JP2020081959A - 洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1に記載の洗浄装置には、複数の洗浄槽にそれぞれ温度調節手段が設けられている。温度調節が行われる洗浄槽では、それぞれの洗浄液の循環管路が設けられている。各洗浄液は、各循環管路に設けられたヒータによってそれぞれ直接的に加熱されている。
一方、洗浄装置において、洗浄液等が間接加熱される場合がある。例えば、特許文献2では、洗浄槽、仕上げ洗浄・乾燥槽、および蒸留器に、加熱された熱媒油が循環する循環管路が設けられている。各槽における溶剤は、循環管路を通して間接加熱される。
特許文献1に記載の技術によれば、温度調節に使用する目的で複数のヒータおよび複数のポンプなどが必要になるため、洗浄装置の部品が増大し、洗浄装置の構成が複雑になる。この結果、洗浄装置のコストも増大する。
さらに、特許文献1に記載の技術によれば、ヒータが洗浄液に接触するので、例えば、有機系溶剤などの洗浄液が使用できないという問題がある。
特許文献2には、間接加熱の技術が記載されている。特許文献2では、循環管路を流通する熱媒油によって複数の槽中の溶剤が加熱される。各槽における溶剤の温度設定は互いに異なる。特許文献2には、洗浄槽の温度が温度センサによって検出・制御されるとの記載を除くと、具体的な温度制御方法についての開示はない。
設定温度が異なる複数の槽を熱媒油によって間接加熱する場合、例えば、循環管路上のバルブによって、各槽内の循環管路に流れる熱媒油の流量を調整することが考えられる。この場合、バルブの開閉動作によって、循環管路上の熱負荷および流量の変動が起こりやすい。加えて流通が停止した管内に停留する熱媒油は温度低下を起こす。特に、循環流路上のすべてのバルブが閉止された場合には、これらの影響が特に顕著になる。
このように、特許文献2における循環流路では、温度制御を目的としてバルブの開閉動作が行われると、熱媒油の供給源において温度制御が行われても、循環流路を流れる熱媒油の温度が変動しやすくなる。このような間接加熱では、温度調節の効率が低下し、各槽の温度の変動が大きくなりやすい。
本発明の第1の実施形態の洗浄装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の洗浄装置の構成例を示す模式図である。図2は、本発明の第1の実施形態の洗浄装置の制御系のブロック図である。
洗浄装置101で行う洗浄工程にはリンス工程が含まれてもよい。洗浄工程では、被洗浄物が洗浄液に浸漬されることによって被洗浄物の汚れが除去される。特に、洗浄工程がリンス工程の場合には、洗浄液であるリンス液によって被洗浄物がすすがれる。
以下では、一例として、各洗浄槽には、被洗浄物が順次浸漬される場合の例で説明する。特に図示しないが、洗浄装置101は、被洗浄物を洗浄槽に出し入れしたり、被洗浄物を洗浄槽間で移動したりする移動機構を備えてもよい。
洗浄剤に用いる液体は、単一の液体でもよいし、複数の液体が混合された混合液でもよい。
洗浄剤に用いる添加物としては、液体成分または固体成分が用いられる。例えば、添加物の例としては、界面活性剤、アルカリ調整剤、酸性調整剤などが挙げられる。
洗浄液の例としては、水、水系洗浄剤、IPA、炭化水素系洗浄剤、溶剤系洗浄剤、エマルジョン洗浄剤、準水系洗浄剤、アルコール系洗浄剤、フッ素系洗浄剤などが挙げられる。
洗浄装置101によって洗浄される被洗浄物は、洗浄液に浸漬可能であれば特に限定されない。例えば、被洗浄物の材料は、ガラス等の無機材料、樹脂材料、金属材料などであってもよい。例えば、被洗浄物は、レンズ、プリズム、平板ガラスなどの光学素子であってもよい。例えば、被洗浄物は金型部品などでもよい。
第1洗浄槽21は上側に開口する有底の箱状に形成されている。第1洗浄槽21の上側の開口21dは、被洗浄物が挿通可能な大きさに形成されている。第1洗浄槽21において開口21dの外周側には、回収部21bが設けられている。回収部21bは、開口21dからオーバーフローした洗浄液L1を回収する。回収部21bの底部には、回収部21bに回収された洗浄液L1を第1貯留槽1に排出する排出管21cが接続されている。
第1洗浄槽21の底部には、超音波発振器24が配置されている。超音波発振器24は、第1洗浄槽21に満たされた洗浄液L1に超音波振動を印加する。
第2洗浄槽22は、洗浄液L2が満たされる以外は、第1洗浄槽21と同様に構成される。第2洗浄槽22は、第1洗浄槽21の開口21d、回収部21b、排出管21cと同様の、開口22d、回収部22b、排出管22cを備える。ただし、回収部22bは、開口22dからオーバーフローした洗浄液L2を回収する。排出管22cは、回収部22bに回収された洗浄液L2を第2貯留槽2に排出する。
第2洗浄槽22の底部には、第1洗浄槽21と同様、超音波発振器24が配置されている。
第3洗浄槽23は、洗浄液L3が満たされる以外は、第1洗浄槽21と同様に構成される。第3洗浄槽23は、第1洗浄槽21の開口21d、回収部21b、排出管21cと同様の、開口23d、回収部23b、排出管23cを備える。ただし、回収部23bは、開口23dからオーバーフローした洗浄液L3を回収する。排出管23cは、回収部23bに回収された洗浄液L3を第3貯留槽3に排出する。
第3洗浄槽23の底部には、第1洗浄槽21と同様、超音波発振器24が配置されている。
移送ポンプ25は、第1貯留槽1に貯留された洗浄液L1を第1貯留槽1に移送する。図2に示すように、移送ポンプ25は制御部9に通信可能に接続されている。移送ポンプ25は、制御部9で生成される制御信号に基づいて駆動される。
