JP2016065326A - 筒状サポータ - Google Patents

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Abstract

【課題】着用者につっぱり感やサポート力不足を感じさせることがなく、着用部位の全体に亘って良好なフィット感を得ることができる筒状サポータを提供すること。
【解決手段】サポート領域2および補助領域3を含む膝サポータ1であって、補助領域3には、第2のゴム糸7を編み込み、サポート領域2には、第2のゴム糸7よりも相対的に大きな弾性力を有する第1のゴム糸6が編み込まれている膝サポータ1を提供する。これにより、着用者は、つっぱり感やサポート力不足を感じることがなく、着用部位の全体に亘って良好なフィット感を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、筒状サポータ、特に、膝や肘等の関節部に着用する筒状サポータに関する。
膝や肘等の関節部に着用するサポータとして、たとえば、特許文献1〜3に記載されたものが公知である。特許文献1〜3のサポータは、いずれも、伸縮性を有する糸を用いて編成された編み組織(ニット)によって構成されている。
実開平3−16976号公報 特開2003−52727号公報 特開2009−226003号公報
従来の筒状ニットサポータは、丸編機によって編み立てられ、上下に開口部を有している。丸編機は、一定の径を有する円筒状のシリンダの周囲に設けられた編針によって編み目を編成していくものである。この構成のため、サポータの編み生地のウェール数が、シリンダに設置された編針と同数に制約され、通常、編み生地の幅は、上開口部から下開口部に至るまで一定となる。
一方、人の脚の形状に合わせ、編み生地の幅を変化させたものがある。たとえば、特許文献1が、その構成を開示している。特許文献1では、弾性糸の送り量(混入量)を調節することによって、外力を加えないときのサポータの直径を徐々に変化させている。具体的には、当該サポータでは、上端が最も太く、中央部分が最も細く、下端が上端よりもやや細い程度とされている。
しかしながら、このような手法を用いても、サポータに要求される良好なフィット感を、着用部位の全体に亘って得ることは困難である。たとえば、サポータの中央部分では、弾性糸の送り量が少なく、着用時に弾性糸の伸び代に余裕がないため、たとえ適切なサポート力で関節部を締めることができても、関節部の曲げ伸ばしをした際に、つっぱり感を感じることがある。逆に、上下端では、弾性糸の伸び代が多い場合があり、その結果、着用時のサポート力に不足を感じることがある。
本発明の目的は、着用者につっぱり感やサポート力不足を感じさせることがなく、着用部位の全体に亘って良好なフィット感を得ることができる筒状サポータを提供することである。
上記目的を達成するために本発明の一実施形態は、少なくとも2種類以上の弾性糸を用いて編成された編み組織からなり、第1領域および第2領域を含む筒状サポータであって、前記第1領域には、前記第2領域に編み込まれた弾性糸よりも相対的に大きな弾性力を有する弾性糸が編み込まれている、筒状サポータを提供する。
この構成によれば、弾性力が異なる少なくとも2種類以上の弾性糸を用いることによって、着用時に、第1領域および第2領域に接する着用者の各部位に適切な圧迫力を与えることができ、かつ、十分な伸び代を確保することができる。伸び代は、たとえば、着用時の弾性糸の伸びと、弾性糸が本来的に備える伸びの限界との差(余裕)である。したがって、着用者の着用部位の形状等に合わせて弾性糸を選択することによって、着用者は、着用部位の全体に亘って良好なフィット感を得ることができる。
本発明の一実施形態では、前記第1領域は、着用者の関節部を覆う領域であって、前記第2領域は、前記第1領域に対して前記筒状サポータの一端開口部および/または他端開口部寄りに形成されていてもよい。
その場合、前記第1領域は、前記筒状サポータの軸方向中央に形成されており、前記第2領域は、前記第1領域に対して当該軸方向の両側に連続して形成されていてもよい。
この構成によれば、関節部において適切なサポート力を保持しながら、関節部以外の部分においてゆとりを持たせたサポータを提供でき、着用時の違和感や窮屈感(つっぱり感)を軽減することができる。
