JP2020051027A - コンクリート片の剥落防止構造体 - Google Patents

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敦士 宮田
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Abstract

【課題】環境への負荷が少なく、強度が高く、施工性が良好なコンクリート片の剥落防止構造を提供すること。【解決手段】 コンクリート基材の表面に形成された第1層と、上記第1層の上に形成された第2層と、第2層の上に形成された第3層と、を含む、コンクリート片の剥落防止構造体であって、上記第2層は、第2塗料組成物の塗膜およびメッシュシートを含む層であり、上記第3層は、第3塗料組成物の塗膜の層であり、上記第1塗料組成物は第1水分散性樹脂を含み、上記第3塗料組成物は第3水分散性樹脂を含み、上記第2塗料組成物は第2水分散性樹脂、セメント、および繊維、を含み、上記第2水分散性樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションおよびアクリル樹脂エマルションからなる群から選択される1種またはそれ以上を含む、コンクリート片の剥落防止構造体。【選択図】なし

Description

本発明は、コンクリート片の剥落防止構造体に関する。
従来、道路橋等のコンクリート構造物は、コンクリートの中性化や、応力による変形によってひび割れが生じて、コンクリートの一部が剥落してしまう場合がある。そのため、コンクリート構造物の表面に塗膜を形成し、コンクリート片の剥落を防止する対策が行われつつある。
従来、コンクリート片の剥落防止を目的として用いられる塗料組成物および接着剤組成物として、有機溶媒を含む溶剤系塗料組成物および溶剤系接着剤が用いられてきた。しかしながら溶剤系塗料組成物そして溶剤系接着剤は、塗装中に有機溶媒(VOC)が揮発し、塗装時の作業環境が悪くなり、また環境に対する負荷が大きいという課題があった。さらに、溶剤系塗料組成物および溶剤系接着剤に含まれる揮発性有機溶媒は、引火性を有し火災の危険があるため、塗装時そして保管時において火災発生を防ぐための対策を行う必要がある。
例えば特開2011−99209号公報(特許文献1)では、コンクリート構造物に対して、接着用ポリマーセメントモルタル及びメッシュ状シートでコンクリート構造物表面を被覆し、その上から水系塗料で被覆することを特徴とするコンクリート剥落防止工法が提案されている(請求項1)。
特許文献1の剥落防止工法は、水系塗料を用いるため、環境中への有機溶剤排出量が少ないため環境に優しいと記載されている。一方で特許文献1のコンクリート剥落防止工法では、本発明における第2塗料組成物に相当する接着用ポリマーセメントモルタルとして、例えば疎水性液状エポキシ樹脂と硬化剤(水溶性アミン樹脂硬化剤など)とを含む接着剤が用いられている(請求項2)。水溶性アミン樹脂硬化剤などの硬化剤そしてエポキシ成分は、作業者がかぶれたりするなどの皮膚刺激性または皮膚感作性を引き起こすおそれがある。
特開2011−99209号公報
本発明は上記従来技術の課題を解決することを課題とする。より特定すれば、本発明は、水性塗料組成物を用いた剥落防止構造体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は下記態様を提供する。
[1]
コンクリート基材の表面に形成された第1層と、
上記第1層の上に形成された第2層と、
上記第2層の上に形成された第3層と、
を含む、コンクリート片の剥落防止構造体であって、
上記第1層は、第1塗料組成物の塗膜の層であり、
上記第2層は、第2塗料組成物の塗膜およびメッシュシートを含む層であり、
上記第3層は、第3塗料組成物の塗膜の層であり、
上記第1塗料組成物は、第1水分散性樹脂を含み、
上記第3塗料組成物は、第3水分散性樹脂を含み、
上記第2塗料組成物は、第2水分散性樹脂、セメント、および繊維、を含み、
上記第2水分散性樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションおよびアクリル樹脂エマルションからなる群から選択される1種またはそれ以上を含み、
上記繊維は、セルロース繊維、ガラス繊維および合成樹脂繊維からなる群から選択される1種またはそれ以上であり、
上記メッシュシートは、合成樹脂シートおよびガラスシートからなる群から選択される1種またはそれ以上であり、
上記第2塗料組成物に含まれる第2水分散性樹脂およびセメントの量は、固形分質量比で、第2水分散性樹脂:セメント=1:5〜5:1の範囲内である、
コンクリート片の剥落防止構造体。
[2]
上記第2水分散性樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションを含み、
上記エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションを構成するエチレン単位および酢酸ビニル単位の比率は、エチレン単位:酢酸ビニル単位=10:90〜20:80の範囲内である、
剥落防止構造体。
[3]
上記メッシュシートは2軸または3軸メッシュ形状であり、メッシュの目開きが5〜20mmの範囲内である、剥落防止構造体。
[4]
上記繊維は、繊維長が0.3〜12mmの範囲内である、剥落防止構造体。
[5]
上記第2塗料組成物に含まれる第2水分散性樹脂および繊維の量は、固形分質量比で、繊維/第2水分散性樹脂=0.02〜0.2の範囲内である、剥落防止構造体。
[6]
上記メッシュシートの引張強度が750〜3200N/50mmの範囲内である、剥落防止構造体。
[7]
上記コンクリート片の剥落防止構造体の製造方法であって、下記工程、
コンクリート基材の表面に、第1塗料組成物を塗装し、第1層を形成する、第1層形成工程、
得られた第1層の上に、第2塗料組成物を塗装し、塗装した第2塗料組成物が未硬化の状態でメッシュシートを接触させ、さらにメッシュシートの上に第2塗料組成物を塗装する、第2層形成工程、
得られた第2層の上に、第3塗料組成物を塗装し、第3層を形成する、第3層形成工程、
を包含し、
上記第1塗料組成物は、第1水分散性樹脂を含み、
上記第3塗料組成物は、第3水分散性樹脂を含み、
上記第2塗料組成物は、第2水分散性樹脂、セメント、および繊維、を含み、
上記第2水分散性樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションおよびアクリル樹脂エマルションからなる群から選択される1種またはそれ以上を含み、
上記繊維は、セルロース繊維、ガラス繊維および合成樹脂繊維からなる群から選択される1種またはそれ以上であり、
上記メッシュシートは、合成樹脂シートおよびガラスシートからなる群から選択される1種またはそれ以上であり、
上記第2塗料組成物に含まれる第2水分散性樹脂およびセメントの量は、固形分質量比で、第2水分散性樹脂:セメント=1:5〜5:1の範囲内である、
製造方法。
上記コンクリート片の剥落防止構造体は、水性塗料組成物である第1塗料組成物、第2塗料組成物、第3塗料組成物およびメッシュシートを用いて調製することができるため、環境に対する負荷および引火の恐れが軽減されている利点がある。さらに、上記第2塗料組成物および第3塗料組成物は、皮膚感作性が低く、施工性が優れる利点がある。本発明においては、上記第1塗料組成物〜第3塗料組成物を用いることによって、コンクリート片の剥落防止機能を良好に付与することができる利点がある。
本明細書におけるコンクリート片の剥落防止構造体は、
コンクリート基材の表面に形成された第1層と、
上記第1層の上に形成された第2層と、
上記第2層の上に形成された第3層と、
を含む。そして、上記第1層は、第1水分散性樹脂を含む第1塗料組成物の塗膜の層であり、上記第2層は、第2塗料組成物の塗膜およびメッシュシートを含む層であり、上記第3層は、第3水分散性樹脂を含む第3塗料組成物の塗膜の層である。そして、上記第2塗料組成物は、第2水分散性樹脂、セメント、および繊維を含む。以下、各組成物などについて詳述する。
コンクリート基材
上記剥落防止構造体が設けられるコンクリート基材は、特に限定されず、例えば、橋梁、トンネル、高架道路、鉄道構造物、建築物などのコンクリート構造物などが挙げられる。コンクリート基材は、上記第1層が形成される前に、必要に応じてひび割れ注入あるいは断面修復などの補修がされていてもよい。さらに、上記第1層が形成される前に、コンクリート基材であるコンクリート構造物の表面に、不陸調整材を塗装する工程が含まれてもよい。また、ひび割れ注入あるいは断面修復などを補修してから不陸調整材を塗装してもよい。
上記ひび割れ注入あるいは断面修復などの補修材の具体的として、例えばひび割れ注入材はエポキシ樹脂や弾性シーリング材を、断面修復材はセメントモルタルやポリマーセメントモルタルを挙げることができる。このような補修材は、コンクリート基材に生じたひび割れなどの脆弱部位に対して注入して、あるいは浮き、剥離、剥落、内部欠陥を除去部分に対して断面修復して補強する性能を有する。また、上記不陸調整材として具体的には、例えばエポキシ樹脂パテとして日本ペイント社製のタフガードEWフィラー及びタフガードEパテN−2などを挙げることができる。
第1層および第1塗料組成物