フィルタ26は、洗浄液L1中の含まれる固形の汚れ成分を除去する。フィルタ26によって第1貯留槽1内の固形の汚れ成分が、第1洗浄槽21に搬送されることが防止される。図1では、一例として、フィルタ26は、移送ポンプ25と第1洗浄槽21との間の移送管P21に配置されている。しかし、フィルタ26は、移送管P21上であればどこに配置されてもよい。
第2貯留槽2は、第1貯留槽1の温度センサ1a、槽内管部H1、C1に代えて、それぞれ同様の温度センサ2a、槽内管部H2、C2を備える。
第3貯留槽3は、第1貯留槽1の温度センサ1a、槽内管部H1、C1に代えて、それぞれ同様の温度センサ2a、槽内管部H3、C3を備える。
洗浄装置101では、第1貯留槽1、第2貯留槽2、および第3貯留槽3の各洗浄液Ln(ただし、n=1,2,3。以下のnも同じ)の温度がTnL以上TnH(ただし、TnH≧TnL)に温度調節される。TnL以上TnHの温度範囲を単に洗浄液Lnの目標温度Tnと称する。以下では、目標温度Tnの中心値を中心温度Tnm(=(TnL+TnH)/2)と称する。
目標温度Tnは、第1洗浄槽21、第2洗浄槽22、および第3洗浄槽23において、必要な温度が得られる値とされる。目標温度Tnの設定には、各洗浄液Lnの第1洗浄槽21、第2洗浄槽22、および第3洗浄槽23への移送時の温度低下が考慮される。
目標温度Tnは、同一でもよいし、同一でなくてもよい。中心温度Tnmも同一でもよいし、同一でなくてもよい。例えば、乾燥時間が短くする目的で、乾燥開始前の被洗浄物の温度を高くする場合には、T3m>T2m≧T1mとされてもよい。目標温度Tnおよび中心温度Tnmは、各洗浄液Lnの種類に応じて設定されてもよい。例えば、目標温度Tnおよび中心温度Tnmは、各洗浄液Lnの蒸発量を低減する目的で設定されてもよい。例えば、目標温度Tnおよび中心温度Tnmは、各洗浄液Lnの洗浄効率を向上する目的で設定されてもよい。
第1熱媒体槽4は、第1熱媒体5を貯留する容器である。
第1熱媒体5は、加熱管PHを通して、洗浄液Lnと熱交換可能な適宜の流体が用いられる。第1熱媒体5は、液体でもよいし、気体でもよい。例えば、第1熱媒体5としては、熱媒体油、水蒸気などが用いられてもよい。
第1熱媒体5は、洗浄液L1、L2、L3を加熱する目的で、加熱管PH内に循環される。
ヒータ6は、第1熱媒体槽4に設けられている。ヒータ6は、第1熱媒体槽4内の第1熱媒体5を加熱する。第1熱媒体5の加熱温度は、少なくとも目標温度Tn全体の最大値以上に設定される。ヒータ6の構成は、第1熱媒体5を加熱できれば特に限定されない。ヒータ6は、第1熱媒体5を直接的に加熱してもよいし、熱交換器を通して間接的に加熱してもよい。例えば、ヒータ6としては、プラグヒータ、カートリッジヒータ、シーズヒータなどが用いられてもよい。
温度センサ7は、第1熱媒体槽4内の第1熱媒体5の温度を検出する。
図2に示すように、ヒータ6および温度センサ7は、制御部9に通信可能に接続されている。ヒータ6は、制御部9が生成する制御信号に基づいて、温度制御される。
第1管P1は、第1熱媒体槽4と接続されている(Z1参照)。第1管P1は、第1熱媒体槽4から第1端部E1(Z5参照)まで延在されている。第1管P1においては、第1熱媒体5が第1熱媒体槽4から第1端部E1まで流れることができる。
第2管P2には、循環ポンプ8(ポンプ)が設けられている。循環ポンプ8は、第2管P2内の第1熱媒体5を第1熱媒体槽4に向けて移動させる。循環ポンプ8の種類は特に限定されない。
図2に示すように、循環ポンプ8は、制御部9に通信可能に接続されている。循環ポンプ8は、制御部9によって生成された制御信号に基づいて駆動される。
この例では、第3管P3a、P3b、P3cは、互いに平行に第1管P1および第2管P2と接続されている。ここで「平行」とは、第1管P1および第2管P2の延在方向に見たとき、第1管P1における接続位置の順序(Z4、Z3、Z2)が、第2管P2における接続位置の順序(Z7、Z8、Z9)と同じであることを意味する。このため、「平行」は、接続位置の並列性を意味する。このため、管同士は平行線でなくてもよい。このような平行接続によれば、第3管P3a、P3b、P3cは互いに交差することなく配置される。
ただし、上述の接続位置は一例である。例えば、本実施形態では、第3管P3a、P3b、P3cは、互いに平行に接続されなくてもよい。
第3管P3bの一部をなす槽内管部H2は、第2貯留槽2の中に配置されている。
第3管P3cの一部をなす槽内管部H3は、第3貯留槽3の中に配置されている。
槽内管部H1、H2、H3の形状および配置位置は、図1では模式化されている。各槽内管部Hnの形状および配置位置は、特に限定されない。各槽内管部Hnの形状および配置位置は、各洗浄液Lnと効率的に熱交換できる適宜の形状および配置位置が用いられる。例えば、各槽内管部Hnは、螺旋状の形状を有していてもよい。例えば、各槽内管部Hnは、平面視において第1洗浄槽21、第2洗浄槽22、および第3洗浄槽23の中心部に配置されてもよい。
第3管P3bにおいて第1管P1(Z3参照)と第2貯留槽2との間には、開閉弁V2(第1開閉弁)が設けられている。
第3管P3cにおいて第1管P1(Z2参照)と第3貯留槽3との間には、開閉弁V3(第1開閉弁)が設けられている。
図2に示すように、開閉弁V1、V2、V3は、制御部9に通信可能に接続されている。開閉弁V1、V2、V3は、制御部9で生成される制御信号に基づいて開閉される。
バイパス管P4には、バイパス弁V4(第1バイパス弁)が設けられている。バイパス弁V4は、開閉によってバイパス弁V4における第1熱媒体5の流れを制御する。バイパス弁V4としては、例えば、開閉弁が用いられる。
図2に示すように、バイパス弁V4は、制御部9に通信可能に接続されている。バイパス弁V4は、制御部9で生成される制御信号に基づいて開度が制御される。例えば、バイパス弁V4が開閉弁の場合、バイパス弁V4は制御部9によって開閉される。
