JP2020050253A - 車両用ペダル構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】踏面部からの操作反力を用いて乗員の右足を内転させることにより、ペダルの踏込操作に伴う乗員の姿勢崩れを防止することができる車両用ペダル構造を提供する。【解決手段】運転席シート1に着座した乗員の右足Fによる踏込方向への踏込操作に対して反力を付与するアクセルペダル10を備えた車両用ペダル構造において、アクセルペダル10が、左右に延びるヒンジ部12と、ヒンジ部12回りに回転可能に支持され且つ乗員の右足Fの足裏が当接する踏面部11を備えたペダル本体部とを有し、踏面部11上でヒンジ部12に対して近接及び離間する方向に延びる仮想中心線L2を基準として、踏面部11の内側部分11bが踏面部11の外側部分11aよりも下方に位置するように構成されている。【選択図】 図3

Description

本発明は、車両用ペダル構造に関する。
従来より、車両の駆動力を制御するアクセルペダルとして、吊下式アクセルペダルと、オルガン式アクセルペダルとが存在している。
吊下式アクセルペダルは、シートに着座している乗員(以下、単に乗員と略す。)の右足裏が当接する踏面部よりも前側上方に回転中心が設置されているため、フロアパネル上に基材の設置スペースを確保する必要が無く、レイアウトの自由度が高い。
これに対し、オルガン式アクセルペダルは、乗員の右足裏が当接する踏面部よりも後側下方に回転中心が設置されているため、右足の踏込操作軌跡とペダルの回動軌跡とを同方向に設定することができ、良好な踏込操作性を確保することができる。
特許文献1の自動車用アクセルペダル構造は、ブレーキペダルの右側且つシート前方のフロア面に台座を介して配設され、下端部が台座に枢支されて枢支部から前側上方に延び、ペダル部下部のブレーキペダル配設側に位置する左辺を、その直上部位の左辺を直線状に延長した仮想線に対し、ブレーキペダル配設側に対して車幅方向反対側の右側に偏らせたオフセット部を形成している。これにより、踵と枢支部との前後位置を近づけることができ、右足の踏込操作軌跡とペダルの回動軌跡と略一致させている。
特許文献2の自動車のペダル構造は、アクセルペダルを、ペダル本体と、ペダル本体の下端を枢支するヒンジ部と、ヒンジ部を介してペダル本体を支持するペダル台座とで構成し、ペダル台座に設けられた踵支持部を、ヒンジ部に対して左側で隣接し且つ側面視にてヒンジ部に対して所定間隔前方に離間した位置に形成している。これにより、右足の踏込操作軌跡とペダルの回動軌跡とのずれを低減している。
人体工学上、人が歩行状態や立位状態のとき、背骨(脊柱)は、側面視にてS字状のカーブ(脊柱湾曲)を描いている。
このS字状のカーブは生理的前湾と言われ、頚椎が約20度前湾し、胸椎が約20〜40度後湾し、腰椎が約35〜60度前湾することによって形成されている。
それ故、運転中、乗員の生理的前湾を歩行状態と同様に維持することにより、骨格における椎間板の負担等の違和感を最小化し、長時間の車両操作を可能にすることが可能である。
特開2015−229448号公報 特開2017−144938号公報
特許文献1,2のアクセルペダルは、乗員の右足の踏込操作軌跡とペダルの回動軌跡とを略同方向に一致させることが可能である。
しかし、特許文献1,2の技術では、アクセルペダルの踏込操作時、人体工学上、乗員の生理的前湾を確保することができない虞がある。
図12に示すように、大腿骨sfは、内転筋群を介して骨盤と連結されている。
骨盤は、腸骨s1、恥骨s2、坐骨s3、仙骨s4の4つの骨から構成され、仙骨s4は、背骨の延長線上に位置している。
一方、内転筋群は、大内転筋m1、短内転筋m2、長内転筋m3、恥骨筋m4、薄筋m5等から構成され、それらの一端が骨盤の腸骨s1の下部に連結されている。
一方で、乗員の踵は、ブレーキペダルとアクセルペダルとの間において後側位置に接地されており、車両加速時、乗員は、踵を中心とした足の外転(回転運動)を行った後、アクセルペダルの踏面部を踏込操作方向、所謂前方に向けて踏込操作している。
足が踵を中心として外転する場合、これに伴い下肢が回外され、大腿部が外転する。
そして、大腿部が外転すると、これに伴い股関節が外旋され、腸骨s1が内転筋群により前方に引っ張られるため、骨盤の後傾を招く。
即ち、乗員がアクセルペダルを踏込操作した場合、骨盤が後傾し、腰椎が屈曲するため、脊椎が後湾し、最終的に、乗員の生理的前湾が崩れることになる。
