JP2020106142A - 作業車両 - Google Patents

作業車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2020106142A
JP2020106142A JP2018248380A JP2018248380A JP2020106142A JP 2020106142 A JP2020106142 A JP 2020106142A JP 2018248380 A JP2018248380 A JP 2018248380A JP 2018248380 A JP2018248380 A JP 2018248380A JP 2020106142 A JP2020106142 A JP 2020106142A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission
hydraulic cylinder
oil
gear
pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018248380A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6900948B2 (ja
Inventor
今井 征典
Yukinori Imai
征典 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd, Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP2018248380A priority Critical patent/JP6900948B2/ja
Publication of JP2020106142A publication Critical patent/JP2020106142A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6900948B2 publication Critical patent/JP6900948B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

【課題】車両の姿勢に関わらず駆動伝達系の潤滑を円滑に行うこと。【解決手段】作業機(18)を作動させる油圧シリンダ(14a)と、前記油圧シリンダ(14a)に供給される油が収容される収容部(31)と、前記収容部(31)内に収容された油の上面よりも高い位置に配置されて、前記収容部(31)内で回転可能に支持された伝動部材(41+56)と、前記油圧シリンダ(14a)の排出部(14b)から延び、前記伝動部材(41+56)に排油を供給する供給部材(101)と、を備え、前記収容部(31)において、前記伝動部材(41+56)の下方に、前記収容部(31)内の油を上方に拡散する部材を有しないことを特徴とする作業車両である。【選択図】図2

