JP2013124293A - 表面保護フィルム - Google Patents

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竹雄 池田
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達彦 薄井
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Abstract

【課題】 強力な粘着力を有しても、剥離時の被着体表面への汚染が少なく、粘着力の経時変化も少ないため、微細な凹凸面への適用も可能である表面保護フィルムを提供すること。
【解決手段】 基材層(A)と粘着層(B)とを有する表面保護フィルムであって、該粘着層(B)が、スチレン−イソブチレンブロック共重合体(B1)50〜80質量%と、融点が50℃以上120℃未満で炭素数3以上のα−オレフィンを有するα−オレフィン共重合体熱可塑性エラストマー(B2)20〜50質量%と、を混合した樹脂混合物を、該粘着剤層(B)の全体質量に対する質量割合が80質量%以上で含有することを特徴とする表面保護フィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電気・電子分野、建築資材等で用いられる各種光学フィルム、各種樹脂板、ガラス板、金属板等の表面を保護する目的でその表面に貼着して、保管、運搬、後加工の際に被着体を傷付き、汚染等から守る表面保護フィルムに関する。
合成樹脂板、金属板、被覆塗装鋼板、各種銘柄板や光学用フィルム等の加工時や運搬時に、これら表面に汚れが付着したり、傷が付いたりするのを防止するために、表面保護フィルムが用いられている。特に、液晶ディスプレイ等の薄型ディスプレイやパソコン、テレビ等の表示装置には、光学フィルム、光学用樹脂板が用いられており、光学的な歪等の欠点を極力低減させる必要があることから、表面汚れや傷付き防止を目的に表面保護フィルムが多用されている。表面保護フィルムには、被着体表面に容易に貼着し得る適切な粘着力を有し経時でも粘着力が安定し、切断や研磨加工に際しても、浮きや剥がれが生ずることなく被着体に密着する特長を有し、かつ被着体から容易に剥離でき、糊残りのない機能が要求されている。
従来の表面保護フィルムとしては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等からなるフィルムを基材として、その片面にウレタン系、アクリル系、ゴム系等の粘着剤を塗工したものが知られている。しかしながら、これらの表面保護フィルムは、基材であるフィルムと粘着剤との密着性に劣る場合があったり、粘着剤自体の凝集力の低さが原因で被着体から剥離した際に粘着剤の一部が被着体の表面に残留したりする問題があった。また、フィルムに粘着剤を塗工して製造する表面保護フィルムは、基材であるフィルムの製造工程と粘着剤の塗工工程との最低2工程を必要とするため製造コストが高くなる問題、粘着剤の塗工工程で大量の溶剤を除去する必要があり環境負荷が高くなる問題等があった。
上記の問題点を改善する方法として共押出積層法により、基材のフィルム層と粘着剤層とを同時に押出、積層した自己粘着型の表面保護フィルムが提案されている。このような表面保護フィルムとしては、例えば、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂からなる基材層の片面に、スチレン系エラストマー、粘着付与剤等の樹脂組成物からなる粘着層を設けた共押出積層フィルム(例えば、特許文献1参照。)、熱可塑性樹脂を基材層とし、非晶性オレフィン共重合体と結晶性オレフィン系重合体及びスチレン系エラストマーからなる粘着層を設けた共押出積層フィルム(例えば、特許文献2参照)等が挙げられる。
しかしながら、一般に、強粘着性を有する表面保護フィルムは、経時変化と共に粘着力が増大し、表面保護フィルムを剥離する際に剥離しにくく作業性を低下させたり、剥離出来ても被着体のコーティングを剥がしたり、被着体自身を折り曲げたりする等被着体にダメージを与えることがあった。
これを改善する方法として、粘着層へワックス、脂肪酸アミド、ポリエチレンイミンやスチレン系オリゴマー等を添加することで、被着体と粘着面の界面にこれらを移行(ブリードアウト)させ、粘着力の増大を抑制する表面保護フィルムが開示されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、前記表面保護フィルムは被着体を汚染させるため、汚染性に対する近年の高度要求特性には対応しきれず、特に微細な凹凸を表面に有する被着体へ適用すると、当該凹凸部の凹部に添加剤が付着してしまうことがあり、解決法が求められている。
国際公開第2006/075745号 特開2007−076127号公報 特開平9−188857号公報
