JP2015192984A - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

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Yoshiyuki Kitamura
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義則 谷
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義則 谷
寛和 弘瀬
Hirokazu Hirose
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Abstract

【課題】ノズルの吐出口を下向きにしたキャピラリー塗布で、塗布膜形成中に一定の圧力がビードに作用するようにして、均一厚さの薄い塗布膜が形成できるようにするとともに、塗布開始部と塗布終了部とでのビードへの塗布液供給量を適切に制御して、均一厚さの製品領域を最大限にすることが可能な塗布装置及び塗布方法を提供すること。【解決手段】塗布液貯蔵部、供給流路、吐出口、塗布液貯蔵部と吐出口とを連通するスリット状流路、を備える塗布器と、塗布器等を移動させる移動手段と、昇降装置と、塗布器内の塗布液に圧力を作用させる圧力付与装置と、を備え、塗布液貯蔵部内の圧力を測定する圧力計を備えるとともに、圧力付与装置は、タンクと、開閉バルブと、圧力作用器と、塗布液貯蔵部内の圧力に基づき圧力作用器の作用圧力を制御する圧力制御装置と、を備えることを特徴とする塗布装置。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス基板、シリコンウェハー等の枚葉状の被塗布部材に、安定して均一厚さの薄い塗布膜を形成できる塗布装置及び塗布方法に関する。
ガラス基板やシリコンウェハー等の枚葉状の被塗布部材に均一厚さの薄い塗布膜を形成する技術は、液晶ディスプレイのカラーフィルター、TFT基板、PDPの背面板又は半導体等の製造には、不可欠なものとなっている。特に矩形状のガラス基板上に、均一厚さの製品領域を最大限にして塗布膜を形成するための塗布装置としては、スリットコータ(例えば特許文献1)がよく使用されている。この公知のスリットコータは塗布ヘッドすなわち塗布器としてスリットノズルを有し、このスリットノズルに設けられたスリット状の細長い吐出口から塗布液を吐出しながら、ガラス基板などの枚葉状の被塗布部材を一方向に走行させることで、被塗布部材上に均一厚さの塗布膜を形成するものとなっている。
これに対してさらに簡便な設備で、塗布膜を矩形状の基板のみならず、円形のシリコンウェハー上にも形成できる手段が、キャピラリーコータである(例えば特許文献2)。キャピラリーコータでは、スリットコータのスリットノズルと同様な細長い矩形状の吐出口とスリット状の流路を備えるノズルを使用し、それに塗布液を貯留するタンクから塗布液を供給する。通常はノズルの吐出口を上向きにし、下向きとなっている基板の被塗布面との間で塗布液の溜りであるビードを形成し、そのまま基板を水平に一定速度で移動させて、下向きの被塗布面に塗布膜を形成する。ビードより距離Lだけ下方の位置がタンク内の塗布液の液面の高さになるように調整して、ノズル内の塗布液に負圧が作用する状態にすると、塗布のために基板がビードから持ち出した量だけ、毛管力(キャピラリー力)によって塗布液が吐出口からビードに供給され、量的なバランスが保たれる。またノズルの吐出口に対応する位置に基板がなくビードが形成されない部分では、塗布液はノズルの吐出口からは出てこないので、円形等の非矩形状基板でも塗布液を無駄にすることなく、必要な部分だけに均一厚さの塗布膜を形成することができる。
ただし以上のキャピラリーコータによるキャピラリー塗布は、距離Lが変化するとノズル内の塗布液やビードに作用する負圧が変化するので、ビードに供給される液量も変化してしまい、均一厚さで塗布することができなくなる。したがって距離Lを一定に保ってビードに作用する圧力(負圧)を一定にするのが、キャピラリー塗布で均一厚さを実現するためのポイントである。一方で、距離Lの大きさを変えることで、塗布膜の厚さの大きさも変えることができる。すなわち高価なポンプを使用しなくても、安価なタンク等の塗布液貯留部の塗布液の液面の高さの調整で高精度の塗布膜形成を行うことができる。
しかしながら吐出口を上向きにしたノズルで塗布を行うには、被塗布面が下向きになるように基板の上面を保持して走行する特殊なテーブルが必要となる。さらに塗布前後においては基板を反転させて被塗布面を上向きにすることで、基板の下側を保持して容易に搬送できるようにするが、そのためにキャピラリーコータ前後に余分な設備がいることになる。
そのような不都合を回避するために、基板の被塗布面を上向きにし、その上側に吐出口を下向きにしたノズルを配して、基板の下側を保持しながら上側の被塗布面に塗布膜の形成が行なえる下向き塗布のキャピラリーコータ及びキャピラリー塗布が提案されている(例えば特許文献3)。しかし、特許文献3で示される手段では、
(1)均一厚さで塗布を行うために、密封した塗布液貯留部内の塗布液に上側から空気を介して作用する圧力(負圧)に応じて、塗布液貯留部内の塗布液の液面の高さを調整している。しかしこの調整方法では、塗布が行なわれて塗布液貯留部内の塗布液が減じていくと、塗布液に上側から空気を介して作用する圧力も刻々と変化し、さらにそれに応じて塗布液の液面の高さを変えると、空気を介して作用する圧力がさらに変化してしまう。これでは均一厚さの塗布に必要となる「ビード部に作用する圧力を一定に保持する」ことが非常に困難であるため、均一厚さの塗布膜を形成できない。
(2)さらに、ビードがないとノズルの吐出口からは塗布液は吐出されないのに、最初にいかにしてビードを発生させて塗布開始を行うかが明示されていない。
(3)また塗布終了部では、ビードがそのまま残されるために、塗布膜がどうしても厚くなり、均一厚さの領域が少なくなってしまう。
という問題点がある。すなわち、公知の手段では、ノズルの吐出口を下向きにしたキャピラリー塗布で、均一厚さの薄い塗布膜形成を行うことができず、さらにガラス基板等の枚葉状基板の塗布に塗布厚さ制御を適用して、塗布開始部と塗布終了部とにある目標厚さから許容外となる不良膜厚領域を最小にすることで、均一厚さの製品領域を最大限にするということもできない。
特開平6−339656号公報 特開2004−164873号公報 特開2005−152716号公報
本発明は、上記の従来のノズルの吐出口を下向きにしたキャピラリーコータ及びキャピラリー塗布の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、塗布膜形成中に一定の圧力がビードに作用するようにして、均一厚さの薄い塗布膜が確実に形成できるようにするとともに、塗布開始部と塗布終了部とでのビードへの塗布液供給量を適切に制御して不良膜厚領域を最小にすることで、均一厚さの製品領域を最大限にすることが可能な塗布装置及び塗布方法を提供することにある。
上記本発明の目的は、以下に述べる手段によって達成される。本発明の塗布装置は、塗布液を貯蔵する長手方向に延びる塗布液貯蔵部、上記塗布液貯蔵部に塗布液を供給する供給流路、上記塗布液貯蔵部の下側にあって塗布液を吐出する吐出口、上記塗布液貯蔵部と上記吐出口とを連通する長手方向に延びるスリット状流路、を備える塗布器と、上記塗布器及び被塗布部材のうちの少なくとも一方を相対的に移動させる移動手段と、上記吐出口を被塗布部材に近接又は遠隔させる昇降装置と、上記塗布器内の塗布液に上記供給流路を介して圧力を作用させる圧力付与装置と、を備え、上記塗布器内の塗布液に負圧を作用させながら被塗布部材に塗布液を塗布する塗布装置であって、さらに上記塗布液貯蔵部内の圧力を測定する圧力計を備えるとともに、上記圧力付与装置は、塗布液を貯留するタンクと、上記タンクからの上記塗布器内の塗布液への圧力の作用又は遮断を行う開閉バルブと、上記タンク内の塗布液に圧力を作用させる圧力作用器と、上記圧力計で測定される上記塗布液貯蔵部内の圧力に基づき、上記圧力作用器の作用圧力を制御する圧力制御装置と、を備えることを特徴とする。
ここで、さらに上記塗布器が、上記吐出口と被塗布部材との間に形成されるビードに負圧を作用させる負圧作用手段を備えること、が好ましい。
また、さらに上記塗布器の上記吐出口が含まれる吐出口面内に、長手方向長さが上記吐出口より小さい第2吐出口を設けるとともに、上記第2吐出口と連通して塗布液を個別に供給する第2塗布液供給手段を設けること、が好ましい。
ここで、さらに上記第2吐出口を、複数個並べて設けること、が好ましい。
また、さらに上記塗布器の吐出口より長手方向長さが短い吐出口を備える補助ノズルを、上記塗布器に塗布方向に隣接して配置するとともに、上記補助ノズルに個別に塗布液を供給する補助ノズル塗布液供給手段を設けること、が好ましい。
ここで、さらに上記補助ノズルを、複数個並べて配置すること、が好ましい。
