JP2020118796A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画質の向上が可能な光走査装置及び画像形成装置を提供すること。【解決手段】実施形態の光走査装置は、第1の光源、第2の光源、第1の絞り、第2の絞り、第3の絞り及び偏向器を含む。第1の光源は、第1の光束を出射する。第2の光源は、主走査方向において前記第1の光束に対して開き角を有する第2の光束を出射する。第1の絞りは、前記第1の光束の副走査方向ビーム形状を整形する。第2の絞りは、前記第2の光束の副走査方向ビーム形状を整形する。第3の絞りは、前記第1の絞りを通過した前記第1の光束の主走査方向ビーム形状と前記第2の絞りを通過した前記第2の光束の主走査方向ビーム形状とを整形する。偏向器は、前記第3の絞りを通過した前記第1の光束及び前記第2の光束を、同一面の副走査方向にずれた位置で偏向する。【選択図】図9

Description

本発明の実施形態は、光走査装置及び画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、ビームを走査することで像面に静電潜像を形成する。このとき、画像形成装置は、画質向上などのため、ビームの断面形状を絞りによって整形している。なお、ビームは、主走査方向に距離を持つ複数の発光点から出射された主走査方向に距離を持つ複数のビームからなるマルチビームが用いられる。マルチビームは、絞りを通過した後に、マルチビームに含まれる各ビームが主走査方向に広がることで光線通過位置が異なって画質低下に繋がる場合がある。
特開2010−134430号公報 特開2000−221432号公報
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、画質の向上が可能な光走査装置及び画像形成装置を提供することである。
実施形態の光走査装置は、第1の光源、第2の光源、第1の絞り、第2の絞り、第3の絞り及び偏向器を含む。第1の光源は、第1の光束を出射する。第2の光源は、主走査方向において前記第1の光束に対して開き角を有する第2の光束を出射する。第1の絞りは、前記第1の光束の副走査方向ビーム形状を整形する。第2の絞りは、前記第2の光束の副走査方向ビーム形状を整形する。第3の絞りは、前記第1の絞りを通過した前記第1の光束の主走査方向ビーム形状と前記第2の絞りを通過した前記第2の光束の主走査方向ビーム形状とを整形する。偏向器は、前記第3の絞りを通過した前記第1の光束及び前記第2の光束を、同一面の副走査方向にずれた位置で偏向する。
実施形態に係る画像形成装置の構成の概略の一例を示す図。 図1中の画像形成部の構成の概略の一例を示す図。 図1中の画像形成装置の要部回路構成の一例を示すブロック図。 図1中の光走査装置の一例を示す図。 図1中の光走査装置の光学系の一例を平面上に展開した図。 図5の要部を部分的に拡大した部分拡大図。 図6の構造を側方から見た図。 図5中の主走査絞りの一例を示す図。 図5中の主走査絞りの一例を示す図。 主走査絞りの比較例を示す図。 主走査絞りの比較例を示す図。 図5中の主走査絞りの一例を示す図。 図5中の主走査絞りの一例を示す図。 主走査絞りの変形例を示す図。
以下、実施形態に係る画像形成装置について図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、各部の縮尺を適宜変更している場合がある。また、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、説明のため、構成を省略して示している場合がある。
図1は、実施形態に係る画像形成装置100の構成の概略の一例を示す図である。
画像形成装置100は、例えば、MFP(multifunction peripheral)、コピー機、プリンター又はファクシミリなどである。ただし、以下、画像形成装置100はMFPであるとして説明する。画像形成装置100は、例えば、印刷機能、スキャン機能、コピー機能、消色機能及びファクシミリ機能などを備える。印刷機能は、画像形成媒体Pなどに対してトナーなどの記録材を用いて画像を形成する機能である。画像形成媒体Pは、例えば、シート状の紙などである。スキャン機能は、画像が形成された原稿などから画像を読み取る機能である。コピー機能は、スキャン機能を用いて原稿などから読み取った画像を、印刷機能を用いて画像形成媒体Pに印刷する機能である。消色機能は、画像形成媒体P上に消色可能な記録材で形成された画像を消色する機能である。画像形成装置100は、一例として、給紙トレイ101、手差しトレイ102、給紙ローラー103、トナーカートリッジ104、画像形成部105、光走査装置106、転写ベルト107、2次転写ローラー108、定着部109、加熱部110、加圧ローラー111、両面ユニット112、スキャナー113、原稿送り装置114及び操作パネル115を含む。
給紙トレイ101は、印刷に用いる画像形成媒体Pを収容する。
手差しトレイ102は、画像形成媒体Pを手差しするための台である。
給紙ローラー103は、モーターの働きにより回転することで、給紙トレイ101又は手差しトレイ102に収容された画像形成媒体Pを給紙トレイ101から搬出する。
トナーカートリッジ104は、画像形成部105に供給するためのトナーなどの記録材を蓄える。画像形成装置100は、複数のトナーカートリッジ104を備える。画像形成装置100は、一例として、図1に示すように、トナーカートリッジ104C、トナーカートリッジ104M、トナーカートリッジ104Y及びトナーカートリッジ104Kの4つのトナーカートリッジ104を備える。トナーカートリッジ104C、トナーカートリッジ104M、トナーカートリッジ104Y及びトナーカートリッジ104Kは、それぞれがCMYK(cyan, magenta, yellow, and key(black))の各色に対応する記録材を蓄える。なお、トナーカートリッジ104が蓄える記録材の色は、CMYKの各色に限らず、その他の色であっても良い。また、トナーカートリッジ104が蓄える記録材は、特殊な記録材であっても良い。例えば、トナーカートリッジ104は、所定の温度よりも高い温度で消色して不可視の状態となる、消色可能な記録材を蓄える。
