JP2010007717A - 捩り振動低減装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1ばね,第2ばねから入力側部材の一箇所に集中して荷重が作用しないようにする。
【解決手段】軸方向へ移動するロックアップピストン2に結合された入力側部材3と、トランスミッションに連結される出力側部材4とを備え、入力側部材3には外周側に第1入力側ばね受け部3aが、内周側に第2入力側ばね受け部3bが設けられる一方、出力側部材4には外周側に第1出力側ばね受け部4aが、内周側に第2出力側ばね受け部4bが設けられ、第1入力側ばね受け部3aの間であってかつ第1出力側ばね受け部4aの間に第1ばね11が設けられる一方、第2入力側ばね受け部3bの間であってかつ第2出力側ばね受け部4bの間に第2ばね12が設けられ、第1ばね11に対して第2ばね12の長さが十分に小さい場合は、第1ばね11のばね収容空間の中間長さ位置と第2ばね12のばね収容空間の中間長さ位置とを円周方向の対応する位置に設定した。
【選択図】図1

Description

本発明は、外周側の第1ばねと内周側の第2ばねとを有する捩り振動低減装置に関し、第1ばね,第2ばねからばね受け部を介して入力側部材に加わる荷重が一箇所に集中して作用しないようにしたものである。
車両に搭載したエンジンのクランク軸とトルクコンバータのタービンとの間には、捩り振動低減装置が設けられている。該捩り振動低減装置は、エンジンのクランク軸に連結される入力側部材と、トルクコンバータのタービンに連結される出力側部材と、これらの入力側部材と出力側部材とを回転方向に弾性的に連結するとともに円周方向に沿って配置されたばねとで構成されている。
従来の捩り振動低減装置として、特許文献1に記載のものがある。この捩り振動低減装置は、半径方向外周側と半径方向内周側とに第1トーションスプリング54と第2トーションスプリング56とを設けてばねの2段特性を利用したものである。リティーニングプレート52に対してドリブンプレート53が相対的に回転して捩りが始まる初期に第1トーションスプリング54が圧縮され、捩れ角度が所定の値に達すると第2トーションスプリング56が圧縮され始める。
これに対して、外径の大きな親ばねの内部に外径の小さな子ばねを収容して2つのばねを入れ子ばね構造にした構成を採用した場合は、2つのばねに作用する2つの遠心力が、いずれも親ばねの半径方向外周側を支持する部分に同時に作用するので、大きな負荷荷重が作用する。
従って、特許文献1に記載の捩り振動低減装置では、2つのばねを入れ子ばね構造にしていないことから、遠心力による負荷荷重が小さくてすむことになる。
特開2006−177418号公報
ところが、図3からわかるように第1トーションスプリング54のばね受け部である端面76と第2トーションスプリング56のばね受け部である端面78とが円周方向に接近して配置されているので、第1トーションスプリング54および第2トーションスプリング56が同時に圧縮されている状態では2つのばねを押圧するときの2つの反作用の力がリティーニングプレート52の一部に集中的に作用する。このため、強度を上げるためにリティーニングプレート52の板厚を大きくしなければならない。
このリティーニングプレート52はピストン51と一体となって軸方向へ移動してフロントカバー2に対して接触・離反するため軽量化が要求されるが、板厚を大きくすると重量が大きくなり、この要求を満たすことができない。
