JP2020097143A - 保護フィルム付き導電性フィルム及び導電性フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的薄い導電層が設けられていても導電層のパターン化の際の断線の発生を抑制可能な導電性フィルムを提供する。【解決手段】第1保護フィルムと第1導電層と樹脂フィルムとをこの順に備える保護フィルム付き導電性フィルムであって、前記第1導電層の厚みが10nm以上250nm以下であり、前記第1導電層の前記樹脂フィルムとは反対側の表面の表面粗さRzが100nm以下であり、前記第1保護フィルムの前記第1導電層と接する側の面は粘着性を有し、前記第1保護フィルムと前記第1導電層との間の密着力が0.005N/50mm以上0.5N/50mm以下である保護フィルム付き導電性フィルム。【選択図】図1

Description

本発明は、保護フィルム付き導電性フィルム及びこれを用いた導電性フィルムの製造方法に関する。
従来、樹脂フィルムの表面に導電層を形成した導電性フィルムが、フレキシブル回路基板、電磁波シールドフィルム、フラットパネルディスプレイ、タッチセンサ、非接触式ICカード、太陽電池等に用いられている(例えば、特許文献1)。導電性フィルムの主な機能は電気伝導であり、高分子フィルムの表面に設けられる導電層の組成や厚みは用途目的にあった電気伝導性を得られるように適宜選択される。
特開2011−82848号公報
近年のデバイス要素の薄型化や小型化の要求の高まりにより、導電層の厚みも数百nmから数十nmまで薄型化が進んでいる。また、デバイスの高機能化や用途拡大を図るために、導電層をエッチング等によりパターン化して用いられることもある。ところが、薄手の導電層のパターン化の際、回路パターンに断線が生じることがあり、これが生産性や信頼性を低下させる原因の一つとなっている。
本発明の目的は、比較的薄い導電層が設けられていても導電層のパターン化の際の断線の発生を抑制可能な導電性フィルムを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討したところ、導電層の断線が発生している箇所ではピンホールが発生しており、このピンホールが断線の原因となっているのではないかとの知見を得た。さらに検討を進めた結果、下記構成を採用することにより上記目的を達成し得ることを見出し本発明を完成するにいたった。
本発明は、一実施形態において、第1保護フィルムと第1導電層と、樹脂フィルムとをこの順に備える保護フィルム付き導電性フィルムであって、前記第1導電層の厚みが10nm以上250nm以下であり、前記第1導電層の前記樹脂フィルムとは反対側の表面の表面粗さRzが100nm以下であり、前記保護フィルムは、前記第1導電層と接する側の面が粘着性を有し、前記保護フィルムと前記第1導電層との間の密着力が0.005〜0.5N/50mmである保護フィルム付き導電性フィルムである。
当該保護フィルム付き導電性フィルムは、第1導電層の表面粗さRzを所定範囲とし、第1導電層に対する保護フィルムの粘着力を所定範囲とすることにより、10nm以上250nm以下という比較的薄い導電層のパターン化の際にも断線の発生を抑制することができるものである。本発明者らは、ピンホールの発生原因を検討したところ、導電層の成膜時から成膜後に導電性フィルムをロール状に巻回する前後でピンホールの発生数が増加すること、及び、導電層を保護するために導電層の表面に保護フィルムを付与した場合、保護フィルムと導電層との密着力がある値を超えるものを用いると、保護フィルムを剥離した後にピンホールの数がむしろ増加することを突き止めた。このことから、本発明者らは、導電性フィルムの巻回時に導電層における急峻な突起がロールの巻き締め圧力ないし巻き締め時の摩擦により崩壊し、突起部分が陥没することでピンホールが発生すること、及び、導電層表面に付与した保護フィルムを剥離する際に導電層が樹脂フィルムから剥離するとともに、保護フィルムの粘着層に転写することによりピンホールが発生すると推測した。
以上の知見より、導電層表面の表面粗さRzを低減し、導電層における急峻な突起ないし段差を取り除くこと、導電性フィルムの巻回時に導電層における急峻な突起がロールの巻き締め圧力ないし巻き締め時の摩擦により崩壊することを抑制すること、及び、導電層の表面に粘着力が0.005N/50mm〜0.5N/50mmである保護フィルムを設けることにより、ピンホールの発生を抑制し、その結果、パターン化した導電層の断線の抑制する効果があることを見出し本発明を完成するに至ったものである。
さらに、導電層表面の表面粗さRzを低減したとしても、保護フィルムを設けない場合は、導電性フィルムを所定幅に切断加工する際にピンホールが生じることがある。これは、保護フィルム配設前では導電層の一方の面には樹脂フィルムが存在するものの、他方の面は何らの要素もないことから、切断加工の際の応力ないし振動が導電層の厚み方向に負荷されて、それにより導電層が樹脂フィルムから局所的に剥離することに起因すると考えられる。当該保護フィルム付き導電性フィルムでは、導電層の他方の面に保護フィルムを配置し、いわば導電層の両面を樹脂フィルムと保護フィルムとで挟み込んだ状態としているので、切断加工の際に導電層に負荷される厚み方向での応力等を抑制することができ、切断加工時のピンホール発生を抑制ないし低減することができる。
前記樹脂フィルムの前記第1導電層側の表面の表面粗さRaが0.5nm以上10nm以下であることが好ましい。導電層の表面状態は、樹脂フィルムの表面状態をそのまま引き継ぐ傾向にあることから、樹脂フィルムの表面粗さRaを上記範囲とすることにより、導電層表面に表面粗さRzを所定範囲に効率良く制御することができる。
当該導電性フィルムは、前記樹脂フィルムと前記第1導電層との間に配置された下地層をさらに備えていてもよい。第1導電層の樹脂フィルムへの密着性や導電性フィルムへの強度付与、電気的特性の制御等、目的に応じた下地層を設けることで導電性フィルムの高機能化を図ることができる。
さらなる実施形態において、当該導電性フィルムは、前記樹脂フィルムの前記第1導電層とは反対側に配置された第2導電層をさらに備えていてもよい。この場合、前記第2導電層の厚みが10nm以上250nm以下であり、前記第2導電層の前記樹脂フィルムとは反対側の表面の表面粗さRzが100nm以下であることが好ましい。
導電層を樹脂フィルムの両面に設けることにより、導電性フィルムの高機能化や用途拡大を図ることができる。また、第1導電層だけでなく第2導電層の表面の表面粗さRzを上記範囲内とすることにより、両面の導電層における急峻な突起ないし段差を取り除いてピンホールの発生を抑制することができ、その結果、パターン化した導電層の断線を両面において抑制することができる。
前記樹脂フィルムの前記第2導電層側の表面の表面粗さRaが0.5nm以上10nm以下であることが好ましい。第1導電層の場合と同様、樹脂フィルムの表面粗さRaを上記範囲とすることにより、第2導電層表面の表面粗さRzを所定範囲に効率良く制御することができる。
当該導電性フィルムは、前記樹脂フィルムと前記第2導電層との間に配置された下地層をさらに備えていてもよい。第2導電層の樹脂フィルムへの密着性や導電性フィルムへの強度付与、電気的特性の制御等、目的に応じた下地層を設けることで導電性フィルムの高機能化を図ることができる。
前記第1導電層の厚みと前記第2導電層の厚みとの差の絶対値が5nm以下であることが好ましい。両面の導電層の厚みを互いに近づけることで導電層に生じる応力が相殺され、導電性フィルムのカールや導電層の剥離等を防止することができる。
当該保護フィルム付き導電性フィルムは、前記第2導電層の前記樹脂フィルムとは反対側に配置された第2保護フィルムをさらに備えていてもよい。前記第2保護フィルムの前記第2導電層と接する側の面は粘着性を有し、前記第2導電層と前記第2保護フィルムとの間の密着力が0.005N/50mm以上0.5N/50mm以下であることが好ましい。
