JP2020114978A - 建物の傾斜面構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない部材点数で建物に傾斜面を形成することができる建物の傾斜面構造を得る。【解決手段】建物の傾斜面構造では、縦断面視で建物高さ方向に延在するウエブ部40と該ウエブ部40の上端から略水平方向に延在する上フランジ部42を有し、所定の間隔を空けて略平行に配置された一対の桁梁36を備えている。また、建物の傾斜面構造では、梁材36の延在方向と略直交する方向を長手方向とし、一対の梁材36間に架け渡される複数の横架材34を備えている。この横架材34は、長手方向の両端部に一対の桁梁36のウエブ部40に溶接された垂直端部60Aと、一対の桁梁36の上フランジ部42の下面に溶接された水平端部60Bを有し、上面54が長手方向の一端から他端に向かって水勾配に合わせて建物高さ方向に傾斜している。そして、当該横架材34の上面54に床板76を載置することにより、傾斜面が形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、建物の傾斜面構造に関する。
特許文献1には、H形鋼を用いて建物に傾斜面を形成する構造が開示されている。この構造に適用されるH形鋼では、長手方向の一端から他端に向かってウエブの幅が大きくなるように形成されており、下フランジに対して上フランジが傾斜して延在されている。そして、複数のH形鋼を建物の床梁や天井梁を支持体にして平行に配置し、H形鋼の上フランジの上に面材を載置することにより建物の傾斜面を形成している。
特開2018−028207号公報
しかしながら、上記先行技術のようにH形鋼を床梁や天井梁等の上に載置すると、H形鋼の重量で梁材に座屈が発生する可能性がある。このような座屈を回避するために、床梁や天井梁を小梁で補強することが考えられるが、この場合、傾斜面を構成する部材点数が著しく増加する。
本発明は上記事実を考慮し、少ない部材点数で建物に傾斜面を形成することができる建物の傾斜面構造を得ることが目的である。
第1の態様に係る建物の傾斜面構造は、縦断面視で建物高さ方向に延在するウエブ部と該ウエブ部の上端から略水平方向に延在する上フランジ部を有し、所定の間隔を空けて略平行に配置されると共に、建物の上部屋外側に配置される一対の梁材と、前記梁材の延在方向と略直交する方向を長手方向として前記一対の梁材間に架け渡されると共に、長手方向の両端部に前記一対の梁材の前記ウエブ部にそれぞれ溶接された垂直端部と、前記一対の梁材の上フランジ部の下面にそれぞれ溶接された水平端部を有し、上面が長手方向の一端から他端に向かって水勾配に合わせて建物高さ方向に傾斜している複数の横架材と、前記複数の横架材の上面に載置された面材と、を備えている。
第1の態様に係る建物の傾斜面構造では、一対の梁材間に架け渡された複数の横架材の上面に面材が載置されている。また、横架材の上面は、長手方向の一端から他端に向かって水勾配に合わせて建物高さ方向に傾斜されている。このため、横架材の上面に載置された面材が傾斜して配置されるため、傾斜面が形成される。
ここで、上記した横架材の長手方向の両端部は、垂直端部と水平端部を介して一対の梁材のウエブ部及び上フランジ部の下面に溶接されている。このため、横架材の長手方向の両端が所謂スチフナとして機能し、梁材のウエブ部と上フランジ部の補強を兼ねている。これにより、横架材の重量による梁材の座屈が抑制されるため、一対の梁材間を小梁で補強する必要がなく、部材点数を抑えることができる。
第2の態様に係る建物の傾斜面構造は、第1の態様に記載の構成において、前記横架材には、長手方向の少なくとも一端に、前記水平端部を含むスリット状に形成された差込部が形成され、該差込部に前記梁材の上フランジ部が差し込まれている。
第2の態様に係る建物の傾斜面構造では、差込部の形成された横架材の長手方向の一端に梁材の上フランジを差し込んで位置決めを行い、この状態でウエブ部及び上フランジ部との溶接作業ができるため施工性に優れる。また、上フランジ部を差込部に差し込んで梁材と横架材を組み付けることにより、設計した勾配を正確に再現できる。よって、傾斜面の組み付け精度に優れる。
