JP2020075553A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】差動機構の回転要素の差回転数を目標回転数に迅速に制御することができるハイブリッド車両の制御装置を提供する。【解決手段】エンジンと、モータと、エンジンが連結された第1回転要素と、モータが連結された第2回転要素と、出力部材が連結された第3回転要素とを含む複数の回転要素を有する差動作用のある動力分割機構と、複数の回転要素のうちのいずれか一つの回転要素と複数の回転要素のうちの他の回転要素との間に設けられた軸受とを備えたハイブリッド車両の制御装置において、第1回転要素と第3回転要素との回転数の大小関係が反転する場合に、第1回転要素と第3回転要素との回転数の大小関係が反転しない場合と比較して、エンジンの出力トルクとモータの出力トルクとの少なくともいずれか一方の変化量を軸受による引き摺りトルクを考慮して大きくする(ステップS6)。【選択図】図2

Description

この発明は、エンジンと、差動作用のある動力分割機構と、差動機構の回転数差を変更可能なモータとを備えたハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
特許文献1には、エンジンと、エンジンのトルクを駆動輪とモータとに分割可能な差動作用を有する動力分割機構と、動力分割機構の一つの回転要素を固定部に選択的に連結することにより、各回転要素が差動回転することを制限するブレーキ機構とを備えたハイブリッド車両の制御装置が記載されている。この制御装置は、ブレーキ機構を解放した無段変速モードでは、エンジン回転数が目標回転数に追従するようにモータの回転数を制御し、またその無段変速モードからブレーキ機構を係合した固定段モードに切り替える場合には、ブレーキ機構の構成部材のうちの動力分割機構に連結された回転部材を停止させるように、モータの回転数を制御するように構成されている。なお、上記のブレーキ機構が噛み合い式のブレーキ機構である場合には、更に、モータの回転角を検出するレゾルバの信号に基づいて、各回転部材に形成された噛み合い歯の位相差を制御するように構成されている。
特開2009−154622号公報
特許文献1に記載された制御装置は、無段変速モードを設定することにより、エンジン回転数を出力回転数よりも高回転数に制御し、またはエンジン回転数を出力回転数よりも低回転数に制御し、あるいはエンジン回転数と出力回転数とを同等の回転数に制御することができる。一方、動力分割機構を小型化するためなどにより、動力分割機構を構成する各回転要素同士が接近して設けられており、また所定の回転要素と他の回転要素とが軸受を介して支持されている場合がある。そのような場合には、所定の回転要素と他の回転要素との回転数差が小さくなるように軸受の引き摺りトルクが生じる。したがって、例えば、エンジン回転数が出力回転数よりも高回転数となることにより所定の回転要素に軸受を介して引き摺りトルクが作用し、かつエンジン回転数が出力回転数よりも僅かに高回転数に維持するように制御する場合には、エンジン回転数と出力回転数との差回転数を大きくする場合と同様にモータトルクを制御すると、引き摺りトルクによってエンジン回転数が出力回転数以上とならない可能性がある。または、エンジン回転数が出力回転数よりも高回転数となるまでに時間を要する可能性がある。すなわち、差動機構の所定の回転要素と他の回転要素との回転数の大小関係が反転し、その差回転数が比較的小さい値に設定される場合に、その差回転数を目標回転数に迅速に制御するために改善の余地があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、差動機構の回転要素の差回転数を目標回転数に迅速に制御することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、エンジンと、モータと、前記エンジンが連結された第1回転要素と、前記モータが連結された第2回転要素と、出力部材が連結された第3回転要素とを含む複数の回転要素を有する差動作用のある動力分割機構と、前記複数の回転要素のうちのいずれか一つの回転要素と前記複数の回転要素のうちの他の回転要素との間に設けられた軸受とを備えたハイブリッド車両の制御装置において、前記第1回転要素と前記第3回転要素の回転数との差が所定値以下となるように前記エンジンの出力トルクと前記モータの出力トルクとの少なくともいずれか一方を制御するコントローラを備え、前記コントローラは、前記第1回転要素と前記第3回転要素との回転数の大小関係が反転する場合に、前記第1回転要素と前記第3回転要素との回転数の大小関係が反転しない場合と比較して、前記エンジンの出力トルクと前記モータの出力トルクとの少なくともいずれか一方の変化量を前記軸受による引き摺りトルクを考慮して大きくすることを特徴とするものである。
