JP2020116519A - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

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義則 谷
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諭 圓崎
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Abstract

【課題】塗布器と被塗布面との間の隙間に塗布液が存在するか否かを検出し、この検出に基づいて、塗布のための次の動作に移行させる。【解決手段】塗布装置10は、先端面11でスリット26が開口する塗布器12を備え、塗布器12と被塗布面8とが相対的に移動しながら塗布器12の開口28から塗布液Rが吐出されることで被塗布面8に塗布液Rを塗布する。塗布装置10は、先端面11と被塗布面8との間の隙間Kに向けられた受光部を有する検出装置と、前記検出装置からの検出信号に基づいて隙間Kの塗布液Rを検出する検出処理部54と、検出処理部54の検出結果に基づいて塗布のための次の動作を実行する動作制御部56とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、塗布装置及び塗布方法に関する。
半導体の製造工程では、半導体ウエハ(シリコンウエハ)にフォトレジスト液が塗布される。この塗布の方法として、スピンコートが知られているが、近年、フォトレジスト液の利用効率向上の観点から、塗布器によるスリットコートが提案されている。特許文献1には、前記塗布器を備えた塗布装置が開示されている。
特開2017−148769号公報
特許文献1に開示されている塗布装置は、いわゆるキャピラリ塗布を行う装置である。塗布装置が備える塗布器には、先端面で開口するスリットが設けられている。キャピラリ塗布は、塗布器と被塗布面(基板)とを相対移動させると、塗布液が塗布器の先端面と被塗布面との隙間に満たされることでスリットから引き出されて塗布を行う方法である。
前記のようなキャピラリ塗布であっても、それ以外の塗布(例えば、塗布液を塗布器に供給することで塗布液を強制的に吐出させる塗布)の方法であっても、塗布器と被塗布面とを相対移動させながら被塗布面に対して塗布液を吐出させる塗布動作の開始前に、塗布器から吐出させた塗布液を被塗布面の一領域(端部)に付着させる「液付け動作」が行われる。
例えば、キャピラリ塗布の場合、先ず、塗布器内の塗布液の圧力を、大気圧に対して負圧の状態とし、被塗布面の一領域(端部)の直上に塗布器を位置させる。次に、定量ポンプが塗布液を塗布器に供給する。これにより、塗布器から塗布液が吐出され、その塗布液が被塗布面の前記一領域に付着する(液付け完了)。塗布液が被塗布面に付着すると、定量ポンプは停止する。
定量ポンプの停止のタイミングは、塗布器内の塗布液の圧力を圧力センサによって監視することで決定できる。具体的に説明する。圧力センサは、塗布器のスリットと繋がる塗布器内の拡大空間における塗布液の圧力を検出する。キャピラリ塗布の場合、前記のとおり、液付け動作の際、塗布器内の塗布液の圧力は、始め負圧であるが、定量ポンプが塗布液を塗布器に供給するとしだいに正圧側へ変化する。そして、塗布器から吐出させた塗布液が被塗布面に付着すると、その塗布液の表面張力によって更に塗布液を塗布器から引き出す力が生じる。これにより、塗布器内が負圧側へ変化する。そこで、この負圧側への変化が圧力センサによって検出されることで、液付け完了のタイミングを知ることができ、このタイミングで定量ポンプを停止させればよい。
しかし、塗布液が被塗布面に液付けされ、塗布器内が負圧側へ変化しても、その圧力変化の伝播が圧力センサへ到達するまでに遅延したり、また、圧力変化が小さいと圧力センサの能力によっては、これを捉えきれずに検知エラーが発生したりするかもしれない。被塗布面への液付けの完了が検出されないと、塗布のための次の動作に移行することができない。なお、前記のような課題は、塗布液の粘度が低い場合でも発生するが、粘度が高い場合により顕著に発生することが考えられる。
そこで、本発明の目的は、新たな技術手段により、塗布器と被塗布面との間の隙間に塗布液が存在するか否かを検出し、この検出に基づいて、塗布のための次の動作に移行させることにある。
本発明は、先端面でスリットが開口する塗布器を備え、当該塗布器と被塗布面とが相対的に移動しながら前記塗布器の開口から塗布液が吐出されることで当該被塗布面に塗布液を塗布する装置であって、前記先端面と前記被塗布面との間の隙間に向けられた受光部を有する検出装置と、前記検出装置からの検出信号に基づいて前記隙間の塗布液を検出する検出処理部と、前記検出処理部の検出結果に基づいて塗布のための次の動作を実行する動作制御部と、を備える。
この塗布装置によれば、塗布器の先端面と被塗布面との間の隙間に向けられた受光部により、塗布液を捉えることで、前記隙間に塗布液が存在するか否かを検出することが可能となる。このため、塗布のための次の動作として、例えば、前記相対的な移動を開始させる塗布動作、この塗布動作のために塗布器内の圧力を設定(再設定)する動作、及び、塗布品質に影響を与える可能性のある塗布装置における異常を検出する動作等に、移行することができる。
また、前記塗布装置は、次のように構成されていてもよい。前記検出装置は、前記受光部として撮像素子を有するカメラであり、前記検出処理部は、前記カメラの撮影画像を画像処理し、前記隙間における塗布液の像の占める割合と塗布液以外の像の占める割合との内の少なくとも一方の割合に基づいて、前記隙間の塗布液が前記被塗布面に付着したことを検出する。
この場合、検出装置としてカメラが用いられる。塗布器から前記隙間に吐出された塗布液が被塗布面に付着すると、その直前と比べて、前記隙間における塗布液の像の占める割合及び/又は塗布液以外の像の占める割合が変化する。この変化により、検出処理部は、被塗布面への液付けが完了したことの検出が可能となる。液付けの完了が検出されると、液付け動作を終了し、動作制御部は、次の動作として、例えば塗布器と被塗布面との相対移動を開始させる。
または、前記塗布装置は、次のように構成されていてもよい。前記検出装置は、前記隙間を経て前記受光部に向かう光を発する発光部を更に有していて、前記受光部は、前記発光部の光を受光すると受光信号を前記検出処理部へ出力可能であって、当該光が前記隙間において遮断されると当該受光信号が変化する構成であり、前記検出処理部は、前記受光信号の変化に基づいて、前記隙間の塗布液が前記被塗布面に付着したことを検出する。
この場合、検出装置として透過型のセンサが用いられる。塗布器から前記隙間に吐出された塗布液が被塗布面に付着すると、この塗布液によって発光部の光が遮断され、受光部からの受光信号が変化する。なお、この変化には、受光信号が出力されていた状態から、出力されない状態に変化する場合も含まれる。この変化により、検出処理部は、被塗布面への液付けが完了したことの検出が可能となる。液付けの完了が検出されると、液付け動作を終了し、前記動作制御部は、次の動作として、例えば塗布器と被塗布面との相対移動を開始させる。