第3の態様に係る建物の傾斜面構造は、第1の態様又は第2の態様に記載の構成において、前記横架材は、所定の形状に切り出した金属板を折り曲げ加工した折り曲げ加工部材とされている。
第3の態様に係る建物の傾斜面構造では、横架材が、所定の形状に切り出した金属板を折り曲げ加工して形成される簡単な構成とされているため、例えば、形鋼等の圧延鋼に切欠き加工が施されてなる横架材に比べて、部材の生産性に優れる。
第4の態様に係る建物の傾斜面構造は、第1の態様〜第3の態様の何れか1態様に記載の構成において、前記一対の床梁は、平面視で矩形枠状をなす床フレームの長辺を構成し、前記複数の横架材の前記上面に床板が載置されている。
第4の態様に係る建物の傾斜面構造では、横架材が矩形枠状の床フレームの一対の長辺(桁梁)間に架け渡されて床フレームを補強している。すなわち、横架材は、床フレームの小梁として床部を支持すると共に、傾斜して配置される床板を受ける根太としての機能を兼ねている。これにより、例えば、小梁を備える床フレーム上に面材を傾斜支持する根太が配置される傾斜面構造と比べて、部材点数が大幅に削減される。
第5の態様に係る建物の傾斜面構造は、第4の態様に記載の構成において、前記床フレームはバルコニーの床部に配置されており、前記バルコニ−の屋外側の縁部に沿って配置された一方の前記梁材のウエブ部が、前記バルコニーの屋外側の縁部から建物上方側に立設された腰壁の下端部に固定され、前記バルコニ−の屋外側の縁部に沿って配置された前記複数の横架材の長手方向の一端が、該腰壁の屋内側の側面に当接している。
第5の態様に係る建物の傾斜面構造では、床フレームがバルコニーの床部に配置されている。本態様では、バルコニーの屋外側の縁部から建物上方側に立設された腰壁は、その下端部が、該縁部に沿って配置された一方の梁材のウエブ部に固定されている。このため、腰壁には、下端部を中心に屋内側へ倒れる向きの曲げモーメントが発生する。ここで、バルコニ−の屋外側の縁部に沿って、複数の横架材の長手方向の一端が該腰壁の屋内側の側面に当接して支持している。これにより、腰壁から梁材へ入力されるモーメント荷重が低減され、梁材の座屈が抑制されている。
以上説明したように、第1の態様に係る建物の傾斜面構造によれば、少ない部材点数で建物に傾斜面を形成することができるという優れた効果を有する。
第2の態様に係る建物の傾斜面構造によれば、傾斜面の施工性を向上させると共に、組み付け精度を向上させることができるという優れた効果を有する。
第3の態様に係る建物の傾斜面構造によれば、部材の生産性を向上させることができるという優れた効果を有する。
第4の態様に係る建物の傾斜面構造によれば、少ない部材点数で床部に傾斜面を形成することができるという優れた効果を有する。
第5の態様に係る建物の傾斜面構造によれば、バルコニーの腰壁による梁材の座屈を抑制することができるという優れた効果を有する。
第1実施形態に係る建物の傾斜面構造が適用されたバルコニーユニットの斜視図である。 図1に示すバルコニーユニットの床フレームを示す部分拡大斜視図である。 図1の3−3線に沿って切断した断面図である。 (A)は、図1に示すバルコニーユニットにおいて、第1床ユニットに適用された第1横架材を構成する鋼板の展開図であり、(B)は、第1横架材の組付状態を示す斜視図である。 (A)は、図1に示すバルコニーユニットにおいて、第2床ユニットに適用された第2横架材を構成する鋼板の展開図であり、(B)は、第2横架材の組付状態を示す斜視図である。 図4に示される第1横架材の長手方向の一端を拡大して示す拡大側面図である。 図4に示される第1横架材の長手方向の他端を拡大して示す拡大側面図である。 第2実施形態に係る建物の傾斜面構造を示す図3に対応する断面図である。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図7を用いて、第1実施形態に係る建物の傾斜面構造が適用されたバルコニーユニット12について説明する。