第1層を形成する第1塗料組成物は、第1水分散性樹脂を含む塗料組成物である。第1塗料組成物が第1水分散性樹脂を含むことにより、環境への負荷を軽減することができるなどの利点がある。
第1塗料組成物は、第1水分散性樹脂を含む塗料組成物であれば特に限定されない。上記第1水分散性樹脂として、コンクリート基材の表面に対する付着性に優れたものを用いることが好ましい。このような第1水分散性樹脂として、例えば、アクリル樹脂、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミン化エポキシ樹脂、ウレア樹脂、シリコーン樹脂、およびこれらの変性樹脂などが挙げられる。第1水分散性樹脂は、必要に応じた硬化剤を含んでもよい。硬化剤は上記樹脂の種類に応じて適宜選択することができる。硬化剤として、例えば、フェノール性硬化剤、アミン硬化剤、チオール硬化剤、酸無水物硬化剤、イソシアネート硬化剤、アクリレート硬化剤などが挙げられる。第1水分散性樹脂は、上記樹脂のいずれか1種であってもよく、2種またはそれ以上を併用してもよい。なお本明細書における「水分散性樹脂」とは、エマルション樹脂であってよく、ディスパージョン樹脂であってもよく、水溶性樹脂であってもよい。
上記第1塗料組成物は、一液形塗料組成物であってもよく、主剤および硬化剤から構成される二液混合形塗料組成物であってもよい。
上記第1塗料組成物は、第1水分散性樹脂および必要に応じて顔料、添加剤などその他の成分を、SGミル、ディスパーやボールミル等、当業者によってよく知られた機器を用いて、分散、撹拌、混合することによって調製することができる。
第1塗料組成物として市販品を用いてもよい。市販品として、例えば、タフガードWEプライマー(商品名、エポキシ樹脂およびアミン硬化剤を含む水性プライマー塗料組成物、日本ペイント社製)、水性カチオンシーラー(商品名、カチオン系自己架橋型アクリルマルション樹脂を含む水性プライマー塗料組成物、日本ペイント社製)、水性透明シーラー(商品名、アクリル樹脂エマルションを含む水性プライマー塗料組成物、日本ペイント社製)などが挙げられる。
第1層は、第1水分散性樹脂を含む第1塗料組成物を、コンクリート基材の表面に塗装して塗膜を形成することによって形成される。第1塗料組成物は、必要に応じて、水等の希釈溶媒によって塗装に適した粘度に調整した後に塗装してもよい。第1塗料組成物の塗装は、一般に当業者においてよく知られた塗装方法により行うことができ、例えば、刷毛塗り、ローラー塗装、スプレー塗装、スクレーパー塗装などにより塗装することができる。
第1塗料組成物の塗装量は、コンクリート基材の形状および用途などに応じて適宜選択することができる。第1塗料組成物の塗装量は、例えば固形分量で0.01〜0.5kg/mの範囲内であってよく、0.05〜0.3kg/mの範囲内であるのが好ましい。
第1塗料組成物を塗装した後、常温でまたは乾燥設備を用いて乾燥させることによって、第1層を得ることができる。乾燥時間は、塗装環境条件などによって異なるが、例えば常温で4時間以上行うのが好ましく、常温で1日以上行われることがより好ましい。
第2層および第2塗料組成物
第1層の上に形成される第2層は、メッシュシートおよび第2塗料組成物を用いて形成される。そして、第2塗料組成物は、第2水分散性樹脂、セメントおよび繊維を含む。
第2塗料組成物中に含まれる第2水分散性樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションおよびアクリル樹脂エマルションからなる群から選択される1種またはそれ以上を含む。上記第2水分散性樹脂はエチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションを含むのが好ましく、上記第2水分散性樹脂はエチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションおよびアクリル樹脂エマルションからなる群から選択される1種またはそれ以上であるのがさらに好ましい。
エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションは、エチレンモノマーと酢酸ビニルモノマーとを、乳化剤およびラジカル重合開始剤の存在下において乳化重合させることにより調製することができる。エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションにおけるエチレン比率は、10〜20質量%であるのが好ましい。エチレン比率が上記範囲内であることによって、得られる剥落防止構造体のコンクリート基材に対する付着性がより良好となる利点がある。また、得られる剥落防止構造体における塗膜強度および耐水性がより良好となる利点もある。エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションは、エチレン比率の異なる2種以上のエチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションを含んでもよい。
エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションにおける樹脂固形分濃度は、20〜60質量%の範囲内であるのが好ましく、30〜55質量%の範囲内であるのがより好ましい。
エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションとして市販品を用いてもよい。市販品として、例えば、昭和電工社製ポリゾールシリーズ、日本カーバイド社製ニカゾールシリーズ、電気化学工業社製デンカEVAシリーズ、住化ケムテックス社製スミカフレックスシリーズ、住友精化社製セポルジョンVA406、三菱ケミカル社製ノバテックEVAなどが挙げられる。
アクリル樹脂エマルションは、各種重合性モノマーの重合によって調製することができる。上記重合性モノマーとは、分子中にビニル基等の不飽和結合を少なくとも1つ有するものをいい、アクリル酸やメタクリル酸の誘導体を含む。上記重合性モノマーとしては、特に限定されず、例えば、
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等のエチレン系不飽和カルボン酸モノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等のエチレン系不飽和カルボン酸アルキルエステルモノマー;
(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等のシクロアルキル基含有重合性モノマー;
マレイン酸エチル、マレイン酸ブチル、イタコン酸エチル、イタコン酸ブチル等のエチレン系不飽和ジカルボン酸のモノエステルモノマー;
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンとの反応物等のヒドロキシル基含有エチレン系不飽和カルボン酸アルキルエステルモノマー;
(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ブチルアミノエチル等のエチレン系不飽和カルボン酸アミノアルキルエステルモノマー;
アミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のエチレン系不飽和カルボン酸アミノアルキルアミドモノマー;
アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルフォリン、イソプロピルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、メトキシブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のその他のアミド基含有エチレン系不飽和カルボン酸モノマー;
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等の不飽和脂肪酸グリシジルエステルモノマー;
(メタ)アクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル等のシアン化ビニル系モノマー;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の飽和脂肪族カルボン酸ビニルエステルモノマー;
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系モノマー;
等を挙げることができる。これらは1種類または2種類以上を混合して使用することができる。
なお、本明細書中で(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸またはメタクリル酸を指す。
アクリル樹脂エマルションは、上記モノマーのうち1種またはそれ以上を含むモノマー混合物を、必要に応じた乳化剤および重合開始剤の存在下で、当業者に知られた手法により重合させることによって、調製することができる。
