JP4934114B2 - 捩り振動低減装置 - Google Patents

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本発明は捩り振動低減装置に関し、ばねを保持する保持部材の連結部とばねとの間にリテーナを介在させることなくばねが保持されるようにしたものである。
車両に搭載したエンジンのクランク軸とトルクコンバータのタービンとの間には、捩り振動低減装置が設けられている。該捩り振動低減装置は、エンジンのクランク軸に連結される入力側部材と、トルクコンバータのタービンに連結される出力側部材と、これらの入力側部材と出力側部材とを回転方向に弾性的に連結するとともに円周方向に沿って配置されたばねと、該ばねを半径方向および軸方向に規制する保持部材とにより構成されている。
従来の捩り振動低減装置として、特許文献1に記載のものがある。この捩り振動低減装置は、入力側部材であるドライブ部材72と、出力側部材であるドリブン部材73と、ドライブ部材72・ドリブン部材73を円周方向に連結するトーションスプリング74と、該トーションスプリング74を保持するスプリングホルダ75とを備えている。
前記トーションスプリング74は一対のトーションスプリング74a,74bによって構成され、該一対のトーションスプリング74a,74bはスプリングホルダ75から内周側へ突出する爪部75cを介して直列に連結されている。そして、スプリングホルダ75の軸方向エンジン側は開口しているため、トーションスプリング74a,74bの軸方向エンジン側はピストン71により規制される。
特開2002−089657号公報
ところが、特許文献1の図3に示されるように、一対のトーションスプリング74a,74bの間に介在する爪部75c(符号は付されていない)は図中の左右方向へ直線状に形成されているのでトーションスプリング74a,74bの端部に対して局部的にしか接触せず、挙動を安定させるためにトーションスプリング74a,74bの端部にリテーナを装着する必要がある。また、トーションスプリング74a,74bの軸方向エンジン側はピストン71と接触するので、ピストン71に摩耗防止の熱処理等の処理をする必要があり、捩り振動低減装置の製造コストが上昇する。
そこで本発明は、上記の課題を解決した捩り振動低減装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、エンジンのクランク軸にピストンを介して連結される入力側部材と、該入力側部材に対向して設けられトランスミッションに連結される出力側部材と、前記入力側部材と前記出力側部材との間に円周方向に沿って配置され前記入力側部材と前記出力側部材との間で圧縮されると共に一対のばね部材からなる少なくとも1組のばねと、該ばねの外周側を囲繞する円環部と該円環部から内周側へ突出して前記一対のばね部材の間に介在する連結部とからなる保持部材とを有する捩り振動低減装置において、
前記保持部材の前記連結部は、該連結部を軸心を通る断面で切ったときの断面形状が、板状部分を前記ばねの素線に沿って巻いた形状に形成され、
前記保持部材の前記円環部の両端に前記ばねが軸方向へ移動するのを規制する内側突出部が形成される一方、
前記入力側部材に半径方向外側へ突出する突起部が形成され、該突起部により前記円環部の内周側をガイドする内側ガイド部が構成され、該突起部の円周方向両端が前記ばねの端部を受けるばね受け部とされ、該突起部の先端がトランスミッション側から半径方向外側へ延長されて前記円環部がトランスミッション側へ移動するのを規制する外側突出部が構成されていることを特徴とする。
この発明によれば、保持部材の連結部は、軸心を通る断面で切ったときの断面形状が、板状部分をばねの素線に沿って巻いた形状に形成されているので、ばねの端面を受ける面積が大きく、ばねの端面を安定して支持することができる。
また、保持部材の円環部が、半径方向では入力側部材の内側ガイド部によって規制され、軸方向では入力側部材の外側突出部とピストンとにより規制され、該円環部とその両端の内側突出部とによってばねが半径方向および軸方向に規制されるので、ばねがピストンに直接に接触することはない。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の捩り振動低減装置において、
