JP2020075318A - 電動工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動的にピストンを戻す機能と手動でピストンを戻す機能とのいずれによってもピストンを起動位置まで戻すことができる構造を実現しつつ、軽量化および小型化を図り、材料コストを削減することが可能な電動工具を提供する。【解決手段】電動工具は、シリンダ40から流体タンク38へ連通するリターン流路46と、前記リターン流路46から分岐する動作用流路48に配設されて、前記リターン流路46内の流体の圧力が所定値以上となったときに開き位置となる圧力規制弁50と、前記動作用流路48に配設されて、流入する前記流体の圧力と作業者の押動力とのいずれによっても押動可能な動作ピン52と、前記リターン流路46に配設されて、前記動作ピン52の押動により開き位置となるリターン弁54と、を備え、第1端部62aが前記動作ピン52に連結されて、作業者の押動力を伝達する動作部62を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、電動工具に関し、さらに詳細には、本体部に設けられたシリンダ内に往復動可能に収容されて流体の圧力によって押動されるピストンと、本体部の先端に連結されてピストンの押動により所定動作を行う工具ヘッドとを備え、電気モータによって駆動される電動工具に関する。
従来より、ワイヤ、ケーブルに圧着端子を固定するための圧着工具や、ワイヤ、ケーブルを切断する切断工具等、電気モータによって駆動されて所定動作を行う電動工具が知られている。
一例として、特許文献1(特開2013−66897号公報)記載の電動工具が提案されている。この電動工具は、本体部に着脱式のバッテリを備えるコードレスタイプであって、作業者が起動スイッチノブを押動している間、電気モータによって油圧ポンプが駆動される。この油圧によってピストンが押動されて工具ヘッドにおける口金の先端部が閉じられる作用が得られる。一例として、圧着用の工具ヘッドを用いれば、ワイヤ、ケーブルに圧着端子を固定する圧着工具として使用することができる。あるいは、切断用の工具ヘッドを用いれば、ワイヤ、ケーブルを切断する切断工具として使用することもできる。
特許文献1に例示される電動工具においては、圧着あるいは切断の作業が終了した際、ピストンを起動位置まで戻して次の作業の待機状態とする構成について、戻しレバー等の手動操作によってピストンを戻す機能を備えた構成、または自動的にピストンを戻す機能(自動後退機能)を備えた構成のいずれか一方だけを有していた。これに対して、自動後退機能を必要としない場合を考慮して、特許文献2(特開2018−86696号公報)には、自動後退機能と手動でピストンを戻す機能との両方が実現された電動工具が記載されている。
特開2013−66897号公報 特開2018−86696号公報
しかしながら、特許文献2記載の電動工具では、自動後退機能に係る構成と手動でピストンを戻す機能に係る構成とが、それぞれ別々の構造で構成されていた。したがって、いずれか一方の機能を備えた電動工具に対して、当然に構成部品が増加するために、電動工具が重量化、大型化してしまうという課題が生じていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、自動的にピストンを戻す機能と手動でピストンを戻す機能とのいずれによってもピストンを起動位置まで戻すことができる構造を実現しつつ、軽量化および小型化を図り、材料コストを削減することが可能な電動工具を提供することを目的とする。
本発明は、一実施形態として以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
本発明に係る電動工具は、本体部に設けられたシリンダ内に往復動可能に収容されて流体の圧力によって押動されるピストンと、前記本体部の先端に連結されて前記ピストンの押動により所定動作を行う工具ヘッドとを備え、電気モータによって駆動される電動工具であって、前記シリンダから前記流体を貯留する流体タンクへ連通して、前記流体を通流させるリターン流路と、前記リターン流路から分岐する動作用流路に配設されて、前記リターン流路内の前記流体の圧力が所定値以上となったときに開き位置となる圧力規制弁と、前記動作用流路に配設されて、流入する前記流体の圧力と作業者の押動力とのいずれによっても押動可能な動作ピンと、前記リターン流路に配設されて、前記動作ピンの押動により開き位置となるリターン弁と、を備え、第1端部が前記動作ピンに連結されて、作業者の押動力を伝達する動作部を有することを要件とする。
