JP2020095028A - フィルム捲回体のフィルムの伸び量を求める方法 - Google Patents

フィルム捲回体のフィルムの伸び量を求める方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来困難であった、フィルム捲回体のフィルムの伸び量を求める方法を提供することを目的とする。特に、ポリオレフィン微多孔膜捲回体の微多孔膜の長手方向(MD)の伸び量を求める方法に関するものである。【解決手段】(1)当該フィルムのMDに引張応力を加えた際のMD伸び量と、応力を解放した後のMD寸法経時変化の対数近似式の傾きを複数の値の引張応力において求め、その伸び量と傾きとの関係式を求める工程と、(2)前記フィルム捲回体からフィルムを巻き出してからのMD寸法経時変化を測定し、その対数近似式の傾きを求める工程と、(3)前記(1)工程で求めた関係式に前記(2)工程で求めた対数近似式の傾きを代入する工程により、フィルム捲回体のフィルムのMD伸び量を求める。【選択図】なし

Description

本発明は、フィルム捲回体のフィルムの伸び量を求める方法に関するものである。特に、電池用セパレータとして有用なポリオレフィン微多孔膜捲回体の、その捲回されている微多孔膜の長手方向(MD)の伸び量を求める方法に関するものである。
微多孔膜は、ろ過膜、透析膜等のフィルター、電池用セパレータやキャパシタ用のセパレータ等の種々の分野に用いられる。それらの中でも、ポリオレフィンを樹脂原料とするポリオレフィン微多孔膜は、耐薬品性、絶縁性、機械的強度等に優れ、シャットダウン特性を有するため、近年、リチウムイオン二次電池用セパレータとして広く用いられている。
リチウムイオン二次電池はエネルギー密度が高いため、ノート型パーソナルコンピュータや携帯電話、スマートフォン等の携帯型電子機器の電源用電池として広く使用されている。さらに、リチウムイオン二次電池は、電気自動車やハイブリッド自動車のモータ駆動用電源としても使用され、将来的に需要が大きく伸びると期待されている。
電池用セパレータとして用いられるポリオレフィン微多孔膜は、一般に製膜装置で連続的に製膜されて一旦中間製品として巻き取られる。また近年、さらに機能を付与するため、ポリオレフィン微多孔膜に耐熱層や多孔質層等の機能層をコーティングにより積層する場合もある。そのようにして製造されたポリオレフィン微多孔膜は、最終的に、スリット工程で決められた幅に裁断した後、円筒状の巻き芯に巻取り、所定の長さの捲回体として供給される。
特許文献1には、一般的なフィルムである光学フィルムの捲回物の作成方法として、繰り出し張力や巻取り張力、および張力テーパーに関する技術が示されている。特許文献2には、ポリオレフィン微多孔膜の捲回体の製造方法が記載されており、微多孔膜捲回体を作成する際の、スリッターの繰り出し張力や、巻取り張力条件等が記載されている。
特開2010−030756号公報 特許第5188970号公報
フィルム捲回体、および微多孔膜捲回体を作成する際の、巻取り張力条件等が不適切な場合、捲回体の巻きズレやシワ等の不具合が発生する場合がある。また、設定間違いや設備トラブル等で張力等に異常があった場合においても、巻取りが不安定となり捲回体の巻きズレやシワ等の不具合が発生する場合がある。
フィルム、および微多孔膜捲回体の製造条件が適正であるか、および最適であるかの判断については、シワや巻きズレ等の外観から判断するのが一般的である。一方、例えば微多孔膜は比較的小さい張力で伸び易い特性を有しており、捲回体に巻き取られている微多孔膜の伸び量を適正に評価出来れば、製造条件の適正化を定量的データに基づき実施することが可能と考えられる。
また、巻取り張力に起因する不具合が発生した場合等において、加工時の張力条件等が適切であったかどうかを検証するのは難しく、特に設備異常や故障等における影響を検証するのは困難である。そのような場合、捲回体のフィルムおよび微多孔膜のMD伸び量を測定確認することが出来れば、張力の異常等を検証することができる。
しかしながら、捲回体現物のフィルムまたは微多孔膜のMD伸び量を測定確認することは困難であり、そのため加工時の張力条件等が適切かどうか判断することが困難であった。さらに、電池に捲回されたセパレータの伸び量を測定することも困難であった。
本発明は、従来困難であったフィルムおよび微多孔膜捲回体の、フィルムおよび微多孔膜の長手方向(MD)の伸び量を求める方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決すべく本発明者は種々の検討を行った結果、フィルムあるいは微多孔膜のMD伸び量と、その伸びから収縮するときの収縮挙動の関係に着目し、伸び量と収縮寸法経時変化の対数近似式の傾きとの間に関係式が成り立つことを見出し、それを応用することで本発明に至った。
樹脂フィルムは一般に、張力をかけるとその張力方向に伸びる特性があるが、特にポリオレフィン微多孔膜は比較的小さい張力でも伸び易い特性がある。さらに、張力を解放したとき、比較的長い時間をかけて収縮するという特性があり、数分から数十分かけてもとの長さまで収縮する。
本発明は、以下に示す収縮時の寸法変化が測定できる、即ち収縮にある程度時間を要するフィルムであれば効果的であり、ポリオレフィン微多孔膜に限定されるものではない。
本発明は、以下の[1]〜[7]に関する。
[1] フィルム捲回体のフィルムの長手方向(MD)の伸び量を求める方法であって、
(1)当該フィルムのMDに引張応力を加えた際のMD伸び量と、応力を解放した後のMD寸法経時変化の対数近似式を複数の値の引張応力において求め、その伸び量と対数近似式の傾きとの関係式を求める工程と、
(2)前記フィルム捲回体からフィルムを巻き出してからのMD寸法経時変化を測定し、その対数近似式の傾きを求める工程と、
(3)前記(1)工程で求めた関係式に前記(2)工程で求めた対数近似式の傾きを代入する工程とを有する、フィルム捲回体のフィルムのMD伸び量を求める方法。
[2] 前記(1)工程が、下記(1−1)から(1−6)の工程を有することを特徴とする[1]に記載のフィルムのMD伸び量を求める方法。
(1−1)シート状にカットしたフィルムを応力が緩和される状態まで静置した後、MDが長手方向となるようにフィルムサンプルを切り出す工程。
