JP2020078945A - 樹脂金属複合体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このような樹脂金属複合体を製造するには、例えば、特許文献1にあるように、金属基体上に熱可塑性樹脂をインモールド成形することにより、金属と一体成形することが行われる。しかし、金属基体に対しインモールド成形により熱可塑性ポリエステル樹脂を成形した複合体は、熱可塑性ポリエステル樹脂と金属基体との接着性が悪いという欠点がある。
また、本発明の別の態様として、金属基体上にポリエステル樹脂よりなる層を最表層として有する積層体とポリエステル樹脂組成物からなる部材とを、振動溶着、超音波溶着、熱板溶着又はスピン溶着により溶着させることによって、本発明の課題が解決されることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、以下のとおりである。
[2]ポリエステル樹脂組成物(B)が、ポリエステル系樹脂(b)としてポリブチレンテレフタレート樹脂及びポリエチレンテレフタレート樹脂を含み、ポリエチレンテレフタレート樹脂の含有量が、ポリブチレンテレフタレート樹脂及びポリエチレンテレフタレート樹脂の合計100質量%に対して5〜50質量%である、上記[1]に記載の樹脂金属複合体。
[3]ポリエステル樹脂組成物(B)が、ポリエステル系樹脂(b)としてポリブチレンテレフタレート樹脂及び/又は変性ポリブチレンテレフタレート樹脂を含み、変性ポリブチレンテレフタレート樹脂の含有量が、ポリブチレンテレフタレート樹脂及び変性ポリブチレンテレフタレート樹脂の合計100質量%に対して10質量%以上である、上記[1]に記載の樹脂金属複合体。
[4]ポリエステル樹脂組成物(B)が、ポリエステル系樹脂(b)として、ポリブチレンテレフタレート樹脂及びポリカーボネート樹脂を含み、ポリカーボネート樹脂の含有量が、ポリブチレンテレフタレート樹脂及びポリカーボネート樹脂の合計100質量%に対して10〜50質量%である、上記[1]に記載の樹脂金属複合体。
[5]ポリエステル樹脂組成物(B)が、ポリエステル系樹脂(b)として、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリスチレン及び/又はブタジエンゴム含有ポリスチレン並びにポリカーボネート樹脂を含有し、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリスチレン及び/又はブタジエンゴム含有ポリスチレン並びにポリカーボネート樹脂の合計100質量%基準で、ポリブチレンテレフタレート樹脂を30〜90質量%、ポリスチレン及び/又はブタジエンゴム含有ポリスチレンを1〜50質量%、ポリカーボネート樹脂を1〜50質量%含有する、上記[1]に記載の樹脂金属複合体。
[7]前記ポリエステル樹脂(A)が、ポリブチレンテレフタレート樹脂及びポリエチレンテレフタレート樹脂を含み、ポリブチレンテレフタレート樹脂の含有量が、ポリブチレンテレフタレート樹脂及びポリエチレンテレフタレート樹脂の合計100質量%に対して50〜90質量%である、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の樹脂金属複合体。
[8]金属基体上にポリエステル樹脂(A)よりなる層を最表層として有する積層体上に、ポリエステル樹脂組成物(B)を射出成形することを特徴とする、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の樹脂金属複合体の製造方法。
[10]金属基体上にポリエステル樹脂(A)よりなる層を最表層として有する積層体とポリエステル樹脂組成物(C)からなる部材とを、振動溶着、超音波溶着、熱板溶着又はスピン溶着により溶着させてなることを特徴とする、樹脂金属複合体。
[11]金属基体上にポリエステル樹脂(A)よりなる層を最表層として有する積層体とポリエステル樹脂組成物(C)からなる部材とを、振動溶着、超音波溶着、熱板溶着又はスピン溶着により溶着させることを特徴とする樹脂金属複合体の製造方法。
また、本発明の第1の発明の樹脂金属複合体の製造方法は、金属基体上にポリエステル樹脂(A)よりなる層を最表層として有する積層体上に、ポリエステル樹脂組成物(B)を射出成形することを特徴とする。
本発明の第2の発明の樹脂金属複合体は、金属基体上にポリエステル樹脂(A)よりなる層を最表層として有する積層体とポリエステル樹脂組成物(C)からなる部材とを、振動溶着、超音波溶着、熱板溶着又はスピン溶着により溶着させてなることを特徴とする。