これによれば、自動後退機能の場合は動作用流路内へ流入した流体の流動によって、また、手動でピストンを戻す機能の場合は作業者の押動力を伝達する動作部の押動によって、いずれも動作ピンにリターン弁を開き位置とさせることができる。したがって、リターン流路を開通して流体を通流させてピストンを起動位置まで戻すことができ、自動的にピストンを起動位置まで戻す機能と、手動でピストンを起動位置まで戻す機能とを実現することができる。また、自動後退機能に係る構成と手動でピストンを戻す機能に係る構成とがそれぞれ別々の構造で構成されていた従来の電動工具に対して、自動後退機能に手動で戻す機能を組込んだ一体の構造を実現することができる。その結果、構成部品を減らすことができ、電動工具の軽量化および小型化を図ることができる。
また、前記動作部は、第2端部が前記本体部から突出して配設されており、前記第2端部に押動面が設けられていることが好ましい。これによれば、作業者によって直接にまたは他の部材を介して押動面が押動されることによって、作業者の押動力を動作ピンに伝達することができる。
また、前記動作部は、一部または全部が前記流体タンクの内部に配設されている構成としてもよい。これによれば、流体タンクの外部に設けられていた動作部のスペースを削減することができ、動作部の配設部位に設けられていた部材も削減することができる。その結果、電動工具の小型化および軽量化を図ることができる。
また、前記動作用流路から分岐する開放用流路と、前記開放用流路を開閉する圧力開放弁と、押動により前記圧力開放弁を開き位置とする開放ピンと、を備えていることが好ましい。これによれば、作業者によって自動後退機能の解除や途中停止を任意に行うことができる。
また、前記開放ピンは、一部または全部が前記流体タンクの内部に配設されている構成としてもよい。これによれば、流体タンクの外部に設けられていた開放ピンのスペースを削減することができ、開放ピンの配設部位に設けられていた部材も削減することができる。その結果、電動工具の小型化および軽量化を図ることができる。
本発明によれば、自動的にピストンを起動位置まで戻す機能に手動でピストンを戻す機能を組込んだ一体の構造によって、自動的にピストンを戻す機能と手動でピストンを戻す機能とのいずれによってもピストンを起動位置まで戻すことができ、且つ軽量化および小型化が図られて、さらに材料コストが削減された電動工具を提供することができる。
本発明の実施形態に係る電動工具の例を示す正面図(概略図)である。 図1に示す電動工具のピストンの押動機構に関連する部分を中心とする拡大図(概略図)である。 図1に示す電動工具のピストンの後退機構に関連する部分を中心とする拡大図(概略図)である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は電動工具10の例を示す正面図(概略図)である。また、図2は電動工具10のピストン42の押動機構に関連する部分を中心とする拡大図(概略図)である。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
本実施形態に係る電動工具10は、図1に示すように、作業者が片手で把持して作業可能なコードレスタイプの電動工具である。先端の工具ヘッドは交換可能に構成されている。例えば、先端に切断用の工具ヘッド(カッタを有する口金16)を連結することにより、ケーブル等を切断する切断工具として用いることができる。一方、先端に圧着用の工具ヘッド(口金(不図示))を連結することにより、ケーブル等と圧着端子をカシメにより圧着する圧着工具として用いることもできる。以下、本実施形態に係る電動工具10として、切断工具の場合を例に挙げて説明を行う。
この電動工具10は、作業者が把持を行うストレート状の本体部12と、その先端に固定された取付部14と、この取付部14に交換可能に装着された工具ヘッド16(口金16)と、着脱可能な充電式のバッテリ18とを備えている。本体部12は、起動スイッチノブ20および戻しレバー22を有している。当該戻しレバー22を操作することによってピストン42を起動位置に向けて戻すことができる(図2、図3)。これについては後述する。また、口金16は、一例としてシャンク26を中心軸として回動可能に取付部14に支持されている。なお、本体部12はストレート状の形状に限定されず、例えば、ガン状の形状等に構成してもよい。
また、図2に示すように、本体部12の内部には、バッテリ18の電源で駆動される電気モータ30、この電気モータ30により駆動されて流体(一例として、作動油)の加圧を行う流体ポンプ(一例として、油圧ポンプ)36が設けられている。その他、流体を貯留する流体タンク38、駆動等の制御を行う制御部(不図示)等が設けられている。なお、流体タンク38の外壁部38aは、エラストマー材料(一例として、ニトリルゴム)によって形成され、流体の出入りに応じて弾性変形される構成となっているが、外壁部38aの部材は限定されない。
