JP2020084439A - 軌道整備装置及び軌道整備方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、軌道整備のマクラギ交換に際して、新たに設置したマクラギの下側の道床バラストを突き固めるのに用いる装置としてのタイタンパーが知られている(例えば、特許文献2,3参照。)。
このマクラギクリッパーとタイタンパーは、バックホーのアーム先端に取り付けて使用するアタッチメントとしても実用化されており、作業に応じて適宜付け替えて使用されている(例えば、非特許文献1,2参照。)。
そこで、本発明者らが鋭意検討し、比較的容易にマクラギクリッパーとタイタンパーを切り替えて、それぞれの装置で好適に軌道整備を行うことができる技術を開発するに至った。
装置本体に揺動自在に取り付けられている少なくとも一対の揺動部材と、
対を成している前記揺動部材の下端側を近接・離隔させるように揺動させる駆動部と、
前記対を成している揺動部材に配設されて、それぞれ対を成しているグリッパー爪及びタイタンパーアームと、
前記装置本体に配設され、所定の振動を発生させる加振部と、
を備え、
前記グリッパー爪は、前記揺動部材に回動可能に配設されており、前記対を成しているグリッパー爪で対象物を掴むためにその先端を下方に向けた姿勢と、前記タイタンパーアームを作動させる作業時に退避するためにその先端を上方に向けた姿勢とに切り替え可能に構成されているようにした。
なお、二対以上の揺動部材がある場合でも、駆動部は対を成している全ての揺動部材を揺動させるように構成されている。
つまり、この軌道整備装置であれば、グリッパー爪の姿勢を切り替えるという比較的簡易な操作を行うことで、グリッパー爪を作動させてマクラギクリッパーとして使用することと、タイタンパーアームを作動させてタイタンパーとして使用することができるので、アタッチメントとしてのマクラギクリッパーとタイタンパーを付け替える作業を行う従来技術よりも速やかにマクラギクリッパーとタイタンパーとの切り替えを行い、それぞれの装置で好適に軌道整備を行うことができる。
前記対を成している揺動部材の下端側が近接されて、前記対を成しているグリッパー爪が前記対象物を掴んでいる状態において、前記対を成しているタイタンパーアームは、前記対象物と接触しない配置となるように前記揺動部材に配設されているようにする。
また、タイタンパーアームが対象物と接触して、その対象物を損傷してしまうことはない。
上記軌道整備装置を用いた軌道整備方法であって、
前記対を成しているグリッパー爪の先端を下方に向けた姿勢に切り替えて、前記グリッパー爪の先端を前記タイタンパーアームの先端に並べるようにした状態で、グリッパー爪及びタイタンパーアームの先端側で道床バラストを掻き寄せる作業を行うようにした。
このようにタイタンパーアームによってグリッパー爪の先端の幅を広げたようにすれば、グリッパー爪のみで道床バラストを掻き寄せる作業を行う場合よりも、1回の動作でより広い範囲の道床バラストを掻き寄せることができるので、その作業効率が上がる。
上記軌道整備装置を用いた軌道整備方法であって、
前記グリッパー爪を作動させる作業時において、前記グリッパー爪を道床バラストに突き入れる際と、前記グリッパー爪を道床バラストから引き抜く際に、前記加振部を作動させるようにした。
このように加振部を作動させてグリッパー爪を振動させれば、グリッパー爪と接触する道床バラストを動かし易くなり、グリッパー爪を道床バラストに突き入れたり道床バラストから引き抜いたりし易くなるので、その作業を行い易くなる。
なお、タイタンパーによる軌道整備を行う際、加振部を駆動してタイタンパーアームを振動させながら道床バラストを突き固める作業を行うようになっている。
この加振部をグリッパー爪(マクラギクリッパー)による軌道整備にも活用するようにした。
本実施形態の軌道整備装置は、マクラギクリッパーとタイタンパーの機能を兼ね備えた装置であり、それぞれの動作に切り替えて所定の軌道整備を行うことを可能にしている。
本実施形態では、装置本体10に揺動自在に取り付けられている二対のグリッパー取付板21,21と、装置本体10に揺動自在に取り付けられている二対のタイタンパー取付板31,31が、揺動部材として機能している。
そして、対を成している揺動部材(グリッパー取付板21、タイタンパー取付板31)を揺動させる駆動部40は、図1(a)(b)、図2(a)(b)に示すように、装置の右側に配されている一対のグリッパー取付板21,21および一対のタイタンパー取付板31,31に対して取り付けられている。
具体的には、シリンダーを収縮させることで、対を成す揺動部材(グリッパー取付板21,21、タイタンパー取付板31,31)の上端側を近接させ、その下端側を離隔させるように、揺動部材を揺動させる。
また、シリンダーを伸長させることで、対を成す揺動部材(グリッパー取付板21,21、タイタンパー取付板31,31)の上端側を離隔させ、その下端側を近接させるように、揺動部材を揺動させる。