(1−2)当該フィルムサンプルに対して、引張クリープ試験によりMDに一定荷重を加え一定時間経過後、当該負荷荷重を減じ、荷重を解放した後、一定時間保持する工程。
(1−3)前記(1−2)工程開始時から終了までに亘って、当該フィルムの長手方向の寸法を連続して測定する工程。ここで寸法については測定開始時の寸法を基準とした寸法変化率E1t(%)に変換し、荷重を解放する瞬間の寸法を収縮時の初期長E1(W)とする。
(1−4)寸法変化率E1t(%)(縦軸)を、荷重を解放した後の時間t(秒)(横軸、対数表示)に対してプロットしたときの対数近似式(式1)の傾きの絶対値aを求める工程。
(式1) E1t=−a×Ln(t)+b
(1−5)前記(1−1)から(1−4)の工程を異なる複数の荷重Wについて実施し、各荷重のE1(W)とa(W)を求める工程。
(1−6)E1(W)(縦軸)をa(W)(横軸)に対してプロットしたときの直線近似式(式2)を求める工程。
(式2) E1(w)=a×a(w)+b
[3] 前記(2)工程が下記(2−1)から(2−3)、及び前記(3)工程が下記(3−1)の工程を有することを特徴とする[1]又は[2]に記載のフィルムのMD伸び量を求める方法。
(2−1)フィルム捲回体からフィルムを巻き出す工程。
(2−2)フィルム捲回体から巻き出したフィルムから測定用サンプルを切り出し、測定用サンプルのMDの寸法経時変化を測定する工程。ここで寸法は測定開始時の寸法を基準として寸法変化率E2t(%)に換算し、tは巻き出し直後を基準(0秒)とする時間とする。
(2−3)MD寸法変化率E2t(%)(縦軸)を、時間t(秒)(横軸、対数表示)に対してプロットしたときの対数近似式(式3)の傾きの絶対値aを求める工程。
(式3) E2t=−a×Ln(t)+b
(3−1)(2−3)で求めたaを、(式2)のa(w)に代入することにより、E1(w)をフィルム捲回体のフィルムのMD伸び量として求める工程。
[4] 前記フィルム捲回体が円筒状の巻き芯に捲回されたフィルムからなる[1]から[3]に記載のフィルムのMD伸び量を求める方法。
[5] 前記フィルムがポリオレフィン微多孔膜、又は少なくとも一方の面に多孔質層を積層するポリオレフィン微多孔膜である、[1]から[4]に記載のフィルムのMD伸び量を求める方法。
[6] 前記ポリオレフィン微多孔膜が、非水電解液二次電池用セパレータである、前記[1]から[5]に記載のフィルムのMD伸び量を求める方法。
[7] 前記ポリオレフィン微多孔膜が、非水電解液二次電池に捲回されたセパレータである、前記[1]から[6]に記載のフィルムのMD伸び量を求める方法。
本発明の方法によれば、従来困難であった、フィルムおよび微多孔膜捲回体の、捲回されているフィルムおよび微多孔膜のMD伸び量を正確に求めることが可能となる。
図1は、微多孔膜Aの引張クリープ試験結果の一例を示す図であって、図1(a)は荷重を解放した後のMD寸法(寸法変化率)の経時変化を示す一例である。図1(b)は、図1(a)の時間0秒のデータを除き横軸を対数表示としたものであり、その時の対数近似式を示す一例である。 図2は、微多孔膜Aについて、図1で求めた対数近似式の傾きa(W)と収縮時初期長E1(W)の関係を示し、その関係式を求めた結果を示したグラフである。 図3は、フィルム捲回体のフィルムのMD伸び量を求める方法において、微多孔膜Aの捲回体から微多孔膜を巻き出したときの、MD寸法(寸法変化率)の経時変化を測定した結果の一例を示したグラフである。式は対数近似式である。 図4は、微多孔膜Bの引張クリープ試験結果の一例を示す図であって、図4(a)は荷重を解放した後のMD寸法(寸法変化率)の経時変化を示す一例である。図4(b)は、図4(a)の時間0秒のデータを除き横軸を対数表示としたものであり、その時の対数近似式を示す一例である。 図5は、微多孔膜Bについて、図4で求めた対数近似式の傾きa(W)と収縮時初期長E1(W)の関係を示し、その関係式を求めた結果を示したグラフである。 図6は、フィルム捲回体のフィルムのMD伸び量を求める方法において、微多孔膜Bの捲回体から微多孔膜を巻き出したときの、MD寸法(寸法変化率)の経時変化を測定した結果の一例を示したグラフである。式は対数近似式である。
以下、本発明の方法について好ましい実施形態に基づき説明する。先ず、本発明の方法が適用されるフィルム捲回体について説明する。
[フィルム捲回体]
フィルム捲回体は、製膜装置にて連続的に製膜されたフィルムが、長手方向(MD)に張力をかけて円筒状の巻き芯に巻き取られたものである。巻き芯に捲回されるフィルムはポリオレフィン微多孔膜であることが好適である。以下においては、ポリオレフィン微多孔膜について説明する。
樹脂フィルムは一般に、張力をかけるとその張力方向に伸びる特性があるが、特にポリオレフィン微多孔膜は、例えば10MPa以下の比較的小さい張力でも伸び易い特性がある。さらに、張力を解放したとき、比較的長い時間をかけて収縮するという特性があり、数分から数十分かけてもとの長さまで収縮する。収縮に時間を要するがもとの長さまで戻ることから、そのポリオレフィン微多孔膜の伸び変形は弾性変形である。
ポリオレフィン微多孔膜捲回体において、例えば10MPa以下程度の張力で巻き取った場合、ポリオレフィン微多孔膜はMDに0.1%程度から数%程度伸ばされた状態となっている。この捲回体のポリオレフィン微多孔膜のMD伸び量は、例えば30℃程度以下の温度条件下においては、捲回体に巻かれた状態であっても長期間保持される。また、微多孔膜を巻き出した際のMD収縮速度や収縮量についても長期間保持される。
[ポリオレフィン微多孔膜の組成]
ポリオレフィン微多孔膜は、ポリオレフィン樹脂を主成分として含む。ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等を用いることができる。例えば、ポリオレフィン微多孔膜全量に対して、ポリエチレンを50質量%以上含むことができる。ポリエチレンとしては、特に限定されず、種々のポリエチレンを用いることができ、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、分岐状低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等が用いられる。なお、ポリエチレンは、エチレンの単独重合体であってもよく、エチレンと他のα−オレフィンとの共重合体であってもよい。α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、スチレン等が挙げられる。