画像形成装置100は、複数の画像形成部105を備える。画像形成装置100は、一例として、図1に示すように、画像形成部105C、画像形成部105M、画像形成部105Y及び画像形成部105Kの4つの画像形成部105を備える。画像形成部105C、画像形成部105M、画像形成部105Y及び画像形成部105Kは、それぞれがCMYKの各色に対応する記録材で画像を形成する。
画像形成部105について、図2を用いてさらに説明する。図2は、画像形成部105の構成の概略の一例を示す模式図である。画像形成部105は、一例として、感光体ドラム1051、帯電ユニット1052、現像ユニット1053、1次転写ローラー1054、クリーナー1055及び除電ランプ1056を含む。
感光体ドラム1051は、光走査装置106から照射されるビームBが当たる。これにより、感光体ドラム1051の表面に静電潜像が形成される。
帯電ユニット1052は、感光体ドラム1051の表面に所定の正電荷を帯電させる。
現像ユニット1053は、トナーカートリッジ104から供給される記録材Dを用いて、感光体ドラム1051の表面の静電潜像を現像する。これにより、感光体ドラム1051の表面に、記録材Dによる画像が形成される。
1次転写ローラー1054は、転写ベルト107を間に挟んで感光体ドラム1051に対向する位置に配置されている。1次転写ローラー1054は、感光体ドラム1051との間で転写電圧を生じさせる。これにより、1次転写ローラー1054は、感光体ドラム1051の表面に形成された画像を、感光体ドラム1051と接触している転写ベルト107上に転写(1次転写)する。
クリーナー1055は、感光体ドラム1051の表面に残留した記録材Dを除去する。
除電ランプ1056は、感光体ドラム1051の表面に残留した電荷を除去する。
光走査装置106は、LSU(laser scanning unit)などとも呼ばれる。光走査装置106は、プロセッサー121による制御に基づき、入力される画像データに応じてビームBを制御して各画像形成部105の感光体ドラム1051表面に静電潜像を形成する。ここで入力される画像データは、例えば、スキャナー113によって原稿などから読み取られる画像データである。あるいは、ここで入力される画像データは、他の装置などから送信され、画像形成装置100によって受信される画像データである。
なお、光走査装置106が画像形成部105Yに照射するビームBをビームBY、画像形成部105Mに照射するビームBをビームBM、画像形成部105Cに照射するビームBをビームBC、画像形成部105Kに照射するビームBをビームBKというものとする。したがって、光走査装置106は、画像データのY(yellow)成分に応じてビームBYを制御する。光走査装置106は、画像データのM(magenta)成分に応じてビームBMを制御する。光走査装置106は、画像データのC(cyan)成分に応じてビームBCを制御する。光走査装置106は、画像データのK(key)成分に応じてビームBKを制御する。光走査装置106については、後でさらに説明する。
転写ベルト107は、例えば無端状のベルトであり、ローラーの働きにより回転可能である。転写ベルト107は、回転することで、各画像形成部105から転写された画像を2次転写ローラー108の位置に搬送する。
2次転写ローラー108は、互いに対向する2つのローラーを備える。2次転写ローラー108は、転写ベルト107上に形成された画像を、2次転写ローラー108間を通過する画像形成媒体P上に(2次転写)転写させる。
定着部109は、画像が転写された画像形成媒体Pに対して加熱及び加圧を行う。これにより、画像形成媒体P上に転写された画像が定着する。定着部109は、互いに対向する加熱部110と加圧ローラー111とを備える。
加熱部110は、例えば、加熱部110を加熱するための熱源を備えるローラーである。当該熱源は、例えばヒーターである。熱源によって加熱されたローラーは、画像形成媒体Pを加熱する。
あるいは、加熱部110は、複数のローラーに懸架された無端ベルトを備えるものであっても良い。例えば、加熱部110は、板状熱源、無端ベルト、ベルト搬送ローラー、テンションローラー及びプレスローラーを備える。無端ベルトは、例えば、フィルム状の部材である。ベルト搬送ローラーは、無端ベルトを駆動する。テンションローラーは、無端ベルトに張力を与える。プレスローラーは、表面に弾性層が形成されている。板状熱源は、発熱部側が無端ベルトの内側に接触し、プレスローラー方向に押圧されることで、プレスローラーとの間に所定幅の定着ニップを形成する。板状熱源がニップ領域を形成しつつ加熱する構成のため、通電時における応答性はハロゲンランプによる加熱方式の場合よりも高い。
加圧ローラー111は、加圧ローラー111と加熱部110との間を通過する画像形成媒体Pを加圧する。
両面ユニット112は、画像形成媒体Pを、裏面への印刷が可能な状態にする。例えば、両面ユニット112は、ローラーなどを用いて画像形成媒体Pをスイッチバックさせることで画像形成媒体Pの表裏を反転させる。
スキャナー113は、例えば、CCD(charge-coupled device)イメージセンサーなどの撮像素子を備える光学縮小方式である。あるいは、スキャナー113は、CMOS(complementary metal-oxide-semiconductor)イメージセンサーなどの撮像素子を備える密着センサー(CIS(contact image sensor))方式である。あるいは、スキャナー113は、その他の公知の方式であっても良い。スキャナー113は、原稿などから画像を読み取る。
原稿送り装置114は、例えば、ADF(auto document feeder)などとも呼ばれる。原稿送り装置114は、原稿用のトレイに載せられた原稿を次々と搬送する。搬送された原稿は、スキャナー113によって画像が読み取られる。また、原稿送り装置114は、原稿の裏面から画像を読み取るためのスキャナーを備えていても良い。なお、スキャナー113によって画像を読み取られる面が表面である。
