JP2020087588A - 電子部品 - Google Patents
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Abstract
Description
6つの面を備えたチップ形状の素体を有し、かつ前記素体が内部電極を含む電子部品であって、
前記6つの面のうち、前記内部電極が引き出されている2つの対向する面はそれぞれ端面電極を有し、
前記端面電極それぞれには金属キャップが取り付けられており、
前記金属キャップの内壁と前記端面電極との隙間には水蒸気バリア性を有する導電層が配置されており、
前記端面電極それぞれの一部が露出する状態で前記素体の表面は水蒸気バリア性を有する非導電性膜で被覆されている、電子部品に関する。
本発明の電子部品はまた、耐熱性が比較的低いアルミラミネートパウチを用いることなくパッケージ化が達成されているので、基板等への実装をはんだ付けにより行うことができ、実装特性にも優れている。
本発明の電子部品は、量産性にも優れている。
以下、本発明の電子部品を詳細に説明する。必要に応じて図面を参照して説明を行うものの、図示する内容は、本発明の理解のために模式的かつ例示的に示したにすぎず、外観や寸法比などは実物と異なり得る。
固体電池は、6つの面を備えたチップ形状を有し、かつ内部電極として正極および負極を含む。固体電池は通常、固体電解質をさらに含む。詳しくは図1に示すように、固体電池100は、正極層110、負極層120、およびそれらの間に少なくとも介在する固体電解質130から成る電池構成単位を含んだ固体電池積層体を有して成る。図1は、本発明の一実施形態に係る電子部品としての固体電池の構造を模式的に示した断面図である。
負極層120は、少なくとも負極活物質を含んで成る電極層である。負極層は、更に固体電解質を含んで成っていてよい。ある好適な態様では、負極層は、負極活物質粒子と固体電解質粒子とを少なくとも含む焼結体から構成されている。
正極層110に含まれる正極活物質としては、例えば、ナシコン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物、オリビン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物、リチウム含有層状酸化物、および、スピネル型構造を有するリチウム含有酸化物等から成る群から選択される少なくとも一種が挙げられる。ナシコン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物の一例としては、Li3V2(PO4)3等が挙げられる。オリビン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物の一例としては、Li3Fe2(PO4)3、LiMnPO4等が挙げられる。リチウム含有層状酸化物の一例としては、LiCoO2、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3O2等が挙げられる。スピネル型構造を有するリチウム含有酸化物の一例としては、LiMn2O4、LiNi0.5Mn1.5O4等が挙げられる。
負極層120に含まれる負極活物質としては、例えば、Ti、Si、Sn、Cr、Fe、NbおよびMoから成る群より選ばれる少なくとも一種の元素を含む酸化物、黒鉛−リチウム化合物、リチウム合金、ナシコン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物、オリビン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物、ならびに、スピネル型構造を有するリチウム含有酸化物等から成る群から選択される少なくとも一種が挙げられる。リチウム合金の一例としては、Li−Al等が挙げられる。ナシコン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物の一例としては、Li3V2(PO4)3等が挙げられる。オリビン型構造を有するリチウム含有リン酸化合物の一例としては、Li3Fe2(PO4)3等が挙げられる。スピネル型構造を有するリチウム含有酸化物の一例としては、Li4Ti5O12等が挙げられる。
