JP2017154684A - ハイブリッド車両の駆動装置 - Google Patents

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Yasuteru Yoshikawa
泰輝 吉河
金田 俊樹
Toshiki Kaneda
俊樹 金田
達也 今村
Tatsuya Imamura
達也 今村
田端 淳
Atsushi Tabata
淳 田端
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Abstract

【課題】外径を小さくして車載性に優れたハイブリッド車両用の駆動装置を提供する。
【解決手段】遊星歯車機構からなる動力分割機構3を挟んだ両側に、シリーズモードを設定するためのクラッチCSと、シリーズパラレルモードを設定するクラッチC0とが、動力分割機構3と同一軸線上で、かつ動力分割機構3に隣接して配置されている。したがって、半径方向に並べて、もしくは重ねて配置する部品が少なくなるので、駆動装置の外径を小さくして車載性を向上させることができる。
【選択図】図2

Description

この発明は、内燃機関と二つのモータと動力分割機構とを備え、クラッチ機構によって駆動力の伝達経路を変更することにより、複数の走行モードを設定することのできるハイブリッド車両の駆動装置に関するものである。
特許文献1には、いわゆる複軸式のハイブリッド車両用の駆動装置が記載されている。その駆動装置は、エンジンと同一の回転中心軸線上に差動機構からなる動力分割機構と第1のモータとが配置され、これら動力分割機構および第1のモータの回転中心軸線と平行にカウンタシャフトが配置され、動力分割機構から出力された駆動力をカウンタシャフトを介してデファレンシャルに出力するように構成されている。またカウンタシャフトと平行に第2のモータが配置され、その第2のモータが出力するトルクをカウンタシャフトを介してデファレンシャルに伝達するように構成されている。さらに、動力分割機構は二組の遊星歯車機構によって構成された複合遊星歯車機構であり、その複合遊星歯車機構における適宜の回転要素と他の回転要素との連結関係を二つのクラッチ機構によって変更することにより、複数の走行モードが設定される。
また、特許文献2には、エンジンと第1のモータとを増速機構を介して連結し、またエンジンと第2のモータとを減速機構を介して連結した構成のハイブリッド車両用の駆動装置が記載されている。この駆動装置では、更に、増速機構の出力要素と出力ギヤとの間に第1のクラッチが設けられ、またエンジンと出力ギヤとの間に第2のクラッチが設けられている。特許文献2に記載された駆動装置によれば、これらのクラッチを適宜に係合あるいは解放させることにより、第1のモータで発電を行い、その電力で第2のモータを駆動するいわゆるシリーズモードを設定でき、またエンジンを出力ギヤに直結してエンジンで走行するモードなどを設定することができる。
国際公開第2013/114595号 国際公開第2011/138892号
特許文献1に記載された駆動装置では、エンジンが出力した動力の一部を一旦電力に変換した後、その電力で第2のモータを駆動して走行するハイブリッドモード(シリーズパラレルモード)や、第2のモータを蓄電装置の電力で駆動し、あるいは第1および第2のモータを蓄電装置の電力で駆動して走行するEVモードを設定することができる。しかしながら、エンジンで第1のモータを駆動して発電し、その電力で第2のモータを駆動して走行するいわゆるシリーズモードを設定することができない。これに対して、特許文献2に記載された駆動装置では、エンジンは増速機構に連結され、かつその増速機構は出力ギヤから切り離すことができ、さらに第2のモータは減速機構を介して出力ギヤに連結されているので、第1のモータをエンジンで駆動して発電し、その電力で第2のモータを駆動して走行するいわゆるシリーズモードを設定することができる。しかしながら、増速機構および減速機構は、いずれか一つの回転要素が固定された遊星歯車機構によって構成されていて、エンジンが出力した動力を出力ギヤ側といずれかのモータ側とに分割する機能がなく、前述したシリーズパラレルモードを設定することができない。