操作パネル115は、画像形成装置100と画像形成装置100の操作者との間で入出力を行うマンマシンインターフェースなどを備える。操作パネル115は、例えば、タッチパネル116及び入力デバイス117などを備える。
タッチパネル116は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどのディスプレイとタッチ入力によるポインティングデバイスとが積層されたものである。タッチパネル116が備えるディスプレイは、画像形成装置100の操作者に各種情報を通知するための画面を表示する表示デバイスとして機能する。また、タッチパネル116は、当該操作者によるタッチ操作を受け付ける入力デバイスとして機能する。
入力デバイス117は、画像形成装置100の操作者による操作を受け付ける。入力デバイス117は、例えば、キーボード、キーパッド、又はタッチパッドなどである。
次に、図3を用いて画像形成装置100の要部回路構成について説明する。図3は、画像形成装置100の要部回路構成の一例を示すブロック図である。画像形成装置100は、一例として、プロセッサー121、ROM(read-only memory)122、RAM(random-access memory)123、補助記憶デバイス124、通信インターフェース125、プリンター126、スキャナー113及び操作パネル115を含む。そして、バス127などが、これら各部を接続する。
プロセッサー121は、画像形成装置100の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー121は、ROM122又は補助記憶デバイス124などに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア及びファームウェアなどのプログラムに基づいて、画像形成装置100の各種の機能を実現するべく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー121の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー121は、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又はFPGA(field-programmable gate array)などである。あるいは、プロセッサー121は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
ROM122は、プロセッサー121を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM122は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM122は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM122は、プロセッサー121が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
RAM123は、プロセッサー121を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM123は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM123は、プロセッサー121が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。RAM123は、例えば揮発性メモリである。
補助記憶デバイス124は、プロセッサー121を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス124は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)又はeMMC(embedded MultiMediaCard)などである。補助記憶デバイス124は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶デバイス124は、プロセッサー121が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー121での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。なお、画像形成装置100は、補助記憶デバイス124として、メモリカード又はUSB(universal serial bus)メモリなどの記憶媒体を挿入可能なインターフェースを備えていてもよい。当該インターフェースは、当該記憶媒体に情報を読み書きする。
通信インターフェース125は、画像形成装置100がネットワークなどを介して通信するためのインターフェースである。
プリンター126は、画像形成媒体Pに対して印刷を行う。プリンター126は、例えば、トナーカートリッジ104、画像形成部105、光走査装置106、転写ベルト107、2次転写ローラー108、定着部109及び両面ユニット112を含む。
バス127は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、画像形成装置100の各部で授受される信号を伝送する。
以下、図4〜図7などを用いて光走査装置106についてさらに説明する。図4は、光走査装置106の一例を示す図である。図5は、光走査装置106の光学系の一例を平面上に展開した図である。図6は、図5の要部を部分的に拡大した部分拡大図である。図7は、図6の構造を側方から見た図である。光走査装置106は、一例として、ポリゴンミラー131、モーター132、光源133及び複数の光学素子を含む。