ポリオレフィン微多孔膜は、高密度ポリエチレン(HDPE)(密度:0.920g/m以上0.970g/m以下)を含有することできる。高密度ポリエチレンを含有すると、溶融押出特性に優れ、均一な延伸加工特性に優れる。原料として用いられる高密度ポリエチレンの重量平均分子量(Mw)は、例えば1×10以上1×10未満程度である。なお、Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。高密度ポリエチレンの含有量は、例えば、ポリオレフィン樹脂全体100質量%に対して、50質量%以上である。高密度ポリエチレンの含有量は、その上限が、例えば100質量%以下であり、他の成分を含む場合は、例えば90質量%以下である。
また、ポリオレフィン微多孔膜は、超高分子量ポリエチレン(UHMwPE)を含むことができる。原料として用いられる超高分子量ポリエチレンは、重量平均分子量(Mw)が1×10以上(100万以上)であり、好ましくは1×10以上8×10以下である。Mwが前記範囲である場合、成形性が良好となる。なお、Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。超高分子量ポリエチレンは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができ、例えばMwの異なる二種以上の超高分子量ポリエチレン同士を混合して用いてもよい。
超高分子量ポリエチレンは、ポリオレフィン樹脂全体100質量%に対して、例えば0質量%以上70質量%以下含むことができ、好ましくは10質量%以上60質量%以下である。超高分子量ポリエチレンの含有量が10質量%以上60質量%以下である場合、得られるポリオレフィン微多孔膜のMwを後述する特定の範囲に容易に制御しやすく、かつ押出し混練性等の生産性に優れる傾向がある。また、超高分子量ポリエチレンを含有した場合、ポリオレフィン微多孔膜を薄膜化した際にも高い機械的強度を得ることができる。
[ポリオレフィン微多孔膜の製造方法]
ポリオレフィン微多孔膜の製造方法は、(a)ポリオレフィン樹脂に成膜用溶剤を添加した後、溶融混練し、ポリオレフィン溶液を調製する工程、(b)ポリオレフィン溶液をダイリップより押し出した後、冷却してゲル状成形物を形成する工程、(c)ゲル状成形物を少なくとも一軸方向に延伸する工程(一次延伸工程)、(d)成膜用溶剤を除去する工程、(e)得られた膜を乾燥する工程、及び(f)乾燥した膜を再び少なくとも一軸方向に延伸する工程(二次延伸工程)を含む。更に(a)〜(f)の工程の後、必要に応じて(g)熱処理工程、(h)巻取り、エージング工程、(i)電離放射による架橋処理工程、(j)親水化処理工程、(k)表面被覆処理工程等を設けてもよい。
(a)ポリオレフィン溶液の調製工程
まず、ポリオレフィンに適当な成膜用溶剤を添加した後、溶融混練し、ポリオレフィン溶液を調製する。ポリオレフィン溶液には必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、顔料、染料、無機充填材等の各種添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。
(b)ゲル状成形物の形成工程
溶融混練したポリオレフィン溶液を押出機から直接に又は別の押出機を介してダイから押し出すか、一旦冷却してペレット化した後に再度押出機を介してダイから押し出す。ダイリップとしては、通常は長方形の口金形状をしたシート用ダイリップを用いるが、他のダイリップも使用可能である。共押出用のダイリップを用いて複数層のゲル状成形物を得ることもできる。加熱溶液の押し出し速度は0.2〜15m/分の範囲内であるのが好ましい。
このようにしてダイリップから押し出した溶液を冷却することによりゲル状成形物を形成する。冷却は少なくともゲル化温度以下まで50℃/分以上の速度で行うのが好ましい。このような冷却を行うことにより、ポリオレフィン相が成膜用溶剤によりミクロ相分離された構造(ポリオレフィン相と成膜用溶剤相とからなるゲル構造)を固定化できる。冷却は25℃以下まで行うのが好ましい。一般に冷却速度を遅くすると擬似細胞単位が大きくなり、得られるゲル状成形物の高次構造が粗くなるが、冷却速度を速くすると密な細胞単位となる。冷却速度を50℃/分未満にすると結晶化度が上昇し、延伸に適したゲル状成形物となりにくい。冷却方法としては冷風、冷却水等の冷媒に接触させる方法、冷却ロールに接触させる方法等を用いることができる。
(c)一次延伸工程
得られたシート状のゲル状成形物を少なくとも一軸方向に延伸する。延伸によりポリオレフィン結晶ラメラ層間の開裂が起こり、ポリオレフィン相が微細化し、多数のフィブリルが形成される。得られるフィブリルは三次元網目構造(三次元的に不規則に連結したネットワーク構造)を形成する。ゲル状成形物は成膜用溶剤を含むので、均一に延伸できる。一次延伸は、ゲル状成形物を加熱後、通常のテンター法、ロール法、インフレーション法、圧延法又はこれらの方法の組合せにより所定の倍率で行うことができる。一次延伸は一軸延伸でも二軸延伸でもよく、二軸延伸の場合、同時二軸延伸又は逐次延伸のいずれでもよいが、弛みを改善するために必要な伸び量が得られ易い点から、同時二軸延伸が好ましい。
延伸倍率はゲル状成形物の厚さにより異なるが、一軸延伸では2倍以上にするのが好ましく、3〜30倍にするのがより好ましい。二軸延伸ではいずれの方向でも少なくとも3倍以上、すなわち面積倍率で9倍以上にすることにより、突刺強度が向上するため好ましい。面積倍率が9倍未満では延伸が不十分であり、高弾性及び高強度のポリオレフィン微多孔膜が得られない恐れがある。一方、面積倍率が400倍を超えると、延伸装置、延伸操作等の点で制約が生じる恐れがある。
一次延伸の温度はポリオレフィンの融点+10℃以下にするのが好ましく、結晶分散温度から融点未満の範囲内にするのがより好ましい。この延伸温度を融点+10℃超にすると、樹脂が溶融し、延伸による分子鎖の配向ができない恐れがある。一方、結晶分散温度未満では樹脂の軟化が不十分で、延伸により破膜しやすく、高倍率の延伸ができない恐れがある。結晶分散温度は、ASTM D 4065に基づいて動的粘弾性の温度特性測定により求めた。ポリオレフィンとしてPEを用いる場合、その結晶分散温度は、一般的に90〜100℃である。よってポリオレフィンがPEからなる場合、延伸温度を通常90〜140℃の範囲内にし、好ましくは100〜130℃の範囲内にする。