本発明の塗布方法は、本発明の塗布装置を用い、上記吐出口を静止している被塗布部材に近接させてから上記塗布液貯蔵部内の塗布液に正圧を作用させ、被塗布部材と上記吐出口との間でビードを形成する塗布開始工程と、上記塗布液貯蔵部での圧力が一定の負圧となるように上記圧力作用器で上記タンク内の塗布液に圧力を作用させる塗布膜形成工程と、上記圧力作用器で上記タンク内の塗布液に塗布膜形成工程よりも大きな負圧を作用させて、上記ビードを上記吐出口より吸引して塗布を終了する塗布終了工程と、を含むことを特徴とする。
ここで、上記塗布膜形成工程で、上記ビードに上記塗布器の外部で負圧を作用させて被塗布部材に塗布液の塗布膜を形成することが好ましい。
また、ここで、上記第2吐出口が設けられた本発明の塗布装置を用い、上記塗布開始工程で、上記吐出口を静止している被塗布部材に近接させてから上記第2吐出口より塗布液を吐出して、被塗布部材と上記吐出口との間でビードを形成することが好ましい。
さらに、上記補助ノズルが配置された本発明の塗布装置を用い、上記塗布開始工程で、上記補助ノズルの吐出口を静止している被塗布部材に近接させてから、上記補助ノズルの吐出口より塗布液を吐出して被塗布部材の一部に先行塗布膜を形成した後、該先行塗布膜に上記塗布器の吐出口を近接させて被塗布部材と上記塗布器の吐出口との間でビードを形成することが好ましい。
本発明の塗布装置及び塗布方法を用いれば、塗布器の塗布液貯蔵部内の圧力を測定して、その圧力(負圧)が所定の一定値になるように塗布液を貯留するタンクの塗布液に作用する圧力を制御するので、塗布液貯蔵部から一定距離だけ下方向に離れているビードでの圧力も常に一定の値となり、均一厚さの薄い塗布膜を形成することが確実に、かつ容易に実現できる。
さらに枚葉状基板への塗布開始部では、塗布液貯蔵部内に正圧を作用させて塗布液を吐出してビードを形成し、また塗布終了部では塗布液貯蔵部内に塗布中よりも高い負圧を作用させてビードから塗布液を吸引して、ビードを消滅させて塗布を終了するようにしたので、塗布開始部と塗布終了部とのいずれでも過不足なく塗布液が供給されて、塗布開始部と塗布終了部とのそれぞれにある目標厚さから許容外となる不良膜厚領域を最小にして、均一厚さの製品領域を最大限にすることが、容易に実現できる。
さらに、塗布幅が刻々と増減する枚葉状の非矩形状基板への塗布開始部では、塗布器の吐出口と基板が対面している領域のみに、第2の吐出口より塗布液を吐出してビードを形成するようにしたので、ビード形成のために余剰な塗布液を消費することがなくなり、枚葉状の非矩形状基板上の塗布膜形成のために必要な塗布液量だけで塗布が行える。また余剰な塗布液で基板の被塗布面以外や塗布装置を汚染するという不都合もない。さらに、塗布開始部で適正にビードを形成して塗布を開始できるのであるから、枚葉状の非矩形状基板であっても、塗布開始部と塗布終了部のそれぞれにある目標厚さから許容外となる不良膜厚領域を最小にして、均一厚さの製品領域を最大限にすることが、容易に実現できる。
本発明による塗布装置と塗布方法とを枚葉状の被塗布部材に適用すれば、全面にわたって均一厚さの薄い塗布膜が形成された高品質の製品を、高い生産性でしかも低コストで製造することが可能となる。
本発明に係る塗布装置1の概略正面図である。 塗布装置200におけるノズル20の近傍を拡大した概略正面図である。 本発明に係る塗布方法の一態様をステップ的に示す説明図である。 本発明の塗布装置の別の実施態様である塗布装置300の一部を示す概略正面図である。 ノズル320による塗布状況を示す説明図である。 本発明の塗布装置のさらに別の実施態様である塗布装置350の一部を示す概略正面図である。 補助ノズル360とノズル20による塗布状況を示す説明図である。 補助ノズル360とノズル20による別の塗布状況を示す説明図である。 補助ノズル360とノズル20による別の塗布状況を示す説明図である。 補助ノズル360とノズル20によるさらに別の塗布状況を示す説明図である。
本発明を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る塗布装置1の概略正面図である。
まず図1を参照すると、本発明に係る塗布装置1が示されている。この塗布装置1は基台2を備えており、基台2上には、被塗布部材である基板Aを保持する載置台6が配置されている。この載置台6の上面8は、真空吸引によって基板Aを吸着保持して固定可能となるように、吸着孔や吸着溝が設けられており、吸着面として構成されている。
基台2上には、さらに一対のガイドレール4が載置台6の紙面に垂直な方向である塗布幅方向両側に設けられている。この一対のガイドレール4上には、一対の軸受14を介して門型ガントリー10が矢印で示されるX方向に案内自在に搭載されている。門型ガントリー10は、塗布幅方向の両側で一対の軸受14上に固定されている一対の走行部16と、この一対の走行部16を連結するステー12とを備えて、門型に構成されている。門型ガントリー10の一対の走行部16には、本発明の塗布器であるノズル20の長手方向両端を各々昇降させる上下昇降ユニット80が、一対設けられている。この一対の上下昇降ユニット80に、吊り下げ保持台90を介してノズル20が、載置台6の上方の位置に来るように取り付けられている。なおノズル20の長手方向は紙面に垂直な方向であり、上記の塗布幅方向とも一致する。門型ガントリー10は図示しないリニアモータで駆動されるので、これに搭載されているノズル20も、図1に矢印で示されているX方向に自在に往復動することができる。したがって門型ガントリー10は、ノズル20を基板Aに対して相対的に移動させる移動手段の機能を備えている。
またノズル20を昇降させる上下昇降ユニット80は、ノズル20を吊り下げる吊り下げ保持台90を昇降させる昇降台88、昇降台88を上下方向に案内するガイド84、モータ82の回転運動を昇降台88の直線運動に変換するボールネジ86より構成されている。上下昇降ユニット80がノズル20の長手方向の両端部に一対配置されているのに対応して、昇降台88、ガイド84、モータ82、ボールねじ86、もまた一対配置されている。一対の上下昇降ユニット80は、塗布幅方向の両側で各々が独立に昇降できるので、ノズル20の長手方向の水平に対する傾き角度を任意に設定することができる。これによって、ノズル20の塗布液吐出口である吐出口30を含む吐出口面36と基板Aの表面を、ノズル20の長手方向にわたって略並行にすることができる。さらに、上下昇降ユニット80は、ノズル20の吐出口30を含む吐出口面36を、基板Aの表面に近接させる昇降装置として機能する。したがって、上下昇降ユニット80によって、吐出口面36と基板Aの表面との間のすきま、すなわちクリアランスが指定されたクリアランス量CLになるように、ノズル20の上下方向であるZ方向の位置を調整することができる。
なおノズル20は、X方向に直交する方向(紙面に垂直な方向)、すなわちY方向に延びているフロントリップ22、及びリアリップ24を、シム32を介してX方向に重ね合わせ、図示しない複数の連結ボルトにより一体的に結合されている。ノズル20内の中央部には塗布液貯蔵部であるマニホールド26が形成されており、このマニホールド26もノズル20の長手方向(Y方向)に延びている。マニホールド26の上方には塗布液が供給される供給流路25があり、この供給流路25から供給される塗布液がマニホールド26に貯蔵される。またマニホールド26の下方にはスリット28がスリット状流路として連通して形成されている。このスリット28もノズル20の長手方向に延びており、その下端がノズル20の最下端面である吐出口面36で開口して、吐出口30を形成する。吐出口30はマニホールド26の下側にあって、スリット28がこの吐出口30とマニホールド26とを連通しているので、吐出口30はマニホールド26に貯蔵される塗布液を吐出する。また吐出口30は、吐出口面36内に含まれ、吐出口面36の両側に隣接して、斜面34A、Bがある。なおスリット状の流路として機能するスリット28は、シム32によって形成されるので、スリット28の間隙(X方向に測定)は、シム32の厚さと等しくなる。なお塗布が行われる時は、吐出口30を含む吐出口面36と基板Aの表面との間に液溜りであるビードBが形成される。
ノズル20の外部には、マニホールド26に連通する圧力計38が接続されている。圧力計38は、マニホールド26内の圧力を測定するものであり、これで測定される圧力Pは、静的な状態で、ビードBの圧力PBから、吐出口面36から圧力計38の測定位置までの長さLに基づくヘッド圧PHだけ減じた値となり、P=PB−PHである。また動的な状態では、スリット28を塗布液が流れる時に発生する圧力損失PLが付加されるので、P=PB−PH+PLである。ここでヘッド圧PHは塗布液が定まれば一定であり、圧力損失PLも吐出口30から一定流量で吐出されているなら一定であるので、圧力PにはビードBの圧力PBの変化が現れることになる。
圧力計38が連通しているマニホールド26の上流側には、供給流路25から圧力付与装置40につながる供給ホース42が、常時接続されている。そして圧力付与装置40が、供給流路25を介してノズル20内のマニホールド26にある塗布液に圧力を作用させるとともに、マニホールド26に塗布液も供給する。ここでマニホールド26に塗布液が供給されると、塗布液は塗布幅方向に拡幅されて、スリット28を経て、吐出口30から吐出される。
