JP2020079209A - 重合性官能基を有する有機ケイ素化合物およびそれを含む活性エネルギー線硬化性組成物 - Google Patents

重合性官能基を有する有機ケイ素化合物およびそれを含む活性エネルギー線硬化性組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2020079209A
JP2020079209A JP2018212247A JP2018212247A JP2020079209A JP 2020079209 A JP2020079209 A JP 2020079209A JP 2018212247 A JP2018212247 A JP 2018212247A JP 2018212247 A JP2018212247 A JP 2018212247A JP 2020079209 A JP2020079209 A JP 2020079209A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
active energy
curable composition
group
compound
energy ray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018212247A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7021628B2 (ja
Inventor
藤本 卓也
Takuya Fujimoto
卓也 藤本
吉川 裕司
Yuji Yoshikawa
裕司 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2018212247A priority Critical patent/JP7021628B2/ja
Publication of JP2020079209A publication Critical patent/JP2020079209A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7021628B2 publication Critical patent/JP7021628B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】 種々の重合性不飽和化合物との相溶性に優れる有機ケイ素化合物、並びにこの化合物を含有し、耐クラック性、硬度および耐屈曲性に優れる硬化物を与え得る活性エネルギー線硬化性組成物を提供すること。
【解決手段】
下記一般式(I)で示される有機ケイ素化合物。
Figure 2020079209