Description

本発明は、作業機を使用して圃場に対して耕うんや収穫、薬剤散布、田植え等の作業を行う作業車両に関する。
トラクタの走行伝達系において、走行クラッチ(1)が内装されたクラッチハウジング(2)の後ろ側に、ミッションケース(4)が続けて配置され、ミッションケース(4)内に潤滑油を貯留して、ギア伝動部(7)の回転で潤滑油の一部をクラッチハウジング(2)に掬い上げて、走行クラッチ(1)の潤滑を行う構成が知られている(特許文献1)。
特開平5−169990号公報
特許文献1に記載の構成では、クラッチハウジング(2)の走行クラッチ(1)が、重力方向で上部に配置されており、その下方にはギアやクラッチ等が配置されておらず、ギヤ軸(42)のみが配置されている。したがって、トラクタが、前上がりの斜面で停車した状態で作業が行われる場合には、ミッションケース(4)が重力方向で下方となり、クラッチハウジング(2)が重力方向で上方となる。したがって、潤滑油は、ミッションケース(4)の後ろ側に偏在し、クラッチハウジング(2)側に移動しにくくなるとともに、クラッチハウジング(2)内の潤滑油も後ろ側に偏在する。走行クラッチ(1)の下方には、ギア等の潤滑油を拡散する部材が存在せず、クラッチハウジング(2)内の潤滑油が走行クラッチ(1)に到達しにくくなる。よって、走行クラッチ(1)の潤滑が不十分となり、動作時間が長くなると焼き付く恐れがある。
本発明は、車両の姿勢に関わらず駆動伝達系の潤滑を円滑に行うことを技術的課題とする。
本発明の上記課題は、次の解決手段により解決される。
すなわち、請求項1に記載の発明は、作業機(18)を作動させる油圧シリンダ(14a)と、前記油圧シリンダ(14a)に供給される油が収容される収容部(31)と、前記収容部(31)内に収容された油の上面よりも高い位置に配置されて、前記収容部(31)内で回転可能に支持された伝動部材(41+56)と、前記油圧シリンダ(14a)の排出部(14b)から延び、前記伝動部材(41+56)に排油を供給する供給部材(101)と、を備え、前記収容部(31)において、前記伝動部材(41+56)の下方に、前記収容部(31)内の油を上方に拡散する部材を有しないことを特徴とする作業車両である。
請求項2に記載の発明は、前記収容部(31)の後側に配置された前記油圧シリンダ(14a)と、前記収容部(31)の前側に配置された前記伝動部材(41+56)と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両である。
請求項3に記載の発明は、前記収容部(31)の内部に配置され、前記収容部(31)の前側と後側とを仕切る仕切り壁(36)と、前記仕切り壁(36)に装着されるブラケット部(105)と、前記ブラケット部(105)に支持されて内部を油が流動する供給部材の本体(103,104)と、を有する前記供給部材(101)とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の作業車両である。
請求項1記載の発明によれば、油圧シリンダ(14a)の排出部(14b)から延びる供給部材(101)で伝動部材(41+56)に排油を供給することで、車両が傾斜して油が収容部(31)内で偏っても、前記収容部(31)内の油を上方に拡散する部材が下方に存在しない伝動部材(41+56)に潤滑油を供給できる。よって、請求項1記載の発明は、車両の姿勢に関わらず駆動伝達系の潤滑を円滑に行うことができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、油圧シリンダ(14a)から前後に離れた位置に配置された伝動部材(41+56)を供給部材(101)で円滑に潤滑することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の効果に加えて、仕切り壁にブラケット部(105)を介して供給部材の本体(103,104)を固定することで、車両の振動等で供給部材の本体(103,104)の位置が変動することが低減される。
図1は本実施形態の作業車両の説明図である。 図2は本実施形態のミッションケースおよび油圧シリンダを側方から見た要部断面説明図である。 図3は本実施形態の供給部材の説明図であり、図3(A)は上流部のパーツの説明図、図3(B)は中流部のパーツの説明図、図3(C)は下流部のパーツの説明図、図3(D)は下流部のパーツを支持するブラケットの説明図である。
以下、図面に基づき、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1は本実施形態の作業車両の説明図である。
図1において、本発明の作業車両の一例としての農業機械のトラクタ1は、走行車体の前後部に前輪2,2と後輪3,3とを備え、走行車体前部のエンジンルーム4内に搭載したエンジンEの回転動力をトランスミッションケース5内の変速装置によって適宜減速して、これらを前輪2,2と後輪3,3に伝えるように構成している。前記エンジンルーム4はボンネット6で覆う構成である。また、機体後部にロータリ耕耘装置18などの作業機を装着し、PTO軸で作業機を駆動する構成としている。
走行車体の上部には、キャビン7が支持されている。キャビン7の内部では、トランスミッションケース5の上部位置に運転座席8が配置され、この運転座席8の前方には、ステアリングハンドル10や、前後進レバー11、駐車ブレーキ(図示せず)等が配置されている。また、運転座席8の前方には、速度メータ(図示せず)や、操作用の各種スイッチ(図示せず)などが配置されている。運転座席8の前方下部には、クラッチペダル12や、アクセルペダル13、左右ブレーキペダル(図示せず)等の走行操作具が配置されている。
図1において、トランスミッションケース5の後部上方には油圧シリンダケース14が設けられ、この油圧シリンダケース14の左右両側にはリフトアーム15,15が回動自在に枢着されている。リフトアーム15,15とロワーリンク16,16との間にはリフトロッド17,17が介装連結され、ロワーリンク16,16の後部には作業機であるロータリ耕耘装置18が連結されている。
油圧シリンダケース14内に収容されている油圧シリンダ14aに作動油が供給されるとリフトアーム15,15が上昇側に回動され、リフトロッド17、ロワーリンク16等を介して作業機(ロータリ耕耘装置)18が上昇する。反対に油圧シリンダ14a内の作動油が油圧タンクを兼ねるトランスミッションケース5内に排出されると、リフトアーム15,15は下降する。