さて圧力付与装置40は、供給ホース42の上流側に接続されている塗布器への圧力の作用と遮断とを行う開閉バルブ43、塗布液46を貯留するタンク44、タンク44内の塗布液46に所定の真空圧(負圧)を作用させる真空圧ユニット50、タンク44内の塗布液46に所定の正圧を作用させる加圧ユニット60、タンク44内の圧力を大気開放する大気ユニット70、各ユニットを制御する圧力制御装置48、より構成されている。真空圧ユニット50、加圧ユニット60及び大気圧ユニット70は、タンク44内の塗布液46に、負圧から正圧まで任意の圧力を作用させる圧力作用器として機能する。そのように、真空圧ユニット50等でタンク44内の塗布液46に作用させた圧力に対し、開閉バルブ43は、タンク44からのノズル20へのその圧力の作用と遮断とを行うとともに、塗布液の供給と停止も行う。なお圧力制御装置48には、上記の圧力計38で測定された圧力Pの値が、信号として伝えられる。
ここで真空圧ユニット50は、タンク44に接続する真空配管52、真空圧の作用と遮断とを行なう真空開閉バルブ54、任意の真空圧に設定する真空レギュレータ56、真空源となる真空ポンプ58、より構成されている。そして圧力制御装置48からの指令により、任意の大きさの真空圧(負圧)を塗布液貯留部であるタンク44内の塗布液46に作用させることができる。一方圧空ユニット60は、タンク44に接続する圧空配管62、圧空による正圧の作用と遮断とを行なう圧空開閉バルブ64、任意の圧力(正圧)に設定する圧空レギュレータ66、圧空源68より構成されている。そして、圧力制御装置48からの指令により、圧空による任意の圧力(正圧)をタンク44内の塗布液46に作用させることができる。また大気ユニット70は、タンク44に接続する大気配管72と、大気開放と密閉とを切替える大気開閉バルブ74とから構成される。そして圧力制御装置48からの指令により、任意のタイミングでタンク44内を大気開放したり、密閉化したりできる。以上の構成によれば、圧力計38でマニホールド26内の塗布液の圧力Pを測定し、圧力Pが所望の大きさになるように、圧力作用器である真空圧ユニット50、圧空ユニット60及び大気ユニット70を圧力制御装置48で制御して、タンク44内の塗布液46に負圧から正圧までの任意の圧力を作用させることができる。すなわち圧力制御装置48は、圧力計38で測定されるマニホールド26内の圧力Pに基づき、圧力作用器である真空圧ユニット50等からの作用圧力を制御する。
以上の塗布装置1で、制御信号にて動作するリニアモータ、モータ82、圧力付与装置40の圧力制御装置48等は、すべて制御装置100に電気的に接続されている。そして、制御装置100に組み込まれた自動運転プログラムにしたがって制御指令信号が各機器に送信されて、あらかじめ定められた塗布のための動作が実行される。なお条件変更時は操作盤102に適宜変更パラメータを入力すれば、それが制御装置100に伝達されて、運転動作の変更が実現できる。
次に図2を参照しながら、本発明の塗布装置の別の実施態様である塗布装置200について説明する。塗布装置200は塗布装置1のノズル20に、負圧ユニット210を追加的に備えさせただけで、その他はすべて塗布装置1と全く同じである。図2は、塗布装置200におけるノズル20の近傍を拡大した概略正面図である。図2で、追加された負圧ユニット210は、ノズル20の塗布の上流側に配置された負圧ボックス212、負圧ボックス212に接続されている配管214、負圧ボックス212への吸引を開始/停止する開閉バルブ216、任意の大きさの真空圧(負圧)を設定する真空レギュレータ218、真空源となる真空ポンプ220、負圧ボックス212内の真空圧を測定する真空圧力計222、とより構成されている。負圧ユニット210は、ノズル20の吐出口30を含む吐出口面36と基板Aの表面との間に形成されているビードBに、ノズル20の外部で塗布の上流側から負圧ボックス212により負圧(吸引圧)を作用させる負圧作用手段である。矢印で示す塗布進行方向(塗布下流側)に対して、その反対側からビードBに負圧を作用させて塗布の上流側に引っ張ることにより、塗布速度の最大値を大きくしたり、塗布厚さの最小値をさらに小さくしたりして、塗布性の限界を向上させることができる。たとえば、塗布速度が高くなるとビードBに作用するせん断力が高くなるが、負圧ボックス212からの負圧がそれを軽減するように作用するために、ビードBが破壊されて塗布できなくなる塗布速度の限界が向上する。塗布厚さを小さくする時はビードBが小さくなるが、負圧ボックス212からの負圧の作用で、ビードBが拡大するように引き伸ばされ、ビードBを維持できる塗布厚さの最小値をより小さくすることができる。負圧ボックス212内の真空圧の大きさは、真空レギュレータ218による設定真空圧を変化させ、負圧ボックス212内に流れ込む空気の流速を変化させることにより、調整することができる。なお負圧ボックス212によるビードBへの負圧の適用は、基板Aに塗布液の塗布膜を形成するためにビードBが形成されている時にのみ行なう。
さて次に図3を参照しながら、塗布装置1を用い、ノズル20内の塗布液に負圧を作用させて基板A上に塗布液をキャピラリー塗布し、塗布膜を形成する本発明による塗布方法の一態様を、工程1〜10で示すステップを追って説明する。図3は本発明に係る塗布方法の一態様をステップ的に示す説明図である。
図3を見ると、塗布装置1の概略正面図の一部が示されている。すなわち、ノズル20、圧力計38、基板A、供給ホース42、開閉バルブ43、載置台6が示されている。そして、工程1〜10のステップに対応する状況を図3(a)〜図3(j)に示している。工程1〜10では、真空圧ユニット50、加圧ユニット60、大気ユニット70のいずれかが作動して、タンク44内の塗布液46に圧力が作用し、それがノズル20内の塗布液にも伝わることで、対応して相対移動する基板Aに塗布液が塗布されて塗布膜が形成される状況を説明している。なお図3で、開閉バルブ43の左側の「閉」はバルブの閉(バルブを閉じる)を、「開」はバルブの開(バルブを開く)を、示している。さらに供給ホース42の開閉バルブ43の上側でカットされている部分に書かれている矢印は、タンク44内の塗布液46からノズル20に伝えられる圧力を示している。矢印の右側の文字は、タンク44内で塗布液46に作用する圧力の記号を示し、下側向きの矢印は正圧を、上側向きの矢印は負圧を意味している。
<工程1>(図3の(a)の状況)
まず塗布前の準備作業として、図1のタンク44からノズル20の吐出口30までの経路に塗布液46を充填させるとともに、経路内の残留エアーも排出する、いわゆるエアー抜きも完了させる。塗布液の充填が完了すると、開閉バルブ43を閉として、塗布液がノズル20の吐出口30から落下しないようにする。そして塗布装置1の各動作部の原点復帰を行い、門型ガントリー10と上下昇降ユニット80を駆動して、ノズル20を、X方向の原点位置(X=X0)である載置台6の左側位置に移動させるとともに、Z方向の原点位置(Z=Z0)位置である上下方向の最高位置に移動させて、静止させる。この時、真空圧ユニット50、加圧ユニット60、がタンク44内の塗布液46に影響しないように、真空開閉バルブ54、圧空開閉バルブ64を閉にしてから、大気ユニット70の大気開閉バルブ74を開にする。これによってタンク44内の塗布液46には大気圧P0が作用する。その後大気開閉バルブ74を閉にして、準備を終える。
<工程2>(図3の(b)の状況)
次に、載置台6の吸着面である上面8で図示しないリフトピンを上昇させ、図示しないローダから基板Aがリフトピン上部に載置される。続いてリフトピンを下降させて基板Aを載置台6の上面8に載置し、同時に吸着保持する。そして図示しない高さセンサーによって、基板Aの表面の上面8からの高さHが測定される。続いてガントリー10を駆動して、基板Aの塗布開始部の直上位置(X=X1)にノズル20の吐出口30が来るようにし、そこで停止する。
<工程3>(図3の(c)の状況)
塗布開始工程1である。測定した基板Aの高さHを用い、基板Aの表面からあらかじめ与えた塗布開始時のクリアランス量CL1分離れた塗布位置を、上面8からの高さH1=H+CL1で算出する。そして上下昇降ユニット80を駆動して、上面8から高さH1となる塗布位置に、ノズル20の吐出口面36を移動させる。すなわち、ノズル20の吐出口30を、静止している基板Aにクリアランス量CL1のすきまができるように近接させる。
<工程4>(図3の(d)の状況)
塗布開始工程2である。前工程から引き続いて、圧力制御装置48からの信号により、加圧ユニット60で初期のビードを形成するための正圧である圧力PSを圧空レギュレータ56で設定する。そして圧空開閉バルブ64を開にして、タンク44内の塗布液46に圧力PSを作用させる。続いて開閉バルブ43を極短い時間だけ開とし(開にしてから極く短い時間後に閉にする)、パルス状に塗布液を吐出口30から吐出して、ノズル20の吐出口30を含む吐出口面36と基板Aの塗布開始部との間にビードBを形成する。すなわち、開閉バルブ43が開の間は、ノズル20内のマニホールド26内の塗布液に正圧を作用させることになるので、塗布液が吐出口30より吐出されて、ビードBが形成可能となる。そしてビードB形成後に、圧空開閉バルブ64を閉にする。