(式中、Zは、炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基または酸素原子を表し、R1は、互いに独立して炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基を表し、R2は、互いに独立して炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基を表し、R3は、互いに独立して水素原子またはメチル基を表す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、重合性官能基を有する有機ケイ素化合物およびそれを含む活性エネルギー線硬化性組成物に関する。
有機官能基を含有するケイ素化合物は、耐熱性、耐水性、耐候性、耐衝撃性、耐クラック性、離型性、加工性等の特性を有する硬化物を与えることから、塗料、成形材料、医療用材料、自動車用材料、各種コーティング材料等の分野で樹脂改質剤やコーティング剤として広く利用されている。
従来の有機官能基を含有するケイ素化合物は、シロキサン鎖の末端にアルコキシ基やヒドロキシ基等の縮合性官能基を多数有するものが多い。
しかし、このようなオルガノポリシロキサンを縮合することにより形成された硬化物は、残存する縮合性官能基の経時での縮合反応により収縮が起き、クラックが生じるなどの問題を有している。
一方、ラジカル重合性を有する不飽和化合物として、多官能(メタ)アクリレートや不飽和ポリエステル等が広く利用されている。
しかし、従来のラジカル重合性を有する不飽和化合物にオルガノポリシロキサン化合物を混合した場合、両者の相溶性が悪いため、オルガノポリシロキサン成分が遊離する等の問題点を有している。
また、化合物の構成要素にウレア結合やウレタン結合を含有させることで、分子同士をウレア結合やウレタン結合由来の水素結合により凝集させ、硬化物の靱性を向上させる検討が行われている。ウレア結合は、ウレタン結合より高い靱性を有する硬化物を与えることが一般的に知られているが、ウレア結合を有する化合物は合成や保管が難しい等の問題を有している。
特許文献1,2には、ウレア結合およびラジカル重合性の官能基を有するアルコキシシランを重合したオルガノポリシロキサン化合物、並びにこのオルガノポリシロキサンを含有する活性エネルギー線硬化性組成物が提案されている。いずれもオルガノポリシロキサン化合物を含有するコーティング組成物の被覆物品において、良好な耐擦傷性や耐候性が認められており、ウレア構造を含有することの優位性を示唆している。
しかし、特許文献1,2のいずれにおいても、得られたオルガノポリシロキサン化合物の末端には縮合性官能基が存在しているため、継時的変化が起こりうるという課題を有している。
特許第5316348号公報 特許第5484355号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、種々の重合性不飽和化合物との相溶性に優れる有機ケイ素化合物、並びにこの化合物を含有し、耐クラック性、硬度および耐屈曲性に優れる硬化物を与え得る活性エネルギー線硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ウレア結合および(メタ)アクリロイルオキシ基を有する有機基をケイ素原子に直接結合させて導入した化合物が、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成させた。
なお、本発明において(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基を意味する。
すなわち、本発明は、
1. 下記一般式(I)で示される有機ケイ素化合物、
Figure 2020079209
(式中、Zは、炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基または酸素原子を表し、R1は、互いに独立して炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基を表し、R2は、互いに独立して炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基を表し、R3は、互いに独立して水素原子またはメチル基を表す。)
2. 1記載の化合物および光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物、
3. 前記化合物以外の重合性モノマーを含有する2記載の活性エネルギー線硬化性組成物、
4. 2または3記載の活性エネルギー線硬化性組成物からなるコーティング剤、
5. 2または3記載の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させてなる硬化物、
6. 5記載の硬化物からなるフィルム、
7. 基材と、該基材の少なくとも一方の面に直接または少なくとも1種のその他の層を介して積層された硬化膜とを有し、該硬化膜が4記載のコーティング剤の硬化膜である被覆物品
を提供する。
本発明の有機ケイ素化合物は、ケイ素原子に直接に結合した、ウレア結合および(メタ)アクリロイルオキシ基を有する有機基を有し、極性の高い重合性不飽和化合物との相溶性に優れているため、種々の活性エネルギー線硬化性組成物に用いることができる。
また、本発明の有機ケイ素化合物は、縮合性官能基を含有していないため、本発明の有機ケイ素化合物を含む活性エネルギー線硬化性組成物は、経時変化による劣化が抑えられ、耐水性、および耐クラック性に優れた硬化物を与えることができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
(1)重合性官能基を有する有機ケイ素化合物
本発明に係る重合性官能基を有する有機ケイ素化合物は、下記式(I)で表されるものである。
Figure 2020079209
式(I)において、Zは、炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基または酸素原子を表し、R1は、互いに独立して炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基を表し、R2は、互いに独立して炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基を表し、R3は、互いに独立して水素原子またはメチル基を表す。
Zのうち、炭素原子数1〜10の2価炭化水素基としては、直鎖、分岐、環状のいずれでもよく、その具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、デシレン基、シクロヘキシレン基等の直鎖、分岐または環状のアルキレン基;o,m又はp−フェニレン基、キシリレン基等のアリーレン基などが挙げられる。
これらの中でも、炭素原子数1〜6のアルキレン基またはアリーレン基が好ましく、エチレン基、o,m又はp−フェニレン基がより好ましい。
