JP2020091502A - 偏光子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、色耐久性が改善され、偏光度に優れた偏光子を製造することができる方法を提供することを目的とする。【解決手段】偏光子形成用フィルムを膨潤、染色、架橋、補色及び延伸するステップを含み、前記染色ステップの終了時において、延伸方向における偏光子形成用フィルム内の結晶間の距離は20ないし40nmであり、染色液はホウ酸化合物を含み、前記架橋及び補色ステップでそれぞれ金属塩を含む架橋液及び補色液を用いる、偏光子の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は偏光子及びその製造方法に関する。
液晶表示装置(LCD)、電界発光(EL)表示装置、プラズマ表示装置(PDP)、電界放出表示装置(FED)、有機発光ダイオード(OLED)等のような各種画像表示装置に用いられている偏光板は、一般にポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol,PVA)系フィルムにヨウ素系化合物又は二色性偏光物質が吸着配向された偏光子を含み、偏光子の一面には偏光子保護フィルムが積層されており、偏光子の他面には偏光子保護フィルム、液晶セルと接合される粘着剤層と離型フィルムが順に積層された多層構造を有する。
偏光板を構成する偏光子は画像表示装置に適用され、色相再現性に優れた画像を提供するために高い透過率及び偏光度を兼ね備えることが求められる。また、画像表示装置の各分野への応用が拡大し、大型化の傾向がより顕著になるにつれ、液晶表示装置等の各種画像表示装置を高温状態で長期にわたって使用するようになる場合が生じるようになり、偏光性能及び光学性能の向上と共に耐久性の向上に対する要求も増加し、その結果、偏光板の性能に対する条件が非常に厳しくなった。それだけでなく、多様な環境と用途に適合する特性を有する画像表示装置が現在求められており、高温及び高湿条件下で色変化を含む光学耐久性、高配向高透過を通じた高コントラストが求められている。
韓国公開特許第2009−70085号には偏光子の製造方法が開示されているが、上記の問題点に対する代案を提示していない。
韓国公開特許第2009−70085号
本発明は、色耐久性が改善され、偏光度に優れた偏光子を提供することを目的とする。
また、本発明は、色耐久性が改善され、偏光度に優れた偏光子を製造することができる方法を提供することを他の目的とする。
1.下記式1を満たす、偏光子。
0.7≦A700/A480≦1.0 (1)
式中、A700は下記式2で定義され、
A700=−Log10{(TMD,700×TTD,700)/10000} (2)
MD,700は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と直交する状態に配置したときに得られる700nm波長における透過率であり、TTD,700は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と平行な状態に配置したときに得られる700nm波長における透過率であり、これらの単位はいずれも%であり、
A480は下記式3で定義され、
A480=−Log10{(TMD,480×TTD,480)/10000} (3)
MD,480は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と直交する状態に配置したときに得られる480nm波長における透過率であり、
TD,480は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と平行な状態に配置したときに得られる480nm波長における透過率であり、これらの単位はいずれも%である。
2.上記1において、前記偏光子は金属塩を含む、偏光子。
3.上記2において、前記金属塩は、硝酸亜鉛、硝酸銅、硝酸アルミニウム、硝酸マグネシウム及び酢酸亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1つである、偏光子。
4.上記2において、前記金属塩は偏光子の総重量に対して0.05ないし1.5重量%で含まれる、偏光子。
5.上記1ないし4のいずれか一項の偏光子の少なくとも一面に保護層を備える偏光板。
6.上記5において、前記保護層は保護フィルム又は樹脂コーティング層である偏光板。
7.上記5の偏光板を備える画像表示装置。
8.偏光子形成用フィルムを膨潤、染色、架橋、補色及び延伸するステップを含み;
前記染色ステップで、延伸方向への偏光子形成用フィルム内の結晶同士の距離は20ないし40nmであり;
染色液はホウ酸化合物を含み;
前記架橋及び補色ステップでそれぞれ金属塩を含む架橋液及び補色液を用いる、偏光子の製造方法。
9.上記8において、前記延伸方向はMD方向である、偏光子の製造方法。
10.上記8において、前記ホウ酸化合物は染色液の総重量中0.3ないし5重量%で含まれる、偏光子の製造方法。
11.上記8において、前記染色ステップの終了時までの累積延伸比が2.0ないし3.0倍である、偏光子の製造方法。
12.上記8において、前記架橋液はホウ酸化合物を含み、前記染色ステップの染色液内のホウ酸化合物の濃度は架橋ステップの架橋液内のホウ酸化合物の濃度よりも低い、偏光子の製造方法。
13.上記8において、前記架橋ステップは少なくとも第1及び第2架橋ステップを含む、偏光子の製造方法。
14.上記8において、前記金属塩は、硝酸亜鉛、硝酸銅、硝酸アルミニウム、硝酸マグネシウム及び酢酸亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1つである、偏光子の製造方法。
15.上記8において、前記金属塩は架橋液の総重量中0.5ないし4重量%で含まれる、偏光子の製造方法。
16.上記8において、前記金属塩は補色液の総重量中0.5ないし4重量%で含まれる、偏光子の製造方法。
17.上記8において、前記製造方法で製造された偏光子は下記式1を満たす、偏光子の製造方法。
0.7≦A700/A480≦1.0 (1)
式中、A700は下記式2で定義され、
A700=−Log10{(TMD,700×TTD,700)/10000} (2)
MD,700は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と直交する状態に配置したときに得られる700nm波長における透過率であり、
TD,700は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と平行な状態に配置したときに得られる700nm波長における透過率であり、これらの単位はいずれも%であり、
A480は下記数式3で定義され、
A480=−Log10{(TMD,480×TTD,480)/10000} (3)
MD,480は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と直交する状態に配置したときに得られる480nm波長における透過率であり、
TD,480は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と平行な状態に配置したときに得られる480nm波長における透過率であり、これらの単位はいずれも%である。
本発明の偏光子は、色耐久性が改善され、高温条件に長期にわたって晒された場合にも色変化を最小化することができる。
また、本発明の偏光子は偏光度に優れる。
さらに、本発明の方法は色耐久性が改善され、偏光度に優れた偏光子を製造することができる。
本発明は、数式1を満たすことで、色耐久性が改善され、光学特性に優れた偏光子及びその製造方法に関する。
以下、本発明を詳しく説明する。
<偏光子>
PVA(ポリビニルアルコール)系偏光子はPVA−I錯体を含み、高温及び高湿条件下でPVA−I錯体領域が縮小されPVA−I錯体が不安定になることによってPVA−I錯体が分解され、700nm以上の光を吸収する領域のPVA−I錯体含量が減少する。これによって、二色性物質錯体の安定性が低下して偏光子が変色され得る(耐久性の低下)。
一方、PVA系偏光子はPVA−I錯体も含み、PVA−I錯体は偏光度の発現に寄与する。