さらに、本発明の第2の発明の樹脂金属複合体の製造方法は、金属基体上にポリエステル樹脂(A)よりなる層を最表層として積層してなる積層体とポリエステル樹脂組成物(C)からなる部材とを、振動溶着、超音波溶着、熱板溶着又はスピン溶着により溶着させることを特徴とする。
本発明の第1の発明の樹脂金属複合体は、金属基体上に最表層としてポリエステル樹脂(A)を積層した積層体とポリエステル樹脂組成物(B)とをインサート成形により一体的に接合した樹脂と金属の複合体であり、金属とポリエステル樹脂とが強固に結合した樹脂金属複合体である。本発明は、強固な接合・溶着が困難であったポリエステル樹脂と、金属でありながら、金属基体上にポリエステル樹脂層を最表層として積層した積層体を用い、それにポリエステル樹脂組成物(B)をインサート成形することにより、金属とポリエステル樹脂とがしっかり接合され、一体化し強固に結合した樹脂金属複合体を初めて可能とするものである。
インサート成形に用いられるポリエステル樹脂組成物(B)は、結晶化温度が200℃以下であるものが好ましい。結晶化温度(Tc)を低めにコントロールすることにより、インサート成形による積層体との接合性が向上する傾向にある。結晶化温度(Tc)はより好ましくは195℃以下、さらに好ましくは190℃以下である。また、その下限は、通常160℃、好ましくは165℃以上である。なお、結晶化温度(Tc)はDSCにより測定され、その詳細は実施例に記載されるとおりである。
ポリエステル樹脂組成物(B)としては、ポリエステル系樹脂(b)を主成分として含むものが好ましい。主成分であるポリエステル系樹脂(b)は、ポリエステル樹脂を含有するものであり、好ましくはポリエステル樹脂を50質量%以上の割合で含有するものである。
ポリエステル樹脂は、好ましくはジカルボン酸化合物とジヒドロキシ化合物の重縮合、オキシカルボン酸化合物の重縮合あるいはこれらの化合物の重縮合等によって得られる熱可塑性ポリエステル樹脂であり、ホモポリエステル、コポリエステルの何れであってもよい。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニル−2,2’−ジカルボン酸、ビフェニル−3,3’−ジカルボン酸、ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルフォン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルイソプロピリデン−4,4’−ジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、アントラセン−2,5−ジカルボン酸、アントラセン−2,6−ジカルボン酸、p−ターフェニレン−4,4’−ジカルボン酸、ピリジン−2,5−ジカルボン酸等が挙げられ、テレフタル酸が好ましく使用できる。
なお、少量であればこれらの芳香族ジカルボン酸と共にアジピン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸や、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸および1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸を1種以上混合して使用することができる。
また、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、ジヒドロキシジフェニルエーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の芳香族ジオールも用いることができる。
なお、ポリエステル樹脂の固有粘度は、テトラクロロエタンとフェノールとの1:1(質量比)の混合溶媒中、30℃で測定する値である。
また、ポリエステル系樹脂(b)は、ポリブチレンテレフタレート樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とを含有することも好ましい。ポリブチレンテレフタレート樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とを含有する場合の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂の合計100質量%に対して、ポリエチレンテレフタレート樹脂が、好ましくは5〜50質量%であり、より好ましくは10〜45質量%であり、さらに好ましくは15〜40質量%である。ポリエチレンテレフタレート樹脂の含有量が5質量%未満であると、金属と樹脂組成物との接合強度が低下する傾向にあり、50質量%を超えると、成形性が著しく低下する場合があり好ましくない。
