JP2020101249A - 変速装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】片持ち支持の出力軸を有する変速装置において、止め輪を取り付けること無く出力軸の軸方向の変位を規制する。【解決手段】減速装置100は、間に内部空間S1を形成する上地板部材30及び下地板部材10と、内部空間S1に設けられた減速歯車輪列80と、上地板部材30に形成された軸受33に支持されて、外部空間S2から内部空間S1に貫通した軸部71及び軸部71と一体的に設けられ、内部空間S1に配置された、減速歯車輪列80に連結された出力歯車75を有する出力軸70と、を備え、下地板部材10は、減速歯車輪列80に連結する外部のモータ200の入力軸210を内部空間S1に受け入れる開口19が形成され、内部空間S1には、出力軸70の内部空間S1に向けた方向Iへの変位を規制する突き当て面17が形成されている。【選択図】図3
Description
本発明は、変速装置に関する。
例えば、外部から入力された回転数を減速して出力する減速装置が知られている。減速装置は、例えば上地板と下地板との間の内部空間に減速歯車を備え、モータ等からの入力を減速歯車で減速して出力する構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された減速装置は、出力軸を2か所の軸受で支持する両持ち支持の構造であるが、出力軸を1か所の軸受でのみ支持する片持ち支持の構造のものもある。
ここで、出力軸には減速歯車に噛み合う出力歯車が固定されているため、出力軸を内部空間から外部空間に引き抜く方向への変位については、出力歯車が軸受に引っ掛かって変位が規制される。
一方、出力軸を内部空間に押し込む方向への変位については、外部空間に突出した出力軸の部分に、止め輪(JIS B 2804で定められた、例えばE形止め輪(Eリング)やC形止め輪(Cリング)等)を取り付け、この止め輪を軸受に引っ掛けさせて、変位を規制している。
しかし、出力軸に、止め輪を設けることは、止め輪という部品の増加と、止め輪の取り付けという組み立て作業の増加を生じていて、製造コストの低減が要望される。
なお、上述した問題は、減速装置に限定されるものではなく、入力された回転数を増速して出力する増速装置についても同様に起こり得る。つまり、上述した問題は、減速であるか又は増速であるかの別を問わず、変速を行う変速装置に起こり得る。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、止め輪を取り付けることなく、片持ち支持の出力軸の軸方向の変位を規制することができる変速装置を提供することを目的とする。
本発明は、間に内部空間を形成する2つの地板部材と、前記内部空間に設けられた変速機と、2つの前記地板部材のうち一方の地板部材に形成された軸受に支持されて、外部空間から前記内部空間に貫通した軸部及び前記軸部と一体的に設けられ、前記内部空間に配置された、前記変速機に連結された出力歯車を有する出力軸と、を備え、2つの前記地板部材のうち他方の地板部材は、前記変速機に連結する外部の入力軸を前記内部空間に受け入れる開口が形成され、前記内部空間には、前記出力軸の前記内部空間に向けた軸方向への変位を規制する規制部が形成されている変速装置である。
本発明に係る変速装置によれば、止め輪を取り付けることなく、片持ち支持の出力軸の軸方向の変位を規制することができる。
以下、本発明に係る変速装置の一実施形態である減速装置100について、図面を用いて説明する。
<構成>
図1は本発明に係る変速装置の一実施形態である減速装置100を示す側面図、図2は減速装置100を、出力軸70の軸C方向に見た平面図、図3は減速装置100の内部を展開して示した断面図である。
図1は本発明に係る変速装置の一実施形態である減速装置100を示す側面図、図2は減速装置100を、出力軸70の軸C方向に見た平面図、図3は減速装置100の内部を展開して示した断面図である。
なお、図3は減速歯車輪列80(変速機の一例)の噛み合いを説明する展開図として記載しているため、図2に示した平面図を一平面で切断した断面図ではない。つまり、実際の減速装置100においては、図1に示すように、入力軸(歯車)210と出力軸70とが同一の軸C線上に配置されるが、図3においては、入力軸210と出力軸70とが、互いにずれた位置に配置されて記載されている。
本実施形態の減速装置100は、図1,2,3に示すように、上地板部材30(地板部材の一例)と、下地板部材10(地板部材の一例)と、減速歯車輪列80(変速機の一例)と、ケース50と、出力軸70と、を備えている。
