JP2020105790A - レンガ造柱補強方法 - Google Patents

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【課題】既存のレンガ造柱に対して、意匠性や鉛直力に対する耐力を保ちながら水平力に対抗する曲げ耐力の補強を行うことができるレンガ造柱の補強方法を提供する。【解決手段】レンガ造柱10の左右両側面部の夫々に、複数の接合筋30を突出させて取り付ける接合筋取付工程と、レンガ造柱10の左右両側面部10aの夫々に沿わせた状態で、接合筋30の突出部分が埋設される一対の鉄筋コンクリート造柱20を構築する鉄筋コンクリート造柱構築工程と、を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、既存のレンガ造柱を補強するレンガ造柱補強方法に関する。
既存のレンガ造建物を歴史的建造物として保存・再生するためには、当該レンガ造建物の耐震補強が必要となる場合がある。このようなレンガ造建物の耐震補強では、既存のレンガ造柱に対して水平力に対抗する曲げ耐力の補強が行われる。
そして、既存のレンガ造柱の補強方法としては、従来、既存のレンガ造柱の周囲全体を新設の鉄筋コンクリート造の枠体で囲うことで当該レンガ造柱を補強する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
また、既存のレンガ造建物の補強方法として、レンガ造の壁体の内部に補強用のPC棒鋼等を埋め込む方法が知られている(例えば、特許文献2を参照。)。
特開2007−040025号公報 特開平11−324341号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のレンガ造柱の補強方法では、レンガ造柱の外周全体を鉄筋コンクリート造の枠体で囲うため、レンガ造柱の意匠性が損なわれるという問題が生じる。また、この既存のレンガ造柱の補強方法として、例えば上記特許文献2に記載のように、当該レンガ造柱の内部に補強用のPC棒鋼等を埋め込むことが考えられるが、レンガ造柱を構成するレンガ部分の損傷によって鉛直力に対する耐力が低下するため、特に長尺のレンガ造柱に対する曲げ耐力の補強対策には有効ではない場合がある。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、既存のレンガ造柱に対して、意匠性や鉛直力に対する耐力を保ちながら水平力に対抗する曲げ耐力の補強を行うことができるレンガ造柱の補強方法を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、既存のレンガ造柱を補強するレンガ造柱補強方法であって、
前記レンガ造柱の左右両側面部の夫々に、複数の接合筋を突出させて取り付ける接合筋取付工程と、
前記レンガ造柱の左右両側面部の夫々に沿わせた状態で、前記接合筋の突出部分が埋設される一対の鉄筋コンクリート造柱を構築する鉄筋コンクリート造柱構築工程と、を実行する点にある。
本構成によれば、既存のレンガ造柱とそのレンガ造柱を左右両側から挟み込んだ状態で構築された一対の鉄筋コンクリート造柱とを、複数の接合筋により一体化させてなる合成構造柱を構築することができる。この合成構造柱の前後方向においては、レンガ造柱の表面が露出されることになるので、意匠性を確保することができる。一方、この合成構造柱の左右方向においては、レンガ造柱とそれを両側から挟み込む一対の鉄筋コンクリート造柱と複数の接合筋の存在と接触面に生じる摩擦力とにより一体性が確保されることになるので、水平力に対抗する曲げ耐力を向上させることができる。また、レンガ造柱に対しては、例えば比較的小さな取付孔が穿孔され、その取付孔に対して例えばレンガよりも高強度のグラウト等の充填材が充填されて接合筋が取り付けられるので、鉛直力に対する耐力低下の要因となるレンガ部分の損傷を抑制することができ、特に長尺のレンガ造柱に対しても有効に曲げ耐力の補強を行うことができる。
従って、本発明により、既存のレンガ造柱に対して、意匠性や鉛直力に対する耐力を保ちながら水平力に対抗する曲げ耐力の補強を行うことができるレンガ造柱の補強方法を提供することができる。