前記保持部材の前記円環部に形成された前記トランスミッション側の内側突出部の内径寸法を前記入力側部材の内側ガイド部の外径寸法より大きくする一方、前記エンジン側の内側突出部の内径寸法を前記入力側部材の内側ガイド部の外径寸法より小さくしたことを特徴とする。
この発明によれば、円環部に形成されたトランスミッション側の内側突出部の内径寸法を入力側部材の内側ガイド部の外径寸法より大きくする一方、エンジン側の内側突出部の内径寸法を入力側部材の内側ガイド部の外径寸法より小さくしたので、円環部に形成されたエンジン側の内側突出部に入力側部材の内側ガイド部が挿入されることはなく、従って、保持部材を入力側部材に対して組み込む際に、保持部材の軸方向での表裏を逆にして組み込む組立ミスが未然に防止される。
請求項1に係る捩り振動低減装置によれば、保持部材の連結部は、軸心を通る断面で切ったときの断面形状が、板状部分をばねの素線に沿って巻いた形状に形成されているので、ばねの端面を受ける面積が大きく、ばねの端面を安定して支持することができる。従って、連結部に当接するばねの端面にリテーナを装着しなくても捩り振動低減の性能が安定する。
また、ばねが保持部材の円環部とその両端の内側突出部とによって半径方向および軸方向に規制されているので、ばねがピストンに直接に接触することはない。従って摩耗を防止するための熱処理等をピストンに施す必要がなく、あるいは比較的低温の熱処理で済むので、ピストンの変形が可及的に抑制され製造コストが抑制される。
請求項2に係る捩り振動低減装置によれば、円環部に形成されたトランスミッション側の内側突出部の内径寸法を入力側部材の内側ガイド部の外径寸法より大きくする一方、エンジン側の内側突出部の内径寸法を入力側部材の内側ガイド部の外径寸法より小さくしたので、円環部に形成されたエンジン側の内側突出部に入力側部材の内側ガイド部が挿入されることはなく、従って、保持部材を入力側部材に対して組み込む際に、保持部材の軸方向での表裏を逆にして組み込む組立ミスが未然に防止される。
以下、本発明による捩り振動低減装置の実施の形態を説明する。
(構成)
エンジンのクランク軸と、トランスミッションとの間にトルクコンバータが接続されており、該トルクコンバータには図1に示す捩り振動低減装置1が設けられている。
具体的に説明すると、
図1(a)の左にはエンジンのクランク軸が位置し、該クランク軸の端部には、カバーとしての図示しないフロントカバーが結合されている。このフロントカバーに対して軸方向へ移動することにより、ピストンとしてのロックアップピストン2が連結・切り離し可能に設けられており、該ロックアップピストン2に捩り振動低減装置1が連結されている。
捩り振動低減装置1は、該ロックアップピストン2に結合された入力側部材3と、該入力側部材3に対向して設けられると共に図1の右に位置する図示しないトルクコンバータのタービンを介してトランスミッションに連結される出力側部材4とを備えている。なお、図1(b)の右上の略1/4は出力側部材4が存在する状態の図であり、その他の部分は出力側部材4が省略されている図である。
前記ロックアップピストン2の中心部には孔2aが形成されており、外周面近傍には摩擦ライニング2bが結合されている。該摩擦ライニング2bの存在により、ロックアップピストン2は軸方向左へ移動して前記フロントカバーと摩擦結合し、該フロントカバーと一体に回転する。このロックアップピストン2の外周部には、筒状の円筒部2cが形成されている。
該ロックアップピストン2のトランスミッション側の面には、中央部に大きな孔3eが形成された前記入力側部材3が結合されている。即ち、図2(b)に示すように入力側部材3には挿通孔3hが形成され、該挿通孔3hに挿通させたリベット7を介して前記ロックアップピストン2と前記入力側部材3とが結合されている。入力側部材3は、後述する第1ばね11,第2ばね12を圧縮したり、第1ばね11,第2ばね12や後述する保持部材6と摺動したりするので、高い強度や硬度が求められ、浸炭窒化処理等が施される。
このようにして取り付けられた入力側部材3に対向して前記出力側部材4が配置されている。図3に示すように出力側部材4の中央部にも大きな孔4eが形成されている。入力側部材3と出力側部材4との間には、円周方向に沿ってばねが設けられ、該ばねにより前記入力側部材3と前記出力側部材4とが回転方向に弾性的に連結されている。ばねとしては、外周側に設けられた第1ばね11と、内周側に設けられた第2ばね12とがある。