または、前記塗布装置は、次のように構成されていてもよい。前記検出装置は、前記隙間に向かって光を発する発光部を更に有していて、前記受光部は、前記発光部が発し前記隙間の塗布液で反射した光を受光すると受光信号を前記検出処理部へ出力可能であり、前記検出処理部は、前記受光信号に基づいて、前記隙間の塗布液が前記被塗布面に付着したことを検出する。
この場合、検出装置として反射型のセンサが用いられる。塗布器から前記隙間に吐出された塗布液が被塗布面に付着すると、この塗布液によって発光部の光が反射され、受光部はこの反射した光を受光し受光信号を検出処理部へ出力する。これにより、検出処理部は、被塗布面への液付けが完了したことの検出が可能となる。液付けの完了が検出されると、液付け動作を終了し、前記動作制御部は、次の動作として、例えば塗布器と被塗布面との相対移動を開始させる。
また、前記塗布装置は、更に次のように構成されていてもよい。前記検出装置は、前記受光部として撮像素子を有するカメラであり、前記検出処理部は、前記カメラの撮影画像を画像処理し、前記隙間における塗布液の像の占める割合と塗布液以外の像の占める割合との内の少なくとも一方の割合に基づいて、前記塗布器から塗布液の吐出が開始されたことを検出し、塗布液の吐出開始が検出されると、前記動作制御部は、塗布液の吐出が開始されたタイミングでの前記塗布器内の圧力計測値を、塗布動作のための基準圧力に設定する。
この場合、検出装置としてカメラが用いられる。塗布器から塗布液の吐出が開始されると、前記隙間における塗布液の像の占める割合及び/又は塗布液以外の像の占める割合が変化する。この変化により、検出処理部は、塗布器から塗布液の吐出が開始されたことを検出できる。そして、塗布液の吐出が開始されたタイミングでの塗布器内の圧力計測値が、塗布動作のための基準圧力に設定される。これにより、塗布液が塗布器から吐出される/吐出されないの境界(塗布器内の圧力の境界)が設定される。この結果、圧力計測の経時ばらつきが補正されたり、大気圧変化による塗布液の吐出量変化等を抑制したりできる。
または、前記塗布装置は、次のように構成されていてもよい。前記検出装置は、前記隙間を経て前記受光部に向かう光を発する発光部を更に有していて、前記受光部は、前記発光部の光を受光すると受光信号を前記検出処理部へ出力可能であって、当該光が前記隙間の内の少なくとも前記塗布器の前記先端面側において遮断されると当該受光信号が変化する構成であり、前記検出処理部は、前記受光信号の変化に基づいて、前記塗布器から塗布液の吐出が開始されたことを検出し、塗布液の吐出開始が検出されると、前記動作制御部は、塗布液の吐出が開始されたタイミングでの前記塗布器内の圧力計測値を、塗布動作のための基準圧力に設定する。
この場合、検出装置として透過型センサが用いられる。塗布器から塗布液の吐出が開始されると、この塗布液によって発光部の光が遮断され、受光部からの受光信号が変化する。なお、この変化には、受光信号が出力されていた状態から、出力されない状態に変化する場合も含まれる。これにより、塗布器から塗布液の吐出が開始されたことの検出が可能となる。そして、塗布液の吐出が開始されたタイミングでの塗布器内の圧力計測値が、塗布動作のための基準圧力に設定される。これにより、塗布液が塗布器から吐出される/吐出されないの境界(塗布器内の圧力の境界)が設定される。この結果、圧力計測の経時ばらつきが補正されたり、大気圧変化による塗布液の吐出量変化等を抑制したりできる。
または、前記塗布装置は、次のように構成されていてもよい。前記検出装置は、前記隙間に向かって光を発する発光部を更に有していて、前記受光部は、前記発光部が発し前記隙間の塗布液で反射した光を受光すると受光信号を前記検出処理部へ出力可能であり、前記検出処理部は、前記受光信号に基づいて、前記塗布器から塗布液の吐出が開始されたことを検出し、塗布液の吐出開始が検出されると、前記動作制御部は、塗布液の吐出が開始されたタイミングでの前記塗布器内の圧力計測値を、塗布動作のための基準圧力に設定する。
この場合、検出装置として反射型センサが用いられる。塗布器から塗布液の吐出が開始されると、この塗布液によって発光部の光が反射され、受光部はこの反射した光を受光し受光信号を検出処理部へ出力する。これにより、検出処理部は、塗布器から塗布液の吐出が開始されたことの検出が可能となる。そして、塗布液の吐出が開始されたタイミングでの塗布器内の圧力計測値が、塗布動作のための基準圧力に設定される。これにより、塗布液が塗布器から吐出される/吐出されないの境界(塗布器内の圧力の境界)が設定される。この結果、圧力計測の経時ばらつきが補正されたり、大気圧変化による塗布液の吐出量変化等を抑制したりできる。
また、前記塗布装置は、次のように構成されていてもよい。前記動作制御部は、前記隙間に塗布液が存在してない状態から、当該隙間に塗布液が存在している状態となるまでの、当該塗布装置の動作に関する経過情報を取得し、前記動作制御部は、当該経過情報が示す値と閾値とを比較することで、前記次の動作として、当該塗布装置における異常を検出する。
例えば、塗布器内の塗布液にエアが混入していると、エアの混入が無い場合と比較して、塗布液の吐出が遅れる。そこで、前記経過情報が取得されることで、動作制御部は、塗布装置における異常(例えば、エアの混入)を検出することができる。異常(エアの混入)が検出されると、動作制御部は、次の動作として、その異常を解消するための動作(エアを排出するための動作)を実行する。
なお、前記「隙間に塗布液が存在している状態」は、塗布器から塗布液が吐出開始されることで、少量の塗布液が隙間に存在している(液付け前の)状態であってもよく、塗布器から隙間に吐出された塗布液が被塗布面に付着した状態(液付け完了の状態)であってもよい。
また、好ましくは、前記検出装置は、前記受光部として撮像素子を有するカメラであり、前記カメラの撮像対象は、前記被塗布面の内の塗布液の着液部と、前記塗布器の前記先端面の内の前記着液部に対向する対向位置との間の隙間を含む範囲であり、前記検出処理部は、前記カメラの撮影画像を画像処理し、前記隙間の塗布液を検出するために前記検出処理部が画像処理に用いる処理対象は、前記撮像画像の内の一部であって、前記隙間における、前記着液部の少なくとも一部と、前記対向位置の少なくとも一部との間の領域である。
この構成によれば、必要最小限の処理で済む場合があり、検出の迅速化が可能となる。また、前記隙間の塗布液の検出誤りを減らすことが可能となる。
また、本発明は、先端面でスリットが開口する塗布器と、被塗布面と、が相対的に移動しながら当該塗布器の開口から塗布液が吐出されることで当該被塗布面に塗布液を塗布する方法であって、前記先端面と前記被塗布面との間の隙間に検出装置の受光部が向けられていて、前記検出装置の検出信号に基づいて前記隙間の塗布液を検出し、当該検出の結果に基づいて、塗布のための次の動作を実行する。
この塗布方法によれば、塗布器の先端面と被塗布面との間の隙間に向けられた受光部により、塗布液を捉えることで、前記隙間に塗布液が存在するか否かを検出することが可能となる。このため、塗布のための次の動作として、例えば、前記相対的な移動を開始させる塗布動作、この塗布動作のために塗布器内の圧力を設定(再設定)する動作、及び、塗布品質に影響を与える可能性のある塗布装置における異常を検出する動作等に、移行することができる。
本発明によれば、塗布器と被塗布面との間の隙間に塗布液が存在するか否かを検出し、この検出に基づいて、塗布のための次の動作に移行させることが可能となる。