この発明においては、動力分割機構における第1回転要素と第3回転要素との回転数の大小関係が反転する場合に、第1回転要素と第3回転要素との回転数の大小関係が反転しない場合と比較して、エンジンの出力トルクとモータの出力トルクとの少なくともいずれか一方の変化量を軸受による引き摺りトルクを考慮して大きくする。そのため、第1回転要素と第3回転要素との実際の差回転数がほぼ「0」となった状態から、引き摺りトルクの影響によってその実際の差回転数の変化量が低下することを抑制できる。言い換えると、実際の差回転数と差回転数の目標値との差を迅速に低減することができる。
この発明の実施形態におけるハイブリッド車両の一例を説明するためのスケルトン図である。 この発明の実施形態における制御装置で実行される制御の一例を説明するためのフローチャートである。 図2に示すフローチャートを実行した場合における実差回転数、および第1モータのトルクの変化を説明するためのタイムチャートである。 噛み合い式のクラッチ機構を係合させる際に実行される制御の一例を説明するためのフローチャートである。 図4に示すフローチャートを実行した場合における実差回転数、第1モータのトルク、およびシフトフォークのストローク量の変化を説明するためのタイムチャートである。
この発明の実施形態における車両の一例を図1を参照して説明する。図1に示す車両は、いわゆるハイブリッド車両1であって、エンジン2と二つのモータ3,4とを駆動力源として備えた2モータタイプの駆動装置5を備えている。第1モータ3は、発電機能のあるモータ(すなわちモータ・ジェネレータ:MG1)によって構成されている。この第1モータ3によって、エンジン2の回転数を制御するとともに、第1モータ3で発電された電力を第2モータ4に供給し、その第2モータ4が出力する駆動トルクを走行のための駆動トルクに加えることができるように構成されている。なお、第2モータ4は発電機能のあるモータ(すなわちモータ・ジェネレータ:MG2)によって構成することができる。
エンジン2には、動力分割機構6が連結されている。この動力分割機構6は、エンジン2から出力されたトルクを第1モータ3側と出力側とに分割する機能を有する分割部7と、そのトルクの分割率を変更する機能を有する変速部8とにより構成されている。
分割部7は、三つの回転要素によって差動作用を行う構成であればよく、遊星歯車機構を採用することができる。図1に示す例では、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されている。図1に示す分割部7は、サンギヤ9と、サンギヤ9に対して同心円上に配置された、内歯歯車であるリングギヤ10と、これらサンギヤ9とリングギヤ10との間に配置されてサンギヤ9とリングギヤ10とに噛み合っているピニオンギヤ11と、ピニオンギヤ11を自転および公転可能に保持するキャリヤ12とにより構成されている。
上記のキャリヤ12は、軸線方向におけるサンギヤ9およびピニオンギヤ11の両側に設けられた環状のキャリヤプレート12aと、回転方向に所定の間隔を空けて両側のキャリヤプレート12aを連結するように設けられ、かつピニオンギヤ11を貫通するピニオンシャフト12bとにより構成されている。なお、ピニオンギヤ11は上述したように自転可能に保持されているため、ピニオンギヤ11は図示しない軸受を介してピニオンシャフト12bに嵌合している。
また、上述したサンギヤ9、リングギヤ10、およびピニオンギヤ11は、はすば歯車によって構成されている。そのため、分割部7がトルクを伝達する場合には、その伝達するトルクの方向に応じた向きに、それぞれのギヤ9,10,11にスラスト荷重が作用する。そのようにそれぞれのギヤ9,10,11にスラスト荷重が作用した場合における他の部材との摺動抵抗を低減するための軸受が設けられている。図1に示す例では、サンギヤ9とキャリヤプレート12aとが相対回転することによる摺動抵抗を低減するための軸受(スラストベアリング)B1が、キャリヤプレート12aとサンギヤ9との間に設けられている。
上述した分割部7は、エンジン2が出力した動力が前記キャリヤ12に入力されるように構成されている。具体的には、エンジン2の出力軸13に、動力分割機構6の入力軸14が連結され、その入力軸14がエンジン2側のキャリヤプレート12aに連結されている。なお、キャリヤプレート12aと入力軸14とを直接連結する構成に替えて、歯車機構などの伝動機構を介してキャリヤプレート12aと入力軸14とを連結してもよく、その出力軸13と入力軸14との間にダンパ機構やトルクコンバータなどの機構を配置してもよい。
また、上記のサンギヤ9に第1モータ3が連結されている。図1に示す例では、分割部7および第1モータ3は、エンジン2の回転中心軸線と同一の軸線上に配置され、第1モータ3は分割部7を挟んでエンジン2とは反対側に配置されている。より具体的には、分割部7を挟んでエンジン2とは反対側に配置されたキャリヤプレート12aの内周側を貫通するように第1モータ3の出力軸3aが設けられており、その先端にサンギヤ9が連結されている。この分割部7とエンジン2との間で、これら分割部7およびエンジン2と同一の軸線上に、その軸線の方向に並んで変速部8が配置されている。