上記の構成を備える電動工具10は、流体ポンプ36により加圧された流体の圧力によって口金16が切断動作を行うものである。以下、一連の動作を具体的に説明する。
先ず、作業者が本体部12の起動スイッチノブ20を押すことによって、電気モータ30が駆動される(図2)。このとき、電気モータ30から減速機構32を介して回転力が伝達され、斜板カム34によって直動式の流体ポンプ36の駆動力に変換される。流体ポンプ36によって加圧された流体は、本体部12に設けられたシリンダ40内へと流入する。この流体の圧力を受けて、シリンダ40内に往復動可能に収容されているピストン42が本体部12から取付部14に向かう方向に押動される。このとき、ピストン42の先端に設けられたローラ28が口金16の後端部16bに形成された開口部(不図示)を押し広げるように進入する(図1)。これによって、後端部16bが開く方向に動作すると共に、シャンク26で軸支された先端部16aが閉じる方向に動作する。したがって、口金16の先端部16aに形成された凹部16c内にケーブル等を収納しておくことにより、これらを切断する作用を得ることができる。
なお、本実施形態においては、本体部12に設けられた起動スイッチノブ20が押動されている間のみ、バッテリ18から電源が供給されて電気モータ30が駆動される構成となっている。ただし、この構成に限定されるものではなく、起動スイッチノブ20が押動されたときに、電気モータ30の駆動が開始され、次に起動スイッチノブ20が押動されたときに、電気モータ30の駆動が停止される等の構成としてもよい。
次に、切断あるいは圧着の作業が終了したときに、ピストン42を起動位置まで戻す機構(ピストン42の後退機構)について説明する。本実施形態に係る電動工具10は、自動的にピストン42を戻す自動後退機能を備え、さらに自動後退機能を必要としない場合に当該機能を解除して手動でピストン42を戻す機能を備えている。図3は、電動工具10のピストン42の後退機構に関連する部分を中心とする拡大図(概略図)である。以下、先ずは自動後退機能を実現する構成について説明する。
図3に示すように、シリンダ40から流体を貯留する流体タンク38へ連通して、流体を通流させるリターン流路46を備えている。ここで、リターン流路46から分岐する動作用流路48が設けられると共に、動作用流路48の流路途中において当該動作用流路48の開閉を行う圧力規制弁50が設けられている。この圧力規制弁50は、リターン流路46内の流体の圧力が所定値以上となったときに開き位置となって動作用流路48を開通させる作用をなすものである。
この構成によれば、工具ヘッド16による所定動作(一例として、切断動作)が終了したとき、ピストン42の押動が停止した状態のシリンダ40内に流体ポンプ36によって加圧された流体が継続して流入することとなる。このため、シリンダ40内および当該シリンダ40内と連通するリターン流路46内の流体の圧力が予め設定された所定値以上となる。したがって、圧力規制弁50が開き位置となって動作用流路48が開通するため、リターン流路46内から動作用流路48内へ、加圧された流体が流入する作用が得られる。ちなみに、通常、作業者は工具ヘッド16による所定動作が終了したことを、圧力規制弁50が開き位置となる際に発生する音で確認できるため、起動スイッチノブ20を押す動作を停止させる。
次に、動作用流路48には、圧力規制弁50よりも下流側(リターン流路46との分岐部46aから遠ざかる側)の位置において、先端部52aを動作用流路48よりも外に突出させた状態で動作用流路48内を往復動可能に設けられた動作ピン52を備えている。この動作ピン52は、常時は付勢部材によって先端部52aを動作用流路48内へ向かう方向に付勢されている。一方、動作用流路48が開通してリターン流路46内から動作用流路48内へ加圧された流体が流入したときには、その流入した流体の圧力によって動作用流路48外へ向かう方向に押動される作用をなすものである。
この構成によれば、圧力規制弁50が開き位置となって動作用流路48が開通したときに、リターン流路46内から動作用流路48内へ流入した流体の圧力によって動作ピン52の先端部52aが動作用流路48外へ向かう方向に押動される作用が得られる。
次に、リターン流路46には、動作用流路48との分岐部46aよりも下流側(分岐部46aから遠ざかる側)の位置において、当該リターン流路46の開閉を行うリターン弁54が設けられている。このリターン弁54は弁体54aが球状に形成され、常時は付勢部材によって弁体54aを閉じ位置となる一方向(ここでは、動作用流路48内へ向かう方向)に付勢されている。一方、動作ピン52の先端部52aによって弁体54aを逆方向(ここでは、動作用流路48外へ向かう方向)に押動されたときには開き位置となってリターン流路46を開通させる作用をなすものである。