まず、バルコニーユニット12が適用された建物10の概要について説明する。
(全体構成)
図1〜図3に示されるように、建物10は、所謂ユニット建物とされている。建物10は、基礎14上に複数個の建物ユニット16を水平方向に並べて据え付けて、これらの建物ユニット16の上方に別の建物ユニット16を据え付けることで多層階建て(本実施形態では3階建て)とされている。
図2に一部示されるように、各建物ユニット16は、4本の柱18と、それぞれの柱18の上端に接合された矩形枠状の天井大梁20と、それぞれの柱18の下端部に接合された図示しない矩形枠状の床大梁と、によって躯体フレームとされている。
また、建物10の三階部分10Aでは、建物ユニット16に隣接し、建物10の上部屋外側に配置されるルーフバルコニー22を形成するためのバルコニーユニット12が据え付けられている。なお、ルーフバルコニー22が、本発明における「バルコニー」に相当する。
(バルコニーユニット12)
図1及び図2に示されるように、バルコニーユニット12は、建物10の二階部分10Bに配置された2つの建物ユニット16の上面に同じ床面積で据え付けられるようになっている。バルコニーユニット12は、2つの建物ユニット16の上面にそれぞれ据え付けられて、ルーフバルコニー22の床部24を構成する第1床ユニット26と第2床ユニット28とを備えている。また、バルコニーユニット12は、バルコニーユニット12の建物外周に沿った周縁に配置され、平面視でコ字型をなす腰壁30を有している。
(第1床ユニット26)
図2及び図3に示されるように、第1床ユニット26は、建物10の二階部分10Bの軒先側に配置された建物ユニット16Aの上面に据え付けられている。第1床ユニット26は、建物ユニット16Aの上面に固定される床フレーム32と、床フレーム32に固定される複数の第1横架材34と、を備えている。床フレーム32は、平面視で矩形枠状に形成されており、床フレーム32の長辺(桁側)を構成する一対の桁梁36と、床フレーム32の短辺(妻側)を構成する一対妻梁38とを備えている。桁梁36及び妻梁38は、溝形鋼とされており、縦断面視で建物高さ方向に延在するウエブ部40と、ウエブ部40の上端から略水平に延在された上フランジ部42と、上フランジ部42に対向して配置され、ウエブ部40の下端から略水平に延在された下フランジ部44と、を備えている。床フレーム32は、桁梁36と妻梁38の接合部分の下面に設けられた図示しないベースプレートを介して、建物ユニット16Aの柱18と天井大梁20の仕口にボルト締結されている。これにより、床フレーム32が、建物ユニット16Aの上面に固定されている。
また、図3に示されるように、第1床ユニット26の床フレーム32における建物10の軒先側(ルーフバルコニー22の屋外側の縁部)に沿って配置された一方の桁梁36には、そのウエブ部40に腰壁30の下端部が固定されている。
補足すると、この腰壁30は、腰壁外板46と、腰壁内板48と、両者の間に配置され図示しないスクリューで腰壁外板46と腰壁内板48が固定された腰壁縦フレーム50を含んで構成されている。腰壁縦フレーム50は、一例として略矩形断面を有し、建物高さ方向に延在している。この腰壁縦フレーム50は、腰壁外板46と腰壁内板48の間に所定の間隔を空けて複数配置され、腰壁外板46と腰壁内板48を支持している。また、腰壁縦フレーム50の下端部50Aは、腰壁30の屋内側の側面において腰壁内板48の下端部から建物下方側へ突出され、桁梁36のウエブ部40の屋外側の側面に図示しないボルトとナットを用いて固定されている。これにより、床フレーム32の軒先側の桁梁36のウエブ部40が、腰壁30の下端部に固定されている。
図2及び図3に示されるように、床フレーム32の一対の桁梁36間には、複数の第1横架材34が架け渡されている。複数の第1横架材34は桁梁36の延在方向と略直交する方向を長手方向として配置され、一対の妻梁38間を所定の間隔を空けて配置されている。なお、一対の桁梁36が本発明における「一対の梁材」に相当し、第1横架材34が「横架材」に相当する。