変性ポリブチレンテレフタレート樹脂として、ポリテトラメチレングリコールを共重合したポリエステルエーテル樹脂を用いる場合は、共重合体中のテトラメチレングリコール成分の割合は3〜40質量%であることが好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜25質量%がさらに好ましい。このような共重合割合とすることにより、接合性と耐熱性とのバランスに優れる傾向となり好ましい。
変性ポリブチレンテレフタレート樹脂として、ダイマー酸共重合ポリブチレンテレフタレート樹脂を用いる場合は、全カルボン酸成分に占めるダイマー酸成分の割合は、カルボン酸基として0.5〜30モル%であることが好ましく、1〜20モル%がより好ましく、3〜15モル%がさらに好ましい。このような共重合割合とすることにより、接合性、長期耐熱性及び靭性のバランスに優れる傾向となり好ましい。
ポリカーボネート樹脂は、ジヒドロキシ化合物又はこれと少量のポリヒドロキシ化合物を、ホスゲン又は炭酸ジエステルと反応させることによって得られる、分岐していてもよい熱可塑性重合体又は共重合体である。
なお、ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、温度25℃で測定された溶液粘度より換算される粘度平均分子量[Mv]である。
一方、炭酸ジエステルとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−tert−ブチルカーボネート等の炭酸ジアルキル化合物;ジフェニルカーボネート;ジトリルカーボネート等の置換ジフェニルカーボネートなどのジアリールカーボネートが挙げられる。中でも、ジアリールカーボネートが好ましく、ジフェニルカーボネートが特に好ましい。なお、炭酸ジエステルは1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
また、より積極的な調整方法としては、反応時に別途、末端停止剤を混合する方法が挙げられる。この際の末端停止剤としては、例えば、一価フェノール類、一価カルボン酸類、炭酸ジエステル類などが挙げられる。なお、末端停止剤は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
触媒失活剤の使用量は、前記のエステル交換触媒が含有するアルカリ金属又はアルカリ土類金属に対して、通常0.5当量以上、好ましくは1当量以上であり、また、通常10当量以下、好ましくは5当量以下である。更には、ポリカーボネート樹脂に対して、通常1質量ppm以上であり、また、通常100質量ppm以下、好ましくは20質量ppm以下である。
ポリカーボネート樹脂は、前述の通りである。
ポリスチレンとしては、スチレンの単独重合体、あるいは他の芳香族ビニルモノマー、例えばα−メチルスチレン、パラメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン等を、例えば50質量%以下の範囲で共重合したものであってもよい。
ポリスチレン又はブタジエンゴム含有ポリスチレンの中では、ブタジエンゴム含有ポリスチレンが好ましく、特にハイインパクトポリスチレン(HIPS)が好ましい。
特に、ポリスチレンである場合は、MFRは1〜50g/10分であることが好ましく、3〜35g/10分であることがより好ましく、5〜20g/10分であることがさらに好ましい。ブタジエンゴム含有ポリスチレンである場合は、MFRは0.1〜40g/10分であることが好ましく、0.5〜30g/10分であることがより好ましく、1〜20g/10分であることがさらに好ましい。
なお、結晶化温度(Tc)は示差走査熱量測定(DSC)により測定される。具体的には、示差走査熱量測定(DSC)機を用い、30〜300℃まで昇温速度20℃/minで昇温し、300℃で3分保持した後、降温速度20℃/minにて降温した際に観測される発熱ピークのピークトップ温度として測定される。
ポリブチレンテレフタレート樹脂の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリスチレン及び/又はブタジエンゴム含有ポリスチレン並びにポリカーボネート樹脂の合計100質量%基準で、30〜90質量%であることが好ましく、40〜80質量%がより好ましく、50〜70質量%がさらに好ましい。含有量が30質量%未満であると、耐熱性が低下する場合があり、90質量%を超えると、接合性が低下しやすくなり好ましくない。
ポリスチレン及び/又はブタジエンゴム含有ポリスチレンは、前述の通りである。