第2保護フィルムを備えることにより、導電性フィルムの所定幅への切断加工時のピンホール発生を抑制可能となる。また、第2保護フィルムと第2導電層との間の密着力を所定範囲とすることにより、第2保護フィルムの剥離時の第2導電層の樹脂フィルムからの剥離及び第2導電層の第2保護フィルムへの転写を抑制可能となり、ピンホール発生を抑制することができる。
前記第1保護フィルム及び第2保護フィルムのうちの少なくとも一方が、ポリオレフィン系樹脂を含有する基材層と熱可塑性エラストマーを含有する粘着層とを有することが好ましい。このような構成により、所定の密着力を有する保護フィルムを好適に作製することができる。
本発明は、他の実施形態において、当該保護フィルム付き導電性フィルムから保護フィルムを剥離する工程を含む導電性フィルムの製造方法に関する。
当該保護フィルム付き導電性フィルムを用いることで、保護フィルム剥離時の導電層の樹脂フィルムからの剥離及び導電層の保護フィルムへの転写を抑制可能となるとともに、所定幅への切断加工時の厚み方向での応力等が抑制されるので、全体としてピンホール発生を抑制し、ひいては回路パターンの断線を防止して歩留まり良く高品質の導電性フィルムを製造することができる。
本発明の一実施形態に係る保護フィルム付き導電性フィルムの模式的断面図である。 本発明のさらなる実施形態に係る保護フィルム付き導電性フィルムの模式的断面図である。
本発明の保護フィルム付き導電性フィルムの実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。ただし、図の一部又は全部において、説明に不要な部分は省略し、また説明を容易にするために拡大又は縮小等して図示した部分がある。上下等の位置関係を示す用語は、単に説明を容易にするために用いられており、本発明の構成を限定する意図は一切ない。
《第1実施形態》
<保護フィルム付き導電性フィルム>
図1は、本発明の一実施形態に係る保護フィルム付き導電性フィルムの模式的断面図である。図1に示す保護フィルム付き導電性フィルム100は、第1保護フィルム31と第1導電層21と樹脂フィルム1とをこの順で備えている。本実施形態では、樹脂フィルム1と第1導電層21との間に下地層41が設けられている。なお、第1導電層21及び下地層41は、それぞれ1層からなる構成を図示しているが、それぞれが2層以上の多層構成であってもよい。
(樹脂フィルム)
樹脂フィルム1としては、絶縁性を確保できるものであれば特に制限されず、各種のプラスチックフィルムが用いられる。樹脂フィルムの材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリブチレンテレフタレート(PBT),ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ポリイミド(PI)等のポリイミド系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、耐久性、柔軟性、生産効率、コスト等の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ポリイミド(PI)等のポリイミド系樹脂が好ましい。特に、コストパフォーマンスの観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。
樹脂フィルムには、表面に予めスパッタリング、コロナ放電、火炎、紫外線照射、電子線照射、化成、酸化などのエッチング処理や下塗り処理を施して、樹脂フィルム上に形成される導電層との密着性を担保させるようにしてもよい。また、導電層を形成する前に、必要に応じて溶剤洗浄や超音波洗浄などにより、樹脂フィルム表面を除塵、清浄化してもよい。
樹脂フィルム1の第1導電層21側の表面11aの表面粗さRaは、0.5nm以上10nm以下であることが好ましい。樹脂フィルム1の表面11aの表面粗さRaの下限値は、1.5nmが好ましく、3nmがより好ましい。一方、樹脂フィルム1の表面11aの表面粗さRaの上限値は、8nmが好ましく、6nmがより好ましい。導電層の表面状態は、樹脂フィルム1の表面状態をそのまま引き継ぐ傾向にあることから、樹脂フィルム1の表面粗さRaを上記範囲とすることにより、第1導電層21の表面21aの表面粗さRzを所定範囲に効率良く制御することができる。
樹脂フィルムの厚みは、2〜300μmの範囲内であることが好ましく、10〜250μmの範囲内であることがより好ましく、20〜200μmの範囲内であることが更に好ましい。一般的には、樹脂フィルムの厚みが厚い方が、加熱時の熱収縮等の影響を受けにくくなるため望ましい。しかし、電子部品等のコンパクト化により、樹脂フィルムの厚みもある程度薄くすることが望ましい。一方、樹脂フィルムの厚みが薄すぎると、樹脂フィルムの透湿性や透過性が上昇して、水分やガス等を透過させてしまい、導電層が酸化されやすくなる。従って、本実施形態では、樹脂フィルムの厚みをある程度の厚みをもたしつつ薄くすることで、導電性フィルム自体も薄くでき、電磁波シールドシートやセンサ等に用いた場合の厚みを抑えることが可能となる。そのため、電磁波シールドシートやセンサ等の薄型化に対応できる。さらに、樹脂フィルムの厚みが前記の範囲内であると、樹脂フィルムの柔軟性を確保できつつ機械的強度が十分であり、フィルムをロール状にして下地層や導電層を連続的に形成する操作が可能である。
(下地層)
本実施形態の導電性フィルムは、樹脂フィルム1と第1導電層21との間に配置された下地層41をさらに備えている。第1導電層の樹脂フィルムへの密着性や導電性フィルムへの強度付与、電気的特性の制御等、目的に応じた下地層を設けることで導電性フィルムの高機能化を図ることができる。下地層としては特に限定されず、易接着層、ハードコート層(アンチブロッキング層等として機能するものを含む。)、誘電体層等が挙げられる。
(易接着層)
易接着層は、接着性樹脂組成物の硬化膜である。易密着層は、導電層に対して良好な密着性を有する。
接着性樹脂組成物としては、易密着層形成後の硬化膜として十分な接着性と強度とを持つものを特に制限なく使用できる。用いる樹脂としては熱硬化型樹脂、熱可塑型樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂、二液混合型樹脂、及びこれらの混合物などがあげられるが、これらのなかでも紫外線照射による硬化処理にて、簡単な加工操作にて効率よく易密着層を形成することができる紫外線硬化型樹脂が好適である。紫外線硬化型樹脂を含むことで、紫外線硬化性を有する接着性樹脂組成物が容易に得られる。
接着性樹脂組成物としては、硬化の際に架橋構造を形成する材料が好ましい。易密着層での架橋構造が促進されると、それまで緩やかだった膜内部構造が強固となり、膜強度が向上される。こうした膜強度の向上が密着性の向上に寄与していると推察されるからである。
接着性樹脂組成物は、(メタ)アクリレートモノマー及び(メタ)アクリレートオリゴマーのうちの少なくとも1種を含むことが好ましい。これにより、アクリロイル基に含まれるC=C二重結合に起因する架橋構造の形成が容易となり、膜強度の向上を効率的に図ることができる。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
本実施形態で用いる、主成分としての(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマー及び/又はアクリレートオリゴマーは塗膜を形成させる役目を有し、具体的にはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びこれら2種以上の混合物が挙げられる。
