JPH0910863A - 手持ち式締付機 - Google Patents

手持ち式締付機

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Publication number
JPH0910863A
JPH0910863A JP18465995A JP18465995A JPH0910863A JP H0910863 A JPH0910863 A JP H0910863A JP 18465995 A JP18465995 A JP 18465995A JP 18465995 A JP18465995 A JP 18465995A JP H0910863 A JPH0910863 A JP H0910863A
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JP
Japan
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piston
valve
movable die
chamber
working piston
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Application number
JP18465995A
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English (en)
Inventor
Shunichi Yamada
俊一 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanki Engineering Co Ltd
Sanki Industrial Co Ltd
Original Assignee
Sanki Engineering Co Ltd
Sanki Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小動力、小ストロークの原動機構を用いて可
動ダイスに大きな力で大ストロークの締付け動作を行わ
せる。 【構成】 本体ハウジング1の原動機構で駆動される伝
動ピストン16で増幅シリンダ11の二次室24の液体
を加圧し、これを作動ピストン19に作用させて先端の
可動ダイス33を伝動ピストン16の往復動毎に少しず
つ前進させ被加工物に締付けを施す。任意往動位置また
は最大往動位置で作動ピストン19の戻り防止機構41
を解除するとともに液通路38の逆止弁37を開いて作
動ピストン19を戻すものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電線端子の圧着、配管接
続スリーブの圧縮などの締付け作業を行う手持ちの締付
機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電線端子の圧着や配管接続スリーブの圧
縮などを工事現場で行うため、主に液圧を原動力として
直線往復動する可動ダイスおよびこれに対向させて配置
した固定ダイスの間に端子スリーブを装入し、可動ダイ
スを駆動することによって所定の締付けを施すようにし
た手持ち式締付機は特開平2−104498号公報、特
開平6−31647号公報などにも記載されているよう
に広く知られ、且つ実用に供されている。
【0003】これらの締付機は被加工物に所要の圧着、
圧縮などの締付けを施すため、可動ダイスのストローク
を機械的に一定量に設定する、液圧駆動のもにあっては
液圧の上限値を設定する、などの手段を講じている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のストローク設定
手段によると、可動ダイスは一回の往動で所要の締付け
を完了させるため、一定寸法の被加工物に一定量の塑性
変形を生じさせるものについては有用である。
【0005】しかし、被加工物である端子や接続スリー
ブが大径のもの、或いは締付け量が大きいものについて
は、可動ダイスのストロークを大きく設定する必要があ
り、そのたに液圧を原動力とするものにあっては液圧シ
リンダのピストン、電動力や手動力を原動力とするもの
にあっては機械的伝動部分のストロークが大きくなって