そして、この駆動部40が、対を成す揺動部材(グリッパー取付板21,21、タイタンパー取付板31,31)の下端側を近接、離隔させるように揺動させることで、対を成すグリッパー爪20を開閉したり、対を成すタイタンパーアーム30を開閉したりするようになっている。
具体的には、図1(a)と図2(a)の図中、装置の右側に配されているグリッパー取付板21と装置の左側に配されているグリッパー取付板21とに挟まれた態様で、各グリッパー爪20が配設されており、装置本体10に対して一対のグリッパー爪20が配設されている。
具体的には、グリッパー爪20は、回動軸22を軸心にしてグリッパー取付板21に回動可能に配設されており、図1に示すように、グリッパー爪20の先端を下方に向けた姿勢と、図2に示すように、グリッパー爪20の先端を上方に向けた姿勢とに切り替え可能になっている。
特に、グリッパー爪20には、その姿勢を維持するためのロック機構23が備えられており、先端を下方に向けた姿勢に切り替えた状態と、先端を上方に向けた姿勢に切り替えた状態で、グリッパー爪20をグリッパー取付板21に固定することができる。
ここでは、回転部材と一対のリンクロッドを備えた周知のロック機構23を用いて、グリッパー爪20をグリッパー取付板21に対して固定している。なお、グリッパー爪20の姿勢を切り替える場合には、一旦ロック機構23を解除し、グリッパー爪20を所定の姿勢に切り替えた後に、ロック機構23による固定を行うようにする。
緩衝部材20aは、例えば、ゴム製の板状部材であり、グリッパー爪20で掴む対象物に傷をつけないようにするためと、グリッパー爪20で対象物を掴み易くするために配設されている。
具体的には、図1(a)と図2(a)の図中、装置の右側に配されているタイタンパー取付板31であって、図1(b)と図2(b)に示されている一対のタイタンパー取付板31,31にそれぞれタイタンパーアーム30が配設されており、そのタイタンパーアーム30が対を成している。
また、図1(a)と図2(a)の図中、装置の左側に配されているタイタンパー取付板31であって、図1(c)と図2(c)に示されている一対のタイタンパー取付板31,31にそれぞれタイタンパーアーム30が配設されており、そのタイタンパーアーム30が対を成している。
このように、本実施形態の軌道整備装置100(装置本体10)には、二対のタイタンパーアーム30,30が配設されており、所謂4頭タイタンパーの態様を成している。
タイタンパーアーム30の先端には、平坦面を有するブレード30aが設けられている。このブレード30aは、道床バラストを押し易くするために設けられている。
また、図1(b)(c)に示すように、グリッパー爪20の先端が下方に向けられている軌道整備装置100を側面視した際、対を成しているグリッパー爪20の間隔よりも、対を成しているタイタンパーアーム30の間隔の方が広くなるように、グリッパー爪20はグリッパー取付板21に取り付けられ、タイタンパーアーム30はタイタンパー取付板31に取り付けられている。
例えば、タイタンパーによる軌道整備を行う際、加振部50を駆動してタイタンパーアーム30を振動させながら道床バラストを突き固める作業を行うようになっている。
旋回部12は、図示しない旋回機構を備えており、図中上下方向に沿う軸を中心に取付部11に対して旋回することで、軌道整備装置100の装置本体10側を±180°旋回させることができる。
振動吸収部13は、例えば、ゴム製の振動吸収部材を備えており、加振部50による振動が取付部11側に伝達するのを低減するために設けられている。
軌道整備装置100をマクラギクリッパーとして使用する場合、図1に示すように、一対のグリッパー爪20の先端を下方に向けた姿勢に固定する。
この状態で、シリンダーを収縮させるように駆動部40を駆動することで、図1(b)に示すように、対を成すグリッパー爪20を開くことができる。また、シリンダーを伸長させるように駆動部40を駆動することで、図3に示すように、対を成すグリッパー爪20を閉じることができる。
特に、対を成しているグリッパー爪20がマクラギMを掴んでいる状態において、対を成しているタイタンパーアーム30は、マクラギMと接触しない配置となるようにタイタンパー取付板31に配設されている。
このように、タイタンパーアーム30は、グリッパー爪20がマクラギMを掴むことを妨げないようになっている。また、タイタンパーアーム30がマクラギMと接触して、マクラギMを損傷してしまうことがないようになっている。
つまり、この軌道整備装置100であれば、対を成すグリッパー爪20を作動させることでマクラギクリッパーとして好適に使用することができる。
同様に、グリッパー爪20を道床バラストから引き抜く際に、加振部50を作動させるようにすれば、グリッパー爪20を道床バラストから引き抜き易くなる。