塗布装置の概略構成図である。 塗布器から吐出された塗布液の着液部、及びカメラの説明図である。 カメラによる撮影画像及び処理対象の説明図である。 カメラによる撮影画像及び処理対象の説明図である。 カメラによる撮影画像及び処理対象の説明図である。 透過型のセンサの説明図である。 透過型のセンサの説明図である。 反射型のセンサの説明図である。 反射型のセンサの説明図である。
〔塗布装置及び塗布方法について〕
図1は、塗布装置10の概略構成図である。塗布装置10は、基板7に塗布液Rを塗布する装置である。塗布装置10は、塗布器(スリットダイともいう)12、移動手段14、装置基台16、供給手段18、及び制御装置20を備える。本開示の基板7は、円形板状の部材であり、半導体ウエハ(シリコンウエハ)である。装置基台16は、基板7を保持するステージ22を有する。制御装置20はコンピュータ装置により構成される。
塗布器12は、幅方向(図1において紙面に直交する方向)に長い部材により構成されている。塗布器12は、その内部に、拡大空間により構成され塗布液Rが溜められる溜め部24と、この溜め部24と繋がるスリット(スリット状の流路)26とを有する。スリット26は塗布器12の先端面11において開口し、スリット26の開口28が塗布液Rの吐出口となる。つまり、溜め部24の塗布液Rは、スリット26を通じて開口28から吐出される。溜め部24、スリット26、及び開口28は、塗布器12の幅方向に沿って長く設けられている。
塗布器12は、基板7の上方に位置することができ、開口28から塗布液Rが下向きに吐出される。このため、基板7の上面側が、塗布液Rが塗布される被塗布面8となる。塗布器12は圧力センサ30を有する。圧力センサ30は、塗布器12内(溜め部24)の塗布液Rの圧力を計測する。圧力センサ30の計測結果は、制御装置20に与えられる。
移動手段14は、塗布器12の幅方向に交差する方向(本開示では直交する方向)、つまり、図1では左右方向に移動可能である移動体32と、移動体32を移動させるリニアアクチュエータ34とを有する。移動体32に塗布器12が搭載されている。移動手段14は、被塗布面8と塗布器12の先端面11との間の隙間Kを一定に保ちつつ、塗布器12を基板7に対して移動させる。なお、本開示の移動手段14は、固定状態にある基板7に対して、塗布器12を移動させる構成であるが、移動手段14は、塗布器12と基板7とを相対移動させる構成であればよく、図示しないが、固定状態にある塗布器12に対してステージ22(基板7)を移動させる構成であってもよい。
供給手段18は、タンク36及び圧力調整器38を有する第一の供給機構40と、定量ポンプ42を有する第二の供給機構44とを有する。定量ポンプ42は、制御装置20の制御によって動作し、配管46を通じて所定流量の塗布液Rを塗布器12(溜め部24)に供給可能である。タンク36は、塗布液Rを溜めると共に、配管48を通じて塗布器12(溜め部14)と接続されている。タンク36は、塗布器12(溜め部24)よりも高い位置に設けられている。配管48には開閉切り換えバルブ50が設けられている。バルブ50が開状態で、タンク36と塗布器12(溜め部24)との間で塗布液Rが流通可能となる。
本開示では、塗布器12から塗布液Rが吐出されて塗布液Rが消費されると、その補充は、定量ポンプ42(第二の供給機構44)により行われる。なお、塗布器12から塗布液Rが吐出されて消費されると、タンク36から塗布器12へ塗布液Rを補充することが可能である。このように、前記補充は第一の供給機構40によって行われてもよい。つまり、第二の供給機構44は省略されていてもよい。
圧力調整器38は、制御装置20によって制御されるレギュレータからなり、タンク36の塗布液Rの圧力を変化させる(圧力を調整する)。タンク36と塗布器12とは配管48を通じて接続されているため、タンク36の塗布液Rの圧力が調整されると、塗布器12(溜め部24)の塗布液Rの圧力が所定の値に調整される(つまり制御される)。本開示では、圧力調整器38がタンク36内を吸引する機構(真空ポンプ等)を有し、圧力調整器38によって、タンク36内が吸引されていて、圧力調整器38によって、タンク36の塗布液Rに作用する圧力(ゲージ圧)が負圧に調整される。これにより、塗布器12(溜め部24)の塗布液Rの圧力(ゲージ圧)が負圧になることができる。圧力調整器38は、塗布器12内の塗布液Rの圧力が所定の値(負圧)に保たれるように、タンク36に溜めている塗布液Rの圧力を調整する。この調整は、圧力センサ30の検出結果に基づく制御装置20の制御によって行われる。なお、タンク36内を吸引する機構として、圧力調整器38と別の真空ポンプが設けられていてもよい。
塗布器12内の塗布液Rの圧力が(大気圧に対して)負圧の所定の値に調整されることで、塗布装置10は、基板7に対してキャピラリ塗布が可能となる。本開示の塗布方法は、下向きのキャピラリ塗布方法となる。つまり、塗布器12の先端面11と被塗布面8とを接近させた状態とする。先端面11でスリット26が開口している。第一の供給機構40又は第二の供給機構44によって、塗布器12に塗布液Rを供給すると、開口28から塗布液Rが吐出される。この際、塗布器12内の塗布液Rの圧力は正圧である。塗布器12からの塗布液Rが被塗布面8に接触すると、先端面11と被塗布面8との間の隙間Kに塗布液Rの液溜まりRa(「ビードRa」ともいう。)が形成される。隙間Kに液溜まりRaが形成されると、バルブ51を閉じ、塗布器12への塗布液Rの供給を一旦停止する。その後、塗布器12内の塗布液Rの圧力が(大気圧に対して)負圧の所定の値に調整され、基板7に対して塗布器12を移動させる。この移動に伴って、塗布液Rが隙間Kに満たされることで塗布器12から引き出され、基板7に対して連続的に塗布液Rが塗布される。塗布の間、消費される量の塗布液Rが、第一の供給機構40又は第二の供給機構44によって、塗布器12に補充される。
このようにキャピラリ塗布は、塗布器12からの塗布液Rが被塗布面8に付着した後、塗布液Rが、先端面11と被塗布面8との間における毛細管現象(表面張力)によって塗布器12から引き出されることで、基板7に塗布液Rが塗布される。図1の場合、塗布動作の際の塗布器12の移動方向は、右から左であり、この右から左へ向かう方向が「口金移動方向」となる。図1の右側が口金移動方向の上流側であり、左側が下流側となる。
以上のように、塗布器12が移動することで、被塗布面8に対する塗布液Rの塗布動作が行われる。この塗布動作の前に、つまり、塗布器12を移動させる前に、前記のとおり、塗布器12から塗布液Rを僅かに吐出し、その塗布液Rを被塗布面8に付着させる動作(これを「液付け動作」と称する)が行われる。被塗布面8において、塗布液Rを付着させる位置(以下、この位置を「着液部」と称する)は、被塗布面8の最上流側の縁部である。本開示では、基板7(被塗布面8)が円形であるため、前記着液部9(図2参照)は、幅方向に狭い点状の領域となる。図2では、着液部9を説明するために、二点鎖線(仮想線)が示されていて、基板7において2本の二点鎖線の間の範囲の上面が着液部9である。