原動機構の大形化を招き、手持ち式が要求する小形で持
ち運びや取扱いの容易さが損なわれることになる。ま
た、原動機構は可動ダイスの一回の往動で所要の締付け
を完了するように作られているので、現場において締付
けの度合いを加減することができないばかりか、寸法の
異なる被加工物に所望の締付けを行うことができず、従
って一台の締付機では同一寸法の被加工物に一定の締付
けを施すことにしか対応できない、という不便さがあっ
た。
【0006】本発明は、このように従来の締付機が可動
ダイスの一回の往動で所要の締付けを完了させる構成と
されているため、大径の或いは大きい締付け量の被加工
物に対して大形化が避けられないという問題、および締
付けの度合いを加減することや寸法の異なる被加工物に
所望の締付けを行うことができないという不便さをもっ
ている、という点を解決しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、原動機構を装備し
た本体ハウジングの先端前方に可動ダイスと固定ダイス
とが対向配置され、可動ダイスを原動機構により前進さ
せ固定ダイスとの間に挟んだ被加工物を締付ける形式の
手持ち式締付機において、本発明は第一に原動機構によ
り直線駆動される電動ピストンを基端側から嵌入すると
ともにこれよりも大径であって戻しばねを作用させた作
動ピストンを嵌装したシリンダ室を有する増幅シリンダ
を本体ハウジングの先端に配置し、本体ハウジングまた
は増幅シリンダに付設した液槽と、液槽へ向かって閉じ
る逆止弁を有しシリンダ室の作動ピストン基端側部分で
ある二次室と液槽とを接続した液通路と、作動ピストン
の被加工物締付け方向の移動のみを許す戻り防止機構
と、戻り防止機構を任意位置で解除する手動の解除機構
および逆止弁を前後の圧力差に関係なく開弁させる手動
の開弁機構とを具えさせ、そして作動ピストンを伝動ピ
ストンよりも大ストローク動作可能とするとともに先端
に可動ダイスを取付け、不作動位置から伝動ピストンと
一体に前進させ、以後は伝動ピストン前進に伴う二次室
容積減少分ずつ前進させるようにした。
【0008】また、本発明は第二の原動機構により直線
駆動される伝動ピストンを基端側から装入するとともに
これよりも大径であって戻しばねを作用させた作動ピス
トンを嵌装したシリンダ室を有し作動ピストン前後の一
次室とに作動用の液体を充満させた増幅シリンダを本体
ハウジングの先端に配置し、一次室と二次室とに常時連
通させた液槽と、一次室と二次室とを接続した一次室へ
向かって開く逆止弁を有する液通路および開閉弁を有す
る排出通路と作動ピストンの被加工物締付け方向の移動
のみを許すが最大往動位置で復動可能とする戻り防止機
構とを具えさせ、そして作動ピストンを伝動ピストンよ
りも大ストローク動作可能とするとともに先端に可動ダ
イスを取り付け、不作動位置から伝動ピストンと一体に
前進させ、以後は伝動ピストン前進に伴う二次室容積減
少分ずつ前進させるようにした。
【0009】そして、第二の構成において、戻り防止機
構を任意位置で解除する手動の解除機構を具えるととも
に開閉弁をこれと連動する手動開閉弁とすること、また
は開閉弁を作動ピストンの最大往動位置までの全往動行
程で閉じているがそれよりの全復動行程で開いている自
動開閉弁とすること、或いはこれらを併用することがあ
る。
【0010】
【作用】可動ダイスと固定ダイスとの間に被加工物を挟
み、原動機構を作動して伝動ピストンを前進させると、
そのストローク分だけ作動ピストンが押されて可動ダイ
スを被加工物に喰込ませると同時に、二次室に容積増大
に伴い液槽または一次室の液体が導入される。次に、原
動機構を往動させ伝動ピストンを戻すと、作動ピストン
は停止しており、二次室に容積増大に伴い液体が導入さ
れる。
【0011】原動機構を再び作動して伝動ピストンを前
進させると、二次室の液体が加圧されて作動ピストンを
押し、可動ダイスを被加工物に更に喰込ませる。伝動ピ
ストンを戻すと作動ピストンは停止しており、二次室に
は液槽または一次室から液体が導入される。
【0012】以上の動作を繰り返すことにより、伝動ピ
ストンにより加圧された液体の圧力を作動ピストンに繰
り返し加えて原動機構のストローク以上の締付けを被加