そこで本発明は、上記の課題を解決した捩り振動低減装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、エンジンのクランク軸に連結される入力側部材と、該入力側部材に対向して設けられトランスミッションに連結される出力側部材とを備え、前記入力側部材は軸方向へ移動することにより前記クランク軸の端部に結合されたカバーに対して連結・切り離し可能なロックアップピストンに結合して設けられ、ばね収容空間を構成し対となるばね受け部として、前記入力側部材には外周側に第1入力側ばね受け部が、内周側に第2入力側ばね受け部が、夫々円周方向に沿って少なくとも1対設けられる一方、前記出力側部材には外周側に第1出力側ばね受け部が、内周側に第2出力側ばね受け部が、夫々円周方向に沿って少なくとも1対設けられ、前記対となる第1入力側ばね受け部の間であってかつ前記対となる第1出力側ばね受け部の間に第1ばねが設けられる一方、前記対となる第2入力側ばね受け部の間であってかつ前記第2出力側ばね受け部の間に第2ばねが設けられた捩り振動低減装置において、前記入力側部材における前記第1ばねからの押圧力を受ける前記第1入力側ばね受け部と前記第2ばねからの押圧力を受ける前記第2入力側ばね受け部との円周方向の距離が最大となるように、前記第1ばねと前記第2ばねとの前記ばね収容空間の円周方向での相対的な位置を設定したことを特徴とする。
この発明によれば、入力側部材に形成されている外周側の第1入力側ばね受け部と内周側の第2入力側ばね受け部との円周方向の距離が大きいので、第1ばねから入力側部材に作用する押圧力と第2ばねから入力側部材に作用する押圧力とが入力側部材の一箇所に集中することなく分散して作用する。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の捩り振動低減装置において、前記第1ばねに対して前記第2ばねの長さが十分に小さい場合は、前記第1ばねのばね収容空間の中間長さ位置と前記第2ばねのばね収容空間の中間長さ位置とを円周方向の対応する位置に設定したことを特徴とする。
この発明によれば、第1ばねが第2ばねに比べて十分に長いので、第1入力側ばね受け部どうしの円周方向の距離が大きく、長い第1ばねの中間長さ位置に短い第2ばねの一対の第2入力側ばね受け部が相互に接近して配置されていることになり、第1入力側ばね受け部と第2入力側ばね受け部との距離が大きくなり、第1ばねから入力側部材に作用する押圧力と第2ばねから入力側部材に作用する押圧力とが入力側部材に分散して作用する。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の捩り振動低減装置において、前記第1ばねに対して前記第2ばねの長さが略同じ場合は、円周方向における前記第1ばねのばね収容空間どうしの間と前記第2ばねのばね収容空間の中間長さ位置とを円周方向の対応する位置に設定したことを特徴とする。
この発明によれば、第2ばねも長いので、長い第1ばねの中間長さ位置に第2ばねの第2入力側ばね受け部が位置すると、第1入力側ばね受け部と第2入力側ばね受け部との距離が大きくなり、第1ばねから入力側部材に作用する押圧力と第2ばねから入力側部材に作用する押圧力とが入力側部材に分散して作用する。
請求項4に係る発明は、請求項2に記載の捩り振動低減装置において、前記入力側部材の前記ロックアップピストンへの結合が、半径方向における前記第1ばねのばね収容空間と前記第2ばねのばね収容空間との間であって、円周方向における前記第1入力側ばね受け部と前記第2入力側ばね受け部との間に配置されたリベット等を介して行われていることを特徴とする。
この発明によれば、リベット等を挿通するための挿通孔であって応力集中を生じ易い部分が、入力側部材の半径方向における第1ばねのばね収容空間と第2ばねのばね収容空間との間であって、円周方向における第1入力側ばね受け部と第2入力側ばね受け部との間に配置されるので、入力側部材に生じる応力が分散される。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の捩り振動低減装置において、前記第1ばねとして一対の分割ばねが設けられ、該一対の分割ばねどうしの間の位置が前記第1ばねの中間長さ位置であることを特徴とする。
この発明によれば、一対の分割ばねを連結して第1ばねが構成されているので、第1ばねを長くすることができ、第1ばねの剛性を小さくすることができる。
