JP2020079061A - タイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】サイドカットが生じることを抑制しつつ、耐久性が低下することを抑制できる構造を有するタイヤを提供する。【解決手段】本発明のタイヤ(10)の一つの態様において、トレッド部(11)には、ベルト層(30)が埋設され、カーカス層(50)には、サイドウォール部(12)からトレッド部まで延びる延在部(53)が設けられ、延在部のトレッド部側の先端部である延在端部(53a)は、積層された複数のカーカスプライのクラウン部(54)とベルト層とのタイヤ厚さ方向の間に挟まれており、複数のカーカスプライの少なくとも1つにおいて、ビードコア回りに折り返された部分の先端部は、サイドウォール部に位置し、かつ、タイヤ幅方向の寸法が最大となる位置(WL)よりもタイヤ径方向の外側に位置するプライ端部(52a)であり、延在部は、プライ端部をタイヤ幅方向の外側から覆っている。【選択図】図2
Description
本発明は、タイヤに関する。
積層された複数のカーカスプライを有するカーカス層が設けられたタイヤが知られている。例えば、特許文献1には、2つのカーカスプライが積層された構成が記載されている。
上記のようなタイヤにおいては、サイドウォール部が切れるサイドカットが生じることを抑制するために、ビードコア回りに折り返されたカーカスプライの端部のタイヤ径方向位置を、より外側に配置して、サイドウォール部の強度を向上させることが考えられる。しかし、カーカスプライの端部においてはタイヤに外力が加えられた際に応力が集中しやすく、タイヤがひずみやすい。そのため、単にカーカスプライの端部をタイヤ径方向の外側に配置するだけでは、車両の走行時においてタイヤのひずみが大きくなる場合があった。これにより、タイヤの耐久性が低下する虞があった。
本発明の一つの態様は、上記事情に鑑みて、サイドカットが生じることを抑制しつつ、耐久性が低下することを抑制できる構造を有するタイヤを提供することを目的の一つとする。
本発明のタイヤの一つの態様は、トレッド部と一対のサイドウォール部と一対のビード部とに跨ってカーカス層が設けられ、前記カーカス層は、積層された複数のカーカスプライを有し、前記複数のカーカスプライは、前記トレッド部から前記一対のサイドウォール部を介して前記一対のビード部に延びて前記ビード部に埋設されたビードコア回りにタイヤ幅方向の外側に折り返され、前記トレッド部には、前記トレッド部のトレッド踏面部と前記カーカス層とのタイヤ径方向の間に位置するベルト層が埋設され、前記カーカス層には、前記サイドウォール部から前記トレッド部まで延びる延在部が設けられ、前記延在部の前記トレッド部側の先端部である延在端部は、積層された前記複数のカーカスプライのクラウン部と前記ベルト層とのタイヤ厚さ方向の間に挟まれており、前記複数のカーカスプライの少なくとも1つにおいて、前記ビードコア回りに折り返された部分の先端部は、前記サイドウォール部に位置し、かつ、タイヤ幅方向の寸法が最大となる位置よりもタイヤ径方向の外側に位置するプライ端部であり、前記延在部は、前記プライ端部をタイヤ幅方向の外側から覆っていることを特徴とする。
本発明のタイヤの一つの態様によれば、カーカス層は、トレッド部から一対のサイドウォール部を介して一対のビード部に延びてビード部に埋設されたビードコア回りにタイヤ幅方向の外側に折り返された複数のカーカスプライを有し、かつ、カーカス層には、サイドウォール部からトレッド部まで延びる延在部が設けられている。そのため、延在部が位置するサイドウォール部の部分において、タイヤ幅方向に重ねられるカーカスプライの数を3層以上にすることができる。
そして、延在部は、サイドウォール部からトレッド部まで延びるため、サイドウォール部におけるタイヤ径方向の外側寄りの部分にも設けられている。これにより、サイドウォール部におけるタイヤ径方向の外側寄りの部分において、タイヤ幅方向に重ねられるカーカスプライの数を多くすることができる。したがって、サイドウォール部の強度を、カーカス層によって好適に向上させることができ、サイドカットが生じることを抑制できる。
また、複数のカーカスプライの少なくとも1つは、ビードコア回りに折り返された部分の先端部が、サイドウォール部に位置し、かつ、タイヤ幅方向の寸法が最大となる位置よりもタイヤ径方向の外側に位置するプライ端部である。そのため、複数のカーカスプライの少なくとも1つにおいて、ビードコア回りに折り返された部分の先端部の位置を、よりタイヤ径方向の外側にすることができ、サイドウォール部の強度をより向上させることができる。これにより、サイドカットが生じることをより抑制できる。
また、延在部の延在端部は、積層された複数のカーカスプライのクラウン部とベルト層とのタイヤ厚さ方向の間に挟まれている。すなわち、延在端部は、トレッド部に位置している。そのため、サイドウォール部のうち最もひずみが大きくなる部分を避けて、延在端部を配置することができる。これにより、タイヤのひずみが大きくなることを抑制できる。また、延在端部がベルト層によってタイヤ径方向の外側から覆われるため、延在端部が覆われていない場合に比べて、延在端部に応力が集中しにくくできる。したがって、延在端部においてタイヤ10がひずむことを抑制できる。さらに、延在部は、プライ端部をタイヤ幅方向の外側から覆っている。そのため、プライ端部が覆われていない場合に比べて、プライ端部に応力が集中しにくくできる。したがって、プライ端部においてタイヤがひずむことを抑制できる。これらにより、車両の走行時におけるタイヤのひずみが大きくなることを抑制でき、タイヤの耐久性が低下することを抑制できる。
