JP2020084638A - 高欄外面の補修 - Google Patents

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Abstract

【課題】高欄の内側から補修板の取付けを可能とする。【解決手段】高欄Aの外面に宛がわれた補修板10と、補修板10も含めて高欄Aの内面から外面に貫通孔と、補修板10の前記孔に固定された締結具と、前記貫通孔に貫通して前記締結具にねじ込まれて高欄Aの外面に補修板10を固定するボルト36と、からなり、補修板10は持ち上げ及び高欄Aの内外面に移動可能である。高欄Aには内側から補修板10の取付用孔を形成し、補修板10は高欄A内側において前記貫通孔を形成し、前記締結具を設ける。補修板10を高欄Aの外側に宛がうとともに、前記固定具を高欄A上部に嵌めて固定する。次に、高欄A内側から前記貫通孔にボルト36を通して前記締結具にねじ込み、高欄Aに補修板10を固定し、前記固定具を取り外す。【選択図】図1

Description

この発明は、鉄道や道路等が敷設された高架橋に設けられた高欄(防護壁)外面の補修構造、その補修方法、並びにその補修方法に使用する補修板及びその補修板の高欄への固定具に関するものである。
鉄道や高速道路の高架橋は、車両走行時の騒音や、石飛び事故の防止のため、その両側端部に高欄(側壁)を設けている。この高欄は、コンクリート製が一般的である。
このコンクリートブロックからなる高欄は、長期に使用されると、振動や劣化によって高欄の一部が剥離し、落下するという現象が起こる。この現象は、高架橋の通っている場所においては、直接一般市民に被害を及ぼし、問題となる。特に、ブロックを積み重ねた高欄はその落下傾向が強い。
このため、従来から、その剥離落下を防止するため、高欄の外面をGRC(Glassfiber Reinforced Cement)、FRP(繊維強化プラスチック、Fiber-Reinforced Plastics)等の補修板で被うことが行われている(特許文献1〜4)。
特開昭59−31303号公報 実公平4−28887号公報 実公平4−28888号公報 実公平4−28889号公報
それらの高欄外面の補修方法は、何れも、高欄外面側から支保材を介して補修板を高欄にボルト止めするものである。このため、高欄の外面側に工事用足場を組まなければならない。足場は、高架橋から突出させて組むのは煩雑であり、コストがかかる。地盤上に組む場合は、その組スペースを確保する必要があり、高架下が道路等の使用エリアであると、その確保が困難である。
また、足場を組まなくても、重機による手段も考えられるが、その重機の使用は大がかりとなる。
この発明は、以上の実状の下、大がかりとならず、安価にして、高欄の内側から補修板を高欄外面に固定し得るようにすることを課題とする。
上記課題を達成するため、この発明は、経年劣化したといっても、コンクリート製の高欄は、物をボルト止めするに十分な強度を有しており、その高欄の内側から補修板を高欄外面にボルト止めすることとしたのである。
具体的には、高架橋側部の高欄の外面に宛がわれた補修板と、前記補修板も含めて前記高欄の内面から外面に貫通する孔と、前記補修板の前記孔に固定された締結具と、前記孔に貫通して前記締結具にねじ込まれて前記高欄の外面に前記補修板を固定するボルトと、からなる高欄外面の補修構造としたのである。
このように、高欄を貫通する孔を介して補修板をボルト止めすれば、そのボルトは高欄内側から補修板にねじ込むことができる。このとき、補修板に比較的軽量なもの、例えば、塩化ビニール、ポリカボーネート、FRP等の樹脂板であれば、人手によっても、高欄の外面に容易に宛がうことができる。
この補修構造において、上記高欄の貫通する孔の周りと上記補修板の間に弾性材を介在すれば、ボルト止めの際、弾性材が緩衝材となってボルト止めによる補修板及び高欄の損傷をなくすことができると共に、高欄と補修板の間隙を弾性材によって確保し得る。間隙には高欄外面から剥離した物が落下して留め置くことができる。
