JP3812408B2 - 防音壁用パネルおよびその取付方法 - Google Patents

防音壁用パネルおよびその取付方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば鉄道沿線や道路の高架橋等に併設される防音壁用パネルの改良に関し、詳しくは、軽量で高い耐久性を有し、かつ高架橋躯体の劣化によるコンクリート小片等の剥落を防止する機能を有する繊維強化プラスチック(以下、FRPと略称することもある。)製の防音壁用パネルおよびその取付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、鉄道や道路の高架橋等には、周知のように、沿線地域住民への騒音を緩和する目的で主としてコンクリート製や金属製の防音壁が設置されている。これらの材質の防音壁は、比較的重量物であることから、大質量による遮音の原理上、鉄道車両や自動車から発生する騒音の防止や騒音の拡散に所定の効果が得られるものである。
【0003】
また、前記の鉄道や道路の高架橋等の躯体についても、コンクリート製が一般的であり、長期の耐久性を有することを前提に現場施工されいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コンクリート製や金属製の防音壁は、重量物であるが故にその運搬と取付けの際には、取付場所に重機類と専用の取付機械の搬入が必須である。特に設置場所が鉄道の高架橋の場合には、線路側から防音壁設置場所に専用の建設機械を接近させることが難しいという問題や、たとえ接近し得たとしてもその取付作業は高架下からの高所作業等が避けられず、結果的に、従来の非常に重い防音壁の設置作業は、危険を伴う困難な作業にならざるを得なかった。
【0005】
また、近年、都市の過密化により、鉄道や道路沿線の住宅も高層化してきており、防音壁も、より高くする必要に迫られているが、従来のコンクリート製や金属製の防音壁では、強度設計の面から、ますます重量が増加することになり、高架橋躯体も含めた建設工事が一層困難になるという問題があった。
【0006】
さらに、最近のコンクリート製鉄道高架橋躯体や、トンネル内壁からのコンクリート片の剥落事故等にも見られるように、長期の耐久性を期待して施工されたコンクリート製高架の躯体やコンクリート製防音壁についても、アルカリ脆化や、内部の鉄筋の腐食、経年劣化等により、コンクリート構造体表面や端部に亀裂が発生することが問題となっている。最近では、高架橋の下やその付近に、道路や住居があることが多く、万が一にも、亀裂が進展して、コンクリート片が落下することになれば、人命に関わる事故を発生させる可能性が高く、剥落防止などの安全対策が、早急に実施されることが望まれている。
【0007】
それに対して、さまざまな対策が検討されており、例えば、高架の下面の剥落防止対策として、鉄板やネットを躯体下面に取り付ける方法などが実施されてるが、施工費、耐久性などに関して問題も多く、広く普及するには至っていない。
【0008】
また、防音壁についても、剥落のおそれのある壁の表面に、ガラス繊維織物と樹脂をハンドレイアップしてFRP層を設ける方法などがあるが、手作業による施工費用のアップや、施工不良の発生、接着面への水の侵入や、コンクリートの劣化によるFRP層の剥離などの問題が発生している。
【0009】
本発明の課題は、上記のような問題を解消し、騒音の防止ないしはその拡散に効果があるとともに、高架躯体や、防音壁から、コンクリート小片の剥落を効果的に防止することができ、しかも取付場所が高所にあっても容易に設置できる防音壁用パネルおよびその取付方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の防音壁用パネルは、少なくとも、心材と、心材の両面側に位置する繊維強化プラスチック製スキン材とで構成される防音部を有し、前記防音部の下方に、建築物躯体の垂直面と下面端部付近を覆う繊維強化プラスチック製剥落防止カバーを有することを特徴とするものからなる。
【0011】