<工程5>(図3の(e)の状況)
塗布膜形成工程1である。上下昇降ユニット80を駆動して、塗布時のクリアランス量CL2となるように、ノズル20の吐出口面36の位置を高さH2-=H+CL2まで上昇させる。そして、圧力制御装置48からの指令により、真空圧ユニット50の真空レギュレータ56で初期の真空圧PV1を設定する。初期の真空圧PV1は、ビードBの圧力を塗布時の圧力PB1にするために、タンク44内の塗布液46に作用させる圧力である。真空レギュレータ56での圧力設定が完了すれば、真空開閉バルブ54を開として、タンク44内の塗布液46に、真空圧PV1を作用させる。続いて開閉バルブ43を開にし、真空圧PV1に基づく圧力を、ノズル20内の塗布液とビードBに作用させる。具体的にいうと、タンク44内の塗布液46の液面から圧力計38までの距離に基づくヘッド圧をPHTとすると、マニホールド26内の圧力計38のある位置で塗布液に作用する圧力はPV1+PHT、ビードBから圧力計38の位置までに発生するヘッド圧をPHとするとビードBに作用する圧力は、PV1+PHT+PHとなる。この時、圧力計38で圧力Pを測定し、測定値を圧力制御装置48に送信する。そして、圧力Pが目標のビードBの圧力PB1から、ビードBから圧力計38の位置までに発生するヘッド圧PHを減じたものに等しくなる、すなわちP=PB1−PHとなるように、圧力制御装置48は真空レギュレータ56の設定真空圧PV1を調整する。なおPB1は、ビードBを維持するための負圧とすることが好ましく、その大きさは、ビードBの自由表面に作用する表面張力に釣り合ってビードBを保持可能な負圧を最大とし、基板Aが円形基板の時のようにビードBが形成されない位置の吐出口30から空気を吸入しない負圧や、塗布される塗布膜の厚さも考慮して、選定することが好ましい。PB1が負圧となるので、Pも負圧となり、ノズル20内にあるマニホールド26内の塗布液に負圧が作用する。つまりこの塗布膜形成工程では、圧力計38によって測定されるマニホールド26の圧力Pが、常に一定の負圧となるように、圧力制御装置48の制御によって、圧力作用器を構成する真空圧ユニット50でタンク44内の塗布液46に圧力(負圧)を作用させる。
<工程6>(図3の(f)の状況)
塗布膜形成工程2である。続いてガントリー10を駆動してX方向に移動開始し、ノズル20を塗布速度VにてX方向に移動させる。この移動に伴うせん断力がビードBの圧力PB1に抗してビードBを構成する塗布液を流量Qだけ持ち出し、基板A上に厚さTの塗布膜を形成する。塗布液を持ち出されたビードBには、初期の大きさを維持するように、塗布液貯蔵部であるマニホールド26から塗布液が流量Qだけ供給される。続いてマニホールド26にはタンク44から流量Qだけ塗布液が供給されるので、タンク44内の塗布液46の液面が上下方向(Z方向)の下側に下がる。これによって圧力計38で測定するマニホールド26での圧力Pが変化するので、P=PB1−PHの値が維持できるように、圧力制御装置48によって真空圧ユニット50で作用させる真空圧PV1を調整する。なおここでいう流量は、単位時間あたりに流れる塗布液の容量である。
<工程7>(図3の(g)の状況)
塗布終了工程である。ノズル20の吐出口30が基板A上の塗布終了位置(X=X2)に達したら、制御装置100から圧力制御装置48に指令を出す。指令を受けた圧力制御装置48は、真空レギュレータ56の設定真空圧を塗布膜形成工程での負圧である真空圧PV1から、より負圧として大きくなる真空圧PV2に一瞬で切替え、タンク44内の塗布液46に真空圧PV2を作用させる。これによって、ビードBに作用する圧力PB1がより大きな負圧となるので、ビードBを構成する塗布液をノズル20の吐出口30より吸引してビードBを一瞬で消滅させ、塗布が終了する。すなわち、圧力作用器を構成する真空圧ユニット50でタンク44内の塗布液46に、塗膜形成工程時の真空圧PV1より大きな負圧である真空圧PV2を作用させることで、ノズル20の吐出口30よりビードBを吸引して消滅させて、塗布が終了する。続いて、真空レギュレータ56の設定真空圧力をPV1からPV2に切替えてから一定時間後に、開閉バルブ43と真空圧ユニット50の真空開閉バルブ54を閉にする。開閉バルブ43の閉によって圧力付与装置40からノズル20に作用する圧力(負圧)が遮断されるので、ビードBを構成する塗布液のノズル20への吸引は終了する。なおノズル20の吐出口30が基板A上の塗布終了位置に達した時に、同時にノズル20を上昇させてもよい。
<工程8>(図3の(h)の状況)
ノズル20の塗布速度VでのX方向移動はさらに続き、ノズル20の吐出口30が終点位置(X=X3)に達したら、門型ガントリー10の駆動を停止し、これに保持されているノズル20のX方向移動も停止する。この時にノズル20をZ方向の原点位置まで上昇させる。
<工程9>(図3の(i)の状況)
続いて、大気圧ユニット70の大気開閉バルブ74を一定時間開として、タンク44内の圧力を大気圧P0に戻してから、大気開閉バルブ74を閉にする。これと同時に、載置台6による基板Aの吸着を解除し、図示されていないリフトピンを上昇させて基板Aを持ち上げ、図示されないアンローダによって基板Aを次の工程に搬出する。
<工程10>(図3の(j)の状況;(a)の状況と同じ)
それから門型ガントリー10を逆方向に駆動開始して、ノズル20の吐出口30が原点位置(X=X0)に来るまで移動する。
以降、工程2〜10の同じ手順を繰り返して、次の基板Aに塗布を行う。
以上の本発明の塗布方法の一態様で、工程4の塗布開始工程でビードBを形成し、工程6の塗布膜形成工程で圧力計38で測定される圧力Pが常に一定の負圧になるようにタンク44内の塗布液46に作用する真空圧PV1を制御し、かつ工程7の塗布終了工程で、タンク44内の塗布液46に作用する真空圧PV2を、塗布膜形成工程でタンク44内の塗布液46に作用する真空圧PV1よりも大きくして、ビードBをノズル20に吸引して消滅させるようにしているので、枚葉状の基板Aで、塗布開始部から塗布終了部までのほぼ全領域で均一厚さTの塗布膜を形成することができる。すなわち、工程4と工程7とでの操作は、塗布開始部と塗布終了部とで塗布膜の厚さTが許容以上に異なる不良膜厚領域を小さくして、均一厚さの製品領域を最大限にすることに寄与する。
一方工程6での操作は、製品領域での塗布膜の厚さTの均一性を高め、製品の高品質化に大きく寄与する。その理由を以下に具体的に述べる。
タンク44内の塗布液46に作用させる圧力が真空圧PV1の時、マニホールド26での圧力Pは、圧力計38の測定位置とタンク44内の塗布液46の液面間で作用するヘッド圧PHTだけ、負圧として小さくなる。さらにビードBの圧力PBは、ビードBから圧力計38の位置までに発生するヘッド圧PHだけ、マニホールド26での圧力Pよりも負圧として小さくなる。いま塗布が進行してタンク44内の塗布液46が消費されて、塗布液46の液面が低下してヘッド圧PHTが漸次小さくなっていくと、上記の関係から、マニホールド26での圧力P、ビードBの圧力PBともに、漸次負圧として大きくなっていく。ちなみに、ビードBの圧力PBが負圧として大きいと、ビードBからせん断力による持ち出す塗布液の流量Qは小さくなるので、塗布膜の厚さTは小さくなり、逆に圧力PBが負圧として小さくなると塗布膜の厚さTは大きくなる。したがって、塗布の進行にかかわらず、タンク44内の塗布液46に作用する圧力を真空圧PV1のままで放っておくと、形成される塗布膜の厚さTは漸次減少していき、均一厚さの塗布膜が得られない。それに対し、本発明のように、圧力計38でマニホールド26での圧力Pを測定し、それが一定の負圧になるように、タンク44内の塗布液46に作用させる真空圧PV1を、漸次小さな負圧に調整すると、塗布開始部から塗布終了部までの領域で、ビードBの圧力PBも一定となるので、均一厚さの塗布膜形成が可能となる。以上の工程で、圧力制御装置48の制御目標となる圧力Pの大きさは、ビードBの圧力PB、上記のヘッド圧PHに加え、スリット28を塗布液が流れる時の圧力損失PLを加味して選定してもよい。さらにマニホールド26での圧力P、ビードBの圧力PB1ともに、負圧の大きさが塗布膜の厚さに反比例するので、塗布形成した塗布膜の厚さT1と目標の塗布膜の厚さTとの比較から、圧力制御装置48の制御目標となる圧力Pの大きさを選定してもよい。
また塗布装置200を用いた塗布方法については、上記の塗布装置1の塗布方法の工程のうち、
1.工程5でビードBが形成され、真空圧ユニット50の真空圧レギュレータ56の設定真空圧PV1に基づく圧力がビードBに作用するのと同時に、負圧ボックス212内を所定の負圧にしてビードBに作用させる。
2.工程7でビードBの消滅とともに負圧ボックス212からの吸引を開閉バルブ216を閉にして停止する。