変速部8は、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されており、サンギヤ15と、サンギヤ15に対して同心円上に配置された内歯歯車であるリングギヤ16と、これらサンギヤ15とリングギヤ16との間に配置されてこれらサンギヤ15およびリングギヤ16に噛み合っているピニオンギヤ17と、ピニオンギヤ17を自転および公転可能に保持しているキャリヤ18とを有し、サンギヤ15、リングギヤ16、およびキャリヤ18の三つの回転要素によって差動作用を行う差動機構である。
この変速部8におけるキャリヤ18も、分割部7におけるキャリヤ12と同様に、軸線方向におけるサンギヤ15およびピニオンギヤ17の両側に設けられた環状のキャリヤプレート18aと、回転方向に所定の間隔を空けて両側のキャリヤプレート18aを連結するように設けられ、かつピニオンギヤ17を貫通するピニオンシャフト18bとにより構成されている。なお、ピニオンギヤ17は上述したように自転可能に保持されているため、ピニオンギヤ17は図示しない軸受を介してピニオンシャフト18bに嵌合している。
また、分割部7のリングギヤ10における変速部8側の端部には、環状の伝達プレート10aが連結されており、その伝達プレート10aの内周側に、キャリヤプレート18aの内周部分を貫通する伝達軸10bが設けられている。この伝達軸10bが、変速部8におけるサンギヤ15に連結されている。そして、変速部8におけるリングギヤ16に、出力ギヤ19が連結されている。
上述したサンギヤ15、リングギヤ16、およびピニオンギヤ17は、はすば歯車によって構成されている。そのため、変速部8がトルクを伝達する場合には、その伝達するトルクの方向に応じた向きに、それぞれのギヤ15,16,17にスラスト荷重が作用する。そのようにそれぞれのギヤ15,16,17にスラスト荷重が作用した場合における他の部材との摺動抵抗を低減するための軸受が設けられている。図1には、サンギヤ15とキャリヤプレート18aとが相対回転することによる摺動抵抗を低減するための軸受(スラストベアリング)B2が、キャリヤプレート18aとサンギヤ15との間に設けられている。また、分割部7のリングギヤ10に連結された伝達プレート10aが分割部7におけるキャリヤプレート12aと、変速部8におけるキャリヤプレート18aとの間に配置されることになるとともに、図1に示す例では、分割部7のキャリヤプレート12aに隣接している。そして、伝達プレート10aとキャリヤプレート12aとは相対回転するため、伝達プレート10aとキャリヤプレート12aとの間に軸受(スラストベアリング)B3が設けられている。
上記の分割部7と変速部8とが複合遊星歯車機構を構成するように噛み合い式の第1クラッチ機構CL1が設けられている。第1クラッチ機構CL1は、一対の回転要素を選択的に連結するように構成されており、図1に示す例では、変速部8におけるキャリヤ18を、分割部7におけるキャリヤ12に選択的に連結するように構成されている。具体的には、エンジン2側のキャリヤプレート18aから軸線方向に円筒軸18cが延出して連結され、そのキャリヤプレート18aと軸線方向で隣接して入力軸14からフランジ部14aが形成されている。上記の円筒軸18cとフランジ部14aとにはそれぞれドグ歯が形成されており、それらのドグ歯を図示しないスリーブなどを介して連結するように第1クラッチ機構CL1が設けられている。したがって、キャリヤプレート18aとフランジ部14aとが相対回転可能に配置されることにより、図1に示す例では、キャリヤプレート18aとフランジ部14aとの間に軸受(スラストベアリング)B4が設けられている。
上記の第1クラッチ機構CL1を係合させることにより分割部7におけるキャリヤ12と変速部8におけるキャリヤ18とが連結されてこれらが入力要素となり、また分割部7におけるサンギヤ9が反力要素となり、さらに変速部8におけるリングギヤ16が出力要素となった複合遊星歯車機構が形成される。
さらに、変速部8の全体を一体化させるための噛み合い式の第2クラッチ機構CL2が設けられている。この第2クラッチ機構CL2は、変速部8におけるキャリヤ18とリングギヤ16もしくはサンギヤ15とを、あるいはサンギヤ15とリングギヤ16とを連結するなどの少なくともいずれか二つの回転要素を連結するためのものである。すなわち、第2クラッチ機構CL2は、第1クラッチ機構CL1により連結される一対の回転要素とは異なる他の一対の回転要素を連結するものであり、図1に示す例では、第2クラッチ機構CL2は、変速部8におけるキャリヤ18とリングギヤ16とを連結するように構成されている。