以上により、本発明のタイヤの一つの態様によれば、サイドカットが生じることを抑制しつつ、耐久性が低下することを抑制できる。
以上により、本発明のタイヤの一つの態様によれば、サイドカットが生じることを抑制しつつ、耐久性が低下することを抑制できる。
前記延在端部は、前記ベルト層におけるタイヤ幅方向の端部であるベルト端部からタイヤ幅方向の内側に離れて配置され、前記延在端部と前記ベルト端部との距離は、前記延在端部が位置する部分におけるタイヤ厚さ方向の寸法よりも大きい構成としてもよい。
この構成によれば、延在端部とベルト端部との距離を好適に大きくして、延在端部をベルト端部から好適に離すことができる。これにより、タイヤのひずみが大きくなることを抑制でき、タイヤの耐久性が低下することをより抑制できる。
この構成によれば、延在端部とベルト端部との距離を好適に大きくして、延在端部をベルト端部から好適に離すことができる。これにより、タイヤのひずみが大きくなることを抑制でき、タイヤの耐久性が低下することをより抑制できる。
前記延在部は、前記サイドウォール部のうちタイヤ幅方向の寸法が最大となる位置よりもタイヤ径方向の内側から、前記トレッド部まで延びている構成としてもよい。
この構成によれば、サイドウォール部のうちタイヤ幅方向の寸法が最大となる位置からタイヤ径方向の外側に位置する部分の全体において、タイヤ幅方向に重ねられるカーカスプライを3層以上にすることができる。これにより、サイドウォール部におけるタイヤ径方向の外側寄りの部分の全体において、サイドウォール部の強度を好適に向上させることができる。したがって、サイドカットが生じることをより抑制できる。
この構成によれば、サイドウォール部のうちタイヤ幅方向の寸法が最大となる位置からタイヤ径方向の外側に位置する部分の全体において、タイヤ幅方向に重ねられるカーカスプライを3層以上にすることができる。これにより、サイドウォール部におけるタイヤ径方向の外側寄りの部分の全体において、サイドウォール部の強度を好適に向上させることができる。したがって、サイドカットが生じることをより抑制できる。
前記複数のカーカスプライは、前記ビードコア回りに折り返された部分が最もタイヤ幅方向の外側に位置する第1カーカスプライを含み、前記延在部は、前記第1カーカスプライにおける前記ビードコア回りに折り返された部分である構成としてもよい。
この構成によれば、延在部をサイドウォール部の全体に延在させることができる。これにより、サイドウォール部の全体において、サイドウォール部の強度を好適に向上させることができる。したがって、サイドカットが生じることをより抑制できる。
この構成によれば、延在部をサイドウォール部の全体に延在させることができる。これにより、サイドウォール部の全体において、サイドウォール部の強度を好適に向上させることができる。したがって、サイドカットが生じることをより抑制できる。
前記プライ端部は、前記トレッド部のトレッド踏面部にタイヤ径方向の内側向きの力が加えられた際に前記サイドウォール部のうち最もひずみが大きくなる部分よりもタイヤ径方向の内側に位置している構成としてもよい。
この構成によれば、サイドウォール部においてひずみやすい部分を避けてプライ端部が配置される。これにより、プライ端部を有するカーカスプライによってサイドカットが生じることをより抑制しつつ、タイヤの耐久性が低下することをより抑制できる。また、プライ端部をサイドウォール部のうち最もひずみが大きくなる部分よりもタイヤ径方向の外側に配置する場合に比べて、プライ端部を有するカーカスプライにおけるビードコア回りに折り返された部分を短くできる。これにより、カーカス層を製造するために必要な材料を低減でき、かつ、カーカス層を軽量化できる。したがって、タイヤの製造コストを低減でき、かつ、タイヤを軽量化できる。
この構成によれば、サイドウォール部においてひずみやすい部分を避けてプライ端部が配置される。これにより、プライ端部を有するカーカスプライによってサイドカットが生じることをより抑制しつつ、タイヤの耐久性が低下することをより抑制できる。また、プライ端部をサイドウォール部のうち最もひずみが大きくなる部分よりもタイヤ径方向の外側に配置する場合に比べて、プライ端部を有するカーカスプライにおけるビードコア回りに折り返された部分を短くできる。これにより、カーカス層を製造するために必要な材料を低減でき、かつ、カーカス層を軽量化できる。したがって、タイヤの製造コストを低減でき、かつ、タイヤを軽量化できる。
本発明の一つの態様によれば、サイドカットが生じることを抑制しつつ、耐久性が低下することを抑制できる構造を有するタイヤが提供される。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るタイヤについて説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、各構造における縮尺および数等を、実際の構造における縮尺および数等と異ならせる場合がある。