この構成によれば、リターン流路46内から動作用流路48内へ流入した流体の圧力によって動作ピン52の先端部52aが動作用流路48外へ向かう方向に押動されたときに、リターン弁54が開き位置となってリターン流路46が開通する。したがって、シリンダ40内の流体がリターン流路46を通流して、流体タンク38へと流出する作用が得られる。このとき、起動スイッチノブ20を押す動作は停止されているため、ピストン42が一方向(本体部12から取付部14に向かう方向)に押動される作用は生じない。したがって、シリンダ40内の流体が流体タンク38へと流出することでシリンダ40内の流体の圧力が低下するため、シリンダ40内に設けられた付勢部材44の付勢力が当該圧力を上回る状態となり、ピストン42は逆方向(取付部14から本体部12に向かう方向)に押動される作用が生じる。すなわち、自動的にピストン42を起動位置まで戻す自動後退機能が得られる。
上記の構成によれば、簡素な機械的構造、具体的には動作用流路48、圧力規制弁50等を用いた簡素な油圧機構によって、ピストン42の自動後退機能を実現可能としている。したがって、電気的に戻し弁を操作するソレノイドやモータ等を設ける必要が無いため、構造の簡素化、ひいては電動工具の軽量化および小型化を図ることができる。
さらに、図3に示すように、動作用流路48から分岐する開放用流路56を備えている。この開放用流路56は圧力規制弁50の配設位置と動作ピン52の配設位置との間の位置で分岐する。また、開放用流路56の流路途中において当該開放用流路56の開閉を行う圧力開放弁58が設けられると共に、開放ピン60が連設されている。ここで、圧力開放弁58は弁体58aが球状に形成され、常時は付勢部材によって弁体58aが閉じ位置となる一方向に付勢されており、開放ピン60の先端部60aによって弁体58aが逆方向に押動されたときに開き位置となって開放用流路56を開通させる作用をなすものである。
この構成によれば、前述の圧力規制弁50が開き位置となって動作用流路48が開通して、リターン流路46内から動作用流路48内へ流体が流入したときに、圧力開放弁58が開き位置となって開放用流路56を開通させた状態となっている場合には、当該流体は、動作用流路48から開放用流路56へと流出するため、動作用流路48内の圧力は上昇せず、動作ピン52を押動させる作用が生じない。したがって、リターン弁54が開き位置とはならず、リターン流路46も開通しないため、前述のピストン42の自動後退機能は作用しないこととなる。逆に、リターン流路46内から動作用流路48内へ流体が流入したときに、圧力開放弁58が閉じ位置となって開放用流路56を開通させない状態となっている場合には、前述のピストン42の自動後退機能が作用することとなる。
ここで、上記開放ピン60の第1の構成例として、後端部60bが本体部12から突出して配設されると共に、当該後端部60bに設けられた押動面60cが一または複数の連結部材(不図示)を介して起動スイッチノブ20に連結されている。これによって、作業者が起動スイッチノブ20を押動することによって、開放ピン60が押動可能となっている。なお、上記の連結部材とは、バーやカム等に例示される一または複数の部材をいう。これによれば、工具ヘッド16による所定の作業が終了し、前述の自動後退機能が開始された状態で、且つ、作業者が起動スイッチノブ20の押動を停止した状態において、再度、作業者が起動スイッチノブ20を押動することによって(連続的に押動する必要はなく、瞬時に一回押動すればよい)、圧力開放弁58を開き位置として開放用流路56を開通させる作用が生じる。したがって、ピストン42の自動後退機能を動作途中で停止することが可能となる。
なお、本発明は、作業者が任意に開放ピン60を押動可能な作用を得られればよく、これを実現する構成は、上記の開放ピン60の後端部60bに設けられた押動面60cが起動スイッチノブ20に連結される構成に限定されない。一例として、電動工具10外部に開放レバー(不図示)を設ける構成とし、これに開放ピン60の後端部60bに設けられた押動面60cを連結してもよい。この場合、後端部60b(押動面60c)と当該開放レバーとの連結は、これらが直接連結される構成としてもよいし、または所定の連結部材(不図示)を介して連結される構成としてもよい。一方、後端部60bと開放レバーとを同一部材として構成してもよい。
また、上記開放ピンの第2の構成例として、開放ピン60の後端部60bに設けられた押動面60cが一もしくは複数の連結部材(不図示)を介して切替レバー(不図示)に連結されている。これによって、作業者が切替レバーを移動することによって、開放ピン60が継続して押動可能となっている。なお、上記の連結部材とは、バーやカム等に例示される一または複数の部材をいう。また、押動面60cと切替レバーとを連結する連結部材と、前述の押動面60cと起動スイッチノブ20とを連結する連結部材とは、一部が共通の部材であってもよい。これによれば、自動後退機能が開始される前に予め作業者が切替レバーを所定の位置に移動することによって、圧力開放弁58を開き位置として開放用流路56を開通させる作用が生じる。したがって、ピストン42の自動後退機能を解除することが可能となる。