第2熱媒体槽14は、第2熱媒体15を貯留する容器である。
第2熱媒体15は、冷却管PCを通して、洗浄液Lnと熱交換可能な適宜の流体が用いられる。第2熱媒体15は、液体でもよいし、気体でもよい。例えば、第2熱媒体15としては、水、冷却水などが用いられてもよい。
第2熱媒体15は、洗浄液L1、L2、L3を冷却する目的で、冷却管PC内に循環される。第2熱媒体槽14は、第2熱媒体15を冷却する目的で、図示略の冷却装置が設けられてもよい。ただし、例えば、第2熱媒体15として、水道水などのように室温と同程度以下の安定した温度で容易に供給できる液体が用いられる場合、冷却装置は省略されてもよい。第2熱媒体15の温度が、自然冷却によって必要な冷却温度に保たれる場合にも同様である。
冷却装置が必要な場合には、冷却制御を行う目的で第2熱媒体槽14に温度センサが設けられる。第2熱媒体槽14に冷却装置が設けられる場合には、冷却装置は、制御部9に通信可能に接続されている。この場合、冷却装置は、温度センサの検出温度に基づいて制御部9が生成する制御信号に基づいて、温度制御される。
第1管P11は、第2熱媒体槽14と接続されている(Z11参照)。第1管P11は、第2熱媒体槽14から第1端部e1(Z15参照)まで延在されている。ただし、図1に示す例では、第1管P11は、延在方向がU字状に湾曲している。第1管P11は、その長手方向の中間部で折り返されている。このため、第1端部e1は、第1管P11の折り返し部Uよりも第2熱媒体槽14の近くに配置されている。
第1管P11においては、第2熱媒体15が第2熱媒体槽14から第1端部e1まで流れることができる。
第2管P12においては、第2熱媒体15が第2端部e2から第2熱媒体槽14に向かって戻ることができる。
第2管P12には、循環ポンプ8と同様の循環ポンプ18(ポンプ)が設けられている。循環ポンプ18は、第2管P12内の第2熱媒体15を第2熱媒体槽14に向けて移動させる。
図2に示すように、循環ポンプ18は、制御部9に通信可能に接続されている。循環ポンプ18は、制御部9によって生成された制御信号に基づいて駆動される。
この例では、第3管P13a、P13b、P13cは、互いに平行に第1管P11および第2管P12と接続されている。ここで「平行」とは、上述と同様、接続位置の並列性を意味する。具体的には、第2管P12の延在方向に見たとき、第1管P11における接続位置の順序(Z14、Z13、Z12)が、第2管P12における接続位置の順序(Z17、Z18、Z19)と同じであることを意味する。このような接続によれば、第3管P13a、P13b、P13cは互いに交差することなく配置される。
ただし、上述の接続位置は一例である。例えば、本実施形態では、第3管P13a、P13b、P13cは、互いに平行に接続されなくてもよい。
第3管P13bの一部をなす槽内管部C2は、第2貯留槽2の中に配置されている。
第3管P13cの一部をなす槽内管部C3は、第3貯留槽3の中に配置されている。
槽内管部C1、C2、C3の形状および配置位置は、図1では模式化されている。各槽内管部Cnの形状および配置位置は、特に限定されない。各槽内管部Cnの形状および配置位置は、各洗浄液Lnと効率的に熱交換できる適宜の形状および配置位置が用いられる。例えば、各槽内管部Cnは、螺旋状の形状を有していてもよい。例えば、各槽内管部Cnは、平面視において第1洗浄槽21、第2洗浄槽22、および第3洗浄槽23の内周面寄りに配置されてもよい。この配置の場合、各槽内管部Hnが平面視の中心部に配置されていると、洗浄液Lnが中心部から上昇して内周面で下降する対流が生じる。このため、各洗浄液Lnの温度が効率的に調節できる。
第3管P13bにおいて第1管P11(Z13参照)と第2貯留槽2との間には、開閉弁V12(第2開閉弁)が設けられている。
第3管P13cにおいて第1管P11(Z12参照)と第3貯留槽3との間には、開閉弁V13(第2開閉弁)が設けられている。
図2に示すように、開閉弁V11、V12、V13は、制御部9に通信可能に接続されている。開閉弁V11、V12、V13は、制御部9で生成される制御信号に基づいて開閉される。
バイパス管P14には、バイパス弁V14(第2バイパス弁)が設けられている。バイパス弁V14は、開閉によってバイパス弁V14における第2熱媒体15の流れを制御する。バイパス弁V14としては、例えば、開閉弁が用いられる。
図2に示すように、バイパス弁V14は、制御部9に通信可能に接続されている。バイパス弁V14は、制御部9で生成される制御信号に基づいて開度が制御される。例えば、バイパス弁V14が開閉弁の場合、バイパス弁V14は制御部9によって開閉される。
制御部9は、洗浄開始の操作入力を検出すると、第1貯留槽1、第2貯留槽2、および第3貯留槽3における各洗浄液Lnの温度調節を開始する。温度調節の制御に関しては後述の動作説明において詳しく説明する。さらに、制御部9は、各移送ポンプ25の駆動を開始させる。
制御部9は、洗浄終了の操作入力を検出すると、温度調節の制御を停止する。さらに制御部9は、各移送ポンプ25の駆動を停止させる。
洗浄装置101に被洗浄物の移動機構が設けられる場合には、制御部9は、移動機構の動作を制御してもよい。
図3〜5は、本発明の第1の実施形態の洗浄装置の動作を示すフローチャートである。
各洗浄液Lnの循環中も、各洗浄液Lnの温度制御は継続される。第1洗浄槽21、第2洗浄槽22、および第3洗浄槽23に貯留された各洗浄液Lnの温度が安定した後、第1洗浄槽21、第2洗浄槽22、および第3洗浄槽23において被洗浄物の洗浄が開始される。
具体的には、制御部9は各超音波発振器24を駆動する。被洗浄物は、第1洗浄槽21、第2洗浄槽22、および第3洗浄槽23に浸漬される。