工物に施すこととなる。
【0013】作動ピストンの戻り防止の解除と二次室の
圧力液体排出とが手動で行われる場合は任意の締付け量
の加工が行われ、規定の最大往動位置でこれらが自動的
に行われる場合は一定締付け量の加工が行われる。
【0014】
【実施例1】図1,図2および図3は請求項1に記載し
た発明の実施例であって、図示しない液槽、ポンプ、液
圧シリンダ、ポンプ駆動用電動機、電池および所要の液
通路と制御弁を内蔵した手持ち式の本体ハウジング1の
先端に、ハウジング先端面とほぼ同一位置およびこれよ
り前方へ突出した位置の間で直線往復動させられるよう
に前記液圧シリンダのピストン杆2が配置されていると
ともに、ピストン杆2の軸線を挟んだ対称位置に平面コ
形のブラケット3の一対が突設されている。
【0015】本体ハウジング1の先端前方には本発明の
中枢である増幅シリンダ11がピストン杆2と同一軸線
上に位置させて配置されている。この増幅シリンダ11
はピストン杆2の力を増幅して被加工物の締付け力とす
るものであり、基端側へ開放したシリンダ室13を有し
ヘッドカバー14を一体に設けたシリンダ筒12と、シ
リンダ室13の基端面を塞いでシリンダ筒12に取り付
けられたエンドカバー15と、シリンダ室13に周囲に
隙間を有して装入され後方へ向かって延びる伝動ピスト
ン杆17がエンドカバー15に液密に貫通支持されてい
る伝動ピストン16と、シリンダ室13に液密に嵌装さ
れ前方へ向かって延びる作動ピストン杆20がヘッドカ
バー14を貫通してその前方へ突出している作動ピスト
ン19とを具えている。
【0016】伝動ピストン16はその伝動ピストン杆1
7の抜け止めとして働く小フランジ程度の大きさとされ
ているとともに先端面へ開放したばね装入孔18を有し
ており、伝動ピストン16をピストン杆2に追従して復
動させる復帰ばね21が孔底と作動ピストン19の基端
面との間に装入されている。また、作動ピストン19と
ヘッドカバー14との間には作動ピストン19を復動さ
せる戻しばね22が装入されている。これらにより、二
つのピストン16,19は最も基端側に置かれている不
作動位置で端面を互いに接触させており、且つ伝動ピス
トン杆17とピストン杆2とは端面を常に互いに接触さ
せている。尚、不作動位置において、シリンダ室13の
作動ピストン19で区画された基端側部分は伝動ピスト
ン16の周囲の狭い空間となっており、この部分は液体
が充満した二次室24を形成している。また、先端側部
分は大気に開放されている。
【0017】エンドカバー15はその中心軸線を挟んだ
対称位置に後方へ延びる一対の腕部片25を有し、この
腕部片25をブラケット3に嵌込んでこれらに貫通した
止ピン26によって本体ハウジング1に取り外し可能に
固定されている。
【0018】一方、ヘッドカバー14はその中心軸線を
挟んだ対称位置に平面コ形のブラケット27の一対を前
方へ突出させて有しており、正面ほぼコ形であって中央
部分が固定ダイス29を形成し両端部分が取付腕30を
形成している受台28が、取付腕30をブラケット27
に嵌込んでこれらに貫通した着脱ピン31、固定ピン3
2によってヘッドカバー14に回動可能に結合されてい
る。固定ダイス29に向かい合う可動ダイス33は作動
ピストン杆20の先端に取り外し可能に取り付けられて
おり、ブラケット27に挟まれて傾くことなく直線動す
る。
【0019】エンドカバー15の外側には保護カバー3
5が突出して取り付けられており、その内部に膨縮自由
な液槽36が収納されてエンドカバー15に取り付けら
れている。この液槽36と二次室24とは液槽36へ向
かって閉じる供給用の逆止弁39を有する液通路38に
よって接続されている。
【0020】液体は液圧機器に一般的に用いられている
のと同じ油であり、液槽36,液通路38,二次室24
に充満している。また、作動ピストン19は原動機構で
あるピストン杆2のストロークよりも大きいストローク
の動作が可能であるように作られており、伝動ピストン
16は復帰ばね21によってピストン杆2と同一の直線
復動を行う。
【0021】次に、増幅シリンダ11の二つのピストン
16,19の動作とそれによる可動ダイス33の被加工
物への喰込み締付けとを主に図3に基づいて説明する。