図4(B)に示されるように、第1横架材34は、縦断面視で断面コ字状に形成されており、建物高さ方向に延在する垂直部52と、垂直部52の上端から略水平方向に延在する上面54と、垂直部52の下端から略水平方向に延在し、上面54と対向して配置された下面55と、を備えている。また、第1横架材34には、長手方向の一端34A(軒先側の端部)に後述する排水溝形成部56が設けられている。また、第1横架材34には、長手方向の他端34B(屋内側の端部)に後述するスリット形成部58が設けられている。
ここで、垂直部52の建物高さ方向の寸法は、第1横架材34の長手方向の一端34Aから他端34Bへ向かって徐々に大きくされている。これにより、第1横架材34の上面54は、第1横架材34の長手方向の一端34Aから他端34Bに向かって建物上方側に傾斜されている。なお、第1横架材34の下面55は、第1横架材34の長手方向の一端34Aから他端34Bに向かって略水平方向に沿って延びている。
図4(B)及び図6に示されるように、第1横架材34の一端34Aに形成された排水溝形成部56は先端に形成された溶接部60と、溶接部60に隣接して設けられた排水溝支持片部62とによって構成されている。溶接部60は、垂直部52の一端を側面視で段差状に切り出して形成されている。この溶接部60の端部は、建物高さ方向に延在する垂直端部60Aと、水平方向に延在する水平端部60Bとを備えている。第1横架材34を組み付けた状態では、桁梁36の上フランジ部42と下フランジ部44の間に溶接部60が挿入されている。そして、溶接部60の垂直端部60Aが、桁梁36のウエブ部40における屋内側の側面に溶接され、水平端部60Bが、桁梁36の上フランジ部42の下面に溶接されている。これにより、構造上、溶接部60が桁梁36を補強するスチフナとして機能している。
排水溝支持片部62は、上述した溶接部60に隣接して設けられており、垂直部52の建物高さ方向の中間部から、垂直に折り曲げられて略水平方向に延在する板片とされている。排水溝支持片部62は、平面視で略矩形状をなし、板厚方向を建物高さ方向とされている。また、排水溝支持片部62の上面が、桁梁36の上フランジ部42の上面と略面一の状態とされている。
図3に示されるように、ルーフバルコニー22の軒先では、桁梁36及び排水溝支持片部62の上方側に、桁梁36の延在方向に沿って形成される排水溝64が設けられている。排水溝64の底面は三次元勾配となっており、雨水等がルーフバルコニー22の軒先側の一方の角部に向かって流れる流路を形成し、角部に接続された排水パイプ66を通じて屋外へ排水される構成となっている。上述した第1横架材34の上面54は、当該排水溝64の延在方向と略直交する方向に延在し、排水溝64側の一端34Aから他端34Bに向かって建物上方側へ傾斜している。換言すると、第1横架材34の上面54は、ルーフバルコニー22の水勾配に合わせて傾斜して配置されている。
一方、図4(B)、図7に示されるように、第1横架材34の長手方向の他端34Bには、スリット形成部58が設けられている。スリット形成部58は、垂直部52の建物高さ方向の中間部から略水平方向に沿って延在するスリット状の差込部68と、差込部68の下部に設けられた溶接部60と、によって構成されている。溶接部60は、上述した排水溝形成部56の溶接部60と同様の構成をなしており、垂直端部60Aと水平端部60Bを備えている。差込部68は、上記溶接部60の水平端部60Bがスリットの下縁を構成するように形成されており、床フレーム32の屋内側に配置された一方の桁梁36の上フランジ部42が差し込まれている。そして、上フランジ部42の下面に溶接部60の水平端部60Bが溶接され、桁梁36のウエブ部40の屋外側の側面に垂直端部60Aが溶接されている。
上記構成により、第1横架材34の長手方向の両端部は、垂直端部60Aと水平端部60Bによって一対の桁梁36のウエブ部40及び上フランジ部42の下面に溶接されている。
(第2床ユニット28)