この防音壁用パネルにおいては、前記防音部とその下方にある前記剥落防止カバーが一体成形されている構造とすることもできる。
【0012】
このように、防音壁用パネルを繊維強化プラスチックを用いて構成することにより、コンクリートのような脆性材料特有の亀裂や小片の剥落を防ぐことができる。
【0013】
繊維強化プラスチックは、コンクリートや鉄等の一般的金属に比べて比強度が高いので、防音壁用パネルとしての必要な強度を持たせることで軽量化と強度確保の両立が可能である他、間に挟む心材に関して、適切な厚みや材質を選択することにより、良好な防音効果を発揮できる。
【0014】
また、建築物躯体の垂直面と下面端部を覆う強化繊維プラスチック製剥落防止カバーによって、建築物躯体からのコンクリート片剥離が発生しても、剥離した小片が下方へ落下しないように保持することができる。
【0015】
本発明に係る防音壁用パネルの取付方法は、例えば、上記のような防音壁用パネルに設けられた取付穴を、あらかじめ、建築物躯体に設置されたアンカーボルトに通し、さらにナットを用いて、防音壁用パネルを建築物躯体に固定することを特徴とする方法からなる。
【0016】
このような取付方法により、前記防音部とその下方にある剥落防止カバーを備えた軽量な防音壁用パネルを、高架橋など高所にある建築物躯体に、従来工法よりも容易に固定することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の望ましい実施の形態を図面を参照して、詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の一実施態様に係る防音壁用パネルの設置状態を示す斜視図で、図1は斜め上方から見下ろした斜視図、図2は、斜め下方から見上げた斜視図である。図1、図2に示す、鉄道建築物などの高架橋躯体1の上部は、地上からかなり高い位置にあり、本発明の軽量な防音壁用パネル2が、上部躯体側面に複数個、水平方向や上下方向に併設されることにより、連続した防音壁が構成される。
【0018】
本発明の防音壁用パネルの設置場所については、本実施態様に限定されるものではなく、高架橋の他、防音壁の設置が必要な様々な場所に対して、本発明の防音壁用パネルを適用可能である。また、高架橋躯体1に関しては、建設時に設置した防音壁を撤去してから、新たに本発明の防音壁用パネルを設置してもよいし、新規に本発明の防音壁用パネルを設置する構造として建設されるものであってもよい。
【0019】
次に、本発明の一実施態様に係る防音壁用パネル自体の構成について、図3の下方から見上げた斜視図、図4の上方から見下ろした斜視図、および、図5の側面図、図6、7、8の断面図を用いて説明する。
【0020】
図3、図4、図5において、本実施形態の防音壁用パネル2は、防音部7と、その下方に設けられた剥落防止カバー8、取付部9で構成されている。防音部7には、騒音の防止と高架橋上部で作業する作業者の転落防止などの機能が必要な他、軽量、高耐久性などが要求されるため、心材とその両側に位置する繊維強化プラスチック製スキン材からなるサンドイッチパネルの主要構造に構成されている。
【0021】
剥落防止カバー8は、図5に示すように高架橋躯体1などのコンクリート建築物の躯体上部側面(垂直面)および、端部付近の下面を覆う形状をしており、コンクリートの劣化によりコンクリート小片の剥離が生じても、下方に落下しないよう保持する機能が必要であるため、軽量高強度な繊維強化プラスチック製部材で構成されている。この剥落防止カバーの材質については、金属製板材であれば、重量の増加による施工性悪化や、錆びの発生などの問題があり、繊維で強化されていないプラスチックのみのカバーでは、十分な強度が得難い。そのため、本発明の防音壁用パネルにおいては、剥落防止カバーを繊維強化プラスチック製とすることで、軽量化、耐久性と剥落防止機能を同時に達成することができる。
【0022】
さらに、本実施態様では、剥落防止カバー8が、防音部7と一体に成形されており、それにより、防音部8を支えるための構造部材としての機能も併せ持つ構成となっている。
【0023】