乳化剤および重合開始剤として、当業者に知られた乳化剤および重合開始剤を用いることができる。これらは市販品を用いてもよい。市販される乳化剤として、例えば、アクアロンHS−10等のアクアロンHSシリーズ(第一工業製薬社製);アクアロンRNシリーズ(第一工業製薬社製);エレミノールJS−2(三洋化成工業社製);ラテムルS−120、S−180A、PD−104等のラテムルシリーズ(花王社製)、およびエマルゲン109P等のエマルゲンシリーズ(花王社製);ニューコール706、707SN等の、ニューコールシリーズ(日本乳化剤社製);アントックス(Antox)MS−2N(2−ソジウムスルホエチルメタクリレート)等の、アントックスシリーズ(日本乳化剤社製);アデカリアソープNE−10(α−[1−[(アリルオキシ)メチル]−2−(ノニルフェノキシ)エチル]−ω−ヒドロキシポリオキシエチレン)等の、アデカリアソープシリーズ(ADEKA社製);等を挙げることができる。重合開始剤として、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩系開始剤;過酸化水素等の無機系開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス−シクロヘキサン−1−カルボニトリル等のアゾビス化合物;などを用いることができる。
上記アクリル樹脂エマルションは、コア部とシェル部とからなる多層構造を有してもよい。多層構造を有するアクリル樹脂エマルションは、例えば、特開2002−12816号公報に記載された公知の製造方法によって調製することができる。
第2塗料組成物は、セメントを含む。第2塗料組成物がセメントを含むことによって、第2層がセメント水和物を有することとなり、コンクリート基材表面が有する巣穴を第2塗料組成物によって形成された塗膜がこれを覆い巣穴埋め性が向上する利点がある。さらに、第2層の強度が向上し、形成される剥落防止構造体の物理的性能を向上させることができる利点がある。
上記セメントは特に限定されず、例えば、JIS R 5210に規定される普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、JIS R 5211〜5213に規定される混合セメント、JIS R 5214に規定されるエコセメント、または白色ポルトランドセメントなどが挙げられる。第2塗料組成物に含まれるセメントとして、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、またはこれらの混合物が好ましい。上記セメントを用いることによって、構造体形成時における初期硬化性が向上し、第2層においてメッシュシートを良好に固定することができる利点がある。
第2塗料組成物に含まれる第2水分散性樹脂およびセメントの量は、固形分質量比で、第2水分散性樹脂:セメント=1:5〜5:1の範囲内である。セメントの量が上記範囲に満たない場合は、コンクリート基材表面が有する巣穴を塗膜がカバーする、巣穴埋め性が劣るおそれがある。またセメントの量が上記範囲を超える場合は、塗装作業性が劣り、得られる第2層の平滑性が劣るおそれがある。上記質量比は、第2水分散性樹脂:セメント=1:3〜2:1の範囲内であるのがより好ましい。
第2塗料組成物は、さらに繊維を含む。そして第2塗料組成物中に含まれる繊維は、セルロース繊維、ガラス繊維および合成樹脂繊維からなる群から選択される1種またはそれ以上である。第2塗料組成物が上記繊維を含むことによって、第2塗料組成物の塗装作業性が良好となる利点がある。さらに、第2層の形成において、第2塗料組成物の凝集力を緩和し、形成される第2層においてひび割れの発生を効果的に防ぐことができる利点がある。
セルロース繊維は、D−グルコースがβ−1,4−グルコシド結合した多糖類から構成される繊維である。セルロース繊維は一般的には、綿、麻、木本植物などから得られる繊維であり、パルプと呼称されることもある。セルロース繊維として、メカニカルパルプおよびケミカルパルプのいずれも用いることができる。セルロース繊維として、グルコース残基の水酸基の全て又は一部を化学処理したものを使用することもできる。化学処理方法としては、特に限定されないが、例えば、酸化剤および臭化物を用いて、セルロース繊維を酸化してカルボキシル化する方法、アセチル化剤(例えば酢酸、無水酢酸、アセチルハライドなど)を反応させてアセチル化する方法、などが挙げられる。
セルロース繊維として、市販品を用いてもよい。市販品として、例えば、ジャペット株式会社製フジパルプシリーズ、株式会社北辰製パルプシリーズ、富士川日本繊化株式会社製パルプシリーズなどが挙げられる。
ガラス繊維は、ガラスを融解、牽引して繊維状に加工した繊維である。ガラス繊維として、市販品を用いてもよい。市販品として、例えば、セントラルグラスファイバー社製チョップドストランドシリーズなどが挙げられる。
合成樹脂繊維として、種々のポリマー繊維を用いることができる。合成樹脂繊維の具体例として、例えば、ポリアミド繊維、ポリアラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維(例えばポリエチレンテレフタレート繊維など)、ポリビニルアルコール繊維、ビニロン繊維、ポリアクリルニトリル繊維、ポリウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、酢酸ビニル繊維などが挙げられる。
合成樹脂繊維として、市販品を用いてもよい。市販品として、例えば、クラレ社製パワロンシリーズおよびクラテックシリーズ(ビニロン繊維)、シンコー社製タフバインダーシリーズ(ナイロン繊維)、三井化学株式会社製ケミベストシリーズ(ポリエチレン繊維)、ダイワボウポリテック株式会社製マーキュリーシリーズ(ポリプロピレン繊維)などが挙げられる。
第2塗料組成物において用いられる繊維として、セルロース繊維、ガラス繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維からなる群から選択される1種またはそれ以上を用いるのが好ましく、セルロース繊維、ガラス繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維からなる群から選択される1種またはそれ以上を用いるのがより好ましい。
上記繊維は、繊維長が0.3〜12mmの範囲内であるのが好ましく、1〜6mmの範囲内であるのがさらに好ましい。繊維長が上記範囲内であることによって、良好な塗膜外観とひび割れの抑制を両立できるなどの利点がある。
繊維の繊維長は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて個々の繊維の長さを測定し、100個以上の測定値の平均値を算出することによって求めることができる。
またセルロース繊維については、メッシュでふるいにかけた際のメッシュの目開きの大きさを繊維長としてもよい。
第2塗料組成物に含まれる繊維の量は、固形分質量比で、繊維/第2水分散性樹脂=0.02〜0.2の範囲内であるのが好ましく、0.03〜0.1の範囲内であるのがより好ましい。第2塗料組成物に含まれる繊維の量が上記範囲内であることによって、より良好な塗装作業性などを確保することができる利点がある。
第2塗料組成物は、必要に応じて、上記以外の他の成分を含んでもよい。他の成分として、例えば、上記第2水分散性樹脂以外の樹脂成分、顔料、硬化触媒、表面調整剤、消泡剤、顔料分散剤、可塑剤、造膜助剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、各種溶媒、粘性調整剤、pH調整剤、防腐剤などが挙げられる。
上記第2塗料組成物は、一液形塗料組成物であってもよく、二剤混合形塗料組成物であってもよい。上記第2塗料組成物は、二剤混合形塗料組成物であるのが好ましい。二剤混合形塗料組成物として、例えば、第2水分散性樹脂、繊維および必要に応じた他の成分を含む塗料液と、セメントを含む粉体から構成される二剤混合形塗料組成物などが挙げられる。
上記第2塗料組成物の塗料液は、上記第2水分散性樹脂、繊維、そして必要に応じた他の成分を、プラネタリミキサー、ニーダー、SGミル、ディスパーやボールミル等、当業者によってよく知られた機器を用いて、分散、撹拌、混合することによって調製することができる。
第2層は、上記第2塗料組成物を、第1層の上に塗装して塗膜を形成することによって形成される。そして上記第2層は、第2塗料組成物の塗膜およびメッシュシートを含む層である。
第2層に含まれるメッシュシートは、合成樹脂シートおよびガラスシートからなる群から選択される1種またはそれ以上である。第2層にメッシュシートが含まれることによって、コンクリート片の剥落防止性能が大きく向上する。
合成樹脂シートとして、例えば、ポリアミド樹脂シート、ポリアラミド樹脂シート、ナイロン樹脂シート、ポリエチレン樹脂シート、ポリプロピレン樹脂シート、ポリエステル樹脂シート(例えばポリエチレンテレフタレート樹脂シートなど)、ポリビニルアルコール樹脂シート、ビニロン樹脂シート、ポリアクリルニトリル樹脂シート、ポリウレタン樹脂シート、ポリ塩化ビニル樹脂シート、酢酸ビニル樹脂シート、およびこれらの樹脂を複数種含む樹脂シートなどが挙げられる。これらの合成樹脂シートの中でも、ポリエチレン樹脂シート、ビニロン樹脂シート、ナイロン樹脂シート、ポリエステル樹脂シートなどが好ましい。上記合成樹脂シートは、必要に応じて、表面処理または他の樹脂処理などの加工が施されていてもよい。
上記メッシュシートは、2軸メッシュ形状であってもよく、3軸メッシュ形状であってもよい。上記メッシュシートは、2軸メッシュ形状であるのが好ましい。またメッシュシートは、メッシュの目開きが5〜20mmの範囲内であるのが好ましく、10〜20mmの範囲内であるのがより好ましい。なお「メッシュの目開き」とは、メッシュを構成する縦線および横線によって区画されるすきま(網目)の大きさ(目の粗さ)であり、JIS Z 8801の規定に準拠して求められる。