具体的には、リングギヤ16は、円筒軸18cを囲うようにエンジン2側に延出して形成されており、円筒軸18cの外周側に位置する部分の内面にドグ歯が形成されている。また、円筒軸18cの外周面にドグ歯が形成されている。そして、それらのドグ歯を図示しないスリーブなどを介して連結するように第2クラッチ機構CL2が設けられている。
なお、図1に示す例では、第1クラッチ機構CL1および第2クラッチ機構CL2は、エンジン2および分割部7ならびに変速部8と同一の軸線上に配置され、かつ変速部8を挟んで分割部7とは反対側に配置されているが、各クラッチ機構CL1,CL2同士は、図1に示すように、半径方向で内周側と外周側とに並んだ状態に配置されていてもよく、あるいは軸線方向に並んで配置されていてもよい。
上記のエンジン2や分割部7あるいは変速部8の回転中心軸線と平行にカウンタシャフト20が配置されている。前記出力ギヤ19に噛み合っているドリブンギヤ21がこのカウンタシャフト20に取り付けられている。また、カウンタシャフト20にはドライブギヤ22が取り付けられており、このドライブギヤ22が終減速機であるデファレンシャルギヤユニット23におけるリングギヤ24に噛み合っている。さらに、前記ドリブンギヤ21には、第2モータ4におけるロータシャフト25に取り付けられたドライブギヤ26が噛み合っている。したがって、前記出力ギヤ19から出力された動力もしくはトルクに、第2モータ4が出力した動力もしくはトルクを、上記のドリブンギヤ21の部分で加えるように構成されている。このようにして合成された動力もしくはトルクをデファレンシャルギヤユニット23から左右のドライブシャフト27に出力し、その動力やトルクが前輪28R,28Lに伝達されるように構成されている。
図1に示す例では、第1モータ3から出力された駆動トルクを、前輪28R,28Lに伝達するために、出力軸13または入力軸14を選択的に固定できる摩擦式あるいは噛み合い式のブレーキ機構BKが設けられている。すなわち、ブレーキ機構BKを係合して出力軸13または入力軸14を固定することにより、分割部7におけるキャリヤ12や、変速部8におけるキャリヤ18を反力要素として機能させ、分割部7におけるサンギヤ9を入力要素として機能させることができるように構成されている。なお、ブレーキ機構BKは、第1モータ3が駆動トルクを出力した場合に、反力トルクを発生させることができればよく、出力軸13または入力軸14を完全に固定する構成に限らず、要求される反力トルクを出力軸13または入力軸14に作用させることができればよい。または、出力軸13や入力軸14が、エンジン2の駆動時に回転する方向とは逆方向に回転することを禁止するワンウェイクラッチをブレーキ機構BKとして設けてもよい。
上記のエンジン2、各モータ3,4、各クラッチ機構CL1,CL2、およびブレーキ機構BKを制御するための電子制御装置(ECU)29が設けられている。このECU29は、マイクロコンピュータを主体にして構成され、ハイブリッド車両1に搭載された種々のセンサからデータが入力され、その入力されたデータと、予め記憶されているマップや演算式などとに基づいて、エンジン2、各モータ3,4、各クラッチ機構CL1,CL2、およびブレーキ機構BKに指令信号を出力するように構成されている。そのECU29に入力される信号は、例えば、車速、アクセル開度、第1モータ(MG1)3の回転数、第2モータ(MG2)4の回転数、エンジン2の出力軸13の回転数(エンジン回転数)、変速部8におけるリングギヤ16またはカウンタシャフト20の回転数である出力回転数、各クラッチ機構CL1,CL2に設けられたスリーブやシフトフォークなどのストローク量、図示しない蓄電装置の温度、各モータ3,4を制御するためのインバータなどの電力制御装置の温度、第1モータ3の温度、第2モータ4の温度、分割部7や変速部8などを潤滑するオイル(ATF)の温度、蓄電装置の充電残量(以下、SOCと記す)などである。
上述したハイブリッド車両1は、エンジン2から出力されたトルクを第1モータ3側と出力側(リングギヤ16)とに分割して走行するHV走行モードを設定することができる。このHV走行モードは、いわゆる無段変速モードであって、エンジン回転数を目標回転数に適宜制御することができる。例えば、アクセル開度や車速などに基づいてエンジン2に要求される動力を求め、求められた動力を出力した場合にエンジン2の熱効率が良好となるエンジン回転数を求め、そのエンジン回転数となるように第1モータ3の回転数を制御する。そのように第1モータ3を制御した場合に第1モータ3で回生された電力を第2モータ4に供給して、ドリブンギヤ21の部分で第2モータ4のトルクを加算する。
さらに、上述したハイブリッド車両1は、エンジン2から出力されたトルクのうち出力側に伝達されるトルクの割合が相対的に大きいローモードと、その割合が相対的に小さいハイモードとを設定することができるように構成されている。具体的には、第1クラッチ機構CL1を係合し、かつ第2クラッチ機構CL2を解放することにより、ローモードが設定され、第1クラッチ機構CL1を解放し、かつ第2クラッチ機構CL2を係合することにより、ハイモードが設定される。