本発明の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記接合筋取付工程において、前記レンガ造柱を左右方向に沿って貫通して両端部が当該レンガ造柱の左右両側面部から突出する複数の貫通式接合筋を前記接合筋として前記レンガ造柱に取り付ける点にある。
本構成によれば、レンガ造柱とその左右両側に構築された一対の鉄筋コンクリート造柱とを複数の接合筋により一体化させてなる合成構造柱において、レンガ造柱を貫通して両端部が一対の鉄筋コンクリート造柱に埋設される複数の貫通式接合筋が上記接合筋として設けられることになる。このことで、レンガ造柱の左右幅方向全体において曲げせん断ひび割れの発生を抑制することができる。更に、貫通式接合筋は、基端部がレンガ造柱の側面部に埋め込まれて先端部が当該側面部から突出する埋込式接合筋と比べて抜け難いため、レンガ造柱とコンクリート造柱との一体性を高めて、水平力に対抗する曲げ耐力をより一層向上させることができる。
本発明の第3特徴構成は、上記第2特徴構成に加えて、前記接合筋取付工程において、前記貫通式接合筋の鉛直方向での配置間隔を前記レンガ造柱の左右方向での幅以下に設定する点にある。
レンガ造柱とその左右両側に構築された一対の鉄筋コンクリート造柱とを複数の貫通式接合筋により一体化させてなる合成構造柱において、貫通式接合筋の鉛直方向での配置間隔がレンガ造柱の左右方向での幅以下となる。このことで、レンガ造柱の中心軸に対して斜め45度方向に延びる曲げせん断ひび割れの発生を当該レンガ造柱の幅以下の配置間隔で配置された貫通式接合筋により好適に防止することができる。
本発明の第4特徴構成は、上記第3特徴構成に加えて、前記接合筋取付工程において、基端部が前記レンガ造柱の側面部に埋め込まれて先端部が当該側面部から突出する複数の埋込式接合筋を前記接合筋として前記レンガ造柱に取り付けると共に、鉛直方向において、当該埋込式接合筋を前記貫通式接合筋の配置箇所の中間部に配置する点にある。
本構成によれば、レンガ造柱とその左右両側に構築された一対の鉄筋コンクリート造柱とを複数の貫通式接合筋及び複数の埋込式接合筋により一体化させてなる合成構造柱において、鉛直方向に沿って、貫通式接合筋がレンガ造柱の左右方向での幅以下の配置間隔で配置され、それらの配置箇所の中間部に埋込式接合筋が配置されることになる。このことで、レンガ造柱とコンクリート造柱との一体性を高めて、水平力に対抗する曲げ耐力をより一層向上させることができる。
本発明の第5特徴構成は、上記第2特徴構成乃至上記第4特徴構成の何れかに加えて、前記接合筋取付工程において、前記レンガ造柱の水平断面において前後に一対の前記貫通式接合筋を配置する点にある。
本構成によれば、レンガ造柱とその左右両側に構築された一対の鉄筋コンクリート造柱とを複数の貫通式接合筋により一体化させてなる合成構造柱において、レンガ造柱の水平断面において前後に一対の貫通式接合筋が配置されているので、当該前後夫々において一対の貫通式接合筋をせん断補強筋として機能させて上記合成構造柱のせん断耐力を向上させることができる。
本実施形態のレンガ造柱補強方法により補強されたレンガ造柱の立面図 図1に示すレンガ造柱の拡大立断面図 図1に示すレンガ造柱の第1接合筋配置箇所における平断面図 図1に示すレンガ造柱の第2接合筋配置箇所における平断面図 レンガ造柱に対する接合筋の取付方法を説明する説明図 図5の取付方法で取り付けられた接合筋の状態を示す図
本発明に係るレンガ造柱補強方法の実施形態について図面に基づいて説明する。
本実施形態のレンガ造柱補強方法は、既存のレンガ造建物を歴史的建造物として保存・再生するために、レンガ造建物に設けられた既存のレンガ造柱10(図1〜4を参照。)に対して水平力に対抗する曲げ耐力の補強を施すことで、レンガ造建物の耐震補強を行うものとして構成されている。
尚、本実施形態において、レンガ造柱10の断面形状は、図3及び図4に示すように、平面視において左右に長尺な長方形形状とされており、そのレンガ造柱10が地震時等に負担すべき水平力は、そのレンガ造柱10の配置状態やそれで支持される梁や床等の構造上、長方形断面における長手方向(図1〜図3における左右方向)に沿った力とされている。