請求項1に係る捩り振動低減装置によれば、入力側部材に形成されている外周側の第1入力側ばね受け部と内周側の第2入力側ばね受け部との円周方向の距離が大きいので、第1ばねから入力側部材に作用する押圧力と第2ばねから入力側部材に作用する押圧力とが入力側部材の一箇所に集中することなく分散して作用する。そのため、入力側部材の板厚を大きくして強度を上げる必要がない。従って、ロックアップピストンと一体となって軸方向へ移動するために入力側部材に要求される軽量化の要求を満たすことができる。
請求項2に係る捩り振動低減装置によれば、第1ばねに対して第2ばねの長さが十分に小さい場合に、入力側部材に形成されている外周側の第1入力側ばね受け部と内周側の第2入力側ばね受け部との円周方向の距離を大きくすることができ、第1ばねから入力側部材に作用する押圧力と第2ばねから入力側部材に作用する押圧力とが入力側部材の一箇所に集中することなく分散して作用する。
請求項3に係る捩り振動低減装置によれば、第1ばねに対して第2ばねの長さが略同じ場合に、入力側部材に形成されている外周側の第1入力側ばね受け部と内周側の第2入力側ばね受け部との円周方向の距離を大きくすることができ、第1ばねから入力側部材に作用する押圧力と第2ばねから入力側部材に作用する押圧力とが入力側部材の一箇所に集中することなく分散して作用する。
請求項4に係る捩り振動低減装置によれば、リベット等を挿通するための挿通孔であって応力集中を生じ易い部分が、入力側部材の半径方向における第1ばねのばね収容空間と第2ばねのばね収容空間との間であって、円周方向における第1入力側ばね受け部と第2入力側ばね受け部との間に配置されているので、入力側部材に生じる応力が分散される。
請求項5に係る捩り振動低減装置によれば、一対の分割ばねを連結して第1ばねが構成されているので、第1ばねを長くすることができ、第1ばねの剛性を小さくすることができる。
以下、本発明による捩り振動低減装置の実施の形態を説明する。
(a)実施の形態1
まず、実施の形態1について説明する。
(構成)
エンジンのクランク軸と、トランスミッションとの間にトルクコンバータが接続されており、該トルクコンバータには図1に示す捩り振動低減装置1が設けられている。
図1(a)の左にはエンジンのクランク軸が位置し、該クランク軸の端部には、カバーとしての図示しないフロントカバーが結合されている。このフロントカバーに対して軸方向へ移動することにより、ピストンとしてのロックアップピストン2が連結・切り離し可能に設けられており、該ロックアップピストン2に捩り振動低減装置1が連結されている。
捩り振動低減装置1は、該ロックアップピストン2に結合された入力側部材3と、該入力側部材3に対向して設けられると共に図1の右に位置する図示しないトルクコンバータのタービンを介してトランスミッションに連結される出力側部材4とを備えている。なお、図1(b)の右上の略1/4は出力側部材4が存在する状態の図であり、その他の部分は出力側部材4が省略されている図である。
前記ロックアップピストン2は、その中心部に孔2aが形成されており、外周面近傍には摩擦ライニング2bが結合されている。該摩擦ライニング2bの存在により、ロックアップピストン2は軸方向左へ移動して前記フロントカバーと摩擦結合し、該フロントカバーと一体に回転する。このロックアップピストン2の外周部には、筒状の円筒部2cが形成されている。
該ロックアップピストン2のトランスミッション側の面には、前記入力側部材3が結合され、該入力側部材3に対向して前記出力側部材4が配置されている。図2に示すように入力側部材3の中央部には大きな孔3eが形成され、図3に示すように出力側部材4の中央部には大きな孔4eが形成されている。入力側部材3と出力側部材4との間には、円周方向に沿ってばねが設けられ、該ばねにより前記入力側部材3と前記出力側部材4とが回転方向に弾性的に連結されている。ばねとしては、外周側に設けられた第1ばね11と、内周側に設けられた第2ばね12とがある。
前記第1ばね11,第2ばね12を収容するばね収容空間を形成するため、入力側部材3,出力側部材4には、夫々対となるばね受けが設けられている。以下、詳細に説明する。