前記の(メタ)アクリレートの中でも、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、或いはこれらの混合物が、耐摩耗性、硬化性の点からとりわけ好ましい。
また、ウレタンアクリレートオリゴマーを用いることもできる。ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、ポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させた後に、水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させる方法や、ポリイソシアネートと、水酸基を有する(メタ)アクリレートとを反応させた後に、ポリオールを反応させる方法や、ポリイソシアネート、ポリオール、水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させる方法などが挙げられるが特に限定はない。
ポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール及びこれらの共重合物、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,2’−チオジエタノール等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
架橋密度が高すぎるとプライマーとしての性能が落ち導電層密着性が低下しやすくなるため、水酸基を有する低官能(メタ)アクリレート(以下、水酸基含有(メタ)アクリレートという)を用いても良い。水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどがあげられる。上述した(メタ)アクリレートモノマー成分及び/又は(メタ)アクリレートオリゴマー成分は単独で用いても2種以上を用いても良い。
本実施形態の紫外線硬化性を有する接着性樹脂組成物は、(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤を配合することによりアンチブロッキング性が向上する。(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤としては、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ、市販品としては、KR−513、KBM−5103(信越化学株式会社製、商品名)が挙げられる。
シランカップリング剤の配合量は、前記(メタ)アクリレートモノマー及び/又は(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して、0.1重量部〜50重量部、より好ましくは1〜20重量部とする。この範囲であると導電層との密着性が向上し、塗膜物性を維持することができる。
本実施形態の易密着層は、ナノシリカ微粒子を含んでいてもよい。ナノシリカ微粒子としては、アルキルシランから合成されたオルガノシリカゾルあるいはプラズマアークにより合成されたナノシリカを用いることができる。市販品としては前者であればPL−7−PGME(扶桑化学製、商品名)、後者であればSIRMIBK15WT%−M36(CIKナノテック製、商品名)などが挙げられる。ナノシリカ微粒子の配合割合は前記(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマー及び/又はアクリレートオリゴマーとシランカップリング剤との総重量100重量部に対し、5〜30重量部が好ましく、5〜10重量部がより好ましい。下限以上とすることで表面凹凸が形成されてアンチブロッキング性を付与可能となり、ロール・トゥ・ロールでの生産が可能となる。上限以下とすることで導電層との密着性の低下を防止することができる。
ナノシリカ微粒子の平均粒径は100〜500nmが好ましい。平均粒径100nm未満では表面に凹凸を形成するのに必要な添加量が多くなるために導電層との密着性が得られないのに対し、500nmを越えると表面凹凸が大きくなり、ピンホールの問題が発生する。
接着性樹脂組成物は紫外線硬化性を付与するために光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤としては、ベンゾインノルマルブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール等のベンジルケタール類、2,2−ジメトキシアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン等のアセトフェノン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−エチレンフェニル)プロパン−1−オン]、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−イソプロピルフェニル)プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシアルキルフェノン類、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−1−モルフォリノプロパン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン等のα−アミノアルキルフェノン類、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド等のモノアシルホスフィンオキサイド類、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド等のモノアシルホスフィンオキサイド類などが挙げられる。
樹脂の硬化性、光安定性、樹脂との相溶性、低揮発、低臭気という点から、アルキルフェノン系光重合開始剤が好ましく、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、(2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンがより好ましい。市販品としてはIrgacure127、184、369、651、500、891、907、2959、Darocure1173、TPO(BASFジャパン株式会社製、商品名)などが挙げられる。光重合開始剤は(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマー及び/又はアクリレートオリゴマー100重量部に対して、固形分3〜10重量部配合する。
易密着層の形成の際には、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート及び/あるいは(メタ)アクリレートオリゴマーを主成分とする接着性樹脂組成物を、トルエン、酢酸ブチル、イソブタノール、酢酸エチル、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチレングリコールなどの溶剤に希釈し、固形分が30〜50%のワニスとして調製する。
易密着層は、シクロオレフィン系樹脂フィルム1上に、上記ワニスを塗布することにより形成される。ワニスの塗布方法は、ワニス及び塗装工程の状況に応じて適時選択することができ、例えばディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、ダイコート法やエクストルージョンコート法などにより塗布することができる。
ワニスを塗布後、塗膜を硬化させることによって、易密着層を形成することができる。紫外線硬化性を有する接着性樹脂組成物の硬化処理としては、ワニスが溶剤を含む場合は乾燥(例えば80℃で1分間)による溶媒除去後、紫外線照射機を用いて500mW/cm〜3000mW/cmの照射強度で、仕事量が50〜400mJ/cmの紫外線処理を行い硬化させるという手順が挙げられる。紫外線発生源としては一般的に紫外線ランプが用いられており、具体的には、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプなどが挙げられ、照射する場合は空気中でもよいし、窒素、アルゴンなどの不活性ガス中でもよい。