1およびR2の炭素原子数1〜10の2価炭化水素基としては、直鎖、分岐、環状のいずれでもよく、その具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、デシレン基、シクロヘキシレン基等の直鎖、分岐または環状のアルキレン基;o,m又はp−フェニレン基、キシリレン基等のアリーレン基などが挙げられる。
これらの中でも、炭素原子数1〜5のアルキレン基が好ましく、エチレン基、トリメチレン基がより好ましい。
特に、上記式(I)の構成単位を有する有機ケイ素化合物の重合性不飽和化合物との相溶性や、当該化合物を含む硬化性組成物の硬化性、並びに当該組成物から得られる硬化物の硬度、耐クラック性、耐屈曲性、および耐水性の観点から、一般式(I)において、R1がトリメチレン基であり、R2がエチレン基であり、R3が水素原子であることが好適である。
なお、本発明の化合物は、単一の組成でも、組成の異なる複数の化合物の混合物であってもよい。
本発明の有機ケイ素化合物は、一般的な有機化合物の製造方法に従って製造することができる。
例えば、アミノ基含有ジメチルシリル化合物に(メタ)アクリロイルオキシ基を有するイソシアネート化合物を反応させることで本発明の有機ケイ素化合物を得ることができる。
具体的には、下記式(II)で表される化合物、下記式(III)で表される化合物、および必要に応じてその他の化合物を用いて反応を行うことで本発明の有機ケイ素化合物を製造する方法が挙げられる。
Figure 2020079209
(式中、ZおよびR1〜R3は、上記と同じ意味を表す。)
上記式(II)の化合物としては、下記式(II’)で表されるシルフェニレン骨格を含有するものが挙げられる。
Figure 2020079209
(式中、R1は、上記と同じ意味を表す。)
式(II)の化合物と式(III)の化合物の反応割合は、特に制限されないが、例えば、式(II)の化合物1モルに対して、式(III)の化合物を2〜4モルの割合が好ましく、2〜2.5モルの割合がより好ましい。
反応時の温度及び時間も特に制限されないが、例えば、反応温度は−10〜90℃が好ましく、反応時間は1〜5時間が好ましい。
なお、反応の際には、有機溶媒を使用してもよい。有機溶媒の具体例としては、アセトン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。
(2)活性エネルギー線硬化性組成物
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、上述した本発明の有機ケイ素化合物、および光重合開始剤を含有するものである。
光重合開始剤としては、活性エネルギー線によりラジカル種を発生する開始剤であれば特に限定されるものではなく、アセトフェノン系、ベンゾイン系、アシルフォスフィンオキサイド系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系等の公知の光重合開始剤から適宜選択して用いることができる。
光重合開始剤の具体例としては、ベンゾフェノン、ベンジル、ミヒラーズケトン、チオキサントン誘導体、ベンゾインエチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アシルフォスフィンオキサイド誘導体、2−メチル−1−{4−(メチルチオ)フェニル}−2−モルフォリノプロパン−1−オン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルファイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合開始剤は市販品として入手することができ、その具体例としては、例えば、ダロキュア1173、ダロキュアMBF、イルガキュア127、イルガキュア184、イルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア379EG、イルガキュア651、イルガキュア754、イルガキュア784、イルガキュア819、イルガキュア819DW、イルガキュア907、イルガキュア1800、イルガキュア2959、ルシリンTPO(いずれもBASFジャパン社製)等が挙げられる。
光重合開始剤の使用量は、硬化性を良好にするとともに、硬化後の表面硬度の低下を防止することを考慮すると、本発明の有機ケイ素化合物、および必要に応じて用いられる後述する重合性モノマーの総量100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、本発明の有機ケイ素化合物以外の重合性モノマーを含有していてもよい。
重合性モノマーの具体例としては、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、3−(メタ)アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、エステルアクリレート等が挙げられる。
重合性モノマーを用いる場合、その含有量は、本発明の有機ケイ素化合物100質量部に対して、1〜1,000質量部が好ましい。
なお、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、金属酸化物微粒子、シリコーンレジン、シランカップリング剤、希釈溶剤、可塑剤、充填剤、増感剤、光吸収剤、光安定剤、重合禁止剤、熱線反射剤、帯電防止剤、酸化防止剤、防汚性付与剤、撥水性付与剤、消泡剤、着色剤、増粘剤、レベリング剤等の各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で含んでいてもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、上記各成分を常法に準じて均一に混合することにより得られる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の粘度は特に限定されるものではないが、成形または塗布作業性を良好にし、すじむら等の発生を抑制することを考慮すると、回転粘度計により測定される25℃での粘度が、500mPa・s以下が好ましく、300mPa・s以下がより好ましい。なお、25℃における粘度の下限は10mPa・s以上が好ましい。
上述した本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、コーティング剤として好適に使用可能であり、基材の少なくとも一方の面に、直接または少なくとも1種のその他の層を介して塗布し、それを硬化させることにより被膜を形成した被覆物品を得ることができる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物は、フィルムとしても好適に使用可能である。
上記基材としては、特に限定されるものではないが、プラスチック成形体、木材系製品、セラミックス、ガラス、金属、およびそれらの複合物等が挙げられる。