各種の走行モードもしくは駆動モードは、クラッチを適宜に係合あるいは解放させて駆動力の伝達経路を変更することにより設定される。したがって、クラッチなどの係合装置を追加すれば、特許文献1に記載された駆動装置でシリーズモードを設定することが可能になり、また特許文献2に記載された駆動装置でシリーズパラレルモードを設定することが可能になる。しかしながら、係合装置を単に追加するとすれば、駆動装置の全体としての構成が大型化して車載性が劣る問題があり、従来では、設定可能な走行モードあるいは駆動モードの多様化と車載性の向上とを両立させることが困難であった。
この発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、複数の走行モードもしくは駆動モードを設定でき、しかも車載性を向上させることのできるハイブリッド車両の駆動装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、出力軸を有する内燃機関と、ロータを有する発電機能のある第1モータと、前記第1モータによって発電した電力で他のロータを回転させて駆動トルクを出力する第2モータと、前記第2モータから駆動トルクが伝達される出力部材と、前記内燃機関からトルクが伝達される入力要素および前記第1モータからトルクが伝達される反力要素ならびに前記出力部材にトルクを出力する出力要素の少なくとも三つの回転要素によって差動作用を行う動力分割機構とを備えているハイブリッド車両の駆動装置において、前記内燃機関の前記出力軸を前記第1モータの前記ロータに連結することにより前記第1モータを発電機として機能させかつ前記第1モータによって発電した電力で前記第2モータを動作させるシリーズモードを設定する第1クラッチ機構と、前記出力要素と前記出力部材との間に設けられて前記出力要素のトルクを前記出力部材に伝達することにより前記内燃機関が出力したトルクを前記動力分割機構を介して前記第1モータ側と前記出力部材側とに分割して伝達させてシリーズパラレルモードを設定する第2クラッチ機構とを備え、前記第1クラッチ機構は、前記動力分割機構と同一の軸線上でかつ前記動力分割機構に隣接して配置され、かつ前記第2クラッチ機構は、摩擦力によってトルクを伝達する摩擦係合部と前記摩擦係合部を油圧によって押圧して前記摩擦係合部を係合させる駆動部とを有するとともに、前記摩擦係合部と前記駆動部とのうち少なくとも前記駆動部が前記動力分割機構と同一の軸線上でかつ前記動力分割機構を挟んで前記第1クラッチ機構とは反対側で前記動力分割機構に隣接して配置されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、第1クラッチ機構が係合してエンジンによって第1モータを発電機として機能させることにより、第1モータによって発電した電力で第2モータをモータとして動作させ、第2モータの駆動トルクによって走行することができる。すなわち、シリーズモードを設定することができる。また、第2クラッチ機構が係合して出力要素と出力部材とをトルク伝達可能に連結することにより、エンジンが出力したトルクが動力分割機構によって第1モータ側と出力部材側とに分割されて伝達され、エンジンのトルクの一部が出力部材に伝達されるとともに、エンジンのトルクの他の部分が第1モータで一旦電力に変換された後、第2モータから出力部材に伝達される。すなわち、シリーズパラレルモードが設定される。さらにこの発明では、第1クラッチ機構と第2クラッチ機構とを備えていることによりシリーズモードとシリーズパラレルモードとを設定することができ、しかもこれらのクラッチ機構が、動力分割機構を挟んだ両側に動力分割機構に隣接して配置されているので、駆動装置の全体としての構成がコンパクト化され、また外径の増大が抑制され、その結果、車載性を向上させることができる。
この発明に係る一実施形態を示すスケルトン図である。 図1に示す駆動装置の主要部分を具体的に示す断面図である。 制御系統を模式的に示すブロック図である。 各走行モードを設定するための各クラッチおよびブレーキの係合および解放の状態をまとめて示す図表である。 図1および図2に示す駆動装置に関し、各走行モードでの動作状態を説明するための図であって、動力分割機構を構成している遊星歯車機構についての共線図である。 シリーズモードとシリーズパラレルモードとの駆動領域を車速と出力軸トルクとで示す線図である。