(下地板部材)
図4は減速装置100における下地板部材10を示す平面図、図5は下地板部材10におけるA−A線に沿った断面を示す断面図、図6は下地板部材10におけるB−B線に沿った断面を示す断面図である。
図4は減速装置100における下地板部材10を示す平面図、図5は下地板部材10におけるA−A線に沿った断面を示す断面図、図6は下地板部材10におけるB−B線に沿った断面を示す断面図である。
図7は減速装置100における上地板部材30を示す平面図、図8は上地板部材30におけるD−D線に沿った断面を示す断面図である。
下地板部材10は、図4,5,6に示すように、下地板部11と2つの支柱部12,13とブリッジ部16と、を有している。下地板部材10は、例えば樹脂材料で形成されている。
下地板部11は、図4に示すように、軸Cを中心とした円板状に形成されている。下地板部11の、軸Cと交差する部分を含む中心部には、円形状の開口19が形成されている。開口19は、図1,3に示すように、減速装置100の外部に配置されたモータ200の回転軸である、減速装置100から見ての入力軸210を、減速装置100への入力軸として減速装置100の内部空間S1に受け入れる部分であり、形状は円形に限定されない。
下地板部11の、後述する2つの支柱部12,13の間の部分には、図6に示すように、減速歯車輪列80の2つの軸81,82が圧入して固定される固定孔21,22が形成されている。2つの固定孔21,22は、それぞれ鉛直方向に延びて形成され、これら固定孔21,22にそれぞれ、図3に示すように軸81,82が圧入されて、2つの軸81,82が互いに平行となる配置で下地板部材10に固定される。
支柱部12,13は、下地板部11から上地板部材30に向けて鉛直方向(軸C方向)に立ち上がって形成されている。2つの支柱部12,13は、図4に示すように、軸Cを挟んで互いに点対称となる配置で形成されている。
なお、2つの支柱部12,13の配置は、軸Cを挟んで互いに点対称となる配置に限定されず、点対称ではない配置であってもよい。また、支柱部12,13は、2つに限定されるものではなく、3つ以上であってもよいし、下地板部11の外周縁に沿って鉛直方向に立ち上がる周壁を形成することで、1つの円柱部として形成してもよい。
各支柱部12,13は、内部を上下に貫通した貫通孔12a,13aが形成されている。これらの貫通孔12a,13aには、図3に示すように、モータ200を減速装置100に一体に固定するためのボルト90がそれぞれ通される。モータ200を減速装置100に固定する固定構造としては、上述したボルト90によるものでなくてもよく、その場合は、支柱部12,13に貫通孔12a,13aが形成されていなくてもよい。
各支柱部12,13の上端面12b,13bは、図3に示すように、上地板部材30が載置される座面となる。そして、この上端面12b、13bにはそれぞれ、図7に示した上地板部材30に形成された円形状の切欠き34,35が外側から嵌め合わされる、上方に突出した円弧状の突起14,15が形成されている。
円弧状の突起14,15にそれぞれ、上地板部材30の切欠き34,35が嵌め合わされることで、上地板部材30を、下地板部材10に対して所定の位置(具体的には、上地板部材30の後述する軸受33の中心と下地板部材10の開口19の中心とを同一の軸C線上とする位置)に位置決めすることができる。
ブリッジ部16は、下地板部11よりも上地板部材30に近い上方の位置において、図5に示すように、2つの支柱部12,13の間を架け渡すように、かつ、軸Cと交差する範囲に、すなわち開口19の上方の少なくとも一部を覆う配置で、形成されている。ブリッジ部16は、軸Cと直交する突き当て面17(規制部の一例)を有している。突き当て面17は、後述する出力軸70の他端面72が接した状態で出力軸70を支持し、又は出力軸70の他端面72が一旦接した後、僅かに隙間を有した状態であってもよい。
ブリッジ部16の、軸Cと交差する部分には、ブリッジ部16を鉛直方向に貫通する小径の位置決め孔18が形成されている。位置決め孔18は、後述する出力軸70の下端面(他端面72)から下方に突出した位置決め用の突起73(図3参照)が緩く挿入される程度の直径に形成されていて、上地板部材30によって支持される以前の状態の出力軸70を配置すべき概略位置を決める位置決め機能を発揮する。