本発明が解決しようとする課題は、強力な粘着力を有しても、剥離時の被着体表面への汚染が少なく、粘着力の経時変化も少ないため、微細な凹凸面への適用も可能である表面保護フィルムを提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、表面保護フィルムの粘着層に特定のスチレン系共重合体と、結晶性を有する比較的弾性の高いエラストマーとを併用することにより、凹凸面への粘着層を低下させず、かつ粘着力の経時変化が少ない表面保護フィルムであって、剥離時の汚染性も問題ないことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、基材層(A)と粘着層(B)とを有する表面保護フィルムであって、該粘着層(B)が、スチレン−イソブチレンブロック共重合体(B1)50〜80質量%と、融点が50℃以上120℃未満で炭素数3以上のα−オレフィンを有するα−オレフィン共重合体熱可塑性エラストマー(B2)20〜50質量%と、を混合した樹脂混合物を、該粘着剤層(B)の全体質量に対する質量割合が80質量%以上で含有することを特徴とする表面保護フィルムを提供するものである。
本発明の表面保護フィルムは、拡散板、導光板、プリズム、ARフィルム、AGフィルム等の光学フィルム、各種樹脂板、ガラス板、金属板等に対し適度な粘着力で粘着し、高温環境にさらされたりしても、粘着力の経時変化が少なく、かつ、被着体からの浮きや剥がれがなく、被着体に反りを発生させることがない等の耐熱性に優れ、また、剥離後の被着体表面に目視確認できる糊残しが無く、保護フィルムが貼着されてから長期で保管された場合であっても被着体にダメージを与えることなく容易に剥離することができるものである。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の表面保護フィルムは、少なくとも基材層(A)と粘着層(B)とを有する多層フィルムである。
本発明における粘着層(B)は被着体に直接張り合わせて使用する部分である。当該粘着層(B)に用いる樹脂として、スチレン−イソブチレンブロック共重合体(B1)50〜80質量%と、融点が50℃以上120℃未満で炭素数3以上のα−オレフィンを有するα−オレフィン共重合体熱可塑性エラストマー(B2)20〜50質量%と、を混合した樹脂混合物を、該粘着剤層(B)の全体質量に対する質量割合が80質量%以上で含有することを必須とするものであり、好ましくは、該樹脂混合物を90質量%以上で含有させることである。
前記スチレン−イソブチレンブロック共重合体(B1)は、スチレンとイソブチレンからなるブロック共重合体を意味し、スチレン含量が3〜40質量%、好ましくは5〜35質量%であり、残りの部分が全てイソブチレンである共重合体である。スチレン−イソブチレンブロック共重合体のメルトフローレートは、230℃、2.16kg(以下、230℃でのMFRと称する。)で0.01〜150g/10minであることが好ましい。例えば、スチレン−イソブチレンブロック共重合体の製品としては、230℃でのMFRが0.6g/10minである株式会社カネカ製のSIBSTER102Tや20g/10minであるSIBSTER062Mなどが挙げられるが、スチレンとイソブチレンとのブロック共重合体を含む製品であれば特に限定されるものではなく、合成したものであってもよい。
前記α−オレフィン共重合体熱可塑性エラストマー(B2)は、DSC(示差走査熱量測定)において50℃以上120℃未満の範囲で0.5J/g以上の融点を示すピークを有し、分子鎖中に炭素数3以上のα−オレフィンをコポリマーとして有する共重合体であって、ブロック共重合体であってもランダム共重合体であっても良い。尚、本発明において「有する」とは、分子鎖中に5〜50質量%を含有する事を言うものであり、好ましくは、7〜45質量%を有することを言う。
ブロック共重合体については結晶性ブロック(I)と、DSCにおいて、明確なピークを観測しない、すなわち結晶性を有さないブロック(II)とを有する共重合体であり、好ましくは、当該結晶性を有さないブロック(II)として共役ジエン系重合体からなるブロックを有するものである。また、該共重合体の構成としては、前記スチレン−イソブチレンブロック共重合体(B1)と組み合わせて粘着層用の混合樹脂として用いた際の、粘着性と糊残り性との性能バランスに特に優れる点から、(I−II)n1又は(I−II)n2−(I)(n1、n2は1以上の整数である。)で表される、ポリマー鎖の少なくとも1つの末端が結晶性のブロック(I)からなるものであることが好ましい。