各図において左右方向は、タイヤ幅方向である。各図において上下方向は、タイヤ径方向である。以下の説明においては、ある対象に対して、タイヤ幅方向におけるタイヤ赤道部CLに近い側を「タイヤ幅方向の内側」と呼び、タイヤ幅方向におけるタイヤ赤道部CLから遠い側を「タイヤ幅方向の外側」と呼ぶ。タイヤ赤道部CLは、本実施形態のタイヤ10におけるタイヤ幅方向の中心である。また、各図において示すタイヤ10の部分においては、各図の上側がタイヤ径方向の外側であり、各図の下側がタイヤ径方向の内側である。また、タイヤ10における図示しない中心軸回りの周方向をタイヤ周方向と呼ぶ。
<第1実施形態>
本実施形態のタイヤ10は、例えば、スポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)向けのタイヤである。タイヤ10は、図1に示すように、トレッド部11と、一対のサイドウォール部12と、一対のビード部13と、を備えている。
トレッド部11は、一対のビード部13よりもタイヤ径方向の外側に配置されており、タイヤ10におけるタイヤ径方向の外端部に位置している。トレッド部11は、タイヤ周方向に延びる環状である。トレッド部11は、タイヤ10の接地面であるトレッド踏面部11aを有している。トレッド踏面部11aは、トレッド部11におけるタイヤ径方向の外側面の一部である。
本実施形態のタイヤ10は、例えば、スポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)向けのタイヤである。タイヤ10は、図1に示すように、トレッド部11と、一対のサイドウォール部12と、一対のビード部13と、を備えている。
トレッド部11は、一対のビード部13よりもタイヤ径方向の外側に配置されており、タイヤ10におけるタイヤ径方向の外端部に位置している。トレッド部11は、タイヤ周方向に延びる環状である。トレッド部11は、タイヤ10の接地面であるトレッド踏面部11aを有している。トレッド踏面部11aは、トレッド部11におけるタイヤ径方向の外側面の一部である。
トレッド踏面部11aは、例えば、タイヤ10を「JATMA Year Book」に規定されている標準リムに装着し、かつタイヤ10に、「JATMA Year Book」での適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%の内圧(以下、規定内圧という)を充填して最大負荷能力に対応する最大負荷を負荷した状態でのトレッド部11の接地面である。
なお、トレッド踏面部11aは、例えば、タイヤ10が生産または使用される地域が日本国以外の場合には、その地域に適用されている産業規格(例えば、アメリカ合衆国の「TRA Year Book」、欧州の「ETRTO Standard Manual」等)に準拠した状態でのトレッド部11の接地面である。
一対のサイドウォール部12は、トレッド部11におけるタイヤ幅方向の両端部からタイヤ径方向の内側に向けて延びている。一対のサイドウォール部12は、トレッド部11のタイヤ幅方向の両端部と一対のビード部13とをそれぞれ連結している。
一対のビード部13は、一対のサイドウォール部12におけるタイヤ径方向の内端部にそれぞれ接続されている。一対のビード部13には、ビードコア60がそれぞれ埋設されている。
一対のビード部13は、一対のサイドウォール部12におけるタイヤ径方向の内端部にそれぞれ接続されている。一対のビード部13には、ビードコア60がそれぞれ埋設されている。
タイヤ10には、骨格となるカーカス層50が設けられている。タイヤ10は、カーカス層50にタイヤ本体20とベルト層30とベルト補強層40とが組み付けられて構成されている。カーカス層50は、トレッド部11とサイドウォール部12とビード部13とに跨って設けられている。カーカス層50は、タイヤ周方向に沿って延びる環状である。カーカス層50については、後段において詳述する。
タイヤ本体20は、トレッドゴム21と、一対のサイドウォールゴム22と、を有している。
トレッドゴム21は、トレッド部11の一部を構成する部分であり、タイヤ周方向に沿って延びる環状である。トレッドゴム21は、カーカス層50のタイヤ径方向の外側に設けられている。
トレッドゴム21は、トレッド部11の一部を構成する部分であり、タイヤ周方向に沿って延びる環状である。トレッドゴム21は、カーカス層50のタイヤ径方向の外側に設けられている。
サイドウォールゴム22は、サイドウォール部12の一部およびビード部13の一部を構成する部分であり、タイヤ周方向に沿って延びる環状である。一対のサイドウォールゴム22は、カーカス層50のタイヤ幅方向の両側にそれぞれ設けられている。一対のサイドウォールゴム22のタイヤ径方向の外端部は、トレッドゴム21のタイヤ幅方向の両端部のそれぞれに接続されて、互いに連結されている。