【0022】図1および図3(A)に示すピストン1
6,19が最も後退している不作動位置において、着脱
ピン31を抜いて受台28を回動し、被加工物である電
線端子または配管接続スリーブを固定ダイス29に嵌込
んで再び受台28をヘッドカバー16に固結させる。そ
して、原動機構を作動してそのピストン杆2を前進させ
ると、そのストローク分だけ伝動ピストン16、作動ピ
ストン19が押されて一体に前進し、図3(B)の位置
に至る。
【0023】これにより、可動ダイス33はピストン杆
2のストロークLだけ往動して被加工物に接近、接触し
続いて喰込んだこととなる。一方、二次室24は作動ピ
ストン19の前進に伴って容積を増大するので、液槽3
6の液体が逆止弁39を開いて液通路38を通り導入さ
れる。
【0024】原動機構のピストン杆2を復動させると、
伝動ピストン16も復帰ばね21によって一体に初頭位
置まで復動するが、作動ピストン19は後述する戻り防
止機構41によって前述の前進位置に停止し、図3
(C)に示す状態となる。このとき、二次室24は伝動
ピストン16の後退に伴って容積を増大するので液槽3
6の液体が導入される。
【0025】原動機構を再び作動して伝動ピストン16
をストロークLだけ前進させると、二次室24の液体が
加圧されて作動ピストン19を押し、伝動ピストン杆1
7の二次室24に進入した容積分に相当する距離Xだけ
作動ピストン19を前進させて図3(D)に示す位置に
至らせる。これにより、可動ダイス33は図3(C)の
状態から更にXだけ被加工物に喰込む。
【0026】ここで、原動機構により伝動ピストン16
に加えられた力は二次室24の液体を介在させて二つの
ピストン16,19の有効面積比だけ増幅されて作動ピ
ストン19に作用している。従って、可動ダイス33の
一回当たりのストロークを小さくして大きな締付け力を
得ることができる。
【0027】図3(D)に示す状態から原動機構を初頭
位置まで復動させると、伝動ピストン16も初頭位置ま
で復動するが、作動ピストン19は停止しているので、
図3(E)に示す状態となる。このときも二次室24に
は液槽36の液体が伝動ピストン16の復動に伴う容積
増大分だけ補給される。
【0028】原動機構を再度作動して伝動ピストン16
をストロークLだけ前進させると、作動ピストン19は
図3(E)に示す位置から図3(F)に示す位置までの
距離Yをストロークして可動ダイス33を被加工物に更
にまた喰込ませる。
【0029】以上の動作を繰り返すことにより、原動機
構が可動ダイス33を直接押すことなく二つのピストン
16,19の有効面積差に応じた力の増幅作用を利用し
て少しずつ往動させ、最終的に所定の大きな締付け量の
締付けを施すことができる。
【0030】また、以上の動作において伝動ピストン1
6が復動するとき作動ピストン19を停止させておく戻
り防止機構41は、図1,図2を参照して作動ピストン
杆20の外側周面に形成した中心軸線方向へ延びる爪ラ
ック42およびその前後両端に設けたくぼみ43,44
と、ヘッドカバー14に形成した切欠溝45に装入して
支軸46に回動可能に取り付けた係合爪47とからな
り、係合爪47を爪ラック42に係合状態とするストッ
パ49と、係合爪47をストッパ49に接触させる方向
へ働く引っ張りばね48とからなる構成の手動の解除機
構52を具えている。ストッパ49は切欠溝45を横断
してヘッドカバー14に回転可能に支持させたクランク
軸で形成され、そのクランクピンに相当する偏心軸部5
0が係合爪47に接触しており、軸端のつまみ51を回
すことにより係合爪47が回動する。
【0031】両端のくぼみ43,44は作動ピストン1
9が不作動位置のときおよび予め設定した最大往動位置
のとき係合爪47を嵌入して爪ラック42から離脱させ
る。そして、図1に示す不作動位置から往動を開始する
と、くぼみ43に嵌入していた係合爪47は爪ラック4
2の爪を一個ずつ乗り越えて順次係合し、作動ピストン
19が停止したときストッパ49によって復動させない
ように係合状態を保持する。任意の往動位置または最大
往動位置に到達したとき、つまみ51を持ってストッパ
49を回すと、偏心軸部50が旋回して係合爪47は図
1時計方向へ引っ張りばね48の力で回動し爪ラック4