この様なα−オレフィン共重合体熱可塑性エラストマー(B2)としては、例えば、特開平3−128957号公報や特開平8−231786号で提供されているものが挙げられる。具体的には、1,2−ビニル結合含有率の低い、例えば25%以下のポリブタジエン重合体ブロックと、炭素数3以上のα−オレフィンを主体とする重合体であって、1,2−及び3,4−結合含有率が高い、例えば50%以上の重合体ブロックとからなる共重合体を合成し、これを水素添加することによって得られるものが挙げられる。
前記炭素数3以上のα−オレフィンとしては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレン等が挙げられ、工業的入手容易性の観点から、1,3−ブタジエン、イソプレンを用いることが好ましい。この様なα−オレフィン共重合体熱可塑性エラストマー(B2)として好ましく用いることができる市販品としては、例えば、結晶性オレフィンブロック−エチレン・ブチレン共重合体−結晶性オレフィンブロックの構成を有する(以下、CEBCと略記する。)JSR株式会社製「ダイナロン 6200P」等が挙げられる。
ランダム共重合体については、α−オレフィンがコポリマーとして分子鎖中にランダムに重合されている共重合体である。具体的には、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体等が挙げられる。また、炭素数3以上のα−オレフィンは1種または2種以上の組み合わせでもよい。2種のα−オレフィンを組み合わせて三元共重合体とする場合は、エチレン・プロピレン・1−ヘキセン三元共重合体、エチレン・1−ブテン・1−ヘキセン三元共重合体、エチレン・プロピレン・1−オクテン三元共重合体、エチレン・1−ブテン・1−オクテン三元共重合体、4−メチルペンテン−1・プロピレン・1−ブテン三元共重合体を挙げることが出来る。粘着性と糊残り性との性能バランスの観点からエチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体が好ましい。この様なα−オレフィン共重合体熱可塑性エラストマー(B2)として好ましく用いることができる市販品としては、例えば、エチレン・1−ブテン共重合体である三井化学株式会社製「タフマー A4085S」等が挙げられる。
本発明における粘着層(B)において、前記(B1)と前記(B2)との使用割合は、(B1)50〜80質量%、(B2)20〜50質量%で混合したものであるが、初期の粘着力を高めたい場合には、(B1)の使用割合を多くすることで容易に調整することができる。この範囲を外れる場合、特に(B1)が80質量%を超えると、粘着力が高くなりすぎ、剥離しにくくなるため好ましくなく、また、(B1)の使用割合が50質量%未満では、特に凹凸面への粘着力が不足することにより、貼り合わせた際の浮きが生じて保護フィルムとしての機能を有さなくなることがある。特に初期の粘着力が適正であって、凹凸面への適用が容易であることから、(B1)50〜60質量%、(B2)40〜50質量%の比率で混合した樹脂混合物を用いることが好ましい。
本発明において、粘着層(B)には、前述の樹脂混合物を樹脂成分として80質量%以上含有することを必須とするものである。併用できるその他の成分としては、本発明の効果を損なわないものであればいずれのものを使用してもよいが、後述するように本発明の保護フィルムを共押出積層法で製造する場合には、前記樹脂混合物と相溶性が高くかつ流れ性(MFR)も同程度のものを使用することが好ましい。このような好ましい成分としては、ポリエチレン系樹脂(B3)またはポリプロピレン系樹脂(B4)が挙げられる。
前記ポリエチレン系樹脂(B3)としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、被着体への汚染をより効果的に防止できる点等の観点により、直鎖状低密度ポリエチレンを用いることが好ましい。
また、上記のポリエチレン系樹脂(B3)は、メルトフローレート(以下、「190℃のMFR」という。JIS K7210:1999に準拠して、190℃、21.18Nで測定した値)が0.05〜30.0g/10分であるものが押出成形が容易となることから好ましい。より好ましくは、190℃のMFRが0.1〜10.0g/10分のものであり、粘着力を強く設計した保護フィルムをロール状に巻き取る際に起こりやすい、シワの発生を抑制することができ、ロール状からの繰り出し性に優れる。更に、これらのポリエチレン系樹脂(B3)は融点が90〜135℃のものであることが好ましく、より好ましくは、融点が105〜130℃のものである。融点がこの範囲であれば、被着体に貼着された後の乾燥、加熱成形等によって高温環境に置かれてもフィルムの収縮が少ないため、被着体からの浮きや剥がれ、被着体の反りを抑制することができる。