固体電解質130は、リチウムイオンが伝導可能な材質である。特に固体電池で電池構成単位を成す固体電解質は、正極層と負極層との間においてリチウムイオンが伝導可能な層を成している。具体的な固体電解質としては、例えば、ナシコン構造を有するリチウム含有リン酸化合物、ペロブスカイト構造を有する酸化物、ガーネット型またはガーネット型類似構造を有する酸化物等が挙げられる。ナシコン構造を有するリチウム含有リン酸化合物としては、LixMy(PO4)3(1≦x≦2、1≦y≦2、Mは、Ti、Ge、Al、GaおよびZrから成る群より選ばれた少なくとも一種)が挙げられる。ナシコン構造を有するリチウム含有リン酸化合物の一例としては、例えば、Li1.2Al0.2Ti1.8(PO4)3等が挙げられる。ペロブスカイト構造を有する酸化物の一例としては、La0.55Li0.35TiO3等が挙げられる。ガーネット型またはガーネット型類似構造を有する酸化物の一例としては、Li7La3Zr2O12等が挙げられる。
正極層110および負極層120は、それぞれ正極集電層および負極集電層を備えていてもよい。正極集電層および負極集電層はそれぞれ箔の形態を有していてもよいが、一体焼成による固体電池の製造コスト低減および固体電池の内部抵抗低減などの観点から、焼結体の形態を有していてもよい。なお、正極集電層および負極集電層が焼結体の形態を有する場合、導電助剤および焼結助剤を含む焼結体により構成されてもよい。正極集電層および負極集電層に含まれる導電助剤は、例えば、正極層および負極層に含まれ得る導電助剤と同様の材料から選択されてよい。正極集電層および負極集電層に含まれる焼結助剤は、例えば、正極層・負極層に含まれ得る焼結助剤と同様の材料から選択されてよい。なお、固体電池において、正極集電層および負極集電層が必須というわけではなく、そのような正極集電層および負極集電層が設けられていない固体電池も考えられる。つまり、本発明における固体電池は、集電層レスの固体電池であってもよい。
固体電池積層体の内部電極110,120が引き出されている2つの対向する面以外の4つの側面(特に最上面および最下面)は固体電解質層または絶縁層により提供されていてもよい。。絶縁層は電気的に絶縁性を有する層という意味である。絶縁層は絶縁性無機材料から構成されている。絶縁性無機材料として、特に限定されるわけではないが、例えば、シリカ、アルミナが挙げられる。絶縁層は焼結助剤を含んでいてもよく、焼結助剤は、例えば、正極層・負極層に含まれ得る焼結助剤と同様の材料から選択されてよい。
固体電池には通常、内部電極110,120が引き出されている2つの対向する面100B1および100B2に、端面電極150(150B1,150B2)が設けられている。端面電極は、導電率が大きい材料を含んで成ることが好ましい。端面電極の具体的な材質としては、特に限定されるわけではないが、導電性および水蒸気バリア性のさらなる向上の観点から、例えば、金、銀、銅、白金、錫、パラジウム、アルミニウム、チタンおよびニッケルからなる群から選択される少なくとも一種の導電性無機材料を挙げることができる。
本発明の固体電池は、パッケージ化された固体電池である。特に、水蒸気透過防止に資すべくパッケージ化された固体電池である。それゆえ、本発明の固体電池は、水蒸気透過防止の点で特徴を持ったパッケージ構造を有している。
例えば、端面電極150B1は、上記した内部電極が引き出されている2つの対向する面の一方の面100B1(特にその全面)を覆いつつ、4つの非引き出し面(すなわち、図1中、固体電池100の頂面100A1、手前側面(図示せず)、底面100A2および奥手側面(図示せず))における面100B1側の端部も直接的に覆っている。頂面100A1および底面100A2における面100B1側の端部はそれぞれ、図1中、符号P1およびQ1で示されている。
また例えば、端面電極150B2は、上記した内部電極が引き出されている2つの対向する面の他方の面100B2(特にその全面)を覆いつつ、4つの非引き出し面(すなわち、図1中、固体電池100の頂面100A1、手前側面(図示せず)、底面100A2および奥手側面(図示せず))における面100B2側の端部も直接的に覆っている。頂面100A1および底面100A2における面100B2側の端部はそれぞれ、図1中、符号P2およびQ2で示されている。
充填材料a1;パッケージ化温度(例えば、200℃以上300℃以下)で融解する非導電性無機材料を体積率50%以上(特に50%以上60%以下)、および導電性無機材料を体積率40%以上(特に40%以上50%以下)含む充填材料(特に合金);および
充填材料a2;パッケージ化温度(例えば、200℃以上500℃以下)で融解する導電性無機材料を体積率50%以上(特に70%以上)で含む充填材料(特に合金)。
