JP2020090799A - 建築物 - Google Patents

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Abstract

【課題】前端部と後端部との間に位置する被支持部において床部から上方に突出する支柱部に支持される屋根構造物を設け、その後端部をバックステイにより躯体に繋げた建築物において、長尺のバックステイを採用した場合でも当該バックステイの座屈を回避できる技術を提供する。【解決手段】前方の競技場G側から後方に向けて上る方向に傾斜して観客席Sが上面に設けられた床部31Bと当該床部31Bから上方に突出する支柱部40とを有する躯体30と、前端部と後端部との間に位置する被支持部51において支柱部40に支持される屋根構造物50と、屋根構造物50の後端部と躯体30とを繋ぐバックステイ55と、を備えた建築物100であって、バックステイ55の長手方向に沿った中間部に対して側方への変位を抑制する側方変位抑制部60を躯体60に備えた。【選択図】図1

Description

本発明は、前方の競技場側から後方に向けて上る方向に傾斜して観客席が上面に設けられた床部と当該床部から上方に突出する支柱部とを有する躯体と、前端部と後端部との間に位置する被支持部において前記支柱部に支持される屋根構造物と、前記屋根構造物の後端部と前記躯体とを繋ぐバックステイと、を備えた建築物に関する。
前方の競技場側から後方に向けて上る方向に傾斜して観客席が上面に設けられた床部と当該床部から上方に突出する支柱部とを有する躯体を備えた建築物では、前端部と後端部との間に位置する被支持部において支柱部に支持される屋根構造物が設けられる(例えば、特許文献1を参照。)。
そして、このような屋根構造物を設ける場合、その後端部をバックステイにより躯体に繋ぐことで、被支持部を支点として前端部を降下させる方向に回転しようとする動きを引き留めるように構成されている。このようなバックステイは、通常では、設計荷重下において引張状態が維持されるように構成されている。
特開2017−122334号公報
しかし、屋根構造物の下面に対して吹き上げる強風が発生する場合には、屋根構造物が被支持部を支点として前端部を上昇させる方向に回転しようとして、バックステイに長手方向に沿った圧縮力が作用することがある。このようにバックステイに対して想定以上の圧縮力が作用すると、長尺のバックステイでは、座屈するなどの問題が懸念される。
また、このような座屈を抑制するために、バックステイの長さをできるだけ短くすることが考えられる。しかしながら、短いバックステイを採用する場合には、床部の上方にバックステイの下端部に対する接続部が配置されることになって、当該床部の上面での観客席の配置等が制約されるという問題が生じる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、前端部と後端部との間に位置する被支持部において床部から上方に突出する支柱部に支持される屋根構造物を設け、その後端部をバックステイにより躯体に繋げた建築物において、長尺のバックステイを採用した場合でも当該バックステイの座屈を回避できる技術を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、前方の競技場側から後方に向けて上る方向に傾斜して観客席が上面に設けられた床部と当該床部から上方に突出する支柱部とを有する躯体と、
前端部と後端部との間に位置する被支持部において前記支柱部に支持される屋根構造物と、
前記屋根構造物の後端部と前記躯体とを繋ぐバックステイと、を備えた建築物であって、
前記バックステイの長手方向に沿った中間部に対して側方への変位を抑制する側方変位抑制部を前記躯体に備えた点にある。
本構成によれば、躯体に設けられた側方変位抑制部によってバックステイの長手方向に沿った中間部の側方への変位が抑制されているので、バックステイの撓みを抑制することができる。すると、強風等により屋根構造物が被支持部を支点として前端部を上昇させる方向に回転しようとして、バックステイに圧縮力が作用した場合であっても、中間部の側方への変位を伴うバックステイの座屈を効果的に防止することができる。よって、観客席の配置等への影響が少ない比較的長尺のバックステイを採用することができる。