なお、突起73の外径は、位置決め孔18の内径より大きい。ここで、突起73の軸、位置決め孔18の軸の軸、軸部71の軸及び軸受33の軸が一直線上に配置されて組み立てられているため、突起73の外周面は位置決め孔18の内周面に接しない。これにより、突起73の外周面と位置決め孔18の内周面との摺動が無く、両面間での摩擦抵抗を無くすことができる。なお、両面は、一部同士が接してもよい。この場合、両面は、同時には一部のみしか接触せず、両面の全面が同時に接触することはない。
ただし、下地板部材10に出力軸70を組み付ける際は、突起73を位置決め孔18に挿入することで位置決めするため、突起73の外周面と位置決め孔18の内周面との一部同士が接することは当然に起こり得る。
これにより、突起73が位置決め孔18に緩く挿入される。したがって、位置決め孔18は、突起73を半径方向に支持するラジアル軸受としては機能しない。
(上地板部材)
上地板部材30は、図7に示すように、長円形状の上地板部31の中心部に、上方に突出した円柱状のボス部38を有している。上地板部材30は、例えば、焼結金属材料で形成されていて、軸受33における潤滑を良好にするために油が含浸されている。なお、上地板部31の形状は、長円形状に限定されるものではなく、真円形状や、その他の形状であってもよい。
上地板部材30は、図7に示すように、長円形状の上地板部31の中心部に、上方に突出した円柱状のボス部38を有している。上地板部材30は、例えば、焼結金属材料で形成されていて、軸受33における潤滑を良好にするために油が含浸されている。なお、上地板部31の形状は、長円形状に限定されるものではなく、真円形状や、その他の形状であってもよい。
ボス部38には、出力軸70(図3参照)を軸Cに沿って鉛直方向に貫通させる出力軸孔32が形成されている。出力軸孔32の内周面は出力軸孔32に挿入された出力軸70の外周面に接し、出力軸70を軸C回りに回転自在に、かつ軸C方向に摺動自在に支持する軸受33を形成している。
前述したように、下地板部材10の位置決め孔18は、出力軸70に対してラジアル軸受としては機能しないため、出力軸70は、半径方向については、上地板部材30の軸受33のみによって支持されている。
また、上地板部31には、減速歯車輪列80の2つの軸81,82の上端側が挿入されて軸81,82を平行に支持する支持孔36,37が形成されている。下地板部11の固定孔21,22と軸81,82とは締まり嵌めであり、軸81,82は固定孔21,22に圧入されるが、上地板部31の支持孔36,37と軸81,82とはすきま嵌めであり、軸81,82は支持孔36,37に緩く嵌め合わされる。
上地板部材30と下地板部材10とが互いに組み付けられた状態で、支持孔36は固定孔21の鉛直上方に配置され、支持孔37は固定孔22の鉛直上方に配置されているため、上地板部材30と下地板部材10とが互いに組み付けられた状態では、固定孔21と支持孔36とで上下を支持された軸81と、固定孔22と支持孔37とで上下を支持された軸82とは、互いに平行な姿勢を保持する。
上地板部材30は、上地板部31の長手方向の両端部付近に、円形状の切欠き34,35が形成されている。前述したように、切欠き34には下地板部材10の支柱部12から突出した突起14が挿入され、切欠き35には下地板部材10の支柱部13から突出した突起15が挿入されて、下地板部材10と上地板部材30とが、面内方向(鉛直方向に直交する方向)の位置決めをされる。
そして、上地板部31の下面31aが、各支柱部12,13の上端面12b,13bに突き当てられて、下地板部材10と上地板部材30とが、鉛直方向の位置決めをされて組み付けられる。これにより、上地板部材30の上地板部31と下地板部材10の下地板部11との間に、内部空間S1が形成される。
上地板部材30と下地板部材10とが組み付けられた状態で、上地板部材30の出力軸孔32の中心と、下地板部材10の開口19の中心とは、一直線(軸C)上に配置される。また、ブリッジ部16に形成された位置決め孔18の中心も、出力軸孔32の中心及び開口19の中心とともに、一直線(軸C)上に配置される。
(ケース)
ケース50は、図1,2に示すように、略円筒状に形成されている。ケース50は、例えばダイカストで成形されている。ケース50は、図3に示すように、上地板部材30及び下地板部材10で形成された内部空間S1と、上地板部材30及び下地板部材10の外側である外部空間S2とを仕切るように、一体に組み付けられた上地板部材30及び下地板部材10に、上地板部材30側から被せることで、上地板部材30及び下地板部材10を覆う。