紫外線硬化処理の際に加熱を行うことが好ましい。紫外線照射により接着性樹脂組成物の硬化反応が進行し、同時に架橋構造が形成される。このとき加熱を行うことにより、低紫外線量でも十分に架橋構造の形成を促進させることができる。加熱温度は、架橋度に応じて設定可能であり、好ましくは50℃〜80℃である。加熱手段は特に限定されず、温風乾燥機、輻射熱乾燥機、フィルム搬送ロールの加熱等を適宜採用することができる。
易密着層の厚みとしては特に限定されないものの、0.2μm〜2μmであることが好ましく、0.5μm〜1.5μmであることがより好ましく、0.8μm〜1.2μmであることがさらに好ましい。易密着層の厚みを上記範囲とすることで、導電層の密着性とフィルムの柔軟性とを向上させることができる。
(ハードコート層)
下地層として、ハードコート層を設けてもよい。さらに、導電性フィルム同士のブロッキングを防止してロール・トゥ・ロール法による製造を可能にするために、ハードコート層に粒子を配合してもよい。
ハードコート層の形成には、易密着層と同様の接着性組成物を好適に用いることができる。アンチブロッキング性を付与するには、前記接着性組成物に粒子を配合することが好ましい。これによりハードコート層の表面に凹凸を形成することができ、導電性フィルム100にアンチブロッキング性を好適に付与することができる。
上記粒子としては、各種金属酸化物、ガラス、プラスチックなどの透明性を有するものを特に制限なく使用することができる。例えばシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化カルシウム等の無機系粒子、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリウレタン、アクリル系樹脂、アクリル−スチレン共重合体、ベンゾグアナミン、メラミン、ポリカーボネート等の各種ポリマーからなる架橋又は未架橋の有機系粒子やシリコーン系粒子などがあげられる。前記粒子は、1種又は2種以上を適宜に選択して用いることができる。
上記粒子の平均粒径や配合量は、表面凹凸の程度を考慮しつつ、適宜設定することができる。平均粒径としては、0.5μm〜2.0μmが好ましく、配合量としては、組成物の樹脂固形分100重量部に対して0.2〜5.0重量部が好ましい。
(誘電体層)
下地層として、1層以上の誘電体層を備えていてもよい。誘電体層は、無機物、有機物、あるいは無機物と有機物との混合物により形成される。誘電体層を形成する材料としては、NaF、NaAlF、LiF、MgF、CaF、SiO、LaF、CeF、Al、TiO、Ta、ZrO、ZnO、ZnS、SiO(xは1.5以上2未満)などの無機物や、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、シロキサン系ポリマーなどの有機物が挙げられる。特に、有機物として、メラミン樹脂とアルキド樹脂と有機シラン縮合物の混合物からなる熱硬化型樹脂を使用することが好ましい。誘電体層は、上記の材料を用いて、グラビアコート法やバーコート法などの塗工法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などにより形成できる。
誘電体層の厚さは、10nm〜250nmであることが好ましく、20nm〜200nmであることがより好ましく、20nm〜170nmであることがさらに好ましい。誘電体層の厚さが過度に小さいと連続被膜となりにくい。また、誘電体層の厚さが過度に大きいと、誘電体層にクラックが生じ易くなったりする傾向がある。
誘電体層は、平均粒径が1nm〜500nmのナノ微粒子を有していてもよい。誘電体層中のナノ微粒子の含有量は0.1重量%〜90重量%であることが好ましい。誘電体層に用いられるナノ微粒子の平均粒径は、上述のように1nm〜500nmの範囲であることが好ましく、5nm〜300nmであることがより好ましい。また、誘電体層中のナノ微粒子の含有量は10重量%〜80重量%であることがより好ましく、20重量%〜70重量%であることがさらに好ましい。
ナノ微粒子を形成する無機酸化物としては、例えば、酸化ケイ素(シリカ)、中空ナノシリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ等の微粒子があげられる。これらの中でも、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化ニオブの微粒子が好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(第1導電層)
樹脂フィルム1の一方の表面11a側に設けられる第1導電層21は、電磁波シールド効果やセンサ機能等を充分に得るため、電気抵抗率が100μΩcm以下であることが好ましい。導電層の構成材料としては、このような電気抵抗率を満足し導電性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、Cu,Al,Fe,Cr,Ti,Si,Nb,In,Zn,Sn,Au,Ag,Co,Cr,Ni,Pb,Pd,Pt,W,Zr,Ta,Hf、Mo,Mn,Mg,V等の金属が好適に用いられる。また、これらの金属の2種以上を含有するものや、これらの金属を主成分とする合金や酸化物等も用いることができる。これらの導電性化合物の中でも、電磁波シールド特性やセンサ機能に寄与する導電率が高く、比較的低価格である観点から、Cu,Alを含むことが好ましい。特に、コストパフォーマンスと生産効率の観点から、Cuを含むことが好ましいが、Cu以外の元素が不純物程度含まれていても良い。これにより、電気抵抗率が充分に小さく導電率が高いため、電磁波シールド特性やセンサ機能を向上できる。
第1導電層21の形成方法は特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。具体的には、例えば、膜厚の均一性や成膜効率の観点から、スパッタリング法、化学気相成長法(CVD)や物理気相成長法(PVD)等の真空成膜法や、イオンプレーティング法、メッキ法(電解メッキ、無電解メッキ)、ホットスタンプ法、コーティング法等により成膜されることが好ましい。また、これらの製膜方法の複数を組み合わせてもよいし、必要とする膜厚に応じて適宜の方法を採用することもできる。中でも、スパッタリング法、真空成膜法が好ましく、スパッタリング法が特に好ましい。これにより、ロール・トゥ・ロール製法により連続生産でき生産効率を高めるとともに、成膜時の膜厚を制御することができるため、導電性フィルムの表面抵抗値の上昇を抑制できる。また、薄くて膜厚が均一で、緻密な導電層を形成することができる。
第1導電層21の厚みは、10nm以上250nm以下である。第1導電層21の厚みの下限値は、20nmが好ましく、50nmがより好ましい。一方、第1導電層21の厚みの上限値は、200nmが好ましい。第1導電層21の厚みが上記上限値を超えると、加熱後の導電性フィルムのカールが発生しやすくなったり、デバイスの薄型化が困難になったりする。厚みが上記下限値より小さいと、加湿熱条件下で導電性フィルムの表面抵抗値が高抵抗化しやすくなり目標とする加湿熱信頼性が得られなかったり、導電層の強度の低下によるパターン配線の剥離が生じたりする。