図1は、実施形態を示すスケルトン図である。なお、図1は各構成部材の連結関係を示し、特に説明していない限り、各構成部材の相対位置を示すものではない。ここに示す例は、複軸式でかつ二つのモータを備えたハイブリッド駆動装置である。複軸式とは、駆動力の伝達に関与する複数の回転軸が互いに平行な複数の軸線上に配置されている形式である。二つのモータは、内燃機関(以下、エンジンと記す)と共に駆動力源となっており、永久磁石式同期電動機などの発電機能のあるモータである。
図1に示すエンジン(ENG)1は、ガソリンエンジンあるいはディーゼルエンジンであって、出力軸(クランクシャフト)2と同一の回転中心軸線上に、動力分割機構3および発電機能のある第1モータ(MG1)4が、ここに挙げた順に配置されている。動力分割機構3は、入力要素と、反力要素と、出力要素との三つの回転要素によって差動作用を行う機構であって、図1に示す例では、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されている。すなわち、動力分割機構3は、反力要素に相当するサンギヤ5と、サンギヤ5に対して同心円上に配置されかつ出力要素に相当するリングギヤ6と、これらサンギヤ5およびリングギヤ6に噛み合っているプラネタリピニオン7を自転可能かつ公転可能に保持し入力要素に相当するキャリヤ8を有している。
エンジン1の出力軸2に連結された入力軸9が、この動力分割機構3の回転中心軸線に沿って配置され、この入力軸9が動力分割機構3におけるキャリヤ8に連結されている。また、入力軸9およびエンジン1の出力軸2の回転を選択的に止めるためのブレーキB0が設けられている。
動力分割機構3を挟んでエンジン1とは反対側に第1モータ4が配置されており、第1モータ4のロータ10と一体のロータ軸11がサンギヤ5に連結されている。このロータ10にエンジン1のトルクを選択的に伝達するシリーズクラッチCSが設けられている。このシリーズクラッチCSはこの発明の実施形態における第1クラッチ機構に相当するクラッチであって、動力分割機構3におけるキャリヤ8とサンギヤ5との間、あるいはキャリヤ8とロータ軸11との間に設けられている。
動力分割機構3におけるリングギヤ6から伝達されたトルクを出力する出力ギヤ12が設けられている。この出力ギヤ12がこの発明の実施形態における出力部材に相当し、出力ギヤ12とリングギヤ6とを選択的に連結する出力クラッチC0が設けられている。したがって、出力クラッチC0が係合し、かつ第1モータ4が反力トルクを発生している状態では、エンジン1の出力トルクが動力分割機構3を介して出力ギヤ12に伝達される。このようなエンジン1から動力分割機構3を介して出力ギヤ12に到るトルクの伝達を、上記の出力クラッチC0によって行い、またそのトルク伝達を出力クラッチC0によって遮断するようになっている。
エンジン1の出力軸2やこれと一体となって回転する入力軸9などに対して平行にカウンタ軸13が配置されている。カウンタ軸13にはドリブンギヤ14とドライブギヤ15とが設けられており、ドリブンギヤ14が上記の出力ギヤ12に噛み合っている。
さらに、カウンタ軸13と平行に、発電機能のある第2モータ(MG2)16が配置されている。第2モータ16におけるロータ17と一体となっているロータ軸18にはドライブギヤ19が設けられており、ドライブギヤ19は上記のドリブンギヤ14に噛み合っている。第2モータ16は、前述した第1モータ4と同様に、例えば永久磁石式の同期電動機であって、電力が供給されることによりトルクを出力し、前記出力ギヤ12から出力されたトルクに第2モータ16の出力トルクを加えるように構成されている。
前記カウンタ軸13や第2モータ16と平行に終減速機であるデファレンシャルギヤ20が設けられている。このデファレンシャルギヤ20のリングギヤ21が、カウンタ軸13上のドライブギヤ15に噛み合っている。
上記の第1モータ4および第2モータ16は、バッテリやキャパシタなどからなる蓄電装置22やインバータ23を含む電源部24にそれぞれ電気的に接続されている。そして、第1モータ4および第2モータ16は、電源部24によって制御されて、それぞれモータとして動作し、あるいは発電機として動作し、さらには第1モータ4で発電した電力で第2モータ16をモータとして動作させるように構成されている。
