く、アッベ数は低く、ガラス転移点温度(Tg)も高く、光弾性定数が特定値以下であるポリカーボネートが有望であることを知見した。そしてこれらを同時に満たすことが重要であることを見出し本発明の位相差フィルムを提供することに成功したものである。
すなわち本発明は、下記の[1]〜[7]のより達成することが出来た。
[1]主としてポリカーボネートからなり、少なくとも一軸方向に延伸したフィルムであって、該ポリカーボネートの屈折率(N)が1.60以上、アッベ数30.0以下、ガラス転移温度160〜260℃、かつ上記ポリカーボネートの光弾性定数が60×10−13cm/dyne以下である位相差フィルム。
[2]上記ポリカーボネートが、少なくとも2種類のジヒドロキシ化合物から誘導されてなる共重合ポリカーボネートであり、且つ一方のヒドロキシ化合物から誘導されてなるホモポリマーと他方のジヒドロキシ化合物から誘導されてなるホモポリマーとの光弾性定数の差が10×10−13cm/dyne以上である少なくとも2種類のヒドロキシ化合物からなる共重合ポリカーボネートである[1]に記載の位相差フィルム。
[3] ポリカーボネートを誘導する少なくとも一種のジヒドロキシ化合物が、下記式[A]で表されるフルオレン環を有する化合物である[1]、[2]に記載の位相差フィルム(但し、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜6の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基であり、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜6の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である)。
Figure 2005077963
[4] 上記ポリカーボネートが、上記式[A]で表されるジヒドロキシ化合物を、当該ポリカーボネートを誘導する全ジヒドロキシ化合物の5〜95mol%を占める共重合ポリカーボネートである[1]〜[3]に記載の位相差フィルム。
[5] 上記ポリカーボネートが、2種類以上の共重合ポリカーボネートを含む組成物である、[1]〜[4]に記載の位相差フィルム。
[6] 上記ポリカーボネートの粘度平均分子量が2000〜100000の範囲にある[1]〜[5]に記載の位相差フィルム。
[7] 偏光フィルムと[1]〜[5]のいずれかに記載の位相差フィルムからなる積層偏光フィルム。
本発明により、寸法安定性、外部応力による光学特性の安定性に優れた共重合ポリカーボネートを得ることができる。したがって、光学素子の加工安定性を高め、生産における歩留まりを向上させると共に、光学素子の表示品位の低下を抑制し得る位相差フィルムを提供でき、液晶表示装置等と組み合わせて画質の向上に寄与することが出来るという効果を有する。本発明の位相差フィルムは、広い視野角を有し、コントラスト等の表示品位に優れる液晶表示装置を形成することができる。
〔ポリカーボネート〕
本発明に用いられるポリカーボネートとは、炭酸とグリコール又は2価フェノールとのポリエステルであり、通常炭酸と2、2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(通称ビスフェノール−A)とを構造単位とする芳香族ポリカーボネートが多様されているが、本発明ではこれに限定されるわけではなく、例えば1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、1,1−ビス(3−置換−4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、1、1−ビス(3,5−置換−4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン類からなる群から選択される少なくとも1種の2価フェノールをモノマー成分とする共重合ポリカーボネート、ホモポリマー、ビスフェノール−Aをモノマー成分とするポリカーボネートとの混合物(組成物)、上記2価フェノールとビスフェノール−Aとをモノマー成分とする共重合ポリカーボネートが挙げられる。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカンの具体例としては、1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5,5−ジメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチルシクロペンタン等が挙げられる。