また、上記補修板と高欄の間の少なくとも下部に補修板の幅方向全長に亘る弾性材を設ければ、その弾性材は上記緩衝作用とともに、上記間隙内の落下物を確実に留まらせることができる。
その高欄外面の補修構造をなす補修方法の具体的な構成は、
上記高欄の補修すべき外面に宛がう補修板の固定位置において、前記高欄の内面から外面に貫通する孔を形成する工程と、
その孔の形成された高欄の補修すべき外面に補修板を宛がう工程と、
その高欄に宛がわれた補修板に前記高欄の内面から前記孔を介してケガキする工程と、
前記高欄の内面側において、前記ケガキされた補修板に表裏面に貫通する孔を形成する工程と、
前記補修板の前記孔に締結具を固定する工程と、
その締結具付の補修板を前記高欄の外面に宛がう工程と、
その高欄の外側に宛がわれた補修板を前記高欄の内面側から前記高欄の孔にボルトを挿し通して前記締結具にねじ込んでボルト止めして、高欄に補修板を固定する工程と
からなるものとすることができる。
この補修方法において、上記補修板と高欄外面との間に弾性材を介在したり、
上記補修板の上部に断面下向きコ字状の固定具を着脱可能に固定し、前記固定具のコ字状部分を上記高欄の上部に嵌めて前記補修板を前記高欄の外面に宛がうようにしたり、
上記補修板の上記締結具の固定した孔の反対側面にベース片(水漏れ防止片)を設けたり、
上記補修板と高欄の間の少なくとも下部に、補修板の幅方向全長に亘る弾性材(防水材)を設けたり、
することができる。
上記各補修方法に使用する補修板は、軽量でかつ強靱なプラスチック板が好ましいが、特に、屈曲性を有する板状の芯材層と、前記芯材層の表裏面の少なくとも一方の面に積層された補修層とを有し、前記芯材層と前記補修層からなる積層体全体の比重を1未満とした積層板からなるものとすることができる。
この補修板は、上記芯材層が発泡樹脂、上記補修層が繊維強化プラスチックからなるものとしたり、
上記積層体全体の厚みを、6mm以上10mm以下としたり、
上記補修層の厚みを、1.2mm以上2.0mm以下としたり、
上記積層体全体の比重を、0.7以上0.9以下としたり、
上記芯材層の比重を、0.3以上0.4以下としたり、
上記芯材層と上記補修層との間に、両層を接着する接着層を設けたり、
等をすることができる。
上記各高欄外面の補修方法において、高欄の内側から外側に補修板を持ちあげてその外面に宛がうには、高欄の補修すべき外面に宛がう補修板の固定具を設けることが好ましく、その固定具は、例えば、前後壁とその両壁を連結する連結壁とを有する断面下向きコ字状長尺材からなり、その長尺材の前壁に前記補修板の上縁が固定され、前記前壁と後壁の間に高欄の上部を嵌めて前記補修板を前記高欄の補修すべき外面に宛がう構成を採用することができる。
そのとき、上記連結壁の上面に着脱可能な取手を設けると、作業が容易となる。
この発明は、以上のように構成したので、高欄の内側から、その外面に補修板を人力でもって容易に宛がって固定することができる。このため、安価かつ簡便なものとなる。
この発明に係わる高欄外面の補修構造の一実施形態の要部斜視図 同実施形態の高欄に取付前の補修板の斜視図 同補修板の一部斜視図 同実施形態の補修方法の説明図 同実施形態の補修方法の説明図 同実施形態の補修方法の説明用斜視図 同実施形態の補修方法に使用する締結具の斜視図 同実施形態の補修方法の説明図 同実施形態の固定具の他例の斜視図
この発明に係る高欄の外面の補修構造及びその補修方法の一実施形態を図1〜図9に示す。この実施形態の高欄Aは、図1に示すように、高速道路や鉄道の高架橋Bの両側全長に亘って設けられている。
この高欄Aは、高架橋Bの橋桁部の側部にコンクリートブロックaをモルタル(セメント)bを介在して積み上げて構築されている。このブロックa及びその繋ぎのモルタルbからなる層は、経年により剥げ、その一部が落下する。