本発明の目的は、ペダルの踏込操作に伴う乗員の姿勢崩れを防止可能な車両用ペダル構造等を提供することである。
請求項1の車両用ペダル構造は、シートに着座した乗員の足による踏込方向への踏込操作に対して反力を付与するペダルを備えた車両用ペダル構造において、前記ペダルが、車幅方向に延びる枢支軸と、前記枢支軸回りに回転可能に支持され且つ前記乗員の足裏が当接する踏面部を備えたペダル本体部とを有し、前記踏面部上で前記枢支軸に対して近接及び離間する方向に延びる仮想中心線を基準として、前記踏面部が、前記仮想中心線に対して前記乗員の拇趾球部が接する側を前記乗員の拇趾球部が接しない側よりも車体下方に位置するように構成されたことを特徴としている。
この車両用ペダル構造では、前記ペダルが、車幅方向に延びる枢支軸と、前記枢支軸回りに回転可能に支持され且つ前記乗員の足裏が当接する踏面部を備えたペダル本体部とを有するため、乗員による踏込方向への踏込操作時、乗員のペダルを操作する足に踏面部から操作反力を付与することができる。
前記踏面部上で前記枢支軸に対して近接及び離間する方向に延びる仮想中心線を基準として、前記踏面部が、前記仮想中心線に対して前記乗員の拇趾球部が接する側を前記乗員の拇趾球部が接しない側よりも車体下方に位置するように構成されたため、ペダルの踏込操作時に乗員の小趾球部分が前記踏面部の拇趾球部が接しない側部分に当接した際、踏面部からの操作反力を用いて乗員の拇趾球部が前記踏面部の拇趾球部分が接する側部分に当接するまでの間小趾球部分を支点とした乗員のペダルを操作する足の内転を誘発することができる。これにより、ペダルを操作する足の内転に伴って下肢の回内及び大腿部の内転を誘発することができ、股関節の内旋に伴う骨盤の前傾を促して乗員の生理的前湾を確保している。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ペダルが、前記踏面部の下端が前記枢支軸に枢支されたオルガン式ペダルであることを特徴としている。
この構成によれば、オルガン式ペダルの踏込操作によって骨盤の前傾化を促進している。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記踏面部の上端が、平面視にて前記枢支軸に5〜20度の角度で交差していることを特徴としている。
この構成によれば、乗員に違和感を生じさせることなく、乗員のペダルを操作する足を内転させることができる。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記ペダルが、前記踏面部の上方に前記枢支軸を配設した吊下式ペダルであることを特徴としている。
この構成によれば、吊下式ペダルの踏込操作によって骨盤の前傾化を促進している。
請求項5の発明は、請求項1又は4の発明において、前記ペダルが踏面背部を備え、前記踏面部と前記踏面背部との厚みが、前記仮想中心線に対して前記乗員の拇趾球部が接する側程薄くなるように形成されたことを特徴としている。
この構成によれば、ペダルを操作する足の内転の支点となる踏面部の外側部分の剛性を高くすることができ、乗員の右足を確実に内転させることができる。
請求項6の発明は、請求項1〜5の何れか1項の発明において、前記ペダルが、乗員による踏込操作量が大きい程車両の駆動力を増加させることを特徴としている。
この構成によれば、走行中、使用頻度の高いアクセルペダルの踏込操作において骨盤の前傾化を促進することができる。
本発明の車両用ペダル構造によれば、踏面部からの操作反力を用いて乗員のペダルを操作する足を内転させることにより、ペダルの踏込操作に伴う乗員の姿勢崩れを防止することができる。
実施例1に係る車両室内の外観図である。 車体後方から視たアクセルペダルの正面図である。 アクセルペダルの斜視図である。 アクセルペダルの平面図である。 乗員によるアクセルペダルの踏込操作行程の説明であって、(a)は、乗員の小趾球部分が踏面部に当接するまで接近する接近行程、(b)は、小趾球部分の当接部を支点として乗員の右足が内転する内転行程、(c)は、乗員の足裏全域が踏面部に当接した状態でアクセルペダルを踏み込む実踏込行程を示す図である。 実施例1に係るアクセルペダルの操作に伴う足、下肢及び大腿部の状態の検証結果であって、(a)は、内転行程直前の状態、(b)は、実踏込行程後の状態、(c)は、外側から見た右足の移動、(d)は、内側から見た右足の移動を示す図である。 