よって、偏光子内のPVA−I錯体とPVA−I錯体の含量を適切に維持することが必要であると判断される。
ところで、偏光子の製造時に、ヨウ素はヨウ素分子又はヨウ素塩で添加され、薬液槽(染色槽、架橋槽及び/又は補色槽)における具体的な環境や条件によりI 又はI に変換されてPVAと錯体を形成するようになるため、I 又はI の含量(濃度)を直接的に制御することは難しい。
そこで、本発明の発明者らは、偏光子のA700はPVA−I錯体含量と関連があり、A480はPVA−I錯体含量と関連があることを把握し、特にA700とA480の比が、偏光子が偏光度を良好に維持しながら、高温高湿条件でも変色しないようにするPVA−I錯体含量とPVA−I錯体含量を示し得る指標となることに着目して、本発明が案出された。
本発明の偏光子は、下記式1を満たすことで、偏光度及び光学特性と耐久性を非常に良好に維持する。
0.7≦A700/A480≦1.0 (1)
式中、A700は下記式2で定義され、
A700=−Log10{(TMD,700×TTD,700)/10000} (2)
MD,700は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と直交する状態に配置したときに得られる700nm波長における透過率であり、
TD,700は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と平行な状態に配置したときに得られる700nm波長における透過率であり、これらの単位はいずれも%であり、
A480は下記式3で定義され、
A480=−Log10{(TMD,480×TTD,480)/10000} (3)
MD,480は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と直交する状態に配置したときに得られる480nm波長における透過率であり、TTD,480は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と平行な状態に配置したときに得られる480nm波長における透過率であり、これらの単位はいずれも%である。すなわち、TMD,TTDは、それぞれ、特定波長の直線偏光を特定の向きで偏光子に入射したときの透過率である。
偏光子のA700/A480の値が0.7未満であると偏光度が低下することがあり、A700/A480の値が1を超えると直交色相bが青色に近づき不良となり得る。A700/A480は、0.73以上であることができ、0.80以上であることもできる。A700/A480は、0.95以下であることができ、0.90以下であることもできる。
上記式1を満たす偏光子は多様な方法によって達成され得る。例えば、偏光子形成用フィルムの特性、偏光子の製造時に金属塩を含む架橋液又は補色液を用いるか、架橋液又は補色液のホウ酸化合物の濃度、温度、染色液のホウ酸化合物の濃度又は延伸倍率を調整する等の方法を通じて達成され得る。
このうち、金属塩を用いる場合を例として具体的に説明すると、偏光子の製造時に金属塩を含む架橋液及び補色液を用いる場合、金属塩とPVA−I錯体とが化学的に結合してPVA−I錯体が安定化することで、PVA−1錯体が分解されず赤変の発生を抑制することができる。
前記金属塩は、PVA−I錯体と化学結合してPVA−I錯体の分解を防止できるものであれば特に制限なく用いることができる。具体的な例としては、硝酸亜鉛、硝酸銅、硝酸アルミニウム、硝酸マグネシウム、酢酸亜鉛等が挙げられる。これらの中で、耐久性向上の面で硝酸亜鉛が好ましい。
前記金属塩は偏光子の総重量に対して0.05ないし1.5重量%で含まれてもよく、好ましくは0.1ないし1重量%で含まれているのがよい。上記範囲内で偏光子の色耐久性及び光学特性を良好に維持することができる。
<偏光子の製造方法>
また、本発明は上述の本発明による偏光子の製造方法を提供する。
本発明による偏光子の製造方法は、偏光子形成用フィルムを膨潤、染色、架橋、補色及び延伸するステップを含み、前記染色ステップの終了時において、延伸方向における偏光子形成用フィルム内の結晶間の距離は20ないし40nmであり、染色液はホウ酸化合物を含み、前記架橋及び補色ステップでそれぞれ金属塩を含む架橋液及び補色液を用いることで、高温条件に長期にわたって晒された場合でも色変化が最小化された偏光子を製造することができる。
通常、偏光子の製造工程中、染色ステップでヨウ素とヨウ素塩を染色溶液に添加するが、このとき、透過率が高くなるように製造する場合は偏光度が低下することを解決することができないという問題点があり、また偏光子の製造工程中、ホウ酸化合物を架橋液に含んで架橋ステップを行うと、二色性物質錯体の安定性が低下して偏光子の色相が変化したり、耐久性が低下したりするという問題点がある。
しかし、本発明の偏光子の製造方法は、染色ステップの終了時において、延伸方向における偏光子形成用フィルム(高分子)内の結晶間の距離を20ないし40nmとし、染色液はホウ酸化合物を含むようにして架橋反応の遂行前にホウ酸化合物の滞留時間を向上させ、偏光子形成用フィルムにおいて二色性物質であるヨウ素の錯体形成率を高くすることにより初期偏光度を良好にする。結晶間の距離が上記範囲を外れるか又は染色液がホウ酸化合物を含んでいない場合は、偏光子の変色、耐久性の低下、初期偏光度の低下等の問題が発生し得る。
また、本発明の偏光子の製造方法は、架橋及び補色ステップでそれぞれ金属塩を含む架橋液及び補色液を用いることで、金属塩と二色性物質錯体とが化学的に結合して二色性物質錯体が安定化されるため、二色性物質錯体が分解されず赤変の発生を抑制する。
従って、本発明の偏光子の製造方法によると、高温条件に長期にわたって晒された場合でも色変化が最小化された偏光子を製造することができる。
以下では、本発明の偏光子の製造方法の一具現例をより詳しく説明する。以下の本発明の製造方法に関する具現例は、上述の発明の内容と共に本発明の技術思想をさらに理解させる役割をするものであるため、本発明は下記の具現例に記載の事項にのみ限定されて解釈されてはならない。
本発明の偏光子の各製造ステップの繰り返し回数、工程条件等は本発明の目的を逸脱しない限り特に限定されず、延伸ステップは独立したステップで行われても、膨潤、染色及び架橋ステップのうちの1つ以上のステップと同時に行われてもよい。
偏光子形成用フィルムは、二色性物質、すなわちヨウ素等によって染色可能なフィルムであればその種類が特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコールフィルム、部分的にけん化されたポリビニルアルコールフィルム;ポリエチレンテレフタレートフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、セルロースフィルム、これらの部分的にけん化されたフィルム等のような親水性高分子フィルム;又は脱水処理されたポリビニルアルコール系フィルム、脱塩酸処理されたポリビニルアルコール系フィルム等のようなポリエン配向フィルム等が挙げられる。これらの中で、面内で偏光度の均一性を強化する効果に優れるだけでなく、ヨウ素に対する染色親和性に優れるという点でポリビニルアルコール系フィルムが好ましい。
膨潤ステップ
膨潤ステップは、未延伸の偏光子形成用フィルムを染色する前に膨潤用水溶液で満たされた膨潤槽に浸漬し、偏光子形成用フィルムの表面上に堆積された塵やブロッキング防止剤のような不純物を除去し、偏光子形成用フィルムを膨潤させて延伸効率を向上させ、染色の不均一性も抑制して、偏光子の物性を向上させるためのステップである。
膨潤用水溶液としては、通常、水(純水、脱イオン水)を単独で用いてもよく、高分子フィルムの加工性を向上させるために少量のグリセリンを添加してもよい。
グリセリンを含む場合、その含量は特に限定されず、例えば、膨潤用水溶液の総重量中5重量%以下であってもよい。
膨潤槽の温度は特に限定されず、例えば、20ないし45℃であってもよく、好ましくは20ないし40℃であるのがよい。膨潤槽の温度が上記範囲内である場合、その後の延伸及び染色効率に優れ、過度の膨潤によるフィルムの膨脹を防止することができる。
