JP2020050989A - パワー帯を備えた衣類 - Google Patents

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Abstract

【課題】丈方向の一部に、全周にわたって周方向の緊締性を強めたパワー帯を設けることができるようにし、反肌側面及び肌側面において起こり得る不都合を未然に防止できるようにする。【解決手段】衣類形体の形成に用いられる丸編生地2の丈方向の一部に丸編生地2よりも周方向の緊締性が強いパワー帯3が設けられており、丸編生地2は衣類反肌側へ表出させるニードルループL1と衣類肌側へ表出させるニードルループL2とを丸編生地2の周方向で交互配置されたリブ編組織が衣類丈方向に連続形成されて成り、パワー帯3は反肌側のニードルループL1と肌側のニードルループL2との界面部分を給糸方向として衣類周方向全周に弾性糸10が挿入されることにより成り、弾性糸10には反肌側又は肌側の一方のニードルループL1/L2のみに沿うように周方向1ピッチおきのループ部11が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、パワー帯を備えた衣類に関する。
従来、ベア糸を除く弾性糸(即ち、被覆弾性糸)を、丸編機のダイヤル針又はシリンダー針のいずれか一方のみに給糸してプレーティング編しつつ、リブ編組織に交編した肌着用の編地が提案されている(特許文献1)。
この特許文献1では、被覆弾性糸の有する適度な伸長回復応力性能が、リブ編組織によって生起される伸長性を邪魔しない唯一無二のものとして選択されており、これが、編地の製編に用いる弾性糸として被覆弾性糸に限定する(ベア糸を除外する)理由であると説明している。
この理由をもとに考察すると、プレーティング編は編地の編み降ろし方向の全てで実施されることになるために、この編地を用いて製作する肌着は、周方向に一周するように挿入される被覆弾性糸が、丈方向の全長にわたっても連続して配置されてしまうことが、その最も大きな要因にあるのではないか、との結論に行きつく。
なぜなら、肌着を着たり脱いだりすること(以下、単に「着脱」と言う)が容易となり、そのうえで着心地を良質なものに安定させさせるためには、肌着全体としての着圧を圧迫感の出ない範囲に維持させる必要があり、それ故に、被覆弾性糸による適度な伸長回復応力性能を選択することが必須不可欠になるためと指摘できるからである。
ところで、この特許文献1では、編地から製作した肌着において、着用時に肌へ向く面(一般的には肌着内面のことであるが以下では「肌側面」と言う)や、着用時に反肌側とされる面(一般的には肌着外面のことであるが以下では「反肌側面」と言う)で被覆弾性糸が表出しているか否かについて説明されたところはない。
特開2014−214399号公報
特許文献1の編生地は、前記のとおり肌着の周方向及び丈方向の全部に被覆弾性糸が挿入されたものであるので、肌着における丈方向の一部に対してだけ、周方向の緊締性を高める機能を持たせるようなことは、カットソー等の多工程手法を採用しない限り実現できない。換言すれば、肌着全体の着心地として、圧迫感の少ないものを製作することしかできない。
なお、被覆弾性糸をベア糸に置換するようなことをすれば、ベア糸が肌側面に表出する場合には風合い(肌触り感など)や着脱性などに大きく影響し、反対に反肌側面に表出する場合には肌着としての外観などに大きく影響することになる。しかし、被覆弾性糸の使用を限定している特許文献1の編地では、このような事情に対して何ら対策を採っていないことが明らかである。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、丈方向の一部に、全周にわたって周方向の緊締性を強めたパワー帯を設けることができるようにし、また反肌側面及び肌側面において起こり得る不都合を未然に防止できるようにしたパワー帯を備えた衣類を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係るパワー帯を備えた衣類は、衣類形体の形成に用いられる丸編生地の丈方向の一部に当該丸編生地よりも周方向の緊締性が強いパワー帯が設けられており、前記丸編生地は、衣類の反肌側へ表出させるニードルループと衣類の肌側へ表出させるニードルループとを当該丸編生地の周方向で交互配置されたリブ編組織が衣類の丈方向に連続形成されて成り、前記パワー帯は、前記リブ編組織における反肌側のニードルループと肌