比較例に係るアクセルペダルの操作に伴う足、下肢及び大腿部の状態の検証結果であって、(a)は、内転行程直前の状態、(b)は、実踏込行程後の状態、(c)は、外側から見た右足の移動、(d)は、内側から見た右足の移動を示す図である。 実施例2に係るアクセルペダルの斜視図である。 図8のIX- IX線断面図である。 実施例2に係るアクセルペダルの操作に伴う足の状態の検証結果であって、(a)は、外側から見た右足の移動、(b)は、内側から見た右足の移動を示す図である。 比較例に係るアクセルペダルの操作に伴う足の状態の検証結果であって、(a)は、外側から見た右足の移動、(b)は、内側から見た右足の移動を示す図である。 骨盤及び内転筋群の説明図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
以下、本発明の実施例1について図1〜図7に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態の車両Vの車室内には、右側の運転席シート1と、この運転席シート1に対してコンソールボックス3を間に設置した状態で搭載された助手席シート2とが設けられ、それらの後側に後席シート(図示略)が配設されている。
運転席シート1及び助手席シート2の前方には、左右に延びるインスツルメントパネル4が設置されている。このインスツルメントパネル4の運転席寄り位置には、操舵用のステアリングホイール5が装備され、インスツルメントパネル4の下方位置には、ブレーキペダル6と、アクセルペダル10が配設されている。
以下、図において、矢印F方向を前方向とし、矢印L方向を左方向とし、矢印U方向を上方向として説明する。
ブレーキペダル6は、ダッシュパネルに締結固定された吊下式ペダル構造である。このブレーキペダル6は、乗員の右足による踏込方向である前方への踏込操作をプッシュロッド(図示略)を介して制動倍力装置(図示略)に伝達する機能を有している。
図2に示すように、ブレーキペダル6は、ダッシュパネルに装着されたブラケット(図示略)と、このブラケットの左右に伸びる枢支軸に回転自在に支持されたアーム6aと、このアーム6aの下端に設けられた踏面部6b等を備えている。
踏面部6bは、運転席シート1の左右方向中央延長線L1よりも右側に配置されている。
また、中央延長線L1の左側の床面には、乗員の左足を載置可能なフットレスト7が形成されている。
次に、アクセルペダル10について説明する。
図1に示すように、アクセルペダル10は、中央延長線L1に対してブレーキペダル6よりも右側に離隔配置され、車体床面であるフロアパネル形成された凹状の取付部(図示略)に締結固定されたオルガン式ペダルである。
アクセルペダル10は、車両Vの駆動力を発生させるエンジン(図示略)を制御するECUと電気的に接続され、ペダル10の前方への踏込操作量(アクセル開度)に応じた指令信号を出力可能に構成されている。また、このアクセルペダル10は、踏込操作量に応じて物理的な反力(踏力)を乗員の右足に付与するための反力付与手段(図示略)を有している。この反力付与手段は、例えば、アクセルペダル10を上(後)方に付勢する圧縮スプリングであり、また、アクセルバイワイヤを採用する場合、電動モータである。
図2〜図4に示すように、アクセルペダル10は、乗員の右足裏が当接する踏面部11と、この踏面部11の回動軸であるヒンジ軸12(枢支軸)と、踏面部11とヒンジ軸12を連結する連結部13と、踏面部11をヒンジ軸12回りに回動可能に支持する台座部14と、踏面部11の踏込操作量をアクセル開度(回動角度)として検出する開度センサ15等を主な構成要素としている。
本実施例では、踏面部11と連結部13がアクセルペダル10のペダル本体部に相当している。尚、連結部13を省略して、踏面部11のみでペダル本体部を構成することも可能である。
ヒンジ軸12は、ブレーキペダル6の踏面部6bよりも後方に配置され、水平状で且つ左右(車幅方向)に延びるように形成されている。
連結部13は、側面視にてブレーキペダル6の踏面部6bよりも後方に配置され、右側上部から左側下部に亙って下方に屈曲した屈曲部が形成されている。
台座部14は、ヒンジ軸12を介して踏面部11を回動可能に支持している。
台座部14には、踵支持部14aと、ボルト孔14bとが一体的に形成されている。
踵支持部14aは、乗員の右足の踵を支持するようにヒンジ軸12の近傍位置で且つ踏面部11の左側部分に設けられている。踵支持部14aの前側部分には、フロアパネルに螺合するボルト(図示略)を挿通可能なボルト孔14bを形成している。