塗布装置10は、更に、検出装置として、カメラ(CCDビデオカメラ)52を備える。カメラ52は、塗布器12の先端面11と被塗布面8の着液部9との間の隙間Kに向けられた受光部として、撮像素子53を有する。撮像素子53により撮像された画像(撮影画像)は、制御装置20(図1参照)に入力される。図1に示す塗布装置10では、カメラ52は、隙間Kよりも口金移動方向の上流側に設置されていて、上流側から隙間Kを撮影する。なお、カメラ52は下流側に設けられていてもよい。この場合でも、撮像対象は同じであり、撮像素子53及びレンズは、隙間Kに向けられる。このように、カメラ52が口金移動方向の上流側(又は下流側)から隙間Kを撮影することで、液付けの対象となる範囲の全体を捉えることが可能となる。
制御装置20は、カメラ52により取得された撮影画像を用いて、塗布液Rが被塗布面8に付着したことを検出する。この検出を「液付け完了検出」と称する。また、制御装置20は、カメラ52により取得された撮影画像を用いて、塗布器12の先端面11(開口28)から塗布液Rが吐出開始されたことを検出する。制御装置20は、この吐出開始の検出に基づいて、塗布器12内の圧力の再設定処理を行うことができる。更に、制御装置20は、カメラ52により取得された撮影画像を用いて、塗布装置10の異常を検出することができる。以下、前記制御装置20が行う前記各処理の具体例について説明する。また、後に説明するが、液付け完了の検出、圧力の再設定処理、及び塗布装置10の異常の検出は、カメラ52以外の検出装置(透過型のセンサ又は反射型のセンサ)によって行うこともできる。
前記各処理を行うため、制御装置20は、プロセッサが行う処理によって実現される機能部として、検出処理部54及び動作制御部56を有する。検出処理部54は、カメラ52等の検出装置からの検出信号(撮影画像)に基づいて、隙間Kの塗布液Rを検出する。このために、検出装置がカメラ52の場合、検出処理部54は画像処理の機能(画像処理エンジン)を有する。動作制御部56は、検出処理部54の検出結果に基づいて、塗布のための次の動作を実行する。前記「次の動作」の一例としては、塗布器12と被塗布面8とを相対的に移動させながら塗布器12の開口28から塗布液Rを吐出させる塗布動作である。本開示では、検出処理部54と動作制御部56とが、共通する制御装置20に含まれる場合を説明しているが、これらは別の制御装置によって構成されていてもよい。
〔液付け完了検出の説明〕
カメラ52は、隙間Kであって、被塗布面8の前記着液部9と、塗布器12の先端面11の内の当該着液部9に対向する対向位置との間を含む範囲を撮影する。図3は、カメラ52による撮影画像Pを示す説明図である。撮影は液付け動作の開始から、つまり、定量ポンプ42の動作開始(又はタンク36からの塗布液Rの供給開始)から、液付けの完了後まで継続して行われる。この撮影により、撮影画像Pが継続的に得られ、制御装置20は撮影画像Pを取得する。
制御装置20の検出処理部54は、各撮影画像Pの全ての領域を画像処理の処理対象としてもよいが、本開示では、撮影画像Pの内の一部を画像処理の処理対象とする。画像処理の対象の範囲を、処理対象Q(図3参照)と称する。図3において、処理対象Qは、隙間Kにおいて二本の仮想線(二点鎖線)の間の範囲である。図3の左側の仮想線は着液部9の一方側の端を通り、被塗布面8に直交する線であり、右側の仮想線は着液部9の他方側の端を通り、被塗布面8に直交する線である。つまり、処理対象Qは、塗布器12の先端面11と被塗布面8との間であって、被塗布面8の着液部9と、塗布器12の先端面11の内の着液部9に対向する対向位置との間の範囲である。なお、処理対象Qは、二本の前記仮想線の間よりも広い範囲又は狭い範囲であってもよい。つまり、処理対象Qは、隙間Kにおける、着液部9の少なくとも一部と、その対向位置の少なくとも一部との間の領域であればよい。
検出処理部54は、処理対象Qの画像(画像データ)を画像処理する。この画像処理には、塗布液Rの領域と、塗布液R以外の領域(つまり背景)とを区別するために、処理対象Qの画像を二値化する処理(当該画像を白と黒との二段階に変換する処理)が含まれる。つまり、処理対象Qにおいて、例えば、塗布液Rの像の範囲を「黒」とし、塗布液R以外の像の領域を「白」とする。図3(図5)では、塗布液Rの像の部分をクロスハッチとしている。なお、検出処理部54が行うデジタル処理(前記二値化する処理)では、例えば、「黒」を「1」として扱い、「白」を「0」として扱う。
具体例を説明する。図4に示すように、塗布器12より塗布液がまったく吐出されていない状態では、処理対象Qの全てが「白」である。つまり、処理対象Qにおいて「白」の割合が100%となる。この状態から塗布器12より塗布液Rが吐出され始めると(図5参照)、処理対象Qにおいて、「黒」の割合(%)が増加し、その増加分について「白」の割合(%)が減少する。塗布器12から吐出された塗布液Rが着液部9に着液すると(図3参照)、処理対象Qの全て(略全て)が塗布液Rとなる。このため、処理対象Qにおいて「黒」の割合が100%となり、「白」の割合がゼロ%となる。カメラ52は、液付け動作の開始から刻々と隙間Kの画像を取得し、検出処理部54は刻々と処理対象Qにおける「黒」の割合を算出する。
検出処理部54は、処理対象Qの画像を二値化した結果、黒が、閾値である100%であると判定すると、この判定のタイミングで液付けが完了したことを検出し、着液完了情報を生成する。生成された着液完了情報を、動作制御部56が取得する。すると、動作制御部56は、定量ポンプ42又はタンク36からの塗布液Rの供給を停止し、液付け動作を終了する。そして、動作制御部56は、塗布のための次の動作として、塗布器12内の塗布液Rを圧力調整器38によって所定圧力とする負圧状態にし、移動手段14によって被塗布面8に対して塗布器12の移動を開始させる。前記所定圧力は、圧力センサ30の計測値に基づいて設定される。
液付けの動作において、塗布器12から吐出された塗布液Rが被塗布面8に付着すると、その直前と比べて、隙間Kにおける塗布液Rの像の占める割合が変化する。そこで、処理対象Qにおける塗布液Rの像が占める範囲の割合に基づいて、塗布液Rが被塗布面8に着液したことの検出が可能となる。なお、着液したことの検出は、処理対象Qの画像のうち、塗布液R以外の像が占める範囲の割合に基づいてもよく、または、処理対象Qの画像のうち、塗布液Rの像が占める範囲の割合と塗布液R以外の像が占める範囲の割合との双方に基づいてもよい。つまり、検出処理部54は、カメラ52の撮影画像Pを画像処理し、隙間Kにおける塗布液Rの像の占める割合と塗布液R以外の像の占める割合との内の少なくとも一方の割合に基づいて、隙間Kの塗布液Rが被塗布面8に付着したことを検出する。
〔圧力の再設定処理の説明〕
前記の液付け完了検出の場合と同様、カメラ52は、隙間Kであって、被塗布面8の前記着液部9と、塗布器12の先端面11の内の当該着液部に対向する対向位置との間を含む範囲を撮影する(図3参照)。撮影は液付け動作の開始から、つまり、定量ポンプ42の動作開始(又はタンク36からの塗布液Rの供給開始)から、液付けの完了後まで継続して行われる。この撮影により、撮影画像Pが継続的に得られ、制御装置20は撮影画像Pを取得する。