ポリゴンミラー131は、各側面がレーザーを反射する反射面131aである正多角柱状のミラー(偏向器)である。図4〜図7に示すポリゴンミラー131は、一例として7つの反射面131aを備える正七角柱状のミラーである。ポリゴンミラー131が備える7つの反射面131aは、ポリゴンミラー131の回転方向CCW(図5における反時計回り方向)に沿って連続しており、ポリゴンミラー131の外周面を構成している。ポリゴンミラー131は、各反射面131aと平行な回転軸を中心に回転可能である。また、ポリゴンミラー131の回転軸は、各感光体ドラム1051の回転軸と直交する。なお、図6の紙面は、ポリゴンミラー131の回転軸に垂直な平面であるとする。
モーター132は、ポリゴンミラー131を回転方向CCWに所定の速度で回転させる。モーター132の回転軸とポリゴンミラー131の回転軸は、一例として同軸である。しかしながら、モーター132の回転軸とポリゴンミラー131の回転軸は、同軸でなくても良い。
光源133は、レーザー光などのビームBを出射する。光源133は、例えば、複数のレーザーダイオードを備える。つまり、ビームBは、複数のレーザーダイオードから出射されたビームからなるマルチビームである。なお、複数のレーザーダイオードは、主走査方向に距離を持つ。したがって、ビームBに含まれる各ビームも主走査方向に距離を持つ。光走査装置106は、一例として、光源133C、光源133M、光源133Y及び光源133Kの4つの光源133を備える。例えば、光源133YはY成分に対応するビームBYを出射し、光源133MはM成分に対応するビームBMを出射し、光源133CはC成分に対応するビームBCを出射し、光源133KはK成分に対応するビームBKを出射する。
光走査装置106は、各ビームBを、ビームBごとに設けられた所定の走査光学系により形成される光路を介して各感光体ドラム1051の表面に照射する。走査光学系は、複数の光学素子を含む。光走査装置106は、一例として、図4及び図5に示すように、2つのビームBを1組として、ポリゴンミラー131を中心に左右にそれぞれ1組分の走査光学系を配置している。つまり、光走査装置106は、図4及び図5に示すように、単一のポリゴンミラー131を中心に、その両側(図示左右側)にそれぞれ複数の光学素子を含む2つの走査光学系141及び走査光学系142を有する。なお、ポリゴンミラー131は、走査光学系141及び走査光学系142のそれぞれに含まれる。すなわち、走査光学系141及び走査光学系142のそれぞれに含まれるポリゴンミラー131は、同一のポリゴンミラー131である。
図示左側の走査光学系141は、ビームBYを走査する走査光学系及びビームBMを走査する走査光学系を含む。走査光学系141は、光源133Yから出射されたビームBY及び光源133Mから出射されたビームBMを、回転方向CCWに回転するポリゴンミラー131の同一の反射面131aで反射する。これにより、ビームBY及びビームBMは、回転方向CCWに沿った主走査方向に偏向し、2つの感光体ドラム1051Y及び感光体ドラム1051Mの表面をそれぞれ走査する。走査光学系141は、ポリゴンミラー131、光源133Y、光源133M、偏向前光学系150Y、偏向前光学系150M、偏向後光学系160YMを含む。
なお、ビームBY及びビームBMは、一例として、一方が第1の光束の一例でもう一方が第2の光束である。また、第1の光束を出射する光源133Y又は光源133Mは、第1の光源である。第2の光束を出射する光源133Y又は光源133Mは、第2の光源である。
なお、ここで、偏向器であるポリゴンミラー131により各ビームBが偏向(走査)される方向(ポリゴンミラー131の周方向)を「主走査方向」と定義する。また、主走査方向と直交し、ビームBの光軸方向と直交する方向を当該ビームBの「副走査方向」と定義する。図5及び図6では、ポリゴンミラー131の回転軸方向が副走査方向である。図5及び図6では、ポリゴンミラー131の回転軸方向と直交し、ビームBの光軸方向と直交する方向が当該ビームBの主走査方向である。
図示右側の走査光学系142は、ビームBCを走査する走査光学系及びビームBKを走査する走査光学系を含む。走査光学系142は、光源133Cから出射されたビームBC及び光源133Kから出射されたBKを、回転方向CCWに回転するポリゴンミラー131の同一の反射面131aで反射する。これにより、ビームBC及びビームBKは、回転方向CCWに沿った主走査方向に偏向し、2つの感光体ドラム1051C及び感光体ドラム1051Kの表面をそれぞれ走査する。走査光学系142は、ポリゴンミラー131、光源133C、光源133K、偏向前光学系150C、偏向前光学系150K、偏向後光学系160CKを含む。
なお、ビームBC及びビームBKは、一例として、一方が第1の光束の一例でもう一方が第2の光束である。また、第1の光束を出射する光源133C又は光源133Kは、第1の光源である。第2の光束を出射する光源133C又は光源133Kは、第2の光源である。
ここで、図示左側の走査光学系141を例にポリゴンミラー131、光源133及び偏向前光学系150についてさらに説明する。ポリゴンミラー131は、光源133Yから出射されたビームBY及び光源133Mから出射されたビームBMの2つのビームBを同じ反射面131aで反射しながら回転する。これにより、それぞれ所定の位置に配置された2つの像面、すなわち対応する感光体ドラム1051Y及び感光体ドラム1051Mの表面を所定の線速度で主走査方向(感光体ドラム1051の回転軸方向)に走査する。このとき、画像形成装置100は、感光体ドラム1051Y及び感光体ドラム1051Mを副走査方向に回転させる。これにより、Y成分に応じた静電潜像が感光体ドラム1051Yの表面に形成される。また、M成分に応じた静電潜像が感光体ドラム1051Mの表面に形成される。
走査光学系141の光源133Y及び光源133Mは、図5及び図6に示すように、紙面手前側から見て異なる角度位置に配置されている。つまり、2つの光源133Y及び光源133Mは、ビームBY及びビームBMが反射面131aに入射する方向が開き角θを有するような配置である。換言すると、2つの光源133Y及び光源133Mは、ビームBY及びビームBMが主走査方向に開き角θを有するような配置である。また、当該2つの光源のうちの光源133Yは、ポリゴンミラー131の回転方向CCWに沿って光源133Mより下流側にある。対して、光源133Mは、回転方向CCWに沿って光源133Yより上流側にある。