側のニードルループとの界面部分を給糸方向として前記衣類の周方向全周に弾性糸が挿入されることにより成り、前記弾性糸は、前記リブ編組織における反肌側のニードルループが集まって形成される反肌側の最外面及び肌側のニードルループが集まって形成される肌側の最外面のいずれの面に対しても奥まった位置に配置されて表出抑制状態に保持され、前記弾性糸には、反肌側又は肌側の一方のニードルループのみに沿うように周方向1ピッチおきのループ部が形成されていることを特徴とする。
前記弾性糸には、当該弾性糸の前記ループ部を沿わせた反肌側のニードルループ相互間又は肌側のニードルループ相互間にそれらのニードルループに係合するシンカーループ間をコース方向へ直線状に渡るパス部が形成されたものとするのがよい。
前記パワー帯は、着用者の脇下位置と股上位置との上下間の少なくとも1箇所に配置することができる。
前記パワー帯は下端を衣類裾部に至らせる配置とされており、当該パワー帯の下端部には、衣類肌側へ向けて巻き込む方向に編組織をカールさせためくれ防止部が形成されたものとしてもよい。
前記弾性糸はポリウレタンのベア糸とするのが好適である。
前記パワー帯において、前記弾性糸はウエール方向で非隣接となるコース毎に定ピッチ又は乱ピッチ(数コースに1コースの割合)で挿入されたものとしてもよい。
本発明に係るパワー帯を備えた衣類であれば、丈方向の一部に、全周にわたって周方向の緊締性を強めたパワー帯を設けることができ、また反肌側面及び肌側面において起こり得る不都合を未然に防止することができる。
本発明に係るパワー帯を備えた衣類の第1実施形態を示しており(a)は左半身に相当する正面図であり(b)は(a)のA−A線拡大断面図である。 図1のパワー帯を肌側から模式的に示した編組織図である。 図1パワー帯を反肌側から模式的に示した編組織図である。 図1のパワー帯を模式的に示した断面図である。 ダイヤル側にニットインする場合におけるパワー帯の編成状況を示しており(a)は丸編機を模式的に示した斜視図であり(b)は(a)のB部を拡大して針動作を解析した説明図である。 本発明に係るパワー帯を備えた衣類の第2実施形態を示しており(a)は左半身に相当する正面図であり(b)は(a)のC−C線拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1乃至図4は、本発明に係るパワー帯を備えた衣類(以下、「本発明衣類」と言う)1の第1実施形態を示している。本発明衣類1は、衣類形体の形成に用いられた丸編生地2の丈方向の一部に対してパワー帯3が備えられたものである。
パワー帯3は、パワー帯3の設けられていない部位(丸編生地2が単独で用いられている部位)に比べて周方向の緊締性が強い部位である。従って本発明衣類1の着用時には、着用者に対してパワー帯3の対応部位に、他部位よりも強めの着圧を生起させることができるものである。パワー帯3は、着用者の脇下位置と股上位置との上下間に配置することが推奨される。
本第1実施形態において、本発明衣類1の衣類形体は半袖シャツ形の上衣としてあり、パワー帯3は着用時に着用者の腹部回りを一周する配置とした例を示している。そのため、本発明衣類1を着用することで、着用者は腹部(正面を挟んだ左右のわき腹間)及び背中側の腰椎周辺がパワー帯3で包囲されるようになり、腹圧が他の部分の着圧よりも高められると同時に、体幹がしっかり安定されるという着用者にとって好適な様々な効果(姿勢矯正に伴う各種の効果をはじめ運動機能の補助や向上、ダイエット効果など)を得ることができる。
なお、図示は省略するが、本発明衣類1に対し、着用者の左右の肩に対応する部位を頂
点として背中の中心でクロスさせ左右の脇腹周辺に至るように、X字状の緊締体を付着させると一層好適である。このX字状の緊締体により、引き締め作用を必要部分で強調させることができるので、左右の肩甲骨を中央へ寄せるような作用が得られると共に、体幹の更なる安定化や強化にも有益となる。
X字状の緊締体は、別途形成した生地をカットソーや接着方法により取り付ける方法をはじめとして、溶融樹脂を塗布含浸させる方法などで丸編生地2に付着させることができる。加えて、X字状としたのはあくまでも緊締体における形状の一例にすぎず、相対逆向きにした円弧状帯体をクロスさせることなく背合わせに近接させた形状としたり複数本の帯体を着用者の丈方向や胴回り方向で並行させた形状としたりするなど、その形状や組み合わせ、配置等は適宜変更可能である。
前記のように、本第1実施形態では着用者の腹圧の強化及び体幹の安定を得ることが主目的なので、パワー帯3は着用者の腹部に相当する高さ領域に配置されれば足りる。従ってパワー帯3の上位側には着用者の肩部から胸部にかけた部位を、丸編生地2単独によって包囲する上位側部位4が設けられ、またパワー帯3の下位側には着用者の腰部回りを丸編生地2単独で包囲する下位側部位5が設けられたものとなっている。このことにより、着用者に対して着圧の強い部位が徒に多く生じないように配慮してある。
