JP2020103265A - 畜肉食感改良剤及びそれを用いた畜肉食感改良法 - Google Patents

畜肉食感改良剤及びそれを用いた畜肉食感改良法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020103265A
JP2020103265A JP2019012468A JP2019012468A JP2020103265A JP 2020103265 A JP2020103265 A JP 2020103265A JP 2019012468 A JP2019012468 A JP 2019012468A JP 2019012468 A JP2019012468 A JP 2019012468A JP 2020103265 A JP2020103265 A JP 2020103265A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meat
texture
weight
chicken
phosphate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019012468A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7356799B2 (ja
Inventor
明宏 小川
Akihiro Ogawa
明宏 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Publication of JP2020103265A publication Critical patent/JP2020103265A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7356799B2 publication Critical patent/JP7356799B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Seeds, Soups, And Other Foods (AREA)
  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)

Abstract

【課題】味が淡白で、歯ごたえが無い畜肉に、適度の歯ごたえとより良好な食感を付与し得る畜肉食感改良剤および食感改良法の提供。【解決手段】(a)酢酸ナトリウム、(b)リン酸塩類および(c)カルシウム塩及び/又はマグネシウム塩を含む製剤を肉に含侵させることにより食肉の締まりを良くして歯ごたえを良好ならしめて食感を向上させるとともに、更に特定の糖質を加えることにより、食肉にジューシー感を付与することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、畜肉の食感改良剤及びそれを用いた畜肉食感改良法等に関する。
狭い鶏舎や畜舎の中で、多数の鳥や動物が飼育され、その鳥や動物から得られる食肉は、安価ではあるが総じて地鶏や放牧家畜に比べて淡白な味で歯ごたえの無いものが多い。特に鶏肉の場合、鶏舎で密集飼育されたブロイラーの肉質においてはその傾向が強い。そのブロイラーの肉質を、地鶏肉並みに身が引き締まって歯ごたえがあり、食感のよいものに近づけようとする研究が続けられているが、これまでにその目的は達成されてはいない。
特開2011−19498
本発明は、淡白で歯ごたえに乏しい畜肉を、肉が締まって歯ごたえがあり、且つジューシーで旨味の有る畜肉とするための畜肉食感改良製剤およびそれを用いる畜肉食感改良製法等を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、酢酸ナトリウム、リン酸塩類およびカルシウム塩および/又はマグネシウム塩を含んでなり、その水溶液が中性からやや酸性である製剤を食肉に含侵させることで、食肉の締まりを良くして食したときの歯ごたえを向上させ、更に糖質を加えることによりジューシー感を増強して、食感を改良しうることを発見した。
すなわち本発明は、
(1)酢酸ナトリウム(a)、リン酸塩(b)およびカルシウム塩および/又はマグネシウム塩(c)を含有してなる畜肉食感改良剤、
(2)リン酸塩(b)100重量部に対しカルシウム塩および/又はマグネシウム塩(c)を5〜100重量部含有してなる(1)記載の畜肉食感改良剤、
(3)畜肉食感改良剤の1%(W/W)水溶液のpHが5.0〜7.0である(1)又は(2)に記載の畜肉食感改良剤、
(4)さらに糖質を含有する(1)〜(3)のいずれかに記載の畜肉食感改良剤、
(5)畜肉に、(1)〜(4)記載の畜肉食感改良剤を0.03〜2.1重量%含ませてなる畜肉、
(6)畜肉を(1)〜(4)記載の畜肉食感改良剤の水溶液に浸漬するか又は畜肉に畜肉食感改良剤を含ませる畜肉の食感改良法、
である。
本明細書における畜肉とは、例えば牛、豚、馬、羊、カンガルーなどの獣肉、鶏、鴨、鳩、アヒル、七面鳥、ガチョウ、など鳥類の肉を包含する食肉の概念である。それらの中でも家畜、家禽の肉、特に鶏肉、豚肉、牛肉がその代表例である。
本発明で用いられる酢酸ナトリウムとしては、食品衛生上安全なものを用いるが、結晶酢酸ナトリウム、無水の粉末状酢酸ナトリウムが好適に使用される。本発明に用いられる食感改良剤すなわち製剤における酢酸ナトリウムの配合量は通常3〜45重量%、好ましくは5〜25重量%、より好ましくは8〜20重量%である。
本発明で用いられる畜肉食感改良剤の1%(W/W)水溶液のpHは5.0〜7.0であり、好ましくは5.3〜6.5、より好ましくは5.5〜6.1である。このpHを示す浸漬液において、特に良好な歯ごたえを与える食肉が得られる。
本発明で用いられるリン酸塩としてはリン酸、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、テトラポリリン酸ナトリウム、テトラポリリン酸カリウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウムである。好ましくはリン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、テトラポリリン酸ナトリウム、テトラポリリン酸カリウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウムである。より好ましくはリン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、テトラポリリン酸ナトリウムである。
これらは単品でもよいが、適宜組み合わせて用いてもよい。また本発明に用いられる製剤に対するリン酸塩の配合量は通常10〜85重量%、好ましくは 20〜80重量%、より好ましくは40〜75重量%である。
本発明で用いられるカルシウム塩としては炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、焼成カルシウム、酸化カルシウムであるが、好ましくは炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、酢酸カルシウム、より好ましくは炭酸カルシウム、乳酸カルシウムである。また、炭酸カルシウムには軽質と重質の二タイプが有るが、重質の方がより望ましい。乳酸カルシウムには発酵品と合成品が有るがどちらでも良く、それぞれ無水と結晶粉末があるが、製剤の形態上無水の方が望ましい。