ケース50は、図1,2に示すように、略円筒状に形成されている。ケース50は、例えばダイカストで成形されている。ケース50は、図3に示すように、上地板部材30及び下地板部材10で形成された内部空間S1と、上地板部材30及び下地板部材10の外側である外部空間S2とを仕切るように、一体に組み付けられた上地板部材30及び下地板部材10に、上地板部材30側から被せることで、上地板部材30及び下地板部材10を覆う。
ケース50の上面には、下地板部材10の貫通孔12a,13aにそれぞれ対応する位置に、ボルト90の軸だけを通過させる孔51,52が形成されている。
(出力軸)
出力軸70は、軸部71と、軸部71に嵌め合わされて軸部71と一体に回転する出力歯車75と、を有している。軸部71は、上地板部材30の軸受33に挿入されて、外部空間S2から内部空間S1に貫通している。軸部71は、軸受33によって、上地板部材30に回転自在及び軸方向に変位可能に支持されている。出力歯車75は、内部空間S1に配置されている。出力軸70は、半径方向については、上地板部材30の単一の軸受33のみによって支持されている。
出力軸70は、軸部71と、軸部71に嵌め合わされて軸部71と一体に回転する出力歯車75と、を有している。軸部71は、上地板部材30の軸受33に挿入されて、外部空間S2から内部空間S1に貫通している。軸部71は、軸受33によって、上地板部材30に回転自在及び軸方向に変位可能に支持されている。出力歯車75は、内部空間S1に配置されている。出力軸70は、半径方向については、上地板部材30の単一の軸受33のみによって支持されている。
軸部71の一端面74の側は、外部空間S2に配置されている。この軸部71の、外部空間S2に配置された部分には、外周面の一部を切り欠いた切欠き76が形成されている。この切欠き76は、軸部71に連結される外部の装置との、軸回りの回り止めとして機能する。
なお、切欠き76の形状は如何なる形状であってもよい。また、切欠き76に代えて、凹部を適用してもよいし、他の形態を適用してもよい。要するに、軸部71の軸回りの回り止めの機能を発揮し得る形状であればよい。
軸部71の、内部空間S1側に配置された他端面72には、軸方向に突出した突起73が形成されている。突起73は、軸部71と同心の円柱状に形成されている。また、突起73は、下地板部材10のブリッジ部16に形成された位置決め孔18に緩く挿入される程度の直径に形成されている。
ここで、出力歯車75の軸受33の側の端面75aから軸部71の他端面72までの、軸部71に沿った長さは、上地板部材30と下地板部材10とが組み付けられた状態での、軸受33の出力歯車75に向いた面33aから突き当て面17までの長さに等しいか、又は、わずかに短く設定されている。
(減速歯車輪列)
減速歯車輪列80は、内部空間S1に配置されて、開口19を通して内部空間S1に配置されたモータ200の入力軸210の回転を減速して、出力歯車75に伝達する。減速歯車輪列80は、2つの軸81,82と、軸81に回転自在に支持された第1減速歯車83及び第3減速歯車85と、軸82に回転自在に支持された第2減速歯車84及び第4減速歯車86と、を備えている。
減速歯車輪列80は、内部空間S1に配置されて、開口19を通して内部空間S1に配置されたモータ200の入力軸210の回転を減速して、出力歯車75に伝達する。減速歯車輪列80は、2つの軸81,82と、軸81に回転自在に支持された第1減速歯車83及び第3減速歯車85と、軸82に回転自在に支持された第2減速歯車84及び第4減速歯車86と、を備えている。
第1減速歯車83は、大径歯車83aと、大径歯車83aよりも直径の小さい小径歯車83bとが、同軸に一体に形成されたものであり、軸81回りに回転自在に組み合わされる。第3減速歯車85も第1減速歯車83と同様に、大径歯車85aと小径歯車85bとが同軸に一体に形成され、軸81回りに回転自在に組み合わされる。
軸81の下部側(下地板部11に近い側)に第1減速歯車83が、大径歯車83aを下にして配置され、第1減速歯車83の上方に、第1減速歯車83と連れ回らないように図示しないカラーを挟んで、第3減速歯車85が大径歯車85aを下にして配置されている。なお、図示しないカラーは省略して(備えなくて)もよい。
第3減速歯車85の上方には、第1減速歯車83及び第3減速歯車85が軸方向の上方に変位するのを規制するカラー87が配置されている。カラー87は、その下端が第3減速歯車85の上端に接し、その上端が上地板部31に近接して又は接して、配置されている。