またさらに、エンジン2のトルクをそのまま出力側に伝達する固定段モードを設定することができる。この固定段モードは、第1クラッチ機構CL1と第2クラッチ機構CL2とを係合することにより設定される。
上述したローモードやハイモードから固定段モードに切り替える場合には、まず、エンジン回転数、第1モータ3の回転数、出力部材(リングギヤ16)の回転数がほぼ同一回転数となるように制御し、その後に、解放されているクラッチ機構CL1(CL2)を係合する。
そのように解放されているクラッチ機構CL1(CL2)を係合する場合に、解放されているクラッチ機構CL1(CL2)のドグ歯の位相が一致していると、ドグ歯同士が接触して、クラッチ機構CL1(CL2)を係合させることができない。そのため、上述したハイブリッド車両1では、第1クラッチ機構CL1を係合させる場合であれば、キャリヤ12とキャリヤ18とを相対回転させた状態で第1クラッチ機構CL1を係合させ、また第2クラッチ機構CL2を係合させる場合であれば、リングギヤ16とキャリヤ18とを相対回転させた状態で第2クラッチ機構CL2を係合させるように構成されている。
また、ドグ歯の形状や、固定段モードを設定した時点におけるドグ歯の接触面を定めるためなどにより一方側の回転部材と他方側の回転部材の回転数の大小関係を定める場合がある。具体的には、第1クラッチ機構CL1を係合させる場合に、キャリヤ12の回転数をキャリヤ18の回転数よりも高回転数の状態に維持して第1クラッチ機構CL1を係合させ、第2クラッチ機構CL2を係合させる場合に、キャリヤ18の回転数をリングギヤ16の回転数よりも低回転数の状態に維持して第2クラッチ機構CL2を係合させることがある。
一方、上述した動力分割機構6は、入力要素と反力要素と出力要素とのトルクのバランスによってエンジン回転数や第1モータ3の回転数などの各回転要素の回転数が変化する。言い換えると、エンジン2または第1モータ3のトルクを変更することにより、各回転要素の回転数を変更することができる。具体的には、エンジントルクに対して現在の回転数を維持するために要する反力トルクよりも第1モータ3の反力トルクが小さい場合には、エンジン回転数が増大し、また第1モータ3の回転数が増大する。それとは反対に、エンジントルクに対して現在の回転数を維持するために要する反力トルクよりも第1モータ3の反力トルクが大きい場合には、エンジン回転数が減少し、また第1モータ3の回転数が減少する。なお、リングギヤ16の回転数は車速に応じた回転数となる。
したがって、上述したようにクラッチ機構を係合する要求がある場合には、クラッチ機構に連結された各回転要素の回転数の差が、そのクラッチ機構を係合することが可能な差となるようにエンジントルクや第1モータ3のトルクを制御する。より具体的には、クラッチ機構に連結された各回転要素の回転数の差をフィードバック制御して、第1モータ3やエンジン2のトルクを制御する。なお、ローモードやハイモードを設定している状態でエンジン回転数を制御する場合も同様に第1モータ3のトルクを制御すればよい。
上述したように第1モータ3やエンジン2のトルクを制御してエンジン回転数を変更した場合には、エンジン回転数(またはキャリヤ12の回転数)と出力回転数(リングギヤ16の回転数)との差を低減させる際に作用する引き摺りトルクと、エンジン回転数と出力回転数との差を増大させる際に作用する引き摺りトルクとの大きさが異なる。これは、動力分割機構6に設けられた各軸受の引き摺りトルク(または摩擦トルク)が、各回転要素の差動回転に抗する方向に作用するためである。したがって、エンジン回転数と出力回転数との差が比較的小さくなる回転数にエンジン回転数を制御する場合には、入力要素と反力要素と出力要素とのトルクのバランスに対する引き摺りトルクの影響度が大きいため、エンジン回転数が出力回転数と一致した時点でエンジン回転数の変化が停滞し、またはエンジン回転数を変化させるまでの時間が長くなる可能性がある。
そのため、この発明の実施形態における制御装置は、エンジン回転数と出力回転数との差が比較的小さくなるエンジン2の目標回転数に、エンジン回転数と出力回転数との大小関係が反転するように変化させる場合に、エンジン回転数を迅速に目標回転数まで変化させることができるように構成されている。その制御の一例を説明するためのフローチャートを図2に示してある。
