JP2020084065A - ポリイソブチレン系重合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち本発明の第1は、ポリイソブチレン系重合体の製造方法であって、
ルイス酸触媒を用いたリビングカチオン重合工程、
ルイス酸触媒を完全に中和失活するために必要な量の1.0〜5倍モル量のアルカリ化合物を有するアルカリ水溶液を加え、ルイス酸触媒の失活を行った後に油水分離を行い、排水する失活工程、
残った有機層と、油水界面付近の粒状の油滴及び水滴とを攪拌した後に油水分離を行い、分離した水層を排水する残存粒状油滴凝集工程、
を含むことを特徴とするポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第2は、前記残存粒状油滴凝集工程の後に、残った有機層に水を加え洗浄し油水分離を行い排水する操作を、排水のpHが5.5〜10.0となるまで、繰り返し行う水洗工程を行う、本発明の第1に記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第3は、失活工程の排水前に、水洗工程を無くすまたは水洗工程の水洗回数を低減するために、酸を添加し水層の中和を行うことを特徴とする本発明の第1または2に記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第4は、残存粒状油滴凝集工程の攪拌時間が0.5〜30分であることを特徴とする本発明の第1〜3のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第5は、ポリイソブチレン系重合体がイソブチレンに由来する繰り返し単位を80重量%以上含む重合体であることを特徴とする本発明の第1〜4に記載のイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第6は、ポリイソブチレン系重合体が、前記ルイス酸触媒を用いたリビングカチオン重合工程の後に、ルイス酸触媒を用いた末端(メタ)アクリロイル化反応工程を行うことを特徴とする、本発明の第1〜5のいずれかに記載の(メタ)アクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第7は、(メタ)アクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体が、下記一般式(1):
本発明の第8は、R2が−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−からなる群から選ばれる2価の炭化水素基であることを特徴とする本発明の第7に記載の(メタ)アクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第9は、R3、およびR4が水素であることを特徴とする本発明の第7または第8に記載の(メタ)アクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体の製造方法。
本発明の第10は、R5が水素であることを特徴とする本発明の第7〜9のいずれかに記載の(メタ)アクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第11は、ルイス酸触媒が、四塩化チタンであることを特徴とする本発明の第1〜10のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第12は、ルイス酸触媒の使用量が重合開始剤の3〜20倍モルであることを特徴とする本発明の第1〜11のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第13は、重合開始剤が、(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼンから選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする本発明の第1〜12のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第14は、失活工程で用いるアルカリ化合物が水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムからなる群の少なくとも1種であることを特徴とする本発明の第1〜13のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第15は、アルカリ水溶液により触媒を失活する工程の温度が30〜80℃であることを特徴とする本発明の第1〜14のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第16は、添加する酸が塩酸、硫酸、酢酸、アスコルビン酸からなる群の少なくとも1種であることを特徴とする本発明の第15に記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第17は、水洗工程の温度が30〜80℃の範囲であることを特徴とする本発明の第1〜16に記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第18は、使用する溶媒が、炭素数3〜8のモノハロゲン化炭化水素と、脂肪族及び/又は芳香族炭化水素との混合溶媒であることを特徴とする本発明の第1〜17のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明の第19は、ルイス酸触媒を失活する工程及び水洗工程のいずれにおいても、有機層と水層の体積比が、有機層/水層=0.5〜10の範囲であることを特徴とする本発明の第1〜18のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法である。