(d)成膜用溶剤除去工程
成膜用溶剤の除去には洗浄溶媒を用いる。ポリオレフィン相は成膜用溶剤と相分離しているので、成膜用溶剤を除去すると多孔質の膜が得られる。洗浄溶媒は公知のものでよい。洗浄は、延伸後の膜を洗浄溶媒に浸漬する方法、延伸後の膜に洗浄溶媒をシャワーする方法、又はこれらの組合せによる方法等により行うことができる。
(e)膜の乾燥工程
延伸及び成膜用溶剤除去により得られた膜を、加熱乾燥法、風乾法等により乾燥する。乾燥温度は、ポリオレフィンの結晶分散温度以下の温度であるのが好ましく、特に結晶分散温度より5℃以上低い温度であるのが好ましい。
(f)二次延伸工程
乾燥後の膜を、再び少なくとも一軸方向に延伸する。二次延伸は、膜を加熱しながら、一次延伸と同様にテンター法等により行うことができる。二次延伸は一軸延伸でも二軸延伸でもよい。二軸延伸の場合、同時二軸延伸又は逐次延伸のいずれでもよいが、同時二軸延伸が好ましい。
二次延伸の温度は、微多孔膜を構成するポリオレフィンの結晶分散温度+20℃以下にするのが好ましく、結晶分散温度+15℃以下にするのがより好ましい。二次延伸温度の下限は、ポリオレフィンの結晶分散温度にするのが好ましい。二次延伸温度を結晶分散温度+20℃超にすると、耐圧縮性が低下したり、TD方向に延伸した場合のシート幅方向の物性のばらつきが大きくなる恐れがあり、特に透気度の延伸シート幅方向のばらつきが大きくなる恐れがある。一方二次延伸温度を結晶分散温度未満にすると、ポリオレフィンの軟化が不十分となり、延伸において破膜しやすくなったり、均一に延伸できなくなる恐れがある。ポリオレフィンがPEからなる場合には、延伸温度を通常90℃〜120℃の範囲内にし、好ましくは95〜115℃の範囲内にする。
二次延伸の速度は延伸軸方向に3%/秒以上にすることが好ましい。例えば一軸延伸の場合、長手方向(機械方向;MD)又は横方向(幅方向;TD)に3%/秒以上にする。二軸延伸の場合、MD及びTDに各々3%/秒以上にする。二軸延伸は、同時二軸延伸、逐次延伸又は多段延伸(例えば同時二軸延伸及び逐次延伸の組合せ)のいずれでもよい。延伸軸方向における延伸速度(%/秒)とは、膜(シート)が二次延伸される領域において二次延伸前の延伸軸方向の長さを100%とし、1秒間当りに伸ばされる長さの割合を表す。この延伸速度を3%/秒未満にすると、耐圧縮性が低下したり、TDに延伸した場合のシート幅方向の物性のばらつきが大きくなる恐れがあり、特に透気度の延伸シート幅方向のばらつきが大きくなる恐れがある。また、生産性が低くなる恐れもある。二次延伸の速度は5%/秒以上にするのが好ましく、10%/秒以上にするのがより好ましい。二軸延伸の場合、MD及びTDの各延伸速度は3%/秒以上である限り、MDとTDで互いに異なってもよいが、互いに等しいのが好ましい。二次延伸の速度の上限に特に制限はないが、破断防止の観点から50%/秒以下であるのが好ましい。
二次延伸の一軸方向への倍率は1.1〜2.5倍にするのが好ましい。例えば一軸延伸の場合、MD又はTDに1.1〜2.5倍にするのが好ましく、二軸延伸の場合、MD及び方向に各々1.1〜2.5倍にするのが好ましい。二軸延伸の場合、MD及びTDの各延伸倍率は1.1〜2.5倍である限り、MDとTDで互いに異なってもよいが、互いに等しいのが好ましい。この倍率が1.1倍未満だと、耐圧縮性が不十分となる恐れがある。一方この倍率を2.5倍超とすると、破膜し易くなったり、耐熱収縮性が低下したりする恐れがある。二次延伸の倍率は1.1〜2.0倍にするのがより好ましい。
(g)熱処理工程
二次延伸した膜を熱処理するのが好ましい。熱処理により微多孔膜の結晶が安定化し、ラメラ層が均一化する。熱処理方法としては、熱固定処理及び/又は熱緩和処理を用いればよく、熱固定処理がより好ましい。熱固定処理は、テンター方式、ロール方式又は圧延方式により行う。熱固定処理はポリオレフィン微多孔膜を構成するポリオレフィンの融点+10℃以下、好ましくは結晶分散温度以上かつ融点以下の温度範囲内で行う。
(h)巻取り、エージング工程
製膜装置により製膜されたポリオレフィン微多孔膜は、一旦中間製品ロールとして巻き取った後に、エージング処理を行う。製膜されたポリオレフィン微多孔膜は、上記熱処理工程や熱固定処理工程により応力緩和が行われているが、延伸による収縮応力はさらに残っている。特に長手方向については、張力をかけて搬送するため応力緩和が難しい。そこで、中間製品ロールにおいて比較的低い温度で比較的長時間かけてエージング処理を実施し、その残留応力を緩和する。エージング温度については、高い温度とすると短時間で応力を緩和させることができるが、微多孔膜の物性が変化する。一方低い温度とすると物性変化は抑えられるが、応力を緩和させるための処理時間が長くなる。エージング処理の温度は40℃〜70℃程度が好ましく、50℃〜60℃程度がより好ましい。エージング時間は、数時間から数日間実施するのが好ましい。
製膜装置においてポリオレフィン微多孔膜を巻き取る際の巻取り張力は、微多孔膜の長手方向の伸びを極力小さくするよう、低い張力で巻き取るのが良い。後の、エージング処理により微多孔膜長手方向の収縮が起こるが、長手方向の寸法変化は巻き芯により固定されているため、その収縮応力は長手方向伸びとなって蓄積されるためである。製膜装置での中間製品ロールの巻取り張力は、0.3MPaから1.0MPaとするのが好ましく、より好ましくは0.5MPaから0.7MPaである。なお、低張力であっても巻きズレ無く巻き取る方法として、例えばタッチロールを用いる巻取り方法等がある。
(i)膜の架橋処理工程
二次延伸した微多孔膜に対して、電離放射による架橋処理を施してもよい。
(j)親水化処理工程
二次延伸した微多孔膜を親水化処理してもよい。親水化処理としては、モノマーグラフト処理、界面活性剤処理、コロナ放電処理、プラズマ処理等を用いる。得られた親水化微多孔膜は乾燥する。乾燥に際しては透過性を向上させるため、ポリオレフィン微多孔膜の融点以下の温度で収縮を防止しながら熱処理するのが好ましい。収縮を防止しながら熱処理する方法としては、例えば親水化微多孔膜に上記熱処理を施す方法が挙げられる。