また、これらの基材の表面が、化成処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、酸やアルカリ液で処理されている基材や、基材本体と表層が異なる種類の塗料で被覆された化粧合板等も用いることもできる。
さらに、予めその他の機能層が形成された基材表面に、本発明のコーティング剤による被覆を施してもよく、その他の機能層としては、プライマー層、防錆層、ガスバリア層、防水層、熱線遮蔽層等が挙げられ、これらのいずれか一層または複数層が基材上に予め形成されていてもよい。
被覆物品は、本発明のコーティング剤からなる塗膜が形成された面に、さらに、化学気相成長(CVD)法による蒸着層、ハードコート層、防錆層、ガスバリア層、防水層、熱線遮蔽層、防汚層、光触媒層、帯電防止層等の1層または複数層によって被覆されていてもよい。
さらに、被覆物品は、本発明のコーティング剤からなる塗膜が形成された面とは反対側の面が、ハードコート層、防錆層、ガスバリア層、防水層、熱線遮蔽層、防汚層、光触媒層、帯電防止層等の1層または複数層によって被覆されていてもよい。
本発明のコーティング剤は、表面に耐擦傷性および耐磨耗性の付与が必要とされる物品、特に液晶ディスプレー、CRTディスプレー、プラズマディスプレー、ELディスプレー等の各種表示素子等の表面に塗布し、硬化被膜とすることにより、これらの表面に耐擦傷性、耐磨耗性、耐屈曲性、および耐クラック性を付与することが可能である。
コーティング剤の塗布方法としては、公知の手法から適宜選択すればよく、例えば、バーコーター、刷毛塗り、スプレー、浸漬、フローコート、ロールコート、カーテンコート、スピンコート、ナイフコート等の各種塗布方法を用いることができる。
活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させるための光源としては、200〜450nmの範囲の波長の光を含む光源が使用でき、例えば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノン灯、カーボンアーク灯等が挙げられる。
照射量は特に制限されないが、10〜5,000mJ/cm2が好ましく、20〜1,000mJ/cm2がより好ましい。
硬化時間は、0.5秒〜2分が好ましく、より好ましくは1秒〜1分である。
得られるフィルムの厚さは0.1〜2mmが好ましく、コーティング被膜の厚さは5〜300μmが好ましい。
以下、実施例および比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
なお、下記例において、揮発分はJIS C2133に準じて測定した値であり、屈折率はJIS K0211に準じて測定した値である。
[1]ウレア結合を介して結合したアクリロキシ基を含有する有機ケイ素化合物の合成
[実施例1−1]
反応器中に2−イソシアナトエチルアクリラート(昭和電工(株)製)423.3g(3.0モル)、1,4−ベンゾキノン(東京化成工業(株)製)0.065g(0.0006モル)を投入し、撹拌しているところに1,4−ビス(3−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン(信越化学工業(株)製)462.9g(1.5モル)を滴下した後、25℃で2時間撹拌し、下記式で表される化合物を得た。
得られた反応物は、揮発分0.28質量%、屈折率1.5303の淡黄色透明粘稠液体であった。1H−NMRおよびIRの測定結果を下記に示す。
1H−NMR(ppm):0.2(12H)、0.7(4H)、1.5(4H)、3.1(4H)、3.5(4H)、4.2(4H)、5.8(2H)、6.1(2H)、6.4(4H)、7.5(4H)。
IR(cm-1):810、1188、1250、1408、1572、1635、1727、2953、3346。
Figure 2020079209
[2]縮合性官能基を有し、ウレア結合を介して結合したアクリロキシ基を含有する有機ケイ素化合物の合成
[比較例1−1]
反応器中に2−アクリロイルオキシエチルイソシアナート(カレンズAOI、昭和電工(株)製)846.6g(6.0モル)を投入し、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM−903、信越化学工業(株)製)1,075.8g(6.0モル)を滴下した後、25℃で30分間撹拌し、下記式で表される化合物を得た。
Figure 2020079209
[3]活性エネルギー線硬化性組成物の調製およびその硬化物の製造
[実施例2−1及び比較例2−2]
実施例1−1または比較例1−1で得られた各有機ケイ素化合物10質量部、ダロキュア1173(ラジカル系光重合開始剤、BASF社製)0.5質量部を混合して硬化性組成物を調製した。
この組成物を硬化後の厚さ0.2mmとなるように離形フィルムを貼り付けた型に流し込み、高圧水銀灯で積算照射量600mJ/cm2となるように光を照射し、硬化させることでフィルムを製造した。
[4]活性エネルギー線硬化性組成物のフィルムの特性評価
実施例2−1および比較例2−2で得られたフィルムについて、85℃、85%RHの環境に10日間曝露した前後の鉛筆硬度および耐屈曲性を測定した。結果を表1に示す。
(1)鉛筆硬度
JIS K5600−5−4に準じて750g荷重にて測定した。鉛筆硬度に関して、6B試験で傷が生じたフィルムに対しては、「6B未満」とした。
(2)耐屈曲性
JIS K5600−5−1に準じて円筒形マンドレル(タイプ1)を用いて測定した。耐屈曲性に関して、8mmφ試験でクラックが生じたフィルムに対しては、「8mmφ超」とした。
Figure 2020079209
[5]コーティング組成物および被覆物品の製造
[実施例3−1,比較例3−1]
実施例1−1または比較例1−1で得られた各有機ケイ素化合物4.5質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(MIWON社製)4.5質量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート1.0質量部(大阪有機化学工業(株)製)、ダロキュアー1173(ラジカル系光重合開始剤、BASF社製)0.5質量部を混合し、コーティング組成物を調製した。
このコーティング組成物をバーコ−タ−No.14を用いてポリカーボネート基板上、またはガラス基板上に硬化後の厚さが30μmとなるように塗布し、高圧水銀灯で積算照射量600mJ/cm2となるように光を照射し、硬化させることで被膜物品を製造した。
[6]被覆物品の特性評価
得られた被覆物品の硬化膜について、鉛筆硬度および耐湿熱性を評価した。結果を表2に示す。なお、鉛筆硬度は上記と同様の手順で測定した(暴露なし)。
(3)耐湿熱性
85℃、85%RHの環境に10日間曝露した後に、目視により表面のクラックの有無を確認した。クラックが確認できなかった場合は「GOOD」、確認できた場合は「NG」とした。
Figure 2020079209