従って、本発明により、前端部と後端部との間に位置する被支持部において床部から上方に突出する支柱部に支持される屋根構造物を設け、その後端部をバックステイにより躯体に繋げた建築物において、長尺のバックステイを採用した場合でも当該バックステイの座屈を回避できる技術を提供することができる。
本発明の第2特徴構成は、前記床部が、片持ち状態で前記支柱部よりも後方に延出する延出部分を有し、
前記バックステイが、前記屋根構造物の後端部に接続された上端部から前記躯体の前記床部よりも下方側に接続された下端部にかけて斜め前方に垂れ下がる姿勢で設置され、
前記側方変位抑制部が、前記延出部分に設けられている点にある。
本構成によれば、床部において支柱部よりも後方の延出部分の上面にも観客席を設けて、支柱部よりも後方の空間を観客席として有効利用することができる。
また、バックステイが上端部から下端部にかけて斜め前方に垂れ下がる姿勢で設置されているので、当該下端部が接続される躯体の下端接続部を前方に位置させて、躯体のコンパクト化を図ることができ、このことにより躯体の後方にバックステイとの干渉を回避した空間を確保することができる。
そして、このような構成を採用した場合において、床部の延出部分とバックステイの中間部とが近接したものとなることから、当該床部の延出部分に側方変位抑制部を合理的に配置することができる。
本発明の第3特徴構成は、前記床部の延出部分における前記支柱部の真後ろ側の観戦不適領域に、前記バックステイの中間部が挿通されるバックステイ挿通口が形成され、
前記バックステイ挿通口に、前記側方変位抑制部が設けられている点にある。
本構成によれば、床部の延出部分に形成されたバックステイ挿通口にバックステイの中間部を挿通させるので、バックステイの下端部が接続される躯体の下端接続部を一層前方に位置させて、躯体の更なるコンパクト化を図ることができる。
更に、床部の延出部分において支柱部の真後ろ側に位置する領域については、支柱部が邪魔になって観戦に適さない観戦不適領域となることから、当該観戦不適領域にバックステイ挿通口を配置することで、他の領域において観客席を効率良く配置することができる。
そして、このような構成を採用した場合において、床部の延出部分に形成されたバックステイ挿通口にはバックステイの中間部が挿通されていることから、当該バックステイ挿通口に対して側方変位抑制部を合理的に配置することができる。
本発明の第4特徴構成は、前記支柱部から片持ち状態で後方に延びて前記床部の延出部分を支持する後方側片持ち梁部を備え、
前記後方側片持ち梁部が、前記バックステイ挿通口の左右両側に分岐された二又部分を有する点にある。
本構成によれば、支柱部から片持ち状態で後方に延びる後方側片持ち梁部に二又部分を設けることによって、支柱部の真後ろ側の観戦不適領域に形成したバックステイ挿通口を回避しながら、支柱部の後方側に設けられる床部の延出部分を良好に支持することができる。
本発明の第5特徴構成は、前記バックステイが、前記床部の延出部分の後方に位置すると共に、
前記側方変位抑制部が、前記床部の延出部分の後端部に設けられている点にある。
本構成によれば、バックステイが床部の延出部分の後方の位置する場合には、当該延出部分の例えば梁部の後端部に対してバックステイの中間部を接続する形態で、バックステイの中間部の側方への変位を抑制する側方変位抑制部を床部の延出部分の後端部に構築することができる。
本発明の第6特徴構成は、前記側方変位抑制部が、前記躯体に対する前記バックステイの中間部の長手方向に沿った変位を許容するものとして構成されている点にある。
本構成によれば、バックステイの中間部の側方への変位を抑制する側方変位抑制部において、躯体に対するバックステイの中間部の長手方向に沿った変位が許容されているので、当該長手方向に沿った変位に起因して側方変位抑制部からバックステイに無用な圧縮力又は引張力が付加されることを回避することができる。