図2及び図3に示されるように、第2床ユニット28は、第1床ユニット26に隣接すると共に、建物10の二階部分10Bの屋内側に配置された建物ユニット16Bの上面に据え付けられている。第2床ユニット28は、構造的には、平面視で矩形枠状をなす床フレーム32と、床フレーム32に固定される複数の第2横架材70を備えている。なお、この第2横架材70も第1横架材34と同様に、本発明における「横架材」に相当する。また、床フレーム32は上述した第1床ユニット26と同様の構成であるため説明を割愛する。
第2横架材70は、床フレーム32の一対の桁梁間に複数掛け渡されており、長手方向を桁梁36の延在方向と略直交する方向とし、一対の妻梁38間を所定の間隔を空けて配置されている。この第2横架材70も、上述した第1横架材34と同様に、建物高さ方向に延在する垂直部72と、垂直部72の上端から略水平方向に延在された上面74と、垂直部72の下端から略水平方向に延在されて、上面74と対向して配置された下面75と、を備えている。
また、図3に示されるように、垂直部72の建物高さ方向の寸法は、第2横架材70の長手方向の一端から他端へ向かって徐々に大きくされている。これにより、垂直部72の上面74は、第2横架材70の長手方向の一端から他端に向かって建物上方側に傾斜されている。なお、垂直部72の下面75は、第2横架材70の長手方向の一端から他端に向かって略水平方向に沿って延びている。
図3及び図5(B)に示されるように、垂直部72の長手方向の両端には、上述した第1横架材34と同様のスリット形成部58がそれぞれ設けられている。これにより、垂直部72の長手方向の両端部には、スリット状の差込部68が形成され、一対の桁梁36の上フランジ部42が差し込まれている。さらに、垂直部72の長手方向の両端部が、溶接部60によって、一対の桁梁36のウエブ部40及び上フランジ部42の下面に溶接されている。
以上説明した第1床ユニット26及び第2床ユニット28は、予め製造工場において、床フレーム32と第1横架材34及び第2横架材70との組み付け作業がなされる。
製造工場では、先ず、一枚の鋼板を図4(A)、図5(A)に示す所定の形状に切り出し、図4(A)、図5(A)に示される破線に沿って折り曲げ加工を施すことにより、折り曲げ加工部材としての上述した第1横架材34及び第2横架材70が形成される。
次いで、第1横架材34及び第2横架材70に形成された差込部68を、対応する桁梁36の上フランジ部42に差し込んで位置決めを行う。その後、第1横架材34及び第2横架材70の長手方向の両端部を、溶接部60において一対の桁梁36のウエブ部40及び上フランジ部42の下面に溶接して固定する。これにより、第1床ユニット26及び第2床ユニット28をアッセンブリ化した状態で建築現場に搬入することが可能となる。
図3に示されるように、上述した第1床ユニット26及び第2床ユニット28を建物10に据え付けた状態では、第1横架材34と第2横架材70の上フランジ部42によって側面視で連続した傾斜面が形成される。そして、この第1横架材34及び第2横架材70の上フランジ部42に面材としての床板76が載置されることにより、ルーフバルコニー22の水勾配に合わせて、軒先側に向かって建物下方側に傾斜した床部24が形成されている。
(作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
本実施形態に係るバルコニーユニット12の第1床ユニット26及び第2床ユニット28では、床フレーム32の一対の桁梁36間に掛け渡された複数の第1横架材34、第2横架材70の上面54、74に床板76が載置されている。ここで、上面54、74は、長手方向の一端から他端に向かって建物高さ方向に傾斜している。このため、第1横架材34及び第2横架材70に載置された床板76が傾斜して配置され、ルーフバルコニー22の床部24に勾配を形成することができる。
ここで、第1横架材34及び第2横架材70の長手方向の両端部は、垂直端部60Aと水平端部60Bを介して一対の桁梁36のウエブ部40及び上フランジ部42の下面に溶接されている。このため、第1横架材34及び第2横架材70の長手方向の両端が、所謂スチフナとして機能し、桁梁36のウエブ部40と上フランジ部42の補強を兼ねている。これにより、第1横架材34及び第2横架材70の重量による桁梁36の座屈が抑制されるため、一対の桁梁間を別部材の小梁を用いて補強する必要がなく、部材点数を抑えることができる。