なお、このようなパワー帯3は、丸編生地2単独の部位との間で水平方向に境界部を生じさせたものとなっている。すなわち、丸編生地2を製編する過程にあって、衣類形体の丈方向中途部に、上位側部位4とパワー帯3との間、及びパワー帯3と下位側部位5との間で少なくとも2度の切替(後述するように詳しくは弾性糸を入れたり抜いたりすること)を実行しながら連続製編を行うものである。
この切替を行うことで、図1(b)に示すように、パワー帯3の上縁部及び下縁部は丸編生地2単独の部位から肌側へ少し引き込むような配置となるが、この配置が得られることで、本発明衣類1の着用時にパワー帯3に緊締力が生じた際でも、パワー帯3やその周囲の丸編生地2に対してよれ皺などが生じ難くなっている。そのため、パワー帯3の全域にわたり、着用者に対して直接的且つ無駄なく緊締力が伝わるようになり、また皺による着心地の低下や見栄えの悪化等を招来することもない。
次に、パワー帯3を含む丸編生地2の編組織について説明する。
丸編生地2は「筒状生地」等とも呼称され、衣類の丈方向にわたってリブ編組織(「ゴム編」や「フライス編」、場合によっては「ダブル編」等と呼称されることもある)を連続形成させたものである。
リブ編組織は、針床を複数有した編機(多くの場合はダイヤルとシリンダーを有するダブルの丸編機)によって製編される編組織であって、図2乃至図4に示すように、衣類の反肌側へ表出するニードルループL1と、衣類の肌側へ表出するニードルループL2とが、衣類周方向で交互配置されている。
このような丸編生地2にあっては、衣類周方向を製編時に糸を走らせる「コース方向」とし、衣類丈方向を編成時に編み降ろす「ウエール方向」とする。そのため、反肌側のニードルループL1と肌側のニードルループL2とは、それぞれウエール方向に列を生じつつコース方向で交互配置となっている、と換言することもできる。
更に言えば、衣類の反肌側は、反肌側へ表出するニードルループL1が集まって形成される面であり、衣類の肌側は、肌側へ表出するニードルループL2が集まって形成される面であると言うこともできる。
なお、「ニードルループL1,L2」は、編み針の製編動作で形成される上向きに凸となる半円状のループを言う。これに対して下向きに凸となる半円状のループについては、一般的に、編機において糸の引き下げにシンカーを使用するか否かに拘わらず編組織としては「シンカーループ」と呼称されることがあるので、本明細書でもこの呼称を採用する。
一方で、パワー帯3の編組織は、丸編生地2をベースとして、リブ編組織における反肌側のニードルループL1と肌側のニードルループL2との界面部分を給糸方向(図4の左右方向)とすべく、衣類の周方向全周に弾性糸10が挿入されることにより成る。
弾性糸10は1コースおきに挿入されている。すなわち、ウエール方向において弾性糸
10が直接的に隣接するものではない。なお、弾性糸10を挿入するコース数は、1コースおきとすることに限定されるものではなく、数コースに1コースの割合で挿入するような場合も含む。また、定ピッチとしても乱ピッチとしてもよい。
このように、丸編生地2がパワー帯3を含んだ全体として、編組織のベースとなっていることは、本発明衣類1が基本的には全て同じリブ編組織で形成されていることを意味している。すなわち、衣類全体として生じる伸縮性については、リブ編組織により得られる均一な伸縮性が保たれていることになるので、それだけ着脱性に優れたものであり、また着用時の動作に柔軟に追従して着心地に優れるものであると言える。のみならず、衣類全体としての一体感が得られるので、パワー帯3が目立ちにくくなり外観性に優れたものと成る。
ところで、仮に切替を採用せずにパワー帯3を設けさせることを想定すると、カットソー等の追加の工程が必要になるが、カットソーを採用すれば、当然にパワー帯3の上縁や下縁に生地の重なり部が生じると共に、この生地重なり部には縫製の糸も存在することになる。そのため、生地厚が局部的に分厚くなって、しかもこの部分が周辺よりも硬くなる。そのため、着用者にとってはゴワツキ感が強調されることになり、更には縫製の糸による肌触りの違和感なども加わって、着心地を低下させることに繋がる等、種々様々な問題を生じるものである。
このような弾性糸10は、反肌側のニードルループL1又は肌側のニードルループL2の一方のみ(本第1実施形態では反肌側のニードルループL1とした)に沿うようにして編み込まれている。そのため、周方向(コース方向)では1ピッチおきのループ部11が形成されていることになる。