このように、自動後退機能の解除や途中停止を行う機構を、簡素な構成の付加によって実現することが可能となる。
次に、手動でピストン42を戻す機能を実現する構成について説明する。特許文献2に例示される従来の電動工具においては、前述の自動後退機能を実現する構成と、手動でピストンを戻す機能を実現する構成とが、別々の構造として構成されていた。具体的には、自動後退機能を実現する流路、開閉弁等(動作用流路48、圧力規制弁50等)に加えて、手動で戻す機能を実現するための動作用流路48等とは別の新たな流路、開閉弁、さらには戻しピン等を設けていた。これに対して、本実施形態では、以下の構成によって、前述の自動後退機能を実現する構成と手動で戻す機能を実現する構成とを一体として構成している。
すなわち、本実施形態では、図3に示すように、第1端部62aが動作ピン52に連結された動作部62を備えた構成となっている。この動作部62は、第2端部62bが本体部12から突出して配設されると共に、当該第2端部62bに設けられた押動面62cが前述の戻しレバー22に連結されている(図1、図3)。これによって、作業者が戻しレバー22を押動することによって、動作部62が押動可能となっている。なお、第2端部62bと戻しレバー22との連結は、これらが直接連結される構成としてもよいし、または所定の連結部材を介して連結される構成としてもよい。一方、第2端部62bと戻しレバー22とを同一部材として構成してもよい。上記の所定の連結部材とは、バーやカム等に例示される一または複数の部材をいう。
これによれば、前述の切替レバー(不図示)の移動によりピストン42の自動後退機能が解除された状態で作業者が戻しレバー22を押動することによって、動作ピン52の先端部52aが動作用流路48外へ向かう方向に押動される作用が生じる。すなわち、作業者が戻しレバー22(押動面62c)を押動することによって、動作ピン52に対して、前述の自動後退機能においてリターン流路46内から動作用流路48内へ流入した流体の圧力によって押動される動作と同一の動作を行わせることができる。したがって、前述の自動後退機能と同一の作用、すなわちリターン弁54が開き位置となってリターン流路46が開通し、シリンダ40内の流体がリターン流路46を通流して、流体タンク38へと流出する作用が得られる。その結果、ピストン42を起動位置まで戻すことができる。一方、作業者が戻しレバー22の押動をピストン42の後退動作途中で停止すると、動作ピン52を押動させる作用が生じない。したがって、リターン弁54が開き位置とはならず、リターン流路46も開通せず、シリンダ40内の流体が流体タンク38へと流出する作用が得られなくなる。その結果、ピストン42の後退動作を停止させることができる。このようにして、手動でピストン42を戻す機能を実現することができる。
上記の構成によれば、本実施形態は、自動後退機能のトリガーである動作ピン52に動作部62を連結することによって、当該動作ピン52に作業者の押動力を伝達することができる。すなわち、自動後退機能に係る動作ピン52の手動操作が可能な構成を実現することによって、自動後退機能に手動でピストン42を戻す機能を組込むことが可能になっている。したがって、簡易且つ少数の構成の付加による自動後退機能と手動でピストン42を戻す機能とが一体の構造で共用された構成を実現することが可能になっている。その結果、自動後退機能および手動でピストン42を戻す機能をそれぞれ別々の構造で実現することによって、相対的に多数の構成部品を用いて構成されていた従来の電動工具に対して、構成部品を減らすことができる。また、これに伴って電動工具10の軽量化、小型化および材料コストを削減することができる。
なお、変形例として、開放ピン60および動作部62は、それぞれの一部または全部が流体タンク38の内部に配設される構成(不図示)としてもよい。このとき、開放ピン60および動作部62の一方のみが流体タンク38の内部に配設されてもよく、またはこれらの両方が流体タンク38の内部に配設されてもよい。本変形例は、様々の構成が考えられるが、一例として開放ピン60における後端部60bが流体タンク38の外壁部38aを挿通すると共に押動面60cが流体タンク38の外壁部38aより外側に露出するように配設される構成(不図示)等が考えられる。あるいは、開放ピン60の全部が流体タンク38の外壁部38aより内側に配設され、且つ押動面60cは、流体タンク38の外壁部38aの外面に設けられた押動点が所定距離移動された際に押動点に対して表裏の位置関係にある内面に設けられた当接点と当接可能になるように配設される構成(不図示)等が考えられる。