このような剥げ落ちる恐れのある高欄A又は剥げ落ち始めた高欄Aの外面を補修板10で被った構造がこの発明である。
補修板10は、従来から使用されているGRCやFRP等の種々の板材を使用し得るが、出願人が開発した図3に示す積層板を使用できる。
この積層板10は、屈曲性を有する板状の芯材層11と、芯材層11の表裏面に積層された補強層12とを有する。
芯材層11は、板状(例えば、幅1000mm、長さ2000mm、厚み5mm)に成形された発泡樹脂からなる。この実施形態では、発泡樹脂として、発泡後に硬化させたポリ塩化ビニル(PVC)を採用している。この芯材層11(発泡樹脂)の比重は、約0.35である。この比重は、発泡樹脂の素材や発泡倍率を変えることによって変更することができる。この比重は、0.3以上0.4以下の範囲内とするのが好ましい。
補強層12は、芯材層11と重ね合わさるように板状(例えば、幅1000mm、長さ2000mm、厚み1.5mm)に成形されたFRPからなる。この実施形態では、JISK6919で規定される繊維強化プラスチック用液状不飽和ポリエステル樹脂を、JISR3412で規定されるガラス繊維に含浸して硬化させたものを採用している。この代わりに、JISR3417で規定されるガラス繊維を採用することもできる。前記の樹脂材及びガラス繊維から製造されるFRPの比重は、約1.6である。
この補強層12は、ガラス繊維に含浸させた繊維強化プラスチック用液状不飽和ポリエステル樹脂を型枠から押出成形して所定厚さのFRPとするライン成形によって形成する。なお、補強層12の製造方法は任意であって、強化繊維のシートに未硬化樹脂を浸み込ませる作業を繰り返して所定厚みの補強層12を形成する、ハンドレイアップ法等を採用することもできる。
芯材層11と補強層12との間には、両層11、12を接着する接着層13が設けられている。この接着層13の厚みは、芯材層11及び補強層12の厚みと比較すると十分薄く、積層体全体の厚みにはほとんど影響しない。積層板10の形成に際しては、芯材層11の表裏面に接着層13を介して補強層12を設けたもの(「補強層12/接着層13/芯材層11/接着層13/補強層12」の組)を複数組積み重ね、この積み重ねた状態でプレス機によってプレス成形を行う。このようにすることで、一度のプレス成形で、大量の積層板10を成形することができ、製造コストの削減を図ることができる。この積み重ねの組数は、プレス成形機のプレス能力や作業性等を考慮して適宜決めることができる。
芯材層11、補強層12、及び接着層13から構成される積層板10のトータル厚みは約8mmである。このとき、この積層体全体の比重は、芯材層11及び補強層12の比重を加重平均した約0.8となる。このように、比重を1未満(特に0.7以上0.9以下の範囲)とすることによって、積層板10を十分軽量化(同じ厚みのFRPM板の約40%の重量)することができ、良好な取扱い性を確保することができる。
また、上記の通り、補強層12の厚みを1.5mmとしたことにより、補強層12による所定の剛性と、芯材層11による屈曲性の両立を図ることができる。このように、積層板10の剛性と屈曲性を両立させるためには、補強層12の厚みを1.2mm以上2.0mm以下の範囲内とするのが好ましい。
なお、上記の芯材層11及び補強層12の幅及び長さは例示に過ぎず、積層板10の用途に応じて適宜変更することができる。この実施形態においては、図1に示すように、高欄Aのブロックa部分の橋桁部Bの側部から立ち上がった基部B外面から高欄Aのブロックa部分の上部膨出部(屋根ブロック部分)aの上端に至る長さ(図1において上下方向)とする。幅(同図において左右方向)は製作性を考慮して適宜に決定する。
この積層板10からなる補修板でもって高欄Aの外面を被う手順を説明する。