なお、軸81の下部に配置された第1減速歯車83の大径歯車83aは、図3に示すように、開口19を通して内部空間S1に配置された入力軸210と噛み合う。
第2減速歯車84も第1減速歯車83と同様に、大径歯車84aと小径歯車84bとが同軸に一体に形成され、軸82回りに回転自在に組み合わされ、第4減速歯車86も大径歯車86aと小径歯車86bとが同軸に一体に形成され、軸82回りに回転自在に組み合わされる。
軸82の下部側(下地板部11に近い側)に第2減速歯車84が、大径歯車84aを下にして配置され、第2減速歯車84の上方に、第2減速歯車84と連れ回らないように図示しないカラーを挟んで、第4減速歯車86が大径歯車86aを下にして配置されている。なお、図示しないカラーは省略して(備えなくて)もよい。
ここで、第2減速歯車84及び第4減速歯車86は、下地板部11と上地板部31との間にわずかな隙間しかないため、軸方向に大きく変位することはない。したがって、軸82には、軸81に設けられていたカラー87のような、軸方向への変位を防止又は抑制する部材は無い。
そして、減速歯車輪列80は、第1減速歯車83の小径歯車83bと第2減速歯車84の大径歯車84aとが噛み合い、第2減速歯車84の小径歯車84bと第3減速歯車85の大径歯車85aとが噛み合い、第3減速歯車85の小径歯車85bと第4減速歯車86の大径歯車86aとが噛み合い、第4減速歯車86の小径歯車86bと出力歯車75とが噛み合った配置となる。これにより、減速歯車輪列80は、入力軸210から入力された回転を減速して出力歯車75に伝達する。
以上のように構成された減速装置100は、例えば、以下のようにして組み立てられる。すなわち、まず、下地板部材10の固定孔21に軸81が圧入されて固定され、固定孔22に軸82が圧入されて固定される。
次いで、第1減速歯車83が軸81に、大径歯車83aを下にして挿入され、軸81の最下端部に配置される。次いで、第2減速歯車84が軸82に、大径歯車84aを下にして挿入される。このとき、第2減速歯車84は、大径歯車84aが第1減速歯車83の小径歯車83bに噛み合った状態で配置される。
次いで、第3減速歯車85が軸81に、大径歯車85aを下にして挿入され、第3減速歯車85は、第1減速歯車83の上方において、大径歯車85aが第2減速歯車84の小径歯車84bに噛み合った状態で配置される。
次いで、第4減速歯車86が軸82に、大径歯車86aを下にして挿入され、第4減速歯車86は、第2減速歯車84の上方において、大径歯車86aが第3減速歯車85の小径歯車85bに噛み合った状態で配置される。次いで、カラー87が軸81に挿入される、カラー87は、第3減速歯車85の上方に配置される。
次に、出力軸70を、他端面72を下方に向けた鉛直方向(軸81,82に平行な方向)に沿った姿勢で、突起73を下地板部材10のブリッジ部16の位置決め孔18に挿入する。突起73は位置決め孔18に対して緩いため、軸81,82のように下地板部材10に固定はされていないが、出力歯車75が第4減速歯車86の小径歯車86bに噛み合った状態となるように、出力軸70は下地板部材10に対して、水平面内で大まかに位置決めされる。このとき、出力軸70の出力歯車75が第4減速歯車86の小径歯車86bに噛み合った状態となる。
このように、下地板部材10に、減速歯車輪列80が固定され、出力軸70が大まかに位置決めされた状態で、下地板部材10に、上方から上地板部材30が組み付けられる。具体的には、上地板部材30の出力軸孔32に出力軸70の軸部71を一端面74側から通すように、まず、出力軸70に上地板部材30を組み合わせる。
さらに、上地板部材30を降下させて、支持孔36に軸81を、支持孔37に軸82をそれぞれ通すとともに、切欠き34に下地板部材10の突起14を、切欠き35に下地板部材10の突起15をそれぞれ挿入するように、下地板部材10に上地板部材30を組み付ける。
そして、上地板部31の下面31aが、各支柱部12,13の上端面12b,13bに突き当てられて、下地板部材10と上地板部材30とが、鉛直方向の位置決めをされて組み付けられる。
次に、上地板部材30と下地板部材10と出力軸70と減速歯車輪列80とが一体に組み付けられた状態で、ケース50を、孔51,52をそれぞれ貫通孔12a,13aに一致させた状態で、上地板部材30及び下地板部材10の外側を覆うように、上方からこれらに被せられる。
そして、図3に示すように、減速装置100の下地板部材10の下面に下方に接してモータ200を配置する。このとき、開口19を通じてモータ200の入力軸210は減速装置100の内部空間S1に挿入されて、入力軸210は第1減速歯車83の大径歯車83aに噛み合う。