ポリブチレンテレフタレート樹脂とポリスチレン及び/又はブタジエンゴム含有ポリスチレンとを含有する場合の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂とポリスチレン及び/又はブタジエンゴム含有ポリスチレンとの合計100質量%に対して、ポリスチレン及び/又はブタジエンゴム含有ポリスチレンが、好ましくは10〜50質量%であり、より好ましくは15〜45質量%であり、さらに好ましくは20〜40質量%である。ポリスチレン及び/又はブタジエンゴム含有ポリスチレンの含有量が10質量%未満であると、樹脂金属複合体の接合強度が低下する傾向にあり、50質量%を超えると、成形時に層剥離し外観不良を生じる場合があり好ましくない。
安定剤としては、リン系安定剤、フェノール系安定剤、硫黄系安定剤等、種々の安定剤が挙げられる。特に好ましいのはヒンダードフェノール系安定剤やリン系安定剤である。
有機ホスフェート化合物としては、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
(一般式(1)中、R1はアルキル基又はアリール基を表す。nは0〜2の整数を表す。なお、nが0のとき、2つのR1は同一でも異なっていてもよく、nが1のとき、2つのR1は同一でも異なっていてもよい。)
これらの中でも、オクタデシルアシッドホスフェートが好ましく、このものはADEKA社製の商品名「アデカスタブAX−71」として、市販されている。
強化充填材としては、常用のプラスチック用無機充填材を用いることができる。好ましくはガラス繊維、炭素繊維、玄武岩繊維、ウォラストナイト、チタン酸カリウム繊維などの繊維状の充填材を用いることができる。また炭酸カルシウム、酸化チタン、長石系鉱物、クレー、有機化クレー、ガラスビーズなどの粒状または無定形の充填材;タルクなどの板状の充填材;ガラスフレーク、マイカ、グラファイトなどの鱗片状の充填材を用いることもできる。
中でも、樹脂金属複合体の接合性、機械的強度、剛性および耐熱性の点からガラス繊維を用いるのが好ましい。
これらの中では、アミノシラン系表面処理剤が好ましく、具体的には例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい例として挙げられる。
シラン系表面処理剤とエポキシ樹脂は、それぞれ単独で用いても複数種で用いてもよく、両者を併用することも好ましい。
断面形状は、断面が長円形、楕円形、まゆ型形状のものが好ましく、特に長円形断面が好ましい。また、長径/短径比が2.5〜8、更には3〜6の範囲にあるものが好ましい。さらに、成形品中のガラス繊維断面の長径をD2、短径をD1、平均繊維長をLとするとき、アスペクト比((L×2)/(D2+D1))が10以上であることが好ましい。このような扁平状のガラス繊維を使用すると、成形品の反りが抑制され、特に箱型の接合体を製造する場合に効果的である。
エストマーとしては、ポリエステル樹脂に配合してその耐衝撃性を改良するのに用いられている熱可塑性エラストマーを用いればよく、例えばゴム性重合体やゴム性重合体にこれと反応する化合物を共重合させたものを用いる。
尚、本発明において(メタ)アクリレートはアクリレートとメタクリレートを意味し、(メタ)アクリル酸はアクリル酸とメタクリル酸を意味する。
アクリル及び/又はブタジエン成分を含有する耐衝撃性改良剤の具体例としては、例えばアクリロニトリル・ブタジエン共重合体、アクリル・ブタジエンゴム、また、これらゴム性重合体に単量体化合物を重合した共重合体が挙げられる。この単量体化合物としては例えば、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、(メタ)アクリル酸化合物等が挙げられる。また、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル化合物;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド化合物;マレイン酸、フタル酸、イタコン酸等のα,β−不飽和カルボン酸化合物やそれらの無水物(例えば無水マレイン酸等)も挙げられる。これらの単量体化合物は単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
なお、エラストマーの平均粒子径は、光学顕微鏡、SEM(走査型電子顕微鏡)、TEM(透過型電子顕微鏡)等により、ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物成形体断面のモルフォロジーを観察することで測定できる。
具体的には、SEM、STEM、TEM分析装置を用い、成形体断面のコア部(深さ20μm未満の表層部を除く部分で、断面の中心部、樹脂組成物流動方向に平行な断面。)を、20kVの加速電圧下で、倍率3,000〜100,000倍の倍率により観察される。