なお、圧力の再設定処理のみが行われる場合であれば、カメラ52は、塗布器12の先端面11の内の、前記着液部9に対向する対向位置を含む範囲を少なくとも撮影していればよい。また、検出処理部54は、撮影画像P(図3参照)の全ての領域を処理対象としてもよく、撮影画像Pのうちの一部を画像処理の対象としてもよい。圧力の再設定処理のためには、処理対象Qは、少なくとも、塗布器12の先端面11の内の着液部9に対向する部分を含む範囲であればよい。
検出処理部54は、処理対象Qの画像(画像データ)を画像処理する。液付け完了検出の場合と同様、処理対象Qの画像を二値化する処理(当該画像を白と黒との二段階に変換する処理)が行われる。つまり、処理対象Qにおいて、例えば、塗布液Rの像の範囲を「黒(デジタル処理では「1」)」とし、塗布液R以外の像の領域を「白(デジタル処理では「0」)」とする。
具体例を説明する。図4に示すように、塗布器12より塗布液Rがまったく吐出されていない状態では、処理対象Qの全てが「白」である。つまり、処理対象において「白」の割合が100%となる。この状態から塗布器12より塗布液Rが吐出され始めると(図5参照)、処理対象Qにおいて、「黒」の割合(%)が増加し、その増加分について「白」の割合(%)が減少する。カメラ52は、塗布液Rの吐出の開始前から刻々と隙間Kの画像を取得し、検出処理部54は刻々と処理対象Qにおける「黒」の割合を算出する。「黒」の割合と予め設定されている閾値(閾値はゼロ%であってもよい)とが比較される。「黒」の割合が、前記閾値を超えていると、検出処理部54は、塗布器12から塗布液Rの吐出が開始されたと検出し、吐出開始情報を生成する。
動作制御部56は、吐出開始情報を取得する。すると、動作制御部56は、前記のように「黒」の割合が前記閾値を超えたと判定したタイミングでの塗布器12内の圧力(溜め部24の圧力)を、基準圧力として設定する。このために、圧力センサ30は、刻々と塗布器12内の圧力の計測を行う。この後、行われる塗布動作において、設定された前記基準圧力が基準とされる。このように基準圧力の設定(再設定)を行うことにより、圧力センサ30による圧力計測の経時ばらつきを補正することができる。基準圧力の設定を行うことにより、塗布液Rが塗布器12から吐出される/吐出されないの境界(塗布器12内の圧力の境界)が設定される。このため、例えば、塗布器12の周囲の大気圧変化による塗布液Rの吐出量変化等を抑制することができる。
このように、処理対象Qの画像のうち、塗布液Rの像が占める範囲の割合に基づいて、塗布器12から塗布液Rの吐出が開始されたことの検出が可能となる。または、塗布液Rの吐出が開始されると「白」の割合も変化(減少)することから、吐出開始の検出は、処理対象Qの画像のうち、塗布液R以外の像が占める範囲の割合に基づいてもよく、または、処理対象Qの画像のうち、塗布液Rの像が占める範囲の割合と塗布液R以外の像が占める範囲の割合との双方に基づいてもよい。
以上のように、塗布器12から塗布液Rの吐出が開始されると、隙間Kにおける塗布液Rの像の占める割合及び/又は塗布液R以外の像の占める割合が変化する。そこで、検出処理部54は、カメラの撮影画像Pを画像処理し、隙間Kにおける塗布液Rの像の占める割合と塗布液R以外の像の占める割合との内の少なくとも一方の割合を求める。検出処理部54は、求めた割合に基づいて、塗布器12から塗布液Rの吐出が開始されたことを検出し、吐出開始情報を生成する。前記吐出開始情報が生成されると、動作制御部56は、塗布液Rの吐出が開始されたタイミングでの塗布器12内の圧力計測値(圧力センサ30による計測値)を、塗布動作のための基準圧力に設定(再設定)する。
以上の再設定の処理は、新たな基板7がステージ22に搬入され、その基板7に対する塗布動作を開始する前ごとに行われてもよいが、複数の塗布動作ごとに間欠的に行われてもよい。
〔検出装置の変形例(その1)〕
前記実施形態では、隙間Kに向けられた受光部を有する検出装置が、カメラ52である場合について説明した。検出装置は他の構成であってもよい。例えば、検出装置は、透過型のセンサ又は反射型のセンサであってもよい。検出装置が透過型のセンサである場合について説明する。
透過型のセンサ(透過型光電センサ)の構成について説明する。図6において、透過型のセンサ58は、光を発する発光素子60aを有する発光部60と、受光部62とを有する。受光部62は、発光素子60aが発光した光を受光する受光素子62aを有する。受光部62は、発光部60からの光を受光すると、受光信号を制御装置20へ出力する。発光部60からの光が遮断され、その光を受光部62が受光できないと、受光信号の出力が停止される。発光部60及び受光部62は、塗布器12と被塗布面8との間の隙間Kを挟んで、口金移動方向の上流側と下流側とに別れて設けられている。図6の構成では、上流側に受光部62が設けられ、下流側に発光部60が設けられている。
発光部60は、隙間Kであって少なくとも被塗布面8の近傍に向けて光を発し、受光部62はこの光を受光可能である。本開示では、発光部60は、隙間Kであって被塗布面8から塗布器12の先端面11までを含む領域に向けて光を発する。受光部62は、複数の受光素子62aを有している。受光部62において受光した範囲に応じて、受光信号(受光信号のレベル)が変化して出力される。つまり、受光部62の全体で光を受光した場合と、受光部62の一部で光を受光した場合とで、受光信号(受光信号のレベル)が異なる。
〔透過型のセンサ58を用いた場合の液付け完了検出の説明〕
前記構成を備える透過型のセンサ58を用いた液付け完了検出は、次のようにして行われる。塗布器12から塗布液Rが吐出されていない状態(図6参照)では、発光部60からの光を受光部62が検出する。塗布器12より隙間Kに対して塗布液Rが吐出され始めると、この塗布液Rによって隙間Kの一部が遮られる。隙間Kを通過する発光部60からの光が減少するが、液付け完了までの間、受光部62は一部の光を検出する。塗布液Rが吐出されていない状態と、吐出され始めた状態とで、受光信号に変化が生じるが、制御装置20の検出処理部54は、受光信号を取得している間、液付けがまだ完了していないと判定する。
図7に示すように、塗布器12から隙間Kに吐出された塗布液Rが被塗布面8に到達すると(つまり、液付けが完了すると)、その塗布液Rによって発光部60からの光が遮られ、受光部62は光を検出しない。すると、受光部62からは受光信号が出力されず、検出処理部54は、受光信号を取得しない。そこで、検出処理部54は、このタイミングで、液付けが完了したことを検出し、着液完了情報を生成する。以上のようにして、制御装置20により液付け完了の検出が行われる。生成された着液完了情報を、動作制御部56が取得する。すると、動作制御部56は、定量ポンプ42又はタンク36からの塗布液Rの供給を停止する。そして、動作制御部56は、塗布のための次の動作として、塗布器12内の塗布液Rを圧力調整器38によって所定圧力とする負圧状態にし、移動手段14によって被塗布面8に対して塗布器12の移動を開始させる。前記所定圧力は、圧力センサ30の計測値に基づいて設定される。