膨潤ステップの遂行時間(膨潤槽浸漬時間)は特に限定されず、例えば、180秒以下であってもよく、好ましくは90秒以下であるのがよい。膨潤槽浸漬時間が上記範囲内である場合、膨潤が過度に飽和状態になることを抑制することができ、偏光子形成用フィルムの軟化による破断を防止し、染色ステップでヨウ素の吸着が均一になり、偏光度を向上させることができる。
膨潤ステップと延伸ステップは共に行われてもよく、この場合、延伸比は約1.1ないし3.5倍であってもよく、好ましくは1.5ないし3.0倍であるのがよい。前記延伸比が1.1倍未満である場合はしわが発生することがあり、3.5倍を超える場合は初期光学特性が低下し得る。
膨潤ステップには、エキスパンダーロール、スパイラルロール、クラウンロール、クロスガイダー、ベンドバー等を浴中及び/または浴の出入口に設けてもよい。
染色ステップ
染色ステップは、偏光子形成用フィルムを二色性物質、例えばヨウ素を含む染色液で満たされた染色槽に浸漬させて偏光子形成用フィルムにヨウ素を吸着させるステップである。
本発明の染色ステップの終了時において、延伸方向における偏光子形成用フィルム(高分子)内の結晶間の距離を20ないし40nmとし、好ましくは20ないし35nmとし、さらに好ましくは20ないし32nmとし、染色液はホウ酸化合物を含むことで、架橋反応の遂行前にホウ酸化合物の滞留時間を向上させて偏光子形成用フィルムにおけるPVA−I錯体及びPVA−I錯体形成率を増加させることができる。これによって偏光子の色耐久性を向上させることができ、偏光度が改善する。
また、前記延伸方向はMD方向であることが好ましい。MD方向とは、偏光子形成用フィルムの長手方向(縦方向)であり、本発明の製造方法における偏光子形成用フィルムの搬送方向でもある。
染色ステップの終了時において、延伸方向における偏光子形成用フィルム内の結晶間の距離は、偏光用保護フィルムの種類や延伸比の調節等を通じて達成することができ、好ましくは染色ステップ終了時における累積延伸比を2.0ないし3.0倍の範囲内に調節する方法を用いることができる。
前記ホウ酸化合物の種類は特に限定されず、例えば、前記ホウ酸化合物は、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム及びホウ酸リチウム等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
前記染色液内のホウ酸化合物の濃度は特に限定されないが、例えば、染色液の総重量中0.3ないし5重量%であってもよく、好ましくは0.5ないし3重量%であるのがよい。染色液内のホウ酸化合物の濃度が0.3重量%未満である場合、ヨウ素錯体形成増加の効果が低下し、5重量%を超える場合、応力上昇によって切断が発生し得る。
また、染色液内のホウ酸化合物は、その後に行われる架橋ステップの架橋液に添加されるホウ酸化合物よりも低い濃度を有するように含まれることができる。
染色液は、水、水溶性有機溶媒又はこれらの混合溶媒とヨウ素をさらに含んでもよい。ヨウ素の濃度は、染色液中0.4ないし400mmol/Lであってもよく、好ましくは0.8ないし275mmol/L、より好ましくは1ないし200mmol/Lであるのがよい。
染色液は、染色効率の改善のために溶解補助剤としてヨウ化物をさらに含んでもよい。
ヨウ化物の種類は特に限定されず、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化スズ、ヨウ化チタン等が挙げられ、水に対する溶解度が大きいという点でヨウ化カリウムが好ましい。これらは単独又は2種以上混合して用いることができる。
前記ヨウ化物の含量は特に限定されず、例えば、染色液の総重量中0.01ないし10重量%であってもよく、好ましくは0.1ないし5重量%であるのがよい。
染色槽の温度は特に限定されず、例えば、5ないし42℃であってもよく、好ましくは10ないし35℃であるのがよい。
染色槽に偏光子形成用フィルムを浸漬する時間は特に限定されず、例えば、1ないし20分であってもよく、好ましくは2ないし10分であってもよい。
染色ステップと共に延伸ステップが行われてもよく、この場合、延伸比は1.01ないし2.0倍であってもよく、好ましくは1.1ないし1.8倍であるのがよい。
また、膨潤及び延伸ステップを含む染色ステップ終了までの偏光子の累積延伸比は2.0ないし3.0倍であることが好ましい。上記範囲で本発明による結晶間の距離を示すことができ、フィルムのしわが発生して見掛け不良が発生し、或いは初期光学特性が低下するという問題を解決することができる。
架橋ステップ
架橋ステップは、物理的に吸着されているヨウ素分子による染色性が外部環境によって低下しないように染色された偏光子形成用フィルムを架橋液に浸漬させて吸着されたヨウ素分子を固定させるステップである。
本発明の架橋ステップに用いられる架橋液は金属塩を含むことで、金属塩と二色性物質錯体とが化学的に結合されるため、偏光子の色相が変わるメカニズムを抑制し、耐久性を向上させることができる。
二色性染料であるヨウ素は架橋反応が不安定な場合、湿熱環境によってヨウ素分子が脱離することがあるため、十分な架橋反応が求められる。
本発明による架橋ステップは、第1架橋ステップ及び第2架橋ステップで行われてもよく、前記架橋ステップのうちの1つ以上のステップに用いられる架橋液に金属塩が含まれてもよい。
前記金属塩は上述のように特に制限することなく用いることができるが、具体的な例としては、硝酸亜鉛、硝酸銅、硝酸アルミニウム、硝酸マグネシウム、酢酸亜鉛等が挙げられ、耐久性向上の面で硝酸亜鉛が好ましい。
前記架橋液内の金属塩の濃度は特に限定されないが、例えば、架橋液の総重量中0.5ないし4重量%であってもよい。架橋液内の金属塩の濃度が0.5重量%未満である場合は色変化、特に赤変発生抑制効果が現れず、4重量%を超える場合、偏光度の低下及び色相不良の問題が発生し得る。
本発明の架橋液はホウ酸化合物をさらに含んでもよい。ホウ酸化合物を含むことで、架橋効率を向上させて工程中でフィルムのしわ発生を抑制し、二色性物質の配向を形成して光学特性を向上させることができる。
前記架橋液内のホウ酸化合物の濃度は特に限定されないが、例えば、架橋液の総重量中1ないし10重量%であってもよく、好ましくは2ないし6重量%であるのがよい。架橋液内のホウ酸化合物の濃度が1重量%未満である場合は架橋効果が減少してフィルムの配向性が低下することがあり、10重量%を超える場合は過度の架橋結合によって切断が発生し得る。
ホウ酸化合物は染色ステップで用いたものと同一のものを用いてもよい。
本発明の架橋液は、溶媒として用いられる水、及び水と共に相互溶解可能な有機溶媒を含んでもよく、偏光子面内における偏光度の均一性及び染着されたヨウ素の脱着を防止するために少量のヨウ化物をさらに含んでもよい。
前記ヨウ化物は染色ステップで用いられたものと同一のものを用いてもよく、前記ヨウ化物の濃度は特に限定されず、例えば、架橋液の総重量中0.05ないし15重量%であってもよく、好ましくは0.5ないし11重量%であるのがよい。架橋槽のヨウ化物の濃度が上記範囲を満たす場合、染色ステップで吸着されたヨウ素イオンがフィルムから抜け出るか、又は架橋液に含まれたヨウ素イオンがフィルムに浸透することを阻んで透過率の変化を抑制することができる。
架橋槽の温度は特に限定されないが、例えば、20ないし70℃であってもよく、好ましくは40ないし60℃であるのがよい。
架橋槽に偏光子形成用フィルムを浸漬する時間は特に限定されず、例えば、1秒ないし15分であってもよく、好ましくは5秒ないし10分であるのがよい。
架橋ステップと共に延伸ステップが行われてもよく、この場合、第1架橋ステップの延伸比は1.4ないし3.0倍であってもよく、好ましくは1.5ないし2.5倍であるのがよい。また第2架橋ステップの延伸比は1.01ないし2.0倍であってもよく、好ましくは1.2ないし1.8倍であるのがよい。
前記第1架橋ステップ及び第2架橋ステップの累積延伸比は1.5ないし5.0倍であってもよく、好ましくは1.7ないし4.5倍であるのがよい。前記累積延伸比が1.5倍未満である場合は架橋効率の上昇効果が微々たるものとなり得、5.0倍を超える場合は過度の延伸によってフィルムの破断が発生することがあり生産効率性が低下し得る。
補色ステップ
補色ステップは、前記架橋ステップを経たフィルムを、金属塩、ホウ酸化合物及びヨウ化物が含まれた補色液に浸漬して色相を調節するステップである。