また、防音部7、剥落防止カバー8が一体化された構造をさらに補強するため、図4の中で、一部を斜線で示した複数本の柱体12を、防音部7および剥落防止カバー8と一体化するよう埋設した構造としている。
【0024】
次に、図6、7、8の断面図を用いて、防音壁用パネルの内部構造について説明する。
柱体12の埋設状態は、両側の繊維強化プラスチック製スキン材10a、10bで覆われた一体構造とされている。さらに、心材11と柱体12の間に繊維強化プラスチック製リブ14を配置して、柱体12の周囲を強化繊維プラスチック層で覆うことにより、より強固な一体構造とすることができる。
【0025】
さらに、心材11と、その両側に位置する繊維強化プラスチック製スキン10a、10bとを繊維強化プラスチック製リブ13で接続して、補強する構造としている。
【0026】
繊維強化ブラスチック製リブ13、14を適切な箇所に配置することにより、心材の低いせん断物性の影響を小さくでき、防音部に関して、必要な強度と剛性を確保しやすくなる。
【0027】
このような繊維強化ブラスチック製リブ13については、図5の側面図の一部に示した断面に設けられた繊維強化プラスチックリブ13のように、防音部の垂直方向だけでなく、水平方向にも配置されており、横方向の強度と剛性の向上も図っている。
【0028】
こうした構造は、各部材を成形した後、接合組立して一体化してもよいが、更に好ましくは、全て一体成形されていることが望ましい。一体的に成形することにより、組立接合のための手数と時間を省くことができるばかりでなく、高い強度を安定して発現させることが難しい接合部を無くすことにより、防音壁用パネル全体の強度を安定して発揮させることができ、ひいては無駄のない軽量な防音壁パネルとすることができる。一体成形法としては、例えば、ハンドレイアップ法、オートクレーブ法等、一般的な繊維強化プラスチックの成形方法のいずれかで成形することができる。また、プルトルージョン法等の連続成形法により成形した各部材を適当な寸法に切断の後、組立接合して成形することもできる。
【0029】
しかし、上記実施態様の防音壁用パネルのように、心材11、柱体12や繊維強化プラスチック製リブ13、14などが内部に配置される複雑な構造においては、より好ましい一体成形法として、いわゆるRTM(Resin Transfer Molding)法や、RIM(Resin Injection Molding)法、また、成形部位を減圧すると同時に注入樹脂の拡散材を配置する一体成形法(SCRIMP法)等、強化繊維や心材、柱材を配置したキャビティ内に液体状のプラスチックを注入し、含浸・硬化させる成形法の採用が望ましい。
【0030】
また、水平方向に並べて設置する際に、各パネルの側面同士の突き合わせ部分の不連続部分を無くすため、各パネルの両側面に、重ね合わせ部15a、15bを設けている。
【0031】
この重ね合わせ部同士は、直接接触するのではなく、若干の隙間を設けておき、間に充填剤や、クッションゴム、スポンジ、シール剤を配置してもよい。これにより、連接されたパネルは、外観も連続して見え、防音効果もさらに向上する。
【0032】
次に取付部9について、図3、図9、図10、図11、図12を用いて説明する。
図9は、図3に示す防音壁用パネルの取付構造の一実施例、図10は、図3に示す防音壁用パネルの取付構造の他の実施例、図11は、他の実施形態の防音壁用パネルを示す斜視図、図12は、図11に示す防音壁用パネルの取付構造の一実施例である。
【0033】
防音壁用パネル3の取付部9は、防音部7の下方に設けられ、設置される高架橋躯体部分の側面または、端部付近の下面など躯体の構造、施工性などを考慮して、適した位置に設けることができる。このことにより、本発明の防音壁用パネルは、それ自身単独で建築物躯体に設置することができ、別に柱や桟を必要とする一般的構造の防音壁に比べて、設置のための手数と時間を少なく抑えることができる。
【0034】