トラクタ1の走行車体の後方にはロータリ耕耘装置18が連結されており、該ロータリ耕耘装置18は、耕耘部18aと、耕耘部18a上方を覆うメインカバー18bと、メインカバー18bの後部に枢着されたリヤカバー18c等を有する。
(ミッションケースおよび油圧シリンダの説明)
図2は本実施形態のミッションケースおよび油圧シリンダを側方から見た要部断面説明図である。
図2において、本実施形態のトランスミッションケース5は、収容部の一例としてのハウジング31を有する。ハウジング31は、ハウジング前部31aと、ハウジング中部31bと、ハウジング後部31cとを有する。ハウジング前部31aは、エンジンEに接続される。また、ハウジング中部31bとハウジング後部31cとは内部が接続されており、内部に油圧シリンダ14aの作動油が収容されている。
ハウジング後部31cの上部には、油圧シリンダケース14が支持されている。油圧シリンダケース14の下部には、ハウジング後部31cの内部に進入して配置されている。油圧シリンダケース14の下部の前側には、油圧シリンダ14aからの作動油が排出される排出部14bが形成されている。
ハウジング前部31aとハウジング中部31bには、上下方向の中央部に、前後方向に延びる出力軸32が配置されている。出力軸32の中央部は、ハウジング前部31aの後壁33に軸受け33aを介して回転可能に支持されており、出力軸32の後端部は、ハウジング中部31bに形成された第2仕切り壁36に軸受け36aを介して回転可能に支持されている。出力軸32には、前端部にエンジンEからの駆動が伝達される。
出力軸32には、ハウジング中部31bの前側において、前後進駆動ギア41が支持されている。また、出力軸32には、後端部にPTO駆動ギア42が支持されている。PTO駆動ギア42は、歯数の異なる複数のギア部42a,42bを有する。
出力軸32の上方には、前後方向に延びる第1の伝動軸51が配置されている。第1の伝動軸51は、前端がハウジング前部31aの後壁33に軸受け33bを介して回転可能に支持されており、前部がハウジング中部31bに形成された第1仕切り壁52に軸受け52aを介して回転可能に支持されている。また、第1の伝動軸51は、後部が第2仕切り壁36に軸受け36bを介して回転可能に支持され、後端が、第3仕切り壁53に軸受け53aを介して回転可能に支持されている。
第1の伝動軸51の前部には、前後進駆動ギア41に対応して、前後進従動ギア56が支持されている。前後進従動ギア56は、前後進駆動ギア41の前部41aに噛み合う前側の前進ギア部56aと、前後進駆動ギア41の後部41bから中間ギア(図示せず)を介して駆動が伝達される後側の後進ギア部56bとを有する。前後進従動ギア56は、各ギア部56a,56bのいずれかの回転を第1の伝動軸51に伝達するように切り替えることで、第1の伝動軸51を正回転(前進時)または逆回転(後進時)させる。
前記前後進駆動ギア41と前後進従動ギア56等により、伝動部材の一例としての前後進クラッチ41+56が構成されている。
第1の伝動軸51の後部には、主変速駆動ギア58が支持されている。主変速駆動ギア58は、本実施形態では一例として4つの半径の異なるギア部を有し、各ギア部が軸方向に間隔をあけて配置されている。
出力軸32の後ろ側には、出力軸32の延長上に第2の伝動軸61が配置されている。第2の伝動軸61は、前端が第2仕切り壁36に軸受け36cを介して回転可能に支持されている。また、第2の伝動軸61の中部は、第3仕切り壁53に軸受け53bを介して回転可能に支持されている。
第2の伝動軸61の前部には、主変速駆動ギア58に対応して、主変速従動ギア62が支持されている。本実施形態の主変速従動ギア62には、主変速駆動ギア58に対応して4つのギア部が軸方向に間隔をあけて配置されている。そして、主変速駆動ギア58が軸方向に移動して(主変速駆動ギア58と主変速従動ギア62が相対的に軸方向に移動して)、いずれかのギア部どうしが噛み合うことで、第1の伝動軸51の回転が、ギア部のギア比に応じて変速されて第2の伝動軸61に伝動される。
前記主変速駆動ギア58と主変速従動ギア62等により、伝動部材の一例としての主変速クラッチ58+62が構成されている。
第2の伝動軸61の後端部には、副変速駆動ギア63が支持されている。副変速駆動ギア63には、歯数の異なるギア部が2つ軸方向に並べて配置されている。
第2の伝動軸61の上方には、前後方向に延びる第3の伝動軸66が配置されている。第3の伝動軸66は、前端が第3仕切り壁53に軸受け53cを介して回転可能に支持されている。また、第3の伝動軸66の後端は、第4仕切り壁67に軸受け67aを介して回転可能に支持されている。
第3の伝動軸66の前側には、副変速駆動ギア63の前側のギア部に噛み合う第1中間ギア68が支持されている。また、第3の伝動軸66の後側には、第2中間ギア69が支持されている。
第2の伝動軸61の後方には、第4の伝動軸71が配置されている。第4の伝動軸71は第2の伝動軸61の軸方向の延長上に配置されている。第4の伝動軸71の前端は、第2の伝動軸61の後端の凹部に挿入された状態で回転可能に支持されている。また、第4の伝動軸71の後端部は、第4仕切り壁67に軸受け67bを介して回転可能に支持されている。
第4の伝動軸71の前端部には、副変速従動ギア73が軸方向に移動可能且つ第4の伝動軸71と一体的に回転可能に支持されている。副変速従動ギア73は、前側に高速ギア部73aが配置され、後側に低速ギア部73bが配置されている。したがって、副変速従動ギア73が前方に移動して、高速ギア部73aが副変速駆動ギア63の後側のギア部に噛み合うと、第2の伝動軸61の回転が第4の伝動軸71に伝達される。また、副変速従動ギア73が後方に移動して、低速ギア部73bが第2中間ギア69に噛み合うと、第2の伝動軸61の回転が、中間ギア68,69で変速されて第4の伝動軸71に伝達される。
前記副変速駆動ギア63、中間ギア68,69、副変速従動ギア73等により、伝動部材の一例としての副変速クラッチ63〜73が構成されている。
第4の伝動軸71には、副変速従動ギア73の後側に、前輪駆動ギア74が支持されている。
また、第4の伝動軸71の後端部には、後輪駆動ギア76が支持されている。後輪駆動ギア76には、図示しない歯車がかみ合っており、差動ギア(ディファレンシャル)等を介して、後輪3に駆動を伝達する。