Claims (7)

  1. 下記一般式(I)で示される有機ケイ素化合物。
    Figure 2020079209
    (式中、Zは、炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基または酸素原子を表し、R1は、互いに独立して炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基を表し、R2は、互いに独立して炭素原子数1〜10の2価の炭化水素基を表し、R3は、互いに独立して水素原子またはメチル基を表す。)
  2. 請求項1記載の化合物および光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 前記化合物以外の重合性モノマーを含有する請求項2記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 請求項2または3記載の活性エネルギー線硬化性組成物からなるコーティング剤。
  5. 請求項2または3記載の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させてなる硬化物。
  6. 請求項5記載の硬化物からなるフィルム。
  7. 基材と、該基材の少なくとも一方の面に直接または少なくとも1種のその他の層を介して積層された硬化膜とを有し、該硬化膜が請求項4記載のコーティング剤の硬化膜である被覆物品。
JP2018212247A 2018-11-12 2018-11-12 重合性官能基を有する有機ケイ素化合物およびそれを含む活性エネルギー線硬化性組成物 Active JP7021628B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018212247A JP7021628B2 (ja) 2018-11-12 2018-11-12 重合性官能基を有する有機ケイ素化合物およびそれを含む活性エネルギー線硬化性組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018212247A JP7021628B2 (ja) 2018-11-12 2018-11-12 重合性官能基を有する有機ケイ素化合物およびそれを含む活性エネルギー線硬化性組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020079209A true JP2020079209A (ja) 2020-05-28
JP7021628B2 JP7021628B2 (ja) 2022-02-17