(k)表面被覆処理工程
二次延伸した微多孔膜は、ポリプロピレンやポリビニリデンフルオライド、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂多孔質体、またポリイミド、ポリフェニレンスルフィド等の多孔質体等で表面を被覆することにより、電池用セパレータとして用いた場合のメルトダウン特性が向上する。
[ポリオレフィン微多孔膜の特性]
本発明において好適に用いられる微多孔膜は、次の物性を有する。
透気度(JIS P8117の透気度試験方法により得られるガーレー値)は20〜800秒/100cmである(膜厚20μm換算)。透気度がこの範囲であると電池のサイクル特性が良好であり、微多孔膜を電池セパレータとして用いた場合に電池容量が大きいため本発明の微多孔膜捲回体としたときの効果が大きい。透気度が20秒/100cm/20μm未満では電池内部の温度上昇時にシャットダウンが十分に行われない恐れがある。
空孔率は25〜80%、好ましくは30〜60%である。空孔率が25%未満では良好な透気度が得られない恐れがある。一方80%を超えていると、微多孔膜を電池セパレータとして用いた場合の強度が不十分であり、電極が短絡する危険が大きい。
微多孔膜の膜厚は用途に応じて適宜選択できるが、例えば電池用セパレータとして使用する場合は3〜30μmが好ましく、5〜20μmがより好ましい。また、微多孔膜は単膜であっても、少なくとも片面に耐熱層や多孔質層が積層された積層膜であってもかまわない。
[巻き芯]
巻き芯(コアとも呼ばれる)の形状は公知の形状でかまわない。例えば、200mm程度以下の狭い幅のポリオレフィン微多孔膜製品を巻き取る巻き芯として、微多孔膜を捲回する巻取部および軸を通すための軸受部を連結部で連結した円筒形のものが例として挙げられる。具体的な一実施態様として、外径が200mm、軸受部の内径が75mm(3インチ)、幅が60mmといった寸法の巻き芯が挙げられる。
さらに、耐熱層などのコーティングを施すためのフィルム、あるいは微多孔膜は広幅で取り扱われるため、コーティング原反およびコーティング済みのフィルム、あるいは微多孔膜を巻き取る巻き芯としては、例えば内径150mm(6インチ)、長さ(幅)300mm以上2000mmといった寸法の巻き芯が挙げられる。
巻き芯の材質としては、紙(樹脂を含浸していても良い)、プラスチック、FRP(繊維強化プラスチック)等が一般に用いられる。プラスチック樹脂としてはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂やポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が挙げられる。
[微多孔膜捲回体の製造]
微多孔膜捲回体は、製膜装置により製造された微多孔膜を、MDに一定の張力をかけて円筒状の巻き芯に捲回し巻き取ることにより製造される。通常、製膜装置により製造される微多孔膜は、例えば1mから数m程度の幅を有するため、例えば500mから数千m程度の長さで中間製品として一旦巻き取られる。その後、所望の幅とするためのスリット工程が実施されるが、200mm程度以下の狭い幅で製品化される場合は、複数回のスリット工程を経るのが一般的である。その際、最初のスリットは、例えば一次スリットと呼ばれ、例えば300mm程度以上2000mm程度以下の幅で実施される場合が多く、その後コーティング工程にて耐熱層や多孔質層等の機能層を形成する場合もある。
一次スリットにより捲回される微多孔膜の幅や巻き長さは特に限定されず、長さは数百m〜数千m、幅は数十mm〜数千mmである。巻き長さは、例えば300m以上6000m以下、好ましくは500m以上4000m以下であり、幅は、例えば200mm以上2000mm以下、好ましくは300mm以上1800mm以下である。特に、コーティング用の基材として供給される場合は、例えば400mm幅以上の広幅で供給されるのが好ましい。また、昨今コーティング工程での効率化のため、より広い幅、より長い巻長での供給が要求されてきており、幅、巻き長さともに前記範囲に限定されない。
上記一次スリット後の、または一次スリット後にコーティングが施された微多孔膜捲回体は、さらにスリット工程が実施され、例えば200mm程度以下の狭い幅で巻き芯に捲回され、製品化される。その最終的なスリット工程を、例えば二次スリットと呼ぶ場合がある。
微多孔膜捲回の作成、即ち微多孔膜の巻き取りは、通常スリッター装置に付随する巻取り装置によって実施されることが多い。スリッターは公知の装置を用いることができ、一般に、製膜装置で巻き取られた中間製品ロールや、またはそれを一旦スリットした中間製品ロールを巻き出しにセットし、公知のスリット刃ユニットにて規定の幅に裁断した後、巻取り装置により巻き取られる構造となっている。巻取り装置での巻取り張力は、例えばACサーボモーターにより軸トルクを制御することにより変更調整でき、さらに、例えば巻取った捲回体の直径によりトルクを変更することにより、微多孔膜のMDにかかる張力を一定に保つことも可能である。
[微多孔膜のMD伸びと収縮特性の関係]
前述のとおり、微多孔膜捲回体の微多孔膜は、MDに張力をかけMDに伸ばされて巻き取られる。しかしながら、捲回体に巻かれた状態での微多孔膜のMD伸び量を正確に測定することは困難であった。
そこで本発明者は、ポリオレフィン微多孔膜について、一定荷重を一定時間加え続けた後にその荷重を解放し、その後の寸法変化を測定する、引張クリープ試験を実施して収縮特性の解析を行なった。その結果、荷重を解放した後の寸法経時変化の対数近似式の傾きと、荷重を解放した瞬間、即ち収縮時の初期長の間に、直線関係があることを見出した。さらに、その関係式は微多孔膜の種類・グレードによって固有のものであることが分かった。
一方で、捲回体から微多孔膜を巻き出した際の、例えば1分後以降のMD寸法経時変化を正確に測定することは可能であり、その時間と寸法変化率プロットから引張クリープ試験と同様にその対数近似式の傾きを求めることは可能である。前記のとおり収縮時の寸法変化率の対数近似式の傾きと初期長に直線関係があることから、事前にこの関係式を求めておけば、伸び量未知の微多孔膜捲回体から巻き出した微多孔膜の、寸法経時変化の対数近似式の傾きを求め、その関係式に当てはめることにより、初期長に相当する巻き出し直後の寸法、即ち捲回体に巻き状態での微多孔膜のMD伸び量を求めることができる。