本発明におけるポリイソブチレン系重合体とは、イソブチレンを含有するものであれば特に制限は無いが、イソブチレンを主成分として構成される重合体であることが好ましく、イソブチレンに由来する繰り返し単位を80量%以上含むのが好ましい。具体的には、イソブチレンモノマーをルイス酸触媒の存在下で開始剤、必要に応じて電子供与剤とともにリビングカチオン重合して得られるものである。リビングカチオン重合して得られたポリイソブチレン系重合体は、適切なエンドキャップ剤との反応により重合反応後に末端官能化することで、例えば(メタ)アクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体とすることができる。(メタ)アクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体としては、下記一般式(1);
上記電子供与体剤としては、種々の化合物の電子供与体(エレクトロンドナー)としての強さを表すパラメーターとして定義されるドナー数が15〜60であるものとして、通常、具体的には、2,6−ジ−t−ブチルピリジン、2−t−ブチルピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、2−メチルピリジン、ピリジン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、酢酸メチル、酢酸エチル、リン酸トリメチル、ヘキサメチルリン酸トリアミド、チタン(III)メトキシド、チタン(IV)メトキシド、チタン(IV)イソプロポキシド、チタン(IV)ブトキシド等のチタンアルコキシド;アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリブトキシド等のアルミニウムアルコキシド等が使用できるが、好ましいものとして、2,6−ジ−t−ブチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、2−メチルピリジン、ピリジン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、チタン(IV)イソプロポキシド、チタン(IV)ブトキシド等が挙げられる。上記種々の物質のドナー数については、「ドナーとアクセプター」、グードマン著、大瀧、岡田訳、学会出版センター(1983)に示されている。これらの中でも、添加効果が顕著である2−メチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、トリエチルアミンが特に好ましい。
カチオン重合の開始反応を効率的に行う方法として、3級炭素に結合した塩素原子を有する化合物やα位に芳香族を有する塩素化合物などの化合物を重合開始剤として用いるイニファー法が開発されており(米国特許第4276394号明細書)、本発明にもこの方法を適用することができる。イニファー法に用いる重合開始剤としてはその機能を発揮するものであればよく、例えば(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼンを好ましい例として挙げることができる。
ポリイソブチレン系重合体の製造の際に使用されるルイス酸触媒は、カチオン重合能を有するものであれば特にその種類を問わないが、例示するならばTiCl4、AlCl4、BCl3、ZnCl2、SnCl4、エチルアルミニウムクロライド、SnBr4などが挙げられる。これらのルイス酸触媒は単独で用いても、複数以上組み合わせて用いてもよい。これらの中で、特にTiCl4が取り扱いやすさ、重合活性の高さ、経済性などの点で好ましい。さらにTiCl4は、末端アクリロイル化のためのフリーデルクラフツ反応の触媒としても好適であることからも、好ましいルイス酸触媒といえる。
ルイス酸触媒の失活は、ルイス酸触媒を完全に中和失活するために必要な量の1.0〜5倍モル量のアルカリ化合物を有するアルカリ水溶液とポリイソブチレン系重合体を含む反応溶液を一定時間攪拌することにより実施される。ここでいうルイス酸を完全に中和失活するために必要なアルカリ化合物の量とは、使用したルイス酸が全て失活したときに生成する酸を中和するために必要な量である。例えば、ルイス酸がTiCl4の場合、失活時にはTiCl4の4倍モル量の塩酸が生成するため、この塩酸を完全に中和するために必要なアルカリ化合物の量ということであり、アルカリ化合物として水酸化ナトリウムを用いた場合にはTiCl4の4倍モル量ということになる。ルイス酸としてBCl3を用いた場合には、失活時にはBCl3の3倍モル量の塩酸が生成し、これを中和するために必要な量となる。
前記の失活・水洗のみで完全にルイス酸触媒残渣が除去できない場合には、残ったルイス酸触媒残渣はろ過により除去することができる。ろ過方法としては、例えばヌッチェ等による減圧ろ過方法、フィルタープレス方式等の加圧式ろ過方法等が例示される。不溶成分の量が少なく、ろ過性がよい場合にはカートリッジフィルター、バッグフィルター等による簡易ろ過が簡便である。精製効率を向上させるためには、ろ過助剤を使ったケーキろ過も好適である。ろ過助剤の種類としては、特に限定されるものではないが、珪藻土を好適に用いることができる。
(重合及び末端官能化反応)
1Lのセパラブルフラスコの容器内を窒素置換した後、n−ヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)25g及び塩化ブチル(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)298gを加え、窒素雰囲気下で攪拌しながら−70℃まで冷却した。次いで、イソブチレン134mL(1.42mol))、p−ジクミルクロライド1.57g(0.0068mol)及びルチジン0.27g(0.0025mol)を加えた。反応混合物が−70度まで冷却された後で、四塩化チタン1.28g(0.0068mol)を加えて重合を開始した。重合開始後、ガスクロマトグラフィーで残存イソブチレン濃度を測定して、イソブチレン残存量が0.5%を下回った段階で、アクリル酸2−フェノキシブチル3.43g(0.0156mol)と四塩化チタン7.7g(0.0406mol)を添加した(合計四塩化チタン0.0474mol:開始剤に対して7.0倍モル)。その後、−70℃で3時間攪拌を続けた。