まず、図2に示すように、補修板(積層板)10を持ちやすいようにその上部に固定具20を固定する。この固定具20は、補修板10の上部に嵌められる長尺材21と、その長尺材21の上面に設けた取手22とからなる。長尺材21は、前後壁21a、21bとその両壁を連結する連結壁21cとを有する断面下向きコ字状を呈しており、その長尺材21の前壁21aに前記補修板10の上縁がボルト・ナット23で固定される。連結壁21cの内面幅は、高欄Aの屋根ブロック部分aの幅より少し広くなって、長尺材21がその屋根ブロックaにがたつくことなく嵌まる。
取手22は枠状をしており、ねじ込み等によって長尺材21に取付・取り外し可能となっている。前記枠状は、手になじむ種々の態様を採用する。
つぎに、この固定具20付の補修板10によって高欄Aの外面を被う手段について図4(a)〜同(f)等に基づいて説明する。
まず、図4(a)に示すように、高欄Aの補修すべき外面に宛がう補修板10の固定位置において、ドリル等の切削具45(図5(a)参照)でもって高欄Aの内面(内側)から外面(外側)に貫通する孔31を形成する(削孔する)。この実施形態においては、屋根ブロック部分aと基部Bに孔31を形成している。この孔31の高欄Aの長さ方向(補修板10の幅方向)の間隔及び数は補修板10の取付強度を考慮して実験などによって適宜に設定する。
なお、コンクリートブロック(高欄A)内に鉄筋が配置されて孔31を形成できない場合、取付強度を考慮して適宜な個所に適宜数の孔31を形成する。また、支保工があれば、その支保工に孔31を形成することもできる。この孔31の形成は、現場で行えば、臨機応変に対応できる。
高欄Aに孔31を形成すれば、高欄Aの内側(図1、図4(a)の右側)において、作業者が、図2に示す固定具20付の補修板10を取手22で持ちあげ、図4(b)に示すように、その補修板10を高欄Aの外側に移動させ、固定具20を屋根ブロックaに嵌めて高欄Aの補修すべき外面に補修板10を宛がって固定する。固定すれば、その高欄Aに宛がわれた(固定された)補修板10に高欄Aの内側から孔31を介して棒状具(ケガキ具)32によってケガキする。
そのケガキが終われば、図4(c)、図6に示すように、補修板10を高欄Aから外して内側(橋桁部Bの上)に移動し、逆さまにして橋桁部B上に立てかける。このとき、取手22は必要があれば取り外す。取手22が起伏自在なものであれば、必要に応じて倒伏させる。また、発泡スチロール、木材やゴム弾性材からなるスペーサ33を高欄Aとの間に介在させる。
この立てかけた状態において、図5(a)に示すように、補修板10の上記ケガキした個所にドリル等の切削具45でもって孔34を形成する(削孔する)。このとき、そのケガキ部分にゴム弾性片35を貼着する。このため、このゴム弾性片35にも同様の孔が形成される(削孔される)。孔34が開いたゴム弾性片35を開孔後に貼着しても良い。このゴム弾性片35は、孔34から高欄A(コンクリートブロック)内に雨水等の水分が侵入することを防止する。高欄A内に水分が侵入すると、その中の鉄筋が腐食する恐れがある。
その後、図4(d)、図5(b)に示すように、補修板10を裏返し、上記孔34に図7に示すアジャスタベースとなる締結具40を嵌めて固定する。この締結具40は、市販のものであって、図7に示すように、円盤状鍔41とその中心部の筒状ねじ部42とからなり、鍔41及び筒状ねじ部42の外周面に接着剤を塗布し、その筒状ねじ部42を孔34に嵌めて固定する。その接着剤は、現場施工の場合、速乾性のものが好ましく、エポキシ樹脂系が好ましい。円盤状鍔41の孔41aを介してビスでもって補修板10を固定することもできる。
孔34、締結具40、弾性片35は、工場でもって前もって形成(取付)しておくことができる。この場合は、高欄Aの内側面に補修板10を宛がって前もって形成した孔34を介して高欄Aにケガキして孔31を形成することとなる。
