JP6305802B2 - 光学フィルム - Google Patents
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一方、溶融押出法を用いて光学等方性に優れたフィルムの製造が試みられている(特許文献3)。溶融押出が可能である環状オレフィンを導入した非晶性ポリオレフィンを用いて光学フィルムを得ている。しかしながら、特許文献3で使用される樹脂は、溶融押出時の成形温度を高くする必要があるとともに、供給方法や供給条件に制限が多く、樹脂の劣化やゲル化の原因になるという問題点があった。また、一般的に特許文献3で使用される非晶性ポリオレフィンはポリエチレン、ポリプロピレンのような結晶性ポリオレフィンより高価であるため、物性とコストの面で更なる改善が求められていた。
〔1〕下記要件(i)〜(iv)を満たすプロピレン系重合体(I)を3〜45質量%、オレフィン系重合体(II)(ただし、プロピレン系重合体(I)を除く。)を55〜97質量%含む熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)〔(I)と(II)の合計で100質量%とする。〕をからなる層を含むことを特徴とする光学フィルム。
(i)MFRが0.01〜200g/10分の範囲にある、
(ii)密度勾配管法で測定した密度が860〜920kg/m3の範囲にある、
(iii)溶融張力が170℃〜230℃のいずれかの温度において10〜80mNの範囲にある、
(iv)プロピレンから導かれる構成単位を60質量%以上含有し、実質的にシンジオタクティック構造を有する。
〔2〕前記光学フィルムが少なくとも基材層(A)を有する光学フィルムであって、該基材層(A)が前記熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)からなることを特徴とする〔1〕に記載の光学フィルム。
〔3〕前記光学フィルムが少なくとも基材層(A)と表面層(B)とを有する多層構造の光学フィルムであって、該基材層(A)が前記熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)からなることを特徴とする〔2〕に記載の光学フィルム。
〔4〕前記光学フィルムの基材層(A)が前記熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)からなり、表面層(B)がポリオレフィン樹脂からなることを特徴とする〔3〕に記載の光学フィルム。
〔5〕前記光学フィルムの23℃における緩和時間(τ)が450秒より長いことを特徴とする〔3〕または〔4〕に記載の光学フィルム。
〔6〕前記光学フィルムが少なくとも基材層(A)と表面層(B)とを有する多層構造の光学フィルムであって、該表面層(B)が前記熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)からなることを特徴とする〔1〕に記載の光学フィルム。
〔7〕前記光学フィルムの基材層(A)がポリオレフィン樹脂からなり、表面層(B)が前記熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)からなることを特徴とする〔6〕に記載の光学フィルム。
〔8〕前記光学フィルムがさらに粘着層(C)を備えてなる〔2〕〜〔7〕のいずれか1つに記載の光学フィルム。
〔9〕基材層(A)の片面に粘着層(C)を備えてなり、他の片面に表面層(B)を備えてなる〔8〕に記載の光学フィルム。
〈プロピレン系重合体(I)〉
本発明の光学フィルムの層を形成する熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)に含まれる成分の一つであるプロピレン系重合体(I)は、下記要件(i)〜(iv)を満たす重合体である。
本発明に係るプロピレン系重合体(I)が、実質的にシンジオタクティック構造を有するとは、13C−NMRスペクトルにおけるペンタッド連鎖を示すピークのうち、19.5〜20.3ppmに相当するピーク面積の割合が、相対的に0.5以上であることをいう。シンジオタクティシティーが上記範囲にあると、結晶化速度が速く、加工性に優れる。
本発明に係るプロピレン系重合体(I)は、具体的には、例えば、三井化学(株)から、ノティオTM−SN−0285(商品名)として、製造・販売されている。
本発明の光学フィルムの層を形成する熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)に含まれる成分の一つであるオレフィン系重合体(II)は、エチレンおよび炭素原子数3〜20のα−オレフィンから選ばれる1種以上のオレフィンを重合して得られる重合体であり、通常、結晶性の重合体である。ただし、前記プロピレン系重合体(I)は除く。