前記第1ばね11,第2ばね12を収容するばね収容空間を形成するため、入力側部材3,出力側部材4には、夫々対となるばね受け部が設けられている。以下、詳細に説明する。
まず、入力側部材3について説明する。図2に示すように入力側部材3の外周側には、前記第1ばね11を収容するばね収容空間を形成するため、第1入力側ばね受け部3aが夫々円周方向に沿って本実施の形態では4対設けられている。即ち、以下のように構成されている。図2(b)に示すように、入力側部材3の外周側には半径方向外側へ突出する突起部3cが円周方向に沿って略等間隔に4つ形成されている。該突起部3cの断面形状は、図2(a)に示すように、第1ばね11の端面を受ける面を確保するため、断面略コ字形状に形成されている。そして、該突起部3cの半径方向内側には、補強の目的で円弧状の絞り部3jが形成されている。突起部3cの円周方向の両端部が背中合わせに第1入力側ばね受け部3aとなり、該第1入力側ばね受け部3aは後述する円環部6eの半径方向内側に配置されている。そして、円周方向の突起部3cどうしの間がばね収容空間となっている。該ばね収容空間に収容された第1ばね11における内周側と軸方向トランスミッション側とを規制するため、図2(a)の下部に示すようにばね規制部3gが円周方向に沿って円弧状に形成されている。
また、入力側部材3の内周側には、前記第2ばね12を収容するばね収容空間を形成するため、第2入力側ばね受け部3bが、夫々円周方向に沿って4対設けられている。即ち、以下のようになっている。入力側部材3の内周側には略四角形のスリット3dが4つ形成され、該スリット3dの円周方向での両側には、図2(a)の下部に示すように入力側部材3の一部が「く」の字形に屈曲形成され、対となる第2入力側ばね受け部3bが構成されている。そして、該第2入力側ばね受け部3bどうしの間にばね収容空間が構成されている。また、スリット3dの内周側および外周側には、図2(a)中の右方へ屈曲させて第2ばね12における内外周側と軸方向トランスミッション側とを規制するばね規制部3iが、円周方向に沿って形成されている。なお、第2ばね12のエンジン側はロックアップピストン2により規制されている。
一方、前記出力側部材4の外周側には前記第1ばね11を収容するばね収容空間を形成する第1出力側ばね受け部4aが、内周側には前記第2ばね12を収容するばね収容空間を形成する第2出力側ばね受け部4bが、夫々円周方向に沿って4対設けられている。即ち、図3に示すように、出力側部材4の外周側には軸方向へ突出する突起部4cが円周方向に沿って4つ形成され、該突起部4cの円周方向の両端には背中合わせに第1出力側ばね受け部4aが夫々設けられている。そして、突起部4cどうしの間に第1ばね11のばね収容空間が形成されている。また、出力側部材4の内周側には、切り起こしにより、前記第1出力側ばね受け部4aと同じ方向へ突出する突起部4dが形成され、該突起部4dの円周方向の両端に対となる第2出力側ばね受け部4bが形成され、円周方向での該突起部4dどうしの間に第2ばね12のばね収容空間が形成されている。図1(b)に示すように、前記第2出力側ばね受け部4bと前記第2入力側ばね受け部3bとの間には円周方向に沿って角度θだけ隙間が形成されており、入力側部材3と出力側部材4とが角度θだけ相対的に回転したら、第2ばね12の圧縮が開始されることになる。突起部4c,4dは図3(a)の上部に示すように軸方向エンジン側へ向かって突出しており、図1(a)に示すように出力側部材4は、トランスミッション側から入力側部材3へ向かって組み込まれている。このため、第1ばね11,第2ばね12が入力側部材3のばね収容空間に保持された状態で、突起部4c,4dを軸方向へ差し込んで組み立てることができる。
出力側部材4の円周方向における突起部4cどうしの間には、図3(a)の下部に示すように第1ばね11の半径方向内側および軸方向トランスミッション側を規制するためのばね規制部4gが、円周方向で前記入力側部材3のばね規制部3gと対応する位置に形成されている。出力側部材4の半径方向内側には、出力側部材4をトルクコンバータのタービンに連結するための取付孔4fが形成されている。
前記対となる第1入力側ばね受け部3aどうしの間であってかつ前記対となる第1出力側ばね受け部4aどうしの間に第1ばね11が設けられる一方、前記対となる第2入力側ばね受け部3bどうしの間であってかつ前記第2出力側ばね受け部4bどうしの間に第2ばね12が設けられている。第1ばね11は、一対の分割ばね11aを連結して構成されており、該分割ばね11aの一方の端部の押圧が安定して行われるように該分割ばね11aと第1入力側ばね受け部3aとの間にはリテーナ8が設けられている。