例えば、被洗浄物は、第1洗浄槽21、第2洗浄槽22、および第3洗浄槽23に順次浸漬される。この場合、被洗浄物は、洗浄液L1、L2、L3中において、順次超音波洗浄される。洗浄中も、第1貯留槽1、第2貯留槽2、および第3貯留槽3における洗浄液Lnの温度制御は継続される。第3洗浄槽23から被洗浄物が取り出された後、図示略の乾燥装置に搬送されて乾燥されるか、または自然乾燥される。
各洗浄液Lnの温度制御では、図3に示すステップS1〜S5が図3に示すフローに沿って実行される。
制御部9が循環ポンプ8、18の駆動を開始すると、加熱管PHには第1熱媒体5が循環し、冷却管PCには第2熱媒体15が循環する。
制御部9は温度センサ7の検出温度に基づいて、第1熱媒体5の温度が第1熱媒体5の目標温度になるようにヒータ6を温度制御する。制御部9は、必要に応じて第2熱媒体槽14の冷却制御を行う。この結果、第1熱媒体5および第2熱媒体15の温度は、循環中もそれぞれの目標の温度範囲に保たれる。
初期状態において冷却管PCでは、開閉弁V11〜V13が閉止されているため、槽内管部C1〜C3には、第2熱媒体15が流れない。しかし、バイパス弁V14が開放されているため、第2熱媒体15は、開閉弁V11〜V13による閉止部位をバイパスして、第1管P11、バイパス管P14、および第2管P12によって形成される管路を通して、冷却管PCおよび第2熱媒体槽14を循環する。
初期状態においては、各洗浄液Lnは、槽内管部C1〜C3によって冷却されることはない。
ステップS1では、図4に示すステップS11〜S16が図4に示すフローに沿って実行される。
開閉弁V1〜V3がすべて閉止されている場合には、ステップS12が実行される。
開閉弁V1〜V3がすべて閉止されていない場合には、ステップS15が実行される。
ステップS12の後、ステップS13が実行される。
ステップS15の後、ステップS13が実行される。
開閉弁V11〜V13がすべて閉止されている場合には、ステップS14が実行される。
開閉弁V11〜V13がすべて閉止されていない場合には、ステップS16が実行される。
ステップS14が終了すると、ステップS1が終了する。
ステップS16が終了すると、ステップS1が終了する。
ステップS1が終了すると、開閉弁V11〜V13がすべて閉止されている場合には、バイパス弁V14が開放される。第2熱媒体15は、閉止部位をバイパスし、第1管P11、バイパス管P14、および第2管P12を流れる。この結果、第2熱媒体槽14および冷却管PCにおける第2熱媒体15の循環は継続する。
ただし、第1ブロックおよび第2ブロックは互いに独立に実行可能であるから、第2ブロックの後に、第1ブロックが実行されてもよい。さらに、第1ブロックと第2ブロックとは並行的に実行されてもよい。
ステップS2〜S4では、制御部9は、それぞれにおける制御対象が異なる以外は同様な制御を行う。図3に示すステップS2〜S4の実行順序は一例である。ステップS2〜S4の実行順序は図3の例には限定されない。例えば、ステップS2〜S4の実行順序は適宜変更されてもよい。例えば、ステップS2〜S4は、一部または全部が並行して実行されてもよい。
以下では、ステップS2〜S4を、ステップS[n+1](n=1,2,3)と表すことによって、ステップS2〜S4を一括して説明する。以下では、第1貯留槽1、第2貯留槽2、および第3貯留槽3は、それぞれ槽1、2、3と表記される。
ステップS[n+1]は、図5に示すステップS21〜S30が図5に示すフローに沿って実行される。
温度がTnL未満の場合、ステップS22が実行される。
温度がTnL未満でない場合、ステップS26が実行される。
ステップS22の後、ステップS23が実行される。ステップS23では、ステップS1と同様の制御が行われる。ただし、ステップS23の後は、ステップS24が実行される。
ステップS24の後、ステップS25が実行される。ステップS25では、ステップS1と同様の制御が行われる。ただし、ステップS25の後は、ステップS21が実行される。
上述のように、洗浄液Lnの温度がTnL以上になるまでは、ステップS21〜S25が繰り返される。
ただし、図5のフローにおいて、ステップS22と、ステップS24と、は互いに入れ替えられてもよい。
温度がTnMを超えている場合、ステップS27が実行される。
温度がTnMを超えていない場合、ステップS[n+1]が終了する。図3に示すように、ステップS2、S3、S4が終了するとステップS5が実行される。
ステップS27の後、ステップS28が実行される。ステップS28では、ステップS1と同様の制御が行われる。ただし、ステップS28の後は、ステップS29が実行される。
ステップS29の後、ステップS30が実行される。ステップS30では、ステップS1と同様の制御が行われる。ただし、ステップS30の後は、ステップS26が実行される。
上述のように、洗浄液Lnの温度がTnM以下になるまでは、ステップS26〜S30が繰り返される。
ただし、図5のフローにおいて、ステップS27と、ステップS29と、は互いに入れ替えられてもよい。
洗浄終了の操作入力がなされた場合には、制御部9は、温度制御および循環ポンプ8、18の駆動を停止する。制御部9は必要に応じてその他の終了処理を行う。
洗浄終了の操作入力がなされなかった場合には、ステップS2が実行される。
洗浄終了の操作入力が行われるまでは、ステップS2〜S5が繰り返される。