本発明の光学フィルムの層を形成する熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)は、前記プロピレン系重合体(I)を3〜45質量%、前記オレフィン系重合体(II)(ただし、プロピレン系重合体(I)を除く。)を55〜97質量%〔(I)と(II)の合計で100質量%とする。〕を必須の構成成分として含む熱可塑性ポリオレフィン系樹脂組成物(X)である。
各種添加剤の配合量は用途に応じて適宜選択されるが、光学特性を損なわない範囲で配合される。
本発明の光学フィルムは、上記熱可塑性ポリオレフィン系樹脂組成物(X)からなる層を有することを特徴とする。
得られたフィルムから、15mm幅×100mmの試験片を採取し、試験温度23℃、試験速度200mm/min、チャック間距離70.0mm、引張負荷量10%の条件にて伸張・停止させ、経時応力変化プロファイルを測定し、下記式(1)にて表される応力緩和曲線の近似式から緩和時間(τ)を求めることができる。
f=f0exp[−t/τ] ・・・(1)
f=時間tにおける応力、τ=緩和時間、e=自然対数である。ここで、初期応力(f0)が応力f0/eとなる時間を緩和時間(τ)と呼ぶ。
本発明に係る上記一態様1の光学フィルムにおいて、光学フィルムを構成する基材層(A)は、前記熱可塑性ポリオレフィン系樹脂組成物(X)から形成される(図1(a)〜(c))。
基材層(A)で使用されるポリオレフィン樹脂(Y)としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテンなど公知のポリオレフィン樹脂を挙げることができる。ポリプロピレンとしては、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ポリエチレンとしては、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンを挙げることができる。これらは1種を単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
本発明に係る上記一態様1の光学フィルムにおいて、図1(b)に示されるように光学フィルムを構成する表面層(B)は、種々公知の離型剤、例えば、炭化水素、パラフィン、シリコーン誘導体等のワックス、金属石鹸、高級脂肪酸、高級脂肪酸誘導体、高級アルコール類、ポリシロキサン類、フッ素誘導体などの離型剤、あるいは、種々公知の熱可塑性樹脂が挙げられる。態様1では、表面層(B)に用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂(Y)であることが好ましい(図1(b))。ポリオレフィン樹脂(Y)であることにより、フィルムの繰り出しが容易になるだけでなく、積層フィルムの層間剥離が起こりにくくなり、積層フィルムとして好適である。
表面層(B)で使用されるポリオレフィン樹脂(Y)としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテンなど公知のポリオレフィン樹脂を挙げることができる。ポリプロピレンとしては、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ポリエチレンとしては、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンを挙げることができる。これらは1種を単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
本発明の光学フィルムを構成する粘着層(C)(図1(c)および図2(c))としては、光学フィルムの粘着層として使用されている公知の粘着剤を使用することが可能であり、アクリル系、ウレタン系、ホットメルト粘着剤、オレフィン系、スチレン系などが挙げられる。アクリル系粘着剤としては、特に限定されないが、アクリル酸アルキルエステル、メタアクリル酸アルキルエステルに代表される、炭素数が2〜14(より好ましくは2〜10、さらに好ましくは4〜8)の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基を有するものが挙げられる。ウレタン系粘着剤としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオールと、ポリイソシアネート系架橋剤とを触媒を用いて反応させたポリウレタンポリオールに、ポリイソシアネート系架橋剤を配合した溶剤型ウレタン系粘着剤などが挙げられる。また、該粘着剤は、さらにポリイソシアネート系架橋剤によって架橋されて粘着剤層を形成する。
ホットメルト粘着剤としては、紫外線硬化樹脂、光重合開始剤により反応させる紫外線硬化型や、ポリオレフィンエラストマーやエチレン・酢酸ビニル共重合体に等のベース樹脂にポリオレフィンワックスを配合させたものなどが挙げられる。