1,1−ビス(3−置換−4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカンとしては、炭素数1〜12のアルキル基、ハロゲン基で置換された1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、例えば、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5,5−ジメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−4−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチルシクロペンタン等が挙げられる。
1、1−ビス(3,5−置換−4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカンとしては、炭素数1〜12のアルキル基、ハロゲン基で置換された1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、例えば、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3−エチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチルシクロペンタン等が挙げられる。
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン類としては、下記式[A]
Figure 2005077963
で表されるフルオレン環を有するビスフェノールをモノマーとする化合物を挙げることができる。ここで、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜3の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。好ましくはRおよびRはともに水素原子である。RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及びメチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロアルキル基等、の炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基等の炭素数6〜10の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。好ましくは、RおよびRはともにメチル基である。
具体的な化合物としては、例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等が挙げられる。
さらに、上記以外の他のビスフェノール成分として、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノール−A)、4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、3,3’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘブタン、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)2,5−ジメチルヘブタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メチルフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)4−フルオロフェニルメタン、2,2’−ビス(3−フルオロー4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4ヒドロキシフェニル)メタン、2,2’−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン等を共重合できる。これらは単独で又は2種類以上混合して用いることができる。
上記共重合ポリカーボネートは、上記ビスフェノール成分の他に、酸成分のコモノマーとして少量の脂肪族、芳香族ジカルボン酸を用いたポリエステルカーボネートを含む。芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、p−キシレングリコール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、1、1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ブタン、2、2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ブタン、等を挙げることができる。この中で、テレフタル酸、イソフタル酸が好ましい。
用いられる共重合ポリカーボネートの分子量は、2000〜100000の粘度平均分子量を有するものであることが好ましく、より好ましくは、5000〜70000、さらに好ましくは7000〜50000の粘度平均分子量が良い。これは、濃度0.7g/dlの塩化メチレン溶液にして20℃で測定した比粘度で表して0.07〜2.70、好ましくは、0.15〜1.80、さらに好ましくは、0.20〜1.30のものである。粘度平均分子量が2000未満のものでは得られるフィルムが脆くなるので適当でなく、100000以上のものでは、フィルムへの加工性が困難になるために好ましくない。