本発明においては、水蒸気バリア性と導電性とを高いレベルで両立する観点から、充填材料a2が好ましい。パッケージ化温度とは、固体電池のパッケージ工程、特に充填用導電性材料の融解工程における温度(特に最高温度)のことである。
充填材料a1において、導電性無機材料は、パッケージ化温度で融解しても、または融解しなくてもよい。非導電性無機材料との併用の観点からは、導電性無機材料は通常、パッケージ化温度で溶解しない導電性無機材料である。パッケージ化温度で融解しない導電性無機材料とは、融点がパッケージ化温度超である導電性無機材料のことであり、例えば融点が300℃超(特に300℃超1500℃以下)である導電性無機材料が使用される。融点が300℃超1500℃以下である導電性無機材料として、例えば、金、銀、銅、ニッケル等が挙げられる。
充填材料a2において、非導電性無機材料は含まれても、または含まれなくてもよいが、通常は含まれない。
充填材料a2における、導電性無機材料の含有量は体積率で通常、50%以上であり、導電性の観点から、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。
以下、本発明の固体電池の製造方法について詳しく説明するが、以下の説明を参照すれば、本発明の他の電子部品も製造可能であることは明らかである。
本発明の固体電池は以下の工程を含む方法により製造することができる:
6つの面を備えたチップ形状の素体を有し、かつ前記6つの面のうち、内部電極が引き出されている2つの対向する面それぞれに端面電極を有する固体電池を準備する工程(固体電池の準備工程);
前記6つの面のうち、前記内部電極が引き出されている2つの対向する面以外の4つの面に、水蒸気バリア性を有する非導電性膜を被覆する工程(非導電性膜の被覆工程);
前記端面電極それぞれに金属キャップを被せ、前記金属キャップの内壁と前記端面電極との隙間に、水蒸気バリア性を有する導電性材料を形成するための導電性材料前駆体を供給する工程(金属キャップの被せ工程);および
前記導電性材料前駆体を融解させる工程(導電性材料前駆体の融解工程)を含む、電子部品の製造方法。
本工程においては、6つの面を備えたチップ形状を有し、かつ内部電極として正極および負極を含む固体電池としてのパッケージ前電池を準備する。パッケージ前電池は、スクリーン印刷法等の印刷法、グリーンシートを用いるグリーンシート法、またはそれらの複合法により製造することができる。つまり、パッケージ前電池自体は、常套的な固体電池の製法に準じて作製してよい。よって、下記で説明する固体電解質、有機バインダー、溶剤、任意の添加剤、正極活物質、負極活物質などの原料物質は、既知の固体電池の製造で用いられているものを用いてよい。
・固体電解質、有機バインダー、溶剤および任意の添加剤を混合してスラリーを調製する。次いで、調製されたスラリーからシート成形によって、焼成後の厚みが約10μmのシートを得る。
・正極活物質、固体電解質、導電助剤、有機バインダー、溶剤および任意の添加剤を混合して正極用ペーストを作成する。同様にして、負極活物質、固体電解質、導電助剤、有機バインダー、溶剤および任意の添加剤を混合して負極用ペーストを作成する。
・シート上に正極用ペーストを印刷し、また、必要に応じて集電層および/またはネガ層を印刷する。同様にして、シート上に負極用ペーストを印刷し、また、必要に応じて集電層および/またはネガ層を印刷する。
・正極用ペーストを印刷したシートと、負極用ペーストを印刷したシートとを交互に積層して積層体を得る。なお、積層体の最外層(最上層・最下層)は通常、絶縁層(図示せず)である。
積層体を圧着一体化させた後、個片にカットする。得られたカット済み積層体を脱脂および焼成に付す。これにより、焼結された積層体をパッケージ前電池として得る。なお、カット前に積層体を脱脂および焼成に付し、その後にカットを行ってもよい。
端面電極を形成する場合、以下の方法に従うことができる。
正極側の端面電極は、焼結積層体における正極露出側面に対して前記した乾式めっき法により形成できる。同様にして、負極側の端面電極は、焼結積層体における負極露出側面に対して前記した乾式めっき法により形成できる。
また別法として、または組み合わせて、正極側の端面電極は、焼結積層体における正極露出側面に対して導電性ペーストを塗布して焼結することを通じて形成できる。同様にして、負極側の端面電極は、焼結積層体における負極露出側面に対して導電性ペーストを塗布して焼結することを通じて形成できる。