出力軸32や第2の伝動軸61、第4の伝動軸71の下方には、前後方向に延びるPTO軸81が配置されている。PTO軸81は、前端が第1仕切り壁52の軸受け52bに回転可能に支持され、前部が第2仕切り壁36の軸受け36dに回転可能に支持されている。また、PTO軸81は中央前側が第3仕切り壁53の軸受け53dに回転可能に支持され、中央後部が第4仕切り壁67の軸受け67cに回転可能に支持されている。また、PTO軸81の後端部は、ハウジング後部31cの後壁に軸受け81aを介して回転可能に支持されている。
PTO軸81の前端部には、PTO駆動ギア42に対応して、PTO従動ギア82が支持されている。PTO従動ギア82は、PTO駆動ギア42の各ギア部42a,42bにそれぞれ噛み合うギア部82a,82bを有する。そして、ギア部82a,82bのいずれかの回転をPTO軸81に伝達するように切り替えることで、出力軸32の回転が、各ギア部42a,42b,82a,82bで変速されてPTO軸81に伝動される。
前記PTO駆動ギア42とPTO従動ギア82等により、本実施形態のPTO変速クラッチ42+82が構成されている。
PTO軸81には、第4仕切り壁67の前方において、前輪駆動ギア74に対応して前輪中間ギア83が回転可能に支持されている。前輪中間ギア83は、前輪駆動ギア74に噛み合う被伝動ギア部83aと、後側の伝動ギア部83bとを有する。
なお、PTO軸81の後端は、作業機に連結され、作業機の駆動に使用される。
したがって、本実施形態では、PTO軸81は、前後進クラッチ41+56の下方には配置されていない。したがって、前後進クラッチ41+56の下方には、回転する部材が存在せず、回転に伴って作動油(潤滑油)を拡散する部材(ギアやクラッチ、パドル、羽根等)も配置されていない。
PTO軸81の下方には、前後方向に延びる前輪伝動軸86が配置されている。前輪伝動軸86は、後端が第4仕切り壁67の軸受け67dを介して回転可能に支持されており、前部はハウジング中部31bを貫通して回転可能に支持されている。
前輪伝動軸86の後端部には、前輪従動ギア87が軸方向に移動可能且つ前輪伝動軸86と一体的に回転可能に支持されている。したがって、前輪従動ギア87が後方に移動して前輪中間ギア83の伝動ギア部83bに噛み合うと、前輪2に回転が伝達される。すなわち、4輪駆動(4WD)の状態となる。一方、前輪従動ギア87が伝動ギア部83bに噛み合わない状態では、前輪2に回転が伝達されず、後輪駆動(2輪駆動、2WD)の状態となる。
前記前輪駆動ギア74、前輪中間ギア83、前輪従動ギア87等により、伝動部材の一例としての前輪伝動クラッチ(2WD・4WD切替クラッチ)74,83,87が構成されている。
図3は本実施形態の供給部材の説明図であり、図3(A)は上流部のパーツの説明図、図3(B)は中流部のパーツの説明図、図3(C)は下流部のパーツの説明図、図3(D)は下流部のパーツを支持するブラケットの説明図である。
図2において、トランスミッションケース5の内側の上部には、油圧シリンダ14aの排出部14bから、前後進クラッチ41+56の上方まで延びる供給部材101が配置されている。図2、図3において、本実施形態の供給部材101は、上流側のアンロードパイプ102と、中流部の潤滑パイプ103と、下流部の供給パイプ104と、ブラケット部105とを有する。なお、本実施形態では、供給部材101の各パーツ102〜105は、金属で構成されている。
図2、図3(A)において、アンロードパイプ102は、排出部14bに接続される筒状の配管部102aと、配管部102aに溶接された取付プレート102bとを有する。供給部材の本体の一例としての配管部102aの内部は、排出部14bから排出された作動油が流動可能である。また、取付プレート102bがハウジング後部31cにネジ止めされることで、アンロードパイプ102はトランスミッションケース5に固定支持される。
なお、本実施形態では、配管部102aが排出部(吐出口)14bに差し込まれており、油圧シリンダ14aから排出される圧油(ある程度圧力のかかった作動油)が供給部材101を流動可能であり、ある程度の圧力のある作動油を前後進クラッチ41+56に向けて供給可能である。
また、配管部102aが排出部(吐出口)14bに差し込まれることで、供給部材101を流動する作動油にエア(空気)が混入することを避けることも可能である。
なお、配管部102aの外径は、排出部(吐出口)14bの内径よりも小さく設定することが好ましい。すなわち、排出部14bから排出される作動油の一部が配管部102aを流れ、残りの作動油は、排出部14bの下方に流下するように構成することが好ましい。全ての作動油を供給部材101に流す場合、供給部材101の内径や長さにより、排出部(吐出口)14bでの作動油の排出圧力が高くなって、排出されるべき作動油が油圧シリンダ14aの内部に逆流してしまう恐れがある。油圧シリンダ14aに作動油が逆流すると油圧シリンダ14aが誤動作する恐れがある。これに対して、作動油の一部が配管部102aを流れるように構成し、残りの作動油が排出部14bから流下するように構成することで、排出部14bにおける圧力が過大になることが抑制される。
また、このように構成することで、供給部材101に流れる作動油の流量も適量となり、適量を越える作動油が直接排出部14bから排出することともなる。よって、供給部材101から排出される作動油の流量や圧力も所定の範囲に制御しやすい。
アンロードパイプ102の配管部102aの下流端には、供給部材の本体の一例としての潤滑パイプ103の一端(上流端)が接続される。図3(B)において、潤滑パイプ103の上流端103aは、端から所定の長さ分だけ、半円筒状(ハーフパイプ状)に形成されている。したがって、上流端103aが円筒状に形成されている場合に比べて、上流端103aを配管部102aに挿入する作業を容易に行うことが可能である。
特に、本実施形態では、潤滑パイプ103の上流端部が上方に向けて延びるように構成されている。油圧シリンダ14aをトランスミッションケース5に組み付ける場合、油圧シリンダ14aをトランスミッションケース5の上方から近づけて組み付けることとなる。したがって、アンロードパイプ102の下流端が下方に向き、潤滑パイプ103の上流端が上方に向いていれば、油圧シリンダ14aの組付け方向と一致するため、組立作業が容易になっている。