図2に示す制御例では、まず、エンジン2の回転数と出力部材の回転数との差の目標値である目標差回転数ΔNtargetが「0」を超えて変化したか否か、言い換えると、エンジン2の目標回転数と出力回転数との大小関係が反転したか否かを判断する(ステップS1)。このステップS1は、エンジン2の目標回転数が、出力回転数よりも低回転数である状態から高回転数に変化し、またはエンジン2の目標回転数が、出力回転数よりも高回転数である状態から低回転数に変化したか否かを判断する。そのエンジン2の目標回転数は、ローモードやハイモードを設定して走行している場合であれば、例えば、アクセル開度と車速とからエンジン2の要求パワーを求め、その要求パワーと最適燃費線とからエンジン2の目標回転数を求めることができる。また、クラッチ機構を係合させる場合には、クラッチ機構を係合させるために要求される差回転数を求め、その差回転数と出力回転数と動力分割機構6のギヤ比とからエンジン2の目標回転数を求めることができる。
目標差回転数ΔNtargetが「0」を超えて変化したことによりステップS1で肯定的に判断された場合は、履歴を更新する(ステップS2)。このステップS2は、要は、ステップS1で肯定的に判断されたことをECU29に記憶させるためのステップである。
目標差回転数ΔNtargetが「0」を超えて変化していないことによりステップS1で否定的に判断された場合、またはステップS2についで、履歴があり、かつ実際のエンジン回転数と出力回転数との差(以下、実差回転数と記す)ΔNactualが第1所定値α以下であるか否かを判断する(ステップS3)。ステップS3における実際のエンジン回転数は、センサによって検出された回転数であってもよく、車速と第1モータ3の回転数と動力分割機構6のギヤ比とから求めてもよい。このステップS3は、実際のエンジン回転数が出力回転数を超えて変化したか否かを判断するためのステップであり、したがって、第1所定値αは、「0」よりも大きく、かつ実際のエンジン回転数が出力回転数を超えたと判断し得る程度の大きさに定められている。
目標差回転数ΔNtargetが「0」を超えて変化したことを示す履歴がなく、あるいは実差回転数ΔNactualが第1所定値αよりも大きいことによりステップS3で否定的に判断された場合は、そのままこのルーチンを一旦終了する。それとは反対に、目標差回転数ΔNtargetが「0」を超えて変化したことを示す履歴があり、かつ実差回転数ΔNactualが第1所定値α以下であることによりステップS4で肯定的に判断された場合は、目標差回転数ΔNtargetが第2所定値βよりも大きいか否かを判断する(ステップS5)。このステップS5は、後述するように第1モータ3やエンジン2のトルクを変化させた場合に、実差回転数ΔNactualが、目標差回転数ΔNtargetをオーバーシュートしないようにするためのステップであり、したがって、第2所定値βは、第1所定値α以上の値に定められている。なお、第2所定値βは、第1所定値αと同一の値に定めていてもよい。
目標差回転数ΔNtargetが第2所定値β以下であることによりステップS5で否定的に判断された場合は、そのままこのルーチンを一旦終了する。それとは反対に、目標差回転数ΔNtargetが第2所定値βよりも大きいことによりステップS5で肯定的に判断された場合は、目標差回転数ΔNtargetとなるようにエンジン回転数を制御した場合における動力分割機構6で生じる引き摺りトルクを算出する(ステップS6)。このステップS6は、目標差回転数ΔNtargetとなるようにエンジン回転数を制御した場合における各軸受B1,B2,B3,B4の摩擦係数と、スラスト力などの応力とに基づいて算出することができる。
ついで、ステップS6で算出された引き摺りトルクを、目標差回転数ΔNtargetとなるエンジン回転数に制御するための第1モータ3のトルクやエンジン2のトルクに加算し(ステップS7)、履歴をクリアして(ステップS8)、このルーチンを一旦終了する。
上述した制御例を実行した場合における実差回転数ΔNactual、および第1モータ3のトルクの変化を説明するためのタイムチャートを図3に示してある。なお、図3における破線は、目標差回転数ΔNtargetの変化を示し、比較例として、図2に示す制御例を実行しない場合における実差回転数ΔNactualおよび第1モータ3のトルクの変化を一点鎖線で示している。
図3に示す例では、t1時点で、エンジン回転数と出力回転数との差を「0」を超えて変化させる要求があり、そのため、t1時点から目標差回転数ΔNtargetが変化し始めている。また、PID制御などのフィードバック制御により第1モータ3のトルクが制御されていることにより、目標差回転数ΔNtargetと実差回転数ΔNactualとの偏差が大きくなるt2時点で第1モータ3のトルクが変化し始め、それに伴って実差回転数ΔNactualが目標差回転数ΔNtargetに追従するように変化し始めている。
そして、t3時点で、実差回転数ΔNactualが「0」を超えて変化したことにより、第1モータ3のトルクがステップ的に増大させられている。この第1モータ3のトルクのステップ的な変化量が、動力分割機構6に設けられた各軸受B1,B2,B3,B4の引き摺りトルクに相当している。なお、図3に示す例では、t3時点で、目標差回転数ΔNtargetが第2所定値β以上となっているものとして示し、またt3時点で、引き摺りトルクによって実差回転数ΔNactualの変化量が低下している。その結果、t3時点から一時遅れたt4時点で、実差回転数ΔNactualが再度、目標差回転数ΔNtargetに追従するように変化し始めている。