本発明の一実施形態では、前記一端開口部から前記他端開口部に向かう方向に、編地のウェール数が減少していてもよい。
その場合、前記一端開口部から前記筒状サポータの軸方向に所定幅離れた位置から、編地のウェール数が増加していてもよい。
人体の関節部は、その上下の部位に比べると比較的細くなっている。たとえば、膝関節部を例に挙げれば、膝関節部が、大腿や下腿に比べて細くなっている。したがって、関節部およびその周辺部の形状を考慮して編地のウェール数を(徐々に)変化させることによって、弾性糸の送り量に関係なく、編み生地を関節部の形状に合うように編み立てることができる。すなわち、着用部位の太さの比率に応じてウェール数を変化させることで、着用部位のそれぞれに余計な圧迫力がかかったり、圧迫力が不足したりすることを防止することができる。これにより、サポータのずれを軽減することができる。
本発明の一実施形態では、前記筒状サポータは、膝関節部または肘関節部のためのサポータであって、前記第1領域は、前記筒状サポータの周方向の一部に、着用者の関節部の折り曲げ箇所の外側に接する外側区間を含み、前記外側区間は、前記筒状サポータの周方向に沿って前記外側区間と連続して編み目を形成する内側区間のコース数よりも相対的に多いコース数を有していてもよい。
人体の膝関節部や肘関節部が完全に伸びきった状態である時間は少なく、通常、何か作業をする際に肘が曲がっていたり、着座や歩行時に膝が曲がっていたりする。必然的に、サポータもこのような動作に追随して動くので、たとえば、関節部の外側部分では、その周辺部を覆う生地が関節部側に引っ張られることがある。これがサポータのずれの要因ともなっている。また、たとえば、膝関節部では、膝蓋骨があるために、後部に比べて前部が前方(外側)に張り出している。
上記の構成によれば、関節部の形状や折り曲げ後の形状を見越して、折り曲げ箇所の外側区間における編み生地の(上下方向の)幅を、内側区間よりも大きくすることができる。そのため、関節部が折り曲げられても、関節部の周辺部を覆う生地が関節部側に引っ張られることを防止できる。その結果、サポータのずれを軽減することができる。
本発明の一実施形態では、前記内側区間のコース数に対する前記外側区間のコース数の比率(外側区間/内側区間)は、2〜4であってもよい。
本発明の一実施形態では、前記第1領域は、前記外側区間および前記内側区間によって構成された所定の帯領域の前記筒状サポータの軸方向両側に形成され、前記筒状サポータの周方向の全区間に亘ってコース数が一定のサポート部を含んでいてもよい。
この構成によれば、関節部であっても、折り曲げ箇所を除く箇所のコース数を一定にすることによって、折り曲げ箇所の両側での圧迫力を均一に保持することができる。
本発明の一実施形態では、前記外側区間は、前記内側区間の度目よりも相対的に粗い度目を有していてもよい。
本発明の一実施形態では、前記筒状サポータは、前記筒状サポータの周方向に沿って互いに連続して編み目を形成する第1区間および第2区間を含み、前記第1区間は、前記第2区間のコース数よりも相対的に多いコース数を有していてもよい。
この構成によれば、第1区間および第2区間の形状を見越して、各区間における編み生地の(上下方向の)幅を調節することができる。すなわち、編み生地のコース数を各部位の形状に応じて適切な値に設定できるので、生地が余ったり不足したりする領域が発生することを防止することができる。
本発明の他の実施形態は、弾性糸を用いて編成された編み組織からなる筒状サポータであって、前記筒状サポータの周方向に沿って互いに連続して編み目を形成する第1区間および第2区間を含み、前記第1区間は、前記第2区間のコース数よりも相対的に多いコース数を有している、筒状サポータを提供する。
この構成によれば、第1区間および第2区間の形状を見越して、各区間における編み生地の(上下方向の)幅を調節することができる。すなわち、編み生地のコース数を各部位の形状に応じて適切な値に設定できるので、生地が余ったり不足したりする領域が発生することを防止することができる。これにより、着用時に、第1区間および第2区間に接する着用者の各部位に適切な圧迫力を与えることができ、かつ、十分な伸び代を確保することができる。したがって、着用者は、着用部位の全体に亘って良好なフィット感を得ることができる。