ベルト層30は、トレッド部11に埋設されている。ベルト層30は、カーカス層50のタイヤ径方向の外側に積層されている。ベルト層30は、トレッド部11の接地面であるトレッド踏面部11aとカーカス層50とのタイヤ径方向の間に位置している。本実施形態においてベルト層30は、積層された2枚のベルトプライ31,32を有している。ベルトプライ31は、ベルトプライ32よりもタイヤ幅方向の両側に延びている。ベルトプライ31のタイヤ幅方向の端部は、図2に示すように、ベルト層30におけるタイヤ幅方向の端部であるベルト端部31aである。ベルト端部31aは、トレッドゴム21のタイヤ幅方向の端部よりもタイヤ幅方向の内側に離れて位置している。ベルトプライ32は、ベルトプライ31のタイヤ径方向の外側に積層されている。
ベルト補強層40は、図1に示すように、ベルト層30のタイヤ径方向の外側に積層されている。ベルト補強層40は、トレッド踏面部11aとベルト層30とのタイヤ径方向の間に位置している。ベルト補強層40は、例えば、芳香族ポリアミドとナイロンとを撚り合わせた複合コードをベルト層30の外周部に巻回して形成されている。
カーカス層50は、積層された複数のカーカスプライ50aを有している。本実施形態において複数のカーカスプライ50aは、第1カーカスプライ51と、第2カーカスプライ52との2つのカーカスプライを含む。第1カーカスプライ51および第2カーカスプライ52は、タイヤ周方向に沿って延びる環状である。第1カーカスプライ51および第2カーカスプライ52は、トレッド部11から一対のサイドウォール部12を介して一対のビード部13に延びてビードコア60回りにタイヤ幅方向の外側に折り返されている。
カーカス層50のうちトレッド部11に位置する部分において、第1カーカスプライ51は、第2カーカスプライ52よりもタイヤ径方向の内側に位置している。カーカス層50のうちトレッド部11からサイドウォール部12を介してビード部13まで延びる部分において、第1カーカスプライ51は、第2カーカスプライ52よりもタイヤ幅方向の内側に位置している。カーカス層50のうちビードコア60回りにタイヤ幅方向の外側に折り返された部分において、第1カーカスプライ51は、第2カーカスプライ52よりもタイヤ幅方向の外側に位置している。第1カーカスプライ51は、複数のカーカスプライ50aのうち、ビードコア60回りに折り返された部分が最もタイヤ幅方向の外側に位置するカーカスプライ50aである。
本実施形態においてタイヤ10の内面は、第1カーカスプライ51の内面によって構成されている。本実施形態において第1カーカスプライ51の厚さは、全体に亘ってほぼ均一である。本実施形態において第2カーカスプライ52の厚さは、全体に亘ってほぼ均一である。第1カーカスプライ51の厚さと第2カーカスプライ52の厚さとは、例えば、同じである。
第1カーカスプライ51は、図2に示すように、サイドウォール部12からトレッド部11まで延びる延在部53を有する。延在部53は、第1カーカスプライ51の一部である。より詳細には、延在部53は、第1カーカスプライ51におけるビードコア60回りに折り返された部分である。本実施形態において延在部53のトレッド部11側の先端部である延在端部53aは、第1カーカスプライ51におけるビードコア60回りに折り返された部分の先端部である第1端部51aである。本実施形態において延在部53は、ビード部13からサイドウォール部12を介してトレッド部11まで延びている。延在部53は、サイドウォール部12のうちタイヤ幅方向の寸法が最大となる位置WLよりもタイヤ径方向の内側からトレッド部11まで延びている。
延在部53の延在端部53aは、積層された複数のカーカスプライ50aのクラウン部54とベルト層30とのタイヤ厚さ方向の間に挟まれている。クラウン部54は、積層された複数のカーカスプライ50aのうちトレッド部11のタイヤ幅方向の一端部から他端部まで延びている部分である。本実施形態においてクラウン部54は、第1カーカスプライ51のうちトレッド部11のタイヤ幅方向の一端部から他端部まで延びる部分と、第2カーカスプライ52のうちトレッド部11のタイヤ幅方向の一端部から他端部まで延びる部分とが積層されて構成されている。
なお、本明細書において「タイヤ厚さ方向」とは、例えば、カーカス層の外面に直交する法線方向である。例えば、図2において示す一点鎖線DL1が延びる方向は、トレッドゴム21のタイヤ幅方向の端部が位置する部分におけるタイヤ厚さ方向である。図2において示す一点鎖線DL2が延びる方向は、ベルト端部31aが位置する部分におけるタイヤ厚さ方向である。一点鎖線DL1,DL2は、カーカス層50の外面のうち、第1カーカスプライ51における折り返された部分のタイヤ幅方向の外側面に直交している。本実施形態において第1カーカスプライ51における折り返された部分のタイヤ幅方向の外側面とは、延在部53のタイヤ幅方向の外側面である。
延在端部53aは、第2カーカスプライ52におけるビードコア60回りに折り返された部分よりもタイヤ径方向の外側に位置している。延在端部53aは、クラウン部54における第2カーカスプライ52のタイヤ径方向の外側面に接触している。延在端部53aは、ベルトプライ31のタイヤ径方向の内側面に接触している。
本実施形態において延在端部53aは、ベルト端部31aからタイヤ幅方向の内側に離れて配置されている。延在端部53aとベルト端部31aとの距離L1は、延在端部53aが位置する部分におけるタイヤ厚さ方向の寸法Tよりも大きい。距離L1は、例えば、15mm以上であることが好ましい。タイヤ10のひずみを抑制しやすいためである。