本発明の光学フィルムはT−ダイ成形またはインフレーション成形などの公知のフィルム成形方法にて製造し得る。
なお、実施例および比較例における物性値等は、以下の方法により測定した。
MFRは、JIS K6721に準拠して、230℃で2.16kgfの荷重にて測定した。
密度は、ASTM−D1505に準拠して、密度勾配管法にて測定した。
プロピレン系重合体(I)の溶融張力は、(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1C((バレル径9.55mmΦ)、バレル温度200℃、キャピラリー長(L)=8mm、キャピラリー直径(D)=2.095mm、L/D=3.82)を用い、ピストン速度=15mm/min、巻き取り速度=15mm/min、の条件にて測定を行い、得られた値の平均値を求めた。
プロピレン系重合体(I)に含まれるシンジオタクティックポリプロピレンの含有量は、13C−NMRスペクトルにおける19.5〜20.3ppmに相当する相対ピーク面積により求めた。
実施例、比較例のフィルム2mm角について、大塚電子(株)製レタデーション測定装置(型式RETS−100)を用いて、回転検光子法にてサンプル平面に測定光を入射角0°で入射し、波長550nmにおける面内位相差および光軸の方向(フィルム面内における遅相軸の方向)を測定した。また、フィルムの遅相軸の方向とMD方向が一致するとき、フィルムの配向方向がMDと定義した。
得られたフィルムから、15mm幅×100mmの試験片を採取し、(株)島津製作所製オートグラフ精密万能試験機AG−X−Pを用い、試験温度23℃、試験速度200mm/min、チャック間距離70.0mm、引張負荷量10%の条件にて伸張・停止させ、130秒後までの経時応力変化プロファイルを測定した。一般的に、応力緩和曲線は下記式(1)にて表すことができる。
f=f0exp[−t/τ] ・・・(1)
f=時間tにおける応力、τ=緩和時間、e=自然対数である。ここで、初期応力(f0)が応力f0/eとなる時間を緩和時間(τ)と呼ぶ。経時応力変化プロファイルから求められる近似式から、緩和時間(τ)を求めた。
さらに、測定開始から60秒後の応力から、特定時間におけるフィルムの残留応力の大小を求めた。
本発明の光学フィルムは以下のように作製した。
・単層フィルム:
(実施例1および2、比較例1および2、表2)
20mmφの単軸押出機を兼ね備え、ダイ幅300mmのT−ダイ成形機に、実施例及び比較例の樹脂組成物を供給し、成形温度をNH/C1/C2/C3=200/200/200/190(℃)、スクリュー回転数を50回転/min、吐出量を厚み50μmとなるように調節して基材層単層フィルムを得、フィルムの位相差を測定した。表2に各単層フィルムの配合と物性を示す。
表面層および粘着層用に30mmφの単軸押出機および基材層用に40mmφの単軸押出機を兼ね備え、ダイ幅500mmの3種3層T−ダイ成形機の40mmφの単軸押出機に基材層として、実施例及び比較例の樹脂組成物を、30mmφの単軸押出機に表面層および粘着層として以下に記載の重合体をそれぞれ供給し、表面層の厚みを約20μm、基材層の厚みを約40μm、粘着層の厚みを約20μm、トータル厚み約80μmの光学フィルムを得た。
実施例3および4、比較例3および4は、本発明の態様1に相当する。当該実施例および比較例では表3に示す3層フィルムを作製する。各構成は以下のとおりである。
表面層:アイソタクティックポリプロピレン((株)プライムポリマー製プライムポリプロ[登録商標]F107BV)100質量%。
基材層:表2の実施例3および4および比較例3および4に示した通りに配合したPPないしPP組成物。
粘着層:プロピレン系エラストマー(三井化学(株)製タフマーTMPN-2060)100質量%。
(態様2:実施例5および6、比較例5および6、表4)
実施例5および6、比較例5および6は、本発明の態様2に相当する。当該実施例および比較例では表4に示す3層フィルムを作製する。各構成は以下のとおりである。
表面層:表4の実施例5および6および比較例5および6に示した通りに配合したPPないしPP組成物。
基材層:アイソタクティックポリプロピレン((株)プライムポリマー製プライムポリプロ[登録商標]F107BV)100質量%
粘着層:プロピレン系エラストマー(三井化学(株)製タフマーTMPN-2060)100質量%。
(態様2:実施例7および8、比較例7および8、表5)
実施例7および8、比較例7および8は、本発明の態様2に相当する。当該実施例および比較例では表5に示す2層フィルムを作製する。各構成は以下のとおりである。
チルロール面(表面層):表5の実施例および比較例に示した通りに配合したPPないし組成物。