レンガ造柱10は、図1に示すように、所定幅の目地部分13を設けながら複数のレンガ11を積み重ねて構成された一般的な柱として構成されている。従って、このレンガ造柱10には、鉛直方向においてレンガ11の厚みよりも若干広いピッチで目地部分13が配置されている。
本実施形態のレンガ造柱補強方法は、詳細については後述するが、接合筋取付工程と鉄筋コンクリート造柱構築工程とを順に実行するものとして構成されている。
詳しくは、図1〜図4を参照して、接合筋取付工程では、レンガ造柱10の左右両側面部10aの夫々に複数の接合筋30を突出させて取り付ける。その後に実行される鉄筋コンクリート造柱構築工程では、レンガ造柱10の左右両側面部10aの夫々に沿わせた状態で、接合筋30の突出部分30aが埋設される一対の鉄筋コンクリート造柱20を構築する。
このようなレンガ造柱補強方法の各工程を実行することで、既存のレンガ造柱10とそのレンガ造柱10を左右両側から挟み込んだ状態で構築された一対の鉄筋コンクリート造柱20とを複数の接合筋30により一体化させてなる合成構造柱50が構築されることになる。そして、このような合成構造柱50を構築することで、既存のレンガ造柱10に対して、意匠性や鉛直力に対する耐力を保ちながら水平力に対抗する曲げ耐力の補強を行うことができる。
即ち、合成構造柱50の前後方向(図1及び図2における奥行き方向、図3及び図4における上下方向)においては、レンガ造柱10の表面が露出されて、意匠性が確保された状態となる。
一方、合成構造柱50の左右方向(図1から図4における左右方向)においては、レンガ造柱10の左右両側面部10aとそのレンガ造柱10を両側から挟み込む一対の鉄筋コンクリート造柱20の内面部20aとを接触させた状態で、複数の接合筋30によりレンガ造柱10と鉄筋コンクリート造柱20とが一体化されている。よって、合成構造柱50に対して左右方向の水平力が作用した場合には、レンガ造柱10の左右両側面部10aとの鉄筋コンクリート造柱20の内面部20aとの接触面に摩擦力が生じて、レンガ造柱10とコンクリート造柱20との一体性が確保され、当該水平力に対抗する曲げ耐力が向上されることになる。
以下、接合筋取付工程及び鉄筋コンクリート造柱構築工程の詳細について順に説明を加える。
〔接合筋取付工程〕
図1及び図2を参照して、先ず、レンガ造柱10の左右両側面部10aの夫々に複数の接合筋30を突出させて取り付ける接合筋取付工程が実行される。この接合筋取付工程では、レンガ造柱10の左右両側面部10aに対して例えば比較的小さな取付孔14を穿孔してその取付孔14に接合筋30を取り付けるので、鉛直力に対する耐力低下の要因となるレンガ11部分の損傷が抑制されている。更に、取付孔14は、レンガ造柱10の目地部分13に穿設される。このことで、レンガ11部分の損傷が一層確実に回避され、当該レンガ11部分の損傷に起因する鉛直力に対する耐力低下が一層抑制されている。
上記接合筋30としては、複数の貫通式接合筋31と複数の埋込式接合筋32とが適宜配置される。
上記貫通式接合筋31は、図3に示すように、レンガ造柱10を左右方向に沿って貫通して両端部が当該レンガ造柱10の左右両側面部10aから突出するものとしてレンガ造柱10に設けられる。即ち、レンガ造柱10には、左右方向に沿って貫通する状態で貫通式接合筋取付孔15が穿孔される。次に、その貫通式接合筋取付孔15に貫通式接合筋31の中央部である埋込部分30bが挿入されて、その隙間に充填されたグラウト材などの充填材60(図6参照)により、貫通式接合筋31が貫通式接合筋取付孔15に固定される。そして、このように固定された貫通式接合筋31の両端部が、当該レンガ造柱10の左右両側面部10aから突出する突出部分30aとなる。また、この貫通式接合筋31の突出部分30aについては、図3に示すように、水平方向に内側に折り曲げられて、後に構築される鉄筋コンクリート造柱20の内部に設けられる主筋に引っ掛けられている。
また、貫通式接合筋31を固定するための充填材60の充填方法については、図5に示すように、貫通式接合筋31が挿入された貫通式接合筋取付孔15の左右両端の開口部を封止栓61で封止し、一方側の封止栓61に差し込んだ注入管62で充填材60を注入しながら、他方側の封止栓61に差し込んだ通気管63で排気を行う形態で行われる。