延在端部53aは、トレッド部11とサイドウォール部12との境界部14よりもタイヤ幅方向の内側に位置している。本実施形態において境界部14とは、例えば、タイヤ厚さ方向においてトレッドゴム21とサイドウォールゴム22とが重なり合っているタイヤ10の領域のうち、トレッドゴム21のタイヤ幅方向の端部から、ベルト層30のタイヤ幅方向の端部であるベルト端部31aまでの間の領域に位置する部分である。本実施形態では、タイヤ10のうち一点鎖線DL1と一点鎖線DL2との間の領域に位置する部分が境界部14である。
本実施形態において境界部14の外面には、タイヤ厚さ方向の外側に突出する凸部16が形成されている。境界部14の外面は、タイヤ10におけるタイヤ幅方向の外側面の一部である。本実施形態において凸部16は、境界部14のうちタイヤ幅方向の端部に形成されている。凸部16は、トレッドゴム21のタイヤ幅方向の端部と、サイドウォールゴム22のタイヤ径方向の外端部におけるタイヤ幅方向の外端部とによって構成されている。凸部16のタイヤ径方向の内端部は、ベルト層30よりもタイヤ径方向の内側に位置している。本実施形態において凸部16の全体は、ベルト層30よりもタイヤ径方向の内側に位置している。
本実施形態において第2カーカスプライ52におけるビードコア60回りに折り返された部分の先端部である第2端部(プライ端部)52aは、サイドウォール部12に位置し、かつ、タイヤ幅方向の寸法が最大となる位置WLよりもタイヤ径方向の外側に位置するプライ端部である。第2端部52aは、第1端部51aよりもタイヤ径方向の内側に位置している。すなわち、第1端部51aは、第2端部52aよりもタイヤ径方向の外側に位置しており、第1カーカスプライ51は、第2カーカスプライ52よりも折り返された部分の長さが大きい。第2端部52aは、第1カーカスプライ51における延在部53のタイヤ幅方向の内側に位置している。第2端部52aは、延在部53によってタイヤ幅方向の外側から覆われている。
第2端部52aは、トレッド部11のトレッド踏面部11aにタイヤ径方向の内側向きの力が加えられた際にサイドウォール部12のうちタイヤ10のひずみが他の部分に比べて大きくなりやすいひずみ領域15よりもタイヤ径方向の内側に位置している。ひずみ領域15は、トレッド踏面部11aにタイヤ径方向の内側向きの力が加えられた際にサイドウォール部12においてひずみが最も大きくなる部分、および当該ひずみが最も大きくなる部分の近傍を含む領域である。すなわち、本実施形態においてプライ端部である第2端部52aは、トレッド部11のトレッド踏面部11aにタイヤ径方向の内側向きの力が加えられた際にサイドウォール部12のうち最もひずみが大きくなる部分よりもタイヤ径方向の内側に位置している。
なお、トレッド部11のトレッド踏面部11aにタイヤ径方向の内側向きの力が加えられた状態とは、例えば、「JATMA Year Book」に規定されている標準リムに装着され規定内圧が充填されたタイヤ10に負荷を加えて、トレッド踏面部11aが地面からの垂直抗力によってタイヤ径方向の内側向きに力を受けた状態を含む。このとき、タイヤ10に加えられる負荷は、例えば、タイヤ10の最大負荷能力に対応する最大負荷を含む。また、サイドウォール部12のひずみは、例えば、サイドウォール部12にひずみゲージ等を取り付けて計測できる。
以下の説明においては、トレッド部11のトレッド踏面部11aにタイヤ径方向の内側向きの力が加えられた際にサイドウォール部12のうち最もひずみが大きくなる部分を、単に「サイドウォール部12のうち最もひずみが大きくなる部分」と呼ぶ。
以下の説明においては、トレッド部11のトレッド踏面部11aにタイヤ径方向の内側向きの力が加えられた際にサイドウォール部12のうち最もひずみが大きくなる部分を、単に「サイドウォール部12のうち最もひずみが大きくなる部分」と呼ぶ。
ひずみ領域15は、トレッド部11とサイドウォール部12との境界部14よりもタイヤ径方向の内側で、かつ、タイヤ10のタイヤ幅方向の寸法が最大となる位置WLよりもタイヤ径方向の外側に位置している。ひずみ領域15は、例えば、トレッドゴム21のタイヤ径方向の寸法Zがタイヤ10の断面高さSHの30%以下である場合に、上記のような位置に設けられる。
なお、トレッドゴム21のタイヤ径方向の寸法Zは、トレッドゴム21のタイヤ径方向の内端部から外端部までのタイヤ径方向の距離である。本実施形態においてトレッドゴム21のタイヤ径方向の内端部は、トレッドゴム21のタイヤ幅方向の外端部であり、トレッドゴム21のうち図2において一点鎖線DL1が通る部分である。本実施形態においてトレッドゴム21のタイヤ径方向の外端部とは、トレッド部11のタイヤ径方向の外端部であり、トレッド踏面部11aのうちタイヤ赤道部CLに位置する部分である。
また、断面高さSHとは、図1に示すような縦断面視において、タイヤ10におけるタイヤ径方向の内端部とトレッド部11のタイヤ径方向の外端部とのタイヤ径方向に沿った距離である。なお、本実施形態においてタイヤ10におけるタイヤ径方向の内端部は、ビード部13のタイヤ径方向の内端部である。
本実施形態によれば、カーカス層50は、トレッド部11から一対のサイドウォール部12を介して一対のビード部13に延びてビード部13に埋設されたビードコア60回りにタイヤ幅方向の外側に折り返された複数のカーカスプライ50aを有し、かつ、カーカス層50には、サイドウォール部12からトレッド部11まで延びる延在部53が設けられている。そのため、延在部53が位置するサイドウォール部12の部分において、タイヤ幅方向に重ねられるカーカスプライ50aの数を3層以上にすることができる。