前記ポリプロピレン系樹脂(B4)としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、メタロセン触媒系ポリプロピレン等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、本発明の表面保護フィルムを各種光学フィルム、樹脂板、ガラス板、金属板等に貼着された後、乾燥、加熱成型等の後加工に供されて高温環境下にさらされる用途で用いる場合や、ロール状に巻き取られ長期間保管する場合は、プロピレン系単独重合体を用いることが好ましい。
また、上記のポリプロピレン系樹脂(B4)は、230℃のMFRが0.5〜30.0g/10分で、融点が120〜165℃であるものが好ましく、より好ましくは、230℃のMFRが2.0〜15.0g/10分で、融点が125〜162℃のものである。MFR及び融点がこの範囲であれば、被着体に貼着された後の乾燥、加熱成形等によって高温環境にさらされてもフィルムの収縮が少ないため、浮きや剥がれがなく、被着体に反りを発生させることもなく、また、積層フィルムの成膜性も向上する。また、密度は0.890〜0.910g/cmであることが好ましく、0.895〜0.905g/cmであることがより好ましい。
本発明において、保護フィルムの粘着層(B)に上記特定の樹脂混合物を用いることによって、被着体への低汚染性、経時変化の抑制という効果を発揮するものであり、基材層(A)に用いる樹脂としては特に限定されるものではないが、後述するように表面保護フィルムを共押出積層法で製造する場合の成膜性の観点、工業的に材料を入手する際の容易性や、粘着層(B)と基材層(A)間との層間密着性等の観点から、前記基材層(A)がオレフィン系重合体(A1)を主成分とすることが好ましい。なお、主成分とするとは、当該層を形成する樹脂分として、特定の樹脂(混合物)を55質量%以上で含有することをいうものであり、好ましくは70質量%以上で含有することをいう。
前記オレフィン系重合体(A1)としては、炭素数2〜6のα−オレフィンの単独重合体又は共重合体が挙げられる。共重合形式は、ブロック共重合体であってもランダム共重合体であってもよい。また、オレフィン系重合体(A1)としては、成膜時における外観の保持、フィルム自体の反りの抑制の観点から、その融点が110℃以上であるものを用いることが好ましい。
前記オレフィン系樹脂(A1)としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等として知られているものを何れも用いることができる。例えば、ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、メタロセン触媒系ポリプロピレン等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。表面保護フィルムをロール状に巻き取り、長期間保管する場合は、ブロッキングを防止する観点から結晶性のプロピレン系樹脂を用いることが好ましい。なお、本願において結晶性とはDSC(示差走査熱量測定)において95〜250℃の範囲で0.5J/g以上のピークを有することを言うものである。
また、上記のポリプロピレン系樹脂は、230℃のMFRが0.5〜30.0g/10分で、融点が120〜165℃であるものが好ましく、より好ましくは、230℃のMFRが2.0〜15.0g/10分で、融点が125〜162℃のものである。MFR及び融点がこの範囲であれば、表面保護フィルムの加熱収縮が少ないため、貼着後に加温される用途であっても反りを発生させることもなく、また共押出多層フィルムとするときの成膜性も向上する。また、密度は0.890〜0.910g/cmであることが好ましく、0.895〜0.905g/cmであることがより好ましい。
また、特に、基材層(A)にプロピレン−エチレンブロック共重合体を用いる場合、表面が梨地状に改質され、表面保護フィルムをロール状に巻き取る際のシワの発生を抑制することができ、また、ロール状で保管した際のブロッキングを軽減できる。ここでプロピレン−エチレンブロック共重合体は、プロピレンとエチレンとをブロック重合した樹脂であり、例えば、プロピレン単独重合体の存在下で、エチレンの重合、又はエチレン及びプロピレンの重合を行って得られるプロピレン−エチレンブロック共重合体等が挙げられる。
また、基材層(A)に結晶性プロピレン系樹脂とエチレン・プロピレンゴム(以下、「EPR」という。)との混合樹脂を用いると、層(A)の表面を梨地状に容易に改質することができる。このとき用いる結晶性プロピレン系樹脂としては、汎用性の高いプロピレン単独重合体が好ましい。一方、このとき用いるEPRとしては、重量平均分子量が40万〜100万の範囲であるものがフィルム表面に凹凸を形成させて、表面を梨地状に改質できる点で好ましく、50〜80万の範囲であることがより好ましい。また、混合樹脂中のEPRの含有率は、5〜35質量%の範囲であることがフィルム表面を均質に梨地状に改質できる点で好ましい。この結晶性プロピレン系重合体とEPRとの混合樹脂のMFR(230℃)は、0.5〜15g/10分の範囲であることが押出加工しやすい点で好ましい。なお、前記EPRの重量平均分子量は、該混合樹脂を、オルソジクロルベンゼンを溶媒として使用し、40℃においてクロス分別法によって抽出した成分をGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によって算出して求めたものである。また、前記混合樹脂中のEPRの含有率は、該混合樹脂を、オルソジクロルベンゼンを溶媒として使用し、40℃においてクロス分別法によって抽出されたEPRの抽出量より求めたものである。