取付部9の一実施態様として、図3に示すように、剥落防止カバー8の下面に設けることができる。その部位の中でも特に柱体が埋設されている箇所に取付穴を設けることにより、強固な取付構造とすることができる。その場合の取付構造は、図9に示すように、高架躯体上部の端部下面にあらかじめ設置されたアンカーボルト20に、防音壁用パネル2の取付部9の取付穴を通し、ナット21で締結する方法とすることができる。アンカーボルト20は、建築物躯体の建設時に、埋設することも可能であるし、そのほか、建設後に穿孔してから打ち込んだケミカルアンカーなどでもよい。
【0035】
別の取付構造として、図10に示すように、高架躯体1の側面に接する剥落防止カバー8の垂直面に取付部9を設け、図9と同様にアンカーボルト20で締結する方法も可能である。
【0036】
さらに、図11に示す他の実施態様の防音壁用パネルのように、防音部7と剥落防止カバー8に一体成形された柱体12の下側を延長して、柱体を露出させ、その部分に取付部9を設けた構造とすることもできる。その場合の取付構造は、図12に示すようにアンカーボルト20に取付部9の取付穴を差し込み、ナット21で締結する方法とすることができる。図13は、その際の取付工程を示すイメージ図である。
【0037】
取付部の設置場所および、構造、締結手段については、ここに示した例に限定されるものではなく、これ以外にも、様々な取付部構造を選択することが可能である。
【0038】
上述の防音部と剥落防止カバーが一体成形された構造の防音壁用パネル以外の構成に関しても、もちろん本発明に含まれる。
【0039】
例えば、図14は、他の実施態様の防音壁用パネルの斜視図、図15は、図14の防音壁用パネルの設置状況を示す全体斜視図であり、図14に示す他の実施態様の防音壁用パネル4のように、防音部7、剥落防止カバー8、取付部9、柱体12が、締結や接着などにより、結合されて、最終的に一体構造となっている構成も、本発明の実施形態の一つである。図14に示す防音壁用パネル4は、高架橋躯体に設置された既存の防音壁パネルを撤去せず、その上にさらに防音壁パネルを継ぎ足すためのものである。
【0040】
この構成により、図15に示す既存の防音壁パネル5を残したまま、その上に防音壁用パネル4を継ぎ足して設置することができ、防音部7と剥落防止カバー8、柱体12、取付部9を一体化した構造とすることで、施工費とメンテナンス費が大幅に削減可能となるほか、同時に剥落防止機能を付加することができる。
【0041】
剥落防止カバー8については、上記に各種の構成を説明したが、それらに制約されるものではなく、高架橋躯体の形状や、亀裂や、コンクリート小片の剥落の発生しやすい部位を効果的に覆うことができる形状のものであればよい。特に剥落の発生しやすい高架橋躯体の端部下面の角部分を覆うカバーの長さについては、水平方向に関しては、少なくとも5cm以上が望ましく、10cm〜100cm程度の範囲で、高架橋躯体下面をカバーすることが望ましい。
【0042】
次に、これまで説明してきた各構成部材について、詳述する。
図6、図7、図8に示す繊維強化プラスチック製スキン10a、10bおよび、繊維強化プラスチック製リブ13、14、重ね合わせ部15a、15bなどは、繊維強化プラスチックで構成されている。強化繊維としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等が挙げられ、その繊度は、100〜2000dtexの範囲内のものが好ましいが、本発明における小片の落下防止の観点からは、200〜1000dtexがより好ましい。また、マトリックス樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等が挙げられるが、その他に樹脂でもよく、特に難燃性が要求される場合には、マトリックス樹脂として難燃性の樹脂、例えばフェノール樹脂などを用いることも可能である。
【0043】
繊維強化プラスチック中の強化繊維の体積含有率Vfとしては、15〜60%程度が好ましく、30〜50%がより好ましい。
【0044】