蒸留水485ml、48%水酸化ナトリウム水溶液17.4g(四塩化チタンから発生する塩酸に対して1.1倍モル量)、n−ヘキサン5.94g、及び塩化ブチル71.8gを2Lのジャケット付きセパラブルフラスコに加え、攪拌しながら50℃に温調した。攪拌を停止することなく上記で得られたポリマー溶液を加え、内温が50℃に到達してから60分攪拌することにより失活を行った(有機層中のポリマー濃度:16.5%)。攪拌を停止、静置分離を30分行い、水層(405g)を排出した。排水のpHは>14であった。残った有機層を5分間攪拌し、静置分離を30分行い、水層(11g)を排出した。蒸留水123mLを加え、内温が50℃に到達後30分攪拌した。攪拌を停止し、30分間、静置分離を行い、水層を排出した。排水のpHは7付近であった。得られた有機層はほぼ無色透明であり、色差計によりAPHAを測定したところ150であった。ここでいうAPHAとは、化学製品などの着色度を評価する方法としてISO6721−2:2004で規定されているハーゼン色数試験により得られるハーゼン色数を指す。ハーゼン色数試験は、SC−P分光測色計(スガ試験機株式会社製)にて実施した。
有機層を、加圧ろ過(ろ布;16cc/cm2/sec、窒素加圧;0.04MPa、ろ過助剤;ラヂオライト100S(昭和化学工業製)、助剤添加濃度; 20g/L)することで、無色透明な溶液を得た。ポリマーに対し1700ppm相当量のMEHQ(55mg)を加え、溶媒を減圧下に留去して、得られた重合体を120℃で4時間真空乾燥することにより無色透明のアクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体を得た。色差計により得られた重合体のAPHAを測定したところ、20であった。サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)法により得られた重合体の分子量をポリスチレン換算で測定したところ、Mw:14598、Mn:12637、Mw/Mnが1.16であった。また、得られたアクリロイル末端ポリイソブチレン重合体の末端に導入されたアクリロイル基のFnは1.85であった。Fnは重合体末端への官能基導入量であり、定量的に導入された場合には今回用いた開始剤では2.0である。導入率はNMR分析により、開始剤と末端官能基のシグナルを比較して定量化した。
(重合及び末端官能化反応)
実施例1と同様の方法で、重合末端官能化反応を行った。
失活及び排水後に残った有機層を10分間攪拌した以外は、実施例1と同様の方法で失活及び水洗を行った。
実施例1と同様の方法で、ろ過及び溶媒除去を行うことにより、無色透明のアクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体を得た。色差計により得られた重合体のAPHAを測定したところ、10であった。サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)法により得られた重合体の分子量をポリスチレン換算で測定したところ、Mw:15541、Mn:12779、Mw/Mnが1.22であった。また、得られたアクリロイル末端ポリイソブチレン重合体の末端に導入されたアクリロイル基のFnは1.84であった。
(重合及び末端官能化反応)
実施例1と同様の方法で、重合および末端官能化反応を行った。
蒸留水513ml、48%水酸化ナトリウム水溶液39.5g(四塩化チタンから発生する塩酸に対して2.5倍モル量)、n−ヘキサン5.94g、及び塩化ブチル71.8gを2Lのジャケット付きセパラブルフラスコに加え、攪拌しながら50℃に温調した。攪拌を停止することなく上記で得られたポリマー溶液を加え、内温が50℃に到達してから90分攪拌することにより失活を行った(有機層中のポリマー濃度:16.5%)。続いて攪拌しながら35%塩酸水溶液29.7gを加え、内温が50℃に到達してから30分間攪拌した。攪拌を停止、静置分離を30分行い、水層を排出した。排水のpHは7付近であった。残った有機層を5分間攪拌し、静置分離を30分行い水層を排出した。得られた有機層は、ほぼ無色透明でありさらなる水洗は必要なかった。色差計によりAPHAを測定したところ130であった。
実施例1と同様の方法で、ろ過及び溶媒除去を行うことにより、無色透明のアクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体を得た。色差計により得られた重合体のAPHAを測定したところ、10であった。サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)法により得られた重合体の分子量をポリスチレン換算で測定したところ、Mw:15546、Mn:12765、Mw/Mnが1.22であった。また、得られたアクリロイル末端ポリイソブチレン重合体の末端に導入されたアクリロイル基のFnは1.85であった。
(重合及び末端官能化反応)
実施例1と同様の方法で、重合/末端官能化反応を行った。
実施例1と同様の方法で失活を行い、失活排水後に残った有機層を再攪拌しないまま、続けて実施例1と同様の方法で水洗を行った。
得られた有機層には水滴が認められたが、実施例1と同様の方法にてろ過処理を行った。得られたろ液は白濁が認められ、これ以上の検討を打ち切った。
(重合及び末端官能化反応)
実施例1と同様の方法で、重合/末端官能化反応を行った。
実施例3と同様の方法で塩酸添加及び排水まで行い、残った有機層を再攪拌しないまま、次工程のろ過に供した。
得られた有機層には水滴が認められたが、実施例1と同様の方法にてろ過処理を行った。得られたろ液は白濁が認められ、これ以上の検討を打ち切った。