本発明の他の実施形態では、前記筒状サポータは、膝関節部または肘関節部のためのサポータであって、前記第1区間は、前記筒状サポータの周方向の一部に形成され、着用者の関節部の折り曲げ箇所の外側に接する外側区間であり、前記第2区間は、前記筒状サポータの周方向に沿って前記外側区間と連続して編み目を形成する内側区間であってもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る膝サポータの概略図である。 図2は、ゴム糸の伸びと復元力との関係を説明するための図である。 図3は、ゴム糸の伸び代を説明するための図である。 図4は、膝を曲げ伸ばししたときの膝サポータの状態を示す模式図である。 図5は、前記膝サポータのウェール数およびコース数を説明するための図である。 図6は、前記膝サポータの位置ずれ防止効果を説明するための図である。 図7は、前記膝サポータの変形例を示す図である。 図8は、前記膝サポータの変形例を示す図である。 図9は、前記膝サポータの変形例を示す図である。 図10は、前記膝サポータの変形例を示す図である。 図11は、前記膝サポータの変形例を示す図である。 図12は、本発明の他の実施形態に係る肘サポータの概略図である。 図13は、本発明のさらに他の実施形態に係る手首サポータの概略図である。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る膝サポータ1の概略図である。
本発明の筒状サポータの一例としての膝サポータ1は、たとえば、前後方向に対向する少なくとも前後一対の針床を有する横編機(たとえば、株式会社島精機製作所製「SWG061N」)を用いて編成された編み組織からなる。
膝サポータ1の編み組織は、縫製や接着剤によって別々の編み組織からなる複数のパーツが継ぎ接ぎされて編成されたものではなく、当該膝サポータ1の各部位を編成する編み組織が互いに編みループで繋がって筒状に編成されている。
膝サポータ1は、本発明の第1領域の一例としてのサポート領域2と、本発明の第2領域の一例としての補助領域3とを含む。この実施形態では、サポート領域2は、膝サポータ1の軸方向(筒状サポータを一端開口部から他端開口部に向かって貫通する方向であって、この実施形態では、膝サポータ1を上開口部4から下開口部5に向かって貫通する方向)中央に形成されており、着用者の膝関節部を覆う領域である。一方、補助領域3は、サポート領域2に対して当該軸方向の両側、つまり膝サポータ1の上開口部4および下開口部5側に連続して形成されている。上開口部4および下開口部5は、補助領域3によって形成されている。この補助領域3は、サポート領域2の位置ずれを防止するために、膝サポータ1を大腿および下腿に固定する。上側の補助領域3が大腿を締め、下側の補助領域3が下腿を締める。
サポート領域2の長さは、たとえば、15cm〜25cmであり、上側の補助領域3の長さは、たとえば、15cm〜25cmであり、下側の補助領域3の長さは、たとえば、10cm〜15cmである。また、膝サポータ1の全体の長さは、たとえば、40cm〜60cmである。編み生地のコース数に従うと、サポート領域2の(膝の裏側)コース数は、たとえば、180〜300であり、上側の補助領域3のコース数は、たとえば、180〜300であり、下側の補助領域3のコース数は、たとえば、120〜180である。
サポート領域2および補助領域3は、たとえば、ナイロン表糸(たとえば、東レ株式会社製「キュープ(登録商標)」等)および本発明の弾性糸の一例としてのゴム裏糸(たとえば、東レ・オペロンテックス株式会社製「ライクラ(登録商標)」、旭化成せんい株式会社製「ロイカ(登録商標)」等」を用いて、平編みによって編成されている。必要により、FTY(Filament Twisted Yarn)裏糸(たとえば、旭化成株式会社製「ポリウレタン×ナイロン=70×70」等)が、サポート領域2および補助領域3に編み込まれていてもよい。また、上開口部4および下開口部5は、リブ編みによって編成されていてもよい。
使用される糸の太さは、膝サポータ1の各部位に必要な伸縮性に応じて適宜のものを選択すればよい。たとえば、ナイロン表糸としては、70D(デニール)の単糸を2本撚り合わせた双糸の3本使い(双糸3本を表糸として使用)、FTY裏糸は70/70(70D・ポリウレタン×70D・ナイロン)程度の糸を選択することができる。