繊維強化プラスチック製スキン10a、10bや重ね合わせ部15a、15bなどの表面は、耐候性を向上させるため、樹脂に顔料や、耐候性薬剤を混ぜたり、塗装やゲルコート層により被覆することができる。繊維強化プラスチックは、鉄やアルミ合金等に比べて、プラスチックの材質を適当に選択することにより、水分や化学薬品に対する耐性を高くすることができ、錆止め塗装等のメンテナンスを必要としない。但し、紫外線が直接樹脂に照射される場合には、徐々にプラスチックが劣化して強度等の低下が生じるので、長期間の屋外での使用を前提とする場合には、表面をゲルコート層で被覆したり、また、顔料、染料等で着色されたプラスチックを用いることにより、紫外線の構造体内部への侵入を防ぐことが望ましい。これらの対策をとることにより、有色ゲルコートの色選択の自由度や、繊維強化プラスチックの複雑な形状成形の自由度を活かして、従来のコンクリート製や金属製の防音壁パネルにはない、極めて意匠性の高い表面を容易に実現することができ、外観状好ましい結果を得ることができる。例えば、表面をレンガ積み模様等の有色ゲルコート層で被覆することでも可能である。
【0045】
図6、図7、図8に示す心材11は、防音とともに、曲げ剛性確保のためのスペーサーの役割をするものであり、その材質としては、例えば、20〜30倍発泡の硬質ウレタン発泡体等の軽量な材料を用いることが好ましいが、その他木材、ハニカム材としてもよい。また、防音効果を高めるために振動減衰効果の高い材料を選定する等、特殊な機能を付加するための材料を用いてもよい。心材11の周囲は全て、繊維強化プラスチック製スキン材10a、10bや、繊維強化プラスチック製リブ13、14など繊維強化プラスチックで覆うことができ、水分や紫外線等の侵入を完全に遮断することができる。心材11の厚みは、要求される防音性能や強度特性に応じて、適宜最適な寸法を選択すればよい。
【0046】
また、防音性能向上のため、防音壁用パネルを高架橋躯体に設置した後で、内側に、吸音材や遮音材などを貼り付けてもよい。
【0047】
柱体12は、上記に説明したような構成により、防音壁用パネルを補強することで、台風や列車通過時などに防音壁用パネルが受ける風圧に対して必要な強度を、効果的に達成することをできる。柱体の材質については、各種の一般的材料を使用することが可能であり、繊維強化プラスチック製の柱材などを使用すればさらに軽量化が可能であり、また、金属で構成することも可能である。金属製柱体を使用することで、重量増加となるが、風圧などの荷重に対する強度を低コストで、容易に達成することが可能となる。特に中空の金属製角材などを使用することが効果的である。
【0048】
上記に説明した各種実施態様の防音壁用パネルの外形寸法に関しては、防音部上端の躯体上面からの高さHは、用途にもよるが、鉄道高架橋における防音壁用パネルとして使用する場合には、500〜5000mm、さらに好ましくは1000〜3000mmが機能面から妥当な寸法である。防音壁用パネルの横寸法(幅)については、1体で最大25m位まで、実現可能であり(それ以上になると、寸法的に運搬が難しくなる。)、比較的小型のものを連接する場合、横寸法W500〜3000mm位がコスト、施工面などから現実的な寸法である。横寸法Wが比較的大きい場合には、防音部7や剥落防止カバー8の少なくとも、一部を高架橋などのカーブに沿って湾曲した形状に成形し、曲面を有する防音壁用パネルとすることも可能である。
【0049】
また厚さTは、風荷重に対する強度設計や、騒音の拡散防止、保線作業員の転落防止など機能面から決定されるが、10〜200mm程度が一般的であり、さらに好ましくは、30〜150mmが防音性能や軽量化などの機能面から、妥当な寸法である。
【0050】
柱体については、風荷重など強度設計により、必要寸法、本数などが決定されるが、FRPにより充分な剛性、強度を確保すれば、柱体で補強しなくても、FRPサンドイッチ構造の防音壁用パネルを構成することが可能である。
【0051】
上記に述べた外形寸法に関しては、本実施形態に示す一つの例であり、施工場所によっては、上記の範囲外の外形寸法とすることも本発明に含まれる。
【0052】