2から離脱する。これにより、作動ピストン19は復動
可能となる。
【0032】一方、作動ピストン19を復動させるため
には二次室24の液体を液槽36に戻す必要があり、そ
のために液通路38から排出用の逆止弁37を経て液槽
36に分岐接続した戻し通路40を開放しなければなら
ない。
【0033】本実施例では作動ピストン19の戻り防止
機構41が任意に解除可能であるので、逆止弁37も手
動で任意に開弁可能とした。即ち、逆止弁37は円錐形
の弁体55を液通路38に形成した弁室56に装入して
開弁ばね57を作用させた構成であり、またその開弁機
構62はエンドカバー15の側面にピン58により回動
可能に取り付けた開弁レバー59と、弁室56の延長上
に配置されてばね60の力で基端を開弁レバー59に接
触させた棒状の操作部片61とからなり、操作部片61
の先端に逆止弁37の出口側に差し込まれて開弁位置の
弁体55にほぼ接している。
【0034】戻り防止機構41を開放して作動ピストン
19を自由な状態とし、開弁レバー59を回動して操作
部片61を押すと弁体55が弁座から離れて戻し通路4
0を開放する。これにより二次室24の液体が液槽36
に戻るようになり、作動ピストン19は戻しばね22に
押されて図1に示す不作動位置まで戻る。この間、係合
爪47は爪ラック42に係合することなく爪を乗り越え
る。
【0035】このように、手動の解除機構52,開弁機
構62を具えさせることにより、締付けの度合いを加減
することや寸法の異なる被加工物にそれぞれ所要の締付
けを施すことが一台の締付機で可能となる。また、締付
けの途中で締付け箇所を変更する場合や締付機が故障し
た場合も、作動ピストン19を任意位置から復動させる
ことにより容易に対処することができる。
【0036】
【実施例2】図4は請求項2,3,4,5に記載した発
明の実施例であって、作動ピストン19を最大往動位置
から戻すとき、前述の実施例1では逆止弁37を手動で
開かせるという手動操作によっているのに対し、本実施
例では自動的に二次室の液体を放出するようにした点が
最大の相違点である。
【0037】図4における本体ハウジング1、その先端
のブラケット3に止ピン26で結合されたエンドカバー
15とシリンダ筒12と作動ピストン19とを有する増
幅シリンダ11,ヘッドカバー14の先端のブラケット
27に着脱ピン31と固定ピン32とによって回動可能
に結合した受台28,ピストン杆2および伝動ピストン
16は実施例1と実質的に同じであり、また作動ピスト
ン杆20の先端は可動ダイス33が取り付けられ受台2
8に固定ダイス29が形成されている点も実施例1と同
じである。
【0038】本実施例においては、増幅シリンダ11の
シリンダ室13の作動ピストン19で区画された前方の
一次室23と後方の二次室24とがそれぞれ密閉構造と
され、シリンダ筒12の外側に突設した保護カバー35
に内蔵させた膨縮自由な液槽36が一次室23に液通路
38によって常時連通させられているとともに、一次室
23,二次室24,液槽36に液体が充満している。
尚、液槽36は少量の液体を出し入れするものであり、
実施例1のものに比べて小容量である。
【0039】また、一次室23へ向かって閉じる逆止弁
66を有する連通路65および自動開閉弁68を有する
第一の排出通路67が一次室23と二次室24とを接続
して作動ピストン19に設けられており、更に手動開閉
弁77を有する第二の排出通路76が一次室23と二次
室24とを接続してシリンダ筒12に設けられている。
【0040】このような構成の本実施例における増幅シ
リンダ11の二つのピストン16,19の動作とそれに
よる可動ダイス33の被加工物への喰込み締付けとは、
図3に基づいて説明した実施例1のものと同じである。
この動作において、図3の(A)から(B)への行程で
一次室23の液体が逆止弁66を開いて連通路65によ
り二次室24へ移動し、(B)から(C)への行程によ
る二次室24の容積増大に対しては液槽36の液体が一
次室23に補充されていることにより一次室23の液体
が連通路65より補給される。以下、(C)から
(D)、(E)から(F)への各行程においては伝動ピ
ストン16が二次室24内に突入して作動ピストン19