なお、正極側および負極側の端面電極は、積層体の焼結後に形成することに限らず、焼成前に形成し、同時焼結に付してもよい。
端面電極は通常、上記の方法においてマスクを用いて形成することができる。例えば、イオンビームスパッタ装置を用いて、マスクに隠れている部分以外に端面電極を形成することができる。
本工程において、非導電性膜22の被覆方法は、4つの非引き出し面のギャップ領域(例えば、P3,Q3)を含む「充填用導電性材料170(170B1,170B2)によって被覆されていない部分」に非導電性膜22が提供される限り特に限定されず、例えば、当該部分に対して、非導電性膜22が直接的に形成されてもよいし、または非導電性膜22が形成された樹脂テープ20を巻き付けてもよい。本工程において「充填用導電性材料170(170B1,170B2)によって被覆されていない部分」は「充填用導電性材料170(170B1,170B2)によって将来的に被覆されない部分」のことである。
まず、パッケージ前電池50を、図4に示すように、内部電極が引き出されている2つの対向する面(100B1および100B2)の端面電極150(150B1,150B2)の表面で、2つの粘着ゴムプレート501,502により固定する。詳しくは、粘着ゴムプレート501,502は、パッケージ前電池50における内部電極が引き出されている2つの対向する面(100B1および100B2)の端面電極面に接触し、パッケージ前電池50を挟んでいる。パッケージ前電池50に樹脂テープ20の一端を接着し、粘着ゴムプレート501,502をモーター(図示せず)で回転させることにより、樹脂テープ20を巻きつける。換言すると、粘着ゴムプレート501,502に固定および挟持されたパッケージ前電池50の主面中央に樹脂テープ20の端を貼り付け、粘着ゴムプレート501,502を回転させることによって、樹脂テープ20を巻きつける。樹脂テープの張力は、例えば約0.6Nとなるように制御することができる。樹脂テープ20を巻きつける際、樹脂テープを加熱することが好ましい(例えば約100℃)。これは樹脂テープ20の熱収縮を利用して、樹脂テープ20とパッケージ前電池50の密着力を高めることができるためである。
本工程においては、端面電極150(150B1,150B2)それぞれに金属キャップ160(160B1,160B2)を被せるとともに、当該金属キャップの内壁と当該端面電極品との隙間に充填用導電性材料170(170B1,170B2)の前駆体(以下、単に「充填用導電性材料前駆体」ということがある)を供給する。
本工程においては、充填用導電性材料前駆体を融解させる。融解とは、当該前駆体に含まれる無機材料を溶融することである。
・固体電池の準備工程
対象となる電子部品として、以下の方法で製造したチップ型リチウムイオン固体電池(寸法9mm×10mm×4mm)(パッケージ前電池)を用いた。
正極活物質、固体電解質、導電助剤、有機バインダー、溶剤および任意の添加剤を混合して正極用ペーストを作成した。同様にして、負極活物質、固体電解質、導電助剤、有機バインダー、溶剤および任意の添加剤を混合して負極用ペーストを作成した。
シート上に正極用ペーストを印刷し、また、必要に応じて集電層および/またはネガ層を印刷した。同様にして、シート上に負極用ペーストを印刷し、また、必要に応じて集電層および/またはネガ層を印刷した。
正極用ペーストを印刷したシートと、負極用ペーストを印刷したシートとを交互に積層して積層体を得た。なお、積層体の最外層(最上層・最下層)は絶縁シート(図示せず)とした。絶縁シートは、絶縁性無機材料、有機バインダー、溶剤および任意の添加剤を混合してスラリーを調製し、次いで、調製されたスラリーからシート成形によって得られたものであった(焼成後の厚み約10μm)。
積層体を圧着一体化させた後、個片にカットした。得られたカット済み積層体を脱脂および焼成に付した。焼成後、正極側の端面電極および負極側の端面電極はそれぞれ、焼結積層体における正極露出側面および負極露出側面に対して導電性ペーストを塗布して焼結することにより形成した。これにより、焼結された積層体をパッケージ前電池50(図1参照)として得た。
焼成後において、乾式バレル装置にてバレル研磨し、固体電池の角を丸めた。