まず、入力側部材3について説明する。図2に示すように入力側部材3の外周側には、前記第1ばね11を収容するばね収容空間を形成するため、第1入力側ばね受け部3aが夫々円周方向に沿って本実施の形態では4対設けられている。図2(b)に示すように、入力側部材3の外周側には半径方向外周側へ突出する突起部3cが円周方向に沿って略等間隔に4つ形成されている。該突起部3cの断面形状は、図2(a)に示すように、第1ばね11の端面を受ける面を確保するため、断面略コ字形状に形成されている。そして、該突起部3cの半径方向内周側には、補強の目的で円弧状の絞り部3jが形成されている。突起部3cの円周方向の両側には背中合わせに第1入力側ばね受け部3aが夫々設けられ、円周方向の突起部3cどうしの間にはばね収容空間が形成されている。そして、該ばね収容空間に収容された第1ばね11における内周側と軸方向トランスミッション側とを規制するため、図2(a)の下部に示すように規制部3gが円周方向に沿って円弧状に形成されている。
また、入力側部材3の内周側には、前記第2ばね12を収容するばね収容空間を形成するため、第2入力側ばね受け部3bが、夫々円周方向に沿って4対設けられている。入力側部材3の内周側には略四角形のスリット3dが4つ形成され、該スリット3dの円周方向での両側に対となる第2入力側ばね受け部3bを形成するため、図2(a)の下部に示すように入力側部材3の一部が「く」の字形に屈曲形成され、第2入力側ばね受け部3bどうしの間にばね収容空間を構成している。また、スリット3dの内周側および外周側には、図2(a)中の右方へ屈曲させて第2ばね12における内外周側と軸方向トランスミッション側とを規制する規制部3iが、円周方向に沿って形成されている。
一方、前記出力側部材4の外周側には前記第1ばね11を収容するばね収容空間を形成する第1出力側ばね受け部4aが、内周側には前記第2ばね12を収容するばね収容空間を形成する第2出力側ばね受け部4bが、夫々円周方向に沿って4対設けられている。即ち、図3に示すように、出力側部材4の外周側には軸方向へ突出する突起部4cが円周方向に沿って4つ形成され、該突起部4cの円周方向の両側には背中合わせに第1出力側ばね受け部4aが夫々設けられている。そして、突起部4cどうしの間に第1ばね11のばね収容空間が形成されている。また、出力側部材4の内周側には、切り起こしにより、前記第1出力側ばね受け部4aと同じ方向へ突出する突起部4dが形成され、該突起部4dの円周方向の両側に対となる第2出力側ばね受け部4bが形成され、円周方向での該突起部4dどうしの間に第2ばね12のばね収容空間が形成されている。図1(b)に示すように、前記第2出力側ばね受け部4bと前記第2入力側ばね受け部3bとの間には円周方向に沿って角度θだけ隙間が形成されており、入力側部材3と出力側部材4とが角度θだけ相対的に回転したら、第2ばね12の圧縮が開始されることになる。突起部4c,4dは図3(a)の上部ように軸方向エンジン側へ向かって突出しており、図1(a)に示すように出力側部材4は、トランスミッション側から入力側部材3へ向かって組み込まれている。このため、第1ばね11が入力側部材3のばね収容空間に保持された状態で、突起部4c,4dを軸方向へ差し込んで組み立てることができる。
出力側部材4の円周方向における突起部4cどうしの間には、図3(a)の下部に示すように第1ばね11の半径方向内周側および軸方向トランスミッション側を規制するための規制部4gが、円周方向で前記入力側部材3の規制部3gと対応する位置に形成されている。出力側部材4の半径方向内周側には、出力側部材4をトルクコンバータのタービンに連結するための取付孔4fが形成されている。
前記対となる第1入力側ばね受け部3aどうしの間であってかつ前記対となる第1出力側ばね受け部4aどうしの間に第1ばね11が設けられる一方、前記対となる第2入力側ばね受け部3bどうしの間であってかつ前記第2出力側ばね受け部4bどうしの間に第2ばね12が設けられている。第1ばね11は、一対の分割ばね11aにより構成されており、該分割ばね11aの一方の端部の押圧が安定して行われるように該分割ばね11aと第1入力側ばね受け部3aとの間にはリテーナ8が設けられている。そして、分割ばね11aの他方の端部であって後述する保持部材6の連結部6cと当接する部分にはリテーナ8は設けられていない。リテーナ8を設けないのは、連結部6cは分割ばね11aとの接触面積が大きく、分割ばね11aの他方の端部の支持が安定して行われるからである。