背面(基材層):直鎖状低密度ポリエチレン((株)プライムポリマー製エボリュー[登録商標]SP2520またはSP2540)100質量%。
なお、本発明の光学フィルムに用いたプロピレン系重合体(I)の物性は表1に示す。
プロピレン系重合体(I)として、ノティオTM−SN−0285(三井化学(株)製、商品名)を、オレフィン系重合体(II)としてプロピレン単独重合体〔アイソタクティックポリプロピレン:プライムポリプロ[登録商標]F107BV((株)プライムポリマー製、商品名)〕を表2に記載の比率にて配合し、T−ダイ成形法にて上記層構成にて単層フィルムを作製した。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。得られたフィルムは、複屈折が小さい低位相差フィルムである。
基材層の組成を表2に記載の組成とする以外は、実施例1と同様に行い単層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。得られたフィルムは、複屈折が小さい低位相差フィルムである。
プロピレン系重合体(I)を配合せず、オレフィン系重合体(II)としてプロピレン単独重合体〔アイソタクティックポリプロピレン:プライムポリプロ[登録商標]F107BV((株)プライムポリマー製、商品名)〕を用いたこと以外は、実施例1と同様に行い単層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表2に示す。得られたフィルムは、複屈折が大きく、位相差の大きいフィルムである。
プロピレン系重合体(I)に替えて、エチレン・α−オレフィン共重合体〔タフマーTMA4085S(三井化学(株)製、商品名)〕を表2に記載の比率にて配合した以外は、実施例1と同様に行い単層フィルムを得た。得られたフィルムは、複屈折が大きく、位相差の大きいフィルムである。
プロピレン系重合体(I)として、ノティオTM−SN−0285(三井化学(株)製、商品名)を、オレフィン系重合体(II)としてプロピレン単独重合体〔アイソタクティックポリプロピレン:プライムポリプロ[登録商標]F107BV((株)プライムポリマー製、商品名)〕を表3に記載の比率にて配合し、これが基材層となるようにして、T−ダイ成形法にて上記層構成にて3層フィルムを作製した。得られたフィルムの評価結果を表3に示す。得られたフィルムは、複屈折が小さい低位相差フィルムである。また、緩和時間が長く、60秒後の応力が小さいためフィルムの残留ひずみが小さい。
基材層の組成を表3に記載の組成とする以外は、実施例3と同様にして、これが基材層となるように3層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表3に示す。得られたフィルムは、複屈折が小さい低位相差フィルムである。また、緩和時間が長く、60秒後の応力が小さいためフィルムの残留ひずみが小さい。
プロピレン系重合体(I)を配合せず、オレフィン系重合体(II)としてプロピレン単独重合体〔アイソタクティックポリプロピレン:プライムポリプロ[登録商標]F107BV((株)プライムポリマー製、商品名)〕を用いたこと以外は、実施例3と同様にして、これが基材層となるように3層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表3に示す。得られたフィルムは、複屈折が大きく、位相差の大きいフィルムである。また、緩和時間が短く、60秒後の応力が大きいためフィルムの残留ひずみが大きい。
プロピレン系重合体(I)に替えて、エチレン・α−オレフィン共重合体〔タフマーTMA4085S(三井化学(株)製、商品名)〕を表2に記載の比率にて配合した以外は、実施例3と同様にして、これが基材層となるように3層フィルムを得た。得られたフィルムは、複屈折が大きく、位相差の大きいフィルムである。
また、緩和時間が短く、60秒後の応力が大きいためフィルムの残留ひずみが大きい。
表面層の組成を表4に記載の組成として、前記した層構成となるようにした以外は、実施例3と同様に行い3層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表4に示す。得られたフィルムは、複屈折が小さい低位相差フィルムである。
表面層の組成を表4に記載の組成とする以外は、実施例5と同様に行い3層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表4に示す。得られたフィルムは、複屈折が小さい低位相差フィルムである。
プロピレン系重合体(I)を配合せず、オレフィン系重合体(II)としてプロピレン単独重合体〔アイソタクティックポリプロピレン:プライムポリプロ[登録商標]F107BV((株)プライムポリマー製、商品名)〕を用いて、表面層を形成した以外は、実施例5と同様に行い3層フィルムを得た。得られたフィルムの物性を表4に示す。得られたフィルムは、複屈折が大きく、位相差の大きいフィルムである。