幅8mmのポリイミドテープ(基材21:図1参照)にポリシラザン溶液を塗布し、連続炉にて乾燥した。上記のテープを所定の長さにカットし、N2フロー中にてUV照射を15分、その後240℃で30分熱処理することで、ポリシラザンをSi3N4−SiO2膜(非導電性膜22)に転化させた。非導電性膜22の厚みは約0.1μmであった。この非導電性膜22の水蒸気透過率は典型的には4×10−4g/(m2・day)であった。ポリイミドテープは、非導電性膜22の形成面とは反対側の面に、粘着層23を有していた。ポリイミドと粘着層の厚みは合計で43μmであった。
樹脂テープ20を、以下の方法により、チップ型固体電池に巻きつけた。
まず、固体電池(パッケージ前電池50)を、内部電極が引き出されている2つの対向する面(100B1および100B2)にある端面電極で、図4に示すように、粘着ゴムプレート501,502で固定した。粘着ゴムプレートは、固体電池(パッケージ前電池50)における端面電極に接触し、固体電池を挟んでいた。固体電池に樹脂テープ20の一端を接着し、粘着ゴムプレートをモーターで回転させる方法で樹脂テープ20を巻きつけた。詳しくは、固定された固体電池(パッケージ前電池50)の主面中央に樹脂テープ20の端を貼り付け、粘着ゴムプレートを回転させることによって樹脂テープ20を巻きつけた(図3)。テープの張力は約0.6Nとなるように制御した。固体電池において、内部電極が引き出されている2つの対向する面100B1および100B2の間の距離(いわゆる端面電極間距離)Lは9.4mmであり、樹脂テープ20のテープ幅は8mmであった。巻きつける際、樹脂テープ20は約100℃に加熱した。これはテープの熱収縮を利用して、テープと電子部品の密着力を高めるためである。本実施例ではテープは4周巻きつけられていた。
SUS性の金属キャップ(電子部品とのクリアランス0.2mm;深さ3mm;最小厚み0.5mm)160B1,160B2を作成した。このキャップは内壁も含めて、外表面全体がめっきされており、はんだ濡れが確保されている。
固体電池の端面電極150B1,150B2上に、Ag−Cu−Sn系はんだペースト(溶融温度280℃)(充填用導電性材料前駆体)を常温(25℃)で塗布した。塗布方法としては、はんだペーストに固体電池の端面電極をディップする方法を用いた。はんだペーストを塗布した固体電池の端面(または端部)に前記の金属キャップを被せた。この際、金属キャップを予め290℃に加熱しておくことで、はんだペーストを融解させた。常温になると、はんだは固化し、固体電池の端面を覆うと同時に、金属キャップとも接合し、図1および図2に示す固体電池を得た。これにより、導電性のガスバリア膜が形成された。融解および固化により得られたはんだ合金は緻密化しており、水蒸気透過率は1.3×10−4g/(m2・Day)未満(測定限界値未満)であった。ギャップ距離Kは約5mmであった。
20A 1巻目の樹脂テープ
20B 2巻目の樹脂テープ
21 基材
21A 1巻目の樹脂テープの基材
21B 2巻目の樹脂テープ基材
22 水蒸気バリア性を有する非導電性膜
22A 1巻目の樹脂テープの非導電性膜
22B 2巻目の樹脂テープの非導電性膜
50 パッケージ前電池
100 固体電池
100A1 固体電池(特にパッケージ前電池)の頂面(上面)
100A2 固体電池(特にパッケージ前電池)の底面(下面)
100B1 固体電池(特にパッケージ前電池)の左側面
100B2 固体電池(特にパッケージ前電池)の右側面
110 正極層(内部電極)
120 負極層(内部電極)
130 固体電解質
150 端面電極
150B1 正極側の端面電極
150B2 負極側の端面電極
160 金属キャップ
160B1 正極側の金属キャップ
160B2 負極側の金属キャップ
170 水蒸気バリア性を有する導電性材料(充填用導電性材料)
170B1 正極側の充填用導電性材料
170B2 負極側の充填用導電性材料
Claims (24)
- 6つの面を備えたチップ形状の素体を有し、かつ前記素体が内部電極を含む電子部品であって、
前記6つの面のうち、前記内部電極が引き出されている2つの対向する面はそれぞれ端面電極を有し、
前記端面電極それぞれには金属キャップが取り付けられており、
前記金属キャップの内壁と前記端面電極との隙間には水蒸気バリア性を有する導電層が配置されており、
前記端面電極それぞれの一部が露出する状態で前記素体の表面は水蒸気バリア性を有する非導電性膜で被覆されている、電子部品。 - 前記水蒸気バリア性を有する導電層は融解を経て固化したものである、請求項1に記載の電子部品。
- 前記水蒸気バリア性を有する導電層は200℃以上300℃以下で融解する非導電性無機材料を体積率50%以上、および導電性無機材料を体積率40%以上含む、請求項1または2に記載の電子部品。