前記第1ばね11の半径方向外側および軸方向両側を規制する保持部材6が設けられている。該保持部材6は、第1ばね11の外周側を囲繞する円環部6eと該円環部6eから内周側へ突出して一対の分割ばね11aの間に介在する4つの連結部6cとから構成され、ロックアップピストン2および入力側部材3に対して相対回転自在である。円環部6eの両端には第1ばね11が軸方向へ移動するのを規制する一対の内側突出部6a,6bが形成されている。
前記連結部6cは一対の分割ばね11aを円周方向に連結するためのものであり、軸心を通る断面で切ったときの断面形状が、板状部分を前記第1ばね11の素線に沿って巻いた形状に形成されている。即ち、該連結部6cは、図4(a)の下部に示すように、第1ばね11の巻き形状と対応させて内側へ巻かれ略「C」形状となっている。連結部6cを軸方向のロックアップピストン2側から中心側へ延出させているので、前記内側突出部6aを中心側へより長く延ばして後述するように内径寸法D3を小さくして第1ばね11のロックアップピストン2側への規制をより確実に行うことができる。また、前記内側突出部6aを中心側へより長く延ばすと、内側突出部6aがロックアップピストン2に当接する面積が大きくなるので、面圧が小さくなり、その結果としてロックアップピストン2に対して行われる表面処理を廃止したりガス軟質化等の処理温度の低い熱処理を行うことができ、熱処理工程の際の熱による変形を抑制できる。連結部6cを略「C」形状にして第1ばね11の端面との接触面積を大きくしたので、分割ばね11aの他方の端部であって保持部材6の連結部6cと当接する部分にはリテーナ8は設けられていない。連結部6cは分割ばね11aとの接触面積が大きく、分割ばね11aの端部の支持が安定して行われるからである。そして、連結部6cの内周側には、軽量化切欠部として軸方向に沿ってスリット6dが形成されている。この保持部材6は、平板をリング状に繰り抜いて絞り加工することによって製造される。保持部材6は、遠心力が作用する第1ばね11に接触して摺動するため、大きな強度や耐久性が要求され、浸炭窒化処理等が施される。第1ばね11と摺動する部分には潤滑被膜コーティングを施してもよい。
前記入力側部材3の前記ばね受け部3aが両側に形成された前記突起部3cは、前記円環部6eの内周側を規制する内側ガイド部3kを構成しており、前記突起部3cの先端をトランスミッション側から半径方向外側へ延長して前記円環部6eがトランスミッション側へ移動するのを規制する外側突出部3fが形成されている。一方、この円環部6eの軸方向のエンジン側の規制は、ロックアップピストン2によって行われている。このほか、円環部6eの半径方向外側への規制はロックアップピストン2の円筒部2cによって行われている。
図5に示すように、前記円環部6eに形成された内側突出部6a,6bのうちのトランスミッション側の内側突出部6bの内径寸法D1が入力側部材3の内側ガイド部3kの外径寸法D2より大きく設定される一方、エンジン側の内側突出部6aの内径寸法D3が内側ガイド部3kの外径寸法D2より小さく設定されている。つまり、D1>D2>D3となっている。
(作用)
次に、捩り振動低減装置の作用について説明する。
エンジンが回転し、その回転数が所定の値になると、ロックアップピストン2が油圧によりエンジン側へ押圧され、摩擦ライニング2bの部分が図示しないトルクコンバータのフロントカバーに押圧されて連結されるため、エンジンの回転がロックアップピストン2を介して入力側部材3へ伝わる。そして、入力側部材3から第1ばね11を介して出力側部材4に伝わり、図示しないタービンハブおよびトランスミッションへと伝達される。
最初は第1ばね11のみが圧縮され、所定のトルクを超えて出力側部材4に対して入力側部材3が相対的にθだけ回転すると、第2ばね12も圧縮が開始される。
この発明によれば、保持部材6の連結部6cは、軸心を通る断面で切ったときの断面形状が、板状部分を第1ばね11の素線に沿って巻いた形状に形成されているので、第1ばね11の端面を受ける面積が大きく、第1ばね11の端面を安定して支持することができる。従って、連結部6cに当接する第1ばね11の端面にリテーナを装着しなくても捩り振動低減の性能が安定する。