数平均分子量300のポリプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキサイドの開環重合を行い、触媒および/またはその残渣である金属化合物を不純物をして含む、水酸基末端ポリエーテルを得た。得られた水酸基末端ポリエーテルの数平均分子量をサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)法により測定したところ、約15000であった。この水酸基末端ポリエーテルの水酸基に対して1.0倍当量のナトリウムメトキシドの30%メタノール溶液を添加してメタノールを留去した後、水酸基に対して1.8倍当量のアリルクロライドを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。アリルクロライドを留去し、不飽和基含有ポリエーテルを得た。この不飽和基含有ポリエーテル(500g)に水(500g)を加え、90℃で15分間、攪拌回転数900rpmで攪拌し、触媒失活操作を行った。30分静置分離を行い、水層を払い出したところ排水量は464.9gであり排水率は93%であった。油水界面付近に粒状の油滴および水滴が認められた。そこで900rpmで5分間攪拌し30分静置することで粒状の油滴および水滴を凝集させ油水分離を試みたが、油水分離は全く認められずさらなる排水は不可能であった。
Claims (19)
- ポリイソブチレン系重合体の製造方法であって、
ルイス酸触媒を用いたリビングカチオン重合工程、
ルイス酸触媒を完全に中和失活するために必要な量の1.0〜5倍モル量のアルカリ化合物を有するアルカリ水溶液を加え、ルイス酸触媒の失活を行った後に油水分離を行い、排水する失活工程、
残った有機層と、油水界面付近の粒状の油滴及び水滴とを攪拌した後に油水分離を行い、分離した水層を排水する残存粒状油滴凝集工程、
を含むことを特徴とするポリイソブチレン系重合体の製造方法。 - 前記残存粒状油滴凝集工程の後に、残った有機層に水を加え洗浄し油水分離を行い排水する操作を、排水のpHが5.5〜10.0となるまで、繰り返し行う水洗工程を行う、請求項1に記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- 失活工程の排水前に、水洗工程を無くすまたは水洗工程の水洗回数を低減するために、酸を添加し水層の中和を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- 残存粒状油滴凝集工程の攪拌時間が0.5〜30分であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- ポリイソブチレン系重合体がイソブチレンに由来する繰り返し単位を80重量%以上含む重合体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
- ポリイソブチレン系重合体が、前記ルイス酸触媒を用いたリビングカチオン重合工程の後に、ルイス酸触媒を用いた末端(メタ)アクリロイル化反応工程を行うことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の(メタ)アクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- R2が−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−からなる群から選ばれる2価の炭化水素基であることを特徴とする請求項7に記載の(メタ)アクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- R3、およびR4が水素であることを特徴とする請求項7または8に記載の(メタ)アクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- R5が水素であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の(メタ)アクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- ルイス酸触媒が、四塩化チタンであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- ルイス酸触媒の使用量が重合開始剤の3〜20倍モルであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- 重合開始剤が、(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼンから選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- 失活工程で用いるアルカリ化合物が水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムからなる群の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- アルカリ水溶液により触媒を失活する工程の温度が30〜80℃であることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- 添加する酸が塩酸、硫酸、酢酸、アスコルビン酸からなる群の少なくとも1種であることを特徴とする請求項15に記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- 水洗工程の温度が30〜80℃の範囲であることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- 使用する溶媒が、炭素数3〜8のモノハロゲン化炭化水素と、脂肪族及び/又は芳香族炭化水素との混合溶媒であることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法。
- ルイス酸触媒を失活する工程及び水洗工程のいずれにおいても、有機層と水層の体積比が、有機層/水層=0.5〜10の範囲であることを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載のポリイソブチレン系重合体の製造方法。
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