その後、ケース50に形成された孔51,52からそれぞれボルト90を通して、ボルト90の先端を、モータ200に締結する。これにより、モータ200は、減速装置100に一体化される。
そして、モータ200の入力軸210の回転は、減速歯車輪列80により減速され、出力歯車75に伝達されて、出力軸70は、入力軸210の回転数に対して低い回転数に減速されて回転する。このように、本実施形態の減速装置100によれば、入力軸210から入力された回転を減速して出力軸70に出力することができる。
本実施形態の減速装置100は、出力軸70が1つの軸受33のみで、片持ち支持されていて、軸受33は、出力軸70を軸C方向に摺動自在に支持している。したがって、軸受33と出力軸70との関係のみでは、出力軸70は、外部空間S2に向かう方向O及び内部空間S1に向かう方向Iに変位可能である。
しかし、本実施形態の減速装置100は、減速装置100として一体に組み立てられた状態で、内部空間S1に向かう方向Iへは、軸部71の他端面72が突き当て面17に突き当たっているため変位することはできず、外部空間S2に向かう方向Oへは、出力歯車75の軸受33に向いた端面75aが、軸受33の出力歯車75に向いた面33aに突き当たって変位することはできない。
したがって、出力軸70は、上地板部材30と下地板部材10との間で、出力歯車75が第4減速歯車86の小径歯車86bに噛み合った状態に維持される位置に拘束され、出力軸70の軸方向の変位が規制されている。
なお、出力歯車75の軸受33の側の端面75aから軸部71の他端面72までの、軸部71に沿った長さが、上地板部材30と下地板部材10とが組み付けられた状態での、軸受33の出力歯車75に向いた面33aから突き当て面17までの長さよりもわずかに短く設定されている場合は、そのわずかな長さの差分だけ、出力軸70は軸C方向(例えば、外部空間S2に向かう方向O)に変位することができる。このわずかな長さの差分の変位では、出力歯車75は第4減速歯車86の小径歯車86bに噛み合った状態を維持する。
このように、本実施形態の減速装置100は、出力軸70にEリング等の止め輪を取り付けることなく、片持ち支持の出力軸70の軸C方向の内部空間S1に向けた出力軸70の変位を規制することができる。したがって、本実施形態の減速装置100は、止め輪を取り付けて出力軸の軸C方向の変位を規制するものに比べて、止め輪という部品を用いないことによる部品点数の低減と、止め輪を出力軸70に組み付ける作業の削減とを実現し、製造コストの低減を図ることができる。
また、本実施形態の減速装置100は、出力軸70の他端面72を突き当て面17に突き当てることで、出力軸70の、内部空間S1に向けた変位を規制するため、出力軸70の軸方向の変位を規制する構造としては、非常に簡単な構造で実現することができる。
また、本実施形態の減速装置100は、出力軸70の、内部空間S1に向けた変位を規制する突き当て面17が、下地板部材10の一部(ブリッジ部16)として形成されているため、下地板部材10の成形工程で突き当て面17を同時に形成することができる。したがって、出力軸70の、内部空間S1に向けた変位を規制する規制部を、下地板部材10とは別に成形するものに比べて、製造コストを低減することができる。
また、本実施形態の減速装置100は、突き当て面17が形成されたブリッジ部16に、出力軸70の軸部71の他端面72の、軸方向に直交する面内での大まかな位置を位置決めする位置決め部が形成されている。すなわち、軸部71には他端面72から突出した突起73が形成され、ブリッジ部16には、突起73が緩く挿入される位置決め孔18が形成されていて、この位置決め孔18に出力軸70の突起73を挿入した状態とすることで、下地板部材10に出力軸70を大まかに位置決めすることができる。
これにより、その後に上地板部材30を組み付ける際に、上地板部材30の出力軸孔32の位置に対する、出力軸70の一端面74の面内方向の、大まかな位置決めを行うことができ、組み付けの作業性を向上させることができる。
なお、本実施形態の減速装置100は、出力軸70に突起73が形成されていたため、突起73を受容する位置決め孔18を形成したものであるが、本発明に係る変速装置における位置決め部は、この形態に限定されるものではない。