- 前記水蒸気バリア性を有する導電層は200℃以上500℃以下で融解する導電性無機材料を体積率50%以上含む、請求項1または2に記載の電子部品。
- 前記水蒸気バリア性を有する導電層ははんだ合金である、請求項1〜4のいずれかに記載の電子部品。
- 前記金属キャップは少なくとも前記内壁の表面に、金、銀、銅、白金、鉄、パラジウム、アルミニウム、チタン、ニッケル、およびそれらの合金からなる群から選択される1種以上の導電性無機材料のめっき被膜を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の電子部品。
- 前記非導電性膜の端部は前記水蒸気バリア性を有する導電層によって覆われている、請求項1〜6のいずれかに記載の電子部品。
- 前記2つの対向する面それぞれの前記端面電極は、該面だけでなく、前記2つの対向する面以外の4つの面における端部も覆っており、
該端部を覆っている前記端面電極は非導電性膜の端部と重なっている、請求項1〜7のいずれかに記載の電子部品。 - 前記水蒸気バリア性を有する導電層および前記非導電性膜は、それぞれ独立して、1.0×10−2g/(m2・Day)以下の水蒸気透過率を有する、請求項1〜8のいずれかに記載の電子部品。
- 前記端面電極および前記非導電性膜は乾式めっき膜である、請求項1〜9のいずれかに記載の電子部品。
- 前記端面電極は導電性無機材料から形成されている、請求項1〜10のいずれかに記載の電子部品。
- 前記導電性無機材料は、金、銀、銅、白金、錫、パラジウム、アルミニウム、チタンおよびニッケルからなる群から選択される1種以上の導電性無機材料である、請求項11に記載の電子部品。
- 前記非導電性膜は非導電性無機材料から形成されている、請求項1〜12のいずれかに記載の電子部品。
- 前記非導電性無機材料は、金属酸化物、金属窒化物、粘土およびダイヤモンドライクカーボンからなる群から選択される1種以上の非導電性無機材料である、請求項13に記載の電子部品。
- 前記電子部品が固体電池である、請求項1〜14のいずれかに記載の電子部品。
- 前記固体電池が焼結体から構成されている、請求項15に記載の電子部品。
- 前記固体電池の前記内部電極として正極層および負極層を含み、
前記正極層および前記負極層はリチウムイオンを吸蔵放出可能な層となっている、請求項15または16に記載の電子部品。 - 6つの面を備えたチップ形状の素体を有し、かつ前記6つの面のうち、内部電極が引き出されている2つの対向する面それぞれに端面電極を有する電子部品を準備する工程;
前記6つの面のうち、前記内部電極が引き出されている2つの対向する面以外の4つの面に、水蒸気バリア性を有する非導電性膜を被覆する工程;
前記端面電極それぞれに金属キャップを被せ、前記金属キャップの内壁と前記端面電極との隙間に、水蒸気バリア性を有する導電層を形成するための導電性材料前駆体を供給する工程;および
前記導電性材料前駆体を融解させる工程を含む、電子部品の製造方法。 - 前記金属キャップの被せ工程において、
前記端面電極それぞれに、前記導電性材料前駆体を塗布した後、前記金属キャップを被せることにより、前記金属キャップの内壁と前記端面電極との隙間に前記導電性材料前駆体を供給する、請求項18に記載の電子部品の製造方法。 - 前記金属キャップの被せ工程において、
前記金属キャップ内それぞれに前記導電性材料前駆体を注入した後、前記金属キャップを、前記端面電極に被せることにより、前記金属キャップの内壁と前記端面電極との隙間に前記導電性材料前駆体を供給する、請求項18に記載の電子部品の製造方法。 - 前記金属キャップの被せ工程において、
前記金属キャップのみを予め加熱することにより、前記導電性材料前駆体の融解を達成する、請求項18〜20のいずれかに記載の電子部品の製造方法。 - 前記導電性材料前駆体ははんだペーストである、請求項18〜21のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
- 前記電子部品が固体電池である、請求項18〜22のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
- 前記電子部品が請求項1〜17のいずれかに記載の電子部品である、請求項18〜23のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
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