孔34及び締結具40が補修板10に取り付けば、図4(e)に示すように、その補修板10を高欄Aの外面に宛がい、高欄Aの内面側から高欄Aの孔31にボルト36を挿し通して締結具40にねじ込んでボルト止めして、高欄Aに補修板10を固定する(図8(a)から同(b))。このとき、ボルト36は寸切りでなく、六角頭のものとする。前者の寸切りボルトは補強板10の高欄Aへの押さえ力が浅い(弱い)からである。
この後、図4(f)に示すように、固定具20を補修板10及び屋根ブロックaから取り外して補修を修了する。補修板10のボルト・ナット23の孔はシールゴムの充填等の適宜な手段によって塞いでも良い。
この補修状態は、ブロックaやモルタルbの一部が剥げて落下しても、その落下物は補修板10と高欄A(ブロックa)との間に殆ど留まり、下方に落ちることは極めて少ない。
このとき、図8(a)に示すように、屋根ブロックaとブロックaの間に段差(S−S)が有り、例えば、その段差:25mmであれば、ゴム弾性片35の厚みを10mmとして、補修板10とブロックaとの間隙を35mmとして、補修板10が撓んでも剥げ易いブロックaに接触しないようにして、剥げたブロック片が補修板10の内側に円滑に落下するようにする。
上記固定具20は、実施形態の態様に限らず、補修板10を固定して高欄Aの上部に支持し得るものであれば適宜に使用し得て、例えば、図9に示す固定具20’を採用できる。この固定具20’は、長尺材21’の中央部を欠如して前後壁を両側の前後片21a’、21b’とし、棒材の取手22’を長尺材21’の連結壁21c’の上面に脚22a’を介して固定し、その棒材の取手22’の両端からコ字状把手22b’を後片21b’に延ばして固定したものである。この固定具20’は、連結壁21c’の中央部が肉抜きされて軽量化が図られ、連結壁21c’の全長に亘る取手22’によって剛性を高くしている。
この固定具20’も同様に、補修板10の上縁に嵌めて前片21a’にボルト・ナット23で固定して使用する。取手22’も適宜な手段によって着脱可能とし得る。
これらの固定具20、20’には、ナスカンフック41付きのロープ42等によって高架橋Bの適宜な場所に固定したり、重りに固定したりして不意の落下を防止することが好ましい。
なお、高欄Aの長さ方向に隣接する補修板10、10の間には、適宜にシールゴムを充填してシールすることができる。また、補修板10と高欄A(屋根ブロックa、橋桁部基部B)の間の少なくとも下部に、補修板10の幅方向全長に亘る弾性材(防水材)を設けることができる。このようにすれば、高欄Aと補修板10の間への落下物及び雨水の下方への落下を確実に防止することができる。このとき、上記弾性片35を補修板10の幅方向全長に亘るものとすることができる。
また、補修板10は、上記記載の積層板に限定されず、上記種々のGRC、FRP等のパネルを使用し得ることは勿論である。
このように、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
因みに、この発明は、高欄Aの外面を補修板10によって補修したが、高欄Aの内面も同様に補修板10で補修することもできる。高速道路や鉄道等の高架橋Bの場合、高欄Aから剥がれたコンクリート片が内側(高速道路の路面側や鉄道の軌道側)に落ちると危険だからである。その高欄Aの内面への補修板10の取付は、高欄A内側からの施工であるため、高欄Aの内面に補修板10を宛がってボルト止めすれば良い。この取付は、高欄Aの外面への補修板10の取付と別工程で行っても良いが、図4(e)〜(f)の工程において、内外面の補修板10、10を締結ボルト36で高欄A(a、a、B)にボルト止めして固定することもできる。
A 高欄
B 高架橋(橋桁部)
a 高欄をなすブロック
a 屋根ブロック
b モルタル
10 補修板(積層板)
11 芯材層
12 補強層
13 接着層
20、20’ 固定具
21、21’ 固定具の長尺材