図2〜図4に示すように、踏面部11は、上下に長い略矩形板状に形成され、側面視にて上端に対して下端が後方に位置する前方上り傾斜状に構成されている。
踏面部11は、仮想中心線L2よりも右側部分を構成する外側部分11aと、仮想中心線L2よりも左側部分を構成する内側部分11bと、上辺を構成し且つ水平方向に延びる前端部11f(踏面部11の上端)とを有している。
仮想中心線L2とは、平面視にて踏面部11の中心部を通って乗員の右足による踏込方向(前後方向)、つまり、ヒンジ軸12に対して近接及び離間する方向に延びる仮想線である。本実施例では、踏面部11の表面を正面視にて左右に2分割する仮想線とされている。
踏面部11は、仮想中心線L2回りに所定角度θ回転させて内側下り傾斜状に配設されている。具体的には、仮想中心線L2に対して外側(乗員の拇趾球が接しない側)の部分(以下、外側部分という)11aの高さ位置が高く、仮想中心線L2に対して内側(乗員の拇趾球が接する側)の部分(以下、内側部分という)11bの高さ位置が低くなるように踏面部11が配置されている。
それ故、図4に示すように、前端部11fの右方に延びる延長線とヒンジ軸12の右方に延びる延長線とが、平面視にて所定角度θで交差している。本実施例では、交差角度を5〜20度の範囲に設定している。交差角度が5度よりも小さいとき、姿勢崩れ防止の効果を得ることが難しく、20度よりも大きいとき、乗員がアクセルペダル10の踏込操作に違和感を覚えるためである。
次に、乗員によるアクセルペダル10の踏込操作行程について説明する。
以下、乗員による踏込操作行程を、接近行程と、内転行程と、実踏込行程とにより区分している。また、乗員の動きについて、大腿部を捩る動作を内旋又は外旋、膝関節を回す動作を回内又は回外、体幹中心に対する接近離隔を内転又は外転として説明する。
図5(a)に示すように、接近行程では、乗員が右足Fを踵中心に踏面部11の上方位置まで回転した後、踏面部11に向けて右足Fを下方に移行する。
接近行程は、右足Fの右側部分、所謂小趾球(小指の付け根)部分が外側部分11aに当接するまでの期間である。
図5(b)の矢印に示すように、内転行程では、右足Fが小趾球部分を回転中心として内転する。乗員が右足Fを下降している状況において、アクセルペダル10からの上向きの操作反力が小趾球部分に作用しているため、小趾球部分が支持されたまま左側部分が内転する。換言すれば、小趾球部分の高さ位置を維持しつつ、拇趾球(親指の付け根)部分を内転している。
内転行程は、右足Fの拇趾球部分が内側部分11bに当接するまでの期間である。
図5(c)に示すように、実踏込行程では、右足Fの足裏全域が踏面部11に当接した状態で右足Fがアクセルペダル10を踏込方向に回動する。
この実踏込行程における踏込操作量が開度センサ15によって検出され、エンジンの駆動力が制御される。
次に、上記アクセルペダル10の作用、効果について説明する。
作用、効果の説明に当り、検証実験を行った。
この検証実験では、実施例1と同仕様のアクセルペダル10と比較例のアクセルペダルE1を準備し、内転行程直前の状態、実踏込行程後の状態、外側から見た右足の移動量、内側から見た右足の移動量について検証実験を行った。
尚、比較例のアクセルペダルE1は、仮想中心線L2に対して外側部分の高さ位置と内側部分の高さ位置が等しく設定された点を除き実施例1と同じ仕様であり、踏込操作行程は、接近行程と、実踏込行程とから構成されている。
図6(a)〜図6(d)に実施例1のアクセルペダル10の検証結果を示す。
図6(a)に示すように、接近行程により、乗員が右足Fを踵中心に回転しているため、これに伴い下肢が回外され、大腿部が外転している。これにより、膝が、右股関節を通り中央延長線L1に平行な基準線L3よりも右側(外側)に位置している。
図6(b)の矢印で示すように、実施例1のアクセルペダル10では、内転行程によって乗員の右足Fが内転するため、これに伴い下肢が回内され、大腿部が内転する。
大腿部が内転すると、これに伴い股関節が内旋され、膝が基準線L3よりも左側(内側)に移行される。
また、腸骨が内転筋群により引っ張られないため、骨盤の後傾を回避している。
図6(c)の矢印で示すように、乗員の右足Fの小趾球部分は、実踏込行程の踏込操作量に応じて変位している。