本発明に用いるポリカーボネートとしては、特に、下記式(I)
Figure 2005077963
で表される繰り返し単位及び、下記式(II)
Figure 2005077963
で表される繰り返し単位からなる共重合ポリカーボネートが好ましい。このポリカーボネートは共重合体であっても混合物であってもよい。
上記式(I)において、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜6の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。かかる炭化水素基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。Xは下記式
Figure 2005077963
であり、RおよびR10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜6の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。かかる炭化水素基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。
上記式(II)において、R11〜R18はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。かかる炭化水素基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。Yは下記式群
Figure 2005077963
から選ばれる少なくとも1種の基である。ここでR19〜R21、R23及びR24はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基であり、R22及びR25は炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。炭素数1〜22の炭化水素基及び炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。
また、Ar〜Arはそれぞれ独立に炭素数6〜10のアリール基から選ばれる少なくとも1種の基である。かかるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
上記式(I)及び(II)で表される繰り返し単位からなる共重合ポリカーボネートにおいては、(I)の含有量が繰り返し単位全体の5〜95モル%であることが好ましい。この共重合ポリカーボネートにおいて、(I)の含有量が5モル%未満となる場合、ポリマーフィルムの複屈折が大きくなるために、面内均一な位相差フィルムを得ることが困難となる。一方、(I)の含有量が全体の95モル%を超えると、フィルムが割れ易く、脆い性質となり、位相差フィルムとして適さない。より効果的には(I)の含有量が20〜80モル%、さらに効果的には(I)の含有量が30〜70モル%であることが好ましい。とりわけ、位相差値が短波長ほど大きい特性が要求される用途では、(I)の含有量が30〜55モル%であることが適しており、位相差値が短波長ほど小さい特性が要求される用途では、(I)の含有量が55〜70モル%であることが適している。
この中でも、上記式(II)において、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2、2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールAとも言う)が好適に用いられ、さらに、上記式(I)において9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(ビスクレゾールフルオレンとも言う)からなる共重合ポリカーボネートが耐熱性、寸法安定性、透明性において優れている。
〔ポリマーフィルムの製造法〕
本発明の位相差フィルムの製造方法について説明する。位相差フィルムの製造は、(共重合)ポリカーボネートを溶液キャスト製膜法によりキャストフィルムを作成する工程と、この未延伸のキャストフィルム(以下未延伸フィルム)をキャスト方向(以下縦方向)に延伸する工程、キャスト方向(以下縦方向)に対して直交する方向(以下横方向)に延伸する工程を含む。溶液キャスト製膜法は、位相差フィルムに要求される光学特性や膜厚精度に優れている。
溶液キャスト製膜法に用いる溶剤としては、ポリカーボネートを十分溶解させ、キャストフィルム化できるものであれば制限なしに用いることができるが、例えばメチレンクロライド、ジオキソラン等が好適に用いられる。