具体的に本実施形態では、カーカスプライ50aが第1カーカスプライ51と第2カーカスプライ52との2つ設けられ、延在部53は第1カーカスプライ51におけるビードコア60回りに折り返された部分である。そのため、延在部53が位置するサイドウォール部12のうち第2端部52aからタイヤ径方向の内側に位置する部分においては、折り返された第1カーカスプライ51によって2層の第2カーカスプライ52が挟まれて、カーカスプライ50aが4層に積層されている。延在部53が位置するサイドウォール部12のうち第2端部52aよりもタイヤ径方向の外側に位置する部分においては、折り返された第1カーカスプライ51によって1層の第2カーカスプライ52が挟まれて、カーカスプライ50aが3層に積層されている。
そして、延在部53は、サイドウォール部12からトレッド部11まで延びるため、サイドウォール部12におけるタイヤ径方向の外側寄りの部分にも設けられている。これにより、サイドウォール部12におけるタイヤ径方向の外側寄りの部分において、タイヤ幅方向に重ねられるカーカスプライ50aの数を多くすることができる。したがって、サイドウォール部12の強度を、カーカス層50によって好適に向上させることができ、サイドカットが生じることを抑制できる。
また、複数のカーカスプライ50aの少なくとも1つは、ビードコア60回りに折り返された部分の先端部が、サイドウォール部12に位置し、かつ、タイヤ幅方向の寸法が最大となる位置WLよりもタイヤ径方向の外側に位置するプライ端部である。そのため、複数のカーカスプライ50aの少なくとも1つにおいて、ビードコア60回りに折り返された部分の先端部の位置を、よりタイヤ径方向の外側にすることができ、サイドウォール部12の強度をより向上させることができる。これにより、サイドカットが生じることをより抑制できる。本実施形態では、第2カーカスプライ52の第2端部52aがプライ端部である。そのため、第2カーカスプライ52によってサイドウォール部12の強度をより向上させることができ、サイドカットが生じることをより抑制できる。
また、延在部53の延在端部53aは、積層された複数のカーカスプライ50aのクラウン部54とベルト層30とのタイヤ厚さ方向の間に挟まれている。すなわち、延在端部53aは、トレッド部11に位置している。そのため、サイドウォール部12のうち最もひずみが大きくなる部分を避けて、延在端部53aを配置することができる。これにより、タイヤ10のひずみが大きくなることを抑制できる。また、延在端部53aがベルト層30によってタイヤ径方向の外側から覆われるため、延在端部53aが覆われていない場合に比べて、延在端部53aに応力が集中しにくくできる。したがって、延在端部53aにおいてタイヤ10がひずむことを抑制できる。さらに、延在部53は、プライ端部である第2端部52aをタイヤ幅方向の外側から覆っている。そのため、第2端部52aが覆われていない場合に比べて、第2端部52aに応力が集中しにくくできる。したがって、第2端部52aにおいてタイヤ10がひずむことを抑制できる。これらにより、車両の走行時におけるタイヤ10のひずみが大きくなることを抑制でき、タイヤ10の耐久性が低下することを抑制できる。
以上により、本実施形態のタイヤ10によれば、サイドカットが生じることを抑制しつつ、耐久性が低下することを抑制できる。
以上により、本実施形態のタイヤ10によれば、サイドカットが生じることを抑制しつつ、耐久性が低下することを抑制できる。
また、例えば、ベルト端部31aにおいては、応力が集中しやすく、タイヤ10がひずみやすい。そのため、延在端部53aがベルト端部31aに近いと、タイヤ10のひずみが大きくなりやすい。これに対して本実施形態によれば、延在部53は、ベルト端部31aからタイヤ幅方向の内側に離れて配置され、延在端部53aとベルト端部31aとの距離L1は、延在端部53aが位置する部分におけるタイヤ厚さ方向の寸法Tよりも大きい。そのため、距離L1を好適に大きくして、延在端部53aをベルト端部31aから好適に離すことができる。これにより、タイヤ10のひずみが大きくなることを抑制でき、タイヤ10の耐久性が低下することをより抑制できる。具体的に本実施形態では、距離L1を15mm以上としやすく、タイヤ10のひずみが大きくなることを好適に抑制でき、タイヤ10の耐久性が低下することを好適に抑制できる。