本発明の第7特徴構成は、前記躯体において前記バックステイの下端部が接続される下端接続部が、前記支柱部における前記床部よりも下方側に設けられている点にある。
本構成によれば、バックステイの下端部が支柱部の床部よりも下方側の下端接続部に接続されるので、そのバックステイの姿勢は、支柱部よりも後方に位置する屋根構造物の後端部に接続された上端部から斜め前方に垂れ下がる姿勢となる。よって、躯体において、支柱部よりも後方に突出させることなく下端接続部を設けることができ、支柱部の後方においてバックステイとの干渉を回避した空間を確保して、当該空間を有効利用することができる。
本発明の第8特徴構成は、前記屋根構造物において前記バックステイの上端部が接続される上端接続部が、前記バックステイの前後方向に沿って揺動可能に構成されている点にある。
本構成によれば、屋根構造物を地組する際に、屋根構造物の下面にバックステイを沿わせたコンパクトな状態で、バックステイの上端部を屋根構造物の上端接続部に接続することができる。そして、かかる地組した屋根構造物を揚重して施工する際には、当該屋根構造物の上端接続部に接続されたバックステイを、自重により自動的に後方に揺動させることができ、当該揺動したバックステイの下端部を簡単に躯体に接続することができる。
第1実施形態の建築物の立面図 図1に示す建築物における側方変位抑制部の拡大立面図 図1に示す建築物における下端接続部の拡大立面図 図1に示す建築物における下端接続部の拡大右側面図 第2実施形態の建築物の立面図 図5に示す建築物における側方変位抑制部の拡大平面図
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態について図1〜図4に基づいて説明する。
図1に示す建築物100は、前方の競技場G側から後方に向けて上る方向に傾斜して観客席Sが上面に設けられた床部11,31A,31Bを備えた建築物として構成されている。尚、図1では、観客席Sの一部のみを描画しているが、この観客席Sの形態や配置等については適宜変更することができる。
かかる建築物100は、詳細については後述するが、競技場Gに隣接する最前部分に構築された最前構造物10と、当該最前構造物10からみて競技場Gとは反対側の後方部分に構築された主構造物30と、これらの上方を覆う屋根構造物50とを有して構成されている。そして、上記最前構造物10の上面には、上記床部としての競技場G近傍から後方に向けて上る方向に傾斜する階段状の最前床部11が設けられている。一方、上記主構造物30の上面には、最前床部11の後端部近傍から後方に向けて上る方向に傾斜する階段状の主床部31A,31Bが設けられている。また、主床部31A,31Bは、前半部分の前側主床部31Aと後半部分の後側主床部31Bとで構成されており、後側主床部31Bは、前側主床部31Aの後端部の上方位置から後方に向けて上る方向に傾斜するように設けられている。
尚、本実施形態において、床部11,31A,31Bは階段状の所謂段床部として構成するが、例えば上面を傾斜面として平板状に構成するなど、適宜形態を変更することもできる。
上記床部11,31A,31Bを構成する床板12,32は、プレキャストコンクリートで構成されており、例えば2段分の床板12,32を予めプレキャストコンクリートで構築し、その構築したプレキャストコンクリート製の床板12,32を複数並べて床部11,31A,31Bを構築することができる。
主構造物30において、床部31A,31Bは、前方の競技場G側から後方に向けて上がる方向に延びる左右一対の傾斜大梁33と、当該一対の傾斜大梁33間に架設された前後一対の構造梁34とによって支持されている。尚、本実施形態において、傾斜大梁33の上面は後方に向けて上昇する階段状に形成されており、その上面に階段状の床部31A,31B(床板32)が設置されている。
主構造物30は、屋根構造物50を支持する躯体として構成されている。即ち、主構造物30には、後側主床部31Bから上方に突出する支柱部40が設けられている。そして、屋根構造物50は、前端部と後端部との間に位置する被支持部51において主構造物30の支柱部40に支持され、後端部がバックステイ55を介して主構造物30の背面側に繋がれた片持ち式天秤トラス構造が採用されている。即ち、バックステイ55は鋼管で構成されており、その上端部が上端接続部56を介して屋根構造物50の後端側に接続されており、その下端部が下端接続部70を介して主構造物30の背面側に接続されている。