21a、21a’ 同長尺材の前壁(前片)
21b、21b’ 同後壁(後片)
21c、21c’ 同連結壁
22、22’ 取手
31 高欄の貫通孔
32 ケガキ具
34 補修板の貫通孔
35 弾性片
36 締結ボルト
40 締結具(アジャスタベース)

Claims (9)

  1. 高架橋側部のコンクリート製高欄(A)の外面に宛がわれた補修板(10)と、
    前記補修板(10)も含めて前記高欄(A)の内面から外面に貫通する孔(31)と、
    前記補修板(10)の前記孔(31)に固定された締結具(40)と、
    前記孔(31)に貫通して前記締結具(40)にねじ込まれて前記高欄(A)の外面に前記補修板(10)を固定するボルト(36)と
    からなる高欄外面の補修構造。
  2. 請求項1記載の高欄外面の補修構造をなす補修方法であって、
    上記高欄(A)の補修すべき外面に宛がう補修板(10)の固定位置において、前記高欄(A)の内面から外面に貫通する孔(31)を形成する工程と、
    その孔(31)の形成された高欄(A)の補修すべき外面に補修板(10)を宛がう工程と、
    その高欄(A)に宛がわれた補修板(10)に前記高欄(A)の内面から前記孔(31)を介してケガキする工程と、
    前記高欄(A)の内面側において、前記ケガキされた補修板(10)に表裏面に貫通する孔(34)を形成する工程と、
    前記補修板(10)の前記孔(34)に締結具(40)を固定する工程と、
    その締結具(40)付の補修板(10)を前記高欄(A)の外面に宛がう工程と、
    その高欄(A)の外面に宛がわれた補修板(10)を前記高欄(A)の内面側から前記高欄(A)の孔(31)にボルト(36)を挿し通して前記締結具(40)にねじ込んでボルト止めして、高欄(A)に補修板(10)を固定する工程と、
    からなる高欄外面の補修方法。
  3. 上記高欄(A)の貫通する孔(31)の周りと上記補修板(10)の間に弾性材(35)を介在した請求項1に記載の高欄外面の補修構造。
  4. 上記補修板(10)と高欄(A)の間の少なくとも下部に、補修板(10)の幅方向全長に亘る弾性材を設けた請求項1又は3に記載の高欄外面の補修構造。
  5. 上記補修板(10)の上部に断面下向きコ字状の固定具(20)を着脱可能に固定し、前記固定具(20)のコ字状部分を上記高欄(A)の上部に嵌めて前記補修板(10)を前記高欄(A)の外面に宛がう請求項2に記載の高欄外面の補修方法。
  6. 請求項1、3又は4に記載の高欄外面の補修構造、又は請求項2、5に記載の高欄外面の補修方法に使用する補修板(10)であって、屈曲性を有する板状の芯材層(11)と、前記芯材層(11)の表裏面の少なくとも一方の面に積層された補修層(12)とを有し、前記芯材層(11)と前記補修層(12)からなる積層体全体の比重を1未満とした積層板からなる補修板。
  7. 上記芯材層(11)が発泡樹脂、上記補修層(12)が繊維強化プラスチックからなる請求項6に記載の補修板。
  8. 請求項2又は5に記載の高欄外面の補修方法に使用する、上記高欄(A)の補修すべき外面に宛がう補修板(10)の固定具(20、20’)であって、前後壁(21a、21b、21a’、21b’)とその両壁を連結する連結壁(21c、21c’)とを有する断面下向きコ字状長尺材(21、21’)からなり、その長尺材(21、21’)の前壁(21a、21a’)に前記補修板(10)の上縁が固定され、前記前壁(21a、21a)と後壁(21b、21b)の間に高欄(A)の上部を嵌めて前記補修板(10)を前記高欄(A)の補修すべき外面に宛がう固定具。
  9. 上記連結壁(21c、21c’)の上面に着脱可能な取手(22、22’)を設けた請求項8に記載の固定具。
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