前記ロックアップピストン2への前記入力側部材3の結合は、半径方向における第1ばね11のばね収容空間と第2ばね12のばね収容空間との間に配置したリベット7を介して行われている。図2(b)に示すように、入力側部材3にはリベット7を挿通させるための挿通孔3hが形成され、該挿通孔3hは円周方向における前記第1入力側ばね受け部3aと前記第2入力側ばね受け部3bとの間に配置されている。このため、第1入力側ばね受け部3aと第2入力側ばね受け部3bとをバランスよく配置してロックアップピストン2に固定することができ、安定した捩り性能が得られる。入力側部材3は、第1ばね11を圧縮したり、第1ばね11や保持部材6と摺動したりするので、高い強度や硬度が求められ、浸炭窒化処理等が施される。
前記第1ばね11の軸方向両側を規制する保持部材6が設けられている。該保持部材6は、ロックアップピストン2および入力側部材3に対して相対回転自在であって、断面形状は図4(a)に示すように円筒状であり、円筒の両端には第1ばね11の軸方向両側を規制する一対の側面規制部6a,6bが形成されている。図4(a)に断面形状を示すように、保持部材6には半径方向内側へ向かって一対の分割ばね11a間へ突出する連結部6cが円周方向に略等間隔に4つ形成されている。この連結部6cは、一対の分割ばね11aを円周方向に連結するためのものであり、該連結部6cは、図4(a)の下部に示すように、第1ばね11の巻き形状と対応させて内側へ巻かれ略「C」形状となっている。そして、連結部6cの内周側には、軸方向に沿ってスリット6dが形成されている。この保持部材6は、平板をリング状に繰り抜いて絞り加工することによって得られる。保持部材6は、遠心力が作用する第1ばね11に接触して摺動するため、大きな強度や耐久性が要求され、浸炭窒化処理等が施される。第1ばね11と摺動する部分に潤滑被膜コーティングを施してもよい。
保持部材6がトランスミッション側へ移動するのを規制するため、前記入力側部材3の前記突起部3cの外周側には半径方向外周側へ突出する規制部3fが形成されている。一方、この保持部材6が軸方向のエンジン側へ移動するのを規制するのはロックアップピストン2によって行われている。保持部材6の半径方向内周側への規制は、基本的には第1ばね11によって行われ、半径方向外周側への規制はロックアップピストン2の円筒部2cによって行われている。
第1ばね11,第2ばね12が圧縮される際に、該第1ばね11,第2ばね12から入力側部材3へ作用する荷重が集中しないようにするため、前記第1ばね11からの押圧力を受ける前記第1入力側ばね受け部3aと前記第2ばね12からの押圧力を受ける前記第2入力側ばね受け部3bとの円周方向の距離が最大となるように前記ばね収容空間の円周方向での相対的な位置が設定されている。即ち、この実施の形態では第1ばね11に対して第2ばね12の長さが十分に小さいので、第1ばね11のばね収容空間の中間長さ位置と第2ばね12のばね収容空間の中間長さ位置とが円周方向の対応する位置に設定されている。ここで、第1ばね11は一対の分割ばね11aによって構成されているので、一対の分割ばね11aどうしの間の位置である連結部6cの位置が第1ばね11の中間長さ位置となる。
(作用)
次に、捩り振動低減装置の作用について説明する。
エンジンが回転し、その回転数が所定の値になると、ロックアップピストン2が油圧によりエンジン側へ押圧され、摩擦ライニング2bの部分が図示しないトルクコンバータのフロントカバーに押圧されて連結されるため、エンジンの回転がロックアップピストン2を介して入力側部材3へ伝わる。そして、入力側部材3から第1ばね11を介して出力側部材4に伝わり、図示しないタービンハブおよびトランスミッションへと伝達される。