[捲回体の微多孔膜のMD伸び量を求める方法]
本発明の方法によれば、従来困難であった、微多孔膜捲回体の微多孔膜のMD伸び量を、容易にかつ正確に求めることが出来る。その具体的方法について以下に詳細に述べる。
微多孔膜捲回体の微多孔膜のMDの伸び量は以下の方法により求めることができる。
(1)当該微多孔膜のMDに引張応力を加えた際のMD伸び量と、応力を解放した後のMD寸法経時変化の対数近似式の傾きとの関係式を求める工程と、
(2)前記微多孔膜捲回体から微多孔膜を巻き出してからのMD寸法経時変化を測定し、その対数近似式の傾きを求める工程と、
(3)前記工程(1)で求めた関係式に前記工程(2)で求めた対数近似式の傾きを代入する工程を有する方法である。以下各工程について説明する。
[工程(1)]
工程(1)では、微多孔膜のMDに引張応力を加えた際のMD伸び量と、応力を解放した後のMD寸法経時変化の対数近似式の傾きとの関係式を求める。本関係式は、検量線に相当するものであり、事前に微多孔膜の品種グレードごとにこの関係式を測定し求めておくことにより、容易に微多孔膜捲回体の微多孔膜のMD伸び量を求めることが可能となる。具体的には、下記工程(1−1)から(1−6)を有する引張クリープ試験により求める。
先ず、(1−1)シート状にカットした前記微多孔膜を応力が緩和される状態まで、好ましくは、室温で、24時間以上静置した後、MDが長尺となるよう矩形形状のサンプルを切り出す。
次に、(1−2)当該微多孔膜サンプルに対して、MDに一定荷重(0.2〜10MPa程度)を一定時間(30〜300秒程度)加え続けた後、当該負荷荷重を解放して一定時間(荷重を加えた時間と同じ時間でなくても良い)保持する。
同時に、(1−3)前記工程(1−2)開始時から終了までに亘って、当該微多孔膜のMDの寸法を連続して測定する。但し、寸法については測定開始時の寸法を基準とした寸法変化率に換算する。
続いて、(1−4)前記工程(1−2)及び前記工程(1−3)により算出される、荷重を解放した後の寸法変化率E1t(%)(縦軸)を、荷重を解放した後の時間t(秒)(横軸、対数表示)に対してプロットし、その際の対数近似式の傾きaを求める(図1、図4参照)。ここで、傾きaとは、対数近似式(下記式1)におけるLn(t)の乗数の絶対値「a」をいう。
(式1) E1t=−a×Ln(t)+b
そして、(1−5)前記工程(1−1)から(1−4)を異なる2以上の荷重について実施する。
最後に、(1−6)それぞれの荷重における荷重を解放する瞬間、すなわち収縮時の初期長E1(W)(縦軸)をa(W)(横軸)に対してプロットし、直線近似により伸び量E1(W)と傾きa(W)との関係式
(式2) E1(W)=a×a(W)+b
を求める(図2、図5参照)。
[工程(2)及び(3)]
工程(2)では、具体的な測定対象となる微多孔膜捲回体から微多孔膜を巻き出してからのMD寸法経時変化を測定し、その対数近似式の傾きを求める。さらに工程(3)で、前記工程(1)で求めた関係式(式2)に、工程(2)で求めた対数近似式の傾きを代入して、微多孔膜のMD伸び量を求める。具体的には、下記工程(2−1)から(2−3)及び工程(3−1)により、求める。
先ず、(2−1)微多孔膜捲回体から微多孔膜を巻き出す。その際、微多孔膜の測定する部位が剥がされた瞬間をスタート時間(0秒)とする。
次に、(2−2)巻き出した微多孔膜の測定部位から測定用サンプルを切り出し、そのサンプルのMDの寸法経時変化を測定する。寸法は測定開始時の寸法を基準として寸法変化率E2t(%)に換算する。
続いて、(2−3)前記工程(2−2)により求めたMD寸法変化率E2t(%)(縦軸)を、前記(2−1)のスタート時間を起点とする測定時間t(秒)(横軸、対数表示)に対してプロットし、その際の対数近似による近似式の傾きaを求める(図3、図6参照)。ここで、傾きaとは、対数近似式(下記式3)におけるLn(t)の乗数の絶対値「a」をいう。
(式3) E2t=−a×Ln(t)+b
最後に、(3−1)前記工程(2−3)で求めた傾きaを、前記工程(1−6)で求めた関係式(式2)のa(W)に代入することにより、E1(W)を微多孔膜捲回体の微多孔膜のMD伸び量として求める。
ここで、工程(1)および(2)の測定環境について、温度は、例えば20℃〜25℃程度の室温環境下で良いが、特に工程(1)の測定と(2)の測定における温度を同程度とする必要があり、温度差は5℃以下、好ましくは3℃以下、さらに好ましくは同じ温度とする。また、工程(2−1)および(2−2)において、サンプルを切り出す微多孔膜の長手方向の位置は表層から3周程度微多孔膜を剥がした位置とするのが好ましく、例えば、3周目が剥がされた瞬間をスタート(時間ゼロ)とし、そこで速やかに微多孔膜をカットし、その3周目の位置から速やかにサンプルを打ち抜いて測定サンプルとする。
以上説明した方法によれば、これまで困難であった、ポリオレフィン微多孔膜捲回体の微多孔膜のMD伸び量を、スリット工程実施前の原反の状態、スリット工程実施後の最終的な製品として供給される微多孔膜捲回体、正極板及び負極板と共に捲回された電池捲回体における微多孔膜、という状態に関係なく正確に求めることが可能となる。
また本方法によれば、加工条件の適正化や最適化のためのデータ測定が可能となる。例えば、微多孔膜捲回体の巻きズレを防止するためには、微多孔膜をある程度伸ばした状態で製品を巻き取ると良いと考えているが、実際の伸び量を求めることで条件の適正化、最適化を図ることができる。
またトラブル、クレーム等が発生した場合、捲回体である製品のフィルム伸びを求め、そこから加工時の張力条件等を推定することが可能となる。それにより、張力異常などの工程条件異常があったかどうか確認検証することが可能となる。
さらに、電池を作成する際のセパレータ捲回条件の適正化、最適化に本方法を用いることが出来る。また電池の解析において、セパレータの伸び量を求めることができる。
なお、本発明と同様の方法で、フィルムおよび微多孔膜捲回体のフィルムの横方向(TD)の収縮量についても求めることが可能である。