ポリカーボネートを溶解した溶液は、支持体上に流延され、フィルム状の流延膜が形成される。このキャスト成膜後の流延膜は加熱等により乾燥され溶媒を含む(未延伸)フィルムが得られる。この(未延伸)フィルムの厚みに制限は無いが、フィルムのハンドリング面、コスト面から20〜300μmが好ましく、さらに好ましくは30〜200μmである。
溶液キャストの流延速度としては、1m〜30m/minであることが好ましい。
延伸方法は、公知のいずれの方法を用いてもよい。例えば、テンター延伸法、ロール間圧縮延伸法などの方法が例示される。厚み方向の屈折率の制御性及びフィルム面内レターデーションの均一性等の点で、ロール間延伸法または、テンター延伸法により一軸延伸する方法がのぞましい。
ポリカーボネートフィルムの延伸温度は、用いる共重合体の種類によってもことなるが、通常はガラス転移温度に対して、10度高い温度を目安として行うが、本発明においては、160〜280℃である。
かかるフィルムの中には、延伸性を向上させる目的で、公知の可塑剤であるジメチルフタレート、ジブチルフタレート等のフタル酸エステル、トリブチルフォスフェート等のリン酸エステル、脂肪族2塩基エステル、グリセリン誘導体、グリコール誘導体等を含有しても良く、またこれらに限定するものではない。先述のフィルム製膜時に用いた有機溶剤をフィルム中に残留させ、延伸しても良い。この有機溶剤としては、ポリマー固形分対比1〜25重量%であることが好ましい。
〔位相差フィルム〕
位相差フィルムの位相差補償性能は、いわゆるレターデーション値で表され、特に、面内レターデーション(R値)と厚み方向のレターデーション(K値)に分けられる。これらR値とK値は、それぞれ下記式(a)と(b)で定義される。
(a) R=Δn・d=(n−n)・d
(b) K=((n+n)/2−n)・d
ただし、n、n、n、dは、以下の通りである。
:フィルム面内における主延伸方向の屈折率
:フィルム面内における主延伸方向に直交する方位の屈折率
:フィルム表面の法線方向の屈折率
d :フィルムの膜厚
(主延伸方向とは一軸延伸の場合には延伸方向、二軸延伸の場合には配向度が上がるように延伸した方向を意味しており、化学構造的には高分子主鎖の配向方向を指す。)
本発明により得られた位相差フィルムは、光学的一軸または二軸性フィルムであっても構わない。
また、本発明における位相差フィルムにおいては、耐熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、透明核剤、永久帯電防止剤、蛍光増白剤等のポリマー改質剤が同時にフィルム中に存在しても良い。
本発明により得られた位相差フィルムは透明性が良好であり、へーズ値は5%以下、全光線透過率は85%以上であることが好ましい。
また、位相差フィルムの屈折率nとは、ASTM D542に準拠して測定したD線(589nm)に対する屈折率を言い、屈折率nが1.60未満のとき、または、1.70より高い値を取るときは他の条件を満たしていても着色やコントラスト比の問題を解決することができない。
さらに、位相差フィルムのアッベ数νとは、ν=(n−1)/(n−n)で表される指標であり、n、n、nはそれぞれD線(589nm)、F線(486nm)、C線(656nm)に対する屈折率である。このアッベ数は、屈折率の波長分散を表すものであり、波長分散が大きくなるとアッベ数は小さくなるが、このアッベ数νが30.0より高い値を取る場合は、液晶セルに用いる場合のアッベ数の範囲としては、20〜30が好ましい。その他の用途に用いる場合には20以下であってもよい。
位相差フィルムのガラス転移温度は、160〜260℃、好ましくは170〜250℃、特に好ましくは、180〜240℃が良く、それ以下の温度では、寸法安定性が悪く、また、それ以上の温度では、延伸工程の温度制御が非常に困難になるために製造が困難となる。
位相差フィルムの光弾性定数は、ガラス転移温度以下の温度でポリマー固体に外力を加えた場合の弾性変形時に発生する複屈折の生じ易さであり、応力δに対して発生する複屈折Δnとした場合、光弾性定数cは、Δn=c×δの関係を満たす。このとき、位相差フィルムにおける光弾性定数は、ポリカーボネートの光弾性定数≦60×10−13cm/dyneより好ましくは、共重合ポリカーボネートの光弾性定数≦50×10−13cm/dyne、さらに好ましくは共重合ポリカーボネートの光弾性定数≦40×10−13cm/dyneである。光弾性係数の値が60×10−13cm/dyneより大きい値をとる場合、外部応力に対して、位相差を発生し易いために、フィルムの加工時に位相差が発生して、光学特性を損ない、生産時における歩留まりが悪くなることや、位相差フィルムの寸法変化が生じた場合、収縮応力また膨張応力により位相差が発生して光学特性を損ない、画質品位を低下させる現象を生じる。また、ポリカーボネートの光弾性定数10×10−13cm/dyne未満となる場合は、複屈折の生じ易さが抑制されるため、所望の位相差値を得ることが困難となる。