図6に示す形態では、検出装置として、透過型のセンサ58が用いられる。透過型のセンサ58は、隙間Kに向けられた受光部62を有すると共に、隙間Kを経て受光部62に向かう光を発する発光部60を有する。受光部62は、発光部60の光を受光すると受光信号を検出処理部54へ出力可能である。塗布器12から吐出された塗布液Rが被塗布面8に付着すると(図7参照)、この塗布液Rによって発光部60の光が遮断される。受光部62は、発光部60からの光が隙間Kにおいて遮断されると、受光信号が変化するように構成されている。なお、この変化には、受光信号が出力されていた状態から、出力されない状態に変化する場合も含まれる。つまり、発光部60からの光が隙間Kにおいて遮断されると、受光部62からの受光信号が途絶える。これにより、検出処理部54は、被塗布面8への液付けが完了したことの検出が可能となる。検出処理部54は、受光信号の変化に基づいて、隙間Kの塗布液Rが被塗布面8に付着したことを検出する。
受光部62は、前記説明した構成以外であってもよく、受光素子62aは一つであってもよい。この場合であっても、発光部60からの光が塗布液Rによって遮断されるまでは、受光部62はその光を受光できる。しかし、塗布液Rが被塗布面8に到達すると、その塗布液Rによって発光部60からの光が遮断され、受光部62は光を検出しない。すると、検出処理部54は、受光信号を取得しないタイミングで、液付けが完了したと検出することができる。
〔透過型のセンサ58を用いた場合の圧力の再設定処理の説明〕
透過型のセンサ58の構成は、前記のとおりである。受光部62は、発光部60の光を受光すると受光信号を検出処理部54へ出力可能である。受光部62は、発光部60の光が隙間Kの内の少なくとも塗布器12の先端面11側において遮断されると、受光信号が変化するように構成されている。
透過型のセンサ58を用いた圧力の再設定処理は、次のようにして行われる。塗布器12から塗布液Rが吐出されていない状態(図6参照)では、発光部60からの光を受光部62が検出する。受光部62が光を検出すると、受光信号を制御装置20へ出力する。塗布器12より隙間Kに対して塗布液Rが吐出され始めると、この塗布液Rによって隙間Kの一部が遮られる。このため、隙間Kを通過する発光部60からの光が減少する。前記のとおり、受光部62からは、受光範囲に応じて受光信号が変化して出力される。そこで、検出処理部54は、受光信号の変化を判定する。検出処理部54は、受光信号が変化していると判定すると、塗布器12から塗布液Rの吐出が開始されたことを示す吐出開始情報を生成する。
動作制御部56は、吐出開始情報を取得する。すると、動作制御部56は、前記のように、受光信号が変化したと判定したタイミングでの塗布器12内の圧力(溜め部24の圧力)を、基準圧力として設定する。このために、圧力センサ30は、刻々と塗布器12内の圧力の計測を行う。この後、行われる塗布動作において、設定された前記基準圧力が基準とされる。このように基準圧力の設定(再設定)を行うことで、圧力センサ30による圧力計測の経時ばらつきを補正することができる。基準圧力の設定を行うことにより、塗布液Rが塗布器12から吐出される/吐出されないの境界(塗布器12内の圧力の境界)が設定される。このため、例えば、塗布器12の周囲の大気圧変化による塗布液Rの吐出量変化等を抑制することができる。
以上のように、塗布器12から塗布液Rの吐出が開始されると、この塗布液Rによって発光部60の光の遮断が開始され、受光部62からの受光信号が変化する。そこで、検出処理部54は、この受光信号の変化に基づいて、塗布器12から塗布液の吐出が開始されたことを検出し、吐出開始情報を生成することができる。そして、動作制御部56は、吐出開始情報が生成されると、受光信号の変化が生じたタイミング、つまり、塗布液の吐出が開始されたタイミングでの塗布器12内の圧力計測値(圧力センサ30による計測値)を、塗布動作のための基準圧力に設定(再設定)する。
以上の再設定の処理は、新たな基板7がステージ22に搬入され、その基板7に対する塗布動作を開始する前ごとに行われてもよいが、複数の塗布動作ごとに間欠的に行われてもよい。
〔検出装置の変形例(その2)〕
検出装置が、反射型のセンサである場合について説明する。反射型のセンサ(反射型光電センサ)の構成について説明する。図8において、反射型のセンサ64は、光を発する発光素子66aを有する発光部66と、受光部68とを有する。受光部68は、発光素子66aからの光の反射光を受光する受光素子68aを有する。発光部66からの光が対象物で反射し、この光(反射光)を受光部68が受光すると、受光部68は受光信号を制御装置20へ出力する。対象物が存在しておらず、発光部66からの光の反射が無い場合、受光部68は受光できず、受光信号が出力されない。
発光部66は、隙間Kに向かって光を発する。受光部68は、発光部66からの光であって、隙間Kに存在する塗布液R(図9参照)で反射した光を検出することができる。このために、発光部66及び受光部68は、隙間Kに向かって同じ側に設けられている。つまり、発光部66及び受光部68は、隙間Kを基準として、口金移動方向の上流側と下流側とのうちのいずれか一方側に設けられている。図8の形態では、口金移動方向の上流側に発光部66及び受光部68が設けられている。
発光部66は、少なくとも隙間Kであって被塗布面8の近傍に向けて光を発し、受光部68は、少なくとも隙間Kであって被塗布面8の近傍で反射した光を受光可能である。本開示では、隙間Kであって被塗布面8から塗布器12の先端面11までを含む領域に向けて光を発する。受光部68は、複数の受光素子68aを有していて、受光部68において受光した範囲に応じて、受光信号を出力する。つまり、受光部68の全体で光を受光した場合と、受光部68の一部で光を受光した場合とで、受光信号(受光信号のレベル)が異なる。
塗布器12から塗布液Rが吐出されていない状態(図8参照)では、隙間Kには塗布液Rが存在していないので、塗布液Rによる光の反射はゼロである。このため、受光部68から受光信号は出力されない。塗布器12から塗布液Rが吐出されると、隙間Kには塗布液Rが存在するので、塗布液Rによる光の反射が発生する。受光部68は、反射した光を検出することができる。受光部68は、受光信号を制御装置20へ出力し、制御装置20は、受光信号を取得する。
更に、塗布器12から吐出された塗布液Rが被塗布面8に到達すると(図9参照)、隙間Kには塗布液Rが存在するので、塗布液Rによる光の反射が発生する。受光部68は、反射した光を検出することができる。受光部68は、受光信号を制御装置20へ出力し、検出処理部54は、受光信号を取得する。ただし、塗布液Rが被塗布面8に到着する前後で、塗布液Rにおける反射面積が異なるため、受光信号(受光信号のレベル)が異なる。
〔反射型のセンサ64を用いた場合の液付け完了検出の説明〕
前記構成を備える反射型のセンサ64を用いた液付け完了検出は、次のようにして行われる。塗布器12から塗布液Rが吐出されていない状態(図8参照)では、発光部66からの光(反射光)を受光部68は検出できない。塗布器12より塗布液Rが吐出され始めると、受光部68は、塗布液Rからの反射光を検出する。受光部68が光を検出すると、受光信号が制御装置20へ出力される。塗布液Rの吐出が継続され、塗布液Rが被塗布面8に到達すると、この場合でも、受光部68は、塗布液Rからの反射光を検出し、受光信号を制御装置20へ出力する。