また弾性糸10は、ループ部11を沿わせた反肌側のニードルループL1の相互間又は肌側のニードルループL2の相互間では、それらのシンカーループS同士間をコース方向へ直線状に渡るパス部12が形成されていることになる。
なお、このように弾性糸10は反肌側のニードルループL1又は肌側のニードルループL2のうち一方のみに沿った配置とされるため、生地断面方向において弾性糸10の蛇行は可及的に抑えられるようになっており、弾性糸10は、そのぶんだけ周方向の緊締力を生起し易いもの(緊締力の損失の少ないもの)とされている。
弾性糸10は、緊締力を重要な作用効果とするものであることから、ポリウレタンのベア糸等より成るものを選出するのが好適とされる。なお、要求される緊締力の強度や丸編生地2を形成する地糸との繊度の関係などにもよるが、弾性糸10を被覆弾性糸とすることが除外されるものではない。
ここで、丸編生地2の肌側(図2)を観察すれば、弾性糸10のループ部11には、このループ部11を沿わせている反肌側のニードルループL1に係合してコース方向の両側へ振り分けられた2本のシンカーループSと、前記ニードルループL1のオールドループOL(ウエール方向の一つ下位置のニードルループ)とが、被さるように交差していることが判る。更には、弾性糸10のパス部12には、肌側のニードルループL2が被さるように交差していることが判る。
他方、丸編生地2の反肌側(図3)で観察すれば、弾性糸10のループ部11を沿わせている反肌側のニードルループL1及びこのニードルループL1に連続してコース方向の両側へ振り分けられた2本のシンカーループSが、弾性糸10に対してパス部12の一部を除いた略全体に被さるようになっていることが判る。
要するに、弾性糸10は、複数箇所に及ぶ肌側及び反肌側からの被さりを受けていることにより、リブ編組織における反肌側のニードルループL1が集まって形成される反肌側の最外面や、肌側のニードルループL2が集まって形成される肌側の最外面に対して、いずれも最外面より奥まった位置に配置されていることになる。
そのため、弾性糸10は、肌側の最外面でも反肌側の最外面でも、非表出状態(触れ難く見え難い配置)に保持されていることになる。これにより、弾性糸10としてポリウレタンのベア糸を用いた場合であっても、肌側の面において風合い(肌触り感など)や着脱性などに悪影響が出るおそれはなく、反肌側の面において外観などに悪影響が出るおそれ
もない。
次に、丸編生地2の製編と共にパワー帯3を形成させる方法を説明する。なお、ダブルの丸編機20により製編する場合を例示する。図5は、シリンダー21に保持されて上下動するシリンダー針22と、ダイヤル23に保持されて放射状に水平動するダイヤル針24との動作軌跡を模式的に示したものである。
パワー帯3の設けられていない部位(丸編生地2が単独で用いられている部位)の製編は、図5(b)に示すように、シリンダー針22が上昇と下降をする針動作のうち、下降する中でダイヤル針24を径方向外方へ進出させ、その後に退入するという針動作を繰り返し行うことで、リブ編組織を連続的に編み下ろしてゆく。
丸編生地2の製編過程にあって、衣類形体の丈方向中途部で上位側部位4とパワー帯3との間に到達すると弾性糸10の糸入れを伴わせた切替を実行し、その後、パワー帯3と下位側部位5との間に到達すると弾性糸10の糸抜きを伴わせた切替を実行する。
勿論、上位側部位4と下位側部位5との上下関係を逆にして製編を進めるようにしてもよく、この場合は上位側部位4や下位側部位5に対する弾性糸10の糸入れ及び糸抜きの操作も逆にすればよい。
弾性糸10の糸入れは、シリンダー針22がシリンダー21の歯口より下に下降し、ダイヤル針24がダイヤル23の歯口へ向かって退入を行っているタイミング(ダイヤル針24がダイヤル23の歯口に隠れる直前)を狙って鋭角的に給糸を行う。
このタイミングで弾性糸10の給糸を行うことで、シリンダー針22には弾性糸10を食わせることなく、ダイヤル針24で反肌側のニードルループL1に対してのみ弾性糸10を食わせることができるので、パワー帯3を形成させることができる。
なお、シリンダー針22とダイヤル針24との動作タイミングを相対逆に設定することも可能であり、この場合には、ダイヤル針24には弾性糸10を食わせることなく、シリンダー針22で肌側のニードルループL2に対してのみ弾性糸10を食わせることができるので、これによってもパワー帯3を形成させることができる。
図6は、本発明衣類1の第2実施形態を示している。本第2実施形態が第1実施形態(図1参照)と最も異なるところは、パワー帯3が配置された部位とパワー帯3のカール方向を肌側に向けるか反肌側に向けるかである。