第1導電層21の樹脂フィルム1とは反対側の表面21aの表面粗さRzは、100nm以下である。第1導電層21の表面21aの表面粗さRzは、90nm以下が好ましく、70nm以下がより好ましい。一方、第1導電層21の表面21aの表面粗さRzは、1nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましく、30nm以上がさらに好ましい。第1導電層21の表面21aの表面粗さRzを上記範囲とすることで、第1導電層21における急峻な突起ないし段差を取り除くことができ、ピンホールの発生を抑制し、その結果、パターン化した導電層の断線をも抑制することができる。
(保護層)
保護層は、例えば第1導電層21が大気中の酸素の影響を受けて自然に酸化することを防止するために、第1導電層21の最表面21a側に形成することができる(図示せず)。保護層は、第1導電層21の錆び防止効果を示すものである限り特に限定されないが、スパッタできる金属が好ましく、Ni,Cu,Ti,Si、Zn,Sn,Cr,Fe、インジウム、ガリウム、アンチモン、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、金、銀、パラジウム、タングステンからなる中から選ばれるいずれか1種類以上の金属又はこれらの酸化物が用いられる。Ni,Cu,Tiは,不動態層を形成するため腐食されにくく、Siは耐食性が向上するため腐食されにくく、Zn,Crは表面に緻密な酸化被膜を形成するため腐食されにくい金属であるため好ましい。
保護層の材料としては、第1導電層21との密着性を担保させて確実に第1導電層21の錆びを防止する観点から、2種の金属からなる合金を用いることはできるが、3種以上の金属からなる合金が好ましい。合金3種以上の金属からなる合金としては、Ni−Cu−Ti、Ni−Cu−Fe,Ni−Cu−Cr等が挙げられ、防錆機能と生産効率の観点から、Ni−Cu−Tiが好ましい。なお、第1導電層21との密着性を担保させる観点から、第1導電層21の形成材料を含む合金であることが好ましい。これにより、第1導電層21の酸化を確実に防ぐことができる。
また、保護層の材料としては、例えば、インジウムドープ酸化スズ(ITO)、アンチモンを含有する酸化スズ(ATO)、アルミドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、インジウムドープ酸化亜鉛(IZO)が含まれていても良い。導電性フィルムの初期の表面抵抗値の上昇を抑制するだけでなく、加湿熱条件下の表面抵抗値の上昇を抑制することができ、表面抵抗値の安定化を最適にできるため、好ましい。
前記金属の酸化物とは、SiO(x=1.0〜2.0)、酸化銅、酸化銀、酸化チタン等の酸化物が好ましい。なお、前述の金属、合金、酸化物等の代わりに、第1導電層21上にアクリル系樹脂やエポキシ系樹脂のような樹脂層を形成することで防錆効果をもたらすことも可能である。
保護層の膜厚は、1〜50nmが好ましく、2〜30nmがより好ましく、3〜20nmが好ましい。これにより、耐久性が向上し表面層から酸化を防ぐことができるため、加湿熱条件下での表面抵抗値は上昇を抑制できる。
(保護フィルム)
第1保護フィルム31の第1導電層21と接する側の面は粘着性を有する。具体的に、第1保護フィルム31と第1導電層21との間の密着力が0.005N/50mm以上0.5N/50mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.007mm以上0.45N/50mm以下、さらに好ましくは0.010mm以上0.40N/50mm以下である。第1導電層21との密着力が上記下限値より小さいと第1導電層21と第1保護フィルム31の密着が十分でなく、使用時に剥がれ等が発生するためである。第1導電層21との密着力が上記上限値を超えると第1保護フィルム31を剥離する際に第1導電層21が樹脂フィルム1から剥離し、第1導電層21にピンホールが発生しやすくなるためである。
第1保護フィルム31の材質及び構造としては特に限定されるものではないが、ポリオレフィン系樹脂を含有する基材層と、熱可塑性エラストマーを含有する粘着層とを有することが望ましい。粘着層を形成する材料として、再剥離可能なアクリル系粘着剤等の公知の粘着剤も用いることができる。
前記基材層を形成するポリオレフィン系樹脂は特に制限されず、例えば、ポリプロピレン又はプロピレン成分とエチレン成分からなるブロック系、ランダム系等のプロピレン系ポリマー;低密度、高密度、リニア低密度ポリエチレン等のエチレン系ポリマー;エチレン−αオレフィン共重合体などのオレフィン系ポリマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体などのエチレン成分と他モノマーとのオレフィン系ポリマー等を例示できる。これらポリオレフィン系樹脂は1種を単独で又は2種以上を用いることができる。
前記基材層1はオレフィン系樹脂を主成分として含有するが、劣化防止等を目的に、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤等の光安定剤、帯電防止剤、その他に、例えば、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン等の充填剤、顔料、目ヤニ防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤等の添加剤を適宜に配合することができる。
基材層1の厚さは、特に制限されないが、通常10〜300μm程度であり、好ましくは15〜250μm、さらに好ましく20〜200μmである。また、基材層1は、単層でもよく二層以上の多層からなっていてもよい。
なお、基材層1の粘着層付設面と反対面には、例えば、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理や、スパッタエッチング処理、プライマー等の下塗り処理などの、表面処理を必要に応じて施すこともできる。
粘着層2を形成する熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、エステル系エラストマー、オレフィン系エラストマーなどの粘着剤のベースポリマーとして用いられているものを特に制限なく使用できる。より具体的には、スチレン・ブタジエン・スチレン(SBS)、スチレン・イソプレン・スチレン(SIS)、スチレン・エチレン−ブチレン共重合体・スチレン(SEBS)、スチレン・エチレン−プロピレン共重合体・スチレン(SEPS)等のA−B−A型ブロックポリマー;スチレン・ブタジエン(SB)、スチレン・イソプレン(SI)、スチレン・エチレン−ブチレン共重合体(SEB)、スチレン・エチレン−プロピレン共重合体(SEP)等のA−B型ブロックポリマー;スチレン・ブタジエンラバー(SBR)等のスチレン系ランダム共重合体;スチレン・エチレン−ブチレン共重合体・オレフィン結晶(SEBC)等のA−B−C型のスチレン・オレフィン結晶系ブロックポリマー;オレフィン結晶・エチレン−ブチレン共重合体・オレフィン結晶(CEBC)等のC−B−C型のオレフィン結晶系ブロックポリマー;エチレン−αオレフィン、エチレン−プロピレン−αオレフィン、プロピレン−αオレフィン等のオレフィン系エラストマー、さらにはこれらの水添物等があげられる。これら熱可塑性エラストマーは1種を単独で又は2種以上を用いることができる。
粘着層2の形成に際しては、前記熱可塑性エラストマーに、粘着特性の制御等を目的に、必要に応じて、例えば、軟化剤、オレフィン系樹脂、シリコーン系ポリマー、液状アクリル系共重合体、リン酸エステル系化合物、粘着付与剤、老化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤、その他に、例えば、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン等の充填剤や顔料などの添加剤を適宜に配合することができる。
粘着層2の厚さは、特に制限定されず、要求される密着力などに応じて適宜に決定すればよいが、通常0.1〜50μm程度であり、好ましくは0.2〜40μm、さらに好ましく0.3〜20μmである。