フィルムおよび微多孔膜の長手方向(MD)に張力をかけた場合、横方向(TD)においては収縮するため、張力をかけて巻き取られたフィルムおよび微多孔膜捲回体においては、フィルムおよび微多孔膜のTDは収縮した状態となっている。MDと同様にそのフィルムおよび微多孔膜のTD収縮量と、そこから膨張するときの膨張寸法経時変化の対数近似式の傾きとの関係式を求めることで、捲回体のフィルムおよび微多孔膜のTD収縮量を求めることが可能である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
下記に示す微多孔膜Aの、捲回体に捲回された微多孔膜AのMD伸び量を求めた結果を以下に示す。
[微多孔膜A]
樹脂組成比;HDPE/UHMwPE=70/30、
総延伸倍率;MD/TD=5倍/5倍、
厚み;12μm、透気度;235秒/100cm、空孔率;40%、
MD引張破断強度;145MPa、MD引張破断伸度;120%
微多孔膜Aは上記の樹脂組成比と各方向の総延伸倍率条件で製造され、上記特性を有する。
[工程(1)]
(1−1)上記微多孔膜Aについて、製品ロールから巻き出してシート状に切り出した微多孔膜Aを微多孔膜Aの応力が緩和される状態まで24時間、23℃で静置した後、(株)ダンベル製打ち抜き器によりMDが長尺となるよう10mm×50mmの矩形形状のサンプルを切り出した。
(1−2)当該サンプルに対して、引張クリープ試験をDMA装置(TAインスツルメント社製、RSA−G2)により実施した。温度23℃、チャック間距離20mmとし、MDに5分間荷重をかけ続けた後、その荷重を解放し5分間保持した。
(1−3)また、引張クリープ試験テスト開始から終了するまでの間、チャック間の寸法を5秒ごとに測定した。寸法は測定開始時の寸法を基準とした寸法変化率E1tに変換した。
(1−4)荷重を解放した後の寸法変化率E1t(縦軸)を荷重解放後の時間t(横軸)に対してプロットすると図1(a)のとおりとなる。ここで、時間0秒における寸法を収縮時初期長E1(W)とした。図1(b)は、図1(a)の時間0秒のプロットを除外し、横軸の時間tを対数表示としたものであり、各テスト荷重における対数近似式を求めた結果を示す。ここで、それぞれの対数近似式は
(式1) E1t=−a×Ln(t)+b
の形で示され、荷重Wにおける式のaをa(W)と表す。
(1−5)前記工程(1−1)から(1−4)を0.25MPa、0.5MPa、1.5MPa、2.5MPaの4つの荷重について、それぞれ実施した。
(1−6)各荷重Wにおける、収縮時初期長E1(W)、対数近似式(式1)の傾きa(W)を表1に示した。
Figure 2020095028
各荷重Wにおける収縮時初期長E1(W)(縦軸)を、上記で求めたa(W)(横軸)に対してプロットして関係式
(式2−A) E1(W)=9.6613×a(W)−0.0063
を求めた(図2)。
[工程(2)]
(2−1)次に、捲回されている微多孔膜のMD伸び量が未知である、微多孔膜Aの捲回体について、微多孔膜捲回体の表層から微多孔膜Aを3周にわたり剥がし取り、その3周目からサンプルを打ち抜いた。サンプルを打ち抜く部位が剥がされた瞬間をスタート時間(0秒)とし、時間の計測を開始した。
(2−2)サンプルの打ち抜きは剥がした微多孔膜Aから(株)ダンベル製打ち抜き器により速やかにおこなった。サンプルサイズは、50mm×50mm(TD×MD)とし、サンプル打ち抜き位置は幅方向の中央付近とした。そのサンプルを二次元高速寸法測定器(キーエンス社製、TM−065R)にてMDの寸法経時変化を測定した。測定開始は(2−1)のスタート時間から105秒後とし、以降30分間の寸法経時変化を測定した。測定開始時の寸法を基準として換算した寸法変化率E2t(%)を求めた。工程(2−1)、工程(2−2)の作業及び測定は温度23℃の条件下で実施した。
(2−3)寸法変化率E2t(%)を、上記(2−1)のスタート時間を起点とする測定時間t(秒)(横軸、対数表示)に対してプロットすると図3のとおりとなり、その対数近似式は
(式3−A) E2t=−0.068×Ln(t)+0.3297
となった。つまり、傾きaは0.068であった。
[工程(3)]
工程(2−3)で得られた対数近似式(式3−A)の傾き0.068を、前記工程(1−6)で得られた関係式(式2−A)に代入すると、E1(W)は0.65%となった。即ち、捲回体巻き状態での微多孔膜AのMD伸び量は0.65%であることがわかった。同じ捲回体の幅方向同じ位置において、同様の測定を5回繰り返し実施したところ、測定値は全て0.65%であり、測定ばらつきは無かった。
下記に示す微多孔膜Bの、捲回体に捲回された微多孔膜BのMD伸び量を求めた結果を以下に示す。
[微多孔膜B]
樹脂組成比;(第1層)HDPE/UHMwPE=70/30、(第2層)HDPE/PP=50/50、
層構成;第1層/第2層/第1層
総延伸倍率;MD/TD=5倍/5倍、
厚み;10μm、透気度;200秒/100cm、空孔率;45%、MD引張破断強度;130MPa、MD引張破断伸度;120%
微多孔膜Bは3層からなる積層体であり上記各層の樹脂組成比と総延伸倍率条件で製造され、上記特性を有する。
[工程(1)]
(1−1)上記微多孔膜Bについて、製品ロールから巻き出してシート状に切り出した微多孔膜Bを微多孔膜Bの応力が緩和される状態まで24時間、23℃で静置した後、(株)ダンベル製打ち抜き器によりMDが長尺となるよう10mm×50mmの矩形形状のサンプルを切り出した。
(1−2)当該サンプルに対して、引張クリープ試験をDMA装置(TAインスツルメント社製、RSA−G2)により実施した。温度23℃、チャック間距離20mmとし、MDに5分間荷重をかけ続けた後、その荷重を解放し5分間保持した。
(1−3)また、引張クリープ試験テスト開始から終了するまでの間、チャック間の寸法を5秒ごとに測定した。寸法は測定開始時の寸法を基準とした寸法変化率E1tに変換した。
(1−4)荷重を解放した後の寸法変化率E1t(縦軸)を荷重解放後の時間t(横軸)に対してプロットすると図4(a)のとおりとなる。ここで、時間0秒における寸法を収縮時初期長E1(W)とした。図4(b)は、図4(a)の時間0秒のプロットを除外し、横軸の時間tを対数表示としたものであり、各テスト荷重における対数近似式を求めた結果を示す。ここで、それぞれの対数近似式は
(式1) E1t=−a×Ln(t)+b