本品で用いられるマグネシウム塩は炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムであるが、好ましくは塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムであり、より好ましくは硫酸マグネシウムである。
本発明に用いられるカルシウム塩およびマグネシウム塩(c)の合計使用量は、リン酸塩(b)の総量に対し通常5〜100重量%、好ましくは8〜60重量%、より好ましくは10〜50重量%である。
本発明の畜肉食感改良剤は、浸漬液とした場合の液のpH値が食肉の歯ごたえの増強にとって重要である。浸漬液中の食感改良剤の濃度は、対象の畜肉により異なってくるが、通常0.1〜3重量%である。
浸漬液の液性は、中性から弱酸性である場合が肉質の引き締めに効果を発揮する。浸漬液のpH値は濃度により多少変動するが、好適に用いられる0.5〜2.0%の範囲では殆ど差はない。そこで本発明においては、食感改良剤を1%含む浸漬液のpH値を浸漬液のpHとして表示したが、実際には浸漬液のpHが通常5.0〜7.0、好ましくは5.3〜6.5、より好ましくは5.5〜6.1であればよい。
尤も本発明の食感改良剤は、必ずしも浸漬液にする必要はなく、例えば粉末剤を直接畜肉に練り込むこともできる。
そのpHを調節するに当たって、クエン酸、酢酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、乳酸、アスコルビン酸、グルコン酸、炭酸、フマル酸、アジピン酸及びそのナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの無機、有機の酸を用いることができる。
添加する糖質としては、エリスリトール、グルコース、キシリトール、マルトース、マルチトール、パラチニット、パラチノース、ラクチトール、トレハロース、デキストリン、還元デキストリン、サイクロデキストリン、難消化性デキストリン、還元難消化性デキストリン、酵素変性デキストリン、クラスターデキストリン、澱粉、リン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉である。好ましくはエリスリトール、キシリトール、マルチトール、パラチニット、パラチノース、ラクチトール、デキストリン、サイクロデキストリン、難消化性デキストリン、酵素変性デキストリン、クラスターデキストリン、澱粉、リン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉等である。より好ましくはエリスリトール、パラチニット、ラクチトール、難消化性デキストリン、クラスターデキストリン、澱粉である。
本発明に用いられる糖質は少なくとも一種以上を用いる事ができ、その配合量は製剤に対して通常2〜40重量%、好ましくは5〜32重量%、より好ましくは8〜15重量%である。
本発明の畜肉食感改良剤及びこれを含む食肉は、目的に応じて更に各種添加物、例えば核酸、酵母エキス、タンパク分解エキス、天然調味料、塩化カリウム、食塩等の調味料、グルタミン酸ナトリウム、グリシン、DL-アラニン等のアミノ酸、酢酸や醸造酢等のpH調整剤、甘味料、サトウキビ抽出物、糊料、酸味料、油脂、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル)、香辛料及びその抽出物、エタノール、ポリリジン、プロタミン、ナイシン、ホップ抽出物、リゾチーム等の抗菌剤、保存料、各種ビタミン、栄養強化剤や酸化防止剤、酵素を製剤に加えてもよいし、併用してもよい。
本発明の畜肉食感改良剤の形状は粉末状、ペースト状、液状等に限定するものではないが、保存時は製剤の安定上粉末製剤にすると良く、使用時は溶液又は懸濁液とするのが便利である。
また、本発明の畜肉食感改良剤は各成分を畜肉に対してそれぞれ単品で加えてもよく、または製剤化したものを添加してもよい。
本発明の畜肉食感改良剤による畜肉の処理方法は、その大きさ、カットサイズ等により選択することができるが、水や調味液に溶解又は分散させた浸漬液を調製し、これに畜肉を浸漬する方法が便利である。
浸漬液を用いた食感改良法としては、生肉または解凍肉をスライス状、刺身状、又は一口大にカットすると短時間で均一に含浸させるという方法がある。具体的には、原木に対してはインジェクターを用いたインジェクション法、カットした肉は浸漬液に浸漬する方法、常圧または真空タンブラーを用いたタンブリング法などが挙げられる。その他製剤を肉にそのまま塗して揉み込んで馴染ませることも出来、練り肉の場合は生肉、解凍肉、冷凍品にかかわらず直接練り込んでも良い。
ピックル液は、塩をベースにスパイスやハーブを酒や水で煮立てた調味液であるが、食肉を本発明の食感改良剤を溶解または懸濁させたピックル液を浸漬液として用いることによって、畜肉の脱水、引き締めと味付けを行うことができる。
食感改良剤を浸漬液とする場合は、浸漬液中の畜肉用食感改良剤の濃度は通常0.1〜3重量%、好ましくは0.3〜2.5重量%、より好ましくは0.5〜2.0重量%である。
また、直接練り込む場合またはインジェクターでインジェクションする場合は製剤の肉に対する含み量として通常0.03〜2.1重量%、好ましくは0.1〜1.8重量%、より好ましくは0.15〜1.5重量%である。
本発明の畜肉用食感改良剤は、あくまでも畜肉の食感改良剤であり、日持ち剤とは本質的に異なるものである。更に言えば、日持ち剤が、食肉を腐敗、変質から守る静菌剤又は殺菌剤であるのに対して、本発明の畜肉用食感改良剤は畜肉を引き締め、歯ごたえを高めることにより、肉質を地鶏や放牧牛馬の肉質に近いものにするための肉質改良剤である。本発明の畜肉用食感改良剤は、その目的を達成させるものであり、結果として畜肉に高い付加価値を付与するものである。
ローストチキン
(1)ピックル液の調製
砂糖1.0重量%、食塩0.3重量%、水98.7重量%からなる溶液を沸騰させた後常温まで冷却したものをピックル液(pH7付近)とした。
(2)鶏もも肉(国産ブロイラー肉)の処理
鶏肉の皮を剥離し、脂肪を除去したものを約30g毎にカットした。
(3)浸漬液の調製
上記(1)のピックル液に、表1に記載の製剤を指定量上乗せ添加(重量%)して浸漬液とした。
(4)鶏肉の浸漬処理
約30gの肉片に切り分けた鶏肉と、上記(3)の浸漬液をタンブラー(Hollymatic社製 HVT−30モデル)に投入(鶏もも肉:浸漬液=100:35)し、10r.p.m.の条件下、25分間タンブリングした。
(5)鶏肉の熱処理
タンブリング後、液切りした該検体を250℃に予熱しておいたオーブンで250℃、12分間熱処理をした。熱処理後、室温にて自然冷却し、以下の方法でテクスチャー(硬さ)と食感試験(官能試験)を行った。
(6)食感試験
検体を自然冷却後、15℃で2時間冷却後、10名からなる熟練したパネリストが無添加を対照とし、それぞれ官能試験を行った。結果を表2に示した。
(7)テクスチャー試験
同様に検体を自然冷却後、15℃で2時間冷却したものを室温でカットし速やかにテクスチャー試験(硬さ)を行った。