なお、粘着層2の表面には、例えば、コロナ放電処理、紫外線照射処理、火炎処理、プラズマ処理やスパッタエッチング処理などの、粘着性の制御や貼付作業性等を目的とした表面処理を必要に応じて施すこともできる。さらに、粘着層2には必要に応じて、実用に供されるまでの間、セパレータなどを仮着して保護することもできる。
また、基材層の粘着層の付設面と反対の面には必要に応じて、離型性を付与するための離型層を形成することができる。離型層は基材層及び粘着層と共に共押し出しにより形成してもよいし、塗布により形成してもよい。
離型層を共押し出しにより形成する際は2種以上のポリオレフィン系樹脂からなる混合物を用いて形成することが好ましい。2種以上のポリオレフィン系樹脂からなる混合物を用いることにより、2種のポリオレフィン系樹脂の相溶性を制御することにより、適度な表面粗さを形成し、適度な離型性が付与されるためである。離型層を共押し出しにより形成する際、その厚みは通常1〜50μm程度であり、好ましくは2〜40μm、さらに好ましく3〜20μmである。
離型層を塗布により形成する際の離型剤としては、離型性を付与しうるものを特に制限なく使用できる。例えば、離型剤としては、シリコーン系ポリマーや長鎖アルキル系ポリマーからなるものがあげられる。離型剤は、無溶剤型、有機溶剤に溶解させ溶剤型、水中で乳化した乳化型のいずれであってもよいが、溶剤型、乳化型の離型剤は安定して離型層3を基材層1に付設することができる。その他に、離型剤としては紫外線硬化型のものなどがあげられる。離型剤の具体的としては、ピーロイル(一方社油脂社製)、信越シリコーン(信越化学工業社製)等が入手可能である。
離型層3の厚さは、特に制限定されないが、前述の通り、薄膜化形成した場合に汚染低減効果が大きいことから、通常1〜1000nm程度、さらには5〜500nm、特に10〜100nmであるのが好ましい。
《第2実施形態》
第1実施形態では、樹脂フィルムの一方の面に導電層及び保護フィルムが設けられているのに対し、第2実施形態では、樹脂フィルムの両面に導電層及び保護フィルムが設けられている。本実施形態における樹脂フィルムの他方の面に設けられる層構造は、第1実施形態と同様であるので、以下では本実施形態に特徴的な点について主に説明する。
図2は、本発明のさらなる実施形態に係る保護フィルム付き導電性フィルムの模式的断面図である。図2に示す保護フィルム付き導電性フィルム200は、第1保護フィルム、第1導電層21と樹脂フィルム1とを備え、さらに、樹脂フィルム1の第1導電層21とは反対側に配置された第2導電層22と(以下、第1導電層と第2導電層とを区別しない場合は、単に「導電層」と称することがある。)、第2導電層22の樹脂フィルム1とは反対側に配置された第2保護フィルム32を備えている(以下、第1保護フィルムと第2保護フィルムとを区別しない場合は、単に「保護フィルム」と称することがある。)。本実施形態では、樹脂フィルム1と第1導電層21との間に設けられた下地層41に加え、樹脂フィルム1と第2導電層22との間にも下地層42が設けられている(以下、両面の下地層を区別しない場合は、単に「下地層」と称することがある。)。ただし、下地層は樹脂フィルム1の両面に設けられている必要はなく、いずれか一方の面側に設けられていてもよい。
本実施形態における第2導電層22及び下地層42の形成材料や層構造は、基本的に第1実施形態における第1導電層21及び下地層41と同様のものを好適に採用することができる。
樹脂フィルム1の第2導電層22側の表面12aの表面粗さRaは、0.5nm以上10nm以下であることが好ましい。樹脂フィルム1の表面12aの表面粗さRaの下限値は、1.5nmが好ましく、3nmがより好ましい。一方、樹脂フィルム1の表面12aの表面粗さRaの上限値は、8nmが好ましく、6nmがより好ましい。導電層の表面状態は、樹脂フィルム1の表面状態をそのまま引き継ぐ傾向にあることから、樹脂フィルム1の表面粗さRaを上記範囲とすることにより、第2導電層22の表面22aの表面粗さRzを所定範囲に効率良く制御することができる。なお、樹脂フィルム1の両面の表面粗さRaは互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。
第2導電層22の厚みは、10nm以上250nm以下である。第2導電層22の厚みの下限値は、20nmが好ましく、50nmがより好ましい。一方、第2導電層22の厚みの上限値は、200nmが好ましい。第2導電層22の厚みが上記上限値を超えると、加熱後の導電性フィルムのカールが発生しやすくなったり、デバイスの薄型化が困難になったりする。厚みが上記下限値より小さいと、加湿熱条件下で導電性フィルムの表面抵抗値が高抵抗化しやすくなり目標とする加湿熱信頼性が得られなかったり、導電層の強度の低下によるパターン配線の剥離が生じたりする。なお、両面の導電層の厚みは互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。
第2導電層22の樹脂フィルム1とは反対側の表面22aの表面粗さRzは、100nm以下である。第2導電層22の表面22aの表面粗さRzは、90nm以下が好ましく、70nm以下がより好ましい。一方、第2導電層22の表面22aの表面粗さRzは、1nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましく、30nm以上がさらに好ましい。第2導電層22の表面22aの表面粗さRzを上記範囲とすることで、第2導電層22における急峻な突起ないし段差を取り除くことができ、ピンホールの発生を抑制し、その結果、パターン化した導電層の断線をも抑制することができる。なお、両面の導電層の表面粗さRzは互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。
第1導電層21の厚みと第2導電層22の厚みとの差の絶対値は5nm以下であることが好ましく、3nm以下であることがより好ましい。両面の導電層の厚みを互いに近づけることで導電層に生じる応力が相殺され、導電性フィルムのカールや導電層の剥離等を防止することができる。
第2保護フィルム32の第2導電層22と接する側の面は粘着性を有する。具体的に、第2保護フィルム32と第2導電層22との間の密着力が0.005N/50mm以上0.5N/50mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.007mm以上0.45N/50mm以下、さらに好ましくは0.010mm以上0.40N/50mm以下である。第2導電層22との密着力が上記下限値より小さいと第2導電層22と第2保護フィルム32の密着が十分でなく、使用時に剥がれ等が発生するためである。第2導電層22との密着力が上記上限値を超えると第2保護フィルム32を剥離する際に第2導電層22が樹脂フィルム1から剥離し、第2導電層22にピンホールが発生しやすくなるためである。
(保護フィルム付き導電性フィルムの製造方法)
保護フィルム付き導電性フィルムは、樹脂フィルム上に、導電層及び保護フィルムを順次形成及び貼り合わせしていくロール・トゥ・ロール法で製造することができる。導電層及び保護フィルムの配設手順には種々のバリエーションが存在する。以下、導電層をスパッタ成膜で形成し、保護フィルムとして基材層及び粘着層を有する保護フィルムを用いて、両面構成の保護フィルム付き導電性フィルムを製造する態様について説明する。
保護フィルムの貼り合わせには、導電層のスパッタ工程と保護フィルムの貼り合わせ工程とを別のラインで行うオフライン貼り合わせと、導電層のスパッタ工程と保護フィルムの貼り合わせるとを同一ライン内で行うインライン貼り合わせを採用することができる。オフライン貼り合わせ及びインライン貼り合わせのフロー例を順に列挙する。「/」で示される区切りは別ラインでの工程であり、「〜」で示される区切りは同一ライン内での工程である。