このような貫通式接合筋31が設けられることで、レンガ造柱10の左右幅方向全体において曲げせん断ひび割れの発生が抑制されている。更に、このような貫通式接合筋31は、レンガ造柱10から抜け難くなるために、レンガ造柱10と後に構築されるコンクリート造柱との一体性が高まって、水平力に対抗する曲げ耐力がより一層向上される。
上記埋込式接合筋32は、図3及び図4に示すように、基端部が前記レンガ造柱10の側面部10aに埋め込まれて先端部が当該側面部10aから突出するものとしてレンガ造柱10に設けられる。即ち、レンガ造柱10の左右両側面部10aの夫々には、左右方向に沿って所定の深さまでの非貫通の状態で埋込式接合筋取付孔16が穿孔される。次に、その埋込式接合筋取付孔16に埋込式接合筋32の基端部である埋込部分30bが挿入されて、その隙間に充填されたグラウト材などの充填材60(図6参照)により、埋込式接合筋32が埋込式接合筋取付孔16に固定される。そして、このように固定された埋込式接合筋32の先端部が、当該レンガ造柱10の左右両側面部10aから突出する突出部分30aとなる。また、この埋込式接合筋32の突出部分30aについては、図2に示すように、後に構築される鉄筋コンクリート造柱20に対する抜け止め効果を発揮するべくU字状に折り返した形状とされている。
また、埋込式接合筋32を固定するための充填材60の充填方法については、図5に示すように、埋込式接合筋32が挿入された埋込式接合筋取付孔16の開口部を封止栓61で封止し、封止栓61の下方側から埋込式接合筋取付孔16の奥まで差し込んだ注入管62で充填材60を注入しながら、封止栓61の上方側に差し込んだ通気管63で排気を行う形態で行われる。
図1に示すように、レンガ造柱10の左右両側面部10aにおいて、鉛直方向に沿った上記接合筋30の配置間隔は、レンガ造柱10の左右幅の半分以下に設定されており、本実施形態では、接合筋30の数をできるだけ少なくするために、上記接合筋30の配置間隔は、レンガ造柱10の左右幅の略半分に設定されている。
更に、鉛直方向に沿った接合筋30の各配置箇所としては、上記貫通式接合筋31と上記埋込式接合筋32との両方が設けられた第1配置箇所P1と、上記埋込式接合筋32のみが設けられた第2配置箇所P2とが等間隔で交互に配置されている。
即ち、鉛直方向において、貫通式接合筋31の配置箇所である第1配置箇所P1の配置間隔は、レンガ造柱10の左右方向での幅以下好ましくは当該幅と略同等に設定されている。更に、埋込式接合筋32の配置箇所である第2配置箇所P2は、貫通式接合筋31の配置箇所である第1配置箇所P1の中間部に位置することになる。
更に、図3に示すように、第1配置箇所P1における水平断面では、レンガ造柱10の前後に一対の貫通式接合筋31が配置され、その中間部に1つの埋込式接合筋32が配置される。
一方、図4に示すように、第2配置箇所P2における水平断面では、レンガ造柱10の前後方向に沿って3つの埋込式接合筋32が等間隔で並列配置される。
〔鉄筋コンクリート造柱構築工程〕
図1及び図2を参照して、上記接合筋取付工程の実行後に、レンガ造柱10の左右両側面部10aの夫々に沿わせた状態で、接合筋30の突出部分30aが埋設される一対の鉄筋コンクリート造柱20を構築する鉄筋コンクリート造柱構築工程が実行される。この鉄筋コンクリート造柱構築工程で構築される一対の鉄筋コンクリート造柱20の夫々は、レンガ造柱10の左右両側面10a以外に3面を型枠で囲んだ空間に構造用鉄筋21を配筋した上でコンクリートを打設して施工される。よって、一対の鉄筋コンクリート造柱20の夫々は、レンガ造柱10の左右両側面部10aに密着した状態で設けられ、内部に主筋及び帯筋からなる構造用鉄筋21が配筋された鉄筋コンクリート製の柱状体として構築される。
また、鉄筋コンクリート造柱20は、図1に示すようにレンガ造柱10と同じ高さ有すると共に、図3及び図4に示すように長手方向となる前後方向の厚みがレンガ造柱10と同じ長方形の断面形状を有するものとして構成されている。