を二次室24の液圧により前進駆動させ、一次室23の
液体はその容積減少分だけ液槽36に逃げる。また、
(D)から(E)への行程における二次室24の容積増
大に対しては液槽36の液体が一次室23に補充される
ことにより一次室の液体が補給される。即ち、液槽36
を出入する液体の呼吸作用によって作動ピストン19は
少しずつ前進することが判る。
【0041】従って、本実施例においても原動機構が可
動ダイス33を直接押すことなく二つのピストン16,
19の有効面積差に応じた力の増幅作用を利用して少し
ずつ往動させ、最終的に所定の大きな締付け量の締付け
を施すことができる。
【0042】また、以上の動作において伝動ピストン1
6が復動するとき作動ピストン19を停止させておく戻
り防止機構41は、実施例1と同様に作動ピストン杆2
0に形成した爪ラック42およびその前後両端のくぼみ
43,44と、ヘッドカバー14の切欠溝45に装入し
て支軸46に取り付けた係合爪47と、切欠溝45に向
けてヘッドカバー14に突設したストッパ49とからな
り、係合爪47をストッパ49に接触させる方向へ働く
引っ張りばね48と、シリンダ筒12の外側面に支軸7
3により回動可能に取り付けたL形の解除レバー74と
からなる構成の手動の解除機構52を具えている。
【0043】第二の排出通路76を開閉する手動開閉弁
77の弁体78から延びるステム79が解除レバー74
に結合されており、通常は閉弁ばね80によって弁体7
8が排出通路76を閉止しているとともに解除レバー7
4の先端は係合爪47から離れている。
【0044】図4に示す不作動位置から往動を開始する
と、くぼみ43に嵌入していた係止爪47は爪ラック4
2の爪を一個ずつ乗り越えて順次係合し、作動ピストン
19が停止したときストッパ49によって復動させない
ように係合状態を保持する。
【0045】任意の往動位置に到達したとき、解除レバ
ー74を持って図示反時計方向へ回動させると、ステム
79が引っ張られて弁体78が排出通路76を開放する
と同時に係合爪47がストッパ49から離れる方向へ回
動して爪ラック42から離脱する。これにより、作動ピ
ストン19は戻しばね22のばね力によって不作動位置
まで往動し、二次室24の液体は第二の排出通路76を
通り一次室23へ移動する。復動の途中で解除レバー7
4を放すと、手動開閉弁77が閉弁すると同時に係合爪
47が爪ラック42に係合して作動ピストン19は停止
する。尚、この間逆止弁66と自動開閉弁68とは閉弁
している。
【0046】作動ピストン19が最大往動位置に到達し
たときは、係合爪47はくぼみ44に嵌入して爪ラック
42から離脱する。一方、自動開閉弁68は二次室24
に露出しており、その弁体69から延びるステム70が
第一の排出通路67を緩く貫通して一次室23に突出し
ているとともに、弁体69を閉止方向へ押す弁ばね71
と開き方向へ押す弱い押ばね82とを具えている構成で
ある。
【0047】この自動開閉弁68は作動ピストン19の
不作動位置において、エンドカバー15に弁ばね71が
衝ることによって弁体69が排出通路67を閉止してお
り、作動ピストン19が往動を開始した後は弁ばね71
がエンドカバー15から離れるが、二次室24の液体の
圧力によって閉止状態を維持している。一次室23には
自動開閉弁68と対向させてヘッドカバー14に突設し
た棒状の押し部材81が配置されており、作動ピストン
19の不作動位置においてステム70と押し部材81と
の間隔は作動ピストン19の最大往動ストロークと等し
く、従ってまた戻り防止機構41の爪ラック42の長さ
と等しい。
【0048】作動ピストン19が最大往動位置に到達し
たとき、係合爪47がくぼみ44に嵌入することによっ
て戻り防止機構41が自動的に解除されると同時に、押
し部材81がステム70を押して自動開閉弁68を開弁
させ、これによって二次室24の液体が第一の排出通路
67を通って一次室23に移動できるようになるので、
作動ピストン19は戻しばね22のばね力によって復動
を開始する。
【0049】自動開閉弁68は復動を開始するとステム
70が押し部材81から離れるが、弁体69は二次室2
4の内部に在って二次室24の液体圧力のみを受けてお