最初は第1ばね11のみが圧縮され、所定のトルクを超えて出力側部材4に対して入力側部材3が相対的にθだけ回転すると、第2ばね12も圧縮が開始される。このように第1ばね11と第2ばね12との双方が圧縮されているときには、第1ばね11,第2ばね12から入力側部材3の前記第1入力側ばね受け部3aと前記第2入力側ばね受け部3bとの双方に荷重が作用するので、入力側部材3における第1入力側ばね受け部3aの近傍と第2入力側ばね受け部3bの近傍とに同時に応力が生じる。第1入力側ばね受け部3aと第2入力側ばね受け部3bとが円周方向に離れているので、入力側部材3の一箇所に応力が集中せず、入力側部材3の耐久性が向上する。
出力側部材4の中心側に第2出力側ばね受け部4bを形成するために、出力側部材4に内周側から軸方向エンジン側へ切り起こして軸方向へ突出する突起部4dを形成したので、円周方向で第2出力側ばね受け部4bと同じ位置を占める第1出力側ばね受け部4aを出力側部材4の外周側に形成するための突起部4cの基端部と前記突起部4dの基端部との半径方向の距離が大きくなり、応力発生する部分である突起部4cの基端部と前記突起部4dの基端部との相対的な距離が大きくなることから、出力側部材4として高い強度が得られる。
この発明によれば、入力側部材3に形成されていて外周側の第1入力側ばね受け部3aと内周側の第2入力側ばね受け部3bとの円周方向の距離が大きいので、第1ばね11から入力側部材3に作用する押圧力と第2ばね12から入力側部材3に作用する押圧力とが入力側部材3の一箇所に集中することなく分散して作用する。このため、入力側部材3の板厚を大きくして強度を上げる必要がない。従って、ロックアップピストン2と一体となって軸方向へ移動するために入力側部材3に要求される軽量化の要求を満たすことができる。
この発明によれば、第1ばね11が第2ばね12に比べて十分に長いので、第1入力側ばね受け部3aどうしの円周方向の距離が大きく、長い第1ばね11の中間長さ位置に短い第2ばね12の一対の第2入力側ばね受け部3bが相互に接近して配置されていることになり、第1入力側ばね受け部3aと第2入力側ばね受け部3bとの距離が大きくなり、第1ばね11から入力側部材3に作用する押圧力と第2ばね12から入力側部材3に作用する押圧力とが入力側部材3に分散して作用する。
この発明によれば、リベット7を挿通するための挿通孔3hであって応力集中を生じ易い部分が、入力側部材3の半径方向における第1ばね11のばね収容空間と第2ばね12のばね収容空間との間であって、入力側部材3の円周方向での第1入力側ばね受け部3aと第2入力側ばね受け部3bとの間に配置されているので、入力側部材3に生じる応力が分散される。
この発明によれば、一対の分割ばね11aを連結して第1ばね11が構成されているので、第1ばね11を長くすることができ、第1ばね11の剛性を小さくすることができる。
(b)実施の形態2
次に、実施の形態2について説明する。
なお、この実施の形態2は実施の形態1の一部を変更したものなので、同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
図5に示すように、この実施の形態では、第1ばね11が単一のばねによって構成されている。この第1ばね11は、予め円弧状に曲げたものでも良いが、真っ直ぐなばねを組み込んだ結果、曲がった状態になるものであっても良い。この実施の形態の場合は第1ばね11が単一のばねによって構成されているので、保持部材6に連結部6cが形成されておらず、円環部のみにより構成されている。
なお、本実施の形態1,2では第1ばねに対して第2ばねの長さが十分に小さい場合を示したが、略同じ長さにした場合は、円周方向における第1ばねのばね収容空間どうしの間と第2ばねのばね収容空間の中間長さ位置とを円周方向の対応する位置に設定すればよい。この場合は、第2ばねも長いので、長い第1ばねの中間長さ位置に第2ばねの第2入力側ばね受け部が位置すると、第1入力側ばね受け部と第2入力側ばね受け部との距離が大きくなり、第1ばねから入力側部材3に作用する押圧力と第2ばねから入力側部材3に作用する押圧力とが入力側部材3に分散して作用する。また、本実施の形態ではロックアップピストンへの入力側部材の結合をリベットを介して行っているが、ボルト介して行っても良い。また、ロックアップピストンにエンボス加工により凸部を形成し、該凸部を入力側部材の挿通孔に嵌合してかしめてもよい。