また、本実施形態では、第1横架材34及び第2横架材70では、長手方向の少なくとも一端にスリット状の差込部が形成され、対応する桁梁36の上フランジ部42が差し込まれている。このため、差込部68を介して第1横架材34及び第2横架材70の位置決めをしながら、桁梁36への溶接作業ができるため施工性に優れる。また、上フランジ部42を差込部68に差し込んで組み付けることにより、設計した勾配を正確に再現できる。これにより、バルコニーユニット12の組み付け精度を向上させることができる。
また、本実施形態では、第1横架材34及び第2横架材70が、所定の形状に切り出した鋼板を折り曲げ加工してなる簡単な構成とされているため、例えば、形鋼等の圧延鋼に切欠き加工が施されてなる横架材に比べて、部材の生産性に優れる。
また、本実施形態では、第1横架材34及び第2横架材70が、矩形枠状の床フレーム32の桁梁36間に架け渡されている。すなわち、第1横架材34及び第2横架材70は、床フレーム32の小梁として床部24を支持すると共に、傾斜して配置される床板76を受ける根太としての機能を兼ねている。これにより、例えば、小梁を備える床フレーム上に面材を傾斜支持する根太が配置される傾斜面構造と比べて、部材点数を大幅に削減することができる。
〔第2実施形態〕
以下、図8を用いて、第2実施形態に係る建物の傾斜面構造について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
この図に示されるように、この第2実施形態に係る建物の傾斜面構造では、ルーフバルコニー22の軒先に、排水溝64を設けない構成としている。そして、第1床ユニット26の第1横架材80において、長手方向の両端にスリット形成部58が形成されている点に特徴がある。
スリット形成部58は、上述した第1実施形態のスリット形成部と同様の構成とされており、垂直部52に設けられたスリット状の差込部68と、差込部68の下部に設けられた溶接部60を備えている。
上記構成の第1床ユニット26によれば、第1横架材80の長手方向の両端に差込部68が形成され、一対の桁梁36の上フランジ部42が差し込まれている。また、第1横架材80におけるルーフバルコニー22の屋外側の縁部に対応して配置された一端80Aでは、差込部68の上方側の部位が腰壁30の腰壁縦フレーム50における下端部かつ屋内側の側面(腰壁30の屋内側の側面)に当接する構成となっている。
(作用・効果)
上記構成の建物の傾斜面構造は、基本的には第1実施形態に係るバルコニーユニット12の構成を踏襲しているため、同様の作用及び効果を得ることができる。
また、本実施形態では、上述した第1実施形態と同様に、ルーフバルコニー22の屋外側の縁部から建物上方側に立設された腰壁30の下端部が、該縁部に沿って配置された桁梁36のウエブ部40に固定されている。このため、腰壁30には、その下端部を中心に屋内側へ倒れる向きの曲げモーメントが発生する(図8に示す矢印M参照)。
ここで、ルーフバルコニー22の屋外側の縁部では、第1横架材80の長手方向の一端80Aが、腰壁30の屋内側の側面に当接して腰壁30を支持している。これにより、腰壁30から桁梁36へ入力されるモーメント荷重が低減され、腰壁30の重量による桁梁36の座屈を抑制することができる。
[補足説明]
上記各実施形態では、溶接部60を構成する垂直端部60Aが、桁梁36のウエブ部40の一部と溶接される構成としたが、本発明はこれに限らない。垂直端部の建物高さ方向の寸法をウエブ部の建物高さ方向の寸法と略同一に設定し、垂直端部がウエブ部の建物高さ方向の全域に溶接される構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、建物の傾斜面構造をルーフバルコニー22の床部24に適用したが、本発明はこれに限らず、キャンチバルコニーや、インナーバルコニーの床部に適用してもよい。