Family

ID=70801440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018212247A Active JP7021628B2 (ja) 2018-11-12 2018-11-12 重合性官能基を有する有機ケイ素化合物およびそれを含む活性エネルギー線硬化性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7021628B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024057723A1 (ja) * 2022-09-12 2024-03-21 信越化学工業株式会社 光硬化性コーティング組成物および被覆物品

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0632904A (ja) * 1992-07-21 1994-02-08 Asahi Chem Ind Co Ltd 含フッ素シロキサン化合物
WO2010067685A1 (ja) * 2008-12-10 2010-06-17 関西ペイント株式会社 重合性官能基を有するシルセスキオキサン化合物
JP2011079926A (ja) * 2009-10-06 2011-04-21 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 光硬化性コーティング剤組成物及びその硬化皮膜を有する物品
JP2017206626A (ja) * 2016-05-19 2017-11-24 信越化学工業株式会社 伸縮性膜及びその形成方法、配線被覆基板の製造方法、並びに伸縮性配線膜及びその製造方法
JP2018130533A (ja) * 2017-02-14 2018-08-23 信越化学工業株式会社 生体電極組成物、生体電極、生体電極の製造方法、及び高分子化合物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0632904A (ja) * 1992-07-21 1994-02-08 Asahi Chem Ind Co Ltd 含フッ素シロキサン化合物
WO2010067685A1 (ja) * 2008-12-10 2010-06-17 関西ペイント株式会社 重合性官能基を有するシルセスキオキサン化合物
JP2011079926A (ja) * 2009-10-06 2011-04-21 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 光硬化性コーティング剤組成物及びその硬化皮膜を有する物品
JP2017206626A (ja) * 2016-05-19 2017-11-24 信越化学工業株式会社 伸縮性膜及びその形成方法、配線被覆基板の製造方法、並びに伸縮性配線膜及びその製造方法
JP2018130533A (ja) * 2017-02-14 2018-08-23 信越化学工業株式会社 生体電極組成物、生体電極、生体電極の製造方法、及び高分子化合物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024057723A1 (ja) * 2022-09-12 2024-03-21 信越化学工業株式会社 光硬化性コーティング組成物および被覆物品

Also Published As

Publication number Publication date
JP7021628B2 (ja) 2022-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6838524B2 (ja) 重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン化合物およびそれを含む活性エネルギー線硬化性組成物
JP6915405B2 (ja) ポリ(メタ)アクリレート並びにそれを含むコーティング組成物および被覆物品
JP6354665B2 (ja) 光硬化性コーティング組成物及び被覆物品
TW201827443A (zh) 含氟丙烯酸化合物及其製造方法以及硬化性組成物及物品
JP5387534B2 (ja) コーティング用組成物
JP6156214B2 (ja) 反応性紫外線吸収剤、その製造方法、並びにそれを含むコーティング組成物及び被覆物品
KR20120117869A (ko) 활성 에너지선 경화성 조성물 및 도장 물품
US20160075834A1 (en) Coating compositions containing polysiloxane michael adducts
JP6850408B2 (ja) ラジカル重合性官能基を有するシルセスキオキサン誘導体、その組成物および低硬化収縮性硬化膜
JP7156151B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物
JP7107297B2 (ja) 有機ケイ素化合物、活性エネルギー線硬化性組成物および被膜物品
CN109912798B (zh) 有机聚硅氧烷化合物和包含其的活性能量线固化性组合物
JP7086894B2 (ja) オルガノポリシロキサンおよびそれを含む活性エネルギー線硬化性組成物
JP6866804B2 (ja) オルガノポリシロキサン化合物およびそれを含む活性エネルギー線硬化性組成物
JP7021628B2 (ja) 重合性官能基を有する有機ケイ素化合物およびそれを含む活性エネルギー線硬化性組成物
JP6977698B2 (ja) (メタ)アクリレート化合物、それを含むコーティング組成物および被覆物品
JP7276183B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物、コーティング剤、および被膜物品
JP2020132857A (ja) 硬化性組成物、硬化物及び積層体
JP7208109B2 (ja) オルガノシラン、表面処理剤、コーティング組成物および被膜物品
JP2020059797A (ja) 重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン化合物を含む活性エネルギー線硬化性組成物
JP6973333B2 (ja) 重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン化合物を含む活性エネルギー線硬化性組成物
JP2011026492A (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物およびその硬化物
JP7226283B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物、コーティング剤および被覆物品
WO2023120495A1 (ja) 光硬化性シリコーン樹脂組成物、その硬化物
WO2023238835A1 (ja) シルセスキオキサン誘導体及びその製造方法、硬化性組成物、ハードコート剤、硬化物、ハードコート、並びに、基材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201023

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210803

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211026

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7021628

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150