図2は上述した駆動装置を更に具体化した例を示す断面図である。なお、図2では、主として、動力分割機構3とその周辺の機構を示してある。図2に示す駆動装置は、エンジン1側のフロントハウジング30と、フロントハウジング30に続けて設けられているミッドハウジング31とを備えている。フロントハウジング30は、エンジン1側に開口し、かつその開口端から窪んだ位置に隔壁部32を有する形状であって、開口端をエンジン1に密着させた状態でエンジン1に連結される。隔壁部32のうち、エンジン1の出力軸2と同一の回転中心軸線上の位置に貫通孔が形成され、その貫通孔に前記入力軸9が挿入され、入力軸9は軸受33によって回転可能に支持されている。
フロントハウジング30に連結されているミッドハウジング31には、前記隔壁部32に対向している隔壁部34が一体に形成されている。これらの隔壁部32,34によって区画された収容室の内部に、前述した動力分割機構3および出力ギヤ12、出力クラッチC0が配置されている。ミッドハウジング31における隔壁部34には、入力軸9の回転中心軸線に軸線を一致させた貫通孔が形成され、その貫通孔の内部にロータ軸11の一端部が挿入されている。隔壁部34には第1モータ4側に突出したボス部(円筒部)35が形成され、そのボス部35の内周面とロータ軸11の一端部の外周面との間に配置されている軸受36によって、ロータ軸11が回転可能に支持されている。
ロータ軸11の一端部は、入力軸9の先端部(図2での左側端部)の外周側に延びており、これらロータ軸11の一端部の内周面と入力軸9の先端部の外周面との間に軸受37が配置されている。したがって、入力軸9の先端部は、その軸受37およびロータ軸11を介してミッドハウジング31における隔壁部34によって支持されている。
ロータ軸11の前記一端部の外周側にサンギヤ軸38が設けられている。サンギヤ軸38は、動力分割機構3における反力要素となっているサンギヤ5が外周面に形成された円筒状の軸であって、ロータ軸11にスプライン嵌合させられている。サンギヤ軸38の外周側にサンギヤ軸38と同心円上に円筒状のクラッチハブ39が配置され、そのクラッチハブ39の内周面に歯が形成され、このクラッチハブ39によってリングギヤ6が構成されている。サンギヤ5とリングギヤ6とに噛み合っているプラネタリピニオン7は、ピニオンピン40によって回転可能に保持されている。ピニオンピン40の両端部はプラネタリピニオン7から突出している。一方、プラネタリピニオン7の前記隔壁部32側(図2の右側)の側面に対向するフランジ部41が前記入力軸9に一体に形成されている。プラネタリピニオン7の一端部がそのフランジ部41に固定されており、したがってフランジ部41がキャリヤ8の一部となっている。
なお、クラッチハブ39の前記隔壁部32側の端部には、内周側(図2の下側)に延びたフランジ部42が一体に形成されている。そのフランジ部42の内周側の端部は、キャリヤ8となっている前記フランジ部41の内周端部と隔壁部32の先端部との間に延びている。そして、フランジ部42の内周側の端部とキャリヤ8となっている前記フランジ部41の内周端部との間、およびフランジ部42の内周側の端部と隔壁部32の先端部との間にスラスト軸受が配置され、これらのスラスト軸受によってクラッチハブ39が回転可能に保持されるとともに、軸線方向(図2の左右方向)での位置が決められている。
リングギヤ6の一部となっているクラッチハブ39は前述した出力クラッチC0を構成している一部材である。すなわち、出力クラッチC0は、伝達トルク容量を連続的に変化させることのできる摩擦クラッチであり、摩擦力に応じた伝達トルク容量となる摩擦係合部43と、摩擦係合部43に対して推力を与える駆動部44とを有している。摩擦係合部43は、従来の摩擦式クラッチと同様に、互いに摩擦接触するディスクとプレートとを有し、プレートはクラッチハブ39にスプライン嵌合している。そのクラッチハブ39の外周側にクラッチドラム45がクラッチハブ39と同心円上に配置されており、前記プレートと交互に配置されたディスクがクラッチドラム45の内周面にスプライン嵌合している。