メッシュシートである、合成樹脂シートおよびガラスシートとして、市販品を用いることができる。市販品として、例えば、合成樹脂シートであるクラボウ社製のビニロン樹脂シート、ポリエチレン樹脂シート、および上記樹脂を複数種含む樹脂シートなど;ユニチカ社製のビニロン樹脂シート、ガラスシート、および上記樹脂を複数種含む樹脂シートなど;キョーワ社製ポリエステル樹脂シート;前田工繊社製のポリエステル樹脂シート、ビニロン樹脂シート、アラミド樹脂シートなど;などが挙げられる。
上記メッシュシートは、縦線または横線の引張強度が750〜10000N/50mmの範囲内であるのが好ましく、750〜3500N/50mmの範囲内であるのがより好ましく、750〜3200N/50mmの範囲内であるのがさらに好ましい。メッシュシートの引張強度が上記範囲内であることによって、剥落防止性能を良好な範囲に担保することができる利点がある。
メッシュシートの引張強度は、JIS L 1096の規定に準拠して求めることができる。
上記第2層は、第2塗料組成物の塗膜およびメッシュシートを含む層である。そしてこの第2層の形成において、第2塗料組成物は、2度に分けて塗装するのが好ましい。第2層の形成の1態様として、例えば、第1層の上に第2塗料組成物を塗装し(第1段階塗装)、塗装された第2塗料組成物の上にメッシュシートを接触させることにより貼り付け、そして、貼り付けたメッシュシートの上にさらに第2塗料組成物を塗装する(第2段階塗装)態様が挙げられる。
上記第2塗料組成物の第1段階塗装および第2段階塗装において、第2塗料組成物は、例えば水などの溶媒を用いて、固形分濃度が50〜70質量%となるように、塗装する前に濃度調整するのが好ましい。
第2塗料組成物の第1段階塗装を行った後、塗装された第2塗料組成物の上にメッシュシートを接触させて貼り付ける場合は、塗装した第2塗料組成物が未硬化の状態で、メッシュシートを接触させて貼り付けるのが好ましい。第2塗料組成物の第1段階塗装を行った後、メッシュシートが貼り付けられるまでの時間は、気温などの条件に応じて変化しうるが、例えば60分以内であることが好ましい。
第2塗料組成物の塗装量は、コンクリート基材の形状および用途などに応じて適宜選択することができる。上記第2塗料組成物の第1段階塗装および第2段階塗装それぞれにおいて、第2塗料組成物を、例えば固形分量で0.1〜2kg/mの範囲で塗装するのが好ましく、0.3〜1.5kg/mの範囲で塗装するのがより好ましい。
第2層の形成の他の1態様として、例えば、水などの溶媒を用いて第2塗料組成物を、固形分濃度が50〜70質量%となるように濃度調整し、次いで、第1層の上に第2塗料組成物を塗装し、塗装された第2塗料組成物の上にメッシュシートを接触させることにより貼り付ける態様が挙げられる。
第2塗料組成物を塗装した後、常温でまたは乾燥設備を用いて乾燥させることによって、第2層を得ることができる。乾燥時間は、塗装環境条件などによって異なるが、例えば常温で16時間以上行うのが好ましく、常温で1日以上行われることがより好ましい。
第2層の形成において、第2塗料組成物の塗装量(合計量)は、例えば固形分量で0.2〜4kg/mの範囲内であってよく、0.6〜3kg/mの範囲内であるのが好ましい。また、第2層の膜厚は、例えば50〜3000μmの範囲内であってよく、100〜2000μmの範囲内であるのが好ましい。
第3層および第3塗料組成物
第3層を形成する第3塗料組成物は、第3水分散性樹脂を含む塗料組成物である。第3塗料組成物が第3水分散樹脂を含むことにより、環境への負荷などを軽減することができる利点がある。
第3塗料組成物は、第3水分散性樹脂を含む塗料組成物であれば特に限定されない。上記第3水分散性樹脂として、耐水性および耐候性に優れたものを用いることが好ましい。このような第3水分散性樹脂として、例えば、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルウレタン樹脂、ウレタン樹脂、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、シリコーン樹脂およびこれらの変性樹脂などが挙げられる。第3水分散性樹脂は、必要に応じた硬化剤を含んでもよい。硬化剤は上記樹脂の種類に応じて適宜選択することができる。硬化剤として、例えば、カルボジイミド硬化剤、アジリジン硬化剤などが挙げられる。第3水分散性樹脂は、上記樹脂のいずれか1種であってもよく、2種またはそれ以上を併用してもよい。なお本明細書における「水分散性樹脂」とは、エマルション樹脂であってよく、ディスパージョン樹脂であってもよく、水溶性樹脂であってもよい。
上記第3塗料組成物は、一液形塗料組成物であってもよく、主剤および硬化剤から構成される二液混合形塗料組成物であってもよい。
上記第3塗料組成物は、第3水分散性樹脂および必要に応じた他の成分を、SGミル、ディスパーやボールミル等、当業者によってよく知られた機器を用いて、分散、撹拌、混合することによって調製することができる。
第3塗料組成物として市販品を用いてもよい。市販品として、例えば、タフガード1液WS上塗(商品名、水性アクリルシリコーン系樹脂を含む水性塗料組成物、日本ペイント社製)、水性ハイポン50上塗(商品名、水性ポリウレタン樹脂を含む水性塗料組成物、日本ペイント社製)、水性デュフロン100上塗(商品名、水性フッ素樹脂を含む水性塗料組成物、日本ペイント社製)などが挙げられる。
第3層は、第3水分散性樹脂を含む第3塗料組成物を、第2層の表面に塗装して塗膜を形成することによって形成される。第3塗料組成物は、必要に応じて、水等の希釈溶媒によって塗装に適した粘度に調整した後に塗装してもよい。第3塗料組成物の塗装は、一般に当業者においてよく知られた塗装方法により行うことができ、例えば、刷毛塗り、ローラー塗装、スプレー塗装、スクレーパー塗装などにより塗装することができる。
第3塗料組成物の塗装量は、被塗物であるコンクリート基材の用途などに応じて適宜選択することができる。第3層の膜厚は、例えば10〜100μmの範囲内であってよく、20〜80μmの範囲内であるのが好ましい。また、第3塗料組成物の塗装量は、例えば固形分量で0.01〜0.5kg/mの範囲内であってよく、0.05〜0.3kg/mの範囲内であるのが好ましい。
第3塗料組成物を塗装した後、常温でまたは乾燥設備を用いて乾燥させることによって、第3層を得ることができる。乾燥時間は、塗装環境条件などによって異なるが、常温で数日間乾燥させるのが好ましく、例えば28日以上乾燥させるのがより好ましい。
上記コンクリート片の剥落防止構造体は、水性塗料組成物である第1塗料組成物によって形成された第1層、第2塗料組成物およびメッシュシートによって形成された第2層、第3塗料組成物によって形成された第3層を含む積層構造を有する。そして、上記コンクリート片の剥落防止構造体は、水性塗料組成物である第1塗料組成物、第2塗料組成物、第3塗料組成物およびメッシュシートを用いて調製することができるため、環境に対する負荷および引火の恐れが軽減されている利点がある。さらに、第2塗料組成物および第3塗料組成物は、作業者がかぶれたりするなどの皮膚刺激性または皮膚感作性が少なく、塗装作業性に優れる利点がある。本発明においては、上記第1塗料組成物、第2塗料組成物および第3塗料組成物を用いることによって、コンクリート片の剥落防止機能を、良好な作業性により付与することができる。さらに、上記第1塗料組成物、第2塗料組成物および第3塗料組成物を用いることによって、コンクリートの耐ひび割れ性を向上させることができ、さらに、コンクリートが有しうる巣穴を良好に補完することができる利点がある。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。実施例中、「部」および「%」は、ことわりのない限り、質量基準による。
製造例1 アクリル樹脂エマルション(1)の製造
ビーカーに脱イオン水45質量部とアクアロンHS−10(反応性乳化剤、第一工業製薬株式会社製)2質量部、スチレン30質量部、メチルメタクリレート8質量部、n−ブチルアクリレート20質量部、2−エチルヘキシルアクリレート40質量部、及び、アクリル酸2質量部を入れ撹拌し、乳化物を得た。
これとは別に、撹拌機、冷却管、滴下ロート及び温度計を備えた反応容器に、脱イオン水60質量部とアクアロンHS−10 0.4質量部を仕込み、80℃に昇温後、上記乳化物を3時間かけて滴下し、これと同時に14質量部を仕込み、80℃に昇温後、上記乳化物を3時間かけて滴下し、これと同時に10%過硫酸アンモニウム水溶液20質量部を滴下した。滴下終了後、2時間、80℃に保持した後、反応液を室温まで冷却し、その後10%アンモニア水を添加してpHを8.5に調整した。次いで200メッシュの金網で濾過することで、アクリル樹脂エマルション(1)を調製した。アクリル樹脂エマルション(1)における固形分(NV)は50%であった。
得られたアクリル樹脂エマルション(1)のガラス転移温度(Tg)を、原料モノマーのTgおよび使用量から算出したところ−20℃であった。ガラス転移温度はより詳しくは、下記式に示される通り、重合体を構成する各モノマーの質量分率を、各モノマーから誘導される単独重合体(ホモポリマー)のTgi値で割ることによって得られるそれぞれの商の合計の逆数として算出することによって求めた。