また、図7に示すように、2つの光源133Yと光源133Mとは、副走査方向にわずかにずれた位置にある。光源133Mが光源133Yよりも高い位置にある。すなわち、光源133Mが光源133Yよりも図5及び図6の紙面手前側にある。また、偏向前光学系150Y及び偏向前光学系150Mの光軸(光線進行方向)は、ポリゴンミラー131の回転軸131bと直交する。このため、光源133Y及び光源133Mから出射されたビームBYとビームBMとは、同一の反射面131aに対して副走査方向にわずかにずれた位置に入射する。
走査光学系141は、光源133とポリゴンミラー131との間の光路上それぞれに偏向前光学系150を備える。すなわち、走査光学系141は、偏向前光学系150Y及び偏向前光学系150Mの2つの偏向前光学系150を備える。偏向前光学系150Yは、光源133Yとポリゴンミラー131との間の光路上に配置されている。偏向前光学系150Mは、光源133Mとポリゴンミラー131との間の光路上に配置されている。各偏向前光学系150は、コリメーターレンズ151、副走査絞り152、シリンダーレンズ153及び主走査絞り154を含む。偏向前光学系150Yは、コリメーターレンズ151Y、副走査絞り152Y、シリンダーレンズ153Y及び主走査絞り154YMを含む。また、偏向前光学系150Mは、コリメーターレンズ151M、副走査絞り152M、シリンダーレンズ153M及び主走査絞り154YMを含む。なお、コリメーターレンズ151Y及びコリメーターレンズ151Mは、コリメーターレンズ151である。また、副走査絞り152Y及び副走査絞り152Mは、副走査絞り152である。そして、シリンダーレンズ153Y及びシリンダーレンズ153Mは、シリンダーレンズ153である。さらに、主走査絞り154YMは、主走査絞り154である。なお、偏向前光学系150Y及び偏向前光学系150Mのそれぞれに含まれる主走査絞り154YMは、同一の主走査絞り154YMである。
コリメーターレンズ151は、光源133から出射されたビームBに所定の収束性を与える。コリメーターレンズ151は、ビームBを平行光にする。
副走査絞り152は、コリメーターレンズ151を通過したビームBに対して、副走査方向の形状を整形する。例えば、副走査絞り152は、ビームBの副走査方向の幅を所定の幅に整形する。なお、第1の光束を整形する副走査絞り152は、第1の絞りの一例である。第2の光束を整形する副走査絞り152は、第2の絞りの一例である。
シリンダーレンズ153は、副走査絞り152を通過したビームBに対して、副走査方向に所定の収束性を与える。これにより、シリンダーレンズ153を通過したビームBは、反射面131aに近付くにつれて副走査方向の幅が狭くなる。このため、複数のビームBが、同一の反射面131aに対して重ならないように副走査方向にずれた位置に入射することが可能となる。
主走査絞り154は、シリンダーレンズ153を通過したビームBに対して、主走査方向の形状を整形する。例えば、副走査絞り152は、ビームBの主走査方向の幅を所定の幅に整形する。主走査絞り154については、後でさらに説明する。なお、主走査絞り154は、第3の絞りの一例である。
さらに、図示右側の走査光学系142のポリゴンミラー131、光源133及び偏向前光学系150についても説明する。ポリゴンミラー131は、光源133Cから出射されたビームBC及び光源133Kから出射されたビームBKの2つのビームBを同じ反射面131aで反射しながら回転する。これにより、それぞれ所定の位置に配置された2つの像面、すなわち対応する感光体ドラム1051C及び感光体ドラム1051Kの表面を所定の線速度で主走査方向(感光体ドラム1051の回転軸方向)に走査する。このとき、画像形成装置100は、感光体ドラム1051C及び感光体ドラム1051Kを副走査方向に回転させる。これにより、C成分に応じた静電潜像が感光体ドラム1051Cの表面に形成される。また、K成分に応じた静電潜像が感光体ドラム1051Kの表面に形成される。
走査光学系142の2つの光源133C及び光源133Kは、上述した走査光学系141の光源133Y及び光源133Mと同様に、図5及び図6の紙面手前側から見て異なる角度位置に配置されている。つまり、2つの光源133C及び光源133Kは、ビームBC及びビームBKが反射面131aに入射する方向が開き角θを有するような配置である。換言すると、2つの光源133C及び光源133Kは、ビームBC及びビームBKが主走査方向に開き角θを有するような配置である。また、当該2つの光源のうちの光源133Cは、ポリゴンミラー131の回転方向CCWに沿って光源133Kより上流側にある。対して、光源133Kは、回転方向CCWに沿って光源133Cより下流側にある。
また、光源133Cと光源133Kとは、副走査方向にわずかにずれた位置にある。光源133Cが光源133Kよりも高い位置にある。このため、光源133C及び光源133Kら出射されたビームBCとビームBKとは、同一の反射面131aに対して副走査方向にわずかにずれた位置に入射する。
走査光学系142は、光源133とポリゴンミラー131との間の光路上それぞれに偏向前光学系150を備える。すなわち、走査光学系142は、偏向前光学系150C及び偏向前光学系150Kの2つの偏向前光学系150を備える。偏向前光学系150Cは、光源133Cとポリゴンミラー131との間の光路上に配置されている。偏向前光学系150Kは、光源133Kとポリゴンミラー131との間の光路上に配置されている。偏向前光学系150Cは、コリメーターレンズ151C、副走査絞り152C、シリンダーレンズ153C及び主走査絞り154CKを含む。また、偏向前光学系150Kは、コリメーターレンズ151K、副走査絞り152K、シリンダーレンズ153K及び主走査絞り154CKを含む。なお、コリメーターレンズ151C及びコリメーターレンズ151Kは、コリメーターレンズ151である。また、副走査絞り152C及び副走査絞り152Kは、副走査絞り152である。そして、シリンダーレンズ153C及びシリンダーレンズ153Kは、シリンダーレンズ153である。さらに、主走査絞り154CKは、主走査絞り154である。なお、偏向前光学系150C及び偏向前光学系150Kのそれぞれに含まれる主走査絞り154CKは、同一の主走査絞り154CKである。以上のように、走査光学系142は、走査光学系141と同様の構成要素を備える。