なお、エラストマーのガラス転移温度は、動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)のピーク温度を求めることにより測定することができる。具体的には、200℃で加熱した熱プレス機を用いて、(C)エラストマー原料を、0.7mm厚×10cm×10cmの型枠にて3分間プレス成形し、水冷後に0.7mm厚×5.5mm×25mmの測定用試験片を切り出し、50〜−100℃の温度範囲で、昇温速度3℃/min、周波数110Hzの条件で動的粘弾性測定を行い、得られるtanδのピーク温度を求め、ガラス転移温度とする。
また、前記架橋剤は、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート及びジビニルベンゼンからなる群より選択される1種以上の単量体、及びこれら単量体のホモ重合体または共重合体を用いることが好ましい。1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート又はこれらの混合物を含むことがより好ましい。前記架橋剤は、本発明の各々のエラストマーで全単量体に対して0.001〜5質量部を用いることが好ましい。架橋剤の含有量が全単量体に対して0.001質量部未満であると、加工中のハンドリングが乏しく、5質量部を超えると、エラストマーのコアが脆性を示し、衝撃補強効果が低下する場合がある。
i)アルキル基の炭素数が2〜8であるアクリル酸エステル95〜99.999質量部;架橋剤0.001〜5質量部;重合開始剤0.001〜5質量部;乳化剤0.001〜10質量部;及びイオン交換水1000質量部;を含む混合物を、60〜80℃の温度で架橋反応させて種(seed)を製造する1次重合工程と、
ii)アルキル基の炭素数が2〜8であるアクリル酸エステル95〜99.999質量部;架橋剤0.001〜5質量部;乳化剤0.001〜6質量部;及びイオン交換水80質量部;を含むエマルジョン混合物を前記i)工程で製造した種に連続投入すると同時に、重合開始剤0.001〜5質量部を投入し重合してコアラバーを製造する2次重合工程と、
iii)アルキル基の炭素数が2〜8であるアクリル酸エステル95〜99.999質量部;架橋剤0.001〜5質量部;乳化剤0.001〜6質量部;及びイオン交換水80質量部;を含むエマルジョン混合物を前記ii)工程で製造した2次重合物に連続投入すると同時に、重合開始剤0.001〜5質量部を投入し重合してコアラバーを製造する3次重合工程と、
iv)アルキル基の炭素数が1〜4であるアクリル酸エステル80〜100質量部;エチルアクリレート、メチルアクリレート及びブチルアクリレートからなる群より選択されるアクリル酸エステル10質量部以下;アクリロニトリル及びメタクリロニトリルからなる群より選択されるニトリル成分10質量部以下;乳化剤0.001〜4質量部;及びイオン交換水150質量部;を含むエマルジョン混合物を前記iii)段階で製造したコアに連続投入すると同時に、重合開始剤0.001〜5質量部を投入し重合してシェルを形成させる4次重合工程とを含む方法で製造される。
その他の添加剤としては、難燃剤、難燃助剤、滴下防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤等が挙げられる。
その他の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。ポリエステル系樹脂(b)における、その他の熱可塑性樹脂の割合は、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
なお、ガラス繊維等の繊維状の強化充填材を用いる場合には、押出機のシリンダー途中のサイドフィーダーから供給することも好ましい。
上記したポリエステル樹脂組成物(B)をインサート成形により接合する相手材である積層体は、金属基体上にポリエステル樹脂(A)よりなる層を最表層として有する積層体(以下、単に「積層体」という場合がある。)である。
金属基体の厚さとしては、0.05〜10mmの範囲であることが好ましく、0.1〜5mmがより好ましく、0.12〜2mmがさらに好ましい。アルミニウム板、鉄板の場合の厚みは、0.1〜3mmがよく、0.2〜2.5mmの範囲が好ましい。
また、化成処理薄膜が陽極酸化処理薄膜の場合は、0.05〜2μmの範囲が好ましく、0.1〜2μmの範囲がより好ましい。陽極酸化被膜の厚さが0.05μm未満であると密着性を向上させることができない場合がある。陽極酸化被膜の厚さは、処理条件、特に通電条件と通電時間を調節することによって、上記範囲の厚さとすることができる。