以下、本実施形態の建築物100が備える特徴構成について、説明を加える。
本実施形態の建築物100は、屋根構造物50の後端部をバックステイ55により主構造物30に繋げた建築物100において、長尺のバックステイ55を採用した場合でも当該バックステイ55の座屈を回避可能とするためのバックステイ座屈回避構造を有する。
詳しくは、バックステイ座屈回避構造は、バックステイ55の長手方向に沿った中間部に対して側方への変位を抑制する側方変位抑制部60を主構造物30(躯体の一例)に備えて構成されている。
即ち、強風等により屋根構造物50が被支持部51を支点として前端部を上昇させる方向に回転しようとして、バックステイ55に対し圧縮力が作用する場合がある。このような場合でも、下端側が主構造物30に接続された比較的長尺のバックステイ55であっても、その中間部が側方へ変位するような撓みを伴う座屈が効果的に防止される。
更に、後側主床部31Bが、片持ち状態で支柱部40よりも後方に延出する延出部分31Baを有する。具体的には、支柱部40から片持ち状態で後方に延びて後側主床部31Bの延出部分31Baを支持する後方側片持ち梁部33aが設けられている。また、主構造物30においてバックステイ55の下端部が接続される下端接続部70が、支柱部40における後側主床部31Bよりも下方側に設けられている。よって、バックステイ55は、屋根構造物50の後端部に接続された上端接続部56から主構造物30の後側主床部31Bよりも下方側に接続された下端接続部70にかけて斜め前方に垂れ下がる姿勢で設置されることになる。
そして、バックステイ55の中間部の側方への変位を抑制する側方変位抑制部60が、後側主床部31Bの延出部分31Ba、詳しくは後方側片持ち梁部33aの後端面に設けられている。この構成により、後側主床部31Bにおいて支柱部40よりも後方の延出部分31Baの上面についても、観客席Sとして有効利用されている。
更に、そのバックステイ55の姿勢は、支柱部40よりも後方に位置する屋根構造物50の後端部に接続された上端部から斜め前方に垂れ下がる姿勢とされている。このことで、主構造物30において、支柱部40よりも後方に突出させることなく下端接続部70を設けることができる。そして、支柱部40の後方において、バックステイ55との干渉を回避した空間が確保されており、当該空間を有効利用することができる。
更に、後側主床部31Bの延出部分31Baとバックステイ55の中間部とが近接したものとなるので、当該後側主床部31Bの延出部分31Baに側方変位抑制部60を合理的に配置することができる。尚、主構造物30における側方変位抑制部60の設置箇所については適宜変更しても構わない。
屋根構造物50においてバックステイ55の上端部が接続される上端接続部56は、バックステイ55の前後方向に沿って揺動可能なヒンジ構造を有して構成されている。
このような構成により、屋根構造物50を地組する際には、屋根構造物50の下面にバックステイ55を沿わせたコンパクトな状態としながら、そのバックステイ55の上端部を屋根構造物50の上端接続部56に接続することができる。
そして、地組した屋根構造物50を揚重して主構造物30の支柱部40上に施工する際には、当該屋根構造物50の上端接続部56に接続されたバックステイ55を、自重により自動的に後方に揺動させて、当該揺動したバックステイ55の下端接続部70を簡単に主構造物30に対して接続することができる。
尚、本実施形態では、バックステイ55の上端接続部56を前後方向に沿って揺動可能なヒンジ構造としたが、この構成については、適宜改変又は省略することもできる。