本発明の補色ステップに用いられる補色液は金属塩を含み、それによって金属塩と二色性物質錯体とが化学的に結合して二色性物質錯体の安定性が高くなることにより、偏光子の色変化を抑制し、耐久性をさらに改善することができる。
金属塩は、架橋ステップで用いたものと同一のものを用いてもよい。
前記補色液内の金属塩の濃度は特に限定されないが、例えば、補色液の総重量中0.5ないし4重量%であってもよい。補色液内の金属塩の濃度が0.5重量%未満である場合は色変化、特に赤変発生抑制効果が現れず、4重量%を超える場合は偏光度の低下及び色相不良の問題が発生し得る。
また、本発明の補色液はホウ酸化合物をさらに含んでもよい。ホウ酸化合物は染色ステップで用いたものと同一のものを用いてもよい。
前記補色液内のホウ酸化合物の濃度は特に限定されないが、例えば、補色液の総重量中1ないし10重量%であってもよく、好ましくは2ないし6重量%であるのがよい。補色液内のホウ酸化合物の濃度が1重量%未満である場合、ヨウ素配向を向上させることができず、色変化抑制及び耐久性改善効果が微々たるものとなり得、10重量%を超える場合は過度の架橋結合によって、延伸時にフィルムに張力が大きく発生して延伸が難しく、フィルムが破断し得る。
好ましくは、本発明の補色液内のホウ酸化合物の濃度は架橋液内のホウ酸化合物の濃度よりも低いことがよい。
その濃度比は特に限定されず、例えば、架橋液内のホウ酸化合物の濃度と補色液内のホウ酸化合物の濃度が1:0.4ないし0.8の比を有してもよい。補色液内のホウ酸化合物が少量で含まれて前記濃度比が1:0.4未満であると、ヨウ素配向を向上させることができず、色変化抑制及び耐久性改善効果が微々たり得、過量で含まれて1:0.8超であると、延伸時にフィルムに張力が大きく発生して延伸が難しく、フィルムが破断し得る。
本発明の補色液は、溶媒として用いられる水、及び水と共に相互溶解可能な有機溶媒を含んでもよく、偏光子面内における偏光度の均一性及び染着されたヨウ素の脱着を防止するために少量のヨウ化物をさらに含んでもよい。
前記ヨウ化物は染色ステップ及び架橋ステップで用いられたものと同一のものを用いてもよく、前記ヨウ化物の濃度は特に限定されず、例えば、補色液の総重量中0.05ないし15重量%であってもよく、好ましくは0.5ないし11重量%であるのがよい。補色液のヨウ化物の濃度が上記範囲を満たす場合、染色及び架橋ステップで未吸着のヨウ素イオンがフィルムに吸着できるようにし、補色液に含まれたヨウ素イオンがフィルムに浸透するのを増加させて色相及び透過率の調節を行うことができる。
好ましくは、本発明の補色液内のヨウ化物の濃度は架橋液内のヨウ化物の濃度よりも低いことがよい。
架橋液におけるヨウ化物は、染色ステップで吸着されたヨウ素イオンがフィルムから抜け出ることを阻む役割をするが、補色液においても架橋液と類似した水準でヨウ化物が多量で含まれている場合、高温の熱に長期にわたって晒される場合にはヨウ素錯体が分解して偏光子の耐久性が低下し得る。
その濃度比は特に限定されず、例えば、架橋液内のヨウ化物の濃度と補色液内のヨウ化物の濃度が1:0.2ないし0.6の比を有してもよい。補色液内のヨウ化物が少量で含まれて前記濃度比が1:0.2未満であると色相調節を行うことができず、過量で含まれて1:0.6超であると、高温の熱に長期にわたって晒される場合にヨウ素錯体が分解して耐久性が低下し得る。
補色槽の温度は20ないし70℃であり、補色槽でのポリビニルアルコール系フィルムの浸漬時間は1秒ないし15分であってもよく、好ましくは5秒ないし10分であるのがよい。
補色ステップにおいて、偏光子形成用フィルムの延伸を行うことで二色性物質錯体の配向度を高めて安定性を改善することができ、これによって本発明の方法によって製造される偏光子は高温に長期にわたって晒された後も錯体の分解が最小化され、色耐久性に優れる。
上記延伸は1.01ないし1.1倍の延伸比で行われてもよい。延伸比が1.01倍未満であると二色性物質錯体の配向度改善効果が微々たるものであり、1.1倍を超えると過度の延伸によってフィルムが破断し得る。
延伸ステップ
延伸ステップは、上述のように、膨潤ステップ、染色ステップ、架橋ステップ、補色ステップの少なくとも1つと共に行われるか、又は前記ステップの後にフィルムを移送しながら空気又は不活性ガス中で行われてもよく、延伸液で満たされた別途の延伸槽を用いた独立した延伸ステップで行われてもよい。又は、膨潤ステップの前に未延伸のポリビニルアルコール系フィルムを空気又は不活性ガス中で延伸した後、そのフィルムを膨潤、染色、架橋、補色、水洗及び乾燥するステップを行ってもよい。
延伸は1つのステップで実施してもよく、2つ以上のステップで実施してもよいが、2つ以上のステップで実施することが好ましい。延伸はニップロールの周速差を設ける等の方法で行われてもよい。また、膨潤ステップと同様に、エキスパンダーロール、スパイラルロール、クラウンロール、クロスガイダー、バンドバー等を浴中で及び/又は浴の出入口に設けてもよい。
本発明の総累積延伸比は4.0ないし7.0倍が好ましく、本明細書における「累積延伸比」は各ステップの延伸比を乗じた値を意味する。
水洗ステップ
必要に応じて、本発明の偏光子の製造方法は補色が完了した後に水洗ステップをさらに含んでもよい。
水洗ステップは、補色が完了した偏光子形成用フィルムを水洗液で満たされた水洗槽に浸漬させ、前のステップで偏光子形成用フィルムに付着した不要な残留物を除去するステップである。
水洗用水溶液は水(脱イオン水)であってもよく、これにヨウ化物がさらに添加されてもよい。ヨウ化物としては、染色ステップで用いられたものと同一のものを用いてもよく、これらの中で、ヨウ化ナトリウム又はヨウ化カリウムを用いることが好ましい。ヨウ化物の含量は特に限定されず、例えば、水洗用水溶液の総重量中0.1ないし10重量部であってもよく、好ましくは3ないし8重量部であってもよい。
水洗槽の温度は特に限定されず、例えば、10ないし60℃であってもよく、好ましくは15ないし40℃であってもよい。
水洗ステップは省略可能であり、染色ステップ、架橋ステップ、延伸ステップ又は補色ステップのような前のステップが完了する度に行われてもよい。また、1回以上繰り返されてもよく、その繰り返し回数は特に制限されない。
乾燥ステップ
乾燥ステップは、水洗された偏光子形成用フィルムを乾燥させ、乾燥によるネックインで染着されたヨウ素分子の配向をさらに向上させて光学特性に優れた偏光子を得るステップである。
乾燥方法としては、自然乾燥、エア乾燥、加熱乾燥、マイクロ波乾燥、熱風乾燥等の方法を用いることができ、最近は、フィルム内にある水のみを活性化させて乾燥させるマイクロ波処理が新しく用いられており、通常は熱風処理と遠赤外線処理が主に用いられている。
熱風乾燥時の温度は特に限定されないが、偏光子の劣化を防止するために比較的低い温度で行われることが好ましく、例えば、20ないし90℃であってもよく、好ましくは20ないし80℃、さらに好ましくは20ないし60℃であるのがよい。
上記の熱風乾燥の遂行時間は特に限定されず、例えば、1ないし10分間行われてもよい。
このように本発明の製造方法で製造された偏光子は、優れた耐久性及び偏光度を示し、下記式1を満たす。
0.7≦A700/A480≦1.0 (1)
式中、A700は下記式2で定義され、
A700=−Log10{(TMD,700×TTD,700)/10000} (2)
MD,700は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と直交する状態に配置したときに得られる700nm波長における透過率であり、
TD,700は、一対の偏光子を吸収軸が直交する前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と平行な状態に配置したときに得られる700nm波長における透過率であり、これらの単位はいずれも%であり、
A480は下記式3で定義され、
A480=−Log10{(TMD,480×TTD,480)/10000} (3)
MD,480は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と直交する状態に配置したときに得られる480nm波長における透過率であり、