また、本実施形態によれば、延在部53は、サイドウォール部12のうちタイヤ幅方向の寸法が最大となる位置WLよりもタイヤ径方向の内側から、トレッド部11まで延びている。そのため、サイドウォール部12のうちタイヤ幅方向の寸法が最大となる位置WLからタイヤ径方向の外側に位置する部分の全体において、タイヤ幅方向に重ねられるカーカスプライ50aを3層以上にすることができる。これにより、サイドウォール部12におけるタイヤ径方向の外側寄りの部分の全体において、サイドウォール部12の強度を好適に向上させることができる。したがって、サイドカットが生じることをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、延在部53は、第1カーカスプライ51におけるビードコア60回りに折り返された部分である。そのため、延在部53をサイドウォール部12の全体に延在させることができる。これにより、サイドウォール部12の全体において、サイドウォール部12の強度を好適に向上させることができる。したがって、サイドカットが生じることをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、プライ端部である第2端部52aは、サイドウォール部12のうち最もひずみが大きくなる部分よりもタイヤ径方向の内側に位置している。そのため、サイドウォール部12においてひずみやすい部分を避けて第2端部52aが配置される。これにより、第2カーカスプライ52によってサイドカットが生じることをより抑制しつつ、タイヤ10の耐久性が低下することをより抑制できる。また、プライ端部である第2端部52aをサイドウォール部12のうち最もひずみが大きくなる部分よりもタイヤ径方向の外側に配置する場合に比べて、第2カーカスプライ52におけるビードコア60回りに折り返された部分を短くできる。これにより、カーカス層50を製造するために必要な材料を低減でき、かつ、カーカス層50を軽量化できる。したがって、タイヤ10の製造コストを低減でき、かつ、タイヤ10を軽量化できる。
<第2実施形態>
本実施形態は、第1実施形態に対して、延在部がカーカスプライとは別部材として設けられている点が異なる。なお、上記の実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
本実施形態は、第1実施形態に対して、延在部がカーカスプライとは別部材として設けられている点が異なる。なお、上記の実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
本実施形態のタイヤ110におけるカーカス層150には、複数のカーカスプライ150aと、延在部153と、が設けられている。複数のカーカスプライ150aは、トレッド部11から一対のサイドウォール部12を介して一対のビード部13に延びてビードコア60回りにタイヤ幅方向の外側に折り返されている。複数のカーカスプライ150aは、第1カーカスプライ151および第2カーカスプライ152を含んでいる。本実施形態において、第1カーカスプライ151および第2カーカスプライ152と延在部153とは、別部材である。
本実施形態において第1カーカスプライ151におけるビードコア60回りに折り返された部分の先端部である第1端部(プライ端部)151aは、サイドウォール部12に位置し、かつ、タイヤ幅方向の寸法が最大となる位置WLよりもタイヤ径方向の外側に位置するプライ端部である。プライ端部である第1端部151aは、サイドウォール部12のうち最もひずみが大きくなる部分よりもタイヤ径方向の内側に位置している。第1端部151aのタイヤ径方向の位置は、例えば、第1実施形態における第2端部52aのタイヤ径方向の位置と同じである。
本実施形態において第2カーカスプライ152におけるビードコア60回りに折り返された部分の先端部である第2端部152aは、サイドウォール部12に位置し、かつ、タイヤ幅方向の寸法が最大となる位置WLよりもタイヤ径方向の内側に位置している。第2端部152aは、第1カーカスプライ151におけるビードコア60回りに折り返された部分によってタイヤ幅方向の外側から覆われている。
本実施形態において延在部153は、サイドウォール部12のうちタイヤ幅方向の寸法が最大となる位置WLよりもタイヤ径方向の内側から、トレッド部11まで延びている。延在部153のサイドウォール部12側の端部153bは、第1端部151aおよび第2端部152aよりもタイヤ径方向の内側に位置している。延在部153のサイドウォール部12側の端部153bは、第1カーカスプライ151におけるビードコア60回りに折り返された部分のタイヤ幅方向の外側に積層されている。延在部153は、プライ端部である第1端部151aをタイヤ幅方向の外側から覆っている。
延在部153のトレッド部11側の端部である延在端部153aは、例えば、第1実施形態の延在端部53aと同様の位置に配置されている。延在端部153aとベルト端部31aとの距離L2は、例えば、第1実施形態における延在端部53aとベルト端部31aとの距離L1と同じである。
本実施形態のタイヤ110のその他の構成は、第1実施形態のタイヤ10のその他の構成と同様である。
本実施形態のタイヤ110のその他の構成は、第1実施形態のタイヤ10のその他の構成と同様である。
なお、上述した各実施形態においては、以下の構成を採用することもできる。
延在端部53a,153aの位置は、積層された複数のカーカスプライ50a,150aのクラウン部54とベルト層30とのタイヤ厚さ方向の間に挟まれていれば、特に限定されない。延在端部53a,153aは、ベルト端部31aとタイヤ幅方向において同じ位置に配置されてもよい。延在端部53a,153aとベルト端部31aとの距離L1,L2は、延在端部53a,153aが位置する部分におけるタイヤ厚さ方向の寸法Tと同じでもよいし、寸法Tより小さくてもよい。