(オフライン貼り合わせのフロー例)
(オフ1)樹脂フィルムの一方の面に第1導電層をスパッタ成膜〜巻き取り/ロールからフィルムを繰り出しながら第1保護フィルムを第1導電層と貼り合わせ〜巻き取り/所定幅への切断加工
(オフ2)樹脂フィルムの一方の面に第1導電層をスパッタ成膜〜巻き取り/ロールからフィルムを繰り出しながら第1保護フィルムを第1導電層と貼り合わせ〜巻き取り/樹脂フィルムの他方の面に第2導電層をスパッタ成膜〜巻き取り/所定幅への切断加工
(オフ3)樹脂フィルムの一方の面に第1導電層をスパッタ成膜〜巻き取り/ロールからフィルムを繰り出しながら第1保護フィルムを第1導電層と貼り合わせ〜巻き取り/樹脂フィルムの他方の面に第2導電層をスパッタ成膜〜巻き取り/ロールからフィルムを繰り出しながら第2保護フィルムを第2導電層と貼り合わせ〜巻き取り/所定幅への切断加工
(オフ4)樹脂フィルムの一方の面に第1導電層をスパッタ成膜〜巻き取り/樹脂フィルムの他方の面に第2導電層をスパッタ成膜〜巻き取り/ロールからフィルムを繰り出しながら第1保護フィルム及び第2保護フィルムと第1導電層及び第2導電層とをそれぞれ並行して貼り合わせ〜巻き取り/所定幅への切断加工
(オフ5)樹脂フィルムの一方の面に第1導電層をスパッタ成膜〜巻き取り/樹脂フィルムの他方の面に第2導電層をスパッタ成膜〜巻き取り/ロールからフィルムを繰り出しながら第1保護フィルムと第1導電層とを貼り合わせ〜巻き取り/ロールからフィルムを繰り出しながら第2保護フィルムを第2導電層と貼り合わせ〜巻き取り/所定幅への切断加工
(インライン貼り合わせのフロー例)
(イン1)樹脂フィルムの一方の面に第1導電層をスパッタ成膜〜下流にて第1保護フィルムを繰り出し第1導電層と貼り合わせ〜巻き取り/所定幅への切断加工
(イン2)樹脂フィルムの一方の面に第1導電層をスパッタ成膜〜下流にて第1保護フィルムを繰り出し第1導電層と貼り合わせ〜巻き取り/樹脂フィルムの他方の面に第2導電層をスパッタ成膜〜巻き取り/所定幅への切断加工
(イン3)樹脂フィルムの一方の面に第1導電層をスパッタ成膜〜巻き取り/ロールからフィルムを繰り出しながら第1保護フィルムを貼り合わせ〜下流にて樹脂フィルムの他方の面に第2導電層をスパッタ成膜〜巻き取り/所定幅への切断加工
(イン4)樹脂フィルムの一方の面に第1導電層をスパッタ成膜〜下流にて第1保護フィルムを繰り出し第1導電層と貼り合わせ〜巻き取り/樹脂フィルムの他方の面に第2導電層をスパッタ成膜〜下流にて第2保護フィルムを繰り出し第2導電層と貼り合わせ〜巻き取り/所定幅への切断加工
(イン5)樹脂フィルムの一方の面に第1導電層をスパッタ成膜〜巻き取り/ロールからフィルムを繰り出しながら第1保護フィルムと第1導電層とを貼り合わせ〜下流にて樹脂フィルムの他方の面に第2導電層をスパッタ成膜〜さらに下流にて第2保護フィルムを繰り出し第2導電層と貼り合わせ〜巻き取り/所定幅への切断加工
ピンホール低減の観点を重視する場合、保護フィルムを貼り合せるタイミングは導電層形成直後に行うこと(インライン貼り合わせ)が望ましい。
《第3実施形態》
本実施形態は、前記保護フィルム付き導電性フィルムから保護フィルムを剥離する工程を含む導電性フィルムの製造方法に関する。
上述の保護フィルム付き導電性フィルムを用いることで、保護フィルム剥離時の導電層の樹脂フィルムからの剥離及び保護フィルムへの転写を抑制可能となるとともに、所定幅への切断加工時の厚み方向での応力等が抑制されるので、ピンホール発生を抑制し、ひいては回路パターンの断線を防止して歩留まり良く高品質の導電性フィルムを製造することができる。
(導電性フィルムの特性)
導電性フィルムの初期の表面抵抗値R1は、0.001Ω/□〜10.0Ω/□であることが好ましく、0.01Ω/□〜3.5Ω/□であることがより好ましく、0.1Ω/□〜1.0Ω/□であることが更に好ましい。これにより生産効率に優れた実用的な導電性フィルムを提供できる。
導電性フィルムの厚みは、2〜300μmの範囲内であることが好ましく、10〜250μmの範囲内であることがより好ましく、20〜200μmの範囲内であることが更に好ましい。これにより、導電性フィルム自体も薄くでき、電磁波シールドシートやセンサ等に用いた場合の厚みを抑えることが可能となる。そのため、電磁波シールドシートやセンサ等の薄型化に対応できる。さらに、導電性フィルムの厚みが前記の範囲内であると、柔軟性を確保しつつ機械的強度が十分とすることができ、フィルムをロール状にしてSi含有層や導電層等を連続的に形成する操作が容易となり、生産効率が向上する。
導電性フィルムは、搬送性や取扱いの観点からロール状に巻回されていてもよい。樹脂フィルムに下地層、導電層をロール・トゥ・ロール法で連続的に形成することで、効率良く導電性フィルムを製造することができる。
(導電性フィルムの用途)
導電性フィルムは様々な用途に適用可能であり、例えば、電磁波シールドシートや面状センサ等に応用され得る。電磁波シールドシートは、導電性フィルムを用いたものであり、タッチパネル等の形態で好適に使用することができる。前記電磁波シールドシートの厚みは、20μm〜300μmであることが好ましい。
また電磁波シールドシートの形状は、特には限定されず、設置する対象物の形状などに応じて、積層方向(シートの厚み方向と同じ方向)からみた形状が方形状、円形状、三角形状、多角形状など、適宜の形状に選択できる。
面状センサは、導電性フィルムを用いたものであり、モバイル機器のタッチパネルやコントローラ等のユーザーインターフェース用途に加え、様々な物理量等をセンシングするセンサを含む。前記面状センサの厚みは、20μm〜300μmであることが好ましい。
以下、本発明に関して実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1〜6、比較例1:片面保護フィルム付き片面導電性フィルムの作製(導電層:170nm)>
先ず、幅1.100m、長さ2500m、厚さ150μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レフィルム加工株式会社製、品名「150−TT00A」、以下、PETフィルムという。)からなる長尺状樹脂フィルムを送り出しロールに巻いてスパッタ装置内に設置した。その後、スパッタ装置内を3.0×10−3Torrの高真空にし、その状態で、長尺状樹脂フィルムを送り出しロールから巻き取りロールへ送りながら、スパッタ成膜を行った。Arガス100体積%からなる3.0×10−3Torrの雰囲気中で、Cuターゲット材料を用いて、焼結体DCマグネトロンスパッタ法により、第1導電層を170nmの厚みで片面にスパッタ成膜をし、送り出しロールにフィルムを巻き取ることで、一方の面に導電層を形成した片面導電性フィルムの巻回体を作製した。
作製した片面導電性フィルムの巻回体の第1導電層面側に、表1に示す保護フィルムの粘着層面側を貼り合わせて(貼り合せ機にて圧着:0.25MPa、圧着速度2.0m/分)、一方の面に保護フィルムを貼り合わせた片面保護フィルム付き片面導電性フィルムの巻回体を作製した。
<実施例7:片面保護フィルム付き片面導電性フィルムの作製(導電層:100nm)>
第1導電層の厚みを100nmにしたこと以外は、実施例1と同様の方法で導電性フィルムの巻回体を作製した。
<評価>
作製した導電性フィルム及び保護フィルム付き導電性フィルムについて、以下の評価を行った。それぞれの結果を表1に示す。
(1)厚みの測定
導電層の厚みは、透過型電子顕微鏡(日立製作所製、製品名「H−7650」)を用いて、保護フィルム付き導電性フィルムの断面を観察して測定した。
(2)導電層の表面粗さRzの測定