例えば、加熱管PHにおいてバイパス管P4およびバイパス弁V4を有しない場合、各洗浄液Lnが目標温度Tnになると、循環ポンプ8に過負荷が生じないことを目的として、循環ポンプ8が停止される。これにより、第1熱媒体5の循環が停止される。この場合、第1熱媒体5の循環が停止している間、加熱管PH内の第1熱媒体5の放熱冷却が発生する。このため、第1熱媒体5の循環が再開されたとき、しばらくの間、槽内管部H1、H2、H3に、温度低下した第1熱媒体5が流れる。この結果、第1熱媒体5による温度制御に時間遅れが生じてしまうという問題がある。特に、加熱管PHが複数の貯留槽にまたがる場合、加熱管PHが長くなるので、第1熱媒体5の温度低下の影響も長く続く。さらに、第1熱媒体5の温度低下の影響は、各貯留槽に波及する。加えて、循環ポンプ8が停止することで、第1熱媒体槽4内の第1熱媒体5が攪拌されなくなり、第1熱媒体5の温度が不均一になる。この結果、温度センサ7の検出温度に基づいて、ヒータ6の制御を行っても、第1熱媒体5の温度が適正に制御できなくなるという問題もある。
しかし、本実施形態の洗浄装置101によれば、第1熱媒体5の循環は停止しないので、槽n内の洗浄液Lnの温度低下が検知されて開閉弁Vnが開いた場合に、温度低下のない第1熱媒体5が流れる。これにより、洗浄液Lnの迅速な加熱が行える結果、温度制御のレスポンスが良好になる。
冷却管PCにおいても、バイパス管P14およびバイパス弁V14を有する結果、同様にして第2熱媒体15の循環が停止されない。これにより、洗浄液Lnの迅速な冷却が行える結果、温度制御のレスポンスが良好になる。
このように、洗浄装置101では、洗浄液Lnの温度制御のレスポンスと、温度の安定性とが良好になる。
しかし、本実施形態の洗浄装置101によれば、いずれかの開閉弁が開放される場合に、第1熱媒体5は停止していないので、槽内管部Hnには、定常流から分岐した第1熱媒体5が流れる。このため、循環ポンプ8の運転負荷が少なくなる。
冷却管PCにおける循環ポンプ18の負荷も同様である。
第3管P3、P13における各開閉弁は温度調節の必要に応じてそれぞれ独立に開閉される。これにより、例えば、目標温度Tnが異なっていてもよい。貯留槽の槽数にも制限はない。
一方、目標温度Tnが異なると、加熱管PHおよび冷却管PCにおける各開閉弁がいつ閉止されるか予測できない。目標温度Tnに応じて開閉の頻度も異なる。
しかし、本実施形態によれば、いつ各開閉弁が閉止されてもバイパス弁V4、V14によって、第1熱媒体5および第2熱媒体15が閉止部位をバイパスできる。このように本実施形態によれば、貯留槽の槽数、目標温度Tnの設定などの条件によらず、循環ポンプ8、18の負荷変動を確実に抑制できる。
例えば、バイパス管P4がZ1とZ2との間に接続されている場合、開閉弁V1〜V3が閉止され、バイパス弁V4が開放されると、第1管P1においてバイパス管P4の接続位置よりも下流側のZ2〜Z4には、第1熱媒体5が流れない。このため、第1管P1においてバイパス管P4の接続位置よりも下流側に停留する第1熱媒体5の放熱冷却が進行する。
しかし、本実施形態では、バイパス管P4が、第1管P1において、第3管P3a、P3b、P3cと第1管P1との接続位置(Z4、Z3、Z2)よりも下流側に接続されているから、開閉弁V1〜V3が閉止されるとき、第1管P1の全体に第1熱媒体5の循環が生じる。この結果、第1管P1における部分的な温度低下を抑制できる。この点では、バイパス管P4は、図1に示す例のように第1端部E1と第2端部E2とに接続されていることがさらに好ましい。
バイパス管P4と第2管P2との接続位置に関しても同様の作用が得られる。
さらに、冷却管PCにおいても同様の作用が得られる。
本発明の第2の実施形態の洗浄装置について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態の洗浄装置の構成例を示す模式図である。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
ただし、バイパス管P4aの接続はこれには限定されない。
例えば、第1変形例として、バイパス管P4aは、Z35、Z44にて接続されてもよい。Z35は、第3管P3aにおいてZ4と開閉弁V1との間に位置する。Z44は、第2管P2に向かう第3管P3aにおいて、第3管P3aが第1貯留槽1から出る位置Z41と、Z7との間の位置である。
第3管P3aは、第1管P1および第2管P2に対する分岐管路なので、第3管P3aの管径は第1管P1および第2管P2よりも小さくてよく、コンパクトな配回しが可能である。第1変形例のように、バイパス管P4aが第3管P3aの間に接続される場合、バイパス管P4aの管径、管長などが、第1管P1および第2管P2間に接続される場合に比べてより低減できる。さらに、バイパス管P4aと第3管P3aとをまとめて配置しやすくなるため、配管スペースも低減可能である。このため、第1変形例の接続によれば、洗浄装置102のさらなる小型化が可能になる。
さらに第1変形例の接続によれば、開閉弁V1が閉止された場合に、第3管P3aの近くで第1熱媒体5がバイパスすることができる。このため、開閉弁V1が開いているときと開閉弁V1が閉まっているときとで、第1熱媒体5の流れ方の違いがより少なくなるので循環ポンプ8への負担もより少なくすることができる。
ただし、バイパス管P4bの接続はこれには限定されない。
例えば、第2変形例として、バイパス管P4bは、Z36、Z45にて接続されてもよい。Z36は、第3管P3bにおいてZ3と開閉弁V2との間に位置する。Z45は、第2管P2に向かう第3管P3bにおいて、第3管P3bが第2貯留槽2から出る位置Z42と、Z8との間の位置である。
第2変形例では、バイパス管P4bが、第3管P3bに接続されている。このため、第1変形例と同様、配管スペースの低減、洗浄装置102のさらなる小型化が可能になる。さらに第2変形例の接続によれば、開閉弁V2が閉止された場合に、第3管P3bの近くで第1熱媒体5がバイパスすることができる。このため、開閉弁V2が開いているときと開閉弁V2が閉まっているときとで、第1熱媒体5の流れ方の違いがより少なくなるので循環ポンプ8への負担もより少なくすることができる。