例えば、キャンチバルコニーでは、床フレームを建物の躯体を構成する床梁に片持ち支持される構造とし、床フレームの一対の桁梁間に上記実施形態と同様の第1横架材34又は第2横架材70が架け渡される構造としてもよい。また、インナーバルコニーでは、バルコニーを構成する建物ユニットの一対の床梁間に上記実施形態と同様の第1横架材34又は第2横架材70を架け渡す構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、建物の傾斜面構造をルーフバルコニー22の床部24に適用したが、本発明はこれに限らず、建物の屋根部の傾斜面に適用してもよい。例えば、陸屋根に適用する構成とし、建物の最上階を構成する建物ユニット16の上面に矩形枠状のフレームを固定し、当該フレームの長辺を構成する一対の梁材の間に上記実施形態と同様の第1横架材34又は第2横架材70を架け渡す構成としてもよい。また、陸屋根に限らず、片流れ屋根や、切妻屋根の傾斜面に本発明の傾斜面構造を適用してもよい。
また、上記各実施形態では、建物ユニット16の上にバルコニーユニット12を据え付ける構成としたが、本発明はこれに限らず、建物ユニット16を構成する矩形枠状の天井大梁20を溝形鋼で構成し、この天井大梁の長辺を構成する梁材間に第1横架材34又は第2横架材70を架け渡し、建物ユニット16の上面に直接ルーフバルコニーの床部を形成する構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、床フレーム32を溝形鋼で構成したが、これに限らずH形鋼や山形鋼で構成してもよい。
また、本発明の傾斜面構造は、ユニット建物に限らず、鉄骨軸組工法で建築された建物にも適用可能である。
10 建物
12 ルーフバルコニー(バルコニー)
24 床部
30 腰壁
32 床フレーム
34 第1横架材(横架材)
36 桁梁(梁材)
40 ウエブ部
42 上フランジ部
54 上面
60A垂直端部
60B水平端部
68 差込部
70 第2横架材(横架材)
74 上面
76 床板(面材)
80 第1横架材

Claims (5)

  1. 縦断面視で建物高さ方向に延在するウエブ部と該ウエブ部の上端から略水平方向に延在する上フランジ部を有し、所定の間隔を空けて略平行に配置されると共に、建物の上部屋外側に配置される一対の梁材と、
    前記梁材の延在方向と略直交する方向を長手方向として前記一対の梁材間に架け渡されると共に、長手方向の両端部に前記一対の梁材の前記ウエブ部にそれぞれ溶接された垂直端部と、前記一対の梁材の上フランジ部の下面にそれぞれ溶接された水平端部を有し、上面が長手方向の一端から他端に向かって水勾配に合わせて建物高さ方向に傾斜している複数の横架材と、
    前記複数の横架材の上面に載置された面材と、
    を備える建物の傾斜面構造。
  2. 前記横架材には、長手方向の少なくとも一端に、前記水平端部を含むスリット状に形成された差込部が形成され、該差込部に前記梁材の上フランジ部が差し込まれている、
    請求項1に記載の建物の傾斜面構造。
  3. 前記横架材は、所定の形状に切り出した金属板を折り曲げ加工した折り曲げ加工部材である、
    請求項1又は請求項2に記載の建物の傾斜面構造。
  4. 前記一対の床梁は、平面視で矩形枠状をなす床フレームの長辺を構成し、
    前記複数の横架材の前記上面に床板が載置されている、
    請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の建物の傾斜面構造。
  5. 前記床フレームはバルコニーの床部に配置されており、
    前記バルコニーの屋外側の縁部に沿って配置された一方の前記梁材のウエブ部が、前記バルコニーの屋外側の縁部から建物上方側に立設された腰壁の下端部に固定され、
    前記バルコニーの屋外側の縁部に沿って配置された前記複数の横架材の長手方向の一端が、該腰壁の屋内側の側面に当接している、
    請求項4に記載の建物の傾斜面構造。
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