潤滑パイプ103の下流端部には、フランジ部103bが設けられている。
図2、図3(B)、図3(C)において、潤滑パイプ103の他端(下流端)には、供給パイプ104の一端(上流端)が接続されている。供給部材の本体の一例としての供給パイプ104の上流部には、フランジ部104aが設けられている。図2に示すように、供給パイプ104の他端(下流端)は、前後進クラッチ41+56の上方に延びている。なお、供給パイプ104の下流端の位置は、油圧シリンダ14aから排出される作動油の流量が少ない場合でも前後進クラッチ41+56に供給されるように、できるだけ前後進クラッチ41+56の近傍まで配策することが望ましい。
図2、図3(D)において、ブラケット部105は、第2仕切り壁36を挟み込むような側面視逆J字状に形成されており、第2仕切り壁36にネジやボルト等で着脱可能に支持される。また、ブラケット部105の上端面には、取付穴105aが形成されており、各フランジ部103b,104aおよび取付穴105aを貫通するネジ等の締結部材で、ブラケット部105に潤滑パイプ103および供給パイプ104が固定される。すなわち、潤滑パイプ103と供給パイプ104が、いわゆる共締めされて固定される。したがって、潤滑パイプ103や供給パイプ104が第2仕切り壁36にブラケット部105を介してしっかり固定される。よって、トラクタ1の作業時や走行時の振動があっても、各パイプ103,104の位置がずれにくく、確実に前後進クラッチ41+56に作動油が供給されやすくなっている。
なお、ブラケット部105は、トランスミッションケース5の内部に収容された部品、例えば、主変速クラッチ58+62のハウジング等の抜け止めとしての機能も付加することも可能である。
なお、本実施形態では、供給部材101の各パーツ102〜105を金属で構成したが、これに限定されない。例えば、潤滑パイプ103や供給パイプ104をゴム等の可撓性のある材料で構成することも可能である。可撓性のあるパイプを使用することで、配策や組付けが容易になる。なお、可撓性のあるパイプを使用する場合、アンロードパイプ102の下流端は、下向き(油圧シリンダ14aの組付け方向)ではなく、前方向きの方が可撓製パイプを組付けやすい。このとき、油圧シリンダ14aの組付け時には、パイプの可撓性を利用できるので組付け作業の妨げにもなりにくい。
また、可撓性のあるパイプを金属製のガイドパイプに通して、ガイドパイプで可撓性パイプのガイドを行わせる構成とすることで、可撓性パイプからの作動油の排出位置が安定しやすくなり好ましい。なお、この時ガイドパイプをトランスミッションケース5の側壁に沿わせたほうが、トランスミッションケース5の内部のギアに干渉しにくいため好ましい。また、組付け作業を考慮して可撓性パイプに弛みを過剰に持たせるとギアに干渉する恐れがあるため、ガイドパイプの長さをある程度長くして、組付け前は、可撓性パイプの端がガイドパイプの途中までしか貫通せず、組付け後は弛みが取れてガイドパイプを貫通するように長さを調整することが好ましい。
他にも、供給パイプ104とブラケット部105とを溶接して一体物として構成することも可能である。
(トランスミッションケースおよび油圧シリンダの作用)
前記構成を備えた本実施形態のトランスミッションケース5および油圧シリンダ14aでは、油圧シリンダ14aから排出された作動油は、供給部材101を通じて、前後進クラッチ41+56に向けて排油される。したがって、前後進クラッチ41+56に作動油が潤滑油として供給されて潤滑される。
前後進クラッチ41+56に供給された作動油は、トランスミッションケース5の内部に流下して貯留される。トランスミッションケース5内に貯留された作動油は、その他の各クラッチ(58+62)、(63〜73)、(42+82)、(74,83,87)を構成するギアの潤滑油として使用される。また、トランスミッションケース5内に貯留された作動油は、油圧シリンダ14aに供給される場合は、図示しないポンプで供給される。
ここで、トラクタ1が水平な路面や圃場で作業をしている状態では、トランスミッションケース5内の作動油も、上面が水平な状態となり、各クラッチを円滑に潤滑することが可能である。
なお、本実施形態では、水平状態において、作動油は出力軸32の中心の高さと同程度の量が収容されていると想定している。
前下がり傾斜(いわゆる下り坂)の圃場や路面で作業を行っている場合では、トランスミッションケース5の前側に作動油が偏った状態となる。すなわち、トランスミッションケース5の後側で作動油の上面の高さ(オイルレベル)が下がる。この時、本実施形態では、トランスミッションケース5の後側の下方に前輪従動ギア87や前輪中間ギア83が配置されている。したがって、これらのギア83,87が回転すると、オイルレベルが下がっても、ギア83、87の回転に伴って作動油を汲み上げる(拡散する)ことが可能である。したがって、後側上方の前輪駆動ギア74や副変速クラッチ63〜73に作動油がかかり、潤滑が行われ、焼き付きは低減される。
一方、前上がり傾斜(上り坂)の圃場や路面で作業を行っている場合、トランスミッションケース5の後側に作動油が偏った状態となる。したがって、トランスミッションケース5の前側のオイルレベルが下がる。
この時、特許文献1のように、供給部材101が設けられていない従来構成では、後側の油圧シリンダ14aから排出された作動油は、トランスミッションケース5の後側に流下することとなり、前側の前後進クラッチ41+56に作動油がかからない。また、前後進クラッチ41+56の下方には、作動油を汲み上げる部材が存在しないため、供給部材101が設けられていない従来構成では、オイルレベルが下がると貯留された作動油が前後進クラッチ41+56に供給されにくくなる。したがって、従来構成では、前後進クラッチ41+56の潤滑が円滑に行われず、前後進クラッチ41+56が焼き付く恐れがあった。
これに対して、本実施形態では、トラクタ1が上り坂で作業をしても、供給部材101から前後進クラッチ41+56に作動油が供給される。したがって、前後進クラッチ41+56の焼き付きが低減される。
1…作業車両、
14a…油圧シリンダ、
14b…排出部、
18…作業機、
31…収容部、
36…仕切り壁、
41+56…伝動部材、
101…供給部材、
103,104…供給部材の本体、
105…ブラケット部。