ただし、バイパス管P4cの接続はこれには限定されない。
例えば、第3変形例として、バイパス管P4cは、Z37、Z46にて接続されてもよい。Z37は、第3管P3cにおいてZ2と開閉弁V3との間に位置する。Z46は、第2管P2に向かう第3管P3cにおいて、第3管P3cが第3貯留槽3から出る位置Z43と、Z9との間の位置である。
第3変形例では、バイパス管P4cが、第3管P3cに接続されている。このため、第1変形例と同様、配管スペースの低減、洗浄装置102のさらなる小型化が可能になる。さらに第3変形例の接続によれば、開閉弁V3が閉止された場合に、第3管P3cの近くで第1熱媒体5がバイパスすることができる。このため、開閉弁V3が開いているときと開閉弁V3が閉まっているときとで、第1熱媒体5の流れ方の違いがより少なくなるので循環ポンプ8への負担もより少なくすることができる。
ただし、バイパス管P4a、P4b、P4cは、それぞれ隣の第3管P3a、P3b、P3cに対して図示左隣に配置されてもよい。
同様にバイパス管P4bは第3管P3bに対して、第3管P3a、第3管P3cよりも近接していることがより好ましい。
同様にバイパス管P4cは第3管P3cに対して、第3管P3bよりも近接していることがより好ましい。
バイパス管P4a、P4b、P4cは、それぞれの流路抵抗が、第3管P3a、P3b、P3cと同程度になるように形成されることがより好ましい。
図7、8は、本発明の第2の実施形態の洗浄装置の動作を示すフローチャートである。
制御部9Aは、図7に示すステップS41〜S44を、図7に示すフローに沿って実行することによって、各槽nの温度制御を行う。
ステップS41〜S43では、制御部9Aは、それぞれにおける制御対象が異なる以外は同様な制御を行う。図7に示すステップS41〜S43の実行順序は一例である。ステップS41〜S43の実行順序は図7の例には限定されない。例えば、ステップS41〜S43の実行順序は適宜変更されてもよい。例えば、ステップS41〜S43は、一部または全部が並行して実行されてもよい。
ステップS4[n]は、図8に示すステップS51〜S61が図8に示すフローに沿って実行される。
温度がTnL未満の場合、ステップS52が実行される。
温度がTnL未満でない場合、ステップS58が実行される。
ここで、「槽nにおける加熱管PHAの第3管に対応するバイパス管」とは、バイパス管P4a、P4b、P4cのうち、槽nの第3管に最も近いバイパス管または第3管に接続されたバイパス管を意味する。例えば、図6の場合、第3管の右隣に接続されたバイパス管を意味する。具体的には、第3管P3a、P3b、P3cに対応するバイパス管は、それぞれバイパス管P4a、P4b、P4cである。例えば、上述の第1〜第3変形例の接続が用いられる場合も同様である。
例えば、n=1の場合、制御部9Aは、バイパス弁V4aに制御信号を送出する。
ステップS55〜S57が実行されることによって、第1の実施形態と同様、開閉弁V11、V12、V13がすべて閉止されている場合にバイパス弁V14が開放される。開閉弁V11、V12、V13の少なくとも1つが開放されている場合、バイパス弁V14が閉止される。
上述の動作によれば、ステップS52、S53が実行されることによって、槽nでは、開閉弁が開放されるとともに、第3管に対応するバイパス弁が閉止される。第1熱媒体5は、第3管に流れ、バイパス管には流れない。
開閉弁が開放された後、バイパス弁が閉止されるため、ステップS52、S53との間に時間差が生じても、槽nの第3管における開閉弁と第3管に対応するバイパス弁とが、同時に閉止される状態は形成されない。このため、循環ポンプ8が過負荷になることが確実に防止される。ステップS53、S54は、同時に行われても同様な作用が得られるので、ステップS53、S54は、同時に行われてもよい。
各槽nにおいて上述の制御がなされるので、本実施形態によれば、加熱管PHAにおける各開閉弁がすべて閉止されているかどうか、判定する動作が不要になる。このため、制御が簡素化され、より迅速な温度制御が可能になる。
本実施形態では、加熱管PHAにおいて槽nの第3管に対応してそれぞれバイパス管を設けることによって、加熱管PHAにおける各開閉弁がすべて閉止されているかどうかの判定を不要にしている。ただし、冷却管PCにも加熱管PHAにおけると同様のバイパス管が設けられてもよい。この場合、上述と同様の制御が行われることによって、冷却管PCにおいても各開閉弁がすべて閉止されているかどうかの判定を不要にできる。
温度がTnMを超えている場合、ステップS59が実行される。
温度がTnMを超えていない場合、ステップS4[n]が終了する。
図7に示すように、ステップS41、S42、S43が終了するとステップS44が実行される。
ステップS59の後、ステップS60が実行される。
ステップS60の後、ステップS61が実行される。
ステップS61の後、ステップS58が実行される。
本実施形態において、ステップS60がステップS59よりも後に実行される理由は、ステップS52、S53の実行順序と同様、開閉弁とこれに対応するバイパス管のバイパス弁とが同時に閉止されることがより確実に防止されるからである。
このように循環流が安定することによって、第1熱媒体槽4における温度制御の負荷も低減される。この結果、第1熱媒体5の温度が安定することによって、より効率的な洗浄液Lnの温度制御が行える。
本発明の第3の実施形態の洗浄装置について説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態の洗浄装置の構成例を示す模式図である。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