また、サポート領域2の表糸および補助領域3の表糸は、同じ材質および同じ太さのものであることが好ましい。両者に同じ表糸を用いることによって、膝サポータ1の全体としての質感や触り心地等のばらつきをなくすことができる。
そして、膝サポータ1の特徴の一つに、編み組織を構成する裏糸として少なくとも2種類以上のゴム糸を用いることがある。この実施形態では、弾性力が互いに異なる2種類のゴム糸が用いられている。サポート領域2に、相対的に大きな弾性力を有する第1のゴム糸6が編み込まれ、補助領域3に、第1のゴム糸6よりも相対的に小さな弾性力を有する第2のゴム糸7が編み込まれている。この実施形態では、サポート領域2には、図1に灰色の領域で示すように、第1のゴム糸6が全域に亘って編み込まれている。補助領域3についても同様に、第2のゴム糸7が全域に亘って編み込まれている。
図2は、ゴム糸の伸びxと復元力Fとの関係を説明するための図である。図3は、ゴム糸の伸び代を説明するための図である。図4は、膝を曲げ伸ばししたときの膝サポータ1の状態を示す模式図である。なお、図4では、膝サポータ1のサポート領域2のみを模式的に示している。図2〜図4を参照して、第1および第2のゴム糸6,7という2種類のゴム糸の使用によって得られる効果について説明する。
図2に示すように、第1のゴム糸6および第2のゴム糸7についてフックの法則(F=kx)が成立する場合、各ゴム糸6,7の復元力Fと伸びxは比例関係にある。相対的に大きな弾性力を有する(つまり、フックの法則における比例定数kが大きい)第1のゴム糸6のグラフの傾きkが、第2のゴム糸7のグラフの傾きkよりも大きくなっている。したがって、各ゴム糸6,7をサポート領域2に編み込んで膝関節部のサポートに適した一定の復元力F(図2の破線)を得るとき、第1のゴム糸6の伸びxは、第2のゴム糸7の伸びxよりも小さくて済む。
たとえば、図3に示すように、第2のゴム糸7では、伸びの限界6xに対して5xの伸びが必要であるのに対し、第1のゴム糸6であれば、伸びの限界6xに対して2.5xの伸びでよい。これは、編み生地における単位ウェール数当たりの第1のゴム糸6の長さを、第2のゴム糸7よりも長くできる(ゴム糸の送り量を多くできる)ことを意味している。このため、サポート領域2用のゴム糸として第1のゴム糸6を用いれば、膝サポート1の着用状態において、伸びの限界6xに対して3.5xもの伸び代を確保することができる。逆に、第2のゴム糸7を用いた場合は、伸びの限界6xに対して伸び代を1xしか確保できない。
この伸び代の差による影響は、図4に示す膝の曲げ伸ばしを行ったときに大きく現れる。すなわち、図4の上段に示すように、第1のゴム糸6を用いた場合、比較的ゴム糸の送り量を多くできるので、着用前においてもサポート領域2の幅を大きくできる。これにより、着用時のゴム糸の伸びを小さく抑えることができるので(図3も参照)、たとえば、着用者が膝の曲げ伸ばしを行った場合でも、伸び代に余裕があり、着用者につっぱり感を与えることがほとんどない。しかも、単に伸び代に余裕があるというだけではなく、少しの伸びでも十分な復元力(膝関節部に対する圧迫力)を発現できるだけの弾性力を有しているので、着用者がサポート力不足を感じることもない。逆に、図4の下段に示すように、第2のゴム糸7を用いると、着用時にゴムがほとんど伸び切ってしまって伸び代に余裕がない(図3も参照)。そのため、膝の曲げ伸ばし時に、ゴム糸が伸びの限界に達し、着用者がつっぱり感を感じることがある。
上記のように、第2のゴム糸7はサポート領域2に好適とは言えないが、膝関節部の周辺部を締める補助領域3に用いるとよい。サポート領域2以外の領域では、サポート領域2ほどの圧迫力を必要とせず、たとえば、サポート領域2が膝関節部の位置からずれないように膝サポータ1を固定できる程度の圧迫力があればよい。この点、着用者の膝関節部の周辺部(大腿および下腿)の太さ等を考慮してゴム糸の送り量を調節しておけば、第1のゴム糸6および第2のゴム糸7のどちらを使用しても何ら変わりがないかもしれない。しかしながら、特に上側の補助領域3は、着用者が膝サポータ1に脚を挿入するときに、通常の着用時よりも広げられる部分である。そのため、相対的に小さな弾性力を有する第2のゴム糸7を用いる方が、ゆとりを持たせることができ、着用時の違和感や窮屈感(つっぱり感)を軽減することができる。