また、本発明の防音壁用パネルの重量に関しては、柱体12、取付部9、剥落防止カバー8などは台風の風圧を考慮した強度設計により、充分強固な構造となるため、重くならざるを得ないが、防音部2において柱体12や取付部9、剥落防止カバー8を除いた部分(具体的には、両側のスキンと心材からなる繊維強化プラスチックパネル)については、軽量性確保のため、単位面積当たり10〜60kg/m2の範囲内であることが望ましく、上記の構造、材料を適用することにより、達成可能である。
【0053】
【実施例】
実施例1
図11の斜視図および、図6、図7、図8の断面図に示す通りに、防音部と剥落防止カバーおよび柱体を一体成形し、柱体の下方端部の突き出し部分に取り付け部を設けた構成の防音壁用パネル3を次のように製作した。
【0054】
防音部や剥落防止カバーを構成する繊維強化プラスチック製スキン10aとして、ガラス繊維チョップドストランドマット、複数枚のガラス繊維織物(繊維配向:0°/90°,+45°/−45°)、炭素繊維織物(繊維配向:0°/90°)をそれぞれ、所定の枚数積層し、次に心材11として、30倍発泡硬質ポリウレタン発泡体を配置、また、柱体12として、溶融亜鉛メッキを施した鉄製中空角材(150×75mm)からなる柱体3本を配置した。心材11と柱体12の間には、繊維強化プラスチック製リブ14となるガラス繊維織物(繊維配向:0°/90°,+45°/−45°)を配置し、心材同士の間にも繊維強化プラスチック製リブ13となるガラス繊維織物(繊維配向:0°/90°,+45°/−45°)を配置して、両側のスキンを接続する補強を実施した。
【0055】
さらに、もう片側の繊維強化プラスチック製スキン10bとして、ガラス繊維チョップドストランドマット、複数枚のガラス繊維織物(繊維配向:0°/90°,+45°/−45°)、炭素繊維織物(繊維配向:0°/90°)をそれぞれ、所定の枚数積層した。
【0056】
次に、全体を密閉状態にして、内部を真空状態とし、前述のSCRIMP法により、不飽和ポリエステル樹脂を含浸させて、防音壁用パネルを一体成形した。なお、柱体の中空角材は、あらかじめ、端部を塞ぎ、樹脂が中空部分に流れ込まないようにしておいた。
【0057】
こうして得られた、防音壁用パネルは、高さ3.1m(防音部2,5mと、剥落防止カバーの垂直部分0.6m)、幅は1mで、剥落防止カバーの水平部分(躯体に合わせて、若干傾斜している)は、躯体端部下面を、20cmの幅でカバーする形状とした。そこから、突き出た柱体の端部を取り付け部として、アンカーボルトが挿入される取り付け穴を設けた。
【0058】
この防音壁用パネル3のユニットの重量は、200kg/m(防音部の高さ2.5m)であった。参考として、鉄道高架橋などの既存のコンクリート製防音壁は、高さ1.5mのものでも、400〜500kg/m程度もあり、大幅に軽量化されている。
【0059】
次に、この防音壁用パネルを設置する鉄道高架橋躯体に関して、既存のコンクリート製防音壁パネルを、ウォールカッターを用いて切断・撤去し、新たに取り付ける上述の防音壁用パネルをつり上げて、図13に示す通り、高架橋躯体の端部下面にケミカルアンカーとナットを用いて、取り付けた。この方法により、従来より軽量で、背の高い防音壁パネルが実現でき、防音性能が向上するとともに、従来のように、柱や桟を取り付け、パネルをはめ込むような煩雑な作業が必要なくなり、施工の手数と時間を大幅に削減できた。
【0060】
実施例2
図14の斜視図に示す通りに、防音部7と柱体12を一体成形し、柱体の下方に水平部分を設けて、高架橋躯体下面への取り付け部9とした上、さらに、柱体下部に繊維強化プラスチック製剥落防止カバー12を一体化した構成の防音壁用パネル4を、次のように製作した。
【0061】
この防音壁用パネル4は、実施例1とは異なり、鉄道高架橋に設置された既存のコンクリート製防音壁を撤去しないで、既存防音壁の上にさらに防音壁を継ぎ足すためのものである。
【0062】
防音部は、実施例1と同様に、心材と柱体を両側から繊維強化プラスチック製スキンで挟んだ構造であり、成形方法も同様にして、SCRIMP法により成形した。
【0063】