また、電解クロム酸処理を施すことにより、上記金属板の表面にクロム水和酸化物からなる単層皮膜や、金属クロム層(下層)とクロム水和酸化物層(上層)からなる二層皮膜を形成することも好ましい。
シランカップリング剤としては、特に限定されないが、例えばメトキシ基、エトキシ基、シラノール基等を有する化合物が挙げられ、シランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、クロロプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−(N−スチリルメチル−2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ウレイドアミノプロピルエトキシシランなどが好ましく挙げられる。特に、アルミニウム基体、鉄基体とシランカップリング剤は、Al−O−SiやFe−O−Siの結合を形成して強固に結合し、また、ポリエステル樹脂(A)とシランカップリング剤の有機官能基が反応して強固に結合し、より強固な結合が達成できる。
また、上記以外の表面処理として、金属表面に凹凸を付与するために、例えば、各種化学エッチング、レーザ照射、ブラストエッチング等の方法及び、これらを複数組み合わせて用いることも好ましい。これらの処理により、金属表面に、例えば直径0.01μm〜300μmの凹凸からなる均一及び/又は不均一な形状を付与することが可能である。
接着剤としては、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤等を用いることが好ましい。中でも、アルミニウム基体、鉄基体とポリエステル樹脂(A)の組み合わせによる積層体の場合は、熱硬化型ポリエステル系接着剤を用いることが特に好ましい。
なお、ポリエステル樹脂(A)の固有粘度は、テトラクロロエタンとフェノールとの1:1(質量比)の混合溶媒中、30℃で測定する値である。
インサート成形は、従来公知の方法を採用することができるが、好ましくは、金属基体上にポリエステル樹脂(A)よりなる層を最表層として有する積層体を成形用金型に予め装着し、ポリエステル樹脂組成物(A)よりなる層上に、上記ポリエステル樹脂組成物(B)を充填して複合体とする方法である。ポリエステル樹脂組成物(B)を金型に充填するための成形法としては、射出成形法、押出成形法、圧縮成形法等があるが、射出成形法が一般的である。また、樹脂にインサートする積層体は、その特性を生かし且つ樹脂の欠点を補う目的で使用されるため、成形時に樹脂と接触したとき、形が変化しないようにすることが好ましい。
得られる樹脂金属複合体の大きさ、形状、厚み等は特に限定されるものではなく、板状(円板、多角形など)、柱状、箱形状、椀形状、トレイ状などいずれでもよい。大型複合体、複雑な複合体の場合は、複合体の全ての部分の厚みが均一である必要はなく、また、複合体に補強リブが設けられていてもよい。
加熱温度は高いほど良いが、通常100℃以上、350℃以下、好ましくは120℃以上、250℃以下、さらに好ましくは130℃以上、200℃以下である。
加熱温度は低すぎる場合、金型温度と差異が小さく加熱の効果が出ず、高すぎる場合には昇温に時間を有するため、成形サイクルの悪化や、樹脂の過度な滞留が発生する傾向にあり成形上好ましくない。
本発明の第2の発明の樹脂金属複合体は、金属基体上に最表層としてポリエステル樹脂(A)よりなる層を有する積層体とポリエステル樹脂組成物(C)からなる第二の部材とを、振動溶着、超音波溶着、熱板溶着又はスピン溶着により溶着させてなる樹脂と金属の複合体であり、金属とポリエステル樹脂とが強固に結合した樹脂金属複合体である。本発明は、強固な溶着が困難であったポリエステル樹脂と金属でありながら、金属基体上にポリエステル樹脂層を最表層として積層した積層体を用い、それにポリエステル樹脂組成物(C)を上記方法で溶着することにより、金属とポリエステル樹脂とがしっかり溶着され、一体化し強固に結合した金属複合体を初めて可能とするものである。
第2の発明に用いられるポリエステル樹脂組成物(C)は、ポリエステル系樹脂(b)を含むものであれば特に制限はなく、好ましくは、ポリエステル系樹脂(b)を主成分として含むものである。ポリエステル樹脂組成物(C)としては、第1の発明のポリエステル樹脂組成物(B)と同じものを使用することができる。第2の発明のポリエステル樹脂組成物(C)における好ましい樹脂組成、結晶化温度も、ポリエステル樹脂組成物(B)に記載の通りである。