1/Tg=W/Tg+W/Tg+・・+W/Tg+・・+W/Tg
製造例2〜5 アクリル樹脂エマルション(2)〜(5)の製造
モノマー組成を下記表に記載の成分および量に変更したこと以外は、上記製造例1と同様にして、アクリル樹脂エマルション(2)〜(5)を製造した。
得られたアクリル樹脂エマルション(2)〜(5)のガラス転移温度(Tg)を上記と同様の手順により求めた。
Figure 2020051027
上記表中の各成分は以下の通りである。
ST:スチレン
MMA:メチルメタクリレート
nBA:n−ブチルアクリレート
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
AA:アクリル酸
実施例1
第2塗料組成物の調製
1L容器に、下記表に示される水分散性樹脂と水を混合し、φ6cmの羽根を用いてディスパーにて1000rpmで攪拌しながら、添加剤、下記表に記載の繊維、そして下記表に記載の顔料を混合した。
原料を全て混合後に10分間攪拌し、1mmのメッシュにて濾過して、第2塗料組成物の塗料液を調製した。
別容器に、下記表に示されるセメントを用意して、第2塗料組成物の粉体とした。
1L容器に、上記第2塗料組成物の塗料液と第2塗料組成物の粉体を、下記表に示される混合比率で入れた後に、φ6cmの羽根を用いてディスパーにて1000rpmで攪拌した。セメントを掻き取り、組成物が目視で均一と判断されるまで、そして均一となってからさらに2分間攪拌を行った。
実施例2〜32および比較例1〜7
第2塗料組成物の調製において用いた各成分の種類および/または量を、下記表に従い変更したこと以外は、実施例1と同様にして、第2塗料組成物を得た。
上記実施例および比較例で調製した塗料組成物を用いて、下記評価を行った。評価結果を下記表に示す。
第2層の巣穴埋め性評価
コンクリート試験板(30cm×30cm、厚さ6cm)に、第1塗料組成物であるタフガードWEプライマー(エポキシアミン硬化形水性プライマー、日本ペイント社製)を、中毛ローラー(毛丈約13mm)を用いて、固形分量で0.075kg/mとなる量で塗装し、1日乾燥した。
その後、第2塗料組成物を、コテを用いて固形分量で1.0kg/mとなる量で塗装しメッシュシートを埋め込んだ後に、温度40℃、湿度80%の条件下で1日乾燥し、評価板を作成した。
得られた評価板における、コンクリート試験板の巣穴部の埋め性を、下記基準に基づき目視評価した。