Claims (3)

  1. 作業機(18)を作動させる油圧シリンダ(14a)と、
    前記油圧シリンダ(14a)に供給される油が収容される収容部(31)と、
    前記収容部(31)内に収容された油の上面よりも高い位置に配置されて、前記収容部(31)内で回転可能に支持された伝動部材(41+56)と、
    前記油圧シリンダ(14a)の排出部(14b)から延び、前記伝動部材(41+56)に排油を供給する供給部材(101)と、
    を備え、
    前記収容部(31)において、前記伝動部材(41+56)の下方に、前記収容部(31)内の油を上方に拡散する部材を有しない、
    ことを特徴とする作業車両。
  2. 前記収容部(31)の後側に配置された前記油圧シリンダ(14a)と、
    前記収容部(31)の前側に配置された前記伝動部材(41+56)と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記収容部(31)の内部に配置され、前記収容部(31)の前側と後側とを仕切る仕切り壁(36)と、
    前記仕切り壁(36)に装着されるブラケット部(105)と、前記ブラケット部(105)に支持されて内部を油が流動する供給部材の本体(103,104)と、を有する前記供給部材(101)と、
    を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の作業車両。
JP2018248380A 2018-12-28 2018-12-28 作業車両 Active JP6900948B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018248380A JP6900948B2 (ja) 2018-12-28 2018-12-28 作業車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018248380A JP6900948B2 (ja) 2018-12-28 2018-12-28 作業車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020106142A true JP2020106142A (ja) 2020-07-09
JP6900948B2 JP6900948B2 (ja) 2021-07-14