また、共重合ポリマーにおいては、その光学弾性定数は、共重合ポリマーの成分となるモノマーからなるホモポリマーの組成比率からなる合成により、光弾性定数が決定されるため、光弾性定数の差が大きいものを組み合わせた方が平均として、低い光弾性定数を有する共重合ポリマーを得ることができる。よって、共重合ポリカーボネートにおいては、少なくとも2種類以上からなるヒドロキシ化合物からなり、且つそのヒドロキシ化合物のモノマー成分からなるホモポリマーの光弾性定数において、取り得る光弾性定数の差が10×10−13cm/dyneより大きい値が好ましく、より好ましくは20×10−13cm/dyne以上が良く、さらに好ましくは、30×10−13cm/dyne以上差があることが良い。しかしながら、光弾性定数にあまりに開きのあるヒドロキシ化合物からなるホモポリマーのモノマー成分よりなる共重合ポリカーボネートにおいては、得られる共重合ポリカーボネートの光弾性定数を押さえることが困難となるので、ヒドロキシ化合物のモノマー成分からなるホモポリマーの光弾性定数において、取り得る光弾性定数の差が80×10−13cm/dyne以下となるものが好ましい。
〔位相差フィルムの使用〕
本発明により得られた位相差フィルムは、広い視野角を有し、コントラスト等の表示品位に優れる液晶表示装置を形成しうるものであり、ツイストネマチックモード、垂直配向モード、OCB(Optically Compensated Bend)配向モード、インプレインスイッチングモード等のTFT液晶表示装置などのいずれかの液晶モードを用いたものに用いることができる。その実用に際しては、例えば位相差フィルムの片面又は両面に粘着材を設けたものや、その粘着材を介して偏光板、又は等方性の透明な樹脂層やガラス層等からなる保護層を接着積層したものなどの適宜な形態の光学部材として適用することができ、液晶表示装置であれば、照明システムにバックライトあるいは反射板や半透過型反射板を用いてなる透過型や反射型、あるいは半透過反射型などが形成することができる。その他の位相差フィルムを用いる表示装置等としては、液晶プロジェクター、強誘電性液晶、反強誘電性液晶を用いたもの、光記録装置の光ヘッドが挙げられるが、本発明で製造された位相差フィルムをそれらに使用しても良い。
また、タッチパネルとして用いても良く、CRT、PDPに用いても良い。
さらに、位相差フィルム上に何らかの材料をコーティングして、湿熱耐久性を向上させたり、耐溶剤性を改良した保護層や保護板として用いても良く、あるいは、表面加工して、拡散板やアンチグレア層、反射防止膜として用いても良い。
本発明の位相差フィルムを他の位相差フィルムや視野角拡大フィルム(例えば、ディスコティック液晶や高分子液晶層をフィルムの膜厚方向に配向させた視野角拡大フィルムなど、)のような光学補償フィルムと同時に使用しても良く、また、本発明の位相差フィルム面上に直接、液晶性分子等からなる光学異方性層を設けて、光学補償フィルムとして用いても良い。
尚、上記位相差フィルムは、一つの液晶表示装置等の表示媒体に対して、少なくとも1枚用いることで光学補償効果を得ることが可能であるが、2枚以上の複数枚を同時に使用しても良い。
本明細書中に記載の材料特性値等は以下の評価法によって得られたものである。
(1)R値、K値の測定
複屈折Δnと膜厚dの積である位相差R値、面内に対して垂直方向な位相差K値は、王子計測機器社製の商品名『KOBRA21−ADH』により測定した。R値は入射光線とフィルムの表面が垂直する状態で測定しており、R=Δn・d=(n−n)・d、K=((n+n)/2−n)・dである。R値、K値の単位は、nmである。n、n、nは、ここでは以下のように定義される。
:フィルム面内における主延伸方向の屈折率
:フィルム面内における主延伸方向に直交する方位の屈折率
:フィルム表面の法線方向の屈折率
(主延伸方向とは一軸延伸の場合には延伸方向、二軸延伸の場合には配向度が上がるように延伸した方向を意味しており、化学構造的には高分子主鎖の配向方向を指す。)
(2)屈折率n、アッベ数νの測定
屈折率の測定は、ATAGO製 多波長アッベ屈折計DR−M2により測定した。
(3)光弾性定数の測定方法
長さ30mm×幅10mm×厚み 約100μmのフィルムを用いた。
光弾性定数の測定は、理研計器(株)製 光弾性測定装置PA−150により測定した。
(4)寸法安定性の評価方法
フィルムに130℃、常圧、大気下の雰囲気で100時間、200時間、300時間連続して保持したときの寸法変化、位相差値変化、b*値の絶対値の変化を測定した。
寸法変化に関しては、評価装置として、レーザーテック(株)製のリアルタイム走査型レーザー顕微鏡:商品名『1LM21D』を用いて、初期と耐熱性試験後の寸法を測定した。評価基準としては、変化無し、収縮、膨張の3段階にて記述する。
(5)外部応力よる光学特性の評価
A4サイズの位相差フィルム(長辺と平行に遅相軸を揃える)を厚み1.5mmのガラスに、三共(株)製 高精度貼合機HAL−TEC HAL−430を用いて各5枚貼合を行った。