延在端部53a,153aの位置は、積層された複数のカーカスプライ50a,150aのクラウン部54とベルト層30とのタイヤ厚さ方向の間に挟まれていれば、特に限定されない。延在端部53a,153aは、ベルト端部31aとタイヤ幅方向において同じ位置に配置されてもよい。延在端部53a,153aとベルト端部31aとの距離L1,L2は、延在端部53a,153aが位置する部分におけるタイヤ厚さ方向の寸法Tと同じでもよいし、寸法Tより小さくてもよい。
カーカス層50,150は、3つ以上のカーカスプライ50a,150aを有していてもよい。複数のカーカスプライ50a,150aは、ビードコア60回りに折り返された部分の先端部が、サイドウォール部12に位置し、かつ、タイヤ幅方向の寸法が最大となる位置WLよりもタイヤ径方向の外側に位置するプライ端部となるカーカスプライ50a,150aを2つ以上含んでいてもよい。具体的には、例えば、第2実施形態において、第2カーカスプライ152の第2端部152aがサイドウォール部12に位置し、かつ、タイヤ幅方向の寸法が最大となる位置WLよりもタイヤ径方向の外側に位置するプライ端部であってもよい。
カーカス層50,150には、トレッド部11から一対のサイドウォール部12を介して一対のビード部13に延びてビードコア60回りにタイヤ幅方向の外側に折り返された複数のカーカスプライ50a,150aの他に、例えば、ビードコア60回りに折り返されないカーカスプライが設けられてもよい。カーカス層50,150は、積層された複数のカーカスプライ50a,150aの内面に貼り付けられたインナーライナーを有してもよい。
上述した各実施形態のタイヤ10,110は、どのような車両に用いられてもよい。
なお、本明細書において説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
上述した各実施形態のタイヤ10,110は、どのような車両に用いられてもよい。
なお、本明細書において説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
10,110…タイヤ、11…トレッド部、11a…トレッド踏面部、12…サイドウォール部、13…ビード部、30…ベルト層、31a…ベルト端部、50,150…カーカス層、50a,150a…カーカスプライ、51,151…第1カーカスプライ、52a…第2端部(プライ端部)、53,153…延在部、53a,153a…延在端部、54…クラウン部、60…ビードコア、151a…第1端部(プライ端部)
Claims (5)
- トレッド部と一対のサイドウォール部と一対のビード部とに跨ってカーカス層が設けられ、
前記カーカス層は、積層された複数のカーカスプライを有し、
前記複数のカーカスプライは、前記トレッド部から前記一対のサイドウォール部を介して前記一対のビード部に延びて前記ビード部に埋設されたビードコア回りにタイヤ幅方向の外側に折り返され、
前記トレッド部には、前記トレッド部のトレッド踏面部と前記カーカス層とのタイヤ径方向の間に位置するベルト層が埋設され、
前記カーカス層には、前記サイドウォール部から前記トレッド部まで延びる延在部が設けられ、
前記延在部の前記トレッド部側の先端部である延在端部は、積層された前記複数のカーカスプライのクラウン部と前記ベルト層とのタイヤ厚さ方向の間に挟まれており、
前記複数のカーカスプライの少なくとも1つにおいて、前記ビードコア回りに折り返された部分の先端部は、前記サイドウォール部に位置し、かつ、タイヤ幅方向の寸法が最大となる位置よりもタイヤ径方向の外側に位置するプライ端部であり、
前記延在部は、前記プライ端部をタイヤ幅方向の外側から覆っていることを特徴とするタイヤ。 - 前記延在端部は、前記ベルト層におけるタイヤ幅方向の端部であるベルト端部からタイヤ幅方向の内側に離れて配置され、
前記延在端部と前記ベルト端部との距離は、前記延在端部が位置する部分におけるタイヤ厚さ方向の寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。 - 前記延在部は、前記サイドウォール部のうちタイヤ幅方向の寸法が最大となる位置よりもタイヤ径方向の内側から、前記トレッド部まで延びていることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ。
- 前記複数のカーカスプライは、前記ビードコア回りに折り返された部分が最もタイヤ幅方向の外側に位置する第1カーカスプライを含み、
前記延在部は、前記第1カーカスプライにおける前記ビードコア回りに折り返された部分であることを特徴とする請求項3に記載のタイヤ。 - 前記プライ端部は、前記トレッド部のトレッド踏面部にタイヤ径方向の内側向きの力が加えられた際に前記サイドウォール部のうち最もひずみが大きくなる部分よりもタイヤ径方向の内側に位置していることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のタイヤ。
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2018
- 2018-11-14 JP JP2018213942A patent/JP2020079061A/ja active Pending
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