TD,480は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と平行な状態に配置したときに得られる480nm波長における透過率であり、これらの単位はいずれも%である。
上述のように、偏光子のA700/A480の値が0.7未満であると偏光度が低下することがあり、A700/A480の値が1を超えると直交色相bが青色に近づき不良となり得る。また、上述のように架橋液及び補色液に含まれた金属塩がPVA−I錯体と化学的に結合してPVA−I錯体の分解を防止して、上記式1の範囲を満たし、偏光子の耐久性を向上させることができる。
<偏光板>
また、本発明は上記の方法で製造された偏光子の少なくとも一面に保護層が備えられた偏光板を提供する。
偏光子の少なくとも一面に備えられる保護層は偏光子を保護する機能をし、例えば、フィルム形態の保護フィルム又はコーティング層の形態の樹脂コーティング層であってもよい。
前記保護フィルムの種類は、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性等に優れたフィルムであれば特に限定されず、具体的な例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート等のポリアクリル系樹脂;ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体等のスチレン系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系又はノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレンプロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;ナイロン、芳香族ポリアミド等のポリアミド系樹脂;イミド系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;スルホン系樹脂;ポリエーテルケトン系樹脂;硫化ポリフェニレン系樹脂;ビニルアルコール系樹脂;塩化ビニリデン系樹脂;ビニルブチラール系樹脂;アリレート系樹脂;ポリオキシメチレン系樹脂;エポキシ系樹脂等のような熱可塑性樹脂から構成されたフィルムが挙げられ、前記熱可塑性樹脂のブレンド物から構成されたフィルムも用いることができる。また、(メタ)アクリル系、ウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化性樹脂又は紫外線硬化型樹脂からなるフィルムを用いてもよい。これらの中でも、特にアルカリ等によってけん化された表面を有するセルロース系フィルムが、偏光特性又は耐久性を考慮すると好ましい。また、保護フィルムは下記光学層の機能を兼ね備えたものであってもよい。
また、樹脂コーティング層は硬化性樹脂組成物が偏光子の少なくとも一面にコーティングされ、硬化されて形成された層であってもよい。
硬化性樹脂組成物は活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が好ましく、これはアクリレート系化合物及び光ラジカル開始剤を含んでもよい。
アクリレート系化合物は、活性エネルギー線(例えば、紫外線、可視光、電子線、X線等)の照射によって重合可能な物質であり、分子構造内に1つ以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリル系化合物である。
分子中に1つ以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリル系化合物は、分子中に1つ以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマー、分子中に2つ以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレートオリゴマー等の(メタ)アクリロイルオキシ基含有化合物の少なくとも1種が挙げられる。
本明細書において、(メタ)アクリロイルオキシ基は、アクリロイルオキシ基及びメタクリルロイルオキシ基を、(メタ)アクリル系化合物はアクリル酸エステル誘導体及びメタクリル酸エステル誘導体をそれぞれ意味し、(メタ)アクリレートモノマーは、アクリレートモノマー及びメタアクリレートモノマーを、(メタ)アクリレートオリゴマーはアクリレートオリゴマー又はメタアクリレートオリゴマーをそれぞれ意味する。
(メタ)アクリレートモノマーは、分子中に1つの(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー、分子中に2つの(メタ)アクリロイルオキシ基を有する2官能(メタ)アクリレートモノマー、及び分子中に少なくとも3つの(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。これらの(メタ)アクリレートモノマーは1種又は2種以上用いることができる。
単官能(メタ)アクリレートモノマーのより具体的な例としては、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、カルボキシル基含有の(メタ)アクリレートモノマーとして、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、N−(メタ)アクリロイルオキシ−N’,N’−ジカルボキシ−p−フェニレンジアミン、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸等が挙げられる。また、単官能(メタ)アクリレートモノマーには、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1−カルボキシメチルピペリジン等の(メタ)アクリロイルアミノ基含有モノマーも含まれる。
2官能(メタ)アクリレートモノマーの例としては、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類、ポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類、ハロゲン置換アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類、脂肪族ポリオールのジ(メタ)アクリレート類、水素添加ジシクロペンタジエン又はトリシクロデカンジアルカノールのジ(メタ)アクリレート類、ジオキサングリコール又はジオキサンジアルカノールのジ(メタ)アクリレート類、ビスフェノールA又はビスフェノールFのアルキレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート類、ビスフェノールA又はビスフェノールFのエポキシジ(メタ)アクリレート類等が使用可能である。
2官能(メタ)アクリレートモノマーのより具体的な例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9一ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレートのほか、シリコーンジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシシクロヘキシル]プロパン、水素添加ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルジ(メタ)アクリレート(商品名:DIOXAN LIKOR)、ヒドロキシピバルアルデヒドとトリメチロールプロパンとのアセタール化合物(化学名:2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン)のジ(メタ)アクリレート、1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートモノマーの例としては、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3価以上の脂肪族ポリオールのポリ(メタ)アクリレートが代表的なものであり、その他に3価以上のハロゲン置換ポリオールのポリ(メタ)アクリレート、グリセリンのアルキレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリス[(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシ]プロパン、1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、シリコーンヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