一方、図2に示す制御例を実行しない場合には、t3時点で、第1モータ3のトルクが不足することにより、実差回転数ΔNactualの変化が停滞する。そのため、PID制御における積分項(I項)の値が次第に大きくなることにより、第1モータ3のトルクが次第に大きくなり、t4時点よりも遅れたt5時点で、実差回転数ΔNactualが再度、目標差回転数ΔNtargetに追従するように変化し始めている。
上述したように実差回転数ΔNactualがほぼ「0」を超えて変化する場合に、第1モータ3のトルクやエンジン2のトルクを、実差回転数ΔNactualが目標差回転数ΔNtargetに追従するように引き摺りトルク分、変更することにより、実差回転数ΔNactualがほぼ「0」となった状態から、引き摺りトルクの影響によって実差回転数ΔNactualの変化量が低下することを抑制できる。言い換えると、実差回転数ΔNactualと目標差回転数ΔNtargetとの差、またはエンジン回転数と目標回転数との差を迅速に低減することができる。また、目標差回転数ΔNtargetが第2所定値β以上の場合に、第1モータ3のトルクやエンジン2のトルクを引き摺りトルク分、変化させることとすることにより、実差回転数ΔNactualが目標差回転数ΔNtargetをオーバーシュートし、またはオーバーシュートを要因としてハンチングが生じることを抑制できるため、上記と同様に実差回転数ΔNactualと目標差回転数ΔNtargetとの差、またはエンジン回転数と目標回転数との差を迅速に低減することができる。さらに、実差回転数ΔNactualが「0」を超えた時点で第1モータ3のトルクやエンジン2のトルクを変更することにより、例えば、実差回転数ΔNactualが目標差回転数ΔNtargetよりも大きいにも関わらず、実差回転数ΔNactualが大きくなるように第1モータ3のトルクやエンジン2のトルクが変更されることなどを抑制することができる。
また、この発明の実施形態における制御装置は、噛み合い式のクラッチ機構を係合させる際に、噛み合い歯同士の対向する面が接触した場合も図2に示す例と同様に制御することができる。その制御の一例を説明するためのフローチャートを図4に示してある。
図4に示す例では、まず、クラッチ機構を係合させる要求があるか否かを判断する(ステップS10)。このステップS10は、例えば、要求駆動力と車速とに基づいて走行モードを設定するように構成されている場合には、その要求駆動力や車速の変化に基づいて走行モードを切り替える要求があるか否かを判断すればよい。
クラッチ機構を係合する要求がないことによりステップS10で否定的に判断された場合は、そのままこのルーチンを一旦終了する。それとは反対に、クラッチ機構を係合する要求があることによりステップS10で肯定的に判断された場合は、クラッチ機構を係合させるための回転数制御を実行し、回転同調が完了したか否か、すなわちクラッチ機構を構成する二つの回転部材の差回転数ΔNが、クラッチ機構を係合させることができる程度の差回転数である第3所定値γ以下となったか否かを判断する(ステップS11)。この回転数制御は、図2に示す制御例によって実行可能である。
回転同調が完了していないことによりステップS11で否定的に判断された場合は、そのままこのルーチンを一旦終了する。それとは反対に、回転同調が完了していることによりステップS11で肯定的に判断された場合は、係合処理を行う(ステップS12)。具体的には、クラッチ機構の係合と解放とを切り替えるためのアクチュエータに、係合信号を出力する。ついで、噛み合い歯同士の先端が接触して係合不能な頂面停止をしているか否かを判断する(ステップS13)。このステップS13は、シフトフォークのストローク量が所定値以上であるか否かなどに基づいて判断することができる。
頂面停止していないことによりステップS13で否定的に判断された場合、すなわちクラッチ機構の係合が完了している場合には、そのままこのルーチンを一旦終了する。それとは反対に、頂面停止していることによりステップS13で肯定的に判断された場合には、頂面停止を解消するためにクラッチ機構を構成する一方の回転部材のトルクを増大させる必要がある。そのため、図4に示す例では、ステップS13で肯定的に判断された場合は、歯面間の摩擦トルクを算出し(ステップS14)、その摩擦トルクを、第1モータ3やエンジン2のトルクに加算して(ステップS15)、このルーチンを一旦終了する。なお、ステップS14における摩擦トルクは、アクチュエータの押圧力と、歯面間の摩擦係数とに基づいて算出することができる。