○:コンクリート試験板の巣穴が完全に埋まる
△:メッシュシートは埋まった状態であるものの、巣穴に由来する凸凹が見られる
×:メッシュシートが埋まっていない
第2層のワレ性評価
20cm×30cmのスレート板に、水切りを、エポキシ樹脂接着剤を用いて貼付けた後に1日乾燥し、試験板とした。
試験板に、第1塗料組成物であるタフガードWEプライマー(エポキシアミン硬化形水性プライマー、日本ペイント社製)を、中毛ローラー(毛丈約13mm)を用いて、固形分量で0.075kg/mとなる量で塗装し、1日乾燥した。
その後、第2塗料組成物を、コテを用いて固形分量で1.0kg/mとなる量で塗装し、メッシュシートを埋め込んだ後に、温度60℃、湿度80%の条件下で1日乾燥し、評価板を作成した。
得られた評価板においてワレが生じているかについて、下記基準により目視評価した。

○:ワレが発生しない
△:部分的にワレが発生する
×:全体的にワレが発生する
第2層の塗装作業性および仕上がり性評価
45cm×90cmのスレート板に、第1塗料組成物であるタフガードWEプライマー(エポキシアミン硬化形水性プライマー、日本ペイント社製)を、中毛ローラー(毛丈約13mm)を用いて、固形分量で0.075kg/mとなる量で塗装し、1日乾燥した。
その後、第2塗料組成物を、コテを用いて固形分量で0.5kg/mとなる量で塗装し、次いでメッシュシート(ポリエチレン繊維、クラボウ株式会社社製)を貼り付け、さらに、第2塗料組成物を、コテを用いて固形分量で0.5kg/mとなる量で塗装した。
温度40℃湿度80%の条件下で1日乾燥し、評価板を作成した。
得られた評価板のコンクリート試験板の巣穴部の埋め性を、下記基準に基づき目視評価した。