側方変位抑制部60は、図2に示すように、後方側片持ち梁部33aの後端面に固定された躯体側ブラケット62と、バックステイ55に固定されたバックステイ側ブラケット61とを、ボルト63によって接合するものとして構成されている。このような側方変位抑制部60により、躯体側ブラケット62に対してバックステイ側ブラケット61がバックステイ55の長手方向に垂直な面内方向への変位が防止される。よって、バックステイ55の長手方向に沿った中間部の側方への変位が抑制される。
更に、躯体側ブラケット62及びバックステイ側ブラケット61の少なくとも一方側において、ボルト63が挿通されるボルト挿通孔61aが、バックステイ55の長手方向に沿って長尺な長孔として形成されている。
すると、長孔として形成されたボルト挿通孔61a内でボルト63がスライドする形態で、主構造物30の後方側片持ち梁部33aに対するバックステイ55の中間部の長手方向に沿った変位が許容されることになる。このような構成により、バックステイ55において長手方向に沿った変位に起因して無用な圧縮力又は引張力が付加されることを回避することができる。
尚、本実施形態では、ボルト挿通孔61aを長孔とすることで、主構造物30の後方側片持ち梁部33aに対するバックステイ55の中間部の長手方向に沿った変位を許容するように構成したが、例えばバックステイ55を長手方向に伸縮自在とするなどによって、バックステイ55の中間部の長手方向に沿った変位を許容するように構成しても構わない。また、バックステイ55の中間部の長手方向に沿った変位を許容する構成については適宜省略することもできる。
バックステイ55の下端部を主構造物30に接続する下端接続部70は、図3及び図4に示すように、主構造物30の支柱部40の背面側に設けられている。
即ち、下端接続部70は、支柱部40の背面側に固定された躯体側ブラケット73に対して、バックステイ55の下端部に固定された接合具71を左右方向に延びるピン72を介して接合して構成されている。このことで、バックステイ55は、下端接続部70においてピン72を中心に揺動自在となって、バックステイ55の曲げが抑制される。
下端接続部70を構成する躯体側ブラケット73は、主構造物30の支柱部40に対して、構造梁35が接続される部位に埋設された定着板を有するアンカー75と、その下方側の部位を貫通する状態で設けられた通しボルト76とによって固定されている。即ち、躯体側ブラケット73は、主構造物30において支柱部40と構造梁35との接合部を含む領域に固定されている。このことで、主構造物30に対して躯体側ブラケット73を強固に固定することができる。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態について図5及び図6に基づいて説明する。
尚、本実施形態は、前述の第1実施形態に対して、側方変位抑制部60に関連する構成のみが相違する。よって、以下の説明において、前述の第1実施形態と同様の構成については、図面にて同じ符号を付すと共に、詳細な説明を割愛する場合がある。
図5及び図6に示すように、後側主床部31Bの延出部分31Baにおける支柱部40の真後ろ側の観戦不適領域には、バックステイ55の中間部が挿通されるバックステイ挿通口37が形成されている。即ち、後側主床部31Bは、片持ち状態で支柱部40よりも後方に延出する延出部分31Baを有し、その延出部分31Baにおける支柱部40の後方側の領域に、上記バックステイ挿通口37が形成されている。そして、バックステイ挿通口37に、バックステイ55の長手方向に沿った中間部に対して側方への変位を抑制する側方変位抑制部60が設けられている。
このような構成により、バックステイ55の下端部が接続される主構造物30の下端接続部70を一層前方に位置させて、主構造物30の更なるコンパクト化を図ることができる。更に、後側主床部31Bの延出部分31Baにおいて支柱部40の真後ろ側に位置する領域については、支柱部40が邪魔になって観戦に適さない観戦不適領域となる。このことから、このような観戦不適領域には、バックステイ挿通口37が配置され、他の領域には、観客席Sが効率良く配置されている。