以上のように、着用者の着用部位の形状等に合わせてゴム糸を選択することによって、着用者は、着用部位の全体に亘って良好なフィット感を得ることができる。このような効果を得るべく、サポート領域2用のゴム裏糸(第1のゴム糸6)としては、たとえば、560D程度の芯糸(ポリウレタン)を50D程度のカバリング糸(ナイロン)でダブルカバリングしたDCY(Double Covering Yarn)を使用できる。また、補助領域3用のゴム裏糸(第2のゴム糸7)としては、たとえば、280D程度の芯糸(ポリウレタン)を50D程度のカバリング糸(ナイロン)でダブルカバリングしたDCYを使用できる。
図5は、膝サポータ1のウェール数およびコース数を説明するための図である。図6は、膝サポータ1の位置ずれ防止効果を説明するための図である。
膝サポータ1は、上記した2種類以上のゴム糸を使用するという特徴の他、編地のウェール数およびコース数に変化を持たせている。この特徴は、丸編機で編み立てられたニットサポータでは、丸編機の構成上、備えることができないものである。
この実施形態では、まず、上開口部4から下開口部5に向かう方向に、上側の補助領域3で編地のウェール数が徐々に減少している。このウェール数の減少は、サポート領域2の中央部で終り、当該サポート領域2の中央部から下側および下側の補助領域3においては、下開口部5に向かってウェール数が増加している。このようにウェール数を増減させる理由は次の通りである。
すなわち、人体の関節部は、その上下の部位に比べると比較的細くなっている。たとえば、この実施形態のように、膝関節部およびその周辺部を正面から見た場合(図5の左側)を例に挙げれば、膝関節部(ひざ位置)が、大腿(太もも位置)や下腿(ふくらはぎ位置)に比べて細くなっている。したがって、膝関節部およびその周辺部の形状を考慮して編地のウェール数を(徐々に)変化させることによって、ゴム糸の送り量に関係なく、編み生地を膝関節部の形状に合うように編み立てることができる。すなわち、着用部位の太さの比率に応じてウェール数を変化させることで、着用部位のそれぞれに余計な圧迫力がかかったり、圧迫力が不足したりすることを防止することができる。ウェール数の増減割合は、横編機の編立て用プログラムを変更することによって、膝サポータ1の着用者の脚の形状に合わせて適宜設計することができる。また、ウェール数の変化パターンは、上開口部4から下開口部5に向かう方向に「減少→増加」に限らず、着用者の脚の形状によっては、「減少→増加→減少→増加」ということもある。
一方、膝関節部およびその周辺部を側面から見た場合(図5の右側)には、膝蓋骨があるために、膝関節部の前部が後部に比べて前方(外側)に張り出している。また、人体の膝関節部が完全に伸びきった状態である時間は少なく、着座や歩行時に膝が曲がっていることが多い。必然的に、膝サポータ1もこのような動作に追随して動くので、たとえば、膝関節部の外側(前側)部分では、その周辺部を覆う生地が膝関節部側に引っ張られることがある。
そこで、この実施形態では、サポート領域2における膝蓋骨を覆う中央部21(図1のハッチング領域)において、膝サポータ1の周方向の前側半分の区間(本発明の外側区間および第1区間の一例)のコース数が、後側半分の区間(本発明の内側区間および第2区間の一例)のコース数よりも多くされている。中央部21は、上下方向に3つの帯状に分割されたサポート領域2の中央の帯状領域のことである。この中央部21では、たとえば、後側区間のコース数に対する前側区間のコース数の比率(前側区間/後側区間)は、2〜4であってもよい。
一方、この実施形態では、中央部21の上下方向両側に形成された帯状のサポート部22においては、膝サポータ1の周方向の全区間に亘ってコース数が一定になっている。このサポート部22は、膝蓋骨の上下周辺部を引き締めることによって膝がぶれることを抑える部分である。したがって、膝関節部を覆うためのサポート領域2であっても、折り曲げ箇所(主に膝蓋骨の位置)を除く箇所のコース数を一定にすることによって、折り曲げ箇所の両側での圧迫力を均一に保持することができる。