本発明の第2の発明において、第二の部材として用いられるポリエステル樹脂組成物(C)からなる部材は、上記したポリエステル樹脂組成物(C)を、ポリエステル樹脂組成物について一般に採用されている成形法を任意に採用し、製造することができる。その例を挙げると、射出成形法、超高速射出成形法、射出圧縮成形法、二色成形法、ガスアシスト等の中空成形法、断熱金型を使用した成形法、急速加熱金型を使用した成形法、発泡成形(超臨界流体も含む)、インサート成形、IMC(インモールドコーティング成形)成形法、押出成形法、シート成形法、熱成形法、回転成形法、積層成形法、プレス成形法、ブロー成形法等が挙げられる。中でも射出成形が好ましい。射出成形法としては、例えば、高速射出成形法や射出圧縮成形法等を用いることができる。
本発明の第2の発明の金属樹脂複合体は、金属基体上にポリエステル樹脂(A)よりなる層を最表層として積層してなる積層体とポリエステル樹脂組成物(C)からなる第二の部材とを、振動溶着、超音波溶着、熱板溶着又はスピン溶着により溶着させてなるものである。これらの溶着を行う際の溶着条件は、特に限定されず、成形品の形状等に応じて適宜設定することができる。
上記の溶着法の中でも、積層体とポリエステル樹脂組成物(C)からなる第二の部材とを当接して、当接面に摩擦熱を発生させて溶着する方法が好ましい。当接面に摩擦熱を発生させて溶着する方法としては、振動溶着法、超音波溶着法、スピン溶着法が挙げられる。
超音波溶着とは、積層体をポリエステル樹脂組成物(C)からなる第二の部材とを重ね合わせ、重ね合わせにより形成される当接面を上下に圧接させた状態とし、この状態で、超音波により当接面に縦方向の振動を発生させその摩擦熱によって溶着させる方法である。
スピン溶着とは、積層体をポリエステル樹脂組成物(C)からなる第二の部材とを重ね合わせ、重ね合わせにより形成される当接面を上下に圧接させた状態とし、この状態で、溶着される積層体又は第二の部材の一方を高速回転させることにより摩擦熱を発生させて溶着させる方法である。
このようにして得られる、本発明の樹脂金属複合体の大きさ、形状、厚み等は特に限定されるものではなく、板状(円板、多角形など)、柱状、箱形状、椀形状、トレイ状などいずれでもよい。大型複合体、複雑な複合体の場合は、複合体の全ての部分の厚みが均一である必要はなく、また、複合体に補強リブが設けられていてもよい。
に限定して解釈されるものではない。
厚さが0.4mmのアルミニウム板(JIS A1050)に、20%リン酸溶液による陽極酸化処理を施し、厚さが0.5μmのリン酸アルマイト処理被膜を形成した。この被膜の上に、シランカップリング剤を20mg/m2塗布し、塗布面を250℃に加熱した。さらに、熱硬化型ポリエステル系接着剤を塗布し加熱乾燥後、ポリブチレンテレフタレート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名「ノバデュラン(登録商標)5020S」、固有粘度:1.24dl/g、融点:224℃、ガラス転移温度:80℃)とポリエチレンテレフタレート樹脂(三菱化学社製、商品名「ノバペット(登録商標)PBK1」、固有粘度:0.64dl/g)とを70:30の質量比でブレンドしたブレンド物を用い、押出機にて別途製造した厚さが150μmのフィルムを重ね、一対の加圧ロールによって加圧して積層し、第二部材用のポリエステル樹脂アルミニウム積層体を得た。
インサート成形に使用したポリエステル樹脂組成物(B)の原料成分としては、以下の表1の記載の成分を用いた。
得られた上記樹脂組成a〜fのポリブチレンテレフタレート樹脂組成物(B)ペレットは、120℃で5時間乾燥した後、インサート成形に使用した。
得られたポリエステル樹脂組成物の結晶化温度(Tc)は、示差走査熱量測定(DSC)機(パーキンエルマー社製「Pyris Diamond」)を用い、30〜300℃まで昇温速度20℃/minで昇温し、300℃で3分保持した後、降温速度20℃/minにて降温した際に観測される発熱ピークのピークトップ温度として、測定した。
ISO19095に準拠し、上記で得られたポリエステル樹脂(A)アルミニウム積層体を長さ45mm×幅12mm×厚み1.5mmの大きさに切断し、金型キャビティー内に装着した。装着した積層体のポリエステル樹脂(A)側へ上記で得られたポリエステル樹脂組成物(B)を、積層体と樹脂組成物(B)の接合面積が長さ5mm×幅10mmとなるようにインサート成形(長さ45mm×幅10mm×厚3mm)し、図1に示すようなポリエステル樹脂(A)アルミニウム積層体1とポリエステル樹脂組成物(B)部分2が結合した樹脂金属複合体を成形した。成形には、射出成形機としてファナック社製「ファナックα−100」を用い、シリンダー温度270℃、金型温度100℃、射出速度30mm/秒、充填時間0.58秒、保圧80MPa、保圧時間6秒、冷却時間20秒の条件で行った。