作業性評価基準
○:コテ作業性が良好
△:コテ作業性がやや重く伸びにくい
×:コテ作業性が重く伸びにくい

仕上がり性評価基準
○:仕上がりが良くメッシュ貼り付け性良好
△:仕上がりがやや悪いがメッシュ貼り付け可能
×:仕上がりが悪い又はメッシュ貼り付け不可能
積層構造の耐荷性評価
コンクリート片の剥落防止に適用する表面被覆材の押し抜き試験方法(案) (JSCE−K 533−2010)に準じて試験を行った。40×60cmのU字溝蓋(Φ100m穴:5mm残し)の表面をグラインダで研磨して、試験片とした。
試験片に、第1塗料組成物であるタフガードWEプライマー(エポキシアミン硬化形水性プライマー、日本ペイント社製)を、中毛ローラー(毛丈約13mm)を用いて、固形分量で0.075kg/mとなる量で塗装し、1日乾燥した。
その後、第2塗料組成物を、コテを用いて固形分量で0.5kg/mとなる量で塗装し、次いでメッシュシート(ポリエチレン繊維、クラボウ株式会社社製)を貼り付け、さらに、第2塗料組成物を、コテを用いて固形分量で0.5kg/mとなる量で塗装した。
次いで、第3塗料組成物であるタフガード1液WS上塗(水性アクリルシリコーン系樹脂を含む水性塗料組成物、日本ペイント社製)を、中毛ローラー(毛丈約13mm)を用いて、固形分量で0.075kg/mとなる量で塗装した。
23℃にて5日乾燥後に押抜き試験を行った。
積層構造の付着性評価
試験用基板はJIS A 6909 7.3 b)に記載の方法で調整・作成されたものを用いた(寸法:70mm×70mm×20mmのモルタル試験片;TP技研社製)。
試験用基板に、第1塗料組成物であるタフガードWEプライマー(エポキシアミン硬化形水性プライマー、日本ペイント社製)を、中毛ローラー(毛丈約13mm)を用いて、固形分量で0.075kg/mとなる量で塗装し、室温で1日乾燥した。
その後、第2塗料組成物を、コテを用いて固形分量で0.5kg/mとなる量で塗装し、次いでメッシュシート(ポリエチレン繊維、クラボウ株式会社社製)を貼り付け、さらに、第2塗料組成物を、コテを用いて固形分量で0.5kg/mとなる量で塗装した。
次いで、第3塗料組成物であるタフガード1液WS上塗(水性アクリルシリコーン系樹脂を含む水性塗料組成物、日本ペイント社製)を、中毛ローラー(毛丈約13mm)を用いて、固形分量で0.075kg/mとなる量で塗装した。
第1塗料組成物によって形成された第1層、第2塗料組成物およびメッシュシートによって形成された第2層、第3塗料組成物によって形成された第3層から構成される積層構造の塗膜表面(第3層の表面)を、下記標準乾燥条件および温冷サイクル試験条件下に置いた。
その後、塗膜表面を、#180研磨砥石で研磨し、4cm×4cmのアタッチメントを塗膜表面に貼り付け、1日養生した。次いで、引張試験(テンシロン試験機を用いて、0.5mm/minの速さで引張試験を行った。

・標準乾燥条件:第3塗料組成物を塗装し第3層を形成した後、23℃で5日乾燥する。
・温冷サイクル試験条件:第3塗料組成物を塗装し第3層を形成した後、23℃で5日乾燥する。その後、23℃の水中へ18時間浸漬し、−20℃の空気中に3時間曝し、50℃の空気中に3時間晒すことを1サイクルとし、このサイクルを15回行う。
Figure 2020051027
Figure 2020051027
Figure 2020051027
表中に記載された各成分は以下の通りである。

第2塗料組成物の塗料液
エチレン酢酸ビニル共重合エマルション(エチレン:酢酸ビニル=20:80):スミカフレックス400HQ(商品名)、住化ケムテックス株式会社製
エチレン酢酸ビニル共重合エマルション(エチレン:酢酸ビニル=15:85):スミカフレックス305HQ(商品名)、住化ケムテックス株式会社製
エチレン酢酸ビニル共重合エマルション(エチレン:酢酸ビニル=10:90):スミカフレックス355HQ(商品名)、住化ケムテックス株式会社製
エポキシエマルション:アデカレジンEM−0427WC(商品名)、ADEKA株式会社製
タルク:TALS SSS(商品名)、富士タルク社製
珪砂:珪砂7号(商品名)、株式会社山森土本鉱業所社製
添加剤:分散剤(DISPERBYK(登録商標)−190、BYK−Chemie社製)2部、増粘剤(アデカノール(登録商標)UH−550、ADEKA社製)2部および可塑剤(CS−12、JNC社製)2部

セルロース繊維(繊維長0.3mm):フジパルプP−50、ジャペット株式会社製
セルロース繊維(繊維長1mm):フジパルプP−20、ジャペット株式会社製
ビニロン繊維(繊維長6mm):パワロンRMS702(6mm)、クラレ社製
ビニロン繊維(繊維長8mm):パワロンRMS702(8mm)、クラレ社製
ビニロン繊維(繊維長12mm):パワロンRMS702(12mm)、クラレ社製
ガラス繊維(繊維長6mm):チョップドストランドECS06−670、セントラルグラスファイバー社製
ナイロン繊維(繊維長5mm):タフバインダー、シンコー社製
金属繊維(繊維長5mm):タフミックファイバー、東京製綱社製
炭素繊維(繊維長6mm):チョップドカーボンファイバー、ウエストワン社より入手