次に、偏向後光学系160について説明する。偏向後光学系160は、反射面131aで反射されたビームBを感光体ドラム1051の表面に導光する。光走査装置106は、偏向後光学系160YM及び偏向後光学系160CKの2つの偏向後光学系160を含む。偏向後光学系160は、fθレンズ161、fθレンズ162、光検出器163、折り返しミラー164、光路補正素子165、折り返しミラー166〜168を含む。
fθレンズ161及びfθレンズ162は、ポリゴンミラー131により偏向(走査)されたビームBの像面上における形状及び位置を最適化する2枚組みの結像レンズである。
ポリゴンミラー131に近い上流側のfθレンズ161は、1つの偏向後光学系160に対して1つ設けられている。すなわち、fθレンズ161は、1組の2つのビームBの光路上にある。そして、1組の2つのビームBが同一のfθレンズ161を通過する。例えば、fθレンズ161YMは、ビームBYの光路上且つビームBMの光路上である位置にある。そして、ビームBY及びビームBMは、fθレンズ161YMを通過する。
感光体ドラム1051に近い下流側のfθレンズ162は、図5では1つの偏向後光学系160ごとに1枚を図示している。しかしながら、fθレンズ162は、図6に示すように各ビームBの光路にそれぞれ1枚ずつ独立して設けられている。図5に示すfθレンズ162YMは、図6に示すfθレンズ162Y及びfθレンズ162Mをまとめて示したものである。図5に示すfθレンズ162CKは、図6に示すfθレンズ162C及びfθレンズ162Kをまとめて示したものである。なお、fθレンズ162Y、fθレンズ162M、fθレンズ162C及びfθレンズ162Kは、fθレンズ162である。各ビームBは、それぞれの光路上のfθレンズ162を通過する。fθレンズ162は、それぞれ、後述する第3のカバーガラス173の近傍に位置する。
光検出器163は、ビームBの走査開始部の端部(走査位置AA及び走査位置AB)にある。光検出器163は、fθレンズ161及びfθレンズ162を通過したビームBの水平同期を整合するために設けられる。
折り返しミラー164は、fθレンズ162から光検出器163に向かう光路上にある。折り返しミラー164は、ビームBを反射することで、光検出器163に向けて折り返す。ただし、図5では、ビームBの光路並びに当該光路上の光検出器163、折り返しミラー164及び光路補正素子165を平面上に展開して示している。
光路補正素子165は、折り返しミラー164と光検出器163との間の光路上にある。光路補正素子165は、折り返しミラー164によって反射されたビームBを光検出器163の検出面上に案内する。
折り返しミラー166〜折り返しミラー168は、fθレンズ161を通過したビームBを反射することで、各感光体ドラム1051の表面に向けて折り返す複数のミラーである。光走査装置106は、折り返しミラー166YM及び折り返しミラー166CKの2つの折り返しミラー166を備える。光走査装置106は、折り返しミラー167Y、折り返しミラー167M、折り返しミラー167C及び折り返しミラー167Kの4つの折り返しミラー167を備える。光走査装置106は、折り返しミラー168Y及び折り返しミラー168Kの2つの折り返しミラー168を備える。なお、図5においては、折り返しミラー166〜折り返しミラー168の図示を省略している。
また、光走査装置106は、第1のカバーガラス171、第2のカバーガラス、及び第3のカバーガラス173を備える。
第1のカバーガラス171は、偏向前光学系150とポリゴンミラー131の間にある。第2のカバーガラス172は、ポリゴンミラー131と偏向後光学系160の間にある。第1のカバーガラス171及び第2のカバーガラス172は、ポリゴンミラー131が回転する際の風切り音対策のために設けられる。第1のカバーガラス171は、ビームBの入口から当該風切り音が漏れることを防ぐ。第2のカバーガラス172は、ビームBの出口から当該風切り音が漏れることを防ぐ。
第3のカバーガラス173は、fθレンズ162と感光体ドラム1051の間にある。第3のカバーガラス173は、光走査装置106の筐体においてビームBが出射する出口をカバーする。
なお、光走査装置106は、前述したようにポリゴンミラー131を中央にして走査光学系141と走査光学系142とが左右に配置されている。このため、光走査装置106は、ポリゴンミラー131を一定方向に回転した場合、走査光学系141による感光体ドラム1051の走査方向と走査光学系142による感光体ドラム1051の走査方向とが逆になる。ここで、図5において、ポリゴンミラー131を中心として光源133Y、光源133M、光源133C及び光源133Kを描いた側(紙面上側)をプラス側と仮定し、反対側(紙面下側)をマイナス側と仮定する。この場合、走査光学系141は、矢印Sで示すプラス側からマイナス側へ像面を走査する。対して、走査光学系142は、矢印Tで示すマイナス側からプラス側へ像面を走査する。
主走査絞り154について図8〜図11を用いてさらに説明する。
図8及び図9に主走査絞り154の例として主走査絞り154a及び主走査絞り154bを示す。図8及び図9は、それぞれ主走査絞り154の一例を示す図である。なお、図8及び図9に示す主走査絞り154は、主走査絞り154YMである。また、図8及び図9に示す主走査絞り154は、主走査絞り154を、光源133のある側から見た平面図である。図8及び図9に示す主走査絞り154は、主走査絞り154を矢印U方向から見た平面図である。
主走査絞り154は、板状の部材である。主走査絞り154は、開口部155を有する。なお、図8に示す主走査絞り154aは、開口部155の一例として開口部155aを有する。図9に示す主走査絞り154bは、開口部155の一例として開口部155bを有する。開口部155は、開口部156a及び開口部156bの2つの開口部156からなる。各開口部156の形状は、副走査方向の幅がビームBの副走査方向の幅より大きい矩形である。開口部156の副走査方向の幅は、部品精度などによってビームBの通過位置が副走査方向にずれてもビームBの副走査方向側(紙面上側又は下側)を遮光しない程度の幅である。