以上のように、このコース数の工夫によって、膝関節部の形状や折り曲げ後の膝の形状を見越して、膝関節部の前側区間における編み生地の(上下方向の)幅を、後側区間よりも大きくすることができる。その結果、図6に示すように、膝関節部が折り曲げられても、サポート領域2が膝関節部の形状に沿うように変形するので、補助領域3が膝関節部側に引っ張られることを防止することができる。よって、膝サポータ1のずれを軽減することができる。さらに、膝関節部の前側区間の度目を後側区間の度目よりも相対的に粗くする手法を組み合わせれば、形状変化の自由度を増やすことができる。
なお、この実施形態では、膝関節部の形状や折り曲げに焦点を当ててコース数に変化を持たせることを説明したが、この特徴は、膝関節部以外の箇所に適用することもできる。たとえば、下側の補助領域3に覆われる部分では、脛骨の後面にヒラメ筋が付くことから、後側が前側に比べて膨出している。したがって、このヒラメ筋の形状等を見越して後側区間のコース数を選択的に増やしておけば、後側において、生地が余ったり不足したりする領域が発生することを防止することができる。すなわち、膝サポータ1の特定部位のコース数を選択的に増加させることによって、編み生地を関節部に忠実にフィットさせることができる。そのため、図2〜図4で示したようにゴム糸の種類を複数にしなくても(つまり、ゴム糸が1種類であっても)、この特徴を備えていれば、着用者の各部位に適切な圧迫力を与えることができ、かつ、十分な伸び代を確保することができる。その結果、着用者は、つっぱり感やサポート力不足を感じることなく、着用部位の全体に亘って良好なフィット感を得ることができる。
次に、図7〜図13を参照して、上記の構成が採用された膝サポータ1の変形例や、その他の筒状サポータについて説明する。
まず、図7の膝サポータ8のように、人体の脹脛を覆う部分9が図1に比べて膨出していてもよい。このような膝サポータ8は、主にスポーツ選手用に適している。当該部分9は、たとえば、図5で示したように、コース数を選択的に増加させる手法によって形成することができる。
また、図8の膝サポータ10のように、膝関節部の裏側がメッシュ編み11にされていてもよい。これにより、膝関節部の裏側の蒸れを軽減することができる。このような蒸れ防止効果は、たとえば、ゴム糸として、芯糸(ポリウレタン)を速乾性のあるカバリング糸でカバリングしたものを使用することでも得ることができる。
また、補助領域3は、必ずしも、サポート領域2の上下両側に形成されていなくてもよい。たとえば、図9の膝サポータ12のように、サポート領域2の上側のみに選択的に補助領域3が形成されていてもよいし、図10の膝サポータ13のように、サポート領域2の下側のみに選択的に補助領域3が形成されていてもよい。
また、サポート領域2および補助領域3には、それぞれ、第1のゴム糸6および第2のゴム糸7が全域に亘って編み込まれている必要はない。すなわち、サポート領域2および補助領域3のそれぞれにおいても、少なくとも2種類以上のゴム糸が使用されていてもよい。たとえば、図11の膝サポータ14のように、サポート領域2において、第2のゴム糸7が使用された低弾性領域15(膝蓋骨に接する頂部)が区画され、それを取り囲むように、第1のゴム糸6が使用された高弾性領域16が区画されていてもよい。これにより、膝蓋骨の周囲を効果的に引き締めることができ、膝がぶれることを良好に抑えることができる。また、上開口部4および下開口部5に第1のゴム糸6を使用すれば、膝サポータ14の位置ずれをより一層軽減することができる。
また、ウェール数を全体的に少なくすれば、図12に示すような肘サポータ17として使用することもできる。
また、横編機を使用すれば、様々な形状に編み立てることができるので、たとえば、図13に示す手首サポータ18を提供することもできる。この場合、上開口部4の付近に親指用の開口19を設ければよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、膝サポータ、肘サポータおよび手首サポータを一例として採り上げたが、本発明は、たとえば、肩サポータ、足首サポータ等、各種筒状サポータに適用することができる。