普通ポルトランドセメント:太平洋セメント株式会社製
早強ポルトランドセメント:太平洋セメント株式会社製

メッシュシート
ポリエチレン樹脂シート(目の粗さ20mm):クレネットIN−5500(商品名)、クラボウ株式会社製
ポリエチレン樹脂シート(目の粗さ10mm):クレネットDN−1000(商品名)、クラボウ株式会製
ポリエチレン樹脂シート(目の粗さ5mm):クラボウ株式会社製ポリエチレン樹脂シート
ガラスシート:ガラスクロスEMC200S(目の粗さ10mm)、ユニチカ社製
ビニロン樹脂シート:VHA1105(目の粗さ10mm)、クラボウ社製
ビニロン樹脂シート:トリネオTSS−1810−Yソフト(目の粗さ10mm)、ユニチカ社製
炭素繊維:MCL340L(目の粗さ10mm)、東レ社製
実施例における第2塗料組成物はいずれも、巣穴埋め性、ワレ性に優れた第2層を提供することができることが確認された。また、塗装作業性および仕上がり性も良好であった。さらに、実施例における第2塗料組成物を用いることによって、耐荷性、付着性に優れる積層構造を得ることができることが確認された。
比較例1における第2塗料組成物は、第2水分散性樹脂として、エポキシエマルションを用いている。この実験例では、塗装作業性/仕上がり性が劣ることが確認された。
比較例2における第2塗料組成物は、請求項1における繊維を含まない。この実験例では、ワレ性が劣ることが確認された。
比較例3における第2塗料組成物は、請求項1で特定される繊維の代わりに金属繊維を含む。この実験例では、塗装作業性/仕上がり性が劣ることが確認された。
比較例4における第2塗料組成物は、請求項1で特定される繊維の代わりに炭素繊維を含む。この実験例では、塗装作業性/仕上がり性が劣ることが確認された。
比較例5における第2塗料組成物は、セメントの量が請求項1で規定される範囲を超える。この実験例では、塗装作業性/仕上がり性が劣ることが確認された。
比較例6における第2塗料組成物は、セメントの量が請求項1で規定される範囲に満たない。この実験例では、巣穴埋め性が劣ることが確認された。
比較例7は、第2層の形成において、請求項1で特定されるメッシュシートの代わりに炭素繊維シートを用いた例である。この実験例では、塗装作業性/仕上がり性が劣ることが確認された。
上記コンクリート片の剥落防止構造体は、水性塗料組成物である第1塗料組成物、第2塗料組成物、第3塗料組成物およびメッシュシートを用いて調製することができるため、環境に対する負荷および引火の恐れが軽減されている利点がある。さらに、第2塗料組成物および第3塗料組成物は、皮膚感作性が低く、塗装作業性に優れる利点がある。本発明においては、上記第1塗料組成物、第2塗料組成物および第3塗料組成物を用いることによって、コンクリート片の剥落防止機能を、良好な作業性により付与することができる。さらに、上記第1塗料組成物、第2塗料組成物および第3塗料組成物を用いることによって、コンクリートの耐ひび割れ性を向上させることができ、さらに、コンクリートが有しうる巣穴を良好に補完することができる利点がある。

Claims (7)

  1. コンクリート基材の表面に形成された第1層と、
    前記第1層の上に形成された第2層と、
    前記第2層の上に形成された第3層と、
    を含む、コンクリート片の剥落防止構造体であって、
    前記第1層は、第1塗料組成物の塗膜の層であり、
    前記第2層は、第2塗料組成物の塗膜およびメッシュシートを含む層であり、
    前記第3層は、第3塗料組成物の塗膜の層であり、
    前記第1塗料組成物は、第1水分散性樹脂を含み、
    前記第3塗料組成物は、第3水分散性樹脂を含み、
    前記第2塗料組成物は、第2水分散性樹脂、セメント、および繊維、を含み、
    前記第2水分散性樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションおよびアクリル樹脂エマルションからなる群から選択される1種またはそれ以上を含み、
    前記繊維は、セルロース繊維、ガラス繊維および合成樹脂繊維からなる群から選択される1種またはそれ以上であり、
    前記メッシュシートは、合成樹脂シートおよびガラスシートからなる群から選択される1種またはそれ以上であり、
    前記第2塗料組成物に含まれる第2水分散性樹脂およびセメントの量は、固形分質量比で、第2水分散性樹脂:セメント=1:5〜5:1の範囲内である、
    コンクリート片の剥落防止構造体。
  2. 前記第2水分散性樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションを含み、
    前記エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションを構成するエチレン単位および酢酸ビニル単位の比率は、エチレン単位:酢酸ビニル単位=10:90〜20:80の範囲内である、
    請求項1記載の剥落防止構造体。
  3. 前記メッシュシートは2軸または3軸メッシュ形状であり、メッシュの目開きが5〜20mmの範囲内である、請求項1または2記載の剥落防止構造体。
  4. 前記繊維は、繊維長が0.3〜12mmの範囲内である、請求項1〜3いずれかに記載の剥落防止構造体。
  5. 前記第2塗料組成物に含まれる第2水分散性樹脂および繊維の量は、固形分質量比で、繊維/第2水分散性樹脂=0.02〜0.2の範囲内である、請求項1〜4いずれかに記載の剥落防止構造体。
  6. 前記メッシュシートの引張強度が750〜3200N/50mmの範囲内である、請求項1〜5いずれかに記載の剥落防止構造体。
  7. 請求項1〜6いずれかに記載のコンクリート片の剥落防止構造体の製造方法であって、下記工程、
    コンクリート基材の表面に、第1塗料組成物を塗装し、第1層を形成する、第1層形成工程、
    得られた第1層の上に、第2塗料組成物を塗装し、塗装した第2塗料組成物が未硬化の状態でメッシュシートを接触させ、さらにメッシュシートの上に第2塗料組成物を塗装する、第2層形成工程、
    得られた第2層の上に、第3塗料組成物を塗装し、第3層を形成する、第3層形成工程、
    を包含し、
    前記第1塗料組成物は、第1水分散性樹脂を含み、
    前記第3塗料組成物は、第3水分散性樹脂を含み、
    前記第2塗料組成物は、第2水分散性樹脂、セメント、および繊維、を含み、
    前記第2水分散性樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルションおよびアクリル樹脂エマルションからなる群から選択される1種またはそれ以上を含み、
    前記繊維は、セルロース繊維、ガラス繊維および合成樹脂繊維からなる群から選択される1種またはそれ以上であり、
    前記メッシュシートは、合成樹脂シートおよびガラスシートからなる群から選択される1種またはそれ以上であり、
    前記第2塗料組成物に含まれる第2水分散性樹脂およびセメントの量は、固形分質量比で、第2水分散性樹脂:セメント=1:5〜5:1の範囲内である、
    製造方法。
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