以外は、全く塗布装置1の塗布方法と同じである。
さらに開閉バルブ43については、圧力付与装置40によるノズル20への圧力の作用と遮断、塗布液の通過と遮断が切替え可能なら、いかなる形式のものでもよいが、好ましくは塗布液の通過と遮断の切替えによる容量変化が少ない形式のバルブにする。具体的なバルブとしては、ボールバルブや、コルクバルブ、さらには流路内で弁座が移動する形態のバルブが挙げられる。
また工程3でのクリアランス量CL1と工程5でのクリアランス量CL2を同じにしてもよい。
なお本発明の塗布装置と塗布方法を、枚葉状の基板に替えてフィルムやシート等の連続体に適用してもよい。
次に図4を参照しながら、本発明の塗布装置の別の実施態様である塗布装置300について説明する。図4は、塗布装置300の一部を示す概略正面図である。図4の塗布装置300は、塗布装置1のノズル20をノズル320に入れ替え、さらに、ノズル320の第2供給路322に塗布液46を供給する第2塗布液供給手段310を追加しただけで、その他はすべて塗布装置1と同じである。ノズル320は、ノズル20のリアリップ24に、第2供給路322と第2供給路322が吐出口面36で開口する第2吐出口321とを、追加的に設けたものである。ノズル320はX方向で矢印で示す側に移動して、その逆側に塗布膜を形成していくので、X方向は塗布方向となり、矢印で示される側が塗布上流側と定義される。したがってX方向で矢印のない側(矢印で示される側の逆側)は塗布下流側と定義される。図4に示される通り、第2吐出口321は吐出口面36内であって、吐出口30の塗布方向に隣接してあれば吐出口30の塗布下流側にあってもよいが、塗布上流側に設けることが好ましい。第2吐出口321はまた、第2供給路322を介して第2塗布液供給手段310へと連通している。すなわち、第2吐出口321と連通して塗布液を個別に供給する第2塗布液供給手段310が設けられている。なお第2吐出口321の長手方向、すなわち塗布幅方向の長さは、吐出口30の長手方向長さより短くする。以上より、塗布器であるノズル320の吐出口30が含まれる吐出口面36内に、長手方向長さが吐出口30よりも短い第2吐出口321を設けることになる。
次に、第2塗布液供給手段310は、塗布液46を貯蔵している第2タンク315、第2タンク315と第2供給路322とをつなぐ第2供給ホース313、塗布液を供給/停止する第2開閉バルブ314、とを備え更に、第2タンク315上部には、第2タンク315内の塗布液46を圧送するための第2加圧ユニット330が接続されている。第2加圧ユニット330は、第2タンク315に接続する第2圧空配管331、第2タンク315への圧空の供給/停止を行なう第2圧空開閉バルブ332、圧空を任意の正の圧力(正圧)に調整する第2圧空レギュレータ333、第2圧空源334、より構成されている。以上の第2開閉バルブ314、第2圧空開閉バルブ332、第2圧空レギュレータ333は、圧力制御装置48に電気的に接続されている。したがって、制御装置100に組み込まれた自動運転プログラムに基づいた圧力制御装置48からの指令により、第2開閉バルブ314と第2圧空開閉バルブ332の開閉が行われるとともに、第2圧空レギュレータ333は指示された圧力(正圧)を第2タンク315内の塗布液46に作用させることができる。
以上の構成によって塗布装置300は、第2タンク315内の塗布液46を、任意の流量とタイミングで、ノズル320の第2吐出口から吐出したり、吐出停止したりすることができる。
次に、塗布装置300を用いて塗布膜を形成する本発明の塗布方法の一態様について説明する。塗布装置300を用いて塗布膜を形成する塗布方法は、上記の工程1〜10で示される塗布装置1を用いて塗布膜を形成する塗布方法と、以下の(1)と(2)以外は全く同じである。
(1)工程1で、塗布前の追加の準備作業として、図4の第2タンク315からノズル320の第2吐出口321までの経路に塗布液46を充填させるとともに、経路内の残留エアーも排出完了させる。そして第2開閉バルブ314を閉として、塗布液46がノズル320の第2吐出口321から落下しないようにする。
(2)工程4を以下の工程4’と入れ替える。図5(a)は、ノズル320による塗布状況を示す説明図である。
<工程4’>(図5(a)の状況)
塗布開始工程2’である。前工程から引き続いて、圧力制御装置48からの信号により、第2加圧ユニット330で初期のビードを形成するための正圧である圧力PS2を第2圧空レギュレータ333で設定する。そして第2圧空開閉バルブ332を開にして、第2タンク315内の塗布液46に圧力PS2を作用させる。続いて第2開閉バルブ314を極く短い時間だけ開とし(開にしてから極く短い時間後に閉にする)、パルス状に塗布液46をノズル320の第2吐出口321から吐出して、ノズル320の吐出口30と第2吐出口321を含む吐出口面36と、基板Aの塗布開始部との間にビードBを形成する。そしてビードB形成後に、第2圧空開閉バルブ332を閉にする。以上により、ノズル320の吐出口30を静止している基板Aに近接させてから、第2吐出口321より塗布液を吐出して、基板Aと吐出口30との間でビードBを形成する
以上の塗布装置300を用いて塗布膜を形成する塗布方法は、基板Aが円板等、塗布開始以降で塗布幅が刻々と変化する非矩形状基板である時に、好適に用いることができる。たとえば図5(a)で、載置台6上の基板Aを半径Rの円板にし、吐出口面36、吐出口30、第2吐出口321をZ方向に上側から見てみると、図5(b)に示す平面図となる。図5(b)で、太い実線は番号が付されている吐出口を表し、一点鎖線は番号が付されている吐出口のX方向の中心位置を表している。図5(b)に示されるように、ノズル320の吐出口30が塗布方向(X方向)に基板Aの塗布開始位置(X=X1)にある時、すなわち吐出口30のX方向の中心(一点鎖線)がX=X1の位置にある時、このX方向の中心で吐出口30が基板Aと対面している長手方向(塗布幅方向)長さ、すなわちY方向長さはWCであり、吐出口30の長手方向(塗布幅方向)長さWAよりも短い。したがって、円形の基板Aの塗布開始位置(X=X1)でビードBを形成するために吐出口30から塗布液を吐出すると、吐出口30からは基板Aと対面していない載置台6上の領域にも塗布液を吐出してしまう。このようにして吐出された塗布液の一部は、ビード形成には使用されず、無駄に消費されるばかりでなく、基板Aの側面や載置台6を塗布液で汚染したり、甚だしい場合には基板Aと載置台6の間に入り込んで、基板Aの被塗布面とは反対側の裏面を汚染してしまうという不都合を生じる。それに対して、第2吐出口321の長手方向長さWBは、吐出口30が基板Aと対面している長手方向長さWCよりも短いので、第2吐出口321が基板Aと対面していない領域に塗布液を吐出することはなく、必ず基板A上に塗布液を吐出する。さらに、第2吐出口321から塗布液を吐出すると、吐出口面36と基板Aが対面する領域に塗布液は毛管力で充満していくので、結果として円形の基板Aの塗布開始位置(X=X1)でもビードBを形成することになる。吐出口面36と基板Aが対面する領域外には、領域の境界(曲率半径Rの弧)で塗布液の表面張力が作用するため、塗布液が漏れ出すことはない。このビードBの吐出口30の位置(=塗布開始位置(X=X1))での塗布幅方向の長さは、吐出口30が基板Aと対面している長手方向長さWCとなる。以上のように、吐出口30及び吐出口面36が基板Aの対面している領域のみにビードBを形成した後に、ノズル320内のマニホールド26内の負圧が目標とするPとなるように真空レギュレータ56で真空圧PV1を調整してから、ノズル320をX方向に矢印で示す側に塗布速度Vで移動させる。これによって塗布開始直後から厚さTの塗布膜を形成開始するとともに、ノズル320の吐出口30からは、吐出口30の位置で形成されている長手方向長さWCのビードBに、流量Q=T×WC×Vの塗布液が供給される。ノズル320内の塗布液には負圧が作用しているので、ビードBが形成されていない吐出口30の部分の塗布液は静止しており、動かない。ノズル320のX方向の矢印で示す側への移動に伴い、吐出口30が基板Aと対面している長手方向長さWCは刻々と増減するが、ビードBもそれに合わせて塗布幅方向長さ(長手方向長さ)が増減する。このように塗布幅が刻々と変化しても、長手方向長さWCに応じて刻々と変化する流量Q=T×WC×Vの塗布液がビードBに供給されるので、同じ厚さTの塗布膜が形成されることになる。したがって塗布幅が刻々と変化する円板のような非矩形状基板であっても、塗布装置300を用いれば、不良膜厚領域を最小にして、均一厚さの製品領域を最大限にすることが容易に行える。それに加えて塗布装置300では、基板Aが非矩形状基板であっても、ビード形成のために余剰な塗布液を消費することがないので、非矩形状の基板A上の塗布膜形成のために必要な塗布液量だけで、塗布が行える。また余剰の塗布液によって、基板Aの側面や載置台6の塗布液汚染を起こすこともない。
なお、吐出口30が基板Aと対面している長手方向長さWCが刻々と増減するのに合わせて、ビードBも長手方向長さが増減するのは、ビードBが形成される領域の境界で塗布液の表面張力が作用して、領域外への塗布液の漏れ出しや、領域内への塗布液の収縮が、阻止されるためである。