測定条件
測定機器:TEX−100(日本計量システム(株))
検体:縦10×横10×高さ5(mm)に切り出した断面を使用した。
検体温度:15℃で2時間保温したものをカットし、速やかに使用した。
圧縮率:50%(ゼロ加重設定)
試験速度:100mm/min
添加量(重量%)は、対ピックル液上乗せ添加量である。
ローストチキン
表3に示す製剤につき、実施例1と同様の要領にてローストチキンを調理し、同様の方法で食感と硬さの実験を行った。結果を表4に示した。
添加量(重量%)は対ピックル液上乗せ添加量である。
ローストチキン
表5−1、5−2に示された製剤につき、実施例1と同様の要領にてローストチキンを調理し、同様の方法で食感と硬さの実験を行った。結果を表6に示した。
添加量(重量%)は対ピックル液上乗せ添加量である。
ローストチキン
表7に示した製剤について、実施例1と同様の要領にてローストチキンを調理し、同様の方法で食感と硬さの実験を行った。結果を表8に示した。
添加量(重量%)は対ピックル液上乗せ添加である。
ローストチキン
表9に示す製剤を用いて、実施例1と同様の要領にてローストチキンを調理し、同様の方法で食感と硬さの実験を行った。結果を表10に示した。
添加量は対ピックル液上乗せ添加である。
鶏唐揚げ
(1)ピックル液の調製
砂糖1.0重量%、食塩0.3重量%、水98.7重量%からなる溶液を沸騰させた後常温まで冷却したものをピックル液(pH7付近)とした。
(2)鶏もも肉(国産ブロイラー肉)の処理
鶏肉の皮を剥離し、脂肪を除去したものを約30g毎にカットした。
(3)浸漬液の調製
上記(1)のピックル液に、表11に記載の製剤を指定量上乗せ添加(重量%)して浸漬液とした。
(4)鶏肉の浸漬処理
鶏もも肉と(3)の浸漬液を合わせて(鶏もも肉:浸漬液=1:2)、4℃で15時間浸漬する。
(5)バッター粉の調製
から揚げ粉(日清フーズ株式会社):片栗粉=1:1でよく混ぜて調製する。
(6)鶏肉の油調処理
浸漬後、液切りした該検体を(5)のバッター粉につけて160〜165℃で4分30秒間油調する。油調処理後、室温にて自然冷却し、以下の方法で実施例1と同様の要領にて食感及びテクスチャー試験を行った。
試験の結果を表12に示した。
添加量(重量%)は対ピックル液上乗せ添加である。
ハンバーグ
(1)ハンバーグ種の調製
国産合挽ミンチ(豚、牛)200部、玉ねぎペースト50部、全卵25部、水15部、塩2.25部、コショウ0.25部をよく混合し、ハンバーグ種とする。
(2)製剤添加
ハンバーグ種に表13記載の製剤を添加し、よく混合後1個50gずつ計量し成型する。
(3)ハンバーグの加熱処理
成型後、液切りした該検体を250℃に予熱しておいたオーブンで250℃、10分間熱処理をした。熱処理後、室温にて自然冷却し、以下の方法で食感及びテクスチャー試験を行った。
(4)食感試験
検体を自然冷却後、15℃で2時間冷却後、10名からなる熟練したパネリストが無添加を対照とし、それぞれ風味テクスチャーを比較した。
(5)テクスチャー試験
同様に検体を自然冷却後、15℃で2時間冷却したものを室温でカットし、速やかにテクスチャー試験(硬さ)を行った。
試験の結果を表14に示した。