光ラジカル開始剤はアクリレート系化合物の硬化のために用いる。
使用可能な光ラジカル開始剤としては、本発明で特に限定せず、公知の活性エネルギー線の照射によって光硬化の開始を行うことができるものであればいずれも使用可能である。このとき、活性エネルギー線は可視光線、紫外線、X線、電子線等を含む。
光ラジカル開始剤の例としては、アセトフェノン、3−メチルアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンを含むアセトフェノン系開始剤;ベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノンを含むベンゾフェノン系開始剤;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテルを含むベンゾインエーテル系開始剤;4−イソプロピルチオキサントンを含むチオキサントン系開始剤;その他キサントン、フルオレノン、カンファ−キノン、ベンズアルデヒド、アントラキノン等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。
上記で言及したアクリレート化合物、光ラジカル開始剤を含む活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、追加的に他の組成をさらに含んでもよい。
必要に応じて、本発明の活性エネルギー性硬化性樹脂組成物は、エポキシ系化合物、カチオン重合開始剤、及びオキセタン化合物をさらに含んでもよい。
エポキシ系化合物は、硬化膜の接着力及び密着性を高めるために用いられ、好ましくは水素化エポキシ系化合物、脂環式エポキシ系化合物、脂肪族エポキシ系化合物、又はこれらの混合物等を用いてもよい。
水素化エポキシ系化合物は、芳香族エポキシ樹脂を触媒存在下に加圧下で選択的に水素化反応を行って得られる樹脂を意味する。前記芳香族エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、ビスフェノールSのジグリシジルエーテル等のようなビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、ヒドロキシベンズアルデヒドフェノールノボラックエポキシ樹脂のようなノボラック型エポキシ樹脂;テトラヒドロキシフェニルメタンのグリシジルエーテル、テトラヒドロキシベンゾフェノンのグリシジルエーテル、エポキシ化ポリビニルフェノールのような多官能型のエポキシ樹脂等が挙げられる。これらの芳香族エポキシ樹脂の母核水素添加物が水素化エポキシ樹脂になるが、この中で水素化したビスフェノールAのグリシジルエーテルを用いることが好ましい。
脂環式エポキシ系化合物は、分子内にエポキシ基を少なくとも1つ含む脂環式環化合物を意味する。脂環式エポキシ系化合物の具体的な例としては、7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸と(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メタノールとのエステル化物、4−メチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸と(4−メチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メタノールとのエステル化物、7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸と1,2−エタンジオールとのエステル化物、(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メタノールとアジピン酸とのエステル化物、(4−メチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メタノールとアジピン酸とのエステル化物、(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)メタノールと1,2−エタンジオールとのエーテル化物等が挙げられる。
脂環式エポキシ系化合物は、脂環族ジエポキシカルボキシレートとされてもよく、脂環族ジエポキシカルボキシレートの例としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス((3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル)メチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ε−カプロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリメチルカプロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、β−メチル−δ−バレロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシシクロヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシシクロヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル等が挙げられる。
脂肪族エポキシ系化合物の例としては、脂肪族多価アルコール又はそのアルキレンオキシド付加物のポリグリシジルエーテルが挙げられる。具体的な例としては、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル、エチレングリコールやプロピレングリコール、グリセリンのような脂肪族多価アルコールに1種又は2種以上のアルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド等)を付加することで得ることができるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
前記水素化エポキシ系化合物、脂環式エポキシ系化合物、及び脂肪族エポキシ系化合物は、それぞれ単独で用いるか、又は2種以上混合して用いてもよい。
カチオン重合開始剤は、前記エポキシ化合物の硬化のために用い、活性エネルギー線の照射や加熱等によってカチオンやルイス酸を生成する化合物でエポキシ化合物の重合反応を開始する。
使用可能なカチオン重合開始剤は本発明で特に限定せず、代表的に、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨウ素アルミニウム塩、芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩、鉄−アレン錯体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
芳香族ジアゾニウム塩の例としては、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロボレート等が挙げられる。
芳香族ヨウ素アルミニウム塩の例を挙げると、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート等が可能である。