貼り合わせたガラスと位相差フィルムを偏光板(サンリッツ(株)偏光板9118)2枚をクロスニコルに挟んで、バックライト下に設置して、面内における光の抜けの均一性を評価した。評価基準としては、下記の通りである。
小:5枚とも光り抜けは面内で均一であり、外部応力による光学特性の変化は無い。
大:5枚の内、数枚にて、光り抜けが面内で不均一であり、外部応力による光学特性の変化を受けている。
(6)液晶表示装置の光学補償効果
富士通(株) 液晶モニタ VL−151VAを用いて、光学補償効果を調べた。
液晶セルの裏面に、位相差フィルムを貼合して、偏光板(サンリッツ(株)偏光板9118)を市販の状態と同様に遅相軸の配置が揃うように構成した。
評価としては、市販品と比較して、コントラストと視野角特性の比較を行い、光学補償効果が得られているものは良い、得られていないものは悪いと評価を行った。
(7)ヒドロキシ化合物のモノマー成分からなるホモポリマーの光弾性定数
下記実施例に用いたジヒドロキシ化合物のモノマー成分からなるホモポリマーのポリカーボネートに関して、(3)の測定手法により光弾性定数をそれぞれ求めた結果を記す。
1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンからなるポリカーボネート :光弾性定数 43×10−13cm/dyne、
ビスフェノールAからなるポリカーボネート :光弾性定数 72×10−13cm/dyne、ビスクレゾールフルオレンからなるポリカーボネート :光弾性定数13×10−13cm/dyne。
[実施例1]
攪拌機、温度計及び還流冷却機を備えた反応装置に水酸化ナトリウム水溶液及びイオン交換水を仕込み、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンとビスクレゾールフルオレンを、50:50(mol%)の比率で溶解させ、少量のハイドロサルファイドを加えた。次に、これに塩化メチレンを加え、20℃でホスゲンを約60分かけて吹き込んだ。さらに、p-tert-ブチルフェノールを加えて乳化させ、トリエチルアミンを加えて30℃で約3時間攪拌して反応を終了させた。反応終了後有機相分取して、塩化メチレンを蒸発させ共重合ポリカーボネートを得た。得られた共重合ポリカーボネートの組成比はモノマー仕込み量とほぼ同等であった。
この共重合ポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させて18wt%のドープ溶液を作成した。このドープ溶液をスチールドラム上に流延し、それを連続的に剥ぎ取って乾燥させ、これをロール延伸機にて230度で縦方向1.8倍の一軸延伸加工を行った。得られた一軸延伸フィルムの膜厚は115μmであり、残留溶媒量は、1.3重量%であった。この位相差フィルムをテンターにて、240℃で横方向に2.1倍の横延伸工程を行った。この逐次二軸延伸により得られた位相差フィルムは、位相差が、R=52nm、K=217nmであった。
この位相差フィルムの諸特性は、ガラス転移温度236℃、屈折率nD=1.62、アッベ数ν=24.1、光弾性定数28×10−13cm/dyneであった。
この共重合ポリカーボネートを構成するジヒドロキシ化合物からなるホモポリマーの光学弾性定数の差は、30×10−13cm/dyneであった。
この位相差フィルムの寸法安定性評価では、寸法変化は見られなかった。
この位相差フィルムの外部応力による光学特性の評価では、光学特性の変化は見られなかった。
この位相差フィルムを、液晶モニタに実装して、表示画面の均一性を確認したところ、面内において良好なコントラストと広い視野角を有した。
[実施例2]
攪拌機、温度計及び還流冷却機を備えた反応装置に水酸化ナトリウム水溶液及びイオン交換水を仕込み、ビスフェノールAとビスクレゾールフルオレンを、50:50(mol%)の比率で溶解させ、少量のハイドロサルファイドを加えた。次に、これに塩化メチレンを加え、20℃でホスゲンを約60分かけて吹き込んだ。さらに、p-tert-ブチルフェノールを加えて乳化させ、トリエチルアミンを加えて30℃で約3時間攪拌して反応を終了させた。反応終了後有機相分取して、塩化メチレンを蒸発させ共重合ポリカーボネートを得た。得られた共重合ポリカーボネートの組成比はモノマー仕込み量とほぼ同等であった。
この共重合ポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させて18wt%のドープ溶液を作成した。このドープ溶液をスチールドラム上に流延し、それを連続的に剥ぎ取って乾燥させ、これをロール延伸機にて210度で縦方向1.8倍の一軸延伸加工を行った。得られた一軸延伸フィルムの膜厚は119μmであり、残留溶媒量は、1.2重量%であった。この位相差フィルムをテンターにて、217℃で横方向に2.1倍の横延伸工程を行った。この逐次二軸延伸により得られた位相差フィルムは、位相差が、R=49nm、K=221nmであった。