前記結晶性プロピレン系樹脂とEPRとの混合樹脂の製造方法は、特に制限はなく、具体例として例えば、プロピレン単独重合体とエチレン・プロピレンゴムとを、それぞれ別々にチーグラー型触媒を用いて溶液重合法、スラリー重合法、気相重合法等により製造した後、両者を混合機にて混合する方法や、2段重合法により、1段目でプロピレン単独重合体を生成させた後、2段目においてこの重合体の存在下でEPRを生成させる方法等が挙げられる。
前記チーグラー型触媒は、所謂チーグラー・ナッタ触媒であり、チタン含有化合物などの遷移金属化合物、またはマグネシウム化合物などの担体に遷移金属化合物を担持させることによって、得られる担体担持触媒と有機アルミニウム化合物などの有機金属化合物の助触媒とを組み合わせたもの等が挙げられる。
前記ポリエチレン系樹脂としては前述の粘着層(B)で併用することができるポリエチレン系樹脂(B3)と同様のものを挙げることができる。これらの中でも密度が0.92〜0.97g/cmであることが好ましい。密度がこの範囲であれば、適度な剛性を有し、フィルム成膜性、押出適性が向上する。また、ポリエチレン系樹脂の190℃のMFRは2〜20g/10分であることが好ましく、3〜10g/10分であることがより好ましい。MFRがこの範囲であれば、フィルムの押出成形性が向上し、表面保護フィルムをロール状に巻き取る際に起こりやすい、シワの発生を抑制することができ、ロール状からの繰り出し性に優れる。更に、これらのポリエチレン系樹脂は融点が110〜135℃のものであることが好ましく、より好ましくは、融点が115〜130℃のものである。融点がこの範囲であれば、貼着後に加温された場合にもフィルムの収縮が少ないため、記録面の外観を保持でき、又フィルム自体の反りを抑制することができる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明における基材層(A)としては、単層であっても2層以上の多層構成を有するものであってもよい。より剛性や耐熱性に優れ、貼着されたまま加工する際の加工性等にも優れる点から、ポリプロピレン系樹脂を主体とする多層構成のフィルムとすることもできる。
本発明の表面保護フィルムは、上記のように基材層(A)と粘着層(B)との少なくとも2層から構成されるが、さらに基材層(A)の上に表面層(C)を設けても構わない。表面層(C)に用いる樹脂としては、特に限定はないが、基材層(A)との親和性が良好である点からオレフィン系重合体を用いることが好ましく、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1−エチレン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、積層フィルムの成膜性が向上することから低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン及びプロピレン単独重合体がより好ましい。
また、表面層(C)に用いる樹脂を上記に挙げた樹脂と、プロピレン−エチレンブロック共重合体との混合樹脂を主成分とし、表面層の表面を梨地状に改質してもよい。表面層の表面を梨地状とすることで粘着力を強く設計した際に起こりやすい、ロール状で保管した際のブロッキングを軽減できる。ここでプロピレン−エチレンブロック共重合体は、プロピレンとエチレンとをブロック重合した樹脂であって、基材層(A)について述べたものと同様である。
本発明の表面保護フィルムは、全フィルム厚さが20〜120μmのものが好ましい。全フィルムの厚さがこの範囲であれば、被着体の保護性、被着体の保管、搬送等の間に浮きや剥がれが生じない粘着特性、及び貼着・剥離等の作業性が良好となる。また、粘着層(B)の厚さは、3〜30μmが好ましく、より好ましくは5〜25μmである。粘着層(B)の厚さがこの範囲であれば、被着体の保管、搬送等の間に浮きや剥がれが生じない粘着特性及び積層フィルムの成膜性が良好となる。さらに、本発明の表面保護フィルムに前記表面層(C)を設ける場合は、表面層(C)の厚さは3〜30μmが好ましく、より好ましくは5〜20μmである。表面層(C)の厚さがこの範囲であれば、耐熱性及び積層フィルムの成膜性が良好となる。