芳香族スルホニウム塩の例としては、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4’−ビス[ジフェニルスルホニオ]ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス[ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ]ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス[ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ]ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、7−[ジ(p−トルイル)スルホニオ]−2−イソプロピルチオキサントンヘキサフルオロアンチモネート、7−[ジ(p−トルイル)スルホニオ]−2−イソプロピルチオキサントンテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−フェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィドヘキサフルオロホスフェート、4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィドヘキサフルオロアンチモネート、4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジ(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィドテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
また、鉄−アレン錯体の例としては、キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネート、クメン−シクロペンタジエニル鉄(1I)ヘキサフルオロホスフェート、キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II)−トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタニド等が挙げられる。
これらのカチオン重合開始剤は、上記で言及したような組成をそれぞれ単独で用いるか、又は2種以上混合して使用可能である。これらの中でも特に芳香族スルホニウム塩を用いる場合、硬化性に優れ、硬化膜の機械的物性及び接着強度等がさらに向上することができる。
前記カチオン重合開始剤は、直接製造して用いるか又は市販のものを購入して用いてもよい。例えば、市販品としては、日本化薬株式会社製のカヤラッドPCI−220、カヤラッドPCI−620、ユニオンカーバイド社のUVI−6990、株式会社ADEKA製のアデカオプトマーSP−150、アメカオプトマSP−170、日本曹達株式会社製のCI−5102、CIT−1370、CIT−1682、CIP−1866S、CIP−2048S、及びCIP−2064S、みどり化学株式会社製のDPI−101、DPI−102、DPI−103、DPI−105、MPI−103、MPI−105、BBI−101、BBI−102、BBI−103、BBI−105、TPS−101、TPS−102、TPS−103、TPS−105、MDS−103、MDS−105、DTS−102、及びDTS−103、ローディアジャパン株式会社のPI−2074等が挙げられる。
前記カチオン重合開始剤は、エポキシ化合物の十分な硬化を行って塗膜の物性に影響を与えないようにその含量を限定することができる。好ましくは、アクリレート系化合物100重量部に対して0.01ないし10重量部、さらに好ましくは1ないし6重量部で用いることができる。カチオン重合開始剤の含量が上記範囲未満である場合、エポキシ化合物の硬化が不十分になり硬化膜の機械強度や接着強度が低下するという問題が発生し、上記範囲を超える場合、全組成物内のイオン性物質が増加して硬化膜の湿り気吸水性が高くなり、光学耐久性能が低下する可能性があるため、上記範囲内で適切に調節して用いることができる。
オキセタン化合物は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度を低めてフィルム製造工程を容易にするだけでなく、硬化速度を増加させることができ、最終的に得られた硬化膜の黄変を抑制して光学性能を向上させる効果をもたらす。
オキセタン化合物は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物にエポキシ系化合物を適用する場合に用いることが好ましく、分子構造内の少なくとも1つのオキセタン環(4員環エーテル)を有する化合物が用いられてもよい。
使用可能なオキセタン化合物は本発明で特に限定せず、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、ジ(3−エチル−3−オキセタニル)メチル]エーテル、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、フェノールノボラックオキセタン等が挙げられる。
これらのオキセタン化合物は、直接製造するか又は市販の物質を購入して用いてもよく、例えば、東亞合成株式会社のアロンオキセタンOXT−101、アロンオキセタンOXT−121、アロンオキセタンOXT−211、アロンオキセタンOXT−221、アロンオキセタンOXT−212等が挙げられる。
オキセタン化合物は、密着性の向上、粘度及び光学性能に関する効果を最大限確保するためにその含量を制御することができ、例えば、エポキシ系化合物100重量部に対して10ないし50重量部、好ましくは20ないし40重量部で用いることができる。オキセタン化合物の含量が上記範囲未満である場合、オキセタン化合物の添加による粘度が低下するか、光学性能の向上等の効果が十分でなく、上記範囲を超える場合、偏光子に対する密着性が低下するという問題が発生することがあり、上記範囲内で適切に用いることが好ましい。
上記のような成分以外に、本発明による硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂組成物に求められる接着力、凝集力、粘性、弾性率、ガラス転移温度等を調節するために、酸化防止剤、レベリング剤、表面潤滑剤、染料、顔料、消泡剤、充填剤、光安定剤等の多様な添加剤をさらに含んでもよい。
硬化性樹脂組成物の製造方法は本発明で特に限定せず、公知の方法によって製造されることができる。
本発明による偏光板の構造は特に制限されず、必要な光学特性を満たすことのできる種々の光学層が偏光子又は偏光板上に積層されたものであってもよい。例えば、偏光子の少なくとも一面に偏光子を保護する保護層が積層された構造;偏光子の少なくとも一面又は保護層上にハードコーティング層、反射防止層、粘着防止層、拡散防止層、防眩層等の表面処理層が積層された構造;偏光子の少なくとも一面又は保護層上に視野角を補償する配向液晶層又は他の機能性膜が積層された構造を有するものであってもよい。また、各種画像表示装置を形成するのに用いられる偏光変換装置のような光学膜、リフレクタ、半透過板、1/2波長板又は1/4波長板等の波長板(λ板を含む)を含む位相差板、視野角補償膜、輝度向上膜の中の1つ以上が光学層として積層された構造であってもよい。より詳しくは、偏光子の一面に保護層が積層された構造の偏光板であって、積層された保護層上にリフレクタ又は半透過リフレクタが積層された反射型偏光板又は半透過型偏光板;位相差板が積層された楕円形又は円形偏光板;視野角補償層又は視野角補償膜が積層された広視野角偏光板;又は輝度向上膜が積層された偏光板等が好ましい。
このような偏光板は、通常の液晶表示装置だけでなく、電界発光表示装置、プラズマ表示装置、電界放出表示装置等の各種画像表示装置に適用可能である。
以下、本発明の理解のために好ましい実施例を提示するが、これらの実施例は本発明を例示するものにすぎず、添付の特許請求の範囲を制限するものではなく、本発明の範疇及び技術思想の範囲内で実施例に対する多様な変更及び修正が可能であることは当業者にとって明白であり、このような変形及び修正が添付の特許請求の範囲に属することも当然のことである。
実施例及び比較例
(1)実施例1