捩り振動低減装置に係り、(a)は(b)のA−O−A断面図、(b)は一部破断して示す正面図(実施の形態1)。 入力側部材に係り、(a)は(b)のB−O−B断面図、(b)は正面図(実施の形態1)。 出力側部材に係り、(a)は(b)のC−O−C断面図、(b)は正面図(実施の形態1)。 保持部材に係り、(a)は(b)のD−O−D断面図、(b)は正面図(実施の形態1)。 捩り振動低減装置に係り、(a)は(b)のE−O−E断面図、(b)は一部破断して示す正面図(実施の形態2)。
符号の説明
2…ロックアップピストン
3…入力側部材
3a…第1入力側ばね受け部
3b…第2入力側ばね受け部
3h…挿通孔
4…出力側部材
4a…第1出力側ばね受け部
4b…第2出力側ばね受け部
7…リベット
11…第1ばね
11a…分割ばね
12…第2ばね

Claims (5)

  1. エンジンのクランク軸に連結される入力側部材と、該入力側部材に対向して設けられトランスミッションに連結される出力側部材とを備え、前記入力側部材は軸方向へ移動することにより前記クランク軸の端部に結合されたカバーに対して連結・切り離し可能なロックアップピストンに結合して設けられ、
    ばね収容空間を構成し対となるばね受け部として、前記入力側部材には外周側に第1入力側ばね受け部が、内周側に第2入力側ばね受け部が、夫々円周方向に沿って少なくとも1対設けられる一方、前記出力側部材には外周側に第1出力側ばね受け部が、内周側に第2出力側ばね受け部が、夫々円周方向に沿って少なくとも1対設けられ、
    前記対となる第1入力側ばね受け部の間であってかつ前記対となる第1出力側ばね受け部の間に第1ばねが設けられる一方、前記対となる第2入力側ばね受け部の間であってかつ前記第2出力側ばね受け部の間に第2ばねが設けられた捩り振動低減装置において、
    前記入力側部材における前記第1ばねからの押圧力を受ける前記第1入力側ばね受け部と前記第2ばねからの押圧力を受ける前記第2入力側ばね受け部との円周方向の距離が最大となるように、前記第1ばねと前記第2ばねとの前記ばね収容空間の円周方向での相対的な位置を設定したことを特徴とする捩り振動低減装置。
  2. 請求項1に記載の捩り振動低減装置において、
    前記第1ばねに対して前記第2ばねの長さが十分に小さい場合は、前記第1ばねのばね収容空間の中間長さ位置と前記第2ばねのばね収容空間の中間長さ位置とを円周方向の対応する位置に設定したことを特徴とする捩り振動低減装置。
  3. 請求項1に記載の捩り振動低減装置において、
    前記第1ばねに対して前記第2ばねの長さが略同じ場合は、円周方向における前記第1ばねのばね収容空間どうしの間と前記第2ばねのばね収容空間の中間長さ位置とを円周方向の対応する位置に設定したことを特徴とする捩り振動低減装置。
  4. 請求項2に記載の捩り振動低減装置において、
    前記入力側部材の前記ロックアップピストンへの結合が、半径方向における前記第1ばねのばね収容空間と前記第2ばねのばね収容空間との間であって、円周方向における前記第1入力側ばね受け部と前記第2入力側ばね受け部との間に配置されたリベット等を介して行われていることを特徴とする捩り振動低減装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の捩り振動低減装置において、
    前記第1ばねとして一対の分割ばねが設けられ、
    該一対の分割ばねどうしの間の位置が前記第1ばねの中間長さ位置であることを特徴とする捩り振動低減装置。
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