槽本体32は、蒸気形成用液体LBと、蒸気形成用液体LBが蒸発した蒸気Gと、を収容する容器である。槽本体32は、上側に開口する有底の箱状に形成されている。槽本体32の上側の開口32dは、被洗浄物が挿通可能な大きさに形成されている。
蒸気形成用液体LBは、第1熱媒体5の加熱温度で気化可能な液体であれば特に限定されない。例えば、蒸気形成用液体LBとしては、IPA、HFE(ハイドロフルオロエーテル)などのフッ素系溶剤などが用いられてもよい。蒸気形成用液体LBの沸点、洗浄液Lnの沸点に比べて低いことがより好ましい。蒸気形成用液体LBは、蒸気乾燥槽31内において、被洗浄物を洗浄する洗浄液として用いられてよい。
蒸気Gは、蒸気形成用液体LBを蒸発させることによって形成される。
伝熱管33は、第1熱媒体5が流れるように第1管P1と接続されている。第1管P1における伝熱管33の接続位置は特に限定されない。図9に示す例では、伝熱管33は、第1熱媒体槽4と、第3管P3cの接続位置と、の間において直列に接続されている。
伝熱管33は加熱管PHを循環する第1熱媒体5が流れることによって、蒸気形成用液体LBを加熱する。本実施形態では、第1熱媒体5の温度は、蒸気形成用液体LBの沸点以上に設定されている。
凝縮管34は、第2熱媒体15が流れるように第1管P11と接続されている。第1管P11における凝縮管34の接続位置は特に限定されない。図9に示す例では、凝縮管34は、第2熱媒体槽14と、第3管P13cの接続位置と、の間において直列に接続されている。
凝縮管34は冷却管PCを循環する第2熱媒体15が流れることによって、蒸気Gを冷却する。本実施形態では、第2熱媒体15の温度は、槽本体32内の蒸気Gの露点温度以下に設定されている。
凝縮液回収部32a、32bに収容された蒸気形成用液体LBは、図示略の配管によって槽本体32の内部に排出される。
洗浄の動作については、第1の実施形態の洗浄装置101と同様である。このため、洗浄装置103は、洗浄装置101と同様の作用を備える。
本実施形態の洗浄装置103によれば、第1の実施形態と同様、複数の洗浄槽の洗浄液を熱媒体による間接加熱によって効率よく温度調節できる。
本実施形態では、洗浄中、加熱管PHには第1熱媒体5が、冷却管PCには第2熱媒体15が循環している。このため、洗浄中は、蒸気乾燥槽31の伝熱管33には第1熱媒体5が、凝縮管34には第2熱媒体15が、それぞれ流通している。
この結果、槽本体32内の蒸気形成用液体LBは、伝熱管33を通して第1熱媒体5から加熱されることにより、蒸気Gを発生する。蒸気Gは、蒸気形成用液体LBの上方に拡散し、槽本体32内に分布する。
一方、凝縮管34は、第2熱媒体15が流通することによって、露点温度以下に冷却されている。このため、蒸気Gは、凝縮管34の近傍および凝縮管34上で凝縮し、液化する。凝縮によって形成された蒸気形成用液体LBは、凝縮液回収部32a、32bおよび図示略の配管を通して、槽本体32の底部に戻される。
このため、大部分の蒸気Gは、開口32dから外部に漏洩せずに、凝縮されて槽本体32内で循環使用される。
このようにして、槽本体32内には、蒸気形成用液体LBで形成される液相層と、蒸気Gで形成される気相層とが、下方からこの順に形成される。
蒸気形成用液体LBから蒸気Gを形成するための伝熱管33の温度は、各洗浄液Lnを温度制御する各槽内管部Hnの温度よりも高くする必要がある場合が多い。このため、図9に示す例のように、第1管P1において、各槽内管部Hnを伝熱管33よりも下流側に配置することがより好ましい。この場合、伝熱管33で温度低下した第1熱媒体5を各洗浄液Lnの加熱に利用できる。これにより、洗浄装置103による全体的な熱利用効率が格段に向上する。
ただし、各第3管の弁およびバイパス弁として、流量調節弁が用いられてもよい。この場合、弁の開度を調整することによって、各洗浄液Lnの温度の他、配管中の流量を制御することも可能になる。これにより、第3管の弁の開閉時の流量のオーバーシュートをより低減することができる。
図10は、本発明の第1の実施形態の変形例の洗浄装置の構成例を示す模式図である。
圧力計Pa1は、加熱管PHにおけるZ4からZ5までの第1管P1に設けられている。図10に示す例では、圧力計Pa1は、Z5にて第1管P1に接続されている。
圧力計Pa2は、冷却管PCにおけるZ14からZ15までの第1管P11に設けられている。図10に示す例では、圧力計Pa2は、Z15にて第1管P11に接続されている。
圧力計Pa1、Pa2は、それぞれ本変形例における制御部9(図示略)と通信可能に接続されている。圧力計Pa1、Pa2は、それぞれによって計測された圧力の情報を制御部9に送出する。
本変形例においては、制御部9は、第1の実施形態における上述の制御に加えて、圧力計Pa1、Pa2からの圧力の情報に基づいて、バイパス弁V4、V14の開閉制御を行う。
制御部9は、圧力計Pa1から送出された情報に基づいて、加熱管PHにおける第1熱媒体5の圧力が予め決められた許容値以下かどうか判定する。第1熱媒体5の圧力が許容値を超えたと判定された場合、制御部9はバイパス弁V4を開放する。
制御部9は、圧力計Pa2から送出された情報に基づいて、冷却管PCにおける第2熱媒体15の圧力が予め決められた許容値以下かどうか判定する。第2熱媒体15の圧力が許容値を超えたと判定された場合、制御部9はバイパス弁V14を開放する。
本変形例によれば、万一、加熱管PHにおける第1熱媒体5および冷却管PCにおける第2熱媒体15の各圧力の少なくとも一方が各許容値を超える場合にも、バイパス弁が開放される。この結果、循環ポンプ8、18に過負荷が発生することをより確実に防止できる。本変形例によれば、循環ポンプ8、18は過負荷から保護される。