パワー帯3は、下端を衣類裾部に至らせる配置とされている。そのため、本発明衣類1を着用することで、着用者は骨盤部まわりがパワー帯3で包囲されるようになり、左右の仙腸関節が引き締められるという着用者にとって好適な様々な効果(姿勢矯正に伴う各種の効果をはじめ運動機能の補助や向上、ダイエット効果など)を得ることができる。
また、このパワー帯3の下端部には、衣類肌側へ向けて巻き込む方向に編組織をカールさせためくれ防止部30が形成されている。そして、このめくれ防止部30の下縁部に続けて下方へヘム部31が設けられている。
このめくれ防止部30では、図6(b)に示すように、パワー帯3の上縁部及び下縁部が丸編生地2単独の部位から反肌側へ少し出っ張るような配置となっている。この配置が得られることで、本発明衣類1を着用した状態で着用者が諸動作を行ったとしても、ヘム部31を含めた衣類裾部がめくれ上がるようなことはない。
その他の構成や作用効果については第1実施形態と略同様であるので、同一作用を奏する部位に同一符号を付することによってここでの詳説は省略する。
ところで、本発明は、前記した各実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
例えば、インレイにより弾性糸10を給糸して、図1における反肌側のニードルループL1にも肌側のニードルループL2にも沿わすことなく(ループ部11を形成させずに)弾性糸10を編み込ませるようにしても、弾性糸10による緊締力をうまく利用したパワー帯3とすることが可能である。
本発明衣類1を実施する衣類形体については、上衣に限らず下衣でもよく、パンティストッキングやストッキング、靴下など何ら限定されるものではない。また、着用時において着用者の肌に直接触れるか否か(肌着とするか否か)についても、何ら限定されるもの
ではない。
1 パワー帯を備えた衣類(本発明衣類)
2 丸編生地
3 パワー帯
4 上位側部位
5 下位側部位
10 弾性糸
11 ループ部
12 パス部
20 丸編機
21 シリンダー
22 シリンダー針
23 ダイヤル
24 ダイヤル針
30 めくれ防止部
31 ヘム部
1 反肌側のニードルループ
2 肌側のニードルループ
S シンカーループ
OL オールドループ

Claims (6)

  1. 衣類形体の形成に用いられる丸編生地の丈方向の一部に当該丸編生地よりも周方向の緊締性が強いパワー帯が設けられており、
    前記丸編生地は、衣類の反肌側へ表出させるニードルループと衣類の肌側へ表出させるニードルループとを当該丸編生地の周方向で交互配置されたリブ編組織が衣類の丈方向に連続形成されて成り、
    前記パワー帯は、前記リブ編組織における反肌側のニードルループと肌側のニードルループとの界面部分を給糸方向として前記衣類の周方向全周に弾性糸が挿入されることにより成り、
    前記弾性糸は、前記リブ編組織における反肌側のニードルループが集まって形成される反肌側の最外面及び肌側のニードルループが集まって形成される肌側の最外面のいずれの面に対しても奥まった位置に配置されて表出抑制状態に保持され、
    前記弾性糸には、反肌側又は肌側の一方のニードルループのみに沿うように周方向1ピッチおきのループ部が形成されていることを特徴とするパワー帯を備えた衣類。
  2. 前記弾性糸には、当該弾性糸の前記ループ部を沿わせた反肌側のニードルループ相互間又は肌側のニードルループ相互間にそれらのニードルループに係合するシンカーループ間をコース方向へ直線状に渡るパス部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパワー帯を備えた衣類。
  3. 前記パワー帯は、着用者の脇下位置と股上位置との上下間の少なくとも1箇所に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパワー帯を備えた衣類。
  4. 前記パワー帯は下端を衣類裾部に至らせる配置とされており、
    当該パワー帯の下端部には、衣類肌側へ向けて巻き込む方向に編組織をカールさせためくれ防止部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のパワー帯を備えた衣類。
  5. 前記弾性糸はポリウレタンのベア糸であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のパワー帯を備えた衣類。
  6. 前記パワー帯において、前記弾性糸はウエール方向で非隣接となるコース毎に定ピッチ又は乱ピッチで挿入されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のパワー帯を備えた衣類。
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