保護フィルムを貼り合わせる前の導電性フィルムについて、AFM(原子間力顕微鏡、Bruker製、「Dimemsion Edge+NanoDrive」)を用いて、両面の導電層の表面粗さRzを測定した。測定結果は両面ともに同じ値であった。測定は、ロール状のフィルムの任意の位置から切り出した枚葉状のフィルムにおいてランダムに5点で行い、それらの平均値をとることで行った。
(3)樹脂フィルムの表面粗さRaの測定
AFM(原子間力顕微鏡、Bruker製、「Dimemsion Edge+NanoDrive」)を用いて、導電層を形成する前の樹脂フィルムの表面粗さRaを測定した。測定結果は両面ともに同じ値であった。測定は、ロール状のフィルムの任意の位置から切り出した枚葉状のフィルムにおいてランダムに5点で行い、それらの平均値をとることで行った。なお、樹脂フィルムの表面粗さRzは、導電性フィルムから導電層を除去することによっても測定可能である。
(4)ピンホールと密着力評価
(4−1)ピンホール数:初期評価
保護フィルムを貼り合わせる前の導電性フィルムにおいて50mm×200mmサイズの視野に存在する最大長10μm以上のピンホールの数を倍率20倍の光学顕微鏡を用いて数えた。
(4−2)密着力測定
作製した保護フィルム付き導電性フィルムを30分以上、常温(25℃)で放置した後、サンプルを50mm×200mmのサイズにカットした。カットしたサンプルの保護フィルムとは反対面を両面テープを用いてSUS板(SUS430BA)に固定した。その環境下で万能引張試験機(NMBミネベア株式会社社製、「TCM−1kNB」)を用いて、剥離速度300mm/分、剥離角度180°の条件で保護フィルム付き導電性フィルムから保護フィルムを剥離し、このときの剥離力(N/50mm)を測定し密着力とした。
(4−3)ピンホール数:保護フィルム剥離後評価
密着力測定後のサンプル(サイズ:50mm×200mm)を用いて最大長10μm以上のピンホールの数を倍率20倍の光学顕微鏡を用いて数えた。
(4−4)ピンホール増加数評価
保護フィルム剥離後のピンホール数から初期ピンホール数を差し引いた数をピンホール増加数とし、増加数が20個以下の場合を「○」、20個を超えた場合を「×」として評価した。
Figure 2020097143
<実施例8:片面保護フィルム付き両面導電性フィルムの作製>
実施例1と同様の方法で片面導電性フィルム及び片面保護フィルム付き片面導電性フィルムの巻回体を作製した。作製した片面保護フィルム付き片面導電性フィルムの巻回体の保護フィルム配設面とは反対側に実施例1と同条件で第2導電層を170nmの厚みでスパッタ成膜することで、両面に導電層が形成され、一方の面に保護フィルムが配設された片面保護フィルム付き両面導電性フィルムを作製した。
(切断加工)
片面保護フィルム付き両面導電性フィルムの巻回体を幅250mmに切断加工し、幅250mmの片面保護フィルム付き両面導電性フィルム巻回体を作製した。
<比較例2:両面導電性フィルムの作製(保護フィルム無し)>
実施例1と同様の方法で片面導電性フィルムの巻回体を作製した。次に、片面導電性フィルムの巻回体の第1導電層と反対側に実施例1と同条件で第2導電層を170nmの厚みでスパッタ成膜し、両面に導電層が形成された両面導電性フィルムを作製した。
(切断加工)
両面導電性フィルムの巻回体を幅250mmに切断加工し、幅250mmの両面導電性フィルム巻回体を作製した。
<評価>
実施例8及び比較例2で作製した導電性フィルム及び保護フィルム付き導電性フィルムについて、上記(1)〜(3)、(4−2)の評価及び以下の評価を行った。なお、(2)の導電層の表面粗さRzと同時に表面粗さRaも測定した。それぞれの結果を表2に示す。
(5)切断加工前後でのピンホール増加数評価
実施例8の切断加工後の片面保護フィルム付き両面導電性フィルムの保護フィルムを剥離し、第1導電層面の50mm×200mmサイズの視野に存在する最大長10μm以上のピンホールの数を倍率20倍の光学顕微鏡を用いて数えた。また、比較例2で作製した切断加工後の両面導電性フィルムの第1導電層面の50mm×200mmサイズの視野に存在する最大長10μm以上のピンホールの数を倍率20倍の光学顕微鏡を用いて数えた。
Figure 2020097143
(結果)
表1より、導電層と保護フィルムとの間の密着力が大きい程、ピンホールが増加する傾向にあり、密着力が0.5N/50mm以下では、ピンホールの増加を抑制できることがわかる。また、表2より、保護フィルムを備えていない導電フィルム(比較例2)と比較して、保護フィルム付き導電性フィルム(実施例8)では切断加工後のピンホール数が少なくなっていることがわかる。
1 樹脂フィルム
11a 樹脂フィルムの第1導電層側の表面
12a 樹脂フィルムの第1導電層とは反対側(第2導電層側)の表面
21 第1導電層
21a 第1導電層の樹脂フィルムとは反対側の表面
22 第2導電層
22a 第2導電層の樹脂フィルムとは反対側の表面
31 第1保護フィルム
32 第2保護フィルム
41、42 下地層
100、200 保護フィルム付き導電性フィルム

Claims (10)

  1. 第1保護フィルムと第1導電層と樹脂フィルムとをこの順に備える保護フィルム付き導電性フィルムであって、
    前記第1導電層の厚みが10nm以上250nm以下であり、
    前記第1導電層の前記樹脂フィルムとは反対側の表面の表面粗さRzが100nm以下であり、
    前記第1保護フィルムの前記第1導電層と接する側の面は粘着性を有し、
    前記第1保護フィルムと前記第1導電層との間の密着力が0.005N/50mm以上0.5N/50mm以下である保護フィルム付き導電性フィルム。
  2. 前記樹脂フィルムの前記第1導電層側の表面の表面粗さRaが0.5nm以上10nm以下である請求項1に記載の保護フィルム付き導電性フィルム。
  3. 前記樹脂フィルムと前記第1導電層との間に配置された下地層をさらに備える請求項1又は2に記載の保護フィルム付き導電性フィルム。
  4. 前記樹脂フィルムの前記第1導電層とは反対側に配置された第2導電層をさらに備え、
    前記第2導電層の厚みが10nm以上250nm以下であり、
    前記第2導電層の前記樹脂フィルムとは反対側の表面の表面粗さRzが100nm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の保護フィルム付き導電性フィルム。
  5. 前記樹脂フィルムの前記第2導電層側の表面の表面粗さRaが0.5nm以上10nm以下である請求項4に記載の保護フィルム付き導電性フィルム。
  6. 前記樹脂フィルムと前記第2導電層との間に配置された下地層をさらに備える請求項4又は5に記載の保護フィルム付き導電性フィルム。
  7. 前記第1導電層の厚みと前記第2導電層の厚みとの差の絶対値が5nm以下である請求項4〜7のいずれか1項に記載の保護フィルム付き導電性フィルム。
  8. 前記第2導電層の前記樹脂フィルムとは反対側に配置された第2保護フィルムをさらに備え、
    前記第2保護フィルムの前記第2導電層と接する側の面は粘着性を有し、
    前記第2導電層と前記第2保護フィルムとの間の密着力が0.005N/50mm以上0.5N/50mm以下である請求項4〜8のいずれか1項に記載の保護フィルム付き導電性フィルム。
  9. 前記第1保護フィルム及び第2保護フィルムのうちの少なくとも一方が、ポリオレフィン系樹脂を含有する基材層と熱可塑性エラストマーを含有する粘着層とを有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の保護フィルム付き導電性フィルム。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の保護フィルム付き導電性フィルムから保護フィルムを剥離する工程を含む導電性フィルムの製造方法。
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