このような鉄筋コンクリート造柱構築工程が実行されて、一対の鉄筋コンクリート造柱20がレンガ造柱10の左右両側面部10aの夫々に沿わせた状態で構築されることで、レンガ造柱10とそのレンガ造柱10を左右両側から挟み込んだ状態で構築された一対の鉄筋コンクリート造柱20とを複数の接合筋30により一体化させてなる合成構造柱50が完成する。
そして、図1に示すように、このように構築された合成構造柱50では、上述したとおり、貫通式接合筋31が設けられた第1配置箇所P1の鉛直方向での配置間隔がレンガ造柱10の左右方向での幅以下好ましくは当該幅と略同等となる。このことで、レンガ造柱10の中心軸に対して斜め45度方向に延びる曲げせん断ひび割れの発生が当該レンガ造柱10の幅以下好ましくは当該幅と略同等の配置間隔で配置された貫通式接合筋31により好適に防止されることになる。
更に、鉛直方向において、埋込式接合筋32の配置箇所である第2配置箇所P2は、貫通式接合筋31の配置箇所である第1配置箇所P1の中間部に位置することになる。このことで、レンガ造柱10とコンクリート造柱との一体性が高められて、水平力に対抗する曲げ耐力がより一層向上されることになる。
また、図3に示すように、第1配置箇所P1では、上述したとおり、レンガ造柱10の水平断面において前後に一対の貫通式接合筋31が配置されている。このことで、レンガ造柱10とその左右両側に構築された一対の鉄筋コンクリート造柱20とを複数の貫通式接合筋31により一体化させてなる合成構造柱50において、前後夫々に配置された一対の貫通式接合筋31がせん断補強筋として機能して、合成構造柱50のせん断耐力が向上されることになる。
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、接合筋取付工程において、接合筋30が取り付けられる取付孔14をレンガ造柱10の目地部分13に穿設するように構成したが、レンガ11部分の損傷を許容できる場合には、当該レンガ11部分に取付孔14を穿設しても構わない。
(2)上記実施形態において、鉛直方向及び水平方向における貫通式接合筋31及び埋込式接合筋32の配置箇所や配置間隔については適宜変更可能である。
(3)上記実施形態では、レンガ造柱10に穿孔した取付孔15,16に対して、接合筋31,32を挿入した後に充填材60を充填したが、例えば硬練りのグラウト材などの充填材を充填しておいて、後から接合筋31,32を差し込んでも構わない。
10 レンガ造柱
10a 側面部
10a 左右両側面部
11 レンガ
13 目地部分
14 取付孔
15 貫通式接合筋取付孔(取付孔)
16 埋込式接合筋取付孔(取付孔)
20 鉄筋コンクリート造柱
30 接合筋
30a 突出部分
30b 埋込部分
31 貫通式接合筋(接合筋)
32 埋込式接合筋(接合筋)
P1 第1配置箇所
P2 第2配置箇所

Claims (5)

  1. 既存のレンガ造柱を補強するレンガ造柱補強方法であって、
    前記レンガ造柱の左右両側面部の夫々に、複数の接合筋を突出させて取り付ける接合筋取付工程と、
    前記レンガ造柱の左右両側面部の夫々に沿わせた状態で、前記接合筋の突出部分が埋設される一対の鉄筋コンクリート造柱を構築する鉄筋コンクリート造柱構築工程と、を実行するレンガ造柱補強方法。
  2. 前記接合筋取付工程において、前記レンガ造柱を左右方向に沿って貫通して両端部が当該レンガ造柱の左右両側面部から突出する複数の貫通式接合筋を前記接合筋として前記レンガ造柱に取り付ける請求項1に記載のレンガ造柱補強方法。
  3. 前記接合筋取付工程において、前記貫通式接合筋の鉛直方向での配置間隔を前記レンガ造柱の左右方向での幅以下に設定する請求項2に記載のレンガ造柱補強方法。
  4. 前記接合筋取付工程において、基端部が前記レンガ造柱の側面部に埋め込まれて先端部が当該側面部から突出する複数の埋込式接合筋を前記接合筋として前記レンガ造柱に取り付けると共に、鉛直方向において、当該埋込式接合筋を前記貫通式接合筋の配置箇所の中間部に配置する請求項3に記載のレンガ造柱補強方法。
  5. 前記接合筋取付工程において、前記レンガ造柱の水平断面において前後に一対の前記貫通式接合筋を配置する請求項2〜4の何れか1項に記載のレンガ造柱補強方法。
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