JP4131470B2 - 建物の仮設支持構造 - Google Patents

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本発明は、建物の仮設支持構造に関し、特に、既存建物の免震化工事において、既存の柱の一部を切除した際に、上部の建物荷重を支持するために用いられる仮設支持構造に関する。
既存建物の免震化工事では、既存の柱の一部を切除した後、その部分に積層ゴム等の免震装置を設置することが行われる。その際、切除箇所よりも上部の建物荷重(以下、上部建物荷重と称する。)を仮設的に支持する必要が生じる。そのため、従来より、柱の一部切除に先立って、切除箇所の上下の柱断面に拡幅部を形成するとともに、必要に応じて柱梁接合部を補強した後、柱の上下拡幅部間にジャッキ等を配置して上部建物荷重を支持することが行なわれている。
しかし、従来の施工法では、柱断面を拡幅することによって、工期が長引く、床の有効面積が減少する、躯体自重が増大し構造的に不利になる、下階の梁の補強が必要になるといった問題が生じている。また、従来の施工法では、支持治具を転用ができないという問題もある。そこで、これらの問題点を解決すべく、特許文献1では、既存の柱に側面視直角三角形の鉄骨フレームをその斜辺が下階の柱を指向するように、且つ、柱を両側から挟むように取り付け、上部建物荷重を当該鉄骨フレームを介して下階の柱に伝達する仮設サポート装置が開示されている。また、特許文献2では、分断すべき柱の下部に、支持治具を柱に密着させて装着し、当該支持治具と柱との間の摩擦力によって上部構造を支持する仮設支持構造が開示されている。
特開2001−32533号公報 (第2−3頁、第1図) 特開2000−336943号公報 (第2−3頁、第1図)
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の発明では、既存の柱上部(柱梁接合部)に拡幅部を設け、当該拡幅部と既存の柱下部に装着した支持治具との間にジャッキを配置するため、柱上部断面の拡幅を必要とする点では、従来の施工法と変わりがない。また、階高が異なる建物に対して支持治具を転用することができないといった問題もある。即ち、従来の施工法における問題点が完全に解決されたわけではない。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、既存の柱・梁の補強を必要とせずに上部建物荷重を支持することができ、且つ、支持治具の取り付けおよび取り外しが簡単で転用も可能な建物の仮設支持構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る建物の仮設支持構造では、既存建物の柱の一部を切除して当該切除箇所に免震装置を設置する際に、当該切除箇所より上部の建物荷重を支持するための建物の仮設支持構造であって、前記柱の上部に一端を回動自在に支持された第一アームの他端と、同柱の下部に一端を回動自在に支持された第二アームの他端とが回動自在に連結されたリンク機構が、前記柱を両側から挟むように取り付けられるとともに、前記対向するリンク機構同士が締付治具により連結されていることを特徴とする。
本発明では、既存の柱を両側から挟むように取り付けられたリンク機構同士が締付治具により連結されている。既存の柱に圧縮力が作用すると、リンク機構は水平方向に変形しようとするが、締付治具によって変形が拘束されているため、締付治具には引張力が、第一アームと第二アームには圧縮力がそれぞれ発生する。第一アームと第二アームに発生する圧縮力の鉛直方向成分は建物を押し上げる力であり、この力によって上部建物荷重は支持される。
本発明では、リンク機構を既存の柱の両側に取り付け、対向するリンク機構同士を締付治具により連結する仮設支持構造であるため、既存の柱・梁の補強を必要とせずに上部建物荷重を支持することができる。また、リンク機構の取り付けおよび取り外しが簡単であるうえ、階高が異なる建物にも転用することができる。
また、本発明に係る建物の仮設支持構造では、前記対向するリンク機構の第一アームと第二アームとを連結する連結部同士が、前記締付治具により連結されていてもよい。その際、前記締付治具は鋼棒であることが好ましい。
本発明では、対向するリンク機構の連結部同士を鋼棒で連結することにより、第一アーム、第二アーム、および鋼棒には、曲げモーメントが発生せず軸力のみ作用するため、より大きな上部建物荷重を支持することができる。
本発明によれば、リンク機構を既存の柱の両側に取り付け、対向するリンク機構同士を締付治具により連結する仮設支持構造であるため、既存の柱・梁の補強を必要とせずに上部建物荷重を支持することができる。また、リンク機構の取り付けおよび取り外しが簡単であるうえ、階高が異なる建物にも転用することができる。
以下、本発明に係る建物の仮設支持構造の実施形態について、図面に基いて説明する。
図1乃至図3は、本発明に係る建物の仮設支持構造の第一の実施形態を示す図である。
図1に示すように、本実施形態による建物の仮設支持構造1では、上梁9uに接する柱8上部の両側面に鋼製の第一軸受部5u、5uが、また、下梁9dに接する柱8下部の両側面に鋼製の第二軸受部5d、5dがそれぞれ図示しないアンカーボルトによって取り付けられるとともに、第一軸受部5u、5uと第二軸受部5d、5dを連結する一対のリンク機構2、2が柱芯に対して対称に取り付けられている。