クラッチドラム45における一方の端部(図2での右側端部)は、フロントハウジング30の隔壁部32側に延びていて、その隔壁部32に沿う環状の中空部であるシリンダ部46を形成している。シリンダ部46は、摩擦係合部43に向けて開口しており、シリンダ部46の内部に摩擦係合部43を押圧するピストン47が収容されている。すなわち、駆動部44は、これらシリンダ部46およびピストン47によって構成されている。
さらに、シリンダ部46は、フロントハウジング30における隔壁部32の内周部に形成されたボス部48に取り付けられている。すなわち、シリンダ部46の内周部にボス部48が相対回転可能に嵌合している。そして、ボス部48には、油路49が形成されており、その油路49は、シリンダ部46を支持しているボス部48の外周面に開口している。これに対してシリンダ部46には、油路49に連通している貫通部が形成されている。したがって、駆動部44には油路49を介して油圧が供給される。すなわち、出力クラッチC0を支持している箇所に油路49が形成されており、そのため油路構成が簡素なものになっている。なお、符号50はリターンスプリングを示し、出力クラッチC0を解放させる方向にピストン47を押圧している。
ここで、出力クラッチC0の動力分割機構3に対する相対位置について説明すると、出力クラッチC0は、動力分割機構3の回転中心軸線(入力軸9およびロータ軸11の中心軸線)を中心とした環状をなしていて、動力分割機構3と同一の軸線上に隣接して配置されている。特に図2に示す例では、出力クラッチC0のうち摩擦係合部43は動力分割機構3の外周側に配置されているのに対して、駆動部44は動力分割機構3に対して同一軸線上で隣接して配置されている。
この出力クラッチC0に対して動力分割機構3を挟んだ反対側にシリーズクラッチCSが配置されている。シリーズクラッチCSは、動力分割機構3に対して回転中心軸線方向に並んでいて、ミッドハウジング31の隔壁部34側に配置されている。シリーズクラッチCSは、全体として環状をなすシリンダ部51とそのシリンダ部51の外周側に繋がっているクラッチドラム52とを有している。シリンダ部51は、隔壁部34に一体に形成されているボス部53の外周部に回転可能に嵌合してボス部53によって支持され、さらにサンギヤ軸38に連結されている。他方、クラッチドラム52の内周側でクラッチドラム52と同心円上となる位置に円筒状のクラッチハブ54が配置されている。このクラッチハブ54は、前述したピニオンピン40の他方の端部に取り付けられている。すなわち、クラッチハブ54はキャリヤ8に一体化されている。そして、クラッチハブ54にクラッチディスクがスプライン嵌合し、またクラッチドラム52の内周部にクラッチプレートがスプライン嵌合している。これらクラッチディスクおよびクラッチプレートを摩擦接触させるためのピストン55がシリンダ部51の内部に回転中心軸線方向に前後動するように配置されている。このシリーズクラッチCSに対する油圧の供給および排出は、隔壁部34の内部に形成されている油路56を介して行われる。上記のサンギヤ軸38はロータ軸11に連結されているので、結局、シリーズクラッチCSは、キャリヤ8と第1モータ4とを選択的に連結するように構成されている。したがって、シリーズクラッチCSは、動力分割機構3と同一軸線上で動力分割機構3に隣接して配置されている。
図2に示す構成では、出力ギヤ12は動力分割機構3および出力クラッチC0の外周側を覆っている円筒部材57の外周部に形成されている。すなわち、円筒部材57の外周部に形成された歯が出力ギヤ12となっている。円筒部材57の外周部のうち出力ギヤ12の歯に隣接する位置にパーキングギヤ58が形成されている。パーキングギヤ58は、シフトポジションとしてパーキングポジションが選択された場合に、図示しないパーキングロックポールを噛み合わせることにより、出力ギヤ12の回転を止め、ひいては車両を停止状態に維持するためのものである。