次に、繊維強化プラスチック製剥落防止カバー8は、繊維強化プラスチック製折り曲げ単板構成として、ガラス繊維チョップドストランドマット、複数枚のガラス繊維織物(繊維配向:0°/90°,+45°/−45°)、炭素繊維織物(繊維配向:0°/90°)をそれぞれ、所定の枚数積層し、ハンドレイアップ法により、不飽和ポリエステル樹脂を含浸させて、成形した後、上述の柱体12の下部にボルト締結と接着を併用して一体化した。
【0064】
この防音壁用パネルの防音部7は、幅2m、高さ1m(既存の1.5m高さの防音壁に1m継ぎ足し)であり、繊維強化プラスチック製剥落防止カバー12は、幅2m、垂直部分の高さ0.6m、水平部分(躯体に合わせて、若干傾斜している)は、躯体端部下面を20cmの幅でカバーする形状とした。また、柱体の下方端部に取り付け部として、アンカーボルトが挿入される取り付け穴を設けた。
【0065】
この防音壁用パネル4のユニットの重量は、180kg(幅2mなので、1mあたり90kg)であった。参考として、鉄道高架橋などの既存のコンクリート製防音壁(高さ1.5mのものでも、400〜500kg/m程度)の上にさらに同様のコンクリート防音壁用パネルを1m継ぎ足して、高さ2.5mの防音壁とした場合は、1m当たり650kg〜800kg程度となるが、本実施例では、既存の防音壁と合わせて、1m当たり、約500kg程度で、継ぎ足し構造の高さ2.5mの防音壁とすることができ、大幅な軽量化を実現している。
【0066】
次に、この防音壁用パネル4をつり上げて、図15に示す通り、高架橋躯体の端部下面にケミカルアンカーとナットを用いて、取り付けた。この方法により、実施例1よりは、重量面で劣るが、低コストで防音性能を向上させることができ、施工の手数と時間も大幅に削減できた。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る防音壁用パネルによれば、その主要構成部である防音部が、繊維強化プラスチック製であることにより、コンクリートの脆性材料に特有の小さな繰り返し荷重による亀裂の進展を起こさなくなり、ひいては防音壁からの小片の落下を防ぐことができる。また、もう一つの主要構成部である繊維強化プラスチック製剥落防止カバーにより、コンクリート製などの高架橋躯体の端部を覆うことで、躯体を構成するコンクリートの劣化などにより、亀裂が発生しても、コンクリート小片を下方に落下させず、保持することが可能となり、周辺地域に対する安全性を確保することができる。
【0068】
また、繊維強化プラスチックは、コンクリートや、鉄等の一般的な金属に比べて、比強度が高くできるため、防音壁としての必要な強度を有したまま、大幅な軽量化を図ることができ、この結果、高架橋などの設置場所において、重機等を使用したつり上げ設置工事を安全に、比較的容易に実施することができる。
【0069】
さらに、防音部の下方に設けた取付部を有することにより、それ自身単独で、建築物躯体に設置することができ、別に柱や桟を必要とする一般的な構造の防音壁パネルに比べて、設置のための手数と時間を少なく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る防音壁用パネルの設置設置状態を示す全体斜視図(上方から見下ろした斜視図)である。
【図2】図1の防音壁用パネルの設置設置状態を示す全体斜視図(下方から見上げた斜視図)である。
【図3】本発明の一実施態様に係る防音壁用パネルの斜視図(下方から見上げた斜視図)である。
【図4】図3の防音壁用パネルの斜視図(上方から見下ろした斜視図)である。
【図5】図3の防音壁用パネルの一部断面表示側面図である。
【図6】図5のA−A線に沿う防音壁用パネルの横断面図である。
【図7】図5のB−B線に沿う防音壁用パネルの横断面図である。
【図8】図5のC−C線に沿う防音壁用パネルの横断面図である。
【図9】図3の防音壁用パネルの取付構造の一実施例を示す概略構成図である。
【図10】図3の防音壁用パネルの取付構造の他の実施例を示す概略構成図である。
【図11】他の実施形態に係る防音壁用パネルの斜視図である。