測定条件
測定機器:TEX−100(日本計量システム(株))
検体:縦20×横20×高さ10(mm)に切り出した断面を使用した。
検体温度:15℃で2時間保温したものをカットし、速やかに使用した。
圧縮深さ:9.7mm
試験速度:100mm/min
(検体)
1.無添加
2.本発明7−1 0.1%
3.本発明7−1 0.5%
4.本発明7−1 0.9%
5.本発明7−1 1.3%
6.本発明7−1 1.5%
添加量は対ハンバーグ種上乗せ添加量である。
豚肉ロースト
(1)ピックル液の調製
砂糖1.0重量%、食塩0.3重量%、水98.7重量%からなる溶液を沸騰させた後常温まで冷却したものをピックル液(pH7付近)とした。
(2)豚もも肉の処理
脂身を取った豚もも肉ブロックを2cm厚にスライスしたものを約30gになるように正方形にカットした。
(3)浸漬液の調製
上記(1)のピックル液に、表15に記載の製剤を指定量上乗せ添加(重量%)して浸漬液とした。
(4)豚肉の浸漬処理
豚肉と(3)の浸漬液を合わせて(豚肉:浸漬液=1:2)、4℃で15時間浸漬する。
(5)豚肉の熱処理
浸漬後、液切りした該検体を250℃に予熱しておいたオーブンで250℃、8分間熱処理をした。熱処理後、室温にて自然冷却し、以下の方法で食感及びテクスチャー試験を行った。
(6)食感試験
検体を自然冷却後、15℃で2時間冷却後、10名からなる熟練したパネリストが無添加を対照とし、それぞれ風味テクスチャーを比較した。
(7)テクスチャー試験
同様に検体を自然冷却後、15℃で2時間冷却したものを室温でカットし速やかにテクスチャー試験(硬さ)を行った。
試験結果を表16に示した。