リンク機構2、2は、第一軸受部5u、5uと、第二軸受部5d、5dと、一端が第一軸受部5u、5uに回動自在に支持された鋼製の第一アーム2u、2uと、一端が第二軸受部5d、5dに回動自在に支持された鋼製の第二アーム2d、2dと、第一アーム2u、2uの他端と第二アーム2d、2dの他端とをそれぞれ回動自在に連結する鋼製の連結部3、3とから構成される。
連結部3、3同士は、連結部3、3に形成された貫通孔3a、3aと、柱8の中央部に形成された貫通孔7とを挿通するPC鋼棒4の両端をボルト4aで締結することにより連結されている。そのため、リンク機構2、2は、リンク機構2、2を含む鉛直面内の変形自由度を有しているが、PC鋼棒4によってその変形は拘束されている。なお、リンク機構2、2は、鉛直面外へは変形することはできない。
柱8に圧縮力が作用すると、リンク機構2、2は水平方向に変形しようとするが、PC鋼棒4によってその変形が拘束されているため、PC鋼棒4には引張力が、第一アーム2u、2uと第二アーム2d、2dには圧縮力がそれぞれ発生する。そのため、第一アーム2u、2uと第二アーム2d、2dは座屈に対する配慮が必要である。
次に、本実施形態による建物の仮設支持構造1を用いた既存建物の免震化工事の手順について説明する。
(1)柱8上部の両側面および柱8下部の両側面にアンカーボルト(図示省略)を打設する。
(2)第一軸受部5u、5uを柱8上部のアンカーボルトに固定するとともに、第二軸受部5d、5dを柱8下部のアンカーボルトに固定し、柱8の両側にリンク機構2、2を取り付ける。
(3)柱8の中央部に貫通孔7を形成する。
(4)連結部3、3に形成された貫通孔3a、3aと、柱8の中央部に形成された貫通孔7にPC鋼棒4を挿通し、PC鋼棒4の両端をボルト4aで締結することにより、PC鋼棒4にプレストレスを導入する。
(5)ダイヤモンドカッター等を用いて柱8を柱面10u、10dで切断し、柱の一部10を除去する(図2参照)。
(6)柱面10u、10dにアンカーボルト13、13を打設した後、積層ゴムなどの免震装置11をアンカーボルト13、13に固定し、免震装置11と柱面10u、10dとの間隙に無収縮モルタル12を注入する(図3参照)。
(7)リンク機構2、2を撤去するとともに、貫通孔7内にモルタル等を充填する。
本実施形態による建物の仮設支持構造1では、リンク機構2、2を柱8の両側に取り付け、対向するリンク機構2、2同士をPC鋼棒4により連結するだけでよいため、柱8や上梁9u、下梁9dの補強を必要とせずに上部建物荷重を支持することができる。また、リンク機構2、2の取り付けおよび取り外しが簡単であるうえ、階高が異なる建物にも転用することができる。
図4は、本発明に係る建物の仮設支持構造の第二の実施形態を示す図である。
図4に示すように、本実施形態による建物の仮設支持構造11では、第一軸受部15u、15uを両端に有する鋼製の第一梁材16u、16uが柱8上部の前後面に、また、第二軸受部15d、15dを両端に有する鋼製の第二梁材16d、16dが柱8下部の前後面にそれぞれ図示しないアンカーボルトによって取り付けられるとともに、第一軸受部15u、15uと第二軸受部15d、15dを連結する一対のリンク機構2、2が柱8の前後面にそれぞれ並設して取り付けられている。
柱8の前面の連結部3、3同士および柱8の後面の連結部3、3同士は、連結部3、3に形成された貫通孔3a、3aを挿通するPC鋼棒4の両端をボルト4aで締結することにより連結されている。
本実施形態による建物の仮設支持構造11では、一対のリンク機構2、2を柱8の前後面にそれぞれ並設して取り付けることにより、柱8に貫通孔7に形成する必要がなくなるため、工期が短縮される。
以上、本発明に係る建物の仮設支持構造の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記の実施形態では、一対のリンク機構に対して1本のPC鋼棒を使用しているが、支持すべき上部建物荷重の大きさによっては、一対のリンク機構に対して複数本のPC鋼棒を使用すべきことは言うまでもない。
本発明に係る建物の仮設支持構造の第一の実施形態を示す立面図である。 柱の切断状況を示す立面図である。 免震装置の設置状況を示す立面図である。 本発明に係る建物の仮設支持構造の第二の実施形態であり、(a)は立面図、(b)は側面図である。
符号の説明
1、11 建物の仮設支持構造
2 リンク機構
2u 第一アーム
2d 第二アーム
3 連結部
4 PC鋼棒
5u、15u 第一軸受部
5d、15d 第二軸受部
7 貫通孔
8 柱
9u 上梁
9d 下梁
16u 第一梁材
16d 第二梁材

Claims (3)

  1. 既存建物の柱の一部を切除して当該切除箇所に免震装置を設置する際に、当該切除箇所より上部の建物荷重を支持するための建物の仮設支持構造であって、
    前記柱の上部に一端を回動自在に支持された第一アームの他端と、同柱の下部に一端を回動自在に支持された第二アームの他端とが回動自在に連結されたリンク機構が、前記柱を両側から挟むように取り付けられるとともに、前記対向するリンク機構同士が締付治具により連結されていることを特徴とする建物の仮設支持構造。
  2. 前記対向するリンク機構の第一アームと第二アームとを連結する連結部同士が、前記締付治具により連結されていることを特徴とする請求項1に記載の建物の仮設支持構造。
  3. 前記締付治具は鋼棒であることを特徴とする請求項2に記載の建物の仮設支持構造。
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