また、本発明の表面保護フィルムは、粘着力を高めに調整することが容易であり、特に微細な凹凸表面を有する被着体に対しても浮き等を発生させることなく貼着することが可能である。特に、好ましい粘着力としては、JIS Z0237:2000の粘着力評価方法で、アクリル板を用い、300mm/分の速度で180°方向に剥離して測定した初期剥離力が5〜15N/25mmの範囲であるものが、前記微細な凹凸表面を有する被着体に対して好適に用いることができる。
本発明の表面保護フィルムの製造方法としては、特に限定されないが、共押出積層法であることが特に好ましく、例えば、2台以上の押出機を用いて各樹脂層に用いる樹脂を溶融し、共押出ダイス法、フィードブロック法等の共押出法により溶融状態で積層した後、インフレーション、T−ダイ・チルロール法等の方法を用いてフィルム状に加工する方法が挙げられる。T−ダイ・チルロール法の場合、ゴムタッチロールやスチールベルト等とチルロール間で、溶融積層されたフィルムをニップして冷却してもよい。
さらに、本発明の表面保護フィルムは、少なくとも1軸方向に延伸されていてもよい。延伸方法としては、縦あるいは横方向の1軸延伸、逐次2軸延伸、同時2軸延伸、あるいはチューブラー法2軸延伸等の種々の方法を採用することができる。また、延伸工程はインラインでもあっても、オフラインであってもよい。1軸延伸の延伸方法としては、近接ロール延伸法でも圧延法でもよい。1軸延伸の延伸倍率としては、縦あるいは横方向に1.1〜80倍が好ましく、より好ましくは3〜30倍である。一方、2軸延伸の延伸倍率としては、面積比で1.2〜70倍が好ましく、より好ましくは縦4〜6倍、横5〜9倍、面積比で20〜54倍である。
また、縦あるいは横方向の延伸工程としては、必ずしも1段延伸に限らず、多段延伸であってもよい。特に、逐次2軸延伸における縦1軸ロール延伸、縦1軸圧延延伸等の縦1軸延伸においては、厚み、物性の均一性等の点で多段延伸とすることが好ましい。さらに近接ロール延伸においては、フラット法、クロス法のいずれでも構わないが、幅縮みの低減が図れる多段の近接クロス延伸がより好ましい。延伸温度は、1軸延伸の場合、いずれの延伸方法においても80〜160℃が好ましく、1軸延伸でテンター延伸を使用する場合は、90〜165℃が好ましい。また、より好ましい延伸温度としては、それぞれ110〜155℃、120〜160℃である。一方、2軸延伸の場合、いずれの方法においても1軸延伸の場合と同様な延伸温度範囲が好ましい。また、延伸工程前に予熱部、延伸工程後に熱固定部を適宜設けてもよい。この場合、予熱部の温度は60〜140℃、熱固定部の温度は90〜160℃の範囲が好ましい。
本発明の表面保護フィルムは、少なくとも1軸方向への延伸し、熱固定により構造安定化を図ることで、オレフィン系樹脂を主成分とした基材層(A)の配向結晶化により、さらに耐熱性が向上し、粘着力の経時変化が小さくなるので好ましい。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、粘着層(B)に粘着付与剤を適宜添加してもよい。粘着付与剤としては、例えば、脂肪族系共重合体、芳香族系共重合体、脂肪族・芳香族系共重合体系や脂環式系共重合体等の石油系樹脂、クマロン−インデン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、重合ロジン等のロジン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂またはこれらの水添物などの、一般的に粘着剤に使用されるものを特に制限なく使用できる。これらの粘着付与剤は単独で用いても、2種以上併用しても良い。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、滑剤、ポリエチレンワックス等のブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、耐電防止剤、防曇剤等、着色剤等を適宜添加してもよい。これらの添加剤としては、オレフィン系重合体用の各種添加剤を使用することが好ましい。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
実施例1