この位相差フィルムの諸特性は、ガラス転移温度233℃、屈折率nD=1.61、アッベ数ν=25.4、光弾性定数43×10−13cm/dyneであった。
この共重合ポリカーボネートを構成するジヒドロキシ化合物からなるホモポリマー2種類の光学弾性定数の差は、59×10−13cm/dyneであった。
この位相差フィルムの寸法安定性評価では、寸法変化は見られなかった。
この位相差フィルムの外部応力による光学特性の評価では、光学特性の変化は見られなかった。
この位相差フィルムを、液晶モニタに実装して、表示画面の均一性を確認したところ、面内において良好なコントラストと広い視野角を有した。
[比較例1]
攪拌機、温度計及び還流冷却機を備えた反応装置に水酸化ナトリウム水溶液及びイオン交換水を仕込み、ビスフェノールAのみを溶解させ、少量のハイドロサルファイドを加えた。次に、これに塩化メチレンを加え、20℃でホスゲンを約60分かけて吹き込んだ。さらに、p-tert-ブチルフェノールを加えて乳化させ、トリエチルアミンを加えて30℃で約3時間攪拌して反応を終了させた。反応終了後有機相分取して、塩化メチレンを蒸発させビスフェノールのみからなるポリカーボネートを得た。
この共重合ポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させて18wt%のドープ溶液を作成した。このドープ溶液をスチールドラム上に流延し、それを連続的に剥ぎ取って乾燥させ、これをロール延伸機にて210度で縦方向1.8倍の一軸延伸加工を行った。得られた一軸延伸フィルムの膜厚は119μmであり、残留溶媒量は、1.2重量%であった。この位相差フィルムをテンターにて、217℃で横方向に2.1倍の横延伸工程を行った。この逐次二軸延伸により得られた位相差フィルムは、位相差が、R=49nm、K=221nmであった。
この位相差フィルムの諸特性は、ガラス転移温度140℃、屈折率nD=1.58、アッベ数ν=30.3、光弾性定数72×10−13cm/dyneであった。
この位相差フィルムの寸法安定性評価では、収縮変形が見られた。
この位相差フィルムの外部応力による光学特性の評価では、数枚にて、光り抜けが面内で不均一であり、外部応力による光学特性の変化を受けていることが確認された。
この位相差フィルムを、液晶モニタに実装して、表示画面の均一性を確認したところ、コントラスト、視野角共に悪く、十分な光学補償効果を得ることが出来なかった。
下記に、実施例1、2、及び比較例1の結果を表にまとめた。
Figure 2005077963

Claims (7)

  1. 主としてポリカーボネートからなり、少なくとも一軸方向に延伸したフィルムであって、該ポリカーボネートの屈折率(N)が1.60以上、アッベ数30.0以下、ガラス転移温度160〜260℃、かつ上記ポリカーボネートの光弾性定数が60×10−13cm/dyne以下である位相差フィルム。
  2. 上記ポリカーボネートが、少なくとも2種類のジヒドロキシ化合物から誘導されてなる共重合ポリカーボネートであり、且つ一方のヒドロキシ化合物から誘導されてなるホモポリマーと他方のジヒドロキシ化合物から誘導されてなるホモポリマーとの光弾性定数の差が10×10−13cm/dyne以上である少なくとも2種類のヒドロキシ化合物からなる共重合ポリカーボネートである請求項1に記載の位相差フィルム。
  3. ポリカーボネートを誘導する少なくとも一種のジヒドロキシ化合物が、下記式[A]で表されるフルオレン環を有する化合物である請求項1または2に記載の位相差フィルム(但し、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜6の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基であり、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜6の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である)。
    Figure 2005077963
  4. 上記ポリカーボネートが、上記式[A]で表されるジヒドロキシ化合物を、当該ポリカーボネートを誘導する全ジヒドロキシ化合物の5〜95mol%を占める共重合ポリカーボネートである請求項1〜3のいずれかにに記載の位相差フィルム。
  5. 上記ポリカーボネートが、2種類以上の共重合ポリカーボネートを含む組成物である、請求項1〜4のいずれかに記載の位相差フィルム。
  6. 上記ポリカーボネートの粘度平均分子量が2000〜100000の範囲にある請求項1〜5のいずれかに記載の位相差フィルム。
  7. 偏光フィルムと請求項1〜6のいずれかに記載の位相差フィルムからなる積層偏光フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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