また、本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、第2の実施形態のバイパス管P4a、P4b、P4cと、バイパス弁V4a、V4b、V4cとは、冷却管PCにも、あるいは冷却管PCのみに設けられてもよい。
例えば、第3の実施形態の蒸気乾燥槽31は第2の実施形態の洗浄装置102に設けられてもよい。
1a、2a 温度センサ
2 第2貯留槽(貯留槽)
3 第3貯留槽(貯留槽)
4 第1熱媒体槽
5 第1熱媒体
6 ヒータ
7 温度センサ
8、18 循環ポンプ(ポンプ)
9、9A 制御部(弁制御部)
10、10A 加熱ユニット
11 冷却ユニット
14 第2熱媒体槽
15 第2熱媒体
21 第1洗浄槽
22 第2洗浄槽
23 第3洗浄槽
31 蒸気乾燥槽(乾燥槽)
32 槽本体
33 伝熱管
34 凝縮管
101、102、103、104 洗浄装置
C1、C2、C3、Cn、H1、H2、H3、Hn 槽内管部
E1、e1 第1端部
E2、e2 第2端部
G 蒸気
L1、L2、L3、Ln 洗浄液
LB 蒸気形成用液体
P1、P11 第1管
P2、P12 第2管
P3a、P3b、P3c、P13a、P13b、P13c 第3管
P4、P4a、P4b、P4c バイパス管(第1バイパス管)
P14 バイパス管(第2バイパス管)
PC 冷却管
PH、PHA 加熱管
V1、V2、V3 開閉弁(第1開閉弁)
V4、V4a、V4b、V4c バイパス弁(第1バイパス弁)
V11、V12、V13 開閉弁(第2開閉弁)
V14 バイパス弁(第2バイパス弁)
Claims (7)
- 洗浄液を貯留する複数の貯留槽と、
熱媒体が流れることができ、前記貯留槽のそれぞれの中に一部が配置された配管と、
前記配管に接続され、前記熱媒体を貯留する熱媒体槽と、
前記配管に接続され、前記熱媒体槽の前記熱媒体を、前記配管を通して循環させるポンプと、
前記配管に設けられ、前記貯留槽への熱媒体供給量をそれぞれ独立に制御する開閉弁と、
を備え、
前記配管は、
前記開閉弁がすべて閉止されたときに前記配管の閉止部位を前記熱媒体がバイパスして前記配管内で循環できるように設けられたバイパス管と、
前記バイパス管に設けられ、開閉によって前記バイパス管における前記熱媒体の流れを制御するバイパス弁と、
を含む、
洗浄装置。 - 前記配管は、
前記熱媒体槽から延在され、延在方向における第1端部に向かって前記熱媒体が流れることができる第1管と、
前記熱媒体槽から延在され、延在方向における第2端部から前記熱媒体が戻ることができる第2管と、
前記第1管および前記第2管に接続され、前記第1管および前記第2管の間における一部が前記貯留槽のそれぞれの中に配置された複数の第3管と、
をさらに備え、
前記バイパス管は、前記第1管および前記第2管に接続されている、
請求項1に記載の洗浄装置。 - 前記配管は、
前記熱媒体槽から延在され、延在方向における第1端部に向かって前記熱媒体が流れることができる第1管と、
前記熱媒体槽から延在され、延在方向における第2端部から前記熱媒体が戻ることができる第2管と、
前記第1管および前記第2管に接続され、互いに平行に配置されており、前記第1管および前記第2管の間における一部が前記貯留槽のそれぞれの中に配置された複数の第3管と、
をさらに備え、
前記バイパス管は、前記第1管および前記第2管に接続され、前記第3管のそれぞれの隣に配置されている、
請求項1に記載の洗浄装置。 - 前記熱媒体は、
前記洗浄液を加熱する第1熱媒体と、
前記洗浄液を冷却する第2熱媒体と、
を備え、
前記配管は、
前記第1熱媒体が流れる加熱管と、
前記第2熱媒体が流れる冷却管と、
を備え、
前記熱媒体槽は、
前記第1熱媒体を貯留する第1熱媒体槽と、
前記第2熱媒体を貯留する第2熱媒体槽と、
を備え、
前記開閉弁は、
前記加熱管に設けられた第1開閉弁と、
前記冷却管に設けられた第2開閉弁と、
を備え、
前記バイパス管は、
前記第1開閉弁がすべて閉止されたときに前記加熱管の閉止部位を前記第1熱媒体がバイパスして前記加熱管内で循環できるように設けられた第1バイパス管と、
前記第2開閉弁がすべて閉止されたときに前記冷却管の閉止部位を前記第2熱媒体がバイパスして前記冷却管内で循環できるように設けられた第2バイパス管と、
を備え、
前記バイパス弁は、
前記加熱管に設けられ、開閉によって前記第1バイパス管における前記第1熱媒体の流れを制御する第1バイパス弁と、
前記冷却管に設けられ、開閉によって前記第2バイパス管における前記第2熱媒体の流れを制御する第2バイパス弁と、
を備える、
請求項1に記載の洗浄装置。 - 前記貯留槽のそれぞれにおける前記洗浄液の温度を検出する温度センサと、
前記第1開閉弁、前記第2開閉弁、前記第1バイパス弁、および前記第2バイパス弁を制御する弁制御部と、をさらに備え、
前記弁制御部は、
前記温度センサで検出された前記温度が目標温度になるように前記第1開閉弁および前記第2開閉弁を制御し、
前記第1開閉弁がすべて閉止されたときに前記第1バイパス弁を開放し、
前記第2開閉弁がすべて閉止されたときに前記第2バイパス弁を開放する、
請求項4に記載の洗浄装置。 - 前記貯留槽の少なくとも一対の前記目標温度は、互いに異なる、
請求項5に記載の洗浄装置。 - 加熱により乾燥用蒸気を発生する蒸気形成用液体と、前記乾燥用蒸気と、を収容する乾燥槽と、
前記配管に接続されており、前記乾燥槽の中に配置され、前記熱媒体が流れる蒸気形成管と、
をさらに備え、
前記熱媒体は、
前記乾燥用蒸気が形成できる温度に加熱されて、前記配管に供給される、
請求項1に記載の洗浄装置。
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