表面層(C)用樹脂として、プロピレン単独重合体(融点:160℃、密度:0.90g/cm、MFR(230℃、21.18N):8g/10分;以下「HOPP」という。)とプロピレン−エチレンブロック共重合体(融点:160℃、密度:0.90g/cm、MFR(230℃、21.18N):8g/10分;以下「BCOPP」という。)を質量比で50/50となるように混合し、基材層(A)用樹脂として、プロピレン−エチレンランダム共重合体(密度:0.900g/cm、MFR(230℃、21.18N):7.0g/10分、エチレン単量体単位の含有率:3.5質量%、以下「COPP」という。)を用い、粘着層(B)用樹脂として、スチレン−イソブチレンブロック共重合体(密度:0.948g/cm、MFR(230℃、21.18N):6.0g/10分、スチレン含有率:23質量%;以下「SIBS」という。)と結晶性オレフィン−エチレン・ブチレン−共重合体−結晶性オレフィンブロック共重合体(融点:98℃、密度:0.88g/cm、MFR(190℃、21.18N):2.5g/10分;以下「CEBC」という。)を質量比で50/50となるよう混合し、表面層用押出機(口径50mm)、基材層用押出機(口径50mm)及び粘着層用押出機(口径40mm)にそれぞれ供給し、共押出法により押出温度250℃でT−ダイから表面層の厚さが12μm、基材層の厚さが36μm、粘着層の厚さが12μmになるように押出し、40℃の水冷金属冷却ロールで冷却した後、ロール状に巻き取り、実施例1の表面保護フィルムを得た。
実施例2
粘着層(B)用樹脂として、SIBSとCEBCを質量比で60/40となるように混合した以外は実施例1と同様にして実施例2の表面保護フィルムを得た。
実施例3
粘着層(B)用樹脂として、SIBS、CEBC及びHOPPを質量比で60/35/5となるように混合した以外は実施例1と同様にして実施例3の表面保護フィルムを得た。
実施例4
粘着層(B)用樹脂として、SIBS、CEBC及び直鎖低密度ポリエチレン(密度:0.918g/cm、MFR(190℃、21.18N):4.0g/10分;以下「LLDPE(1)」という。)を質量比で60/30/10となるように混合した以外は実施例1と同様にして実施例4の表面保護フィルムを得た。
実施例5
基材層(A)用樹脂として、COPPの替わりに直鎖状低密度ポリエチレン(密度:0.938g/cm、MFR(190℃、21.18N):5g/10分;以下「LLDPE(2)」という。)を使用した以外は実施例1と同様にして実施例5の表面保護フィルムを得た。
実施例6
粘着層(B)用樹脂として、CEBCの替わりにエチレン・1−ブテン共重合体(融点:66℃、密度:0.885g/cm、MFR(190℃、21.18N):3.6g/10分;以下「EBR」という。)を混合した以外は実施例2と同様にして実施例6の表面保護フィルムを得た。
比較例1
粘着層(B)用樹脂として、SIBSとCEBCを質量比で40/60となるように混合した以外は実施例1と同様にして比較例1の表面保護フィルムを得た。
比較例2
粘着層(B)用樹脂として、SIBSとCEBCを質量比で90/10となるように混合した以外は実施例1と同様にして比較例2の表面保護フィルムを得た。
比較例3
粘着層(B)用樹脂として、SIBS、CEBC及びHOPPを質量比で50/20/30となるように混合した以外は実施例1と同様にして比較例3の表面保護フィルムを得た。
比較例4
粘着層(B)用樹脂として、SIBS、CEBC及びLLDPE(1)を質量比で50/20/30となるように混合した以外は実施例1と同様にして比較例4の表面保護フィルムを得た。
比較例5
粘着層(B)用樹脂として、SIBS、CEBC及びスチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(密度:0.88g/cm、MFR(230℃、21.18N):7.0g/10分、スチレン含有率:9質量%;以下「SEBS」という。)を質量比で50/20/30となるように混合した以外は実施例1と同様にして比較例5の表面保護フィルムを得た。
比較例6
粘着層(B)用樹脂として、SIBSとSEBSを質量比で50/50となるように混合した以外は実施例1と同様にして比較例6の表面保護フィルムを得た。
比較例7
粘着層(B)用樹脂として、SIBSとスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(密度:0.89g/cm、MFR(230℃、21.18N):3.5g/10分、スチレン含有率:10質量%;以下「HSBR」という。)を質量比で50/50となるように混合した以外は実施例1と同様にして比較例7の表面保護フィルムを得た。
比較例8
粘着層(B)用樹脂として、CEBCとSEBSを質量比で50/50となるように混合した以外は実施例1と同様にして比較例8の表面保護フィルムを得た。
比較例9
粘着層(B)用樹脂として、CEBCとHSBRを質量比で50/50となるように混合した以外は実施例1と同様にして比較例9の表面保護フィルムを得た。
比較例10
粘着層(B)用樹脂として、CEBCの替わりに非晶性プロピレン・1−ブテン共重合体(融点:観測されない、密度:0.86g/cm、MFR(230℃、21.18N):3.0g/10分;以下「a−PB」という。)を混合した以外は実施例1と同様にして比較例1の表面保護フィルムを得た。