図6(d)の矢印で示すように、乗員の右足Fの拇趾球部分は、実踏込行程の移動量に加えて内転行程の移動量相当変位しているため、小趾球部分よりも移動量が大きくなっている。以上により、乗員の骨盤の前傾を促して乗員の生理的前湾を確保している。
図7(a)〜図7(d)に比較例のアクセルペダルE1の検証結果を示す。
図7(a)に示すように、内転行程直前までは、下肢及び大腿部が実施例1のアクセルペダル10と同様の挙動であるため、膝が基準線L3よりも右側に位置している。
図7(b)の矢印で示すように、比較例のアクセルペダルE1では、踏込操作によって乗員の右足Fが更に外転するため、これに伴い下肢が回外され、大腿部が外転する。
大腿部が外転すると、これに伴い股関節が外旋され、更に膝が右側に移行される。
図7(c)の矢印で示すように、乗員の右足Fの小趾球部分は、実踏込行程の踏込操作量に応じて変位している。
図7(d)の矢印で示すように、乗員の右足Fの拇趾球部分は、内転行程が存在していないため、小趾球部分の移動量と同じ移動量である。それ故、乗員の骨盤は後傾されている。
このアクセルペダル10によれば、左右に延びるヒンジ部12と、ヒンジ部12回りに回転可能に支持され且つ乗員の右足Fの足裏が当接する踏面部11を備えたペダル本体部とを有するため、乗員の右足Fによる踏込方向への踏込操作時、乗員の右足F(小趾球部分)に踏面部11から操作反力を付与することができる。
踏面部11上でヒンジ部12に対して近接及び離間する方向に延びる仮想中心線L2を基準として、踏面部11の内側部分11bが踏面部11の外側部分11aよりも下方に位置するように構成されたため、アクセルペダル10の踏込操作時に乗員の小趾球部分が踏面部11の外側部分11aに当接した際、踏面部11からの操作反力を用いて乗員の拇趾球部分が内側部分11bに当接するまでの間小趾球部分を支点とした乗員の右足Fの内転を誘発することができる。これにより、右足Fの内転に伴って下肢の回内及び大腿部の内転を誘発することができ、股関節の内旋に伴う骨盤の前傾を促して乗員の生理的前湾を確保している。
アクセルペダル10が、踏面部11の下端がヒンジ部12に枢支されたオルガン式ペダルであるため、オルガン式ペダルの踏込操作によって骨盤の前傾化を促進している。
踏面部11の前端部11fが、平面視にてヒンジ部12に5〜20度の角度で交差しているため、乗員に違和感を生じさせることなく、乗員の右足Fを内転させることができる。
ペダルが、乗員による踏込操作量が大きい程車両Vの駆動力を増加させるアクセルペダル10であるため、走行中、使用頻度の高いアクセルペダル10の踏込操作において骨盤の前傾化を促進することができる。
次に、実施例2に係るアクセルペダル10Aについて図8〜図11に基づき説明する。
実施例1のアクセルペダル10は、ヒンジ部12を乗員の右足裏が当接する踏面部11よりも後側下方に設置したオルガン式ペダルであるのに対し、実施例2のアクセルペダル10Aは、ヒンジ部17を乗員の右足裏が当接する踏面部16よりも前側上方に設置した吊下式ペダルである。
尚、実施例1と同様の部材は同じ符号を付している。
図8に示すように、アクセルペダル10Aは、乗員の右足裏が当接する踏面部16と、この踏面部16の回動軸であるヒンジ軸17(枢支軸)と、踏面部16とヒンジ軸17を連結する連結部18等を主な構成要素としている。
ヒンジ軸17は、ブレーキペダル6の踏面部6bよりも前方に配置され、水平状で且つ左右に延びるように形成されている。
連結部18は、上端がヒンジ軸17に連結され、下端が踏面部16に連結された前方上り傾斜状に延びるアーム部材である。
踏面部16は、上下に長い略矩形板状に形成されている。この踏面部16は、仮想中心線L2よりも右側部分を構成する外側部分16aと、仮想中心線L2よりも左側部分を構成する内側部分16bとを有している。
図9に示すように、踏面部16は、この踏面部16の表面部と背面部(背部)との厚みが運転席シート1の中央延長線L1に接近する内側程薄くなるように形成されている。
具体的には、仮想中心線L2に対して外側部分16aの表面の高さ位置が高く、仮想中心線L2に対して内側部分11bの表面の高さ位置が低くなるように表面形状が構成されている。
それ故、踏面部16の表面において仮想中心線L2に直交する直交延長線L4とヒンジ軸17の延長線とが、平面視にて所定角度(5〜20度)で交差している。
次に、作用、効果の説明に当り、検証実験を行った。
この検証実験では、実施例2と同仕様のアクセルペダル10Aと比較例のアクセルペダルE2を準備し、外側から見た右足の移動量、内側から見た右足の移動量について検証実験を行った。