プロピレン系重合体(I)に替えて、エチレン・α−オレフィン共重合体〔タフマーTMA4085S(三井化学(株)製、商品名)〕を表4に記載の比率にて配合して表面層を形成した以外は、実施例5と同様に行い3層フィルムを得た。得られたフィルムは、複屈折が大きく、位相差の大きいフィルムである。
チルロール面(表面層)および背面樹脂層(基材層)の組成を表5に記載の組成とし、上記したようにして2層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表5に示す。得られたフィルムは、複屈折が小さい低位相差フィルムである。
チルロール面(表面層)の組成を表5に記載の組成とした以外は、実施例7と同様に行い2層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表5に示す。得られたフィルムは、複屈折が小さい低位相差フィルムである。
チルロール面(表面層)にプロピレン系重合体(I)を配合せず、オレフィン系重合体(II)としてプロピレン単独重合体〔アイソタクティックポリプロピレン:プライムポリプロ[登録商標]F107BV((株)プライムポリマー製、商品名)〕を用いたこと以外は、実施例7と同様に行い2層フィルムを得た。得られたフィルムは、複屈折が大きく、位相差の大きいフィルムである。
チルロール面(表面層)にプロピレン系重合体(I)を配合せず、オレフィン系重合体(II)としてプロピレン単独重合体〔アイソタクティックポリプロピレン:プライムポリプロ[登録商標]F107BV((株)プライムポリマー製、商品名)〕を用いて、実施例8と同様に行い2層フィルムを得た。得られたフィルムは、複屈折が大きく、位相差の大きいフィルムである。
Claims (9)
- 下記要件(i)〜(iv)を満たすプロピレン系重合体(I)を3〜45質量%、オレフィン系重合体(II)(ただし、プロピレン系重合体(I)を除く。)を55〜97質量%含む熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)〔(I)と(II)の合計で100質量%とする。〕からなる層を含むことを特徴とする光学フィルム。
(i)MFRが0.01〜200g/10分の範囲にある、
(ii)密度勾配管法で測定した密度が860〜920kg/m3の範囲にある、
(iii)溶融張力が170℃〜230℃のいずれかの温度において10〜80mNの範囲にある、
(iv)プロピレンから導かれる構成単位を60質量%以上含有し、実質的にシンジオタクティック構造を有する。 - 前記光学フィルムが少なくとも基材層(A)を有する光学フィルムであって、該基材層(A)が前記熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)からなることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
- 前記光学フィルムが少なくとも基材層(A)と表面層(B)とを有する多層構造の光学フィルムであって、該基材層(A)が前記熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)からなることを特徴とする請求項2に記載の光学フィルム。
- 前記光学フィルムの基材層(A)が前記熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)からなり、表面層(B)がポリオレフィン樹脂からなることを特徴とする請求項3に記載の光学フィルム。
- 前記光学フィルムの23℃における緩和時間(τ)が450秒より長いことを特徴とする請求項3または4に記載の光学フィルム。
- 前記光学フィルムが少なくとも基材層(A)と表面層(B)とを有する多層構造の光学フィルムであって、該表面層(B)が前記熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)からなることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
- 前記光学フィルムの基材層(A)がポリオレフィン樹脂からなり、表面層(B)が前記熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物(X)からなることを特徴とする請求項6に記載の光学フィルム。
- 前記光学フィルムがさらに粘着層(C)を備えてなる請求項2〜7のいずれか1項に記載の光学フィルム。
- 基材層(A)の片面に粘着層(C)を備えてなり、他の片面に表面層(B)を備えてなる請求項8に記載の光学フィルム。
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