上記の実施例1〜6及び比較例1〜10で得られた表面保護フィルムを用いて、以下の測定及び評価を行った。結果を表1〜4に示す。
(1)アクリル板に対する初期剥離力
23℃、50%RHの恒温室において、JIS Z0237:2000の粘着力評価方法に準拠して、表面保護フィルムを厚さ2mmのアクリル板(鏡面仕上げ、三菱レイヨン株式会社製「アクリライト」)に貼着した。フィルムが貼着されたアクリル板を23℃恒温室中で30分間静置した後、引張試験機(株式会社エー・アンド・ディー社製)を用いて、300mm/分の速度で180°方向に剥離して初期粘着力を測定した。
(2)拡散板(表面粗さRa=0.5μm)に対する初期剥離力
拡散板の表面温度が50℃となるまで加熱し、ドライラミネーター(テスター産業株式会社製)を使用して4.2m/minのスピードにて25mm幅の保護フィルムを45mN/mの圧力で貼合した。保護フィルムが貼着された拡散板を23℃恒温室中で30分間静置した後、引張試験機(株式会社エー・アンド・ディー社製)を用いて、300mm/分の速度で180°方向に剥離して初期剥離力を測定した。
○:0.05N/25mm以上
×:0.05N/25mm未満、又は浮きが発生し測定不可能
(3)拡散板(表面粗さRa=0.5μm)に対する経時剥離力
拡散板の表面温度が50℃となるまで加熱し、ドライラミネーター(テスター産業株式会社製)を使用して4.2m/minのスピードにて25mm幅の保護フィルムを45mN/mの圧力で貼合した。保護フィルムが貼着された拡散板を50℃雰囲気下に7日間放置後、23℃恒温室中で30分間静置し、引張試験機(株式会社エー・アンド・ディー社製)を用いて、300mm/分の速度で180°方向に剥離して経時剥離力を測定した。
○:3.0N/25mm未満
×:3.0N/25mm以上、又は60℃雰囲気下で加熱中に浮きが発生し測定不可能
(4)汚染性
得られた保護フィルムを、縦150mm×横50mmのアクリル板に貼合し、60℃で4日間加温した。手で高速に保護フィルムを剥離した後、手で皺を故意に入れて再度貼合し、23℃、50%RHの恒温室内で4日保管した後、保護フィルムを剥離した。アクリル板の目視にて観察し、曇り又は白化スジがある場合を×、曇り又は白化スジが確認できない場合を○とした。
Figure 2013124293
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本発明の表面保護フィルムは、各種樹脂板、ガラス板、金属板等の表面を保護するフィルムとして有用である。特に、被着体の表面形状に凹凸があるプリズムや拡散板の保護フィルム用途等に好適である。

Claims (10)

  1. 基材層(A)と粘着層(B)とを有する表面保護フィルムであって、該粘着層(B)が、スチレン−イソブチレンブロック共重合体(B1)50〜80質量%と、融点が50℃以上120℃未満で炭素数3以上のα−オレフィンを有するα−オレフィン共重合体熱可塑性エラストマー(B2)20〜50質量%と、を混合した樹脂混合物を、該粘着剤層(B)の全体質量に対する質量割合が80質量%以上で含有することを特徴とする表面保護フィルム。
  2. 粘着層(B)に混合される請求項1記載のα−オレフィン共重合体熱可塑性エラストマー(B2)が結晶性オレフィン−エチレン・ブチレン共重合体−結晶性オレフィンブロック共重合体(CEBC)である表面保護フィルム。
  3. 更に、前記粘着層(B)にポリエチレン系樹脂(B3)またはポリプロピレン系樹脂(B4)を含有する請求項1記載の表面保護フィルム。
  4. 前記ポリエチレン系樹脂(B3)が直鎖状低密度ポリエチレンである請求項2記載の表面保護フィルム。
  5. 前記ポリプロピレン系樹脂(B4)がプロピレン単独重合体である請求項4記載の表面保護フィルム。
  6. 前記基材層(A)がオレフィン系重合体(A1)を主成分とするものである請求項1〜5の何れか1項記載の表面保護フィルム。
  7. 前記オレフィン系重合体(A1)がポリエチレン系樹脂またはポリプロピレン系樹脂である請求項6記載の表面保護フィルム。
  8. オレフィン系重合体(C1)を主成分とする表面層(C)を、前記粘着層(B)の反対面の基材層(A)上に設けた請求項1〜7のいずれか1項記載の表面保護フィルム。
  9. 前記オレフィン系重合体(C1)が、ポリエチレン系樹脂またはポリプロピレン系樹脂である請求項8記載の表面保護フィルム。
  10. JIS Z0237:2000の粘着力評価方法で、アクリル板を用い、300mm/分の速度で180°方向に剥離して測定した初期剥離力が5〜15N/25mmの範囲である請求項1〜8の何れか1項記載の表面保護フィルム。
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