出力ギヤ12におけるフロントハウジング30側の端部の内周部に軸受59が嵌合させられている。この軸受59はフロントハウジング30に形成された大径ボス部60の外周面に嵌合させられている。すなわち、出力ギヤ12の一方の端部は、軸受59を介してフロントハウジング30の隔壁部32によって回転可能に支持されている。また出力ギヤ12におけるミッドハウジング31側の端部の外周部に他の軸受61が嵌合させられている。この軸受61はミッドハウジング31に形成された大径円筒部62の内周面に嵌合させられている。すなわち、出力ギヤ12の他方の端部は、軸受61を介してミッドハウジング31の隔壁部34によって回転可能に支持されている。結局、出力ギヤ12は、その回転中心軸線方向の両端部で軸受59,61を介して各隔壁部32,34によって支持されている。そして、前記クラッチドラム45の外周部と出力ギヤ12の一部となっている円筒部材57の内周部とにスプライン歯が形成されており、それらのスプライン歯によってクラッチドラム45と出力ギヤ12とが連結されている。すなわち、リングギヤ6と出力ギヤ12とを出力クラッチC0によって選択的に連結するように構成されている。
図2に示す構成では、動力分割機構3に対してトルクを伝達し、また動力分割機構3から出力されるトルクを伝達する二つの摩擦係合機構すなわち出力クラッチC0とシリーズクラッチCSとが設けられている。これらのクラッチC0,CSは、動力分割機構3と同一軸線上でかつ動力分割機構3の両側に隣接して配置されている。したがって、図2に示す構成では、入力軸9あるいはロータ軸11を中心とした半径方向に並べて(あるいは重ねて)配置する部材の数が少なくなるので、駆動装置の全体としての外径を小さくし、車載性の良好な駆動装置とすることができる。また、これらのクラッチC0,CSには、各クラッチC0,CSが嵌合させられているボス部48,53から油圧を供給するように構成されているので、油路の構成を簡素化し、製造性の良好な駆動装置とすることができる。
この発明の実施形態である上記の駆動装置は、外径を小さくして車載性の向上を図ることができるだけでなく、複数の走行モードを設定することができる。その走行モードは、大きく分けてEV(Electric Vehicle)モードとハイブリッド(HV)モードとであり、HVモードにはシリーズモードとシリーズパラレルモードとがある。これらの走行モードの選択や各走行モードでの駆動力の制御などを行うためのハイブリッド用電子制御装置(HV−ECU)100が設けられている。図3はそのHV−ECU100を中心とした制御信号系統を示すブロック図である。HV−ECU100は、マイクロコンピュータを主体にして構成され、入力されるデータおよび予め記憶しているデータならびにプログラムを使用して演算を行い、演算結果を制御指令信号として出力するように構成されている。その入力されるデータの例を挙げると、車速、アクセル開度(もしくは駆動要求量)、第1モータ4の回転数、第2モータ16の回転数、出力軸回転数(前記出力ギヤ12もしくはカウンタ軸13の回転数)、蓄電装置22の電圧や電流(バッテリ電圧・電流)などである。制御指令信号の例を挙げると、第1モータ4のトルク指令信号、第2モータ16のトルク指令信号、エンジン1のトルク指令信号、シリーズクラッチCSの油圧指令信号PbCS、出力クラッチC0の油圧指令信号PbC0、ブレーキB0の油圧指令信号PbB0などである。なお、各クラッチCS,C0およびブレーキB0の油圧は、それぞれの油圧指令信号PbCS,PbC0,PbB0によって図示しないソレノイドバルブの電流を制御することにより行われる。これは、従来知られている車両用自動変速機における油圧の制御と同様である。
さらに、モータ用電子制御装置(MG−ECU)101およびエンジン用電子制御装置(ENG−ECU)102が設けられている。これらの電子制御装置101,102は、上記のHV−ECU100と同様に、マイクロコンピュータを主体に構成され、入力されるデータおよび予め記憶しているデータならびにプログラムを使用して演算を行い、演算結果を制御指令信号として出力するように構成されている。MG−ECU101は、HV−ECU100から伝送される第1モータ4および第2モータ16のトルク指令信号に基づいて演算を行い、第1モータ4の電流および第2モータ16の電流を制御する信号を出力する。また、ENG−ECU102は、HV−ECU100から伝送されるエンジントルク指令信号に基づいて演算を行い、エンジン1に付設されている電子スロットルバルブ(図示せず)の開度信号やエンジン1に対する燃料の供給を制御する噴射信号を出力するように構成されている。