測定条件
測定機器:TEX−100(日本計量システム(株))
検体:縦10×横10×高さ5(mm)に切り出した断面を繊維方向に対し垂直に押して測定した。
検体温度:15℃で2時間保温したものをカットし、速やかに使用した。
圧縮率:50%(ゼロ加重設定)
試験速度:100mm/min
(検体)
1.無添加
2.本発明8−1 1.85%
添加量(重量%)は対ピックル液上乗せ添加量である。
本発明は、獣肉、鶏肉を含む畜肉に含侵させることにより、歯ごたえが少なく、淡白な味の獣肉を、歯ごたえがあり、より好ましい食感を付与する畜肉食感改良剤およびそれを用いて食感を向上させた畜肉の調製法にかかり、例えば、鶏舎で密集飼育した鶏からの淡白にして歯ごたえの少ないブロイラーを、地鶏なみの良好な歯ごたえとジューシー感を有する付加価値の高い鶏肉とすることができる。

Claims (6)

  1. 酢酸ナトリウム(a)、リン酸塩(b)およびカルシウム塩又はマグネシウム塩(c)を含有してなる畜肉食感改良剤。
  2. リン酸塩(b)100重量部に対しカルシウム塩および/又はマグネシウム塩(c)を合計5〜100重量部含有してなる請求項1記載の畜肉食感改良剤。
  3. 畜肉食感改良剤の1%(W/W)水溶液のpHが5.0〜7.0である請求項1または2に記載の畜肉食感改良剤。
  4. さらに糖質を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の畜肉食感改良剤。
  5. 畜肉に、請求項1〜4記載の畜肉食感改良剤を0.03〜2.1重量%含ませてなる畜肉。
  6. 畜肉を請求項1〜4記載の畜肉食感改良剤の水溶液に浸漬するか又は畜肉に畜肉食感改良剤を含ませる畜肉の食感改良法。


JP2019012468A 2018-12-27 2019-01-28 畜肉の歯ごたえを高める食感改良剤およびそれを用いた食感改良法 Active JP7356799B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018246067 2018-12-27
JP2018246067 2018-12-27

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020103265A true JP2020103265A (ja) 2020-07-09
JP7356799B2 JP7356799B2 (ja) 2023-10-05