この発明によれば、保持部材6の円環部6eが、半径方向では入力側部材3の内側ガイド部3kによって規制され、軸方向では入力側部材3の外側突出部3fとロックアップピストン2とにより規制され、該円環部6eとその両端の内周側突起部6a,6bによって第1ばね11が半径方向および軸方向に規制されるので、第1ばね11がロックアップピストン2に直接に接触することはない。従って摩耗を防止するための熱処理等をロックアップピストン2に施す必要がなく、あるいは比較的低温の熱処理で済むので、ロックアップピストン2の変形が可及的に抑制され製造コストが抑制される。
この発明によれば、円環部6eに形成されたトランスミッション側の内側突出部6bの内径寸法D1を入力側部材3の内側ガイド部3kの外径寸法D2より大きくする一方、エンジン側の内側突出部6aの内径寸法D3を入力側部材3の内側ガイド部3kの外径寸法D2より小さくしたので、円環部6eに形成されたエンジン側の内側突出部6aに入力側部材3の内側ガイド部3kが挿入されることはなく、従って、保持部材6を入力側部材3に対して組み込む際に、保持部材6の軸方向での表裏を逆にして組み込む組立ミスが未然に防止される。
この発明によれば、保持部材6における連結部6cの内周側にスリット6dを形成したので、捩り振動低減装置のイナーシャが低減されると共に保持部材6に生じる応力が低減され、プレス成形が容易になって製造コストが抑制される。
なお、図5のように、D1>D2>D3の寸法設定をしないようにしても良い。また、第2ばねを内周側に設けることなく第1ばねの内部に収用して親子ばねにしてもよく、あるいは最大許容トルクを低下させて第2ばねを廃止しても良い。

捩り振動低減装置に係り、(a)は(b)のA−O−A断面図、(b)は一部破断して示す正面図(実施の形態)。 入力側部材に係り、(a)は(b)のB−O−B断面図、(b)は正面図(実施の形態)。 出力側部材に係り、(a)は(b)のC−O−C断面図、(b)は正面図(実施の形態)。 保持部材に係り、(a)は(b)のD−O−D断面図、(b)は正面図(実施の形態)。 捩り振動低減装置に係り、要部の断面図(実施の形態)。
符号の説明
3…入力側部材
3a…第1入力側ばね受け部(ばね受け部)
3c…突起部
3f…外側突出部
3k…内側ガイド部
4…出力側部材
6…保持部材
6a,6b…内側突出部
6c…連結部
6d…スリット(軽量化切欠部)
6e…円環部
11…第1ばね(ばね)
11a…分割ばね(ばね部材)
1…トランスミッション側の内側突出部の内径寸法
2…内側ガイド部の外径寸法
3…エンジン側の内側突出部の内径寸法

Claims (2)

  1. エンジンのクランク軸にピストンを介して連結される入力側部材と、該入力側部材に対向して設けられトランスミッションに連結される出力側部材と、前記入力側部材と前記出力側部材との間に円周方向に沿って配置され前記入力側部材と前記出力側部材との間で圧縮されると共に一対のばね部材からなる少なくとも1組のばねと、該ばねの外周側を囲繞する円環部と該円環部から内周側へ突出して前記一対のばね部材の間に介在する連結部とからなる保持部材とを有する捩り振動低減装置において、
    前記保持部材の前記連結部は、該連結部を軸心を通る断面で切ったときの断面形状が、板状部分を前記ばねの素線に沿って巻いた形状に形成され、
    前記保持部材の前記円環部の両端に前記ばねが軸方向へ移動するのを規制する内側突出部が形成される一方、
    前記入力側部材に半径方向外側へ突出する突起部が形成され、該突起部により前記円環部の内周側をガイドする内側ガイド部が構成され、該突起部の円周方向両端が前記ばねの端部を受けるばね受け部とされ、該突起部の先端がトランスミッション側から半径方向外側へ延長されて前記円環部がトランスミッション側へ移動するのを規制する外側突出部が構成されていることを特徴とする捩り振動低減装置。
  2. 請求項1に記載の捩り振動低減装置において、
    前記保持部材の前記円環部に形成された前記トランスミッション側の内側突出部の内径寸法を前記入力側部材の内側ガイド部の外径寸法より大きくする一方、前記エンジン側の内側突出部の内径寸法を前記入力側部材の内側ガイド部の外径寸法より小さくしたことを特徴とする捩り振動低減装置。
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