Family

ID=71450698

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018248380A Active JP6900948B2 (ja) 2018-12-28 2018-12-28 作業車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6900948B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6147747U (ja) * 1984-08-31 1986-03-31 ヤンマーディーゼル株式会社 農用トラクタ−の潤滑装置
JPH09217821A (ja) * 1996-02-08 1997-08-19 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 作業車両における環流油制御装置
JP2012233543A (ja) * 2011-05-06 2012-11-29 Kubota Corp 作業車の潤滑油供給構造

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6147747U (ja) * 1984-08-31 1986-03-31 ヤンマーディーゼル株式会社 農用トラクタ−の潤滑装置
JPH09217821A (ja) * 1996-02-08 1997-08-19 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 作業車両における環流油制御装置
JP2012233543A (ja) * 2011-05-06 2012-11-29 Kubota Corp 作業車の潤滑油供給構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP6900948B2 (ja) 2021-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019095058A (ja) トラクタの変速伝動装置及びトラクタ
EP2408637B1 (en) Transmission system
JP4750516B2 (ja) 水田作業車
US7357745B2 (en) Travel working machine
KR100344896B1 (ko) 수전작업기
JP6229133B2 (ja) 作業車の車軸駆動装置
JP5931698B2 (ja) 田植機
JP6900948B2 (ja) 作業車両
JP2009092169A (ja) 作業機の伝動ケース構造
JPH0596617U (ja) ミッションケース
WO2020158271A1 (ja) 作業機械
JP5597888B2 (ja) 車軸駆動装置
WO2020162481A1 (ja) 走行車両
JP2023068802A (ja) 作業車両
KR101857713B1 (ko) 동력인출장치 일체형 hst용 지지장치
JP4753337B2 (ja) 作業車
JP7313317B2 (ja) 遊星ギヤ装置
JP6035131B2 (ja) 作業車両
JP2024064016A (ja) トランスミッション装置および作業車両
JP7349962B2 (ja) 複合遊星ギヤ装置
KR102426063B1 (ko) 농업용 작업차량
JP2017180642A (ja) 作業車両
KR101029513B1 (ko) 작업기의 차축 지지구조
JP2005106231A (ja) 走行作業機の動力伝達機構における潤滑油給油装置
JP2016215918A (ja) トランスミッション

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201224

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20201224

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20210115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210302

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210531

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6900948

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150