Family

ID=71449785

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019012468A Active JP7356799B2 (ja) 2018-12-27 2019-01-28 畜肉の歯ごたえを高める食感改良剤およびそれを用いた食感改良法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7356799B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11133A (ja) * 1997-06-10 1999-01-06 Japan Organo Co Ltd 食肉加工製品および食肉加工製品用品質改良組成物
JPH11221065A (ja) * 1998-02-03 1999-08-17 Hiroe Ogawa 食品の変質防止剤
JP2002315552A (ja) * 2001-04-23 2002-10-29 Hiroe Ogawa 食品の変質防止マグネシウム強化剤及び食品の変質防止マグネシウム強化法
JP2004242674A (ja) * 2003-01-24 2004-09-02 Prima Meat Packers Ltd 食肉加工品添加用組成物
JP2004248661A (ja) * 2002-05-30 2004-09-09 Ajinomoto Co Inc 食肉単味品向け製剤および該製剤を用いる食肉単味品の製造方法
WO2010126165A1 (ja) * 2009-04-28 2010-11-04 味の素株式会社 食肉の軟化改質方法及び軟化改質剤

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11133A (ja) * 1997-06-10 1999-01-06 Japan Organo Co Ltd 食肉加工製品および食肉加工製品用品質改良組成物
JPH11221065A (ja) * 1998-02-03 1999-08-17 Hiroe Ogawa 食品の変質防止剤
JP2002315552A (ja) * 2001-04-23 2002-10-29 Hiroe Ogawa 食品の変質防止マグネシウム強化剤及び食品の変質防止マグネシウム強化法
JP2004248661A (ja) * 2002-05-30 2004-09-09 Ajinomoto Co Inc 食肉単味品向け製剤および該製剤を用いる食肉単味品の製造方法
JP2004242674A (ja) * 2003-01-24 2004-09-02 Prima Meat Packers Ltd 食肉加工品添加用組成物
WO2010126165A1 (ja) * 2009-04-28 2010-11-04 味の素株式会社 食肉の軟化改質方法及び軟化改質剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP7356799B2 (ja) 2023-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1054845A (en) Intermediate moisture meats
KR100352145B1 (ko) 가공축류육 및 그것을 사용한 축류육식제 및 가공축류육 제조방법
US10568333B2 (en) Methods for processing meat using phosphate free high pH compositions containing salt and sodium carbonate
US20110091632A1 (en) Meat Additive, Pickling Liquid and Processed Meat Product
EP2835060B1 (en) Method for the preparation of oil-containing whole muscle meat-based products and reconstituted meat-based products
JPH10215840A (ja) 被覆食品
JP2007517521A (ja) 脂肪、タンパク質、一口サイズの肉片から成るミートマリネー
JP2015173619A (ja) 即席乾燥味付肉及びその製造方法
US20200214303A1 (en) Method for processing meat using phosphate free high ph compositions containing salt and a carbonate salt
JP7356799B2 (ja) 畜肉の歯ごたえを高める食感改良剤およびそれを用いた食感改良法
DeVitre et al. Tenderization of spent hen muscle using papain, bromelin, or ficin alone and in combination with salts
TWI692314B (zh) 用於製備加工肉品用保水力增強劑之包括阿洛酮糖之組成物及其用途
Oktafa et al. Quality of Physical and Sensory of Super-native Chicken Breast Marinated with Herbs and Spices with Different Levels of Marination Concentration.
Han et al. Effects of curing methods on the quality characteristics of pork jerky
JPH09140352A (ja) 食肉の改質剤組成物
JP6722734B2 (ja) 加熱調理用肉質改良剤およびこれを用いた加熱調理食品の製造方法並びに食酢の使用方法
JPH0947254A (ja) 水系食肉用改質剤及びこれで処理した食肉又は肉製品
JP4842298B2 (ja) 肉質改質剤
CN105767924A (zh) 无磷肉制品品质改良组合物
Alarcón‐Rojo Marination, cooking, and curing: applications
WO2014146203A1 (en) Method for tenderizing poultry products
CA3141126A1 (en) Composition for maintaining or improving the quality of processed meat
JP5367508B2 (ja) 畜肉及び魚肉用の肉質改善剤及び肉質改善方法
WO2023032968A1 (ja) 肉質改良剤
JPH07313108A (ja) 肉の改質剤及びこれで処理した食用肉又は肉製品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230209

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230911

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230925

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7356799

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150