図4に示す制御例を実行した場合におけるクラッチ機構を構成する二つの回転部材の実際の回転数差(以下、実差回転数と記す)ΔNactual、第1モータ3のトルク、およびシフトフォークのストローク量の変化を説明するためのタイムチャートを図5に示してある。なお、図5における破線は、二つの回転部材の目標差回転数ΔNtargetの変化を示し、比較例として、図4に示す制御例を実行しない場合における実差回転数ΔNactualおよび第1モータ3のトルクの変化を一点鎖線で示している。
図5に示す例では、t11時点で、クラッチ機構を係合する要求があり、そのため、クラッチ機構の回転数差を低減するために、t11時点から目標差回転数ΔNtargetが変化し始めている。また、PID制御などのフィードバック制御により第1モータ3のトルクが制御されていることにより、目標差回転数ΔNtargetと実差回転数ΔNactualとの偏差が大きくなるt12時点で第1モータ3のトルクが変化し始め、それに伴って実差回転数ΔNactualが目標差回転数ΔNtargetに追従するように変化し始めている。
そして、t13時点で、実差回転数ΔNactualが、クラッチ機構を係合可能な許容差回転数以下となることにより、クラッチ機構を係合させる信号を出力され、それに伴って、シフトフォークのストローク量が増大し始めている。ついで、t14時点で、頂面停止したことにより、シフトフォークのストローク量の変化が停止している。なお、図5に示す例では、目標差回転数ΔNtargetは、「0」を超えて変化するように構成されている。これは、目標差回転数ΔNtargetを「0」とすると、頂面停止した場合に、その頂面停止を解消するためのトルクが負荷されなくなることを抑制するためである。
上記のように頂面停止すると図4におけるステップS13で肯定的に判断されることにより、摩擦トルク分、第1モータ3のトルクがステップ的に増大させられている。その結果、t15時点で、実差回転数ΔNactualが大きくなることにより、すなわち頂面停止が解消されることにより、シフトフォークのストローク量が、再度、増大し始めて、t16時点でクラッチ機構の係合が完了する。
一方、図4に示す制御例を実行しない場合には、t14時点で頂面停止すると、PID制御における積分項(I項)の値が次第に大きくなることにより、第1モータ3のトルクが次第に大きくなり、t15時点よりも遅れたt17時点で、頂面停止が解消されることにより、シフトフォークのストローク量が、再度、増大し始めて、t18時点でクラッチ機構の係合が完了する。
上述したように頂面停止した場合も、図2に示す制御例のように、第1モータ3やエンジン2のトルクをステップ的に増大させることにより、頂面停止を迅速に解消すること、すなわち、クラッチ機構の実差回転数ΔNactualを目標回転数ΔNtargetに追従させることができる。その結果、クラッチ機構を迅速に係合させることができる。
なお、この発明の実施形態におけるハイブリッド車両は、図1に示す構成に限らず、例えば、エンジン2が連結された回転要素と、第1モータ3が連結された回転要素と、出力部材が連結された回転要素との三つの回転要素のみ備えたハイブリッド車両であってもよい。
1…ハイブリッド車両、 2…エンジン、 3,4…モータ、 5…駆動装置、 6…動力分割機構、 7…分割部、 8…変速部、 9,15…サンギヤ、 10,16,24…リングギヤ、 12,18…キャリヤ、 13…出力軸、 14…入力軸、 20…カウンタシャフト、 27…ドライブシャフト、 28R,28L…前輪、 29…ECU(電子制御装置)、 CL1,CL2…クラッチ機構、 B1,B2,B3,B4…軸受。

Claims (1)

  1. エンジンと、モータと、前記エンジンが連結された第1回転要素と、前記モータが連結された第2回転要素と、出力部材が連結された第3回転要素とを含む複数の回転要素を有する差動作用のある動力分割機構と、前記複数の回転要素のうちのいずれか一つの回転要素と前記複数の回転要素のうちの他の回転要素との間に設けられた軸受とを備えたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記第1回転要素と前記第3回転要素の回転数との差が所定値以下となるように前記エンジンの出力トルクと前記モータの出力トルクとの少なくともいずれか一方を制御するコントローラを備え、
    前記コントローラは、
    前記第1回転要素と前記第3回転要素との回転数の大小関係が反転する場合に、前記第1回転要素と前記第3回転要素との回転数の大小関係が反転しない場合と比較して、前記エンジンの出力トルクと前記モータの出力トルクとの少なくともいずれか一方の変化量を前記軸受による引き摺りトルクを考慮して大きくする
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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