図4は、各走行モードを設定するためのクラッチC0,CSおよびブレーキB0の係合および解放の状態をまとめて示す係合作動表である。なお、図4で「〇」印は係合していることを示し、空欄は解放していることを示す。EVモードは、蓄電装置22の電力で走行するモードであり、第2モータ16のみを駆動する単駆動モードと、二つのモータ4,16を駆動する両駆動モードとがある。さらに、単駆動モードでは、第1モータ4を回転させないモード(MG1切り離しモード)と、第1モータ4を連れ回すモード(MG1引き摺りモード)とが可能である。前者のMG1切り離しモードは、各クラッチC0,CSおよびブレーキB0の全てを解放状態にする。また、第2モータ16が蓄電装置22の電力で駆動される。したがって、第2モータ16による駆動トルクがカウンタ軸13を経由してデファレンシャルギヤ20に伝達される。その場合、ドリブンギヤ14が回転することにより出力ギヤ12が回転するが、キャリヤ8が自由に回転することができるために、エンジン1や第1モータ4は停止状態を維持することができる。これに対して、後者のMG1引き摺りモードは、出力クラッチC0のみを係合させ、その状態で第2モータ16を蓄電装置22の電力で駆動する。この場合、動力分割機構3のキャリヤ8が入力軸9に連結され、その回転が止められるから、サンギヤ5およびこれに連結されているロータ軸11ならびにロータ10が第2モータ16とは反対方向(負方向)に回転する。この動作状態を動力分割機構3を構成している遊星歯車機構についての共線図として図5の(a)に示してある。さらに、その状態でブレーキB0を係合させて入力軸9およびキャリヤ8を固定すれば、第1モータ4がトルクを出力することに対する反力トルクをキャリヤ8で受け持つことができるので、第1モータ4を負方向に回転させ、かつ第2モータ16を正方向に回転させて、これら二つのモータ4,16のトルクで走行する両駆動モードとなる。
シリーズモードは、シリーズクラッチCSを係合させてエンジン1によって第1モータ4を駆動し、その第1モータ4で発電した電力によって第2モータ16を駆動して走行するモードである。したがって、図1もしくは図2に示す構成では、シリーズクラッチCSによってサンギヤ5とキャリヤ8とが連結されることにより動力分割機構3の全体が一体となって回転する。その結果、第1モータ4がエンジン1によって駆動されて発電する。しかしながら、出力クラッチC0が解放していてリングギヤ6と出力ギヤ12とが連結されていないので、エンジン1の出力トルクは出力ギヤ12に伝達されることはない。図5の(b)はその状態を共線図で示しており、サンギヤ5およびリングギヤ6ならびにキャリヤ8は同一回転数になっている。
HVモードでの前進時における無段状態は、エンジン1の回転数を第1モータ4によって制御し、その結果、第1モータ4で発生した電力を第2モータ16に供給して第2モータ16が駆動トルクを出力する。その動作状態を図5の(c)に共線図で示してある。エンジン1の出力トルクは動力分割機構3のキャリヤ8に伝達され、キャリヤ8が正方向に回転する。その状態で、第1モータ4を発電機として動作させることによりサンギヤ5に負方向のトルクを加える。こうすることによりリングギヤ6およびこれと一体の出力ギヤ12に正方向のトルクが伝達される。一方、第1モータ4によって発電された電力は、第2モータ16に供給されて第2モータ16がモータとして機能し、その出力トルクが前記出力ギヤ12から伝達されるトルクにカウンタ軸13を介して加えられる。したがって、エンジン1が出力する動力の一部が、動力分割機構3を介して出力ギヤ12からデファレンシャルギヤ20に向けて出力され、かつエンジン1が出力する動力の他の部分が一旦電力に変換された後、第2モータ16から駆動トルクとしてデファレンシャルギヤ20に向けて出力される。そして、第1モータ4の回転数を変化させることによりエンジン1の回転数が変化する。したがって、エンジン1の回転数を例えば燃費が最適になる回転数に制御することができる。