の形で示され、荷重Wにおける式のaをa(W)と表す。
(1−5)前記工程(1−1)から(1−4)を0.5MPa、1.5MPa、2.5MPa、3.5MPaの4つの荷重について、それぞれ実施した。
(1−6)各荷重Wにおける、収縮時初期長E1(W)、対数近似式(式1)の傾きa(W)を表2に示した。
Figure 2020095028
各荷重Wにおける収縮時初期長E1(W)(縦軸)を、上記で求めたa(W)(横軸)に対してプロットして関係式
(式2−B) E1(W)=11.117×a(W)−0.0042
を求めた(図5)。
[工程(2)]
(2−1)次に、捲回されている微多孔膜のMD伸び量が未知である、微多孔膜Bの捲回体について、微多孔膜捲回体の表層から微多孔膜Bを3周にわたり剥がし取り、その3周目からサンプルを打ち抜いた。サンプルを打ち抜く部位が剥がされた瞬間をスタート時間(0秒)とし、時間の計測を開始した。
(2−2)サンプルの打ち抜きは剥がした微多孔膜Bから(株)ダンベル製打ち抜き器により速やかにおこなった。サンプルサイズは、10mm×50mm(TD×MD)とし、サンプル打ち抜き位置は幅方向の中央付近とした。そのサンプルを二次元高速寸法測定器(キーエンス社製、TM−065R)にてMDの寸法経時変化を測定した。測定開始は(2−1)のスタート時間から75秒後とし、以降10分間の寸法経時変化を測定した。測定開始時の寸法を基準として換算した寸法変化率E2t(%)を求めた。工程(2−1)、工程(2−2)の作業及び測定は温度23℃の条件下で実施した。
(2−3)寸法変化率E2t(%)を、上記(2−1)のスタート時間を起点とする測定時間t(秒)(横軸、対数表示)に対してプロットすると図6のとおりとなり、その対数近似式は
(式3−B) E2t=−0.042×Ln(t)+0.1833
となった。つまり、傾きaは0.042であった。
[工程(3)]
工程(2−3)で得られた対数近似式(式3−B)の傾き0.042を、前記工程(1−6)で得られた関係式(式2−B)に代入すると、E1(W)は0.46%となった。即ち、捲回体巻き状態での微多孔膜AのMD伸び量は0.46%であることがわかった。
同じ捲回体の幅方向同じ位置において、同様の測定を5回繰り返し実施したところ、測定値は全て0.46%であり、測定ばらつきは無かった。
以上より、本発明の方法によれば、ポリオレフィン微多孔膜捲回体の微多孔膜のMD伸び量を正確に求めることが可能となる。

Claims (7)

  1. フィルム捲回体のフィルムの長手方向(MD)の伸び量を求める方法であって、
    (1)当該フィルムのMDに引張応力を加えた際のMD伸び量と、応力を解放した後のMD寸法経時変化の対数近似式を複数の値の引張応力において求め、その伸び量と対数近似式の傾きとの関係式を求める工程と、
    (2)前記フィルム捲回体からフィルムを巻き出してからのMD寸法経時変化を測定し、その対数近似式の傾きを求める工程と、
    (3)前記(1)工程で求めた関係式に前記(2)工程で求めた対数近似式の傾きを代入する工程とを有する、フィルム捲回体のフィルムのMD伸び量を求める方法。
  2. 前記(1)工程が、下記(1−1)から(1−6)の工程を有することを特徴とする請求項1に記載のフィルムのMD伸び量を求める方法。
    (1−1)シート状にカットしたフィルムを応力が緩和される状態まで静置した後、MDが長手方向となるようにフィルムサンプルを切り出す工程。
    (1−2)当該フィルムサンプルに対して、引張クリープ試験によりMDに一定荷重を加え一定時間経過後、当該負荷荷重を減じ、荷重を解放した後、一定時間保持する工程。
    (1−3)前記(1−2)工程開始時から終了までに亘って、当該フィルムの長手方向の寸法を連続して測定する工程。ここで寸法については測定開始時の寸法を基準とした寸法変化率E1t(%)に変換し、荷重を解放する瞬間の寸法を収縮時の初期長E1(W)とする。
    (1−4)寸法変化率E1t(%)(縦軸)を、荷重を解放した後の時間t(秒)(横軸、対数表示)に対してプロットしたときの対数近似式(式1)の傾きの絶対値aを求める工程。
    (式1) E1t=−a×Ln(t)+b
    (1−5)前記(1−1)から(1−4)の工程を異なる複数の荷重Wについて実施し、各荷重のE1(W)とa(W)を求める工程。
    (1−6)E1(W)(縦軸)をa(W)(横軸)に対してプロットしたときの直線近似式(式2)を求める工程。
    (式2) E1(w)=a×a(w)+b
  3. 前記(2)工程が下記(2−1)から(2−3)、及び前記(3)工程が下記(3−1)の工程を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルムのMD伸び量を求める方法。
    (2−1)フィルム捲回体からフィルムを巻き出す工程。
    (2−2)フィルム捲回体から巻き出したフィルムから測定用サンプルを切り出し、測定用サンプルのMDの寸法経時変化を測定する工程。ここで寸法は測定開始時の寸法を基準として寸法変化率E2t(%)に換算し、tは巻き出し直後を基準(0秒)とする時間とする。
    (2−3)MD寸法変化率E2t(%)(縦軸)を、時間t(秒)(横軸、対数表示)に対してプロットしたときの対数近似式(式3)の傾きの絶対値aを求める工程。
    (式3) E2t=−a×Ln(t)+b
    (3−1)(2−3)で求めたaを、(式2)のa(w)に代入することにより、E1(w)をフィルム捲回体のフィルムのMD伸び量として求める工程。
  4. 前記フィルム捲回体が円筒状の巻き芯に捲回されたフィルムからなる請求項1〜3に記載のフィルムのMD伸び量を求める方法。
  5. 前記フィルムがポリオレフィン微多孔膜、又は少なくとも一方の面に多孔質層を積層するポリオレフィン微多孔膜である、請求項1〜4に記載のフィルムのMD伸び量を求める方法。
  6. 前記ポリオレフィン微多孔膜が非水電解液二次電池用セパレータである、請求項5に記載のフィルムのMD伸び量を求める方法。
  7. 前記ポリオレフィン微多孔膜が、非水電解液二次電池に捲回されたセパレータである、請求項1〜6に記載のフィルムのMD伸び量を求める方法。
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