図8に示す開口部155aは、開口部156aと開口部156bとが重なっていない。したがって、開口部155cは、繋がっていない2つの開口部156からなる。
図9に示す開口部155bは、開口部156aと開口部156bとが重なっている。すなわち、開口部155dは、2つの開口部156が繋がった形状の1つの開口部である。
また、主走査絞り154の比較対象として、図10及び図11に主走査絞り200a及び主走査絞り200bを示している。図10及び図11は、主走査絞りの比較例を示す図である。なお、図10及び図11に示すビームBMとビームBYとは、副走査方向にずれていない。
図10の主走査絞り200aは、開口部201aを有する。図10に示すように、絞り200aは、ビームBYの主走査方向の形状を整形することができる。しかしながら、絞り200aは、ビームBMを意図せず遮ってしまい、ビームBMの主走査方向の形状を所望の形状に整形することができない。
図11の主走査絞り200bは、開口部201bを有する。図11に示すように、絞り200bは、ビームBYの主走査方向の一方(図の右側)の形状を整形することはできるが、ビームBYの主走査方向の他方(図の左側)の形状を整形することができない。そして、絞り200bは、ビームBMの主走査方向の一方(図の左側)の形状を整形することはできるが、ビームBMの主走査方向の他方(図の右側)の形状を整形することができない。
以上のように、ビームBMとビームBYとが副走査方向にずれていない場合又はビームBMとビームBYとが副走査方向に少ししかずれていない場合、主走査絞りは、ビームBMとビームBYの両方の主走査方向の形状を所望の形状に整形することができない。
対して、本実施形態の光走査装置106は、ビームBMとビームBYとが副走査方向にずれている。ただし、ビームBMとビームBYとは、主走査方向の位置は、重なっている。ビームBは、シリンダーレンズ153を通過することで、副走査方向に集光される。このため、光走査装置106は、主走査絞り154上に到達するまでにビームBMとビームBYを副走査方向に重ならないようにすることができる。
図8に示すように、ビームBMとビームBYとが副走査方向に十分に離れている場合、開口部156aと開口部156bとを重ならないように個別に配置することができる。対して、図9に示すように、ビームBMとビームBYとが副走査方向に離れている距離が小さい場合、開口部156aと開口部156bとが重なる。なお、ビームBMとビームBYとが副走査方向に離れているほど、ポリゴンミラー131の副走査方向の幅が大きい必要がある。ポリゴンミラー131は、副走査方向の幅が小さいほど光走査装置106の小型化が可能となる。また、ポリゴンミラー131の副走査方向の幅が小さいほど回転開始から規定の回転速度で安定的に回転するまでにかかる時間を短くすることができる。さらに、ポリゴンミラー131の副走査方向の幅が小さいほど、ポリゴンミラー131の回転を停止する時間を短くすることがきる。したがって、ビームBMとビームBYとが副走査方向に離れている距離は短い方が良い。
また、主走査絞り154は、ポリゴンミラー131に近い方が好ましい。前述したように、ビームBは、複数のビームからなるマルチビームである。また、ビームBに含まれる各ビームは、主走査方向に距離を持つ。このため、主走査絞り154を通過したビームBに含まれる各ビームは、主走査絞り154から離れるほど主走査方向に広がりやすい。ビームBに含まれる各ビームが主走査方向に広がると、当該各ビームが所望の光路から外れた位置を通りやすくなる。当該各ビームが所望の光路から外れることで、ポリゴンミラー131で反射される際にケラレが発生しやすくなったり、当該各ビームそれぞれでピントの合う位置が異なりやすくなったりするなどして、画質低下の原因となる。したがって、主走査絞り154がポリゴンミラー131に近いほど像面湾曲が低減するなどして画像形成装置100の画質が向上する。このため、実施形態のように、主走査絞り154が、ビームBがシリンダーレンズ153よりも後に主走査絞り154を通過するような位置にあることで画像形成装置100の画質が向上する。しかしながら、主走査絞り154をポリゴンミラー131に近付けるほど、ビームBYとビームBMの主走査方向の位置が重なる。このため、副走査絞り152のようにビームBごとに個別に絞りを配置することが難しくなる。実施形態のように、1つの主走査絞り154をビームBYとビームBMの2つのビームBが通過するようにすることで、ポリゴンミラー131の近くで主走査方向の形状を整形することが可能となる。なお、従来の光走査装置は、副走査絞り152と同様の位置に、主走査方向と副走査方向の両方の形状を整形する絞りを配置している。
また、主走査絞り154a及び主走査絞り154bは、一体となった1枚の板状の部材に開口部155が開いた形状をしている。したがって、2つの主走査絞りを用いるよりもコストの低減が可能である。
以上、主走査絞り154YMを用いて主走査絞り154について説明したが、主走査絞り154CKについても主走査絞り154YMと同様である。なお、主走査絞り154CKは、ビームBC及びビームBKの主走査方向の形状を整形する。
上記の実施形態は以下のような変形も可能である。
上記の実施形態では、絞り154は、一体となった部材に開口部155が開いた形状をしている。しかしながら、絞り154は、2以上の部材に分かれていても良い。
図12に、2以上の部材に分かれた絞り154の一例として絞り154cを示す。図12は、主走査絞り154の一例を示す図である。絞り154cは、開口部155の一例として開口部155cを有する。開口部155cは、開口部156aと開口部156bとが重なっていない。したがって、開口部155cは、繋がっていない2つの開口部156からなる。また、絞り154dは、副走査方向で2つの部材に分割されている。すなわち、絞り154cは、開口部156aを有する部材157aと開口部156bを有する部材157bとの2つの部材からなる。