HVモードでの前進時の固定状態は各クラッチC0,CSを係合させることにより設定され、したがって動力分割機構3の全体が一体となって回転する。したがって、エンジン1に加えて各モータ4,16をモータとして駆動させてトルクを出力させることにより、エンジン1および各モータ4,16のトルクで走行するいわゆる両駆動状態となる。その動作状態を図5の(d)に共線図で示してある。これら二つのクラッチC0,CSを係合させることにより動力分割機構3におけるキャリヤ8とサンギヤ5とが連結されるので、動力分割機構3はその全体が一体となって回転する。したがって、エンジン1が出力したトルクは、動力分割機構3によって増減されることなく出力ギヤ12に伝達される。その場合、第1モータ4は動力分割機構3を介してエンジン1に連結された状態になるので、蓄電装置22の電力で第1モータ4をモータとして動作させることにより、第1モータ4の出力トルクを駆動トルクとして、エンジン1の出力トルクに加えることができる。また同様に、蓄電装置22の電力で第2モータ16をモータとして動作させることにより、第2モータ16の出力トルクを駆動トルクとして、エンジン1の出力トルクに加えることができる。
上述したEVモードおよびシリーズモードは、各モータ4,16の出力トルクで走行し、もしくは第2モータ16の出力トルクで走行するモードであるから、最大駆動トルクはモータ4,16の特性に応じて制限される。例えばシリーズモードで出力できる最大駆動トルクは、図6に示すように、第2モータ16の特性に応じたものとなり、車速がある程度増大した後は、車速の増大に従って低下する。したがって、シリーズモードとシリーズパラレルモードとの切り替え制御を行うためには、図6に示すように、車速と出力軸トルク(もしくは要求トルク)とによって各モードの領域を定めたマップを用意しておき、実際の走行状態が属しているモードを設定することとすればよい。
なお、この発明では、第2クラッチ機構における少なくとも駆動部が動力分割機構と同一軸線上で動力分割機構に隣接して配置されていればよいのであり、したがって駆動部に加えて摩擦係合部も動力分割機構と同一軸線上で動力分割機構に隣接して配置されていてもよい。
1…エンジン、 2…出力軸(クランクシャフト)、 3…動力分割機構、 4…第1モータ(MG1)、 C0…出力クラッチ、 CS…シリーズクラッチ、 12…出力ギヤ、 16…第2モータ(MG2)、 43…摩擦係合部、 44…駆動部。

Claims (1)

  1. 出力軸を有する内燃機関と、
    ロータを有する発電機能のある第1モータと、
    前記第1モータによって発電した電力で他のロータを回転させて駆動トルクを出力する第2モータと、
    前記第2モータから駆動トルクが伝達される出力部材と、
    前記内燃機関からトルクが伝達される入力要素および前記第1モータからトルクが伝達される反力要素ならびに前記出力部材にトルクを出力する出力要素の少なくとも三つの回転要素によって差動作用を行う動力分割機構と
    を備えているハイブリッド車両の駆動装置において、
    前記内燃機関の前記出力軸を前記第1モータの前記ロータに連結することにより前記第1モータを発電機として機能させかつ前記第1モータによって発電した電力で前記第2モータを動作させるシリーズモードを設定する第1クラッチ機構と、
    前記出力要素と前記出力部材との間に設けられて前記出力要素のトルクを前記出力部材に伝達することにより前記内燃機関が出力したトルクを前記動力分割機構を介して前記第1モータ側と前記出力部材側とに分割して伝達させてシリーズパラレルモードを設定する第2クラッチ機構とを備え、
    前記第1クラッチ機構は、前記動力分割機構と同一の軸線上でかつ前記動力分割機構に隣接して配置され、かつ
    前記第2クラッチ機構は、摩擦力によってトルクを伝達する摩擦係合部と前記摩擦係合部を油圧によって押圧して前記摩擦係合部を係合させる駆動部とを有するとともに、前記摩擦係合部と前記駆動部とのうち少なくとも前記駆動部が前記動力分割機構と同一の軸線上でかつ前記動力分割機構を挟んで前記第1クラッチ機構とは反対側で前記動力分割機構に隣接して配置されている
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。
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