すなわち、例えば、出力軸70が突起73を有しないものである場合は、突き当て面17を底面とし、出力軸70の他端面72側の端部の外周面を囲む内周面を形成するように、突き当て面17の一部を上地板部材30の方向に盛り上げて、その内周面を位置決め部としてもよい。
なお、本実施形態の減速装置100は位置決め孔18を有するものであるが、本発明に係る変速装置は、位置決め孔18等の位置決め部を有するものに限定されず、位置決め部を有しなくてもよい。
本実施形態の減速装置100は、下地板部材10が、出力軸70のラジアル方向に、軸受としての荷重を受けないため、下地板部材10を、軸受33を有する上地板部材30のような高価な材料を用いる必要は無く、焼結金属材料に比べて安価な樹脂材料を用いることができる。
なお、本発明に係る変速装置は、2つの地板部材の材料に関して、本実施形態の減速装置100における材料に限定されるものではない。
本実施形態は、本発明に係る変速装置を減速装置として適用したものであるが、本発明はこの形態に限定されるものではなく、入力軸から入力された回転を増速して出力軸に伝達する増速装置として適用することもできる。この場合、変速機としての減速歯車輪列80に代えて、入力軸210から入力された回転を増速して出力軸70に伝達する増速機を変速機として備えればよい。増速機としては、減速歯車輪列80と同様に、増速歯車輪列を適用することもできる。
なお、増速機としては、増速歯車輪列に限定されず、他の増速機構を適用することもできる。減速歯車輪列80として例示した減速機についても同様であり、減速歯車輪列80以外の減速機構を適用することもできる。
本実施形態の減速装置100は、入力軸210の回転を5段階に減速するものであるが、減速の段数は、5段階に限定されず、1〜4段階であってもよいし、6段階以上であってもよい。
10 下地板部材
17 突き当て面
19 開口
30 上地板部材
33 軸受
70 出力軸
71 軸部
75 出力歯車
80 減速歯車輪列
100 減速装置
200 モータ
210 入力軸
C 軸
I 内部空間に向かう方向
S1 内部空間
S2 外部空間
17 突き当て面
19 開口
30 上地板部材
33 軸受
70 出力軸
71 軸部
75 出力歯車
80 減速歯車輪列
100 減速装置
200 モータ
210 入力軸
C 軸
I 内部空間に向かう方向
S1 内部空間
S2 外部空間
Claims (6)
- 間に内部空間を形成する2つの地板部材と、
前記内部空間に設けられた変速機と、
2つの前記地板部材のうち一方の地板部材に形成された軸受に支持されて、外部空間から前記内部空間に貫通した軸部及び前記軸部と一体的に設けられ、前記内部空間に配置された、前記変速機に連結された出力歯車を有する出力軸と、を備え、
2つの前記地板部材のうち他方の地板部材は、前記変速機に連結する外部の入力軸を前記内部空間に受け入れる開口が形成され、
前記内部空間には、前記出力軸の前記内部空間に向けた軸方向への変位を規制する規制部が形成されている変速装置。 - 前記規制部は、前記出力軸の前記内部空間に配置された端部に突き当たって、前記内部空間に向けた変位を規制する突き当て部である請求項1に記載の変速装置。
- 前記突き当て部は、前記他方の地板部材の一部として、前記他方の地板部材と一体に形成されている請求項2に記載の変速装置。
- 前記突き当て部には、前記出力軸の、前記軸方向に直交する面内での位置決めを行う位置決め部が形成されている請求項2又は3に記載の変速装置。
- 前記突き当て部は、樹脂材料で形成されている請求項2から4のうちいずれか1項に記載の変速装置。
- 前記変速機は、前記入力軸からの入力を減速して前記出力軸に伝達する減速機である請求項1から5のうちいずれか1項に記載の変速装置。
Priority Applications (1)
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JP2018240694A JP2020101249A (ja) | 2018-12-25 | 2018-12-25 | 変速装置 |
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Citations (4)
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-
2018
- 2018-12-25 JP JP2018240694A patent/JP2020101249A/ja active Pending
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