また、図5(b)で示す第2吐出口321は、長手方向長さWBの矩形状で1個の吐出口であるが、円形、長円形、楕円形、矩形状等の第2吐出口321を、長手方向長さWBにわたって、複数個並べて設けてもよい。このように離散的に吐出口を配置しても、各吐出口より吐出された塗布液は、吐出口面36と基板Aの間に形成されるすきまに毛管力により充満していき、連続したビードBが形成できる。また第2吐出口321の塗布幅方向の配置位置であるが、基板Aが矩形状基板であるならば、毛管力を利用したビード形成を効率的に行うために、ノズル320の塗布幅方向(Y方向)の中央付近にすることが好ましい。基板Aが非矩形状基板であるなら、第2吐出口321が塗布方向(X方向)に塗布開始部にある時に、第2吐出口321をY方向に延長し、それが吐出口のX方向の中心位置(一点鎖線の位置)で対面する基板Aの長手方向長さWDの範囲内で、第2吐出口321を配置する。同様に第2吐出口321の長手方向長さWBについては、基板Aの形状に関係なく、上記の長手方向長さWDに対して、WB≦WDとする。さらに吐出口30と第2吐出口321の塗布方向、すなわちX方向の間隔は、好ましくは0.05〜5mm、より好ましくは0.1〜2mmにする。この範囲であれば、第2吐出口321から吐出された塗布液によって、すぐに吐出口30の位置で塗布幅方向にも連なるビードBを形成することができる。

次に図6を参照しながら、本発明の塗布装置のさらに別の実施態様である塗布装置350について説明する。図6は、塗布装置350の一部を示す概略正面図である。図6の塗布装置350は、塗布装置1のノズル20に、補助ノズル360と、補助ノズル360に塗布液を供給する第2塗布液供給手段310とを追加しただけで、その他は塗布装置1と全く同じである。
図6に示される補助ノズル360は、塗布幅方向(紙面に垂直な方向)に伸びるノズル本体364に、補助ノズル内流路362と、補助ノズル内流路362がノズル本体364の下部にある補助ノズル吐出口面363で開口する補助ノズル吐出口361と、を備えたものである。この補助ノズル360は、補助ノズル吐出口面363が上下方向(Z方向)にノズル20の吐出口面36と略一致するようにして、ノズル20に塗布方向(X方向)に隣接して取り付けられている。なお塗布時には、ノズル20と補助ノズル360はX方向で矢印で示す側に移動して、その逆側に塗布膜を形成していく。したがって、X方向が塗布方向となり、矢印で示される側が塗布上流側、矢印のない側は塗布下流側、と定義される。補助ノズル360は、吐出口30の塗布方向に隣接していれば、吐出口30の塗布下流側に配置してもよいが、図6に示される通り、吐出口30の塗布上流側に配置する方が好ましい。それは、ノズル20と補助ノズル360はX方向に塗布上流側に移動して塗布を行うのであるから、先に塗布を行う補助ノズル360が塗布上流側にある方が、効率がよいからである。なお、補助ノズル360の補助ノズル吐出口361を含む補助ノズル吐出口面363は、ノズル20の吐出口面36と略同一面上に配することが好ましいが、上下方向に離れていてもよい。さらに補助ノズル吐出口361の長手方向、すなわち塗布幅方向(Y方向)の長さは、ノズル20の吐出口30の長手方向長さよりも短くしている。すなわち補助ノズル360は、塗布器であるノズル20の吐出口30より長手方向長さが短い補助ノズル吐出口361を備えている。また補助ノズル360の補助ノズル吐出口361は、補助ノズル内流路362を介して、第2塗布液供給手段310に連通している。すなわち、補助ノズル360に個別に塗布液を供給する補助ノズル塗布液供給手段として第2塗布液供給手段310が設けられている。図6に示す第2塗布液供給手段310は、図4に示す第2供給手段310と全く同じである。
以上の構成によって塗布装置350は、第2タンク315内の塗布液46を、任意の流量とタイミングで、補助ノズル360の補助ノズル吐出口361から吐出したり、吐出停止したりすることができる。
次に、塗布装置350を用いて塗布膜を形成する本発明の塗布方法の一態様について説明する。塗布装置350を用いて塗布膜を形成する塗布方法は、上記の工程1〜10で示される塗布装置1を用いて塗布膜を形成する塗布方法と、以下の(1)と(2)以外は全く同じである。
(1)工程1で、塗布前の追加の準備作業として、図6の第2タンク315から補助ノズル360の補助ノズル吐出口361までの経路に塗布液46を充填させるとともに、経路内の残留エアーも排出完了させる。そして第2開閉バルブ314を閉として、塗布液46が補助ノズル360の補助ノズル吐出口361から落下しないようにする。
(2)工程2、3、4を以下の工程2’’、3’’、4’’と入れ替える。図7と図8と図9と図10は、補助ノズル360とノズル20による塗布状況を示す説明図である。
<工程2’’>(図7の状況)
次に、載置台6の吸着面である上面8で図示しないリフトピンを上昇させ、図示しないローダから基板Aがリフトピン上部に載置される。続いてリフトピンを下降させて基板Aを載置台6の上面8に載置し、同時に吸着保持する。そして図示しない高さセンサーによって、基板Aの表面の上面8からの高さHが測定される。続いてガントリー10を駆動して、基板Aの塗布開始部の直上位置(X=X1)、すなわち塗布開始位置(X=X1)に補助ノズル360の補助ノズル吐出口361が来るようにし、そこで停止する。
<工程3’’>(図8及び図9の状況)
塗布開始工程1’’である。測定した基板Aの高さHを用い、基板Aの表面からあらかじめ与えた塗布開始時のクリアランス量CL1分離れた塗布位置を、上面8からの高さH1=H+CL1で算出する。そして上下昇降ユニット80を駆動して、上面8から高さH1となる塗布位置に、補助ノズル360の補助ノズル吐出口面363を移動させる。すなわち、補助ノズル360の補助ノズル吐出口面363を、静止している基板Aにクリアランス量CL1のすきまができるように近接させる。続いて、圧力制御装置48からの信号により、第2加圧ユニット330で先行塗布膜を形成するための正圧である圧力PS2を第2圧空レギュレータ333で設定する。そして第2圧空開閉バルブ332を開にして、第2タンク315内の塗布液46に圧力PS2を作用させる。続いて第2開閉バルブ314を極く短い時間だけ開とし(開にしてから極く短い時間後に閉にする)、パルス状に塗布液を補助ノズル吐出口361から吐出して、補助ノズル360の補助ノズル吐出口361を含む補助ノズル吐出口面363と基板Aの塗布開始部との間にビードBを形成する。すなわち、第2開閉バルブ314が開の間は、補助ノズル360内の補助ノズル内流路362内の塗布液に正圧を作用させることになるので、塗布液が補助ノズル吐出口361より吐出されて、ビードBが形成可能となる。そしてビードB形成後に、第2圧空開閉バルブ332を閉にする(図8(a)の状況)。
続いて上下昇降ユニット80を駆動して、上面8から高さH3となる一次退避位置に、補助ノズル360の補助ノズル吐出口面363を上方向に移動させる。高さH3は高さH1よりも大きく、H3=H+CL3よりあらかじめ定めている。CL3は好ましくは0.2〜5mmにする。この補助ノズル360の上昇により補助ノズル吐出口面363は、基板Aの塗布開始部との間に形成されたビードBより離れ、基板Aの塗布開始部に先行塗布膜Dが形成される(図9(a)の状況)。
<工程4’’>(図10(a)の状況)
塗布開始工程2’’である。前工程から引き続いて、ガントリー10を駆動して、基板Aの塗布開始部の直上位置(X=X1)にノズル20の吐出口30が来るようにし、そこで停止する。そして、再び、上下昇降ユニット80を駆動して、上面8から高さH4となる塗布位置に、ノズル20の吐出口面36を移動させる。高さH4=H+CL4であるので、ノズル20の吐出口30を、静止している基板Aにクリアランス量CL4のすきまができるように近接させる。この時点で、ノズル20の吐出口面36が先行塗布膜Dの上面と接触するので、吐出口30を含む吐出口面36と基板Aの塗布開始部との間に塗布液が充満して、ビードBが形成される。その後に上下昇降ユニット80を駆動して、上面8から高さH1となる塗布位置に、ノズル20の吐出口面36を上昇させる。これによってノズル20の吐出口30と静止している基板Aにクリアランス量CL1のすきまができるようにする。なおクリアランス量CL4は先行塗布膜Dの厚さ以下とし、通常はクリアランス量CL1よりは小さい。
以上の塗布装置350を用いて塗布膜を形成する塗布方法は、塗布装置300を用いて塗布膜を形成する塗布方法と同じように、基板Aが円板等、塗布開始以降で塗布幅が刻々と変化する非矩形状基板である時に、好適に用いることができる。それは、塗布装置300のノズル320の第2吐出口321と、塗布装置350の補助ノズル360の補助ノズル吐出口361とで、役割(塗布開始部の塗布幅に合わせたビードBの形成)と作用効果が一致するからである。