【図12】図11の防音壁用パネルの取付構造の一実施例を示す概略構成図である。
【図13】図12の取付構造の取付工程を示す分解構成図である。
【図14】さらに他の実施態様に係る防音壁用パネルの斜視図である。
【図15】図14の防音壁用パネルの設置状況の一例を示す全体斜視図である。
【符号の説明】
1 高架橋躯体
2、3、4 防音壁用パネル
5 既存の防音壁パネル
7 防音部
8 剥落防止カバー
9 取付部
10a、10b 繊維強化プラスチック製スキン材
11 心材
12 柱体
13、14 繊維強化プラスチック製リブ
15a、15b 重ね合わせ部
20 アンカーボルト
21 ナット

Claims (15)

  1. 心材と、心材の両側に位置する繊維強化プラスチック製スキン材とで構成される防音部を有し、前記防音部の下方に、建築物躯体の垂直面と下面端部付近を覆う繊維強化プラスチック製剥落防止カバーを有することを特徴とする防音壁用パネル。
  2. 前記防音部と、その下方にある前記剥落防止カバーが、一体成形されていることを特徴とする、請求項1に記載の防音壁用パネル。
  3. 前記防音部の下方に、建築物躯体への取付部が設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の防音壁用パネル。
  4. 柱体が、前記防音部と、その下方にある前記剥落防止カバーの双方を補強するように設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の防音壁用パネル。
  5. 前記柱体の下部に、建築物躯体への取付部が設けられていることを特徴とする、請求項4に記載の防音壁用パネル。
  6. 前記柱体の少なくとも一部が、防音部と、その下方にある剥落防止カバーに埋設されていることを特徴とする、請求項4または5に記載の防音壁用パネル。
  7. 前記柱体の少なくとも一部が、防音部と、その下方にある剥落防止カバーに一体成形されていることを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載の防音壁用パネル。
  8. 前記柱体の一体成形された部分が、心材と直に接することなく、心材と柱体の間に、繊維強化プラスチック製リブが介在していることを特徴とする、請求項7に記載の防音壁用パネル。
  9. 前記柱体が金属からなることを特徴とする、請求項4〜8のいずれかに記載の防音壁用パネル。
  10. 前記防音部の内部に、心材の両面側に位置するスキン材を接続するリブが設けられていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の防音壁用パネル。
  11. 前記防音部の単位面積当たりの重量が、10〜60kg/m2の範囲内にあることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の防音壁用パネル。
  12. 前記防音部のスキン材と、その下方にある剥落防止カバーを形成する繊維強化プラスチックのマトリックス樹脂に、難燃性の樹脂が用いられていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の防音壁用パネル。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の防音壁用パネルに設けられた取付穴を、あらかじめ、建築物躯体に設置されたアンカーボルトに通し、さらにナットを用いて、防音壁用パネルを建築物躯体に固定することを特徴とする、防音壁用パネルの取付方法。
  14. 取付用アンカーボルトが、建築物躯体のコンクリート打ち込み時に埋設されていることを特徴とする、請求項13に記載の防音壁用パネルの取付方法。
  15. 取付用アンカーボルトが、建築物躯体の施工終了後に、穿孔することにより、打ち込まれたケミカルアンカーであることを特徴とする、請求項13に記載の防音壁用パネルの取付方法。
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