り、且つ弁ばね71は浮遊状態であるので、一次室23
に装入されている押ばね82がステム70を押している
ことによって排出通路67を閉止することなく開弁状態
を維持して作動ピストン19と一緒に移動し、不作動位
置まで戻ると弁ばね71がエンドカバー15に衝って排
出通路67を閉止させる。
【0050】このように、戻り防止機構41,手動開閉
弁77およびそれらの解除機構52を具えさせることに
より、実施例1のものと同様に締付けの度合いを加減す
ることや寸法の異なる被加工物にそれぞれ所要の締付け
を施すことが可能とするばかりか、本実施例では作動ピ
ストン19の最大往動位置で開く自動開閉弁68を具え
ているので、予め設定された量の締付けを原動機構によ
る伝動ピストン16の繰り返し往復動によって施すこと
ができる。
【0051】また、本実施例ではシリンダ室13の一次
室23と二次室24とに作動用の液体を充満させたの
で、液槽36は伝動ピストン16の往復に伴う容積変化
に対応した液体の増減を吸収させるだけでよく、実施例
1に比べて小形化できる、という利点がある。
【0052】更に、本実施例では例えば被加工物に高硬
質部分があってそこを締付けた場合、或いは所定以上の
締付けを行った場合に、二次室24の液体が予定以上の
高圧となることを考慮して、二次室24を一次室23に
接続する逃し通路83を作動ピストン19に設け、そこ
に規定以上の圧力で開く高圧安全弁84を設置した。
【0053】尚、自動開閉弁68および手動開閉弁77
はその両方を具えさせることなくいずれか一方のみを具
えさせても前述の問題および不便さのいずれかを解消さ
せる、という本発明の目的を達成させることができる。
【0054】尚また、実施例1および2においては液槽
36を具えた増幅シリンダ11を本体ハウジング1のブ
ラケット3に止ピン26によって取り外し可能に固定す
る構成としたので、例えば前述の特開平2−10449
8号公報に記載されているような油圧作動機のアタッチ
メントとして利用することができ、曲げや切断などを行
うアタッチメントと併用して一台の油圧作動機で多様な
作業を行わせるものに適用可能である。しかし、本体ハ
ウジング1に取り外し不可に設けて専用機としての利用
も可能であり、その場合は伝動ピストン16を原動機構
である液圧シリンダのピストンや電動力の機械的伝動部
分などと固結してそれらの一部とすることができる。
【0055】
【発明の効果】以上のように、原動機構の動力を増幅シ
リンダを介在させて可動ダイスに与える構成とした本発
明によると、小動力および小ストロークの原動機構を用
いて小形化、軽量化を計りながら大きな力による大きい
締付け量の圧着や圧縮を施すことができる。
【0056】そして、可動ダイスを取り付けた作動ピス
トンを任意往動位置で手動により復動可能とすることに
よって任意量の締付けを行って締付け度合いを加減する
ことや寸法の異なる被加工物にそれぞれ所要の締付けを
施すことができ、また最大往動位置で自動的に復動させ
ることによって原動機構のストロークに関係なくそれよ
りも大きい一定量の締付けを行って大径の被加工物や大
きい締付け量を要する被加工物に対応させることがで
き、多様な要求に応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す縦断面図。
【図2】図1のX−X線に沿う拡大断面部分図。
【図3】図1の実施例の動作説明図。
【図4】本発明の第二実施例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 本体ハウジング、11 増幅シリンダ、16 伝動
ピストン、19 作動ピストン、22 戻しばね、23
一次室、24 二次室、29 固定ダイス、33 可
動ダイス、36 液槽、37 逆止弁、38 液通路、
40 戻し通路、41 戻り防止機構、52、解除機
構、62 開弁機構、65 連通路、66連通路、6
7,76 排出通路、68 自動開閉弁、77 手動開
閉弁、

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機構を装備した本体ハウジングの先
    端前方に可動ダイスと固定ダイスとが対向配置され、可
    動ダイスを原動機構により前進させ固定ダイスとの間に