けん化度が99.9%以上の透明な未延伸ポリビニルアルコール(PVA)フィルム(PE60、KURARAY社)を25℃の水(脱イオン水)で1分20秒間浸漬して膨潤させた後、ヨウ素1mM/Lとヨウ化カリウム1重量%、ホウ酸0.3重量%が含有された30℃の染色用水溶液に2分30秒間浸漬して染色した。このとき、膨潤及び染色ステップでそれぞれ1.56倍、1.64倍の延伸比で延伸して、染色槽通過後の累積延伸比が2.56倍になるように延伸した。次いで、ヨウ化カリウム13.9重量%、ホウ酸3重量%、大井化金社の硝酸亜鉛0.5重量%が含有された56℃の架橋用水溶液に26秒間浸漬(第1架橋ステップ)して架橋させると共に、1.7倍の延伸比で延伸した。その後、ヨウ化カリウム13.9重量%、ホウ酸3重量%、大井化金社の硝酸亜鉛0.5重量%が含有された56℃の架橋用水溶液に20秒間浸漬(第2架橋ステップ)して架橋させると共に、1.34倍の延伸比で延伸した。次いで、ヨウ化カリウム5重量%、ホウ酸2重量%、大井化金社の硝酸亜鉛0.5重量%が含有された40℃の補色用水溶液に10秒間浸漬しながら、1.01倍延伸した。
このとき、膨潤、染色、架橋及び補色ステップのMD方向の総累積延伸比が6倍になるようにした。架橋が完了した後、ポリビニルアルコールフィルムを70℃のオーブンで4分間乾燥させて偏光子を製造した。
製造された偏光子の両面にトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを積層して偏光板を製造した。
(2)実施例2ないし8及び比較例1ないし3
下記表1及び表2に記載の架橋液又は補色液の金属塩の組成(種類及び濃度)、温度、総累積延伸比、偏光子の総重量に対する金属塩の含量を除き、実施例1と同一の方法で偏光板を製造した。
Figure 2020091502
Figure 2020091502
分析例
上記実施例及び比較例で製造された偏光子のPVA内の結晶同士の距離を下記の方法で測定した。
(1)PVA内の結晶同士の距離(Long Period)
捕項加速器研究所(PAL)のSynchrotron Beamを使用し、1.567オングストロームのX−ray波長でサンプルからデテクタまでの距離を3.0mにして、Beam Path 1mmで染色槽通過時までの累積延伸比によるPVA内の延伸方向における結晶間の距離を、散乱ベクトルqのピークに基づいて測定した。
上記実施例及び比較例で製造された偏光子の染色ステップ終了時において、延伸方向における偏光子形成用フィルム内の結晶間の距離は27nmであった。
試験例
上記実施例及び比較例で製造された偏光子の物性を下記の方法で測定し、その結果を下記表3及び表4に示した。
1.光学特性(偏光度、透過率、A700、A480)
製造された偏光子を4cm×4cmのサイズに切断した後、紫外可視光線分光計(V−7100、JASCO社製)を用いて透過率を測定した。このとき、偏光度は下記式4で定義される。なお、偏光度は0.001程度の差もコントラスト比に大きな影響を与えることに留意する必要がある。偏光度は99.990未満になるとコントラスト比が低下し、リアルブラック(real black)の具現が困難になる。
偏光度(P)=[(T−T)/(T+T)]1/2×100 (4)
式中、Tは、一対の偏光子を吸収軸が平行な状態に配置したときに得られる平行透過率であり、Tは、一対の偏光子を吸収軸が直交する状態に配置したときに得られる直交透過率である。また、偏光度(P)の単位は%である。
A700、及び、A480は、上述の式2及び式3により定義される吸光度である。
A700とA480の吸光度数値が高い場合、PVA−I及びPVA−I錯体含量が高く、偏光度が高いことを意味する。
2.耐熱性評価
実施例及び比較例で製造された偏光板を105℃で30分間放置する前と放置した後の分光透過率τ(λ)を分光光度計(V7100、日本分光社)で測定し、これにより直交分光透過スペクトルを求め、直交色相b及び上述の式2により定義されるA700を求めた。
直交色相bは−0.4を基準に±0.3外れる場合に不良が発生し得る。
上記耐熱性評価の後、目視観察によって偏光板の赤変発生の有無を確認した。
耐熱後のA700が2.1以下である場合、偏光板を目視観察する際に赤変現象が観察されることがあり、これは700nm以上の光を吸収する領域のPVA−I錯体含量が減少されたことを意味する。
Figure 2020091502
Figure 2020091502
結果を表3、4に示す。これらの表を参照すると、本発明の式1を満たす実施例の場合は、優れた光学特性を示し、耐熱性テスト後にも高い吸光度を示し、赤変現象が発生しなかった。表4において、Xは赤変が発生しなかったことを示し、Oは赤変が発生したことを示す。
しかし、本発明の式1を満たしていない比較例1ないし3の場合は、光学特性が低下し、耐熱性テストによって赤変現象が発生するか、直交色相b値が顕著に低下して、不良が発生したことを確認することができた。

Claims (10)

  1. 偏光子形成用フィルムを膨潤、染色、架橋、補色及び延伸するステップを含み、
    前記染色ステップの終了時において、延伸方向における偏光子形成用フィルム内の結晶間の距離は20ないし40nmであり、
    染色液はホウ酸化合物を含み、
    前記架橋及び補色ステップでそれぞれ金属塩を含む架橋液及び補色液を用いる、偏光子の製造方法。
  2. 前記延伸方向はMD方向である、請求項1に記載の偏光子の製造方法。
  3. 前記ホウ酸化合物は前記染色液の総重量中0.3ないし5重量%で含まれる、請求項1又は2に記載の偏光子の製造方法。
  4. 前記染色ステップの終了時までの累積延伸比が2.0ないし3.0倍である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏光子の製造方法。
  5. 前記架橋液はホウ酸化合物を含み、前記染色ステップの染色液内のホウ酸化合物の濃度は、前記架橋ステップの架橋液内のホウ酸化合物の濃度よりも低い、請求項1〜4のいずれか1項に記載の偏光子の製造方法。
  6. 前記架橋ステップは少なくとも第1及び第2架橋ステップを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の偏光子の製造方法。
  7. 前記金属塩は、硝酸亜鉛、硝酸銅、硝酸アルミニウム、硝酸マグネシウム及び酢酸亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の偏光子の製造方法。
  8. 前記金属塩は架橋液の総重量中0.5ないし4重量%で含まれる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の偏光子の製造方法。
  9. 前記金属塩は補色液の総重量中0.5ないし4重量%で含まれる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の偏光子の製造方法。
  10. 前記製造方法で製造された偏光子は下記式1を満たす、請求項1〜9のいずれか1項に記載の偏光子の製造方法。
    0.7≦A700/A480≦1.0 …(1)
    式中、A700は下記式2で定義され、
    A700=−Log10{(TMD,700×TTD,700)/10000} …(2)
    MD,700は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と直交する状態に配置したときに得られる700nm波長における透過率であり、
    TD,700は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と平行な状態に配置したときに得られる700nm波長における透過率であり、これらの単位はいずれも%であり、
    A480は下記式3で定義され、
    A480=−Log10{(TMD,480×TTD,480)/10000} …(3)
    MD,480は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と直交する状態に配置したときに得られる480nm波長における透過率であり、
    TD,480は、前記偏光子を、前記偏光子の吸収軸が測定光の直線偏光と平行な状態に配置したときに得られる480nm波長における透過率であり、これらの単位はいずれも%である。

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