前記のとおり、受光部68は、受光した範囲に応じて、受光信号を変化させて出力する。そこで、受光信号を取得した検出処理部54は、受光信号(受光信号のレベル)と、予め設定されている閾値とを比較する。受光信号が前記閾値を超えていると、液付けが完了したことを検出し、着液完了情報が生成される。なお、前記閾値は、塗布液Rの液付けが完了する直前の状態で、受光部68が反射光を受光した場合に出力される受光信号のレベルである。検出処理部54は、受光信号が閾値を超えていると判定すると、そのタイミングで、液付けが完了したことを検出し、着液完了情報が生成され、出力される。以上のようにして、制御装置20により液付け完了の検出が行われる。生成された着液完了情報を、動作制御部56が取得する。すると、動作制御部56は、定量ポンプ42又はタンク36からの塗布液Rの供給を停止する。そして、動作制御部56は、塗布のための次の動作として、塗布器12内の塗布液Rを圧力調整器38によって所定圧力とする負圧状態にし、移動手段14によって被塗布面8に対して塗布器12の移動を開始させる。前記所定圧力は、圧力センサ30の計測値に基づいて設定される。
以上のように、図8に示す形態では、検出装置として、反射型のセンサ64が用いられる。反射型のセンサ64は、隙間Kに向けられた受光部62を有すると共に、隙間Kに向かって光を発する発光部66を有する。受光部68は、発光部66が発し隙間Kの塗布液Rで反射した光を受光すると受光信号を検出処理部54へ出力可能である。塗布器12から吐出された塗布液Rが被塗布面8に付着すると、この塗布液Rによって発光部66の光が反射され、受光部68はこの反射した光を受光し受光信号を検出処理部54へ出力することができる。そこで、検出処理部54は、受光信号に基づいて、隙間Kの塗布液Rが被塗布面8に付着したことを検出する。
〔反射型のセンサ64を用いた場合の圧力の再設定処理の説明〕
反射型のセンサ64の構成は、前記のとおりである。受光部62は、発光部60が発し隙間Kの塗布液Rで反射した光を受光すると受光信号を検出処理部54へ出力可能である。受光部62は、発光部60の光が隙間Kの内の少なくとも塗布器12の先端面11側において反射され、それを受光すると、受光信号が変化するように構成されている。
反射型のセンサ64を用いて行う圧力の再設定処理は、次のようにして行われる。塗布器12から塗布液Rが吐出されていない状態(図8参照)では、発光部66からの光(反射光)を受光部68が検出しない。塗布器12より塗布液Rが吐出され始めると、受光部68は、塗布液Rからの反射光を検出する。受光部68が光を検出すると、受光信号を制御装置20へ出力する。検出処理部54は、受光信号を取得すると、塗布器12から塗布液Rの吐出が開始されたと検出し、吐出開始情報を生成し、出力する。
このように、塗布器12から塗布液Rの吐出が開始されると、この塗布液Rによって発光部66の光が反射され、受光部68はこの反射した光を受光し受光信号を検出処理部54へ出力する。検出処理部54は、前記受光信号に基づいて、塗布器12から塗布液Rの吐出が開始されたことを検出し、吐出開始情報を生成することができる。そして、動作制御部56は、吐出開始情報が生成されると、受光信号を取得したタイミング、つまり、塗布液Rの吐出が開始されたタイミングでの塗布器12内の圧力計測値(圧力センサ30による計測値)を、塗布動作のための基準圧力に設定(再設定)する。
カメラ52又は透過型のセンサ58が検出装置として用いられる場合と同様、反射型のセンサ64を用いる場合においても、前記のように、基準圧力の設定が行われることで、塗布液Rが塗布器12から吐出される/吐出されないの境界(塗布器12内の圧力の境界)が設定される。この設定によって、圧力計測の経時ばらつきが補正されたり、大気圧変化による塗布液の吐出量変化等を抑制したりできる。
前記再設定の処理は、新たな基板7がステージ22に搬入され、その基板7に対する塗布動作を開始する前ごとに、行われてもよいが、複数の塗布動作ごとに間欠的に行われてもよい。
〔塗布装置10の異常の検出の説明〕
検出装置が、カメラ52であっても(図1)、透過型のセンサ58であっても(図6)、反射型のセンサ64であっても(図8)、前記液付け完了の検出では、塗布液Rが被塗布面8に到達した(着液した)タイミング(瞬間)を捉えることができる。また、前記圧力の再設定処理では、塗布器12から塗布液Rが吐出開始されたタイミング(瞬間)を捉えることができる。そこで、制御装置20の動作制御部56は、前記液付け動作の開始、つまり、定量ポンプ42の動作開始(又はタンク36からの塗布液Rの供給開始)から、前記タイミング(瞬間)までに要した時間をカウントする。
仮に塗布器12の溜め部24の塗布液Rにエアが混入している場合、溜め部24に塗布液Rが供給されても、エアの原因により(エア無しの場合と比較して)塗布器12からの塗布液Rの吐出開始又は液付け完了まで、多くの時間を要する。そこで、動作制御部56は、前記時間をカウントすると共に、そのカウント値と、予め設定されている閾値とを比較する。このカウント値は、隙間Kに塗布液Rが存在してない状態から、隙間Kに塗布液Rが存在している状態となるまでの、塗布装置10の動作に関する経過情報である。前記カウント値が前記閾値を越えている場合、異常が発生しているかもしれないことを示す異常情報、つまり、塗布器12内においてエアが混入しているかもしれないことを示す異常情報が、動作制御部56によって生成される。
異常情報が生成されると、動作制御部56は、塗布器12内のエアを外部へ排出するためのエアベントの動作を実行する。例えば、図示しないが、塗布器12の溜め部24と繋がるバルブを開いて、塗布液Rと共にエアを外部へ排出する。その後、動作制御部56によって塗布装置10は塗布動作に復帰する。
このように、動作制御部56は、隙間Kに塗布液Rが存在してない状態から、隙間Kに塗布液Rが存在している状態となるまでの、塗布装置10の動作に関する経過情報を取得する。そして、動作制御部56は、前記経過情報が示す値と閾値とを比較する。この比較に基づいて、塗布のための次の動作として、塗布動作前に確認すべきである塗布装置10の異常の検出を行う。このようにして、塗布装置10(塗布器12内のエアの混入)における異常が検出される。
前記経過情報としては、定量ポンプ42等の動作時間のカウント値以外であってもよく、塗布器12に供給された塗布液Rの流量であってもよく、定量ポンプ42の動作ストロークであってもよく、これらの内の少なくとも一つの情報であればよい。
〔本開示の塗布装置10について〕
以上のように、前記各形態の塗布装置10は、先端面11でスリット26が開口する塗布器12を備える。塗布器12と被塗布面8とが相対的に移動しながら、塗布器12の開口28から塗布液Rが吐出されることで、被塗布面8に塗布液Rが塗布される。塗布装置10は、カメラ52等により構成される検出装置と、検出処理部54と、動作制御部56とを備える。前記検出装置は、先端面11と被塗布面8との間の隙間Kに向けられた受光部を有する。検出処理部54は、前記検出装置からの検出信号に基づいて隙間Kの塗布液Rを検出する。動作制御部56は、検出処理部54の検出結果に基づいて塗布のための次の動作を実行する。
この塗布装置10によって実行される塗布方法は、次のとおりである。すなわち、塗布器12と被塗布面8とが相対的に移動しながら、塗布器12の開口28から塗布液Rが吐出されることで、被塗布面8に塗布液を塗布する方法であって、塗布器12の先端面11と被塗布面8との間の隙間Kに検出装置の受光部が向けられていて、前記検出装置からの検出信号に基づいて隙間Kの塗布液Rを検出し、この検出の結果に基づいて、塗布のための次の動作を実行する。