    挟んだ被加工物を締付ける手持ち式締付機において;前
    記本体ハウジングの先端に配置され、前記原動機構によ
    り直線駆動される伝動ピストンが基端側から装入されて
    いるとともにこれよりも大径であって戻しばねを作用さ
    せた作動ピストンが嵌装されたシリンダ室を有する増幅
    シリンダと;前記本体ハウジンまたは増幅シリンダに付
    設された液槽と;前記液槽へ向かって閉じる逆止弁を有
    し前記シリンダ室の前記作動ピストン基端側部分である
    二次室と前記液槽とを接続した液通路と;前記作動ピス
    トンの被加工物締付け方向の移動のみを許す戻り防止機
    構と;前記戻り防止機構を任意位置で解除する手動の解
    除機構、および前記逆止弁を前後の圧力差に関係なく開
    弁させる手動の開弁機構と;を具え、前記作動ピストン
    は前記伝動ピストンよりも大ストローク動作可能とされ
    ているとともに先端に前記可動ダイスが取り付けられて
    おり、不作動位置から前記伝動ピストンと一体にそのス
    トローク分前進し、以後は前記二次室の伝動ピストン前
    進による容積減少分前進するように構成されていること
    を特徴とする手持ち式締付機。
  2. 【請求項2】 原動機構を装備した本体ハウジングの先
    端前方に可動ダイスと固定ダイスとが対向配置され、可
    動ダイスを原動機構により前進させ固定ダイスとの間に
    挟んだ被加工物を締付ける手持ち式締付機において;前
    記本体ハウジングの先端に配置され、前記原動機構によ
    り直線駆動される伝動ピストンが基端側から装入されて
    いるとともにこれよりも大径であって戻しばねを作用さ
    せた作動ピストンが嵌装されているシリンダ室を有し、
    前記作動ピストン前方の一次室と後方の二次室とに作動
    用の液体が充満している増幅シリンダと;前記一次室に
    常時連通させた液槽と;前記一次室と二次室とを接続し
    た一次室へ向かって閉じる逆止弁を有する液通路および
    開閉弁を有する排出通路と;前記作動ピストンの被加工
    物締付け方向の移動のみを許すが最大往動位置で復動可
    能とする戻り防止機構と;を具え、前記作動ピストンは
    前記伝動ピストンよりも大ストローク動作可能とされて
    いるとともに先端に前記可動ダイスが取り付けられてお
    り、不作動位置から前記伝動ピストンと一体にそのスト
    ローク分前進し、以後は前記二次室の伝動ピストン前進
    による容積減少分前進するように構成されていることを
    特徴とする手持ち式締付機。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の手持ち式締付機におい
    て、前記戻り防止機構を任意位置で解除する手動の解除
    機構を具えているとともに、前記開閉弁が前記解除機構
    に連動する手動開閉弁であることを特徴とする手持ち式
    締付機。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の手持ち式締付機におい
    て、前記開閉弁は前記作動ピストンが不作動位置から最
    大往動位置に至るまで閉じており、最大往動位置から不
    作動位置に復動する間は開いている自動開閉弁であるこ
    とを特徴とする手持ち式締付機。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の手持ち式締付機におい
    て、前記戻り防止機構を任意位置で解除する手動の解除
    機構を具えているとともに前記排出通路を二つ具えてお
    り、その一つの排出通路は請求項3記載の手動開閉弁が
    設けられ、もう一つの排出通路は請求項4記載の自動開
    閉弁が設けられていることを特徴とする手持ち式締付
    機。
JP18465995A 1995-06-28 1995-06-28 手持ち式締付機 Pending JPH0910863A (ja)

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