たとえば、補助ノズル360を用いて塗布開始部でビードBを形成している図8(a)で、載置台6上の基板Aを半径Rの円板にし、補助ノズル360の補助ノズル吐出口面363と補助ノズル吐出口361をZ方向に上側から見てみると、図8(b)に示す平面図となる。図8(b)で、太い実線は番号が付されている吐出口を表し、一点鎖線は番号が付されている吐出口のX方向の中心位置を表している。図8(b)に示されるように、長手方向長さWBの補助ノズル吐出口361が基板Aの塗布開始位置(X=X1)にある時、すなわち補助ノズル吐出口361のX方向の中心(一点鎖線)がX=X1の位置にある時、補助ノズル吐出口361を長手方向(Y方向)に延長し、それが吐出口のX方向の中心位置(一点鎖線の位置)で対面する基板Aの長手方向(塗布幅方向)長さ、すなわちY方向長さはWCとなっている。この長手方向長さWCは、補助ノズル吐出口361の長手方向長さWBよりも長い。このような状態であっても、長手方向長さWBの補助ノズル吐出口361から吐出された塗布液は、補助ノズル吐出口361を含む補助吐出口面363と基板Aがわずかすきま(クリアランス量CL1)を経て対面する領域に、毛管力によって充満していくことができる。そして補助ノズル吐出口面363と基板Aが対面する領域外には、領域の境界で塗布液の表面張力が作用するため、塗布液が漏れ出すことはない。この結果として、塗布開始位置(X=X1)で、長手方向長さWCのビードBが形成される。この時に、図9(a)で示すように補助ノズル360を上昇させるのであるから、基板Aの塗布開始部には、図9(b)で示されるように、塗布開始位置(X=X1)で長手方向長さWC、すなわち塗布幅WCの先行塗布膜Dが形成される。なお図9(b)は、図9(a)で基板Aを半径Rの円板にし、Z方向に上側から基板Aを見た平面図である。
以上より、塗布開始工程1”で、補助ノズル360の補助ノズル吐出口361を静止している基板Aに近接させてから補助ノズル360の補助ノズル吐出口361より塗布液を吐出して、基板Aの一部である塗布開始部に先行塗布膜Dを、最終的に形成する。
このようにして先行塗布膜Dを形成した後、塗布開始工程2”で図10(a)で示すように、先行塗布膜Dに、塗布開始位置(X=X1)にあるノズル20の吐出口30を含む吐出口面36を近接、接触させて、基板Aとノズル20の吐出口30との間でビードBを形成する。図10(b)は、図10(a)で、基板Aを半径Rの円板にし、ノズル20の吐出口面36と吐出口30をZ方向に上側から見た平面図であるが、太い実線は番号が付されている吐出口を表し、一点鎖線は番号が付されている吐出口のX方向の中心位置を表している。図10(b)に示されるように、吐出口30のX方向の中心(一点鎖線)が塗布開始位置(X=X1)にある時、このX方向の中心で吐出口30が基板Aと対面している長手方向長さはWCであるので、ビードBの吐出口30のX方向の中心位置(一点鎖線)での長手方向長さもWCとなる。
この状況は、塗布装置300のノズル320の吐出口30が塗布開始位置(X=X1)にある図5(b)の状況と同じであるので、以降の非矩形状基板への塗布に対しては、補助ノズル360を備える塗布装置350は、ノズル320を備える塗布装置300と同じ作用効果を発現する。すなわち塗布装置350を用いれば、塗布幅が刻々と変化する円板のような非矩形状基板であっても、不良膜厚領域を最小にして、均一厚さの製品領域を最大限にすることが容易に行える。それに加えて非矩形状基板であっても、ビード形成のために余剰な塗布液を消費することなく、非矩形状基板上の塗布膜形成のために必要な塗布液量だけで、塗布が行える。また、余剰の塗布液によって非矩形状基板の側面やその載置台の塗布液汚染を起こすこともない。
なお、図8(b)等で示す補助ノズル360の補助ノズル吐出口361は、長手方向長さWBの矩形状で1個の吐出口であるが、円形、長円形、楕円形、矩形状等の補助ノズル吐出口361を長手方向長さWBにわたって、複数個並べて配置してもよい。このように離散的に吐出口を配置しても、各吐出口より吐出された塗布液は、補助ノズル吐出口面363と基板Aの間に形成されるすきまに毛管力により充満していき、連続したビードBが形成できる。また補助ノズル吐出口361の塗布幅方向(長手方向)の配置位置であるが、基板Aが矩形状基板であるならば、毛管力を利用したビード形成を効率的に行うために、補助ノズル360の長手方向(Y方向)の中央付近にすることが好ましい。基板Aが非矩形状基板であるなら、補助ノズル吐出口361が塗布開始位置(X=X1)にある時に、補助ノズル吐出口361をY方向に延長し、それが吐出口のX方向の中心位置(一点鎖線の位置)で対面する基板Aの長手方向長さWCの範囲内で、長手方向長さWBの補助ノズル吐出口361を配置する。同様に補助ノズル吐出口361の長手方向長さWBについては、基板Aの形状に関係なく、上記の長手方向長さWCに対して、WB≦WCとする。また補助ノズル吐出口面363の長手方向長さWEは、WE≧WCにする。
なお塗布装置300、塗布装置350ともに第2塗布液供給手段310として、圧力で第2タンク315内の塗布液46を供給するものを用いたが、ポンプ等で第2タンク315内の塗布液46を定容量供給するものにしてもよい。
以上説明した本発明に適用できる塗布液としては、粘度が1〜100000mPa・Sであり、ニュートニアンであることが塗布性から好ましいが、チキソ性を有する塗布液にも適用できる。具体的に適用できる塗布液の例としては、カラーフィルター用のブラックマトリックス、RGB色画素形成用塗布液の他、レジスト液、オーバーコート材、柱形成材料等や、半導体用の粘着層用塗布液、平坦化用塗布液、保護膜用塗布液、レジスト液、着色層用塗布液、蛍光発光層用塗布液、TFT用ポジレジスト等、等がある。基板である被塗布部材としては、シリコンウェハーやガラスの他にアルミ等の金属板、セラミック板、フィルム等を用いてもよい。被塗布部材の形状も矩形状であっても、円形等の非矩形状であってもよい。なお、基板が非矩形状の場合は、第2吐出口もしくは補助ノズルを併用することが好ましく、ノズルの構造上、設置が可能であれば、第2吐出口を用いることが、より好ましい。また、1つのノズルに対し、第2吐出口もしくは補助ノズルを複数個備え、更に同数の非矩形状基板を並列配置することで、複数の基板を同時に塗布してもよい。さらに使用する塗布条件としては、塗布速度が1〜200mm/s、より好ましくは5〜100mm/s、ノズルのスリット間隙は20〜1000μm、より好ましくは50〜200μm、塗布厚さはウェット状態で0.2〜100μm、より好ましくは1〜20μmである。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
塗布装置として、図1に示す塗布装置1を用いて、370mm(塗布幅方向)×470mm(塗布方向)で厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板内に設けられた350mm(塗布幅方向)×450mm(塗布方向)の面領域に、ポジレジストを塗布した。上記面領域は基板端からは塗布幅方向、塗布方向ともに10mm内側に設けられていた。ポジレジストは粘度5mPa・sで、固形分濃度10%のものであった。ノズル20には、吐出口30の塗布幅方向(長手方向、Y方向)長さが350mm、吐出口30の間隙(X方向長さ)は0.1mm、スリット28のZ方向長さが30mmのものを用いた。このノズル20の吐出口面36からZ方向に40mmの位置で、マニホールド26内の圧力が測定できるように圧力計38を設けた。
そして塗布方向であるX方向は、基板端をX=0として、X=10mmの位置にノズル20の吐出口30が来るようにし、クリアランス量CL1が80μmとなるようにノズル20を下降させた。続いてタンク44内の塗布液46に圧力PS=5kPaを作用させ、開閉バルブ43を0.2秒間だけ開状態にすることで、ノズル20の吐出口面36と基板間にビードBを形成した。そして同じクリアランス量80μmのままで、ビードBの圧力PB1=−0.5kPa、マニホールド26での圧力P=−0.9kPaとなるように、タンク44内に塗布液に作用させる真空圧PV1を、PV1=−2.9kPaにした。そしてノズル20を速度50mm/sで移動を開始し、圧力計38で測定される圧力Pが常にP=−0.9kPaとなるように、圧力制御装置48によりタンク44内の塗布液46に作用せる真空圧PV1を調整した。これによってウェット厚さ5μmの塗布膜が形成できた。そしてノズル20の吐出口30がX=458mmの位置に来た時に、タンク44内の塗布液46に作用させる真空圧PV2を、PV2=−10kPa、真空圧PV2を作用開始から開閉バルブ43を閉にするまでの時間を0.2秒にして、ビードBを消滅させて塗布を終了した。
塗布した基板は、30秒で65Paに到達する真空乾燥を60秒行ってから、120℃のホットプレートで8分間さらに乾燥した。乾燥後に塗布状況を観察したところ、350mm×450mmの面領域全面に厚さ0.5μmの塗布膜が形成されており、塗布開始と塗布終了部とから3mmずつ除いた444mmの範囲で、膜厚むらは±3%以下となって非常に良好であった。以上より塗布膜の厚さ0.5μmに対し、厚さが±3%の許容以上となる不良膜厚領域は、塗布開始部、塗布終了部ともに3mmの区間であり、不良膜厚領域を顕著に小さくすることができた。