また、図13に、2以上の部材に分かれた絞り154の一例として絞り154dを示す。図13は、主走査絞り154の一例を示す図である。絞り154dは、開口部155の一例として開口部155dを有する。開口部155dは、開口部156aと開口部156bとが重なっている。すなわち、開口部155dは、2つの開口部156が繋がった形状の1つの開口部である。また、絞り154dは、主走査方向で2つの部材に分割されている。すなわち、絞り154dは、副走査方向の幅が開口部の副走査方向の幅以下であるため、開口部155dによって2つの部材に分割されている。また、開口部155dは、副走査方向の一部が光を遮る部材が無く開放されている。
上記の実施形態では、開口部156の形状は、矩形である。しかしながら、開口部156の形状は、矩形以外の形状であっても良い。
上記の実施形態では、光走査装置106は、ポリゴンミラー131を間に挟んで各色の感光体ドラム1051及び光源133を2組ずつ左右に分けた配置を有する。しかしながら、実施形態の光走査装置は、3つ以上の感光体ドラム1051及び光源133をポリゴンミラー131の片側に配置してもよい。この場合、3つ以上のビームBが同一の反射面131aで反射する。図14に4つのビームBを同一の反射面で反射する場合の主走査絞りの形状の一例を示す。図14に示す主走査絞り300は、開口部301を備える。開口部301は、開口部302a〜開口部302dの4つの開口部301が繋がった形状の1つの開口部である。各開口部301の形状は、副走査方向の幅がビームBの副走査方向の幅より大きい矩形である。開口部302aと開口部302bは、一部が重なることで開口部が繋がっている。開口部302bと開口部302cは、一部が重なることで開口部が繋がっている。開口部302cと開口部302dは、一部が重なることで開口部が繋がっている。しかしながら、開口部302aと開口部302b、開口部302bと開口部302c、及び開口部302cと開口部302dのうちの少なくとも1つの組み合わせが重なっていなくても良い。この場合、開口部301は、繋がっていない複数の開口部からなる開口部である。開口部302a〜開口部302dは、それぞれビームBが通過する。これにより、開口部302a〜開口部302dは、通過するビームBの主走査方向の形状を整形する。
上記の実施形態では、画像形成装置100は、CMYKの4色にそれぞれ対応する4種類の記録材を用いる。しかしながら、実施形態の画像形成装置は、2種類、3種類、又は5種類以上の記録材を用いるものであっても良い。この場合、実施形態の画像形成装置は、例えば、記録材の種類の数と同一の感光体ドラム1051と光源133とを備える。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100……画像形成装置、105……画像形成部、106……光走査装置、121……プロセッサー、122……ROM、123……RAM、126……プリンター、127……バス、131……ポリゴンミラー、132……モーター、133……光源、141,142……走査光学系、150……偏向前光学系、151……コリメーターレンズ、152……副走査絞り、153……シリンダーレンズ、154,154a,154b,154c,154d,300……主走査絞り、155a,155b,155c,155d,301……開口部、156a,156b,302a,302b,302c,302d……開口部、160……偏向後光学系、161,162……fθレンズ、163……光検出器、164,166,167,168……折り返しミラー、165……光路補正素子、1051……感光体ドラム、1052……帯電ユニット、1053……現像ユニット、1054……1次転写ローラー、1055……クリーナー、1056……除電ランプ

Claims (5)

  1. 第1の光束を出射する第1の光源と、
    主走査方向において前記第1の光束に対して開き角を有する第2の光束を出射する第2の光源と、
    前記第1の光束の副走査方向ビーム形状を整形する第1の絞りと、
    前記第2の光束の副走査方向ビーム形状を整形する第2の絞りと、
    前記第1の絞りを通過した前記第1の光束の主走査方向ビーム形状と前記第2の絞りを通過した前記第2の光束の主走査方向ビーム形状とを整形する第3の絞りと、
    前記第3の絞りを通過した前記第1の光束及び前記第2の光束を、同一面の副走査方向にずれた位置で偏向する偏向器と、を備える光走査装置。
  2. 前記第3の絞りは、前記第1の光束が通過する開口部と前記第2の光束が通過する開口部とが繋がっている、請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記第3の絞りは、一体となった1つの部材である、請求項1又は請求項2に記載の光走査装置。
  4. 前記第3の絞りは、前記第3の絞りを通過する前記第1の光束と前記第2の光束との主走査方向の位置が重なっている位置にある、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光走査装置。
  5. 第1の光束を出射する第1の光源と、
    主走査方向において前記第1の光束に対して開き角を有する第2の光束を出射する第2の光源と、
    前記第1の光束の副走査方向ビーム形状を整形する第1の絞りと、
    前記第2の光束の副走査方向ビーム形状を整形する第2の絞りと、
    前記第1の絞りを通過した前記第1の光束の主走査方向ビーム形状と前記第2の絞りを通過した前記第2の光束の主走査方向ビーム形状とを整形する第3の絞りと、
    前記第3の絞りを通過した前記第1の光束及び前記第2の光束を、同一面の副走査方向にずれた位置で偏向する偏向器と、
    前記偏向器によって偏向された前記第1の光束と前記第2の光束とによって形成される静電潜像を画像として媒体に転写する画像形成部と、を備える画像形成装置。
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