図6に示すように、後側主床部31Bの延出部分31Baを支持する後方側片持ち梁部33aには、バックステイ挿通口37の左右両側に分岐された二又部分38が形成されている。このことで、支柱部40の真後ろ側の観戦不適領域に形成したバックステイ挿通口37を回避しながら、支柱部40の後方側に設けられる後側主床部31Bの延出部分31Baがこの二又部分38により良好に支持されている。
そして、この二又部分38の内面38a,38bで形成される溝部が、上記バックステイ挿通口37として機能する。更に。この二又部分38の内面38a,38bは、バックステイ挿通口37に挿通されるバックステイ55の外面に当接するものとして構成されている。この構成により、二又部分38の内面38a,38bが、バックステイ55の中間部の側方への変位を抑制する側方変位抑制部60として機能する。即ち、二又部分38の内面38a,38bのうちの両側内面38aが、バックステイ55の中間部の左右方向への変位を抑制し、二又部分38の内面38a,38bの主構造物30側の前内面38bが、バックステイ55の中間部の主構造物30に近接する方向への変位を抑制することになる。また、本実施形態では、設置していないが、二又部分38の間の溝部において、それに挿通されるバックステイ55の中間部が主構造物30から離間する方向への変位を抑制するために、二又部分38の溝部の後方側を塞ぐ状態で設けられたストッパーを側方変位抑制部60として設けることもできる。
30 主構造物(躯体)
31B 後側主床部(床部)
31Ba 延出部分
33a 後方側片持ち梁部
37 バックステイ挿通口
38 二又部分
40 支柱部
50 屋根構造物
51 被支持部
55 バックステイ
56 上端接続部
60 側方変位抑制部
70 下端接続部
100 建築物
G 競技場
S 観客席

Claims (8)

  1. 前方の競技場側から後方に向けて上る方向に傾斜して観客席が上面に設けられた床部と当該床部から上方に突出する支柱部とを有する躯体と、
    前端部と後端部との間に位置する被支持部において前記支柱部に支持される屋根構造物と、
    前記屋根構造物の後端部と前記躯体とを繋ぐバックステイと、を備えた建築物であって、
    前記バックステイの長手方向に沿った中間部に対して側方への変位を抑制する側方変位抑制部を前記躯体に備えた建築物。
  2. 前記床部が、片持ち状態で前記支柱部よりも後方に延出する延出部分を有し、
    前記バックステイが、前記屋根構造物の後端部に接続された上端部から前記躯体の前記床部よりも下方側に接続された下端部にかけて斜め前方に垂れ下がる姿勢で設置され、
    前記側方変位抑制部が、前記延出部分に設けられている請求項1に記載の建築物。
  3. 前記床部の延出部分における前記支柱部の真後ろ側の観戦不適領域に、前記バックステイの中間部が挿通されるバックステイ挿通口が形成され、
    前記バックステイ挿通口に、前記側方変位抑制部が設けられている請求項2に記載の建築物。
  4. 前記支柱部から片持ち状態で後方に延びて前記床部の延出部分を支持する後方側片持ち梁部を備え、
    前記後方側片持ち梁部が、前記バックステイ挿通口の左右両側に分岐された二又部分を有する請求項3に記載の建築物。
  5. 前記バックステイが、前記床部の延出部分の後方に位置すると共に、
    前記側方変位抑制部が、前記床部の延出部分の後端部に設けられている請求項2に記載の建築物。
  6. 前記側方変位抑制部が、前記躯体に対する前記バックステイの中間部の長手方向に沿った変位を許容するものとして構成されている請求項1〜5の何れか1項に記載の建築物。
  7. 前記躯体において前記バックステイの下端部が接続される下端接続部が、前記支柱部における前記床部よりも下方側に設けられている請求項1〜6の何れか1項に記載の建築物。
  8. 前記屋根構造物において前記バックステイの上端部が接続される上端接続部が、前記バックステイの前後方向に沿って揺動可能に構成されている請求項1〜7の何れか1項に記載の建築物。

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Citations (9)

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