このように加振部50を作動させてグリッパー爪20を振動させれば、グリッパー爪20と接触する道床バラストを動かし易くなり、グリッパー爪20を道床バラストに突き入れたり道床バラストから引き抜いたりし易くなるので、その作業を行い易くなる。
このようにタイタンパーアーム30のブレード30aによってグリッパー爪20の幅を広げたようにすれば、グリッパー爪20のみで道床バラストを掻き寄せたり均したりする作業を行う場合よりも、1回の動作でより広い範囲の道床バラストを掻き寄せたり均したりすることができるので、作業効率が上がる。
なお、グリッパー爪20及びタイタンパーアーム30の先端側で道床バラストを掻き寄せたり均したりする作業を行う場合、図3に示すように、対を成すグリッパー爪20を閉じた状態で行うことが好ましい。
また、グリッパー爪20及びタイタンパーアーム30の先端側で道床バラストを掻き寄せたり均したりする作業を行う際に、加振部50を作動させるようにしてもよい。
軌道整備装置100をタイタンパーとして使用する場合、図2に示すように、一対のグリッパー爪20の先端を上方に向けた姿勢に固定する。
この状態で、シリンダーを収縮させるように駆動部40を駆動することで、図2(b)に示すように、対を成すタイタンパーアーム30を開くことができる。また、シリンダーを伸長させるように駆動部40を駆動することで、図5(b)に示すように、対を成すタイタンパーアーム30を閉じることができる。
このとき、グリッパー爪20は先端を上方に向けて退避しており、道床バラストにタイタンパーアーム30を突き入れるのを妨げないようになっている。
なお、タイタンパーアーム30を作動させて軌道整備を行う際、加振部50を駆動してタイタンパーアーム30を振動させながら道床バラストを突き固めたり寄せ固めたりする作業を行う。
つまり、この軌道整備装置100であれば、対を成すタイタンパーアーム30を作動させることでタイタンパーとして好適に使用することができる。
つまり、この軌道整備装置100であれば、グリッパー爪20の姿勢を切り替えるという比較的簡易な操作を行うことで、グリッパー爪20を作動させてマクラギクリッパーとして使用することと、タイタンパーアーム30を作動させてタイタンパーとして使用することができるので、アタッチメントとしてのマクラギクリッパーとタイタンパーを付け替える作業を行う従来技術よりも速やかにマクラギクリッパーとタイタンパーとの切り替えを行い、それぞれの装置で好適に軌道整備を行うことができる。
11 取付部
12 旋回部
13 振動吸収部
20 グリッパー爪
20a 緩衝部材
21 グリッパー取付板(揺動部材)
22 回動軸
23 ロック機構
30 タイタンパーアーム
30a ブレード
31 タイタンパー取付板(揺動部材)
40 駆動部
50 加振部
100 軌道整備装置
P 連結ピン
Claims (4)
- 装置本体に揺動自在に取り付けられている少なくとも一対の揺動部材と、
対を成している前記揺動部材の下端側を近接・離隔させるように揺動させる駆動部と、
前記対を成している揺動部材に配設されて、それぞれ対を成しているグリッパー爪及びタイタンパーアームと、
前記装置本体に配設され、所定の振動を発生させる加振部と、
を備え、
前記グリッパー爪は、前記揺動部材に回動可能に配設されており、前記対を成しているグリッパー爪で対象物を掴むためにその先端を下方に向けた姿勢と、前記タイタンパーアームを作動させる作業時に退避するためにその先端を上方に向けた姿勢とに切り替え可能に構成されていることを特徴とする軌道整備装置。 - 前記対を成している揺動部材の下端側が近接されて、前記対を成しているグリッパー爪が前記対象物を掴んでいる状態において、前記対を成しているタイタンパーアームは、前記対象物と接触しない配置となるように前記揺動部材に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の軌道整備装置。
- 請求項1又は2に記載の軌道整備装置を用いた軌道整備方法であって、
前記対を成しているグリッパー爪の先端を下方に向けた姿勢に切り替えて、前記グリッパー爪の先端を前記タイタンパーアームの先端に並べるようにした状態で、グリッパー爪及びタイタンパーアームの先端側で道床バラストを掻き寄せる作業を行うことを特徴とする軌道整備方法。 - 請求項1又は2に記載の軌道整備装置を用いた軌道整備方法であって、
前記グリッパー爪を作動させる作業時において、前記グリッパー爪を道床バラストに突き入れる際と、前記グリッパー爪を道床バラストから引き抜く際に、前記加振部を作動させることを特徴とする軌道整備方法。
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- 2018-11-19 JP JP2018216112A patent/JP7130207B2/ja active Active
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