前記塗布装置10及び塗布方法によれば、隙間Kに向けられた前記受光部により、塗布液Rの像又は影を捉えることで、隙間Kに塗布液Rが存在するか否かを検出することが可能となる。このため、塗布のための次の動作として、前記相対的な移動を開始させる塗布動作、この塗布動作のために塗布器12内の圧力を設定する圧力の再設定処理、及び、塗布品質に影響を与える可能性のある塗布装置10における異常を検出する動作等に、移行することができる。
〔その他〕
隙間Kにおける塗布液Rの検出をより確実とするために、検出装置がカメラ52である場合も、光源(発光部)が設けられるのが好ましい。
前記各形態のようにカメラ52等の検出装置が用いられる塗布装置10は、キャピラリ塗布以外に、他の塗布方法にも適用可能である。他の塗布方法としては、例えば、定量ポンプ等で塗布液を塗布器に供給することによって、塗布液を強制的に塗布器から吐出させて行う塗布方法であってもよい。
基板7が円形である場合について説明したが、矩形であってもよい。
今回開示した実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲に記載された構成と均等の範囲内での全ての変更が含まれる。
8:被塗布面 9:着液部 10:塗布装置
11:先端面 12:塗布器 26:スリット
28:開口 52:カメラ(検出装置) 53:撮像素子(受光部)
54:検出処理部 56:動作制御部 58:透過型のセンサ(検出装置)
60:発光部 62:受光部 64:反射型のセンサ(検出装置)
66:発光部 68:受光部 K:隙間
R:塗布液

Claims (10)

  1. 先端面でスリットが開口する塗布器を備え、当該塗布器と被塗布面とが相対的に移動しながら前記塗布器の開口から塗布液が吐出されることで当該被塗布面に塗布液を塗布する装置であって、
    前記先端面と前記被塗布面との間の隙間に向けられた受光部を有する検出装置と、
    前記検出装置からの検出信号に基づいて前記隙間の塗布液を検出する検出処理部と、
    前記検出処理部の検出結果に基づいて塗布のための次の動作を実行する動作制御部と、
    を備える、塗布装置。
  2. 前記検出装置は、前記受光部として撮像素子を有するカメラであり、
    前記検出処理部は、前記カメラの撮影画像を画像処理し、前記隙間における塗布液の像の占める割合と塗布液以外の像の占める割合との内の少なくとも一方の割合に基づいて、前記隙間の塗布液が前記被塗布面に付着したことを検出する、請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記検出装置は、前記隙間を経て前記受光部に向かう光を発する発光部を更に有していて、
    前記受光部は、前記発光部の光を受光すると受光信号を前記検出処理部へ出力可能であって、当該光が前記隙間において遮断されると当該受光信号が変化する構成であり、
    前記検出処理部は、前記受光信号の変化に基づいて、前記隙間の塗布液が前記被塗布面に付着したことを検出する、請求項1に記載の塗布装置。
  4. 前記検出装置は、前記隙間に向かって光を発する発光部を更に有していて、
    前記受光部は、前記発光部が発し前記隙間の塗布液で反射した光を受光すると受光信号を前記検出処理部へ出力可能であり、
    前記検出処理部は、前記受光信号に基づいて、前記隙間の塗布液が前記被塗布面に付着したことを検出する、請求項1に記載の塗布装置。
  5. 前記検出装置は、前記受光部として撮像素子を有するカメラであり、
    前記検出処理部は、前記カメラの撮影画像を画像処理し、前記隙間における塗布液の像の占める割合と塗布液以外の像の占める割合との内の少なくとも一方の割合に基づいて、前記塗布器から塗布液の吐出が開始されたことを検出し、
    塗布液の吐出開始が検出されると、前記動作制御部は、塗布液の吐出が開始されたタイミングでの前記塗布器内の圧力計測値を、塗布動作のための基準圧力に設定する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の塗布装置。
  6. 前記検出装置は、前記隙間を経て前記受光部に向かう光を発する発光部を更に有していて、
    前記受光部は、前記発光部の光を受光すると受光信号を前記検出処理部へ出力可能であって、当該光が前記隙間の内の少なくとも前記塗布器の前記先端面側において遮断されると当該受光信号が変化する構成であり、
    前記検出処理部は、前記受光信号の変化に基づいて、前記塗布器から塗布液の吐出が開始されたことを検出し、
    塗布液の吐出開始が検出されると、前記動作制御部は、塗布液の吐出が開始されたタイミングでの前記塗布器内の圧力計測値を、塗布動作のための基準圧力に設定する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の塗布装置。
  7. 前記検出装置は、前記隙間に向かって光を発する発光部を更に有していて、
    前記受光部は、前記発光部が発し前記隙間の塗布液で反射した光を受光すると受光信号を前記検出処理部へ出力可能であり、
    前記検出処理部は、前記受光信号に基づいて、前記塗布器から塗布液の吐出が開始されたことを検出し、
    塗布液の吐出開始が検出されると、前記動作制御部は、塗布液の吐出が開始されたタイミングでの前記塗布器内の圧力計測値を、塗布動作のための基準圧力に設定する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の塗布装置。
  8. 前記動作制御部は、前記隙間に塗布液が存在してない状態から、当該隙間に塗布液が存在している状態となるまでの、当該塗布装置の動作に関する経過情報を取得し、
    前記動作制御部は、当該経過情報が示す値と閾値とを比較することで、前記次の動作として、当該塗布装置における異常を検出する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の塗布装置。
  9. 前記検出装置は、前記受光部として撮像素子を有するカメラであり、
    前記カメラの撮像対象は、前記被塗布面の内の塗布液の着液部と、前記塗布器の前記先端面の内の前記着液部に対向する対向位置との間の隙間を含む範囲であり、
    前記検出処理部は、前記カメラの撮影画像を画像処理し、
    前記隙間の塗布液を検出するために前記検出処理部が画像処理に用いる処理対象は、前記撮像画像の内の一部であって、前記隙間における、前記着液部の少なくとも一部と、前記対向位置の少なくとも一部との間の領域である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の塗布装置。
  10. 先端面でスリットが開口する塗布器と、被塗布面と、が相対的に移動しながら当該塗布器の開口から塗布液が吐出されることで当該被塗布面に塗布液を塗布する方法であって、
    前記先端面と前記被塗布面との間の隙間に検出装置の受光部が向けられていて、
    前記検出装置の検出信号に基づいて前記隙間の塗布液を検出し、
    当該検出の結果に基づいて、塗布のための次の動作を実行する、塗布方法。
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