[実施例2]
塗布装置300により、円形基板に塗布する別の実施例を説明する。
塗布装置として、図4に示す塗布装置300、基板Aに直径4インチ(101.6mm)で厚さ0.5mmの円形シリコンウェハーを用い、100個の基板Aの全面に、ポジレジストを塗布した。ポジレジストは粘度5mPa・sで、固形分濃度10%のものであった。図4のノズル320には、吐出口30の長手方向長さWA=150mm、吐出口30の間隙(X方向長さ)は0.1mm、スリット28のZ方向長さが30mm、第2吐出口321の長手方向長さWB=10mm、第2吐出口321の間隙(X方向長さ)は0.1mmで、第2吐出口321が吐出口30より塗布上流側に0.2mm離れた位置に配置されているものを用いた。また矩形状の第2吐出口321は、ノズル320の長手方向の中央に配置した。そして、ノズル320の吐出口面36からZ方向に40mmの位置で、マニホールド26内の圧力が測定できるように圧力計38を設けた。
そして塗布方向であるX方向は、図4で矢印の向きを正、基板Aの左端をX=0として、X=X1=0.5mmの位置(塗布開始位置)にノズル320の吐出口30が来るようにし、さらにクリアランス量CL1が80μmとなるようにノズル320を下降させた。続いて、第2タンク315内の塗布液46に圧力PS2=50kPaを作用させ、第2開閉バルブ304を0.6秒間解放状態にすることで、ノズル320の吐出口面36と基板間にビードBを形成した。そして同じクリアランス量80μmのままで、ビードBの圧力PB1=−0.5kPa、マニホールド26での圧力P=−0.9kPaとなるように、タンク44内に塗布液に作用させる真空圧PV1を、PV1=−2.9kPaにした。そしてノズル320を速度50mm/sで移動を開始し、圧力計38で測定される圧力Pが常にP=−0.9kPaとなるように、圧力制御装置48によりタンク44内の塗布液46に作用せる真空圧PV1を調整した。これによってウェット厚さ5μmの塗布膜が形成できた。そしてノズル20の吐出口30がX=100mmの位置に来た時に、タンク44内の塗布液46に作用させる真空圧PV2を、PV2=−20kPa、真空圧PV2を作用開始から開閉バルブ43を閉にするまでの時間を0.1秒にして、ビードBを消滅させて塗布を終了した。
塗布した基板Aは、25秒で65Paに到達する真空乾燥を60秒行ってから、120℃のホットプレートで10分間さらに乾燥した。乾燥後に塗布状況を観察したところ、直径4インチ(101.6mm)の面領域全面に厚さ0.5μmの塗布膜が形成されていた。そして周囲から0.5mm内側に入った領域(直径100.6mmの領域)では、膜厚むらは±3%以下となって非常に良好であった。また観察したところ、基板Aであるシリコンウェハーの側面に、ポジレジストの付着はなかった、以上より塗布膜の厚さ0.5μmに対し、厚さが±3%の許容以上となる不良膜厚領域は、基板の周囲から0.5mmの区間であり、不良膜厚領域を非矩形状基板でも顕著に小さくすることができた。
1 塗布装置
2 基台
4 ガイドレール
6 載置台
8 上面
10 門型ガントリー
12 ステー
14 軸受
16 走行部
20 ノズル
22 フロントリップ
24 リアリップ
25 供給流路
26 マニホールド
28 スリット
30 吐出口
32 シム
34A,B 斜面
36 吐出口面
38 圧力計
40 圧力付与装置
42 供給ホース
43 開閉バルブ
44 タンク
46 塗布液
48 圧力制御装置
50 真空圧ユニット
52 真空配管
54 真空開閉バルブ
56 真空レギュレータ
58 真空ポンプ
60 加圧ユニット
62 圧空配管
64 圧空開閉バルブ
66 圧空レギュレータ
68 圧空源
70 大気ユニット
72 大気配管
74 大気開閉バルブ
80 上下昇降ユニット
82 モータ
84 ガイド
86 ボールネジ
88 昇降台
90 吊り下げ保持台
100 制御装置
102 操作盤
200 塗布装置
210 負圧ユニット
212 負圧ボックス
214 配管
216 開閉バルブ
218 真空レギュレータ
220 真空ポンプ
222 真空圧力計
300 塗布装置
310 第2塗布液供給手段
313 第2供給ホース
314 第2開閉バルブ
315 第2タンク
320 ノズル
321 第2吐出口
322 第2供給路
330 第2加圧ユニット
331 第2圧空配管
332 第2圧空開閉バルブ
333 第2圧空レギュレータ
334 第2圧空源
350 塗布装置
360 補助ノズル
361 補助ノズル吐出口
362 補助ノズル内流路
363 補助ノズル吐出口面
364 ノズル本体
A 基板(被塗布部材)
B ビード
D 先行塗布膜
CL クリアランス量(クリアランス(すきま)の大きさ(長さの単位))
H 高さ
L 長さ(吐出口面36から圧力計38の測定位置までの長さ)
P 圧力計38で測定される圧力
T 厚さ
WA、WB、WC、WD、WE 長手方向長さ(塗布幅方向長さ)
本発明は、ディスプレイ製造に使用されるガラス基板や、半導体製造に使用される円形のシリコンウェハー等、主に枚葉状の基板に、塗布液を塗布して薄く均一厚さの塗布膜を形成する部材の製造に利用可能である。

Claims (10)

  1. 塗布液を貯蔵する長手方向に延びる塗布液貯蔵部、前記塗布液貯蔵部に塗布液を供給する供給流路、前記塗布液貯蔵部の下側にあって塗布液を吐出する吐出口、前記塗布液貯蔵部と前記吐出口とを連通する長手方向に延びるスリット状流路、を備える塗布器と、前記塗布器及び被塗布部材のうちの少なくとも一方を相対的に移動させる移動手段と、前記吐出口を被塗布部材に近接又は遠隔させる昇降装置と、前記塗布器内の塗布液に前記供給流路を介して圧力を作用させる圧力付与装置と、を備え、前記塗布器内の塗布液に負圧を作用させながら被塗布部材に塗布液を塗布する塗布装置であって、さらに前記塗布液貯蔵部内の圧力を測定する圧力計を備えるとともに、前記圧力付与装置は、塗布液を貯留するタンクと、前記タンクから前記塗布器内の塗布液への圧力の作用又は遮断を行う開閉バルブと、前記タンク内の塗布液に圧力を作用させる圧力作用器と、前記圧力計で測定される前記塗布液貯蔵部内の圧力に基づき、前記圧力作用器の作用圧力を制御する圧力制御装置と、を備えることを特徴とする塗布装置。
  2. さらに前記塗布器が、前記吐出口と被塗布部材との間に形成されるビードに負圧を作用させる負圧作用手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. さらに前記塗布器の前記吐出口が含まれる吐出口面内に、長手方向長さが前記吐出口より小さい第2吐出口を設けるとともに、前記第2吐出口と連通して塗布液を個別に供給する第2塗布液供給手段を設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布装置。
  4. さらに前記第2吐出口を、複数個並べて設けることを特徴とする請求項3に記載の塗布装置。
  5. さらに前記塗布器の吐出口より長手方向長さが短い吐出口を備える補助ノズルを、前記塗布器に塗布方向に隣接して配置するとともに、前記補助ノズルに個別に塗布液を供給する補助ノズル塗布液供給手段を設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布装置。
  6. さらに前記補助ノズルの吐出口を、複数個並べて配置することを特徴とする請求項5に記載の塗布装置。
  7. 請求項1に記載の塗布装置を用い、前記吐出口を静止している被塗布部材に近接させてから前記塗布液貯蔵部内の塗布液に正圧を作用させ、被塗布部材と前記吐出口との間でビードを形成する塗布開始工程と、前記塗布液貯蔵部内の圧力が一定の負圧となるように前記圧力作用器で前記タンク内の塗布液に圧力を作用させる塗布膜形成工程と、前記圧力作用器で前記タンク内の塗布液に塗布膜形成工程よりも大きな負圧を作用させて、前記ビードを前記吐出口より吸引して塗布を終了する塗布終了工程と、を含むことを特徴とする塗布方法。
  8. 前記塗布膜形成工程で、前記ビードに前記塗布器の外部で負圧を作用させて被塗布部材に塗布液の塗布膜を形成することを特徴とする請求項7に記載の塗布方法。
  9. 請求項3又は4に記載の塗布装置を用い、前記塗布開始工程で、前記吐出口を静止している被塗布部材に近接させてから前記第2吐出口より塗布液を吐出して、被塗布部材と前記吐出口との間でビードを形成することを特徴とする請求項7又は8に記載の塗布方法。
  10. 請求項5又は6に記載の塗布装置を用い、前記塗布開始工程で、前記補助ノズルの吐出口を静止している被塗布部材に近接させてから、前記補助ノズルの吐出口より塗布液を吐出して被塗布部材の一部に先行塗布膜を形成した後、該先行塗布膜に前記塗布器の吐出口を近接させて被塗布部材と前記塗布器の吐出口との間でビードを形成することを特徴とする請求項7又は8に記載の塗布方法。
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