樹脂組成物(B)を射出する直前まで、金属と樹脂接合領域を金型内部から加熱可能なカートリッジヒーター(500W、120V)を用いて加熱し金属表面温度を150℃まで昇温したのちに、実施例4と同様の方法で樹脂金属複合体を成形した。
超音波溶着機を用いて、実施例1と同様のポリエステル樹脂(A)アルミニウム積層体1に対して、事前に製作した樹脂組成dからなるポリエステル樹脂組成物(C)成形体(長さ45mm×幅10mm×厚さ3mm)を溶着した。
具体的な溶着条件としては、超音波溶着機(ブランソン社製「BRANSON 8700」、出力1500W、20kHz)を用い、エアシリンダー圧力20kPa、溶着時間0.2秒で、積層体側から上記ポリエステル樹脂組成物(C)成形体との接合領域にホーンを押し当てて溶着を行った。
得られた樹脂金属複合体を用い、ISO19095に準拠し、接合性の評価を行った。測定は、引張試験機(インストロン社製「5544型」)を使用し、接着して一体化された積層体1とポリエステル樹脂組成物(B)部分2とを、その長軸方向の両端をクランプで挟み、引張速度5mm/分、チャック間距離50mmの条件で引張って評価した。この際、接合部の強度が大きく、遂には母材破壊を引き起こした場合は、母材破壊と表3に記した。接合強度が弱く、積層体1とポリエステル樹脂組成物(B)部分2との界面で剥離した場合は、界面剥離と表3に記した。
表3において、実施例4も実施例7も母材破壊であるが、接合強度を比較すると実施例4は620N、実施例7は1000Nと異なった。実施例4は母材破壊程度が若干部分的であったのに対して、実施例7では積層体を射出成形前に加熱することで、より強固な接合となり、完全な母材破壊に至ったと考えられる。
実施例1において、上記第一部材を前記したポリエステル樹脂の被覆のないアルミニウム板又はステンレス板に変更した以外は同様にして、インサート成形を行った。
実施例1と同様に行った接合性の結果を、表3に示す。
2:ポリエステル樹脂組成物(B)
Claims (11)
- アルミニウム基体上にポリエステル樹脂(A)よりなる層を最表層として有する積層体とポリエステル樹脂組成物(B)を備えるインサート成形体であって、
ポリエステル樹脂組成物(B)が、ポリエステル系樹脂を50質量%以上の割合で含有し、該ポリエステル系樹脂100質量部に対し、離型剤を0.05〜2質量部、及び、強化充填剤を5〜90質量部含有することを特徴とする樹脂金属複合体。 - 前記積層体が、アルミニウム基体上に接着剤層を設けた上に、ポリエステル樹脂(A)よりなる層を最表層として有する、請求項1に記載の樹脂金属複合体。
- 前記ポリエステル樹脂(A)が、ポリブチレンテレフタレート樹脂50〜90質量%及びポリエチレンテレフタレート樹脂10〜50質量%を含有するポリエステル樹脂組成物である、請求項1又は2に記載の樹脂金属複合体。
- 輸送機器用の電装部品である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂金属複合体。
- アルミニウム基体上にポリエステル樹脂(A)よりなる層を最表層として有する積層体上に、ポリエステル樹脂組成物(B)を射出成形することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂金属複合体の製造方法。
- 射出成形に先立って積層体を加熱することを特徴とする、請求項5に記載の樹脂金属複合体の製造方法。
- 樹脂金属複合体が輸送機器用の電装部品である、請求項5又は6に記載の樹脂金属複合体の製造方法。
- アルミニウム基体上にポリエステル樹脂(A)よりなる層を最表層として有する積層体とポリエステル樹脂組成物(C)からなる部材とを、振動溶着、超音波溶着、熱板溶着又はスピン溶着により溶着させてなり、
ポリエステル樹脂組成物(C)が、ポリエステル系樹脂を50質量%以上の割合で含有し、該ポリエステル系樹脂100質量部に対し、離型剤を0.05〜2質量部、及び、強化充填剤を5〜90質量部含有することを特徴とする、樹脂金属複合体。 - 輸送機器用の電装部品である請求項8に記載の樹脂金属複合体。
- アルミニウム基体上にポリエステル樹脂(A)よりなる層を最表層として有する積層体とポリエステル樹脂組成物(C)からなる部材とを、振動溶着、超音波溶着、熱板溶着又はスピン溶着により溶着させることを特徴とする、請求項8に記載の樹脂金属複合体の製造方法。
- 樹脂金属複合体が輸送機器用の電装部品である、請求項10に記載の樹脂金属複合体の製造方法。
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