尚、比較例のアクセルペダルE2は、仮想中心線L2に対して外側部分の表面の高さ位置と内側部分の表面の高さ位置が等しく設定された点を除き実施例2と同じ仕様である。
図10(a),図10(b)に実施例2のアクセルペダル10Aの検証結果を示す。
図10(a)の矢印で示すように、乗員の右足Fの小趾球部分は、実踏込行程の踏込操作量に応じて変位している。
図10(b)の矢印で示すように、乗員の右足Fの拇趾球部分は、実踏込行程の移動量に加えて内転行程の移動量相当変位しているため、小趾球部分よりも移動量が大きくなっている。これにより、乗員の骨盤の前傾を促して乗員の生理的前湾を確保している。
図11(a),図11(b)に比較例のアクセルペダルE2の検証結果を示す。
図11(a)の矢印で示すように、乗員の右足Fの小趾球部分は、実踏込行程の踏込操作量に応じて変位している。
図11(b)の矢印で示すように、乗員の右足Fの拇趾球部分は、内転行程が存在していないため、小趾球部分の移動量と同じ移動量である。それ故、乗員の骨盤は後傾されている。
このアクセルペダル10Aによれば、アクセルペダル10Aが、踏面部16の上方にヒンジ部17を配設した吊下式ペダルであるため、吊下式ペダルの踏込操作によって骨盤の前傾化を促進している。
踏面部16の厚みが、運転席シート1の中央延長線L1に接近する内側程薄くなるように形成されたため、右足Fの内転の支点となる踏面部16の外側部分16aの剛性を高くすることができ、乗員の右足Fを確実に内転させることができる。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施例においては、運転席シートが右側に配置された例を説明したが、運転席シートが左側に配置された車両であっても、同様の効果を奏することができる。
2〕前記実施例においては、アクセルペダルに適用した例を説明したが、少なくともシートの中央延長線よりも右側に配置されたペダルであれば何れのペダルであっても良く、ブレーキペダルやクラッチペダルであっても良い。
また、右足で操作するペダルの例を説明したが、左足で操作するペダルにも適用可能である。この場合、右足で操作するペダルと左右対称の構成とすることで、同様の効果を奏することができる。
3〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態や各実施形態を組み合わせた形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
1 運転席シート
10,10A アクセルペダル
11,16 踏面部
11a,16a 外側部分
11b,16b 内側部分
12,17 ヒンジ軸
L2 仮想中心線
F 右足
V 車両

Claims (6)

  1. シートに着座した乗員の足による踏込方向への踏込操作に対して反力を付与するペダルを備えた車両用ペダル構造において、
    前記ペダルが、車幅方向に延びる枢支軸と、前記枢支軸回りに回転可能に支持され且つ前記乗員の足裏が当接する踏面部を備えたペダル本体部とを有し、
    前記踏面部上で前記枢支軸に対して近接及び離間する方向に延びる仮想中心線を基準として、前記踏面部が、前記仮想中心線に対して前記乗員の拇趾球部が接する側を前記乗員の拇趾球部が接しない側よりも車体下方に位置するように構成されたことを特徴とする車両用ペダル構造。
  2. 前記ペダルが、前記踏面部の下端が前記枢支軸に枢支されたオルガン式ペダルであることを特徴とする請求項1に記載の車両用ペダル構造。
  3. 前記踏面部の上端が、平面視にて前記枢支軸に5〜20度の角度で交差していることを特徴とする請求項2に記載の車両用ペダル構造。
  4. 前記ペダルが、前記踏面部の上方に前記枢支軸を配設した吊下式ペダルであることを特徴とする請求項1に記載の車両用ペダル構造。
  5. 前記ペダルが踏面背部を備え、
    前記踏面部と前記踏面背部との厚みが、前記仮想中心線に対して前記乗員の拇趾球部が接する側程薄くなるように形成されたことを特徴とする請求項1又は4に記載の車両用ペダル構造。
  6. 前記ペダルが、乗員による踏込操作量が大きい程車両の駆動力を増加させることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の車両用ペダル構造。
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