これによって、流体タンク38の外部に設けられていた動作部62または開放ピン60のスペースを削減することができるため、電動工具10の全長を短縮させ、さらに小型化を実現することができる。また、これに伴って動作部62または開放ピン60の配設部位に設けられていた部材を削減することができ、電動工具10を軽量化し、材料コストを削減することができる。
ちなみに、起動スイッチノブ20を操作して工具ヘッド16(口金16)による所定動作(一例として、切断動作)を途中で停止させた場合には、ピストン42の本体部12から取付部14に向かう移動が途中で停止する。この状態において戻しレバー22を押動した場合、リターン弁54が開き位置となってリターン流路46が開通するため、ピストン42を逆方向(取付部14から本体部12に向かう方向)に移動させて後退させることができる。このとき、上記ピストン42の後退について動作用流路48への流体の流入は必要とされないため、開放ピン60の押動状態(圧力開放弁58の開閉位置)に関わらず、上記作用を得ることができる。これによれば、切断等の作業の途中で、口金16の先端部16aに形成された凹部16c内に対象物を誤って収納した場合、対象物の収容位置を変更したい場合等に、口金16を起動位置まで戻して対象物の交換や位置調整を行うことができる。
以上、説明した通り、本発明に係る電動工具によれば、自動後退機能の場合は動作用流路内へ流入した流体の流動によって、また、手動でピストンを戻す機能の場合は作業者の押動力を伝達する動作部の押動によって、いずれも動作ピンにリターン弁を開き位置とさせることができる。したがって、リターン流路を開通して流体を通流させてピストンを起動位置まで戻すことができ、自動的にピストンを起動位置まで戻す機能と、手動でピストンを起動位置まで戻す機能とを実現することができる。また、自動後退機能に係る構成と手動でピストンを戻す機能に係る構成とがそれぞれ別々の構造で構成されていた従来の電動工具に対して、自動後退機能に手動で戻す機能を組込んだ一体の構造を実現することができる。その結果、構成部品を減らすことができるため、軽量化および小型化が図られて、さらに材料コストが削減された電動工具を提供することができる。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
10 電動工具
12 本体部
16 工具ヘッド(口金)
20 起動スイッチノブ
22 戻しレバー
38 流体タンク
40 シリンダ
42 ピストン
44 付勢部材
46 リターン流路
48 動作用流路
50 圧力規制弁
52 動作ピン
54 リターン弁
56 開放用流路
58 圧力開放弁
60 開放ピン
62 動作部

Claims (5)

  1. 本体部に設けられたシリンダ内に往復動可能に収容されて流体の圧力によって押動されるピストンと、前記本体部の先端に連結されて前記ピストンの押動により所定動作を行う工具ヘッドとを備え、電気モータによって駆動される電動工具であって、
    前記シリンダから前記流体を貯留する流体タンクへ連通して、前記流体を通流させるリターン流路と、
    前記リターン流路から分岐する動作用流路に配設されて、前記リターン流路内の前記流体の圧力が所定値以上となったときに開き位置となる圧力規制弁と、
    前記動作用流路に配設されて、流入する前記流体の圧力と作業者の押動力とのいずれによっても押動可能な動作ピンと、
    前記リターン流路に配設されて、前記動作ピンの押動により開き位置となるリターン弁と、を備え、
    第1端部が前記動作ピンに連結されて、作業者の押動力を伝達する動作部を有すること
    を特徴とする電動工具。
  2. 前記動作部は、第2端部が前記本体部から突出して配設されており、
    前記第2端部に押動面が設けられていること
    を特徴とする請求項1記載の電動工具。
  3. 前記動作部は、一部または全部が前記流体タンクの内部に配設されていること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の電動工具。
  4. 前記動作用流路から分岐する開放用流路と、
    前記開放用流路を開閉する圧力開放弁と、
    押動により前記圧力開放弁を開き位置とする開放ピンと、を備えていること
    を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電動工具。
  5. 前記開放ピンは、一部または全部が前記流体タンクの内部に配設されていること
    を特徴とする請求項4記載の電動工具。
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