また、前述の実施形態では、サポート領域2および補助領域3の編み組織は、いずれも平編みによって編成されているとしたが、たとえば、パール編み、リブ編み、タック編み等、各種編成方法によって編成することができる。
また、前述の実施形態で示したゴム糸の種類、編み生地のウェール数およびコース数は、ほんの一例にすぎず、これらは、着用者の年齢や体系等を考慮して適宜変更することができる。
さらに、サポータの表糸として(吸湿)発熱繊維や蓄熱繊維を用いれば、高い保温効果を持つ膝サポータ、肘サポータ等を提供することもできる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 膝サポータ
2 サポート領域
3 補助領域
4 上開口部
5 下開口部
6 第1のゴム糸
7 第2のゴム糸
8 膝サポータ
10 膝サポータ
12 膝サポータ
13 膝サポータ
14 膝サポータ
17 肘サポータ
18 手首サポータ
21 中央部
22 サポート部

Claims (12)

  1. 少なくとも2種類以上の弾性糸を用いて編成された編み組織からなり、第1領域および第2領域を含む筒状サポータであって、
    前記第1領域には、前記第2領域に編み込まれた弾性糸よりも相対的に大きな弾性力を有する弾性糸が編み込まれている、筒状サポータ。
  2. 前記第1領域は、着用者の関節部を覆う領域であって、
    前記第2領域は、前記第1領域に対して前記筒状サポータの一端開口部および/または他端開口部寄りに形成されている、請求項1に記載の筒状サポータ。
  3. 前記第1領域は、前記筒状サポータの軸方向中央に形成されており、
    前記第2領域は、前記第1領域に対して当該軸方向の両側に連続して形成されている、請求項2に記載の筒状サポータ。
  4. 前記一端開口部から前記他端開口部に向かう方向に、編地のウェール数が減少している、請求項2または3に記載の筒状サポータ。
  5. 前記一端開口部から前記筒状サポータの軸方向に所定幅離れた位置から、編地のウェール数が増加している、請求項4に記載の筒状サポータ。
  6. 前記筒状サポータは、膝関節部または肘関節部のためのサポータであって、
    前記第1領域は、前記筒状サポータの周方向の一部に、着用者の関節部の折り曲げ箇所の外側に接する外側区間を含み、
    前記外側区間は、前記筒状サポータの周方向に沿って前記外側区間と連続して編み目を形成する内側区間のコース数よりも相対的に多いコース数を有している、請求項2〜5のいずれか一項に記載の筒状サポータ。
  7. 前記内側区間のコース数に対する前記外側区間のコース数の比率(外側区間/内側区間)は、2〜4である、請求項6に記載の筒状サポータ。
  8. 前記第1領域は、前記外側区間および前記内側区間によって構成された所定の帯領域の前記筒状サポータの軸方向両側に形成され、前記筒状サポータの周方向の全区間に亘ってコース数が一定のサポート部を含む、請求項6または7に記載の筒状サポータ。
  9. 前記外側区間は、前記内側区間の度目よりも相対的に粗い度目を有している、請求項6〜8のいずれか一項に記載の筒状サポータ。
  10. 前記筒状サポータは、前記筒状サポータの周方向に沿って互いに連続して編み目を形成する第1区間および第2区間を含み、
    前記第1区間は、前記第2区間のコース数よりも相対的に多いコース数を有している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の筒状サポータ。
  11. 弾性糸を用いて編成された編み組織からなる筒状サポータであって、
    前記筒状サポータの周方向に沿って互いに連続して編み目を形成する第1区間および第2区間を含み、
    前記第1区間は、前記第2区間のコース数よりも相対的に多いコース数を有している、筒状サポータ。
  12. 前記筒状サポータは、膝関節部または肘関節部のためのサポータであって、
    前記第1区間は、前記筒状サポータの周方向の一部に形成され、着用者の関節部の折り曲げ箇所の外側に接する外側区間であり、
    前記第2区間は、前記筒状サポータの周方向に沿って前記外側区間